JP3292698B2 - 電子機器装置 - Google Patents

電子機器装置

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JP3292698B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、電子機器装置本
体に着脱自在に装着されるカートリッジを有し、このカ
ートリッジに組み込まれるメモリからゲームプログラム
を読み取って実行する電子機器装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、カートリッジを着脱自在に電子機
器装置本体に装着し、カートリッジに組み込まれたメモ
リからゲームプログラムを読み取って実行する電子機器
装置が種々提案されている。従来のこの種の電子機器装
置に装着されるカートリッジは、接続用のコネクタを有
し、コネクタには複数のピン端子が設けられ、これらの
ピン端子を経由して電子機器装置本体側の回路部と、カ
ートリッジ側のメモリ回路部とが電気的に接続される。
近年提供される電子機器装置は技術進歩が目覚しく、電
子機器装置本体側と、カートリッジ側との間で多種類の
データや各種信号の受け渡しを行うために、多数のピン
端子が設けられている。このように、コネクタの限られ
たスペースに多数のピン端子を配列すると、個々のピン
端子の幅を狭く設定すると共に、隣り合うピン端子間の
間隔も可能な限り狭くする必要が生じる。また、従来の
電子機器装置は、カートリッジが装着されると、そのカ
ートリッジが正規のカートリッジであるか不正なカート
リッジであるかを判定し、不正なカートリッジである場
合には、ゲームプログラムの実行を禁止するようにして
いる。例えば、電子機器装置本体側に設けたメモリに商
標などの第1の画像データを記憶し、カートリッジ側に
設けたメモリに第2の画像データを記憶しておき、双方
の画像データが一致した場合にのみゲームの実行を許可
するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コネク
タの限られたスペースに多数のピン端子を配列し、個々
のピン端子の幅を狭く設定すると共に、隣り合うピン端
子間の間隔も可能な限り狭くした場合は、カートリッジ
を装着する際の僅かなずれによってピン端子が他のピン
端子や回路部と接触する場合が想定される。このよう
に、ピン端子が他のピン端子や回路部と接触すると、信
号が適切に伝送されなかったり、他の信号に化けてしま
ったりして誤動作を生ずるおそれがあった。また、従来
の電子機器装置は、装着されたカートリッジが真正なも
のでない場合には、そのカートリッジを排除するように
しているにもかかわらず、市場には依然として不正なカ
ートリッジが出回っており、更に改良されたセキュリテ
ィーチェックを行うことにより、不正なカートリッジを
確実に排除することが望まれていた。
【0004】本願発明は、上記に鑑みて案出されたもの
で、複数のピン端子と、これらのピン端子に接続される
回路部の短絡を確実に検出して、誤動作を防止すること
のできる電子機器装置を提供することを目的とする。ま
た、本願発明は、電源投入時にピン端子の短絡チェック
を自動的に行うと共に、更に改善されたセキュリティー
チェックを行うことにより、誤動作を確実に防止しつ
つ、不正なカートリッジを排除することのできる電子機
器装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明が提供する請求項
1に係る電子機器装置は、上記目的を達成するために、
下記の要件を備えたことを特徴とする。すなわち、 (イ)電子機器装置本体と、当該電子機器装置本体に着
脱自在に装着されるカートリッジを有すること。 (ロ)前記カートリッジは、複数の端子を有するコネク
タを具備し、当該コネクタを介して電子機器装置本体と
接続されること。 (ハ)前記電子機器装置本体は、前記複数の端子を介し
て接続される回路部の短絡検出を行うための第1の短絡
検出信号を出力する第1の信号出力手段を有すること。 (ニ)前記電子機器装置本体は、前記第1の短絡検出信
号を出力した後に第2の短絡検出信号を出力する第2の
信号出力手段を有すること。 (ホ)前記第1の短絡検出信号は、複数のビットから成
り、各ビットは前記コネクタのそれぞれの端子を経由し
て伝送されること。 (ヘ)前記第1の短絡検出信号を形成するそれぞれのビ
ットは、隣り合う端子を経由するビット同士が互いに異
なる論理レベルに設定されていること。 (ト)前記第2の短絡検出信号は、複数のビットから成
り、各ビットは前記コネクタのそれぞれの端子を経由し
て伝送されること。 (チ)前記第2の短絡検出信号を形成するそれぞれのビ
ットは、隣り合う端子を経由するビット同士が互いに異
なる論理レベルに設定され、且つ第1の短絡検出信号の
対応する各ビットの論理レベルとは異なる論理レベルに
設定されていること。 (リ)前記カートリッジは、前記複数の端子を介して第
1の短絡検出信号及び第2の短絡検出信号を受信する受
信手段を有すること。 (ヌ)前記受信手段は、受信した第1及び第2の短絡検
出信号に基づいて短絡しているか否かを判定する判定手
段を有すること。 (ル)前記判定手段は、第1の短絡検出信号の隣り合う
ビット同士の論理レベルが互いに異なる論理レベルであ
り、且つ第2の短絡検出信号の隣り合うビット同士の論
理レベルが互いに異なる論理レベルであり、且つ第2の
短絡検出信号を形成するそれぞれのビットが、対応する
第1の短絡検出信号の各ビットの論理レベルとは異なる
論理レベルである場合に、短絡検出結果が良好であると
判定すること。
【0006】また、本発明が提供する請求項2に係る電
子機器装置は、請求項1に下記の要件を付加したことを
特徴とする。すなわち、 (イ)前記カートリッジは、ゲームプログラムを記憶し
たプログラム記憶手段と、セキュリティーチェックに関
する第1のコードデータを記憶した第1のコードデータ
記憶手段を有すること。 (ロ)前記カートリッジは、前記判定手段によって短絡
検出結果が良好であると判定された場合に、前記第1の
コードデータ記憶手段から第1のコードデータを読み取
る読取手段を有すること。 (ハ)前記カートリッジは、前記読み取られた第1のコ
ードデータを前記コネクタを介して電子機器装置本体へ
出力するコードデータ出力手段を有すること。 (ニ)前記電子機器装置本体は、セキュリティーチェッ
クに関する第2のコードデータを記憶した第2のコード
データ記憶手段を有すること。 (ホ)前記電子機器装置本体は、第1のコードデータと
第2のコードデータとを比較し、双方が所定の関係にあ
るかどうかを判定する比較判定手段を有すること。 (ヘ)前記電子機器装置本体は、比較判定手段によって
第1のコードデータと第2のコードデータとが所定の関
係にないと判定された場合に、前記カートリッジから電
子機器装置本体へのゲームプログラムの転送を禁止する
禁止手段を有すること。 (ト)前記電子機器装置本体は、比較判定手段によって
第1のコードデータと第2のコードデータとが所定の関
係にあると判定された場合に、前記カートリッジから電
子機器装置本体へのゲームプログラムの転送を許可する
許可手段を有すること。 (チ)前記電子機器装置本体は、前記カートリッジから
転送されたゲームプログラムに基づいてゲームに係る制
御処理を実行する制御処理手段を有すること。
【0007】
【発明の実施の形態】本願発明に係る電子機器装置の実
施の形態を図面に基づいて説明する。請求項1に係る電
子機器装置1は、図1乃至図3に示すように、電子機器
装置本体2と、当該電子機器装置本体2に着脱自在に装
着されるカートリッジ5を有する。カートリッジ5は、
複数の端子(ピン端子)を有するコネクタ6を具備し、
当該コネクタ6を介して電子機器装置本体2と接続され
る。同様に、電子機器装置本体2は、複数の端子(ピン
端子)を有するコネクタ4を具備し、当該コネクタ4を
介してカートリッジ5と接続される。すなわち、カート
リッジ5が電子機器装置本体2に装着されると、コネク
タ4とコネクタ6のそれぞれの対応するピン端子同士が
接続され、これらの端子を介して電子機器装置本体2と
カートリッジ5が電気的に接続される。電子機器装置本
体2は、システムLSI3と、システムLSI3に接続
されるキー操作部7、スピーカ8、LCDパネル9を有
する。キー操作部7は方向キー、選択キー、決定キー等
の複数のキースイッチを有する。スピーカ8は、ゲーム
に関する各種音声、効果音等を出力する。LCDパネル
9は、電源投入時の初期画面や、ゲームの展開に応じて
各種キャラクターや背景画像を表示する。
【0008】図1に示すように、システムLSI3は、
CPU11と、ROM15と、バスインターフェース
(I/F)回路17と、RAM19と、DMAコントロ
ーラ(DMAC)21と、表示制御回路23と、LCD
インターフェース(I/F)回路25と、キーインター
フェース(I/F)回路27と、サウンドコントローラ
29とを有する。これらの種々の回路部は内部バス13
を介して相互に接続される。また、システムLSI3に
は、発振回路(OSC)33が設けられている。ROM
15には、電源がオンされた時に初期化を行い、短絡チ
ェック及びセキュリティーチェックを実行するための初
期化プログラム等の種々のプログラムや各種ゲームの制
御データ等が記憶されている。CPU11は、ROM1
5に記憶された各種プログラムや制御データに基づいて
全体的な制御処理を実行するものである。
【0009】バスインターフェース(I/F)回路17
は、システムLSI3の各回路部と接続され、カートリ
ッジ5とのあいだでデータや各種信号の受け渡しを行う
ためのインターフェースである。また、バスインターフ
ェース回路17は、短絡検出を行うための第1及び第2
の短絡検出信号を記憶した記憶部を有し、電源投入時に
この第1及び第2の短絡検出信号を出力する。すなわ
ち、バスインターフェース回路17は、コネクタ4,6
の各端子を介して接続される回路部の短絡検出を行うた
めの第1の短絡検出信号を出力する第1の信号出力手段
を有し、この第1の短絡検出信号を出力した後に第2の
短絡検出信号を出力する第2の信号出力手段を有する。
【0010】RAM19は、表示データやサウンドデー
タ等の各種データを一時的に記憶する記憶部である。D
MAコントローラ21は、RAM19と接続され、RA
M19に記憶された表示データやサウンドデータ等の各
種データをCPU11の制御を介することなく、直接的
に表示制御回路23やサウンドコントローラ29へ転送
するものである。表示制御回路23は、DMAコントロ
ーラ21と接続され、DMAコントローラ21から転送
された座標データ、フォントデータ、画像データ等の各
種データを表示用データに加工するための表示に関する
制御を行うものである。サウンドコントローラ29は、
DMAコントローラ21と接続され、DMAコントロー
ラ21から転送されたサウンドデータ等の各種データを
音声信号に変換してスピーカ8へ出力するものである。
LCDインターフェース回路25は、表示制御回路23
と接続され、表示制御回路23から入力した表示データ
をLCDパネル9へ出力するものである。キーインター
フェース回路27は、キー操作部7と接続され、キー操
作部7のキースイッチが操作されたときに操作信号をC
PU11へ出力するものである。発振回路33は、発振
子31と接続され、発振子31からの一定周期の発振パ
ルスを分周して周期の異なる複数種類のクロックパルス
を生成する。システムLSI3は、発振回路33からの
一定周期のクロックパルスに基づいて時間情報を出力す
る時間情報出力部を有する。
【0011】図2に示すように、システムLSI3とカ
ートリッジ5はコネクタ4,6を介して接続され、この
コネクタ4,6を経由してアース(GND)及び電源
(VCC)がシステムLSI3からカートリッジ5へ供
給されると共に、種々のデータの受け渡しが行われる。
また、信号X0〜X7及びクロック信号がシステムLS
I3からカートリッジ5へ伝送されると共に、OK信号
がカートリッジ5からシステムLSI3へ伝送される。
【0012】図3に示すように、短絡検出を行うための
第1の短絡検出信号は、複数のビットから成り、各ビッ
トはコネクタ6のそれぞれのピン端子を経由してパラレ
ルに伝送される。この第1の短絡検出信号を形成するそ
れぞれのビットは、隣り合うピン端子を経由するビット
同士が互いに異なる論理レベルに設定されている。すな
わち、コネクタ6のピン端子P2を経由して伝送される
信号X0は、論理レベル「0」に設定され、ピン端子P
3を経由して伝送される信号X1は、論理レベル「1」
に設定され、ピン端子P4を経由して伝送される信号X
2は、論理レベル「0」に設定され、ピン端子P5を経
由して伝送される信号X3は、論理レベル「1」に設定
され、ピン端子P6を経由して伝送される信号X4は、
論理レベル「0」に設定され、ピン端子P7を経由して
伝送される信号X5は、論理レベル「1」に設定され、
ピン端子P8を経由して伝送される信号X6は、論理レ
ベル「0」に設定され、ピン端子P9を経由して伝送さ
れる信号X7は、論理レベル「1」に設定される。尚、
上記では、ピン端子P2からピン端子P9までの8個の
連続して配置されたそれぞれのピン端子を経由して第1
の短絡検出信号を伝送するように構成したが、本発明は
これに限定されることなく、連続して配置された更に多
くのピン端子を経由して第1の短絡検出信号を伝送する
ように構成してもよい。
【0013】上記第1の短絡検出信号を出力した後に伝
送される第2の短絡検出信号は、複数のビットから成
り、各ビットはコネクタ6のそれぞれの端子(ピン)を
経由してパラレルに伝送される。この第2の短絡検出信
号を形成するそれぞれのビットは、隣り合うピン端子を
経由するビット同士が互いに異なる論理レベルに設定さ
れ、且つ第1の短絡検出信号の対応する各ビットの論理
レベルとは異なる論理レベルに設定されている。すなわ
ち、コネクタ6のピン端子P2を経由して伝送される信
号X0は、論理レベル「1」に設定され、ピン端子P3
を経由して伝送される信号X1は、論理レベル「0」に
設定され、ピン端子P4を経由して伝送される信号X2
は、論理レベル「1」に設定され、ピン端子P5を経由
して伝送される信号X3は、論理レベル「0」に設定さ
れ、ピン端子P6を経由して伝送される信号X4は、論
理レベル「1」に設定され、ピン端子P7を経由して伝
送される信号X5は、論理レベル「0」に設定され、ピ
ン端子P8を経由して伝送される信号X6は、論理レベ
ル「1」に設定され、ピン端子P9を経由して伝送され
る信号X7は、論理レベル「0」に設定される。尚、上
記では、ピン端子P2からピン端子P9までの8個の連
続して配置されたそれぞれのピン端子を経由して第2の
短絡検出信号を伝送するように構成したが、本発明はこ
れに限定されることなく、連続して配置された更に多く
の、または8個より少ない数のピン端子を経由して第2
の短絡検出信号を伝送するように構成してもよい。
【0014】再び図1を参照するに、カートリッジ5
は、マスク(MASK)ROM43、S−RAM45、
イニシャル制御部47を有し、これらの各回路部はバス
41を介して相互に接続されている。マスクROM43
には、ゲームプログラムが記憶されており、このゲーム
プログラムに従ってゲームが進行する。S−RAM45
はバックアップ用の電池を有しており、不揮発性のメモ
リとして機能する。S−RAM45には各種ゲーム情
報、例えば、ゲームを終了した時点でのデータ等が記憶
される。遊戯者は、次に電源を投入した時にこのS−R
AM45に記憶されたゲーム情報を参照することによ
り、前回終了した個所から引き続きゲームを再開するこ
とができる。
【0015】尚、本発明は、上記S−RAM45には限
定されず、他の適宜の種類の不揮発性メモリを用いるこ
とができる。
【0016】図4に示すように、イニシャル制御部47
は、イニシャルチェック部51と、アクセスコントロー
ル部53と、バンク制御部55と、シリアルROMイン
ターフェース(I/F)57を有する。イニシャルチェ
ック部51は、前記コネクタ6の複数の端子を介して第
1の短絡検出信号及び第2の短絡検出信号を受信する受
信手段を有し、この受信した第1の短絡検出信号及び第
2の短絡検出信号に基づいてコネクタ6を介して接続さ
れる回路部の短絡検出を行うものである。アクセスコン
トロール部53は、マスクROM43と接続されると共
に、S−RAM45と接続されており、システムLSI
3からの制御指令に基づいてマスクROM43へのアク
セスと、S−RAM45へのアクセスとを制御するもの
である。バンク制御部55は、マスクROM43と接続
され、システムLSI3からの制御指令に基づいてバン
ク切り換えに係る制御を行う。また、バンク制御部55
は、S−RAM45と接続されている。シリアルROM
インターフェース57は、アクセスコントロール部53
と接続されている。
【0017】図5に示すように、上記イニシャルチェッ
ク部51は、短絡判定回路52と、シフトレジスタ54
を有する。短絡判定回路52は、受信した第1及び第2
の短絡検出信号に基づいて、複数のピン端子と、これら
のピン端子に接続される接続線及び回路部が短絡してい
るか否かを判定する判定手段である。この判定手段は、
受信した第1の短絡検出信号の隣り合うビット同士の論
理レベルが互いに異なる論理レベルであり、且つ受信し
た第2の短絡検出信号の隣り合うビット同士の論理レベ
ルが互いに異なる論理レベルであり、且つ第2の短絡検
出信号を形成するそれぞれのビットが、対応する第1の
短絡検出信号の各ビットの論理レベルとは異なる論理レ
ベルである場合に、複数のピン端子と、これらのピン端
子に接続される接続線及び回路部が短絡状態ではないこ
とを判定するものである。シフトレジスタ54は、短絡
判定回路52が短絡状態ではないことを判定した場合、
すなわち、短絡検出結果が良好であることを判定した場
合に、後で説明するOK信号を出力する。
【0018】以上のごとく、請求項1に係る発明は、電
源投入時において、第1の短絡検出信号の隣り合うビッ
ト同士の論理レベルが互いに異なる論理レベルであり、
且つ第2の短絡検出信号の隣り合うビット同士の論理レ
ベルが互いに異なる論理レベルであり、且つ第2の短絡
検出信号を形成するそれぞれのビットが、対応する第1
の短絡検出信号の各ビットの論理レベルとは異なる論理
レベルである場合に、複数のピン端子と、これらのピン
端子に接続される回路部が短絡状態ではないことを判定
するように構成したので、セキュリティーチェックを行
うに先立って容易に短絡チェックを行うことができ、確
実に誤動作を防止することができる。
【0019】次に、請求項2に係る発明を説明する。図
1に示すように、カートリッジ5はマスクROM43を
有する。このマスクROM43は、ゲームプログラムを
記憶したプログラム記憶手段である。また、イニシャル
制御部47内に設けられるシフトレジスタ54は、セキ
ュリティーチェックに関する第1のコードデータ、すな
わち、図9(E)に示すような18ビットのシリアルデ
ータで成るOK信号を記憶した第1のコードデータ記憶
手段である。また、イニシャル制御部47は、短絡判定
回路52が短絡状態ではないことを判定した場合、すな
わち、短絡検出結果が良好であることを判定した場合
に、第1のコードデータ記憶手段(シフトレジスタ5
4)から第1のコードデータを読み取る読取手段を有す
る。そして、イニシャル制御部47は、この読み取られ
た第1のコードデータ(OK信号)をコネクタ6を介し
てシステムLSI3へ出力するコードデータ出力手段を
有する。
【0020】図6は、図1に示すバスインターフェース
17の内部構成を示したブロック図である。バスインタ
ーフェース17は、シフトレジスタ61と、シフトレジ
スタ62と、比較回路63と、フリップフロップ回路6
4,65を有する。シフトレジスタ61は、カートリッ
ジ5のイニシャル制御部47から伝送されてくる第1の
コードデータを入力すると共に、クロック信号を入力し
ており、このクロック信号に同期して第1のコードデー
タを順次出力する。シフトレジスタ62は、セキュリテ
ィーチェックに関する第2のコードデータを記憶する第
2のコードデータ記憶手段である。比較回路63は、シ
フトレジスタ61から第1のコードデータを入力すると
共に、シフトレジスタ62から第2のコードデータを入
力し、双方が一致するか否かを判定する。すなわち、比
較回路63は、第1のコードデータと第2のコードデー
タとを比較し、双方が所定の関係にあるかどうかを判定
する比較判定手段である。
【0021】この第1のコードデータと第2のコードデ
ータとの比較判定は、双方が一致する場合のみならず、
一方のコードデータが他方のコードデータを補完する場
合、例えば、一方のコードデータを形成するそれぞれの
ビットの論理レベルが、他方のコードデータの対応する
各ビットの論理レベルとは異なる場合も含まれる。フリ
ップフロップ回路64,65には、クロック信号が与え
られると共に、フリップフロップ回路64には比較回路
63からの出力信号が与えられる。そして、フリップフ
ロップ回路65の出力信号は、システム制御レジスタ7
0に与えられて、第1のコードデータと第2のコードデ
ータとが所定の関係にあることを示すフラグ、又は所定
の関係にないことを示すフラグとして記録される。
【0022】CPU11は、上記システム制御レジスタ
70に記録されたフラグに基づいて各種制御処理を実行
する。すなわち、CPU11は、比較判定手段(比較回
路63)によって第1のコードデータと第2のコードデ
ータとが所定の関係にないと判定された場合に、カート
リッジ5から電子機器装置本体2へのゲームプログラム
の転送を禁止する禁止手段である。また、CPU11
は、比較判定手段(比較回路63)によって第1のコー
ドデータと第2のコードデータとが所定の関係にあると
判定された場合に、カートリッジ5から電子機器装置本
体2へのゲームプログラムの転送を許可する許可手段で
ある。そして、CPU11は、カートリッジ5から転送
されたゲームプログラムに基づいてゲームに係る制御処
理を実行する制御処理手段である。
【0023】また、バスインターフェース17は、レジ
スタ66,67と、タイミング回路68と、セレクター
69とを有する。レジスタ66には、第1の短絡検出信
号が記憶されている。また、レジスタ67には、第2の
短絡検出信号が記憶されている。タイミング回路68
は、クロック信号を入力し、このクロック信号に同期し
て動作する。また、タイミング回路68の出力は、セレ
クター69と接続され、第1の短絡検出信号の出力タイ
ミングと、第2の短絡検出信号の出力タイミングを与え
るものである。セレクター69は、レジスタ66,67
と接続され、タイミング回路68からのタイミングに基
づいて、第1の短絡検出信号の出力タイミングと、第2
の短絡検出信号の出力タイミングとを切り換える。
【0024】以上のごとく、請求項2に係る発明は、電
源投入時に複数のピン端子を経由する回路部の短絡チェ
ックを行うと共に、更にセキュリティーチェックを行う
ように構成したので、誤動作を確実に防止しつつ、不正
なカートリッジを排除することができる。
【0025】次に、図7乃至図9を参照して作用を説明
する。図7は、電子機器装置本体2側のシステムLSI
3における制御処理を示したフローチャートであり、図
8は、カートリッジ5側のイニシャル制御部47におけ
る制御処理を示したフローチャートであり、図9は信号
波形図である。ステップS1において、カートリッジ5
を電子機器装置本体2に装着し、その後、キー操作部7
を操作して電源を投入すると、電子機器装置本体2から
カートリッジ5へ電源が供給される(ステップS2)。
このように電子機器装置本体2からカートリッジ5へ電
源が供給されると、各回路部の初期化を実行する(ステ
ップS3,S4)。システムLSI3では、ステップS
5において、図3に示すような第1の短絡検出信号をカ
ートリッジ5へ出力する。すなわち、図9(C)に示す
時刻t3までのあいだ第1の短絡検出信号を形成する信
号X7〜X4が出力されると共に、図9(D)に示す時
刻t3までのあいだ第1の短絡検出信号を形成する信号
X3〜X0が出力される。その後、ステップS7におい
て、さらに図3に示すような第2の短絡検出信号をカー
トリッジ5へ出力する。すなわち、図9(C)に示す時
刻t3から第2の短絡検出信号を形成する信号X7〜X
4が出力されると共に、図9(D)に示す時刻t3から
第2の短絡検出信号を形成する信号X3〜X0が出力さ
れる。
【0026】カートリッジ5のイニシャル制御部47で
は、上記第1の短絡検出信号を受信(ステップS6)し
た後で、第2の短絡検出信号を受信する(ステップS
8)。ここで、イニシャル制御部47は、図9(B)に
示すリセット信号が論理レベル「0」から論理レベル
「1」に立ち上がる時刻t1から、所定時間T1以上の
あいだ第1の短絡検出信号を検出したこと、及びその
後、時刻t1から所定時間T2(T2>T1)が経過し
た後において、第2の短絡検出信号を検出したことを判
定する。上記所定時間T1,T2の値は、第1の短絡検
出信号を確実に検出し得る適宜の値に設定することがで
きる。例えば、所定時間T1は、図9(A)に示すクロ
ック信号の少なくとも3周期分に相応する時間以上の長
さに設定するとよい。続いてステップS9では、イニシ
ャル制御部47が上記受信した第1及び第2の短絡検出
信号に基づいて、複数のピン端子及びこれらのピン端子
に接続される各回路部が短絡しているか否かを判定す
る。すなわち、イニシャル制御部47は、受信した第1
の短絡検出信号の隣り合うビット同士の論理レベルが互
いに異なる論理レベルであり、且つ受信した第2の短絡
検出信号の隣り合うビット同士の論理レベルが互いに異
なる論理レベルであり、且つ第2の短絡検出信号を形成
するそれぞれのビットが、対応する第1の短絡検出信号
の各ビットの論理レベルとは異なる論理レベルである場
合に、ショートチェックOK、すなわち、短絡検出結果
が良好であると判定する(ステップS10)。
【0027】以上のごとく、短絡検出結果が良好である
ことを判定すると、ステップS10からステップS11
へ進み、OK信号をシステムLSI3へ出力する。すな
わち、イニシャル制御部47は、図9(E)に示すよう
に時刻t3から所定時間T3が経過した時刻t4におい
て、始め符号1ビットと、特定のコードデータ16ビッ
トと、終わり符号1ビットとで成る、計18ビットのO
K信号を出力する。上記所定時間T3は、第2の短絡検
出信号を確実に検出し得る適宜の値に設定することがで
きる。尚、OK信号は、上記ビット数には限定されず適
宜のビット数で構成することができ、また、上記コード
データは、論理レベル「1」と論理レベル「0」の組み
合わせから成る適宜のコードデータを用いることができ
る。
【0028】システムLSI3では、ステップS12に
おいて、バスインターフェース17がイニシャル制御部
47から伝送されるOK信号を受信すると、このOK信
号をシフトレジスタ61に記録する。続いて、ステップ
S13では、比較回路63がシフトレジスタ61からO
K信号に含まれる第1のコードデータを入力すると共
に、シフトレジスタ62から第2のコードデータ(内部
ID)を入力し、双方が一致するか否かを判定する。上
記比較回路63の比較判定の結果、双方のコードデータ
が一致しないと判定された場合は、ステップS17へ進
み、装着されたカートリッジが不正なカートリッジであ
ると判断して、カートリッジ5から電子機器装置本体2
へのゲームプログラムの転送を禁止する。
【0029】ステップS13において、双方のコードデ
ータが一致した場合は、セキュリティーチェックOKと
判定され、装着されたカートリッジが適正なカートリッ
ジであると判断して(ステップS15)、システム制御
レジスタ70の所定のビットに論理レベル「1」のフラ
グを立てる。また、セキュリティーチェックOKと判定
された場合は、真正なカートリッジであることを示すO
KマークがLCDパネル9に表示される。遊戯者は、こ
のOKマークを視認することにより、真正なカートリッ
ジであることを確認することができる。ステップ16で
は、上記システム制御レジスタ70の所定のビットに論
理レベル「1」のフラグが立っている場合にのみ、カー
トリッジ5から電子機器装置本体2へのゲームプログラ
ムの転送を許可する。これにより、マスクROM43か
らゲームプログラムが読み込まれ、このゲームプログラ
ムに基づいてゲームに係る制御処理を実行する。以上の
ごとく、双方のコードデータが一致しないと判定された
場合は、カートリッジ5から電子機器装置本体2へのゲ
ームプログラムの転送を禁止するので、不正なカートリ
ッジを確実に排除することができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明してきたように請求項1に係る
発明は、電源投入時において、第1の短絡検出信号の隣
り合うビット同士の論理レベルが互いに異なる論理レベ
ルであり、且つ第2の短絡検出信号の隣り合うビット同
士の論理レベルが互いに異なる論理レベルであり、且つ
第2の短絡検出信号を形成するそれぞれのビットが、対
応する第1の短絡検出信号の各ビットの論理レベルとは
異なる論理レベルである場合に、回路部が短絡状態では
ないことを判定するように構成したので、セキュリティ
ーチェックを行うに先立って容易に短絡チェックを行う
ことができ、電子機器装置の誤動作を確実に防止するこ
とができるという効果を有する。
【0031】また、請求項2に係る発明は、電源投入時
に複数のピン端子を経由する回路部の短絡チェックを行
うと共に、更にセキュリティーチェックを行うように構
成したので、電子機器装置の誤動作を確実に防止しつ
つ、不正なカートリッジを排除することのできる信頼性
の高い電子機器装置を実現することができるという効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子機器装置の回路部のブロック
図である。
【図2】電子機器装置本体とカートリッジとの間の信号
の受け渡しを示した説明図である。
【図3】コネクタのピン端子の配列と、各ピン端子を経
由して伝送される短絡検出信号を示した説明図である。
【図4】図1のイニシャル制御部のブロック図である。
【図5】図4のイニシャルチェック部のブロック図であ
る。
【図6】図1のバスインターフェースのブロック図であ
る。
【図7】電子機器装置本体側のシステムLSIにおける
制御処理を示したフローチャートである。
【図8】カートリッジ側のイニシャル制御部における制
御処理を示したフローチャートである。
【図9】短絡検出時の信号波形図である。
【符号の説明】
1 電子機器装置 2 電子機器装置本体 3 システムLSI 4 コネクタ 5 カートリッジ 6 コネクタ 7 キー操作部 11 CPU 15 ROM 17 バスインターフェース 19 RAM 43 マスクROM 45 S−RAM 47 イニシャル制御部 51 イニシャルチェック部 52 短絡判定回路 54 シフトレジスタ 61 シフトレジスタ 62 レジスタ 63 比較回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−147161(JP,A) 特開 昭58−175058(JP,A) 特開 昭56−35233(JP,A) 特開 昭61−59585(JP,A) 特開 昭63−273978(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 17/00 G06K 11/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の要件を備えてなることを特徴とす
    る電子機器装置。 (イ)電子機器装置本体と、当該電子機器装置本体に着
    脱自在に装着されるカートリッジを有すること。 (ロ)前記カートリッジは、複数の端子を有するコネク
    タを具備し、当該コネクタを介して電子機器装置本体と
    接続されること。 (ハ)前記電子機器装置本体は、前記複数の端子を介し
    て接続される回路部の短絡検出を行うための第1の短絡
    検出信号を出力する第1の信号出力手段を有すること。 (ニ)前記電子機器装置本体は、前記第1の短絡検出信
    号を出力した後に第2の短絡検出信号を出力する第2の
    信号出力手段を有すること。 (ホ)前記第1の短絡検出信号は、複数のビットから成
    り、各ビットは前記コネクタのそれぞれの端子を経由し
    て伝送されること。 (ヘ)前記第1の短絡検出信号を形成するそれぞれのビ
    ットは、隣り合う端子を経由するビット同士が互いに異
    なる論理レベルに設定されていること。 (ト)前記第2の短絡検出信号は、複数のビットから成
    り、各ビットは前記コネクタのそれぞれの端子を経由し
    て伝送されること。 (チ)前記第2の短絡検出信号を形成するそれぞれのビ
    ットは、隣り合う端子を経由するビット同士が互いに異
    なる論理レベルに設定され、且つ第1の短絡検出信号の
    対応する各ビットの論理レベルとは異なる論理レベルに
    設定されていること。 (リ)前記カートリッジは、前記複数の端子を介して第
    1の短絡検出信号及び第2の短絡検出信号を受信する受
    信手段を有すること。 (ヌ)前記受信手段は、受信した第1及び第2の短絡検
    出信号に基づいて短絡しているか否かを判定する判定手
    段を有すること。 (ル)前記判定手段は、第1の短絡検出信号の隣り合う
    ビット同士の論理レベルが互いに異なる論理レベルであ
    り、且つ第2の短絡検出信号の隣り合うビット同士の論
    理レベルが互いに異なる論理レベルであり、且つ第2の
    短絡検出信号を形成するそれぞれのビットが、対応する
    第1の短絡検出信号の各ビットの論理レベルとは異なる
    論理レベルである場合に、短絡検出結果が良好であると
    判定すること。
  2. 【請求項2】 下記の要件を備えてなることを特徴とす
    る請求項1に記載の電子機器装置。 (イ)前記カートリッジは、ゲームプログラムを記憶し
    たプログラム記憶手段と、セキュリティーチェックに関
    する第1のコードデータを記憶した第1のコードデータ
    記憶手段を有すること。 (ロ)前記カートリッジは、前記判定手段によって短絡
    検出結果が良好であると判定された場合に、前記第1の
    コードデータ記憶手段から第1のコードデータを読み取
    る読取手段を有すること。 (ハ)前記カートリッジは、前記読み取られた第1のコ
    ードデータを前記コネクタを介して電子機器装置本体へ
    出力するコードデータ出力手段を有すること。 (ニ)前記電子機器装置本体は、セキュリティーチェッ
    クに関する第2のコードデータを記憶した第2のコード
    データ記憶手段を有すること。 (ホ)前記電子機器装置本体は、第1のコードデータと
    第2のコードデータとを比較し、双方が所定の関係にあ
    るかどうかを判定する比較判定手段を有すること。 (ヘ)前記電子機器装置本体は、比較判定手段によって
    第1のコードデータと第2のコードデータとが所定の関
    係にないと判定された場合に、前記カートリッジから電
    子機器装置本体へのゲームプログラムの転送を禁止する
    禁止手段を有すること。 (ト)前記電子機器装置本体は、比較判定手段によって
    第1のコードデータと第2のコードデータとが所定の関
    係にあると判定された場合に、前記カートリッジから電
    子機器装置本体へのゲームプログラムの転送を許可する
    許可手段を有すること。 (チ)前記電子機器装置本体は、前記カートリッジから
    転送されたゲームプログラムに基づいてゲームに係る制
    御処理を実行する制御処理手段を有すること。
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