JP3239976B2 - アライメントマーク、半導体装置の製造方法および半導体装置 - Google Patents

アライメントマーク、半導体装置の製造方法および半導体装置

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JP3239976B2 JP08209095A JP8209095A JP3239976B2 JP 3239976 B2 JP3239976 B2 JP 3239976B2 JP 08209095 A JP08209095 A JP 08209095A JP 8209095 A JP8209095 A JP 8209095A JP 3239976 B2 JP3239976 B2 JP 3239976B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造工程におけ
るリソグラフィー技術に代表されるパターン形成方法に
係り、特にレジストパターン形成あるいは直接加工に用
いられるアライメントマーク、及びその製造方法に関す
る。
【0002】また、本発明は、前記アライメントマーク
を用いた露光方法、及びこの露光方法によって形成され
た半導体装置に関する。
【0003】
【従来の技術】半導体デバイス製造においては、デバイ
スを形成する単位構造(セル)の微細化が、高性能で大
規模なデバイスの製造コストの削減につながるので、現
在この目的に向かって半導体デバイス製造企業やその関
連企業は技術努力・研究努力を行なっている。
【0004】このデバイスのセルを微細に加工するため
には、垂直異方性エッチング等の加工技術の進歩もさる
ことながら、光リソグラフィーに代表される微細レジス
トパターン形成技術の更なる開発が必須である。
【0005】微細なレジストパターンの形成において
は、露光光をg線、i線、極短紫外線、X線と短波長化
することによって解像度を高めることができる。また、
変形照明等の照明方法の改良や、透過光の強度分布だけ
でなく位相をもコントロールしたホトマスク等の開発に
より、現在、いっそうの高解像化が実現されつつある。
【0006】これと同時に、微細なパターンを形成する
ためには、すでに形成された下地のパターンに対して位
置精度よくマスク上のパターンを重ねて露光する、すな
わち高精度なアライメント露光が必要であり、様々な方
式のアライメントシステムが開発されてきた。
【0007】アライメント露光方式には、基板上の数チ
ップに分割された各露光領域毎にアライメントを行なう
方式と、基板全体をアライメントして全露光領域を露光
する方式とが挙げられる。前者の方式では、基板上の数
チップに分割された各露光領域に、それぞれアライメン
トマークが設けられており、各チップ毎に露光する直前
に、このアライメントマークの位置を検出してアライメ
ントを行う。その後、マスク上のパターンを転写するア
ライメント露光を、各チップの露光領域に順次移動して
繰り返す。一方、後者の方式では、基板上の2カ所以上
にアライメントマークが形成されており、まず、このマ
ークを検出が行える位置に次々に移動させる。次いで、
基板ステージの移動量をもとに、基板全体のアライメン
トを行った後、全露光領域を露光する。なお、アライメ
ントマークを検出する際には、ダストの発生という問題
を避けるために、針接触式等によらず光学的に検出する
のが一般的である。したがって、この点に関しては、上
述の2つのアライメント露光方式は、同じ光アライメン
トの範疇に入る。
【0008】なお、一般的に用いられている光アライメ
ント法は画像処理法であり、この方法は、次のような工
程で行なわれる。すなわち、まず、マスクおよび基板の
アライメントマーク領域にアライメント光を照射し、こ
のアライメント光の反射光あるいは透過光の強度プロフ
ァイルを、エリアセンサー等で測定する。得られた強度
プロファイルから、マーク自身あるいはマークの段差に
相当する波形を検出し、これに基づいてマークの位置を
測定する。マスクマークおよびウエハマークについて位
置を測定し、それぞれの測定位置から両者の相対位置ず
れ量を決定する。また最近では、アライメントマークと
しての回折格子パターンまたは市松格子パターンが形成
されたマスクおよび基板上に、アライメント光を照射し
てその回折光を検出するヘテロダイン法も実用化されて
いる。この方法においては、特に検出された回折光の位
置情報から、マスクと基板との相対位置ずれ量を測定す
る。
【0009】これら光アライメント法は、最上層にアル
ミニウム等の金属膜が形成された基板や、その上層に透
明物質の層がさらに形成された基板、あるいは金属膜上
に透明物質からなるアライメントマークが形成された基
板等のいわゆる高反射率基板に対して適用される場合も
ある。このような高反射率基板の場合には、アライメン
ト精度が、LOCOS基板やゲート基板等の反射率の低
い基板よりも著しく劣ることが問題となっている。
【0010】すなわち、高反射率基板においては、アラ
イメントマークを形成する凸部または凹部とその周辺と
での反射率がほぼ等しく、さらに反射強度に及ぼす金属
膜の表面粗さの影響も大きい。このため、高反射率基板
に対して画像処理法を採用した場合には、ノイズの大き
な反射強度プロファイルしか得られないので、プロファ
イルの中にマークの段差に相当する波形を検出すること
が困難となり、結果としてアライメント精度が劣化して
しまう。
【0011】一方、回折光の強度や位相情報から位置検
出を行なう場合では、凸部分と凹部分との反射率差が小
さいと、段差の高さや断面形状の差による強度や位相の
変化が増大する。このために、アライメントマーク毎の
測定値にランダムなオフセット量が生じる。
【0012】以下に、高反射率基板に対してヘテロダイ
ン法を採用した一例として、X線等倍露光をあげ、この
場合におけるアライメント精度の劣化の問題について説
明する。X線等倍露光におけるヘテロダインアライメン
ト法では、上記に挙げた問題点の他にも、基板とマスク
との間の多重反射が高反射率基板に対して顕著に現れる
傾向があり、精度劣化の原因の1つになっている。
【0013】図11に用いるアライメントシステムの模
式図を示す。また、図12には、マスクマークと基板マ
ークとの間の入射光および回折光等を示す。
【0014】図11に示すように、まず、HeNeレー
ザー光3a、3b、4a、4bをXZ面上に等入射角で
マスクアライメントマーク1と基板マーク2とに入射さ
せる。次いで、マスクアライメントマーク1で+Y方向
に1次回折した検出光5と、基板マーク2で+X方向に
1次回折した検出光6との位相差を測定して、マスクと
基板との重ね合わせを行なう。すなわち、マスクマーク
およびアライメントマークからの検出光の位相差を正確
に測定することが、アライメント精度を向上させること
になる。
【0015】しかしながら、このシステムでは、図12
に示すように、マスク8と基板9との間で多重反射光1
4,14aが生じるので、外乱光11および12が発生
してしまう。外乱光11および12は、それぞれマスク
マークからの検出光5およびアライメントマークからの
検出光6に混入して、アライメントの信号精度を低下さ
せる。
【0016】この外乱光12が検出光6へ及ぼす影響
は、GAP(マスクと基板との間隔)のみを変化させた
ときに現れるノイズによって確認することができる。な
お、GAPのみを変化させるには、マスクステージおよ
び基板ステージのXY方向を固定し、この状態で基板ス
テージをZ方向に移動させる等の方法が用いられる。図
13には、本来一定値を示すアライメント信号にλ/2
の周期でノイズが生じることが示されており、この検出
光強度の振幅をアライメントでの位置ずれ量に換算する
と、0.1μm以上のずれに相当する。したがって、外
乱光が検出光に混入すると、マークの位置を正しく測定
することができないことがわかる。
【0017】また、X線等倍露光以外の一般的な露光方
法全般においても、アライメントマークの断面形状の微
妙なばらつきは、アライメント精度の低下に反映されや
すいものである。以下にこの問題について説明する。
【0018】高反射率基板では、アライメントマークの
凸部と凹部、さらに側壁において反射率がほぼ等しいの
で、回折光の位相情報は、マークの断面形状の変化の影
響を受けやすい。したがって、位相情報からマスクと基
板との相対位置ずれ量を検出しているヘテロダイン法に
おいて、マークの断面形状の変化は、アライメント精度
を低下させる原因になるおそれがある。
【0019】以上のように、現在一般的にレジストパタ
ーン形成技術に用いられているアライメント法を用いる
と、アルミニウム等の金属膜を積層した高反射率の基板
に対しては、他の基板と比べて著しく劣るアライメント
精度しか達成できないのが現状である。このため、アル
ミニウム等の金属膜を金属配線形成に用いた半導体デバ
イスの製造において、精度よくアライメントを行なうた
めには、配線を太くする、あるいは配線数を増やす、あ
るいは配線形成の数を増加する等の対応策を講じる必要
がある。
【0020】以上、高反射率基板の場合の問題点を説明
したが、極端に反射率の低い下地基板の場合にも、信号
対雑音比(S/N)の高いアライメント信号を得ること
が困難なため、十分なアライメント精度が得られないと
いう問題がある。
【0021】低反射率な下地基板に反射光を用いた画像
処理法を採用する場合には、アライメント光を基板に照
射して反射強度プロファイルを得、アライメンマークの
段差近傍に現れる反射強度の最小値からマーク位置を検
出して、マスクとの位置合わせを行う。しかしながら、
低反射率基板ではバックグラウンドの反射強度が小さい
ため、最小値が埋もれてしまうために、マーク位置の検
出さえ困難になっているのが現状である。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、高反射
率な下地基板上では、アライメント信号のS/Nが他の
下地基板と比べて著しく劣り、特に半導体製造プロセス
の中で、金属配線形成を難しくかつ複雑なものにしてい
る。
【0023】一方、低反射率な下地基板上でのアライメ
ント精度を高めるためには、アライメント光学系の改良
や検出装置の分解能を向上させることが考えられるが、
未だ十分ではない。
【0024】そこで、本発明は、高反射率な下地基板上
でのアライメント検出信号のS/N比を増大させ、高精
度のアライメントを可能とするアライメントマークおよ
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0025】また、本発明は、このアライメントマーク
を用いた露光方法、およびこの露光方法を用いて製造さ
れた半導体装置を提供することを目的とする さらに、本発明は、従来のアライメント装置を用いて、
アライメント精度が劣る低反射率な下地基板上でのアラ
イメント信号のS/Nを増大させ、高精度のアライメン
トを可能とするアライメントマークおよびその製造方法
を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、半導体装置の製造中に、半導体基板とマ
スクとの位置合わせのためのアライメント光が照射され
るアライメントマークであって、前記半導体基板表面に
形成され、凸部分および凹部分を有する少なくとも1つ
の段差と、前記段差の前記凸部分および前記凹部分の上
に形成された金属膜と、前記金属膜の、前記凸部分およ
び前記凹部分の少なくとも一方を覆う光吸収層とを含
み、前記光吸収層は、前記アライメント光の少なくとも
一部の波長領域の光を吸収する光吸収特性を有すること
を特徴とするアライメントマークを提供する。前記金属
膜の前記凹部分を覆う前記光吸収層の部分は、前記凸部
分を覆う前記光吸収層の部分よりも厚く形成することが
できる。 あるいは、前記金属膜の前記凸部分を覆う前記
光吸収層の部分は、前記凹部分を覆う前記光吸収層の部
分よりも厚く形成してもよい。 前記光吸収層は、前記光
吸収特性を有するレジストを含有することができる。ま
た、前記光吸収層は、前記光吸収特性を有する材料を含
むレジストを含有していてもよい。
【0027】また本発明は、半導体装置の製造中に、低
反射率の半導体基板とマスクとの位置合わせのためのア
ライメント光が照射されるアライメントマークであっ
て、前記低反射率の半導体基板表面に形成され、凹部分
および非反射性の凸部分を有する少なくとも1つの段差
と、前記段差の前記凹部分および前記非反射性の凸部分
の上に形成された光反射層と、前記光反射層の前記凹部
分および前記非反射性の凸部分を覆って形成され、前記
アライメント光を吸収する光吸収層を具備し、前記光反
射層の凹部分を覆う前記光吸収層の部分は、前記光反射
層の凸部分を覆う前記光吸収層の部分より厚いことを特
徴とするアライメントマークを提供する。
【0028】さらに本発明は、半導体装置の製造中に、
低反射率の半導体基板とマスクとの位置合わせのための
アライメント光が照射されるアライメントマークであっ
て、前記低反射率の半導体基板上に直接形成され、凹部
分および非反射性の凸部分を有する段差と、前記段差の
前記非反射性の凸部分の上に直接形成された光反射層と
を具備し、前記光反射層の側面と前記非反射性の凸部分
の側面とは、実質的に同一面にあることを特徴とするア
ライントマークを提供する。
【0029】また本発明は、半導体装置の製造中に、低
反射率の半導体基板とマスクとの位置合わせのためのア
ライメント光が照射されるアライメントマークであっ
て、前記低反射率の半導体基板上に直接形成され、凹部
分および非反射性の凸部分を有する段差と、前記段差の
前記凹部分に直接形成され、隣接する2つの前記非反射
性の凸部分の間を完全に埋める光反射層とを具備し、前
記光反射層の表面は、前記非反射性の凸部分の表面と実
質的に同一面にあることを特徴とするアライメントマー
クを提供する。
【0030】また本発明は、半導体装置の製造中に、低
反射率の半導体基板とマスクとの位置合わせのためのア
ライメント光が照射されるアライメントマークであっ
て、前記低反射率の半導体基板の上に直接形成され、凹
部分および非反射性の凸部分を有する段差と、ストッパ
ー膜を介して前記段差の前記凹部分に形成され、隣接す
る2つの前記非反射性の凸部分の間を完全に埋める光反
射層とを具備し、前記光反射層の表面は、前記非反射性
の凸部分の表面と実質的に同一面にあることを特徴とす
るアライメントマークを提供する。
【0031】さらに本発明は、半導体基板のアライメン
トマーク領域に、凸部分および凹部分を有する段差を形
成する工程と、前記段差の凸部分および凹部分の上に金
属膜を形成する工程と、前記金属膜の上にレジスト層を
形成する工程と、所定のパターンを有するマスクを前記
半導体基板上に配置し、アライメント光を照射して、前
記マスクと前記半導体基板とをアライメントする工程
と、前記マスクのパターンを前記レジスト層に転写して
レジストパターンを形成する工程と、前記レジストパタ
ーンを前記金属膜に転写する工程とを具備し、前記レジ
スト層は前記アライメント光を吸収することを特徴とす
る半導体装置の製造方法を提供する。
【0032】またさらに本発明は、半導体基板と、前記
半導体基板上に形成され、凹部分および凸部分を有する
少なくとも1つの段差を含むアライメントマークと、前
記段差の凹部分および凸部分の上に形成された金属膜
と、前記金属膜の凹部分および凸部分の上に形成された
光吸収層とを具備し、前記光吸収層は、アライメント光
の少なくとも1つの波長領域の光を吸収することを特徴
とする半導体装置を提供する。 本発明のアライメントマ
ークは、段差部分を有するアライメントマーク領域が所
定位置に設けられ、少なくともこのアライメントマーク
領域に金属膜を含む膜が積層された基板上に前記アライ
メントマーク領域に照射するアライメント光の一部の波
長領域の光を吸収する光吸収層を、前記段差部分の凸部
分または凹部分のいずれかにより多く残置する工程を含
むことを特徴とする方法により製造することができる。
また、本発明のアライメントマークは、表面の所定位置
に段差部分を有するアライメントマーク領域が設けられ
た基板において、前記マーク領域に照射するアライメン
ト検出光の少なくとも一部の波長領域の光に対して、前
記マーク領域を構成する材料よりも高い反射率を有する
光反射物質を、前記段差部分の凸部分あるいは凹部分の
どちらか一方に配置する工程を含むことを特徴とする方
法により製造することができる。 さらに本発明は、基板
とマスクとのアライメント後、このマスク上のパターン
を基板上に形成するアライメントマークを用いた露光方
法において、前記基板と前記マスクとのアライメントを
行なう際に、所定の波長領域を含むアライメント用光源
と、所定位置に段差部分を有するアライメントマーク領
域で、金属膜を含む膜が積層され、少なくとも前記所定
の波長領域の光を吸収する光吸収層を前記段差部分の凸
部分に比べて凹部分により多く残置した構造を有する前
記基板とを具備し、前記アライメント用光源から前記ア
ライメントマーク領域に前記アライメント光を照射し、
前記アライメントマーク領域の全面あるいは一部からの
反射あるいは屈折した光を用いてアライメントを行なう
ことを特徴とするアライメントマークを用いた露光方法
を提供する。
【0033】以下、本発明を詳細に説明する。
【0034】本発明において、高反射率の下地基板上で
のアライメント精度を改善するためのアライメントマー
クは、アライメント光の一部の波長領域の光を吸収する
材料をマークの段差部分の凹部分または凸部分のいずれ
かにより多く配置して光吸収層が形成されている。
【0035】アライメント光を吸収する材料を、段差部
分の凹部分に凸部分よりも多く残置する場合には、この
材料として、特定の波長の光を吸収する吸収剤を添加し
たレジスト、または特定の波長の光に対して本来的に吸
収する性質を有するレジストを使用することができる。
【0036】吸収剤は、アライメント光の種類に応じて
選択することができるが、例えば、アントラキノン系色
素、およびジスアゾ系色素等が挙げられる。また、本来
的に吸収する性質を有するレジストとしては、ノボラッ
ク系樹脂とナフトキノン系化合物とを含有するi線用レ
ジストが挙げられる。
【0037】なお、色素をレジストに添加する場合に
は、レジストに対して0.1〜5.0重量%の割合で添
加するこが好ましい。0.1重量%未満では、吸収作用
を十分に発揮することが困難となり、5.0重量%を越
えると、色素が沈殿したり、転写されたレジストパター
ンの形状が劣化するおそれがある。
【0038】アントラキノン系色素としては、下記化1
に示す一般式(1)で表わされる化合物が挙げられる。
【0039】
【化1】 (上記一般式(1)中、R1 は水素原子、水酸基、また
はハロゲン原子であり、R2 およびR3 は、水素原子お
よび下記化2に示す群から選択された官能基であり、R
2 とR3 とは、同一でも異なっていてもよい。R4 は、
水素原子または水酸基である。)
【0040】
【化2】 このアントラキノン系色素は、640nm近傍に吸収波
長を有しているので、HeNeレーザー光等の600〜
650nmに波長を有する光に対する吸収材料として、
特に有効である。さらに、215〜217℃に融解点を
有するので、露光前後の熱処理に対して安定である。
【0041】ノボラック樹脂とナフトキノン系化合物と
を含有するレジストは、通常のi線用レジストを使用す
ることができ、例えば、TSCR−97(東京応化製)
等が挙げられる。なお、このi線用レジストは、400
〜500nmの波長帯に吸収帯を有しているので、He
Cdレーザー光等の400〜500nmに波長を有する
光に対する吸収材料として、特に有効である。
【0042】ジスアゾ系色素としては、下記化3に示す
一般式(3)で表わされる化合物が挙げられる。
【0043】
【化3】 (上記一般式(3)中、Xは、下記化4に示す群から選
択された置換基であり、Yは、下記化5に示す群から選
択された置換基である。)
【0044】
【化4】
【0045】
【化5】 このジスアゾ系色素は、510nm近傍に広い吸収帯を
有しているので、Arレーザー光等の500〜550m
に波長を有する光に対する吸収材料として、特に有効で
ある。さらに、184〜185℃に融解点を有してお
り、露光前後の熱処理に対して安定である。
【0046】なお、アントラキノン系色素およびジスア
ゾ系色素を添加する場合に用いられるレジストとして
は、i線、ディープUV光、または放射線に感光するレ
ジストを使用することができる。
【0047】かかる材料からなる光吸収材料を、アライ
メントマークの少なくとも凹部に配置するには、以下の
ような手法が挙げられる。
【0048】例えば、光吸収材料をアライメントマーク
領域全体に積層した後、マークの凸部分が露出するま
で、光吸収材料を除去することによって、マークの凹部
分に光吸収材料を残置することができる。なお、必ずし
もマークの凸部分表面から光吸収材料を完全に除去する
必要はなく、凸部分からの信号強度が検出できる程度に
残留していてもよい。具体的には、線吸収係数が3μm
-1程度の材料の場合、0.7μm程度の厚さであれば、
凸部分からの信号強度を検出することができる。
【0049】光吸収材料の積層法としては、スピンコー
ト法、マグネトロンスパッター法等を使用することがで
き、除去にあたっては、エッチング処理、研磨処理等の
手法を用いることができる。
【0050】なお、光吸収材料を除去する前に、この層
の上にエッチング補助物質を積層した後、エッチング処
理を行なってもよい。
【0051】また、アライメントマーク領域全体に光吸
収材料を積層した後、特定の紫外線を照射することによ
って、マークの凸部表面に到達する深さまで透明化処理
を施して、アライメント光に対する吸収率を低下させて
もよい。なお、積層する材料は適宜選択することがで
き、その層厚は、使用する紫外線の強度等に応じて決定
することができる。
【0052】さらに、光吸収材料として、特定の温度で
軟化する材料を使用し、マーク領域全体にこの材料を塗
布した後、加熱処理を行なって凸部の材料を凹部に流れ
込ませることによって、マークの凹部分に光吸収材料を
配置してもよい。使用し得る材料としては、具体的に
は、炭素樹脂等の樹脂が挙げられる。
【0053】なお、光吸収層は、次のような工程によっ
て、段差部分の凸部分に比べて凹部分により多く残置す
ることができる。すなわち、光吸収層を段差部分に平滑
に積層する、あるいは段差部分を光吸収層で覆った後、
エッチングあるいは研磨あるいは表面の透明化処理ある
いは軟化させて凹部分の前記光吸収層を流れ込ませるこ
とにより実現する、あるいは透明物質を前記段差部分の
凸部分よりも凹部分により多く残置した後、不透明化処
理を行ない、前記アライメント光に対する吸収を増加さ
せる。
【0054】不透明化処理は、レジスト等の透明物質を
段差部分の凹部分に凸部分より多く残置し、ハードベイ
ク等を施すことによって行なうことができる。
【0055】上述のような方法を用いることによって、
アライメントマークの段差部分の凹部分に、光吸収物質
をより多く残置することができる。
【0056】光吸収層を、マークの段差部分の凹部分ま
たは凸部分のいずれかに多く配置するためには、集光光
または集束した荷電粒子ビームを用いてもよい。具体的
には、FIB(Focussed Ion Beam)
装置、またはIBS(IonBeam Sputte
r)装置を使用して、炭素膜を形成することができる。
【0057】すなわち、孔の開いたマスク板でアライメ
ントマーク領域を被覆し、このマスク板の上方から所定
の角度で、アライメント光の一部の波長領域の光を吸収
する物質を飛散させ、あるいは、所定のガスを導入した
雰囲気中で、このマスクの上方から所定の角度で荷電粒
子ビームを照射することによって、炭素膜を製造するこ
とができる。
【0058】かかる方法により形成された光吸収層を有
するアライメントマークは、極短紫外線用レジストを用
いたレジストパターン転写において、特にアライメント
精度を向上させる。
【0059】本発明のアライメントマークは、アライメ
ント用光源からマーク領域に照射されたアライメント光
の反射または回折を用いて位置合わせを行なう露光方法
に適用することができる。
【0060】本発明のアライメントマークを用いた露光
方法は、全面に金属膜を含む膜が形成された下地基板上
に、この下地基板とマスクとのアライメント後、このマ
スク上のパターンを転写し、転写されたレジストパター
ンをマスクとして用いて前記金属膜をエッチングするこ
とによって形成されるすべての半導体装置の製造に適用
することができる。
【0061】次に、低反射率の被露光基板上でのアライ
メント精度を改善するためのアライメントマークについ
て、詳細に説明する。
【0062】低反射率の被露光基板上でのアライメント
精度を改善するためには、被露光基板上のアライメント
マークの段差の所定の領域に高反射率物質を配置する。
配置し得る高反射物質としては、アライメント光に対す
るフレネル反射率が高く、かつ吸収の大きな物質であれ
ば、任意のものを使用することができ、具体的には、ア
ルミニウムおよびタングステン等が挙げられる。
【0063】本発明においては、上記高反射物質を基板
マークの所定の領域に配置することによって、前記基板
マークの凹部分と凸部分との反射率比を2倍以上にする
ことが好ましく、反射率比の増加につれてアライメント
信号のS/Nが大きくなる。なお、画像処理法やヘテロ
ダイン法においては、アライメント信号のS/Nは上記
反射率比にほぼ比例している。
【0064】本発明のアライメントマークを用いたアラ
イメント露光方法においては、1)基板マークの凹部分
のみ、2)基板マークの凸部分のみ、または、3)基板
マーク全体のいずれかの領域に高反射物質を配置した被
露光基板を使用する。
【0065】被露光基板上のアライメントマークの凹部
分のみに高反射物質を配置するためには、段差部分を光
反射物質で覆った後、エッチングあるいは研磨、あるい
は軟化させて前記光反射物質を凹部分に流れ込ませる等
の方法が挙げられる。
【0066】以下に具体的な手法を説明する。
【0067】例えば、高反射物質をアライメントマーク
領域全体に積層した後、マークの凸部表面が露出するま
で、高反射物質を除去することによって、マークの凹部
分に高反射物質を残置することができる。
【0068】高反射物質の積層法としては、スパッター
法、CVD法、および電子ビーム蒸着法等を使用するこ
とができ、この際の層厚は、被露光基板上のアライメン
トマークの凸部表面を越えるレベルで任意の厚さとする
ことができる。ただし、後の工程でこの高反射物質を除
去することを考慮すると、凹凸の深さの1.2〜2.0
倍程度の層厚で積層することが望ましい。
【0069】アライメントマーク上に積層された高反射
物質の除去にあたっては、エッチング処理、または研磨
処理等の手法を用いることができる。
【0070】このように被露光基板上のアライメントマ
ークの凹部分に、高反射物質を埋め込むことによって、
凹部分のみの反射率が増加するので、結果として凹部分
と凸部分との反射率比が増大する。すなわち、画像処理
法においては、アライメント信号のS/Nが増大し、ま
た、ヘテロダイン法においては、回折効率が増大するこ
とによって、同様にアライメント信号のS/Nが増大す
る。
【0071】上述の方法は、アライメントマークの凹部
分の形状の方が、理想形状から離れている被露光基板に
対して、特に有効である。すなわち、崩れの大きな凹部
分を高反射物質で覆うことで、アライメント信号のノイ
ズを大幅に低減することができる。
【0072】さらに、上述の工程においては、被露光基
板上に高反射物質を積層した後、これを除去する前に、
所定の材料からなる被エッチング膜をエッチング補整物
質として、高反射物質上に平滑に形成してもよい。被エ
ッチング膜としては、前記高反射物質とエッチングレー
トが同等な物質であれば、任意の材料を使用することが
でき、レジスト膜等が挙げられる。この場合には、例え
ばスピンコート法を用いて、約0.3〜0.7μm程度
の膜厚で形成することができる。
【0073】このように、高反射物質を積層した被露光
基板上に被エッチング膜を形成した後、アライメントマ
ークの凸部分に積層された高反射物質とともに、被エッ
チング膜を除去することによって、アライメントマーク
の凹部分のみに高反射物質を配置することができる。被
エッチング膜等の除去に当たっては、所定のガスを用い
たRIE(Reactive Ion Etchin
g)等を使用することができる。
【0074】上述のように、高反射物質上に被エッチン
グ膜を形成することによって、高反射物質として用いら
れる材料の選択の幅が広がるという効果がある。
【0075】被露光基板上のアライントマークの凹部分
に高反射物質を配置するほかの方法としては、アライメ
ントマーク領域全体に凹凸の1/2程度の膜厚で前記高
反射物質を積層した後、この高反射物質を軟化させて凹
部分に流れ込ませる方法が挙げられる。例えば、前記高
反射物質としてアルミニウムを用いた場合、約500℃
に加熱することによって軟化し、凹部分に流れ込ませる
ことができる。
【0076】被露光基板上のアライメントマークの凸部
分のみに高反射物質を配置するためには、溶解性物質か
らなる膜を段差部分の凹部分に選択的に形成し、マーク
領域の全面に光反射物質を積層した後に、前記溶解性物
質を溶解して凸部分にのみ前記光反射物質を配置する等
の方法が挙げられる。
【0077】以下に具体的な手法を説明する。
【0078】まず、アライメントマーク領域の凹部分お
よび凸部分全体に溶解性物質を積層した後、凹部分にの
み所定の厚さで残置するようにこれを除去する。その
際、凸部分からは前記溶解性材料を完全に除去する必要
がある。また、残置した溶解性材料の表面と凸部分との
段差は、後の工程で積層される高反射物質の膜厚よりも
大きいことが望ましい。なお、ここで、溶解性材料と
は、被露光基板や高反射物質に何等影響を与えることな
く溶解できる材料を表わす。
【0079】次に、マークの凸部分および溶解性物質が
残置されたマークの凹部分に、均一に高反射物質を積層
し、その後、前記溶解性物質を溶解させることによっ
て、凹部分に積層された高反射物質を除去する。以上の
工程によって、マークの凸部分のみに高反射物質を配置
することができる。
【0080】なお、溶解性物質としてレジストを用いる
と、平滑に塗布することができ、しかも酸素プラズマ処
理を施すことによって、マークの凹部分にのみ所定の厚
さで残置させることができるので好ましい。また、レジ
ストは、有機溶媒で容易に溶解除去することもできる。
【0081】上述の方法は、アライメントマークの凸部
分を高反射物質で覆うので、アライメントマークの凸部
分の形状の方が、理想形状から離れている被露光基板に
対して、特に有効である。
【0082】次に、被露光基板上のアライメントマーク
領域全体に高反射物質を積層し、凹部分と凸部分との反
射率比を増加させる方法について説明する。
【0083】まず、被露光基板上のアライメントマーク
領域全体に、スパッター法等を用いて高反射物質を積層
し、マーク領域全体の反射率を増加させる。このとき、
この高反射物質の膜厚は、凸部分及び凹部分のいずれに
おいても均一であることが望ましく、例えば、高反射物
質としてアルミニウム膜を用いる場合、膜厚は0.1μ
m程度で十分である。
【0084】次に、アラメント光を吸収する光吸収物質
をアライメントマーク上に、凸部表面を覆う程度の層厚
で平滑に積層する。なお、アライメント光を吸収する物
質としては、レジストの感度や解像度を低下させること
のない色素を使用することができ、その添加量は、適宜
選択することができる。
【0085】この方法で得られたアライメントマークに
アライメント光を入射した場合には、マークの凹部分か
らの反射光の強度は、凹凸の段差分の距離を往復するた
めに、凸部分からの反射光の強度よりも弱められる。し
たがって、アライメントマークの、凹部分と凸部分との
反射率比を増加させることができる。
【0086】
【作用】本発明では、アライメント光に対する反射率の
高い被露光基板の場合には、アライメント光の一部の波
長を吸収する物質を、被露光基板上のアライメントマー
クの凹部分または凸部分のいずれかにより多く配置する
ことによって、アライメントマークのコントラストを高
めている。したがって、アライメント検出信号の精度を
著しく向上させることができた。
【0087】特に、この技術を金属配線形成におけるレ
ジストパターン転写に適用した場合、配線を太くする、
あるいは配線数を増やす、あるいは配線工程数を増やす
等の必要がなく、従来よりも工程数を削減し、同じ最小
線幅でも一世代進んだ半導体装置を製造することができ
る。
【0088】一方、アライメント光に対する反射率の低
い被露光基板の場合には、被露光基板上のアライメント
マークの凹部分あるいは凸部分のいずれか一方に、アラ
イメント光に対して高反射率な物質を配置することによ
って、マーク部分の反射率比を増加させている。
【0089】アライメントマークの凹部分または凸部分
のいずれかに高反射物質を配置した場合、この高反射物
質が配置された部分のみの反射率を選択的に増加させる
ことができる。また、アライメントマーク領域の全体に
高反射物質を配置した場合には、更に高反射物質上にア
ライメント光を吸収する物質を平滑に積層することで、
凹部分と凸部分との反射率比を増加させることができ
る。
【0090】従って、前記高反射物質を配置した領域の
反射率比を増加させ、検出しようとするアライメント信
号を強調するとともにS/Nを改善することができる。
【0091】すなわち、本発明を適用することにより、
反射率の高い被露光基板および反射率の極端に低い被露
光基板のいずれに対しても、アライメント信号のS/N
を改善して、アライメント精度を向上させることができ
る。
【0092】
【実施例】以下、実施例を示して、本発明を詳細に説明
する。 (実施例I)本実施例においては、高反射率な下地基板
上でのアライメントマークの検出精度を向上させた例に
ついて説明する。 (実施例I−1)X線等倍露光において、アライメント
マーク領域の少なくとも凹部分に色素入りレジストを配
置してアライメント精度を向上させる。
【0093】用いるX線等倍露光におけるアライメント
システムを、図11に示す。
【0094】このシステムを用いるアライメントにおい
ては、まず、音響光学変調素子(AOM)によって、H
eNeレーザー光3a,3bおよび4a,4bを、XZ
面上に等入射角でマスクアライメントマーク1および基
板マーク2に入射する。このHeNeレーザー光3およ
び4は、それぞれ79.9MHzおよび80.0MHz
に変調されたものである。なお、マスク上には、HeN
eレーザー光4を基板マーク2に入射するためのメンブ
レン窓7が形成されている。マスクアライメントマーク
1に入射されたレーザー光3aおよび3bは、+Y方向
に一次に回折して検出光5が得られ、一方、ウェハアラ
イメントマーク2に入射されたレーザー光4a,および
4bは、+y方向に1次に回折して検出光6が得られ
る。これらの検出光5と検出光6との位相差を測定し
て、マスクとウェハとの位置合わせを行なう。
【0095】すでに説明したように、このシステムを用
いたアライメントでは、基板とマスクとの間での多重反
射により検出光に外乱光が混入して、アライメント精度
を低下させる原因となっていた。外乱光12を除去する
ための本実施例のアライメントマークについて、図面を
参照して説明する。
【0096】図1に、本実施例のアライメントマークの
断面図を示す。
【0097】図1に示すように、このアライメントマー
クにおいては、酸化シリコン膜等からなるアライメント
マーク16が0.95μmの段差で基板15上に形成さ
れており、段差部分の凹部および凸部には、アルミニウ
ム等の金属膜17が、厚さ0.4μmの厚さで形成され
ている。さらに、この金属膜の上には、アライメント光
に対する線吸収係数kが2.7μm-1の色素入りレジス
ト層18が積層されている。この色素入りレジストは、
アライメント光であるHeNeレーザー光の波長である
633nmの近傍に吸収波長を有するアントラキノン系
有機物色素を2.0%含有している。
【0098】このような表面にレジスト層を有する基板
に入射したアライメント光19は、色素入りレジスト層
18表面で反射する部分光20と、色素入りレジスト層
中で強度が減衰した後、アルミニウム膜17の界面で反
射し再び色素入りレジスト中で強度が減衰する部分光2
1および22とに分けられる。凹部上での部分光21の
強度は、凸部上での部分光と比較すると、段差の高さh
×2の割合だけ低下し、アライメントマークのコントラ
ストが増加する。したがって、色素入りレジスト18の
吸収係数kと段差hとを調整することによって、アライ
メントマークのコントラストをコントロールすることが
できる。
【0099】このようにして、アライメントマークのコ
ントラストを増加させたアルミニウム基板において、マ
スクと基板との間隔を変化させて検出光強度を測定した
結果を図2に示す。なお、測定に使用した装置は、15
nmの露光領域を想定しており、その露光領域中の3カ
所(X,Y1,Y2)にアライメントシステムを備えて
いる。図2に示すように、ノイズの成分23の振幅は非
常に小さく、このノイズ成分によるアライメント精度の
誤差は、位置に換算して±0.01μm以下までに抑え
られている。すなわち、基板マークのアライメントがほ
ぼ正確に達成されていることがわかる。
【0100】上述の結果は、基板中心に位置するチップ
中のアライメントマークに対して測定したものである
が、基板の周辺部に位置するチップのアライメントマー
クに対しても、同様にノイズ成分の振幅が減少する結果
も得られ、アライメントマークに対する測定値のばらつ
きも減少した。
【0101】以上の結果が得られた理由を、本発明者ら
は以下のように考察した。
【0102】まず、基板上のアライメントマーク2にX
Z平面の+X方向からアライメント光を入射した際の2
次元的な回折次数(X,Y)への回折効率を、gX,Y
表記した。なお、正反射率よりも−X方向に大きな出射
角で回折する回折光の次数をプラスとし、+Y方向に回
折する回折光の次数をプラスとした。例えば、+X方向
から入射されたアライメント光4bが、回折次数(−
1,1)へ回折した時、その回折効率を、g-1,1と表わ
す。一方、XZ平面の−X方向からアライメント光4a
が同じ方向に回折するためには、プラスの方向が逆向き
になるため、その回折次数は(−1,1)となり、回折
効率は、g-1,-1 で表わす。
【0103】X線のマスクのメンブレン窓7の反射率r
m 、および透過率tm が、全ての回折光に対して一定で
あると仮定すると、±X方向から入射されたアライメン
ト光4aおよび4bが基板マーク2で回折し、+Y方向
に回折して検出器に到達する光の電気ベクトルE+ およ
びE- は、時間依存の係数を無視すると下記式(1)で
表わされる。
【0104】
【数1】 ここで、Ei+およびEi-は、入射光の電気ベクトル、δ
=4πd/λ、dはマスクと基板との間の距離(GA
P)、λはアライメント光の波長である。
【0105】式(1)中の第1項の振幅および第2項の
振幅を、それぞれEd±およびEo±で表わし、下記式
(2)および(3)で定義すると、E+ およびE- は、
下記式(4)で表わされる。
【0106】
【数2】
【0107】
【数3】
【0108】
【数4】 なお、式(3)中のΣは、(i+j=−1,j+l=
1)または(i+k=−1,j+k=−1)を満たす全
ての異なるgi,j ×gk,l の総和を表わす。また、この
式(4)の第1項は、検出光6に対応し、第2項以降が
外乱光12の総和である。Ed およびEo を、下記式
(5)および(6)のように規定すると、検出器に到達
する光の強度Iは、下記式(7)で表わされる。
【0109】
【数5】
【0110】
【数6】
【0111】
【数7】 ここで、検出器に到達する光の強度Iは、式(7)の第
1項と第2項との直流成分、および周期的なノイズであ
る第3項の交流成分によって表わされる。先に述べた外
乱光12が、この交流成分を生じさせ、ひいては、図1
3に示す周期的なノイズを発生させていると思われる。
【0112】次に、+X方向と−Y方向とから入射され
たアライメント光の強度が同程度であって、アライメン
トマークの断面形状や光軸倒れ等による回折光の非対称
性がないと仮定すると、gX,Y =gX,-Yとなるため、式
(7)に示される周期的なノイズ成分を低減するために
は、下記式(8)に示す値を最小にすることが望ましい
ことがわかる。
【0113】
【数8】 したがって、式(8)に示す値を最小にするには、メン
ブレン窓7の反射率rm を十分低く抑え、検出器方向へ
の回折効率g-1,1を大きくする必要がある。特に、g
-1,1が0に近付くと、式(8)は発散してしまうので、
ノイズが増大する。このため、アライメントマークの断
面形状が変化しても、g-1,1が0近傍以外の値で安定し
ていることが重要であり、また、取り得る限り大きな値
であることが望ましい。
【0114】本実施例では、基板マーク上に形成された
アルミニウム膜の上に、色素入りレジストを塗布してい
るので、基板マークからの回折光のうち、レジストを介
して凸部で反射する部分光22の強度と、凹部で反射す
る部分光21の強度との差を大きくすることができた。
すなわち、色素入りレジストを塗布することによって、
基板マークのコントラストが増加した。さらに、コント
ラストが1に近付くほど、マークの断面形状の違いによ
る回折効率g-1,1の変化が小さくなり、0から離れて一
定値に落ち着いて安定することから、式(7)中の交流
成分が減少し、ノイズのない測定波長が得られる。
【0115】なお、回折効率は、主として、アライメン
トマークの回折格子としての特性に依存するので、たと
えアライナーを改良しても、回折効率を著しく改善する
ことは困難である。したがって、回折効率の改善に有効
である本実施例は、アライメント信号におけるノイズを
低減する効果が大きい。
【0116】このようにして、アライメントマークのコ
ントラストを増大させたアルミニウム基板において、ア
ライメントマークの段差の高さと検出器方向への回折効
率g-1,1とに関して計算した結果を図3に示す。ここ
で、レジスト膜18の入射光に対する線吸収係数を2.
7μm-1とすると、図3に示すように、段差の高さが大
きくなるにしたがって、アライメントマークの凹部から
の反射率が凸部からの反射率に比べ十分小さくなるた
め、コントラストが増大し回折効率g-1,1が安定する。
【0117】比較例として、アルミニウム基板に塗布し
たレジストの線吸収係数を0μm-1とした場合、すなわ
ち、コントラストが0の場合の段差の高さと回折効率と
の計算結果を図4に示す。図4に示すように、段差の高
さの変化に対する回折効率の変化は大きく、具体的に
は、高さが(0.15/n)μm変化する毎に、回折効
率g-1,1は、0から最大へ、さらに0まで変化してい
る。なお、nは表面に塗布したレジスト膜18の屈折率
である。このように、ある特定の高さの場合には回折効
率が0に近い値をとるために、この高さにおけるアライ
メント信号の精度が著しく劣化していたものと思われ
る。
【0118】図4に示すように、コントラストが0の場
合には、段差の高さがわずか0.1μm程度の変化する
間に、回折効率は0から最大へ変化しているので、段差
の高さを約±0.05μmの範囲内で制御しなければ、
いずれかの基板マークにおける回折効率が低下してしま
うことがわかる。しかしながら、マークを形成する際に
は、全ウエハ面内でのそのような制御は困難であるため
に、高さのわずかな違いにより、回折効率の小さいマー
クが形成されることは避けられない。
【0119】さらに、図3に示すように、本実施例にお
ける回折効率の最小値は、線吸収係数を0μm-1とした
場合の図4とは異なって0ではないことに注目される。
特に、高さhが0.6μmより大きくなると、回折効率
の変動は小さくなって安定した値が得られており、マー
ク段差高さの誤差による検出光のばらつきが改善された
ことがわかる。
【0120】次に、異なるチップの同一位置(例えば
X)を示す基板マークの断面形状が均一でない場合に、
本実施例による色素入りレジストを用いて、オフセット
値のばらつきを低減した例について述べる。
【0121】XZ平面上のプラス方向から入射されたア
ライメント光が、アライメントマークで回折して検出器
に到達する光束の複素振幅をW+1とし、同じ平面上のマ
イナス方向から入射されたアライメント光に対する回折
光の複素振幅をW-1とすると、これらは下記式(9)お
よび(10)で表わされる。
【0122】
【数9】
【0123】
【数10】 ここで、Pはマスク格子のピッチ、δw はマーク位置、
γ1 およびγ2 は、音響光学変調素子(AOM)を用い
て変調した2つのアライメント光の変調周波数である。
また、B+1およびB-1は、回折光の複素振幅を表わし、
それぞれ式(11)および(12)で表わされる。
【0124】
【数11】
【0125】
【数12】 なお、b+1およびb-1は回折光の振幅を表わし、β+1
よびβ-1は、位相を表わす。
【0126】したがって、検出器方向に回折する光の強
度Iw 、およびマスク側から検出器方向に回折する光の
強度Im は、それぞれ式(13)および(14)で表わ
される。
【0127】
【数13】
【0128】
【数14】 実際の測定では、基板マークおよびウェハマークのY方
向におけるピッチを変えることで回折方向させることが
できるため、Iw とIm とは、別個の検出器を用いて測
定することが可能である。この強度振幅の位相差4π
(δw −δm )/P+(β+1−β-1)−(α+1−α-1
から基板マークとマスクマークとの相対位置を測定す
る。なお、(β+1−β-1)−(α+1−α-1)が、測定の
オフセット量に相当する。ここで、マスクマークの断面
形状に依存する(α+1−α-1)は、同一マスクを使用し
ている場合には、当然、常に一定であるが、基板マーク
毎に断面形状が異なる場合には、以下のような理由から
アライメント精度を低下させてしまう。すなわち、基板
マークに2つのレーザー光4aおよび4bを入射する
と、入射光4aからの回折光と4bからの回折光との間
に位相差(β+1−β-1)が生じる。なお、各入射光から
の回折光は、検出光6におけるその入射光の寄与分とい
うことができる。断面形状の異なると基板マークでは、
この位相差も基板マーク毎に異なるために、測定した相
対位置にばらつきを生じさせ、アライメント精度の劣化
の原因になる。
【0129】このような例として、矩形状の市松格子の
凹部分に傾きがある場合について、位相差Δβ(=β+1
−β-1)を計算した。
【0130】図5に、凹部分の底に傾きがある基板マー
ク上に、従来の吸収のないレジストが塗布されている場
合について、段差hを変化させた際の位相差Δβを示
す。なお、凹部分の傾きは、X方向に(0.1/2.2
5)とした。図5に示すように、底に傾きがある場合に
は、段差の高さhに応じて位相差Δβが変化する。すな
わち、基板内で基板マークの段差高さが均一でない場合
には、各基板マークでΔβが0にならず、異なる値をも
つため、アライメント精度を低下させることがわかる。
【0131】また、本実施例を用いてアルミニウム基板
上に塗布するレジストの線吸収係数を大きくした場合、
すなわち基板マークのコントラストを増加させた場合に
ついて、同様に位相差Δβの計算し、得られた結果を図
6に示す。なお、段差の高さは、0.4〜1.0μmの
間で、0.1μm刻みとした。図6に示すように、いず
れの段差高さの場合も、コントラストが1に近付くほ
ど、Δβは0に近付いている。図5および図6の結果か
ら、吸収レジスト膜を塗布することによってコントラス
トが0.5に調整された基板では、コントラストが0の
基板と比較すると、段差の高さむらによる位相差Δβの
ばらつきが約1/2に減少することがわかる。特に、基
板マークのコントラストが0.95に調整された基板で
は、位相差Δβを約1/10に減少させることができ
る。
【0132】以上説明したように、色素入りレジストを
アルミニウム膜の上に塗布することによって、基板マー
クの断面形状の違いに起因した検出光の位相差のばらつ
きを減少させることができる。すなわち、各基板マーク
を通じて、オフセット量を一定とすることができるた
め、アライメント精度を向上させることができる。
【0133】次に、図11に示すアライメントシステム
を用いて、本実施例のアライメントマークが形成された
基板にX線等倍露光を行なった。なお、基板としては、
約0.95μmの段差を有するアライメントマークの上
に、厚さ約0.4μmのアルミニウムと銅の合金を成膜
した基板を使用し、この金属膜の上にアントラキノン系
有機物色素を1.0重量%添加した感放射線ネガレジス
トを塗布した。
【0134】さらに、同様の金属膜が形成された基板の
上に、色素を添加しない従来のレジストを塗布して、同
様のアライメントシステムを用いてX線等倍露光を行な
った。
【0135】その結果、色素を添加したレジストを用い
た本実施例のアライメントマークが形成された基板で
は、アライメント精度は25nm(3σ)であり、本シ
ステムをLOCOS工程やゲート工程等の、反射率の低
い基板に適用した場合とほぼ同等であった。また、この
色素を添加したレジスト感度は、従来のレジストと比較
して約5%程度低下したが、解像性の低下はまったく見
られず、線幅0.15μmの微細パターンまでの解像を
確認することができた。
【0136】これに対して、色素を添加していない従来
のレジストを用いたアライメント露光方法では、アライ
メント精度が260nm(3σ)程度であり、本実施例
により、アライメント精度を約1/10まで改善するこ
とができたことがわかる。
【0137】さらに、本実施例をX線等倍露光技術に適
用し、金属配線の形成を行なって、デバイスを製造した
例を、従来技術と比較して説明する。
【0138】従来の技術を用いて金属配線を行なった場
合には、最少でも0.4μmという線幅で配線を形成せ
ざるを得ないので、高い解像性があっても意味を成さな
い。加えて、1回の工程で配線を形成するのでは十分な
信頼性が得られないために、複数回の工程によって形成
しなければならない。
【0139】一方、本実施例を適用すると、0.15μ
mの微細なパターンが形成でき、重ね合わせのばらつき
も小さい。しかも、1回の工程で信頼性の高い配線を形
成することができる。結果として、従来のデバイスのセ
ルより少なくとも10%以上縮小化することができ、配
線形成の工程数も削減することができる。
【0140】なお、本実施例においては、アライメント
光としてHeNeレーザーを使用し、このHeNeレー
ザー光の波長である633nm近傍に吸収波長を有する
アントラキノン系有機物色素を含有したレジストを金属
膜の上に塗布したが、これに限定されるものではない。
使用するアライメント光に応じて、そのアライメント光
の波長近傍に吸収波長を有するレジスト、または色素入
りレジストを用いることができる。また、これとは逆
に、使用するレジストを先に決定し、それに応じてアラ
イメント光を決めてもよい。
【0141】例えば、赤色に着色したi線用レジストを
使用する場合には、アライメント光として、赤に吸収さ
れるHeCdレーザー等を用いることによって、本実施
例の効果を得ることができる。
【0142】具体的には、下記表1に示すようにアライ
メント光源と、レジストとの組み合わせることができ
る。
【0143】
【表1】 さらに、アントラキノン系色素およびジスアゾ系色素と
して、それぞれ下記化6に示す式( III)で表わされる
化合物、および下記化7に示す式(IV)で表わされる化
合物を使用し、いずれも1.0重量%の割合でレジスト
に添加して本実施例のアライメントマークを形成し、こ
のアライメントマークに対してX線を用いて露光を行な
った。
【0144】
【化6】
【0145】
【化7】 その結果、具体例1では、5%以下の感度低下は見られ
たものの、0.15μmパターンまでのパターンを形成
することができた。また、具体例3の場合も、10%以
下の感度低下はみられたものの、0.15μmパターン
までのパターン形成を確認した。
【0146】下記表2に、各アライメント光の波長と、
この波長に対するアルミニウムの反射率、およびレジス
トの線吸収係数を示す。
【0147】
【表2】 表2に示すように、各具体例におけるレジストは、アラ
イメント光に対する吸収が大きいため、アルミニウム膜
が成膜されたマークの段差上に塗布した場合、凸部分と
凹部分との反射率比を増加させることができる。例え
ば、0.5μmの段差を有するアライメントマークの場
合では、いずれの例においても反射率比は2以上とな
る。さらに、アライメントシステムによって若干の差は
あるが、アライメント精度も50%以上向上すると考え
られる。
【0148】以下、(実施例I−2)〜(実施例I−
6)においては、本発明のアライメントマークにおける
光吸収層の製造方法を詳細に説明する。 (実施例I−2)図7を参照して、色素入りレジストを
用いた光吸収層が配置されたアライメントマークについ
て説明する。
【0149】光吸収物質27は、以下のような工程で基
板マークの凹部に埋め込むことができる。
【0150】まず、図7(a)に示すように、酸化シリ
コン等からなる基板マーク26の上にアルミニウム膜が
形成された基板25の表面に、スピンコート法等を用い
てエッチング可能なアライメント光吸収物質27を平滑
に積層する。なお、光吸収層は、基板マークの凸部表面
が覆われる程度であれば、任意の厚さで積層することが
できるが、後の工程で除去することを考慮すると、0.
5μm以下であることが好ましい。
【0151】次に、図7(b)に示すように凸部の表面
が現れるまで、酸素プラズマ28でエッチング処理、あ
るいは研磨処理を行なって、光吸収物質を除去する。な
お、必ずしも基板マーク26の凸部表面が現れるまでエ
ッチング処理、または研磨処理を行なう必要はなく、凸
部からの信号強度が検出できるところで処理を終了して
もよい。
【0152】なお、段差の高さが0.3μm以下の低段
差化した基板マークに対しては、図7(b)に示すよう
に、基板マーク26の凹部にのみアライメント光吸収物
質27を埋め込むことで、コントラストの向上が図れる
ため、アライメント信号の検出が容易になる。また、従
来では段差が低いために全くアライメント信号が検出で
きなかった場合にも、本実施例により検出が可能にな
り、精度向上にも効果的である。 (実施例I−3)本実施例では、光吸収物質として、特
定の紫外線を照射することによって被照射領域のアライ
メント光に対する吸収率が低下する性質を有する材料を
使用する。かかる材料は、紫外線の波長に応じて適宜選
択することができる。
【0153】まず、図8(a)に示すように、アライメ
ント光吸収物質30を、スピンコード法等を用いて基板
マーク31の表面に平滑に積層する。このアライメント
光吸収物質30は、特定の紫外線に対する侵入深さが約
0.5μm程度であり、基板マークの凸部表面から、
0.5μm程度の厚さを有するように積層する。
【0154】さらに、基板マーク上に積層したアライメ
ント光吸収物質の表面に、上述の特定の紫外線32を照
射し、図8(b)に示すように凸部上の膜厚程度まで透
明化処理を施す。これによって、基板マークのコントラ
ストを増加させたまま、アライメント信号強度も増加さ
せることができる。
【0155】本実施例では、先の実施例と同様の効果が
得られ、さらに特定紫外線の強度や照射時間を変えるこ
とで、アライメント信号強度をコントロールすることが
できるという利点がある。 (実施例I−4)本実施例においては、アライメント光
吸収物質として、特定の温度で軟化する性質を有する材
料を使用する。光吸収物質としては、例えば、炭素樹脂
等を使用することができる。
【0156】図9を参照して、その形成方法を説明す
る。
【0157】まず、アライメント光吸収物質34を、凹
凸の1/2程度の膜厚で基板マーク領域全体に積層し、
この物質が軟化する温度以上で熱処理を行なう。アライ
メント光吸収物質が軟化し、凹部35に流れ込むことを
利用して、凹部35にアライメント光吸収物質を埋め込
む。
【0158】このようにして基板マークのコントラスト
を高めた場合にも、アライメント信号のS/Nが増加
し、先の実施例と同様な効果が得られる。 (実施例I−5)基板マークの凹部にアライメント光吸
収物質を積層した後、これを除去する前に、所定の被エ
ッチング膜をエッチング補正物質として積層して、光吸
収物質上に積層してもよい。エッチング補正物質として
は、光吸収物質とエッチングレートが同等の物質であれ
ば、任意の材料を使用することができる。
【0159】図10を参照して、この形成方法を説明す
る。
【0160】まず、図10(a)に示すように、スパッ
ター等で炭素膜38等のアライメント光吸収物質を、ア
ライメントマーク領域に積層する。さらに、その上層に
図10(b)に示すように、酸化シリコン膜39等のエ
ッチング補助物質を十分厚く積層し、ほぼ平滑な表面を
得る。
【0161】次に、十分な信号強度が得られるまで、R
IE(Reactive IonEtching)法等
のエッチング処理を行なって、エッチング補正物質とと
もに光吸収物質を除去する。この際、マークの凹部にお
ける光吸収膜の表面が、マークの凸部表面と同一のレベ
ルとなるようにエッチング処理を制御する必要はない。
例えば、若干の吸収膜がマークの凸部表面に残っていて
もよく、また、吸収膜の表面が、凸部の表面より下方と
なるようにエッチングを行なってもよい。なお、エッチ
ングを研磨処理に置き換えても同様である。
【0162】本実施例においては、基板マークの凹部3
7に平滑にアライメント光吸収物質38が形成され、十
分に高いS/N比が得られる。特に、この方法は、平滑
に積層することが困難な吸収物質でも、凹部に埋め込む
ことが可能であり、吸収物質の選択の幅を広げ、先の実
施例と同等な効果が期待できる。
【0163】またさらに、アライメント光吸収材料は、
本来吸収しない材料をアライメントマーク上に平滑に塗
布した後、不透明化処理を行なって実現してもよい。例
えば、通常用いられるレジスト材料のような有機物材料
を高反射率基板上に塗布し、ハードベイク等により不透
明化することもできる。
【0164】上述の各実施例においては、X線等倍露光
について説明したが、本発明は、これに限定されるもの
ではない。他の電子線やイオンビーム等の光学系により
露光を行なう技術全般について適用可能である。
【0165】なお、上述の実施例I−1では、位相信号
から位置検出を行なうシステムにおいて、本発明の効果
を説明したが、本発明は、位相情報から位置検出を行な
うシステムのみならず、光強度信号から位置検出を行な
うシステムにおいてもアライメント信号のS/Nを改善
することができる。
【0166】その一例を図14を参照しつつ説明する。
【0167】光強度信号から位置検出を行なうシステム
においては、まず、アライメント光をアライメントマー
クに入射し、このアライメントマークからの正反射光強
度をラインセンサーあるいはエリアセンサーで測定す
る。次に、測定した信号から、アライメントマーク全体
の反射強度プロファイルを得、このプロファイル中か
ら、段差に相当する波形を検出して、段差の位置を算出
する。
【0168】(実施例I−1)で説明したアライメント
光を吸収するレジストを、金属膜を有する基板上に塗布
してアライメントマークを形成し、このマークにアライ
メント光を入射して反射強度を測定した。
【0169】得られたアライメントマークの反射強度プ
ロファイルを、アライメントマークの断面図とともに図
14(a)に示す。図14(a)にしめすように、表面
にアルミニウム膜が成膜されたアライメントマーク42
の上層には、光吸収物質43が平滑に配置されている。
このように、光吸収物質43をアライメントマーク42
の少なくとも凹部に配置することによって、図4(a)
のグラフに示すように、ノイズを低減することができ
る。さらに、基板マークの凸部分と凹部分との反射強度
比が大きくなるために、段差位置を容易に検出すること
ができる。
【0170】なお、従来の表面にアルミニウム等の金属
膜が形成された基板マークにおける反射強度プロファイ
ルを、アライメントマークの断面とともに図14(b)
に示す。このように、表面に光吸収物質が配置されてい
ない場合には、金属膜の表面粗さ等の影響のために、S
/Nの悪い反射強度プロファイルしか得られず、しか
も、金属の高い反射率に起因して段差位置の検出が困難
である。
【0171】したがって、アライメント光吸収物質をマ
ークの上に配置することによって、光強度信号から位置
検出を行なうシステムにおいても、アライメント精度を
著しく向上させることができる。 (実施例I−6)本実施例では、露光光として極短紫外
線を用いる場合のアライメント精度を向上させるアライ
メントマークおよびその製造方法について説明する。
【0172】光吸収物質を得るためにレジスト中に添加
される材料は、アライメント光を吸収するという特性に
加えて、次のような特性を有することが同時に要求され
る。すなわち、レジストを感光させる露光光に対して吸
収率が小さく、レジストの感光特性に与える影響が小さ
いことである。
【0173】露光光がg線またはi線の場合、すなわ
ち、g線用レジストやi線用レジストを用いる場合に
は、アライメント光の波長領域を可視領域とすると、ア
ライメント光の波長と露光光の波長との差は大きいの
で、アライメント光のみを吸収する材料を容易に選択す
ることができる。したがって、レジスト中にアライメン
ト光を吸収する材料を添加して光吸収物質を得ることが
できる。また、X線用の感放射線レジストの場合には、
ほとんど全ての物質のX線に対する吸収が0に近いの
で、光吸収物質を形成するためにレジストに添加可能な
材料の幅は、g線用やi線用のレジストの場合以上に広
くなる。
【0174】露光光の波長によっては、レジスト中への
色素添加によって、解像性に若干の悪影響を与えてしま
う場合もあり、このような場合には、アライメントマー
ク上に部分的に吸収材料を形成することでコントラスト
を増大させる方が全体的にみて有利な場合がある。
【0175】本実施例においては、集光光や集束された
荷電粒子ビームを用いて、アライメントマーク領域の凸
部または凹部にアライメント光を吸収する薄層を形成
し、アライメントマークのコントラストを増加させる。
【0176】薄層としては、例えば、炭素膜を形成する
ことができる。 (実施例I−6−a)まず、FIB(Focused
Ion Beam)装置を用いて、表面をアルミニウム
膜で被覆されたアライメントマーク領域の凹部分に炭素
膜を形成した例を説明する。
【0177】図15に、FIB装置の概略図を示す。図
15に示すように、この装置では、スチレンガスがノズ
ル52により試料室57内へ導入され、一方、ガリウム
イオンビーム発生装置51からの30kVに加速された
イオンビームが、試料53上で集束されている。なお、
試料53は、X−Yステージ54にマウントされている
ため、任意の位置に集束されたイオンビームを照射する
ことができる。イオンビームのエネルギーによってスチ
レン分子の炭素原子がはずれ、試料53上の任意の位置
に炭素膜が形成される。
【0178】試料として、酸化シリコンからなるアライ
メントマークの上にアルミニウム膜が形成された高反射
率下地基板を用い、上述の方法によってマーク領域に炭
素膜をして本実施例のアライメントマークを得た。
【0179】得られたアライメントマークの検出光強度
プロファイルを、炭素膜が形成されたマークの断面図と
ともに、図16(a)に示す。
【0180】図16(a)に示すように、アライメント
マーク凹部には、炭素膜61が形成されており、この凹
部分の検出光強度は著しく低下していることがわかる。
したがって、マークの段差位置を精度よく検出すること
ができる。
【0181】さらに、従来のアライメントマークの検出
光強度と、このマーク領域の断面を図16(b)に示
す。このように、従来のアライメントマークでは被覆さ
れたアルミニウム膜の表面粗さに起因して、検出信号は
ノイズが大きく、しかも、アルミニウム膜の反射率が大
きいために、段差の検出が困難である。
【0182】なお、炭素膜は、アライメントマーク領域
のみに成されているので、デバイス領域には、炭素膜形
成工程によって何等影響を与えるものではない。
【0183】(実施例I−1−b)次に、アライメント
領域上に穴の開いたマスク板を用い、IBS(Ion
Beam Sputter)装置を用いて、表面をアル
ミニウム膜で被覆されたアライメントマーク領域に対し
て所定の角度で、炭素膜を形成した例について説明す
る。
【0184】図17に、IBS装置の概略図を示す。図
17に示すように、この装置では、まず、クライストロ
ン72からECRイオンガン71へ注入されたマイクロ
波と電磁石79とによってアルゴンガスをイオン化す
る。得られたアルゴンイオンを平行加速板81へ加速し
て、45度に傾けてマウントされた炭素ターゲット75
に衝突させ、所定の角度でマウントされた試料76に向
けて炭素原子または炭素分子をターゲットから弾き飛ば
す。試料76には、アライメントマーク領域上のみに穴
の開いたマスク板が取り付けられているので、マーク部
分の所定の領域に炭素膜が形成される。
【0185】試料として、酸化シリコンからなるアライ
メントマークの上にアルミニウム膜が形成された高反射
率下地基板を用い、上述の方法によってマーク領域に炭
素膜をして本実施例のアライメントマークを得た。
【0186】得られたアライメントマークの検出光強度
プロファイルを、炭素膜が形成されたマークの断面図と
ともに、図18(a)に示す。
【0187】図18(a)に示すように、アライメント
マークの凸部の右側には、炭素膜61が成膜されてお
り、これによって凸部分の左側の段差が強調されている
ことがわかる。したがって、マークの段差位置を精度よ
く検出することができる。
【0188】なお、図18(a)には、凸部分の右側か
ら炭素膜を成膜した場合を示したが、これに限定される
ものではなく、任意の方向から成膜することができる。
【0189】さらに、従来のアライメントマークの検出
光強度と、このマーク領域の断面を図18(b)に示
す。このように、従来のアライメントマークでは被覆さ
れたアルミニウム膜の表面粗さに起因して、検出信号は
ノイズが大きく、しかも、アルミニウム膜の反射率が大
きいために、段差の検出が困難である。
【0190】なお、前述の例と同様に、炭素膜は、アラ
イメントマーク領域のみに成されているので、デバイス
領域には、炭素膜形成工程によって何等影響を与えるも
のではない。
【0191】本実施例によれば、アライメント光を吸収
する材料をレジストへ添加するのが困難な場合に、デバ
イス領域に光吸収物質を残置させることなく、アライメ
ントマークのコントラストを増加させることができる。
本実施例は、特に、極短紫外線用レジストを用いたレジ
ストパターン転写において、金属配線形成等に代表され
る金属膜上でのアライメント精度を向上させ、半導体デ
バイスを10%以上高密度化することができる。 (実施例II)本実施例においては、低反射率な被露光基
板上でのアライメントマークの検出精度を向上させた例
について説明する。 (実施例II−1)X線等倍転写に用いられたヘテロダイ
ンアライメントシステムにおいて、アライメントマーク
領域の凹部分に高反射物質を配置した例について、詳細
に説明する。
【0192】なお、用いるアライメントシステムは、
(実施例I−1)の場合と同様である。すなわち、図1
1を参照して説明すると、XZ面上等入射角でマスクマ
ーク1およびウエハマーク2に、HeNeレーザー光3
および4を入射する。なお、前記HeNeレーザー光3
および4は、音響光学変調素子(AOM)によって、7
9.9MHzと80.0MHzとに変調されたものであ
る。入射光3および4は、回折の理論に基づき様々な方
向に回折するが、マスクマーク1でYZ平面上の+Y方
向に1次に回折した検出光5と、基板マーク2でYZ平
面上の+Y方向に1次に回折した検出光6との位相差を
測定して、マスクと基板との位置合わせを行なう。
【0193】したがって、反射率の小さい下地基板で検
出信号強度を増加させるためには、検出器方向への回折
効率を高めることが必要となる。ここでの回折効率は、
市松格子状のウエハアライメントマーク2の凸部あるい
は凹部のどちらか一方の反射率を増加させることによっ
て、改善することができる。なお、凹部分と凸部分との
反射率比が大きいほど、回折効率は高くなる。
【0194】本実施例では、被露光基板上のアライメン
トマーク領域の凹部分に高反射物質を埋め込み、凹部の
反射率を増加させることによって回折効率を高める。
【0195】まず、図19(a)に示すように、酸化シ
リコンからなるアライメントマーク91が形成されたシ
リコン基板92の上に、高反射物質としてアルミニウム
膜93を積層した。なお、アライメントマーク91の段
差は、0.2μmであり、アルミニウム膜93の厚さは
約0.3μmとなるように、DCスパッター法により成
膜した。
【0196】次に、エッチング補整物質としてレジスト
をスピンコート法によりアルミニウム膜93の上に塗布
し、図19(b)に示すようにレジスト膜94を形成し
た。なお、用いたレジストは、塩素系ガスを用いたRI
Eによるエッチングレートが、アルミニウムとほぼ等し
い材料である。
【0197】続いて、塩素系ガス95によるエッチング
を行なうことにより、アライメントマーク92の凸部分
の表面を露出させ、図19(c)に示すように、アライ
メントマーク92の凹部にアルミニウム膜93を埋め込
んだ。
【0198】これにより、アライメントマークの凸部分
と凹部分との反射率比は、凹部分にアルミニウム膜を埋
め込む以前の1.3から10程度に増加し、アライメン
ト信号のS/Nは、1.5から7程度に改善された。 (実施例II−2)本実施例においては、被露光基板上の
アライメントマーク領域に照射したアライメント光の反
射光をエリアセンサーで観察し、画像処理によってアラ
イメントを行うシステムに本実施例を適用した例につい
て説明する。
【0199】こシステムでは、エリアセンサーで観察し
たアライメントマークの反射強度プロファイルからマー
クの段差位置に相当する反射強度の極小値を検出し、ア
ライメントを行うものである。基板の反射率が小さい場
合には、バックグラウンドの反射率も小さいため、アラ
イメント信号である強度プロファイルのS/Nが小さ
く、アライメント精度も劣っている。
【0200】本実施例では、以下の工程によって、高反
射物質を基板マークの凹部に埋め込み、アライメント精
度を改善した。
【0201】まず、図20(a)に示すように、酸化シ
リコンからなるアライメントマーク92が形成されたシ
リコン基板91の上に、高反射物質として、アルミニウ
ム膜93を積層した。なお、アライメントマーク92の
段差は0.4μmであり、アルミニウム膜93の厚さは
約0.2μmとなるように、DCスパッター法により成
膜した。
【0202】次に、アルミニウムの軟化点よりもやや高
い温度(約500℃)で加熱処理を行なうことによっ
て、アルミニウムをいったん軟化させ、アライメントマ
ークの凸部分に蒸着されたアルミニウムを凹部分に流し
込んだ後、平滑化したまま再固化させた。これによっ
て、図20(b)に示すように、アライメントマークの
凹部分にアルミニウムが埋め込まれた下地基板を得た。
【0203】以上のようにして得られた下地基板の、ラ
インセンサーに検出される反射強度プロファイルを図2
1(a)に示す。このように、アライメントマークの凹
部分に高反射物質を埋め込んで、凹部分と凸部分との反
射率比を増加させたことにより、段差位置の検出が容易
になった。
【0204】なお、従来の下地基板における反射強度プ
ロファイルを、図21(b)に示す。このように、低反
射率基板では、段差位置を示す極小値がノイズに埋もれ
ており不明瞭である。したがって、凹部分と凸部分との
反射率比を増加させることによって、アライメント精度
を著しく向上させることができる。
【0205】また、本実施例は、アライメントマークか
らの回折光を用いたアライメント方法に適用することも
でき、実施例II−1と同様な効果が得られる。 (実施例II−3)本実施例においては、加熱処理と研磨
処理とを組み合わせた下地基板の作成方法について説明
する。
【0206】まず、図22(a)に示すように、酸化シ
リコンからなるアライメントマーク92(段差深さ0.
4μm)が形成されたシリコン基板91の上に、研磨ス
トッパーとして作用する炭素膜96を、RFスパッター
法により約0.01μmの膜厚で成膜し、続いてDCス
パッター法を用いて、図22(b)に示すように段差よ
りもやや厚い約0.5μmの膜厚でアルミニウム膜93
を成膜した。
【0207】次に、アルミニウムの軟化点よりもやや高
い温度(約500℃)で加熱処理を行うことによって、
アルミニウムをいったん軟化させ、アライメントマーク
の凸部分に蒸着されたアルミニウムを凹部に溶け込ませ
た後、図22(c)に示すように平滑化したまま再固化
させた。
【0208】更に、このアルミニウム膜93の表面に、
図22(d)に示すようにコロイダルシリカ97(粒径
0.03〜0.1μm)を研磨材として用いて研磨処理
を施し、最後に、図22(e)に示すように酸素プラズ
マ98でエッチング処理を行うことにより、アライメン
トマーク92の凸部分表面に残留している炭素膜96を
除去した。
【0209】上述の工程で下地基板を加工することによ
り、実施例II−2の場合よりもアルミニウム膜表面の平
滑性を向上させることができ、しかも、アライメントマ
ークの凸部分のアルミニウムを完全に除去することがで
きる。したがって、実施例II−2よりもアルミニウム膜
の表面粗さや凸部分に残存したアルミニウムによるアラ
イメント信号のノイズが減少され、この実施例に対し、
約1.5倍程度S/Nの大きなアライメント信号が得ら
れた。 (実施例II−4)本実施例においては、アライメントマ
ークの凸部に高反射物質を積層した例について説明す
る。
【0210】まず、図23(a)に示すように、酸化シ
リコンからなるアライメントマーク92(段差深さ0.
4μm)が形成されたシリコン基板91の上に、スピン
コート法によりレジスト膜99を形成した。なお、レジ
スト膜の膜厚は、凸部上で、約0.3μm程度とした。
【0211】次に、図23(b)に示すように、酸素プ
ラズマ98によるエッチング処理を施し、アライメント
マーク92の凸部分に形成されたレジスト膜を完全に除
去し、凹部分のみにレジスト99膜を残置させた。な
お、残置したレジスト膜99の膜厚は約0.2μmであ
り、従って、レジスト膜99の表面と凸部分との間に
は、依然として約0.2μm程度の段差が存在してい
る。また、このレジスト膜は、上記のエッチング処理に
対して、下地基板を構成するシリコンや酸化シリコン膜
と十分な選択比があり、この処理によって下地の構造に
何等影響を与えるものではない。
【0212】続いて、DCスパッター法を用いて、図2
3(c)に示すように、アライメントマーク92の凸部
分および凹部分に、厚さ約0.2μmで均一にアルミニ
ウム膜93を成膜した。
【0213】最後に、有機溶媒を用いて、アライメント
マーク92の凹部分に残置したレジスト膜99を溶解さ
せることによって、レジスト膜99上のアルミニウム膜
93を除去し、図23(d)に示すようにアライメント
マークの凸部分のみにアルミニウム膜を形成した。
【0214】これによって、凹部分と凸部分との反射率
比は、凸部分にアルミニウム膜を形成する以前の1.3
から10程度に増加し、アライメント信号のS/Nは、
1.5から7程度に改善された。
【0215】本実施例では、アライメントマークの凸部
の形状が比較的崩れている場合において、凸部の表面を
平滑なアルミニウムで覆うことができ、信号強度を強調
するだけでなく、崩れた凸部の形状によるアライメント
信号のノイズも低減する効果を有する。 (実施例II−5)本実施例においては、アライメントマ
ーク領域の全面に高反射物質を積層した例について説明
する。
【0216】まず、図24(a)に示すように、酸化シ
リコンからなるアライメントマーク92(段差深さ0.
4μm)が形成されたシリコン基板91の上に、DCス
パッター法を用いてアルミニウム膜93を積層した。な
お、アルミニウム膜93の膜厚は、アライメントマーク
の凹部分および凸部分のいずれの上でも、均一に約0.
1μmとし、これによって、アライメントマーク領域全
体の反射率を高めた。
【0217】次に、図24(b)に示すように、このア
ルミニウム膜93の上に、所定の色素を添加したレジス
ト99をスピンコート法により平滑に塗布した。なお、
レジスト中には、アライメント光に対して吸収の大きな
色素としてアントラキノン系有機化合物を、約1.0重
量%程度添加した。本実施例において用いたアライメン
ト光源は、HeNeレーザー(波長0.633μm)で
あるため、この赤色光を吸収させる色素として、上記の
アントラキノン系有機化合物を採用した。この色素を添
加することによって、レジストの感度や解像度といった
特性を低下させることはない。また、凸部分からの反射
強度と凹部分からの反射強度との比が約8割程度になる
ように、添加色素の濃度を調節した。
【0218】本実施例は、実施例II−4と同様に、アラ
イメントマークの凸部分の反射率を凹部分よりも増加さ
せ、アライメント信号のS/Nを改善するものである
が、凸部分および凹部分の両方の形状の崩れに対するノ
イズを低減することができる。
【0219】また、本実施例においては、アライメント
光源としてHeNeレーザーを採用し、このレーザー光
を吸収させるために、レジストへの添加色素としてアン
トラキノン系有機化合物を用いたが、この組み合わせに
限定されるものではなく、本来的に特定の波長に対して
吸収の大きなレジストを用いる場合には、この特定の波
長にアライメント光を合わせればよい。例えば、赤色に
着色されたi線ステッパー用のレジストを用いる場合
は、HeCdレーザー等の光源を使用することで、本発
明を実施することができる。
【0220】本発明は、半導体製造において複数回行な
われるアライメント工程の中で、特にアライメント精度
が劣る金属配線形成のためのアライメント露光に有効で
ある。金属配線の形成に当たっては、まず、ウエハ上に
酸化シリコン膜を形成してその所定の領域を除去し、ウ
エハの全面にアルミニウム等の金属膜をマグネトロンス
パッタ法等を用いて積層する。次いで、金属膜の上にレ
ジスト膜を堆積し、アライメント露光を行なってホトマ
スクのパターンを転写・現像する。最後に、パターン転
写されたレジスト膜をエッチングマスクとして用いて、
ECRエッチング等で上述の金属膜をエッチングするこ
とにより配線が形成される。したがって、配線の形成に
おいては、アライメント精度が劣る金属膜上でのアライ
メント露光が不可欠である。このように低いアライメン
ト精度でも十分な信頼性が得られる金属配線を形成する
ために、従来は、レジスト本来の解像力を落とした条件
でパターニングせざるを得なかった。また、一度の金属
配線形成では不十分なため複数回同じ工程を行なう必要
があるなどの問題があった。
【0221】結果として、半導体デバイスの微細化は、
レジストの解像性能の向上もさることながら、金属配線
形成におけるアライメント精度に負うところが大きい。
【0222】本発明は、従来からアライメント露光装置
に装備されているアライメントシステムの能力を十分に
発揮できるように、アライメント精度の劣るアライメン
トマークを加工する方法である。本発明のアライメント
露光方法により、金属配線を形成する際に、少なくとも
他の基板でのアライメント露光と同程度まではアライメ
ント精度を向上させることが可能となった。これによ
り、金属配線形成においても、露光方法やレジストによ
る限界解像力を十分に発揮した条件でアライメント露光
が可能となり、一度の形成工程で十分な信頼性が得られ
るため、工程の簡素化・工程数の削減が実施できる。
【0223】また、金属配線形成でのアライメント精度
の向上は、上で説明したように半導体デバイスの微細化
を可能にする。具体的には、金属配線形成でのアライメ
ント精度を、他の基板でのアライメント精度と同程度ま
で向上させたことによって、DRAM等の半導体装置で
は約15%程度の微細化が可能であり、これは、要求さ
れるデザインルール(最小線幅)を大幅にゆるめ、従来
のデザインルールでも一世代分集積化を進めたことにな
る。
【0224】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
アライメント精度の劣る高反射率基板に対して、高精度
なアライメント露光を行なうことができ、さらに、従来
の半導体デバイスと比較して、5%以上も集積化したデ
バイスの製造が可能となる。
【0225】また、本発明によれば、アライメント精度
の劣る低反射率な下地基板に対して、アライメント精度
を飛躍的に向上させることができる。また、本発明は、
アライメントを行って形成したパターンを観察して、ア
ライメント精度を評価するシステムに適用する場合も、
測定精度の改善を図ることができる。
【0226】かかるアライメントマークは、半導体装置
の微細加工等のアライメント露光技術において有効であ
り、その工業的価値は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の(実施例I−1)を適用したアライメ
ントマークの断面図。
【図2】(実施例I−1)を説明するための信号強度の
測定図。
【図3】(実施例I−1)の回折効率の解析結果を示す
グラフ図。
【図4】比較例の回折効率の解析結果を示すグラフ図。
【図5】比較例の位相差の解析結果を示すグラフ図。
【図6】(実施例I−1)の位相差の解析結果を示すグ
ラフ図。
【図7】(実施例I−2)のアライメントマークの製造
方法を示す工程図。
【図8】(実施例I−3)のアライメントマークの製造
方法を示す工程図。
【図9】(実施例I−4)のアライメントマークの製造
方法を示す工程図。
【図10】(実施例I−5)のアライメントマークの製
造方法を示す工程図。
【図11】本発明および従来技術において用いたアライ
メントシステムの概略図。
【図12】(実施例I−1)および従来技術において用
いたマスクと基板の光路とを示す概略図。
【図13】従来技術による検出信号を示す測定図。
【図14】(実施例I−1)と従来技術とを適用した際
の検出信号を示す測定図。
【図15】FIB装置の構成を示す概略図。
【図16】(実施例I−6)と従来技術とを適用した際
の検出信号を示す測定図。
【図17】IBS装置の構成を示す概略図。
【図18】(実施例I−6)と従来技術とを適用した際
の検出信号を示す測定図。
【図19】(実施例II−1)のアライメントマークの製
造方法を示す工程図。
【図20】(実施例II−2)のアライメントマークの製
造方法を示す工程図。
【図21】アライメント信号の反射強度プロファイルを
示す図。
【図22】(実施例II−3)のアライメントマークの製
造方法を示す工程図。
【図23】(実施例II−4)のアライメントマークの製
造方法を示す工程図。
【図24】(実施例II−5)のアライメントマークの製
造方法を示す工程図。
【符号の説明】
1…マスクマーク,2…ウエハマーク,3…アライメン
ト光 4…アライメント光,5…検出光,6…検出光,7…メ
ンブレン窓,8…基板 9…アライメントマーク,10…光反射物質,11…外
乱光,12…外乱光 14…多重反射光,15…基板,16…酸化シリコン膜 17…アルミニウム膜,18…色素入りレジスト,19
…アライメント光 20…部分光,21…部分光,22…部分光,23…ノ
イズ成分 25…基板,26…基板マーク,27…アライメント光
吸収物質 28…酸素プラズマ,29…基板,30…アライメント
光吸収物質 31…基板マーク,32…紫外線照射,33…基板 34…アライメント光吸収物質,35…基板マークの凹
部,36…基板 37…基板マークの凹部,38…炭素膜,39…酸化シ
リコン膜 40…RIE,41…基板,42…基板マーク 43…アライメント光吸収物質,44…基板,45…基
板マーク 51…ガリウムイオンビーム発生装置,52…ノズル,
53…試料 54…X−Yステージ,55…遮蔽板,56…クライオ
ポンプ,57…試料室 58…シリコンウエハ,59…酸化シリコン,60…ア
ルミニウム膜 61…炭素膜,62…レジスト,63…シリコンウエ
ハ,64…酸化シリコン 65…アルミニウム膜,66…レジスト,71…ECR
イオンガン 72…クライストロン,73…アルゴンガス,74…タ
ーゲット室 75…炭素ターゲット,76…マスク板を取り付けた試
料,77…サンプル室 78…クライオポンプ,79…導波管,80…電磁石,
81…平行加速板、91…シリコン基板,92…アライ
メントマーク,93…アルミニウム膜 94…レジスト膜,95…塩素ガスによるRIE,96
…炭素膜,97…コロイダルシリカ,98…酸素ガスに
よるRIE 99…色素入りレジスト膜,100…基板,101…ア
ライメントマ−ク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−9933(JP,A) 特開 昭63−94621(JP,A) 特開 昭62−51220(JP,A) 特開 平3−156911(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 9/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置の製造中に、半導体基板とマ
    スクとの位置合わせのためのアライメント光が照射され
    るアライメントマークであって、 前記半導体基板表面に形成され、凸部分および凹部分を
    有する少なくとも1つの段差と、 前記段差の前記凸部分および前記凹部分の上に形成され
    た金属膜と、 前記金属膜の、前記凸部分および前記凹部分の少なくと
    も一方を覆う光吸収層とを含み、 前記光吸収層は、前記アライメント光の少なくとも一部
    の波長領域の光を吸収する光吸収特性を有する ことを特
    徴とするアライメントマーク。
  2. 【請求項2】 前記光吸収層は、前記金属膜の前記凹部
    分および前記凸部分の両方を覆う請求項1に記載のアラ
    イメントマーク。
  3. 【請求項3】 前記光吸収層は、前記金属膜の前記凹部
    分を覆う部分と前記凸部分を覆う部分とで厚さが異なる
    請求項2に記載のアライメントマーク。
  4. 【請求項4】 半導体装置の製造中に、低反射率の半導
    体基板とマスクとの位置合わせのためのアライメント光
    が照射されるアライメントマークであって、 前記低反射率の半導体基板表面に形成され、凹部分およ
    び非反射性の凸部分を有する少なくとも1つの段差と、 前記段差の前記凹部分および前記非反射性の凸部分の上
    に形成された光反射層と、 前記光反射層の前記凹部分および前記非反射性の凸部分
    を覆って形成され、前記アライメント光を吸収する光吸
    収層を具備し、 前記光反射層の凹部分を覆う前記光吸収層の部分は、前
    記光反射層の凸部分を覆う前記光吸収層の部分より厚い
    ことを特徴とするアライメントマーク。
  5. 【請求項5】 半導体装置の製造中に、低反射率の半導
    体基板とマスクとの位置合わせのためのアライメント光
    が照射されるアライメントマークであって、 前記低反射率の半導体基板上に直接形成され、凹部分お
    よび非反射性の凸部分を有する段差と、 前記段差の前記非反射性の凸部分の上に直接形成された
    光反射層とを具備し、 前記光反射層の側面と前記非反射
    性の凸部分の側面とは、実質的に同一面にあることを特
    徴とするアライントマーク。
  6. 【請求項6】 半導体装置の製造中に、低反射率の半導
    体基板とマスクとの位置合わせのためのアライメント光
    が照射されるアライメントマークであって、前記低反射
    率の半導体基板上に直接形成され、凹部分および非反射
    性の凸部分を有する段差と、 前記段差の前記凹部分に直接形成され、隣接する2つの
    前記非反射性の凸部分の間を完全に埋める光反射層とを
    具備し、 前記光反射層の表面は、前記非反射性の凸部分の表面と
    実質的に同一面にあることを特徴とするアライメントマ
    ーク。
  7. 【請求項7】 半導体装置の製造中に、低反射率の半導
    体基板とマスクとの位置合わせのためのアライメント光
    が照射されるアライメントマークであって、 前記低反射率の半導体基板の上に直接形成され、凹部分
    および非反射性の凸部分を有する段差と、 ストッパー膜を介して前記段差の前記凹部分に形成さ
    れ、隣接する2つの前記非反射性の凸部分の間を完全に
    埋める光反射層とを具備し、 前記光反射層の表面は、前記非反射性の凸部分の表面と
    実質的に同一面にあることを特徴とするアライメントマ
    ーク。
  8. 【請求項8】 半導体基板のアライメントマーク領域
    に、凸部分および凹部分を有する段差を形成する工程
    と、 前記段差の凸部分および凹部分の上に金属膜を形成する
    工程と、 前記金属膜の上にレジスト層を形成する工程と、 所定のパターンを有するマスクを前記半導体基板上に配
    置し、アライメント光を照射して、前記マスクと前記半
    導体基板とをアライメントする工程と、 前記マスクのパターンを前記レジスト層に転写してレジ
    ストパターンを形成する工程と、 前記レジストパターンを前記金属膜に転写する工程とを
    具備し、 前記レジスト層は前記アライメント光を吸収することを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記金属膜の凹部分を覆うレジスト層の
    部分は、前記金属膜の凸部分を覆うレジスト層の部分よ
    り厚い請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記金属膜の凸部分を覆うレジスト層
    の部分は、前記金属膜の凹部分を覆うレジスト層の部分
    より厚い請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 半導体基板と、 前記半導体基板上に形成され、凹部分および凸部分を有
    する少なくとも1つの段差を含むアライメントマーク
    と、 前記段差の凹部分および凸部分の上に形成された金属膜
    と、 前記金属膜の凹部分および凸部分の上に形成された光吸
    収層とを具備し、 前記光吸収層は、アライメント光の少なくとも1つの波
    長領域の光を吸収することを特徴とする半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記金属膜の凹部分を覆う光吸収層の
    部分は、前記金属膜の凸部分を覆う光吸収層の部分より
    厚い請求項11に記載の半導体装置。
  13. 【請求項13】 前記金属膜の凸部分を覆う光吸収層の
    部分は、前記金属膜の凹部分を覆う光吸収層の部分より
    厚い請求項11に記載の半導体装置。
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