JP3236574B2 - 乗用作業機 - Google Patents

乗用作業機

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JP3236574B2
JP3236574B2 JP07929699A JP7929699A JP3236574B2 JP 3236574 B2 JP3236574 B2 JP 3236574B2 JP 07929699 A JP07929699 A JP 07929699A JP 7929699 A JP7929699 A JP 7929699A JP 3236574 B2 JP3236574 B2 JP 3236574B2
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政一 田中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行車体に駆動昇降自
在に作業装置を連結し、走行車体側から前記作業装置に
動力を供給するよう構成するとともに、左右一対の線引
きマーカを備えて、この線引きマーカを左右方向での外
側方に突出する作用姿勢と、それよりも上方に引き上げ
られた非作用姿勢とに切り換え自在に設けてある乗用作
業機に関する。
【0002】
【従来の技術】上記乗用作業機において、従来では、走
行車体上の操縦部にスイッチ操作式の昇降操作具を備
え、この昇降操作具の操作に基づいて作業装置を接地作
業位置まで下降させる操作と最大上昇位置まで上昇させ
る操作とを交互に現出させることができるよう構成した
ものがあり、作業クラッチの入り切り操作は異なる別の
操作具で行うよう構成されていた。そして、左右一対の
線引きマーカは、作業装置の昇降と機械的に連係され、
作業装置の上昇に伴って起立した非作用姿勢となり、走
行車体の旋回操作に伴って旋回外側のマーカが倒伏した
作用姿勢に切り換えられるように構成されたものがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構造において
は、例えば乗用型耕耘機等のように、作業走行中に作業
装置を駆動させている状態で上昇させても格別不都合が
生じない作業機においては問題は無いけれども、例え
ば、田植機等のように苗の移植を行うものでは、作業装
置を駆動させている状態のままで上昇させると、苗を空
中にバラ蒔く等の不具合が生じるので、作業装置の上昇
操作の際には、常に作業クラッチは切り状態にさせる必
要がある。ところが、上記従来構造の如く作業装置の昇
降操作具とは別に専用の作業クラッチの入り切り操作具
を設ける構成であれば、圃場での畦際旋回操作におい
て、機体の走行速度の減速操作、旋回用ステアリング操
作、作業装置の上昇操作並びに作業クラッチの切り操作
等の数種の複合的な操作を短時間内に行わねばならず、
しかも、これらの各操作を、操作具の持ち替えによって
行うものであるため、誤操作や操作遅れを招くおそれが
あった。また、線引きマーカの作動は、作業装置の昇降
と機械的に連係され、作業装置の上昇に伴って起立した
非作用姿勢となり、走行車体の旋回操作に伴って旋回外
側のマーカが倒伏した作用姿勢に切り換えられるように
構成されていると、作業途中で苗補給のために作業装置
を上昇させたり、畦際植えなどに際して両マーカを非作
用とする場合などには、線引きマーカの適切な選択を行
い難い場合があり、その選択の自由度が低いものであっ
た。
【0004】本発明の目的は、畦際での旋回時における
作業装置の昇降と、作業クラッチの入り切りと、線引き
マーカの作用状態の自由度の高い選択とを、迅速に、か
つ、簡便な操作で行えるようにする点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明による乗用作業機の技術手段は、走行車
体に対して駆動昇降自在に作業装置を連結し、この作業
装置を駆動する入り状態と、作業装置を停止する切り状
態とに切換自在な作業クラッチを備えると共に、起伏揺
動により左右方向での外方に突出する作用姿勢と、それ
よりも上方に引き上げられた非作用姿勢とに切り換え自
在に構成された左右一対の線引きマーカを備え、前記作
業装置の昇降、及び作業クラッチの入り切り、ならびに
左右の線引きマーカの作用状態の選択を行う操作手段
を、操縦部のステアリングハンドル近くに配設し、 この
操作手段を、中立位置に復帰付勢するとともに、前記ス
テアリングハンドルの回動操作面に対する遠近方向での
スイッチング操作で、予め設定されている所定高さへの
作業装置の上昇操作と、その上昇操作に伴う作業クラッ
チの切り操作、ならびに前記所定高さからの作業装置の
下降操作が行われるように構成し、 さらに、この操作手
段で、前記線引きマーカの作用状態の選択、及びその選
択結果に伴う作業クラッチの入り操作、ならびに、前記
作業装置の下降に際しての作業クラッチの入り操作が行
われるように構成してある点にある。
【0006】
【作用】上記技術手段を講じたことによる作用は次のと
おりである。すなわち、畦際で枕地旋回する場合などの
圃場での旋回作業中に行われるところの、作業装置の昇
降操作と、これに伴う作業クラッチの入り切り操作と
を、共通の操作手段で一連の操作として行えるので、夫
々を異なる操作手段で一々持ち替えて操作するものと比
較して、その操作が単純化される。これにより、旋回作
業時に、作業者はハンドル操作に専念でき、条合わせが
行いやすい。そして、前記操作手段の操作は、作業装置
の上昇目標位置や下降開始位置が予め設定されている所
定高さであることと、中立復帰付勢された操作手段のス
イッチング操作で行なえること、及び手元操作を行い易
いハンドル近く位置であることとの相乗により、ハンド
ル操作を伴う旋回作業に際して僅かな時間で素早く操作
することが可能である。つまり、作業装置が目的の高さ
に昇降するまで待ってから操作手段を中立に戻すような
操作を行う必要なく、中立復帰付勢されたスイッチング
操作で、旋回操作中に作業装置の昇降操作を素早く行え
るので、この作業装置の昇降を含めて、作業クラッチの
入り切り、及び左右マーカーの選択、の各操作を無理な
く短時間で行えるのである。 しかも、上記の操作手段の
操作方向のうち、作業装置の昇降操作は、ステアリング
ハンドルの回動操作面に対する遠近方向の操作であるか
ら、この操作が、ステアリングハンドルの回動操作に対
して影響することなく行われ易い。つまり、上記操作を
行う方向が例えばステアリングハンドルの回動方向に沿
う方向であれば、その操作を行うことでステアリングハ
ンドルが同じ方向に連れ回り回動されて、機体の蛇行を
招く要因となるおそれがあるが、本発明では前述のよう
にハンドル回動方向とは異なる方向で操作できるように
してこのような問題を未然に防止している。また、左右
の線引きマーカの一方を選択して植え付ける場合には、
線引きマーカの選択操作により、植付クラッチを入れる
ことができるので、作用姿勢にする線引きマーカの選択
とは別に作業クラッチを入り操作する場合に比べて、よ
り操作が簡易となる。このように、操作手段の操作選択
によって、線引きマーカの作動を伴った植付クラッチ入
りと、線引きマーカの作動を伴わない植付クラッチ入り
とが実現でき、一方の線引きマーカを作用姿勢にした通
常の植付作業の他、植え終い等左右のマーカを非作動状
態とした植付作業が行える。
【0007】
【発明の効果】従って、本発明の特徴構成によれば、畦
際での枕地旋回において、作業装置の昇降操作と、これ
に伴う作業クラッチの入り切り操作とを、共通の操作手
段で一連の操作として行えるので、夫々を異なる操作手
段で一々持ち替えて操作するものと比較して、その操作
が単純化される。これにより、旋回作業時に、作業者は
ハンドル操作に専念でき、条合わせが行いやすい乗用作
業機を得ることができた。そして、上記操作手段の操作
は、作業装置の上昇目標位置や下降開始位置が予め設定
されている所定高さであることと、操作手段が中立付勢
されていてスイッチング操作で行なえること、及び手元
操作を行い易いハンドル近く位置であることとの相乗に
より、ハンドル操作を伴う旋回作業に際して、僅かな時
間で素早く操作することが可能であり、より一層操縦操
作性が向上する。 しかも、上記の操作手段の操作方向の
うち、作業装置の昇降操作は、ステアリングハンドルの
回動操作面に対する遠近方向の操作であるから、この操
作が、ステアリングハンドルの回動操作に対して影響す
ることなく行われ易く、この操作によって機体の蛇行を
招くなどの操向性能を阻害するおそれがない。また、左
右の線引きマーカの一方を選択して植え付ける場合に
は、線引きマーカの選択操作により、植付クラッチを入
れることができるので、作用姿勢にする線引きマーカの
選択とは別に作業クラッチを入り操作する場合に比べ
て、より操作性の向上を期待できる。そして、線引きマ
ーカの作動を伴った植付クラッチ入りと、線引きマーカ
の作動を伴わない植付クラッチ入りとが実現できので、
一方の線引きマーカを作用姿勢にした通常の植付作業の
他、植え終い等左右のマーカを非作動状態とした植付作
業を行うことが可能となり、多様性に富む作業を行うこ
とができる。
【0008】
【実施例】以下、実施例を図面に基いて説明する。図1
5に対地作業機の一例である乗用型田植機を示してい
る。この田植機は、乗用型走行機体1の後部に平行四連
リンク機構2を介して苗植付装置3〔対地作業装置の一
例〕をリフトシリンダ4〔駆動機構の一例〕により駆動
昇降自在並びに電動式ローリングモータ5により前後軸
芯周りで駆動ローリング自在に連結して構成してある。
【0009】走行機体1は、機体前部に搭載したエンジ
ン6の動力がベルト式無段変速装置7及びミッションケ
ース8内のギアシフト式の主変速装置9を介して前後車
輪10,11に伝えられ、機体を走行駆動するよう構成
するとともに、変速後の動力が植付クラッチ12〔作業
クラッチの一例〕を介して断続操作自在に苗植付装置3
に伝えられるよう伝動系を構成してある。前記無段変速
装置7は、割りプーリ式の無段変速装置であって割りプ
ーリの間隔を機体操縦部パネル13に備えたポテンショ
メータ型の速度設定器14による設定速度になるよう電
動シリンダ15により駆動操作するよう構成してある。
又、主変速装置9は、主変速レバー16によって植付作
業用前進第1速F1、路上走行用前進第2速F2、中立
位置N、及び後進位置Rの夫々に切り換え操作自在に構
成してある。
【0010】前記苗植付装置3は、フレーム兼用の植付
伝動ケース17に対して、一定ストロークで往復横移動
する苗のせ台18、苗のせ台18の下端部から苗を一株
づつ取り出して植付ける植付機構19、後部支点周りで
上下揺動自在に支持される複数の接地フロート20等を
備えるとともに、左右両側には、次回作業行程における
走行指標線を圃場面上に描くための線引きマーカ21を
出退自在に設けてある。各線引きマーカ21,21は、
突出姿勢に切り換え付勢するとともに、苗植付装置3を
上昇するに伴ってワイヤを介して強制的に格納されるよ
う構成し、左右の線引きマーカ21,21を格納状態で
ロック保持する夫々のロック機構22,22を、選択的
にロック解除させて、苗植付装置3を下降させたときに
選択された側の線引きマーカが突出作用姿勢に設定され
るよう構成してある。前記各ロック機構22,22の解
除操作は、図7に示すように、ステアリングハンドル2
3の右下方側に設けられた第1操作具24を復帰付勢さ
れた中立位置から前後正逆方向に切り換え操作すること
で選択的に行われるよう構成してある。この第1操作具
24は中立位置から正逆切り換え操作すると、それに連
動して、植付クラッチ12の入り操作用クラッチスイッ
チ25が入り操作されるよう連係されている。
【0011】前記植付クラッチ12は、図1に示すよう
に、クラッチ入り信号及びクラッチ切り信号により切り
換えられるリレー回路26を介して駆動される正逆転型
の電動式クラッチモータ27によりギア減速式作動部材
28を介して入り切り操作するよう構成するとともに、
クラッチ入り状態であるか切り状態であるかの判断は、
作動部材28に接当作用するクラッチオフスイッチ2
9、クラッチオンスイッチ30のいずれかにより検出す
るよう構成してある。尚、連動操作用のリンク機構には
クラッチ切り側の操作に際に圧縮作動により連動連係さ
せる圧縮スプリングSPを介装して、操作融通を確保し
ながらクラッチ切り操作を迅速に行えるようにしてあ
る。
【0012】前記苗植付装置3は、運転座席31の横側
に手動で前後揺動操作自在に設けられた操作レバー32
の切り換え操作によって昇降操作されるよう構成してあ
る。この操作レバー32は、図6に示すように、「植付
位置」P(作業位置の一例)、「下降位置」D、「中立
位置」N、「上昇位置」U及び「自動位置」ATの夫々
に切り換え操作可能に構成され、その切り換え操作は、
前後揺動量をポテンショメータ型レバーセンサ33によ
り検出して、マイクロコンピュータを備えた制御装置3
4〔制御手段の一例〕によりレバーセンサ33の検出値
のレベル判断によって行われる。つまり、制御装置34
はそのレベル判断に基づいて、「植付」位置にあれば、
苗植付装置3が接地下降した状態で植付クラッチ12を
クラッチ入り操作させ、「下降位置」Dにあれば、植付
クラッチ切り状態で苗植付装置3を接地下降させる。
「中立位置」Nであればそのまま位置保持し、「上昇位
置」Uであれば苗植付装置3を設定高さまで強制上昇さ
せる。そして、「自動位置」ATに切り換え操作される
と、後述するような、昇降操作スイッチ35による昇降
操作を行うことができるとともに、機体後進時に苗植付
装置3を強制上昇させる制御を行う。
【0013】図7に示すように、機体操縦部におけるス
テアリングハンドル23の左下方側に第2操作具36が
設けられ、この第2操作具36は戻し付勢された中立位
置から上方側に揺動操作すると、昇降操作スイッチ35
が入り作動し、その入り作動毎に、苗植付装置3を接地
下降させる状態と、最大上昇位置まで苗植付装置3を上
昇させる状態とを交互に現出させることができる。尚、
この第2操作具36を中立位置から下方側に揺動操作す
ると、植付クラッチ12を入り状態に切り換えるための
クラッチスイッチ25を操作するよう構成してある。
又、主変速レバー16が後進位置Rに検出されたことを
検出する後進検出スイッチ37を設け、この後進検出ス
イッチ37が検出作動状態になれば、制御装置34が苗
植付装置3を強制的に最大上昇位置まで上昇させるよう
制御する。苗植付装置3が最大上昇位置まで上昇したこ
との検出は、運転座席31の後部側に配備したリンクス
イッチ38にリンク機構2の途中部が接当作用すること
で検出されるよう構成してある。上記したような昇降操
作スイッチ35による苗植付装置3の昇降制御、及び、
機体後進時の強制上昇制御は、操作レバー32が「自動
位置」ATに操作されている場合においてのみ行われる
よう構成してある。そして、上記の第2操作具36と前
記第1操作具24とが、機体操縦部に、苗植付装置3の
上昇に伴う植付クラッチ12の切り操作、ならびに、そ
の苗植付装置3の下降に際しての植付クラッチ12の入
り操作と、線引きマーカ21の作用状態の選択、及びそ
の選択結果に伴う植付クラッチ12の入り操作とを行う
操作手段を構成している。
【0014】そして、前記操作レバー32が、「植付位
置」P、「下降位置」D及び「自動位置」ATのうちの
いずれかに操作されており、且つ、主変速レバー16が
前進第1速F1又は前進第2速F2に操作されている状
態において、苗植付装置3の左右傾斜姿勢が設定姿勢に
維持されるよう自動ローリング制御が実行されるよう構
成してある。詳述すると、図3に示すように、主変速レ
バー16が前進第1速F1又は前進第2速F2に操作さ
れているか否かを検出する主変速スイッチ39と、苗植
付装置3の絶対水平姿勢からの傾斜角度を検出する重錘
式の傾斜センサ40と、目標傾斜姿勢を人為設定するポ
テンショメータ型傾斜角設定器41とを備え、これらの
出力及びレバーセンサ33の出力に基づいて制御装置3
4が、図4の制御フローチャートに示すように制御を行
う。前記主変速スイッチ39により主変速レバー16が
前進第1速F1又は前進第2速F2に操作されているこ
とが検出され、レバーセンサ33の出力により操作レバ
ー32の操作位置が「植付位置」P、「下降位置」D及
び「自動位置」ATのうちのいずれかに操作されている
ことが検出されると、傾斜センサ40の検出値XRが傾
斜角設定器41による目標値Raと異なり、傾斜センサ
40の検出値XRが傾斜角設定器41による目標値Ra
より小さければ、これらの値がほぼ合致するまで右下が
り用の出力をリレー回路42に出力して、ローリングモ
ータ5を右下がり方向に回動駆動させる。傾斜センサ4
0の検出値XRが傾斜角設定器41による目標値Raよ
り大きければ、左下がり用の出力をリレー回路42に出
力して、ローリングモータ5を左下がり方向に回動駆動
させる。尚、ローリングモータ5が機械的作動限界まで
駆動され、左右のリミットスイッチ43,44によりそ
のことが検出されると、リレー回路42を直接切り操作
してローリングモータ5の駆動を停止させるよう回路構
成してある。又、上記したような自動制御系に異常が発
生した場合であっても、3位置切り換え式で且つ中央に
復帰付勢された手動ローリングスイッチ45によりリレ
ー回路42を直接駆動して手動でローリング駆動できる
よう構成してある。前記手動スイッチ45による手動ロ
ーリング作動においては、制御装置34からの制御信号
はオフ状態に維持されるよう構成してある。
【0015】植付け作業中において、苗植付装置3の対
地高さが設定値に維持されるべく自動昇降制御するよう
構成してある。図2に示すように、左右中央に位置する
接地フロート20の接地圧変動に基づく上下揺動量を検
出するポテンショメータ型フロートセンサ46を備え、
このフロートセンサ46の検出値が、操縦部パネル13
に設けられたポテンショメータ型感度設定器47による
設定領域内に収まるよう、制御装置34がリフトシリン
ダ4に対する電磁制御弁48を自動で切り換え制御する
ことで、苗植付装置3の対地高さが設定値に維持される
ことになる。つまり、制御装置34は、図5に示すよう
に、フロートセンサ46の検出値XSが目標値Saの不
感帯内にあればその状態を保持し、検出値XSが目標値
Saより大きければ、電磁制御弁48の上昇用電磁ソレ
ノイドUPSolに駆動信号を出力し、検出値XSが目
標値Saより小さければ、下降用電磁ソレノイドDWS
olに駆動信号を出力するよう制御する。尚、この自動
昇降制御は、操作レバー32が「植付位置」P、「下降
位置」D及び「自動位置」ATのうちのいずれかに操作
されているときにのみ制御が実行されるよう構成してあ
る。
【0016】前記感度設定器47は、接地フロート20
の目標基準姿勢を変更させて、泥土の硬軟に応じて接地
フロート20の感知荷重を変更させるのである。又、こ
の感度設定器47による制御目標値は、3位置切り換え
式の補正スイッチ51により補正できるようにしてあ
る。図8に示すように、補正スイッチ51の切り換えに
よって感度設定器47による設定値に対する制御目標値
の変化特性を、平行移動により鈍感側〔接地フロートの
基準姿勢が前上がり方向〕あるいは敏感側〔前下がり方
向〕に変更できるのである。又、機体走行速度が高速に
なれば接地フロート20が浮き上がり気味になって苗植
付装置3が上昇して浅植えになるおそれがあるから、前
記昇降制御における制御目標値の変化特性は、車速に応
じて変更するよう構成してある。つまり、エンジン6の
回転数を検出する回転数センサ52と、無段変速装置7
の変速位置をポテンショメータ型変速位置センサ53と
を備え、これらの出力から制御装置34が車速を演算
し、車速が速ければ〔例えば、車速が0.8メートル/
秒以上〕制御目標値の変化特性を鈍感側に変更させ、車
速が速いほど変更量が大になるようにしてある。更に、
リフトシリンダ4に対する図示しない油圧ポンプはエン
ジン6により駆動される構成であるから、リフトシリン
ダ4に対する作動油流量はエンジン回転数の変化により
変化してしまうので、制御装置34は、上記エンジン回
転数の検出結果に応じて、電磁制御弁48の各電磁ソレ
ノイドUPSol,DWSolに供給するパルス電流の
デューティ比を適宜変更させて、常に作動油流量が一定
に維持されるよう制御する。
【0017】図9に示すように、前記傾斜角設定器4
1、手動ローリングスイッチ45及び補正スイッチ51
の夫々は、運転座席31の横側に位置する後輪フェンダ
ー54上に配備してあり、これらは開閉自在な蓋体55
で覆うよう構成してある。
【0018】次に苗植付装置3の昇降作動に関する制御
装置34の制御作動について図10〜図14に示す制御
フローチャートに基づいて詳述する。メインスイッチが
入り作動して制御が開始されると、リフトシリンダ4に
対する電磁制御弁48の上昇用電磁ソレノイドUPSo
l、及び下降用電磁ソレノイドDWSolの夫々に対す
る出力をオフ状態にし、昇降操作スイッチ35に対する
動作フラグf0、クラッチスイッチ用動作フラグf1、
自動昇降制御用動作フラグf2、後進上昇作動用動作フ
ラグf3の夫々を「0」に初期化する〔ステップ1,
2〕。操作レバー32が「自動位置」AT以外の位置に
操作されていれば、前記各動作フラグf0〜f3を初期
化させ、「中立位置」Nであればクラッチモータ27に
対するクラッチ入り信号STRをオフにして、クラッチ
オフスイッチ29がオンであればクラッチ切り信号ST
Pをオフにし、クラッチオフスイッチ29がオフであれ
ばクラッチ切り信号STPを出力して、植付クラッチ1
2を切り状態に維持する〔ステップ3〜9〕。そして、
メインスイッチの入り操作時に操作レバー32が「自動
位置」AT、あるいは「中立位置」N以外の位置にあれ
ば、1度、操作レバー32が「中立位置」Nに切り換え
操作された後に、次のステップに進む〔ステップ1
0〕。
【0019】操作レバー32が「上昇位置」Uに操作さ
れると、クラッチ入り信号STRをオフ状態にし、自動
昇降制御用動作フラグf2を「0」に設定した後、クラ
ッチオフスイッチ29がオンであればクラッチ切り信号
STPをオフ状態にして、リンクスイッチ38がオン状
態〔苗植付装置3が上昇状態〕であれば上昇用電磁ソレ
ノイドUPSolをオフし、リンクスイッチ38がオフ
状態であれば上昇用電磁ソレノイドUPSolをオン操
作させ苗植付装置3を上昇させる〔ステップ11〜1
7〕。クラッチオフスイッチ29がオンでなければクラ
ッチ切り信号STPをオンさせてクラッチモータ27に
より植付クラッチ12を切り操作させ、上昇、下降用ソ
レノイドUPSol,DWSolをオフさせる〔ステッ
プ18、19〕。操作レバー32が「下降位置」Dに操
作されると、クラッチ入り信号STRを出力停止状態に
した後、上記したような制御と同様に植付クラッチ12
を切り状態に維持しながら〔ステップ20〜23〕、苗
植付装置3を下降させる〔ステップ24〜26〕。フロ
ートセンサ46の検出値より苗植付装置3が接地したこ
とが判断されると、前記自動昇降制御モードを実行する
〔ステップ27〕。このとき、リンクスイッチ38がオ
ンすれば上昇用ソレノイドUPSolをオフ状態にさ
せ、自動昇降制御用動作フラグf2を「1」に設定する
〔ステップ28〜30〕。操作レバー32が「植付位
置」ATに操作されると、クラッチ入り信号STRをオ
フ状態にした後、クラッチオンスイッチ30がオンする
までクラッチ入り信号STRを出力してクラッチモータ
27を作動させ植付クラッチ12を入り状態にさせる
〔ステップ31〜34〕。その後は、自動昇降制御が実
行される。尚、自動昇降制御用動作フラグf2以外の動
作フラグf0,f1,f3は「0」に維持される〔ステ
ップ35〕。
【0020】次に操作レバー32が「自動位置」ATに
操作された場合の動作について説明する。操作レバー3
2が「自動位置」ATに操作された後、昇降操作スイッ
チ35が操作されると、スイッチ動作フラグf0を
「1」に設定し、リンクスイッチ38がオン状態〔上昇
状態〕であれば自動昇降制御用動作フラグf2を「0」
に設定し、下降用ソレノイドDWSolをオンさせて苗
植付装置3を下降させる〔ステップ36、37、39〜
43〕。苗植付装置3が接地下降すれば、スイッチ動作
フラグf0を「0」に設定し、自動昇降制御用動作フラ
グf2を「1」に設定した後、自動昇降制御モードに移
行する〔ステップ44〜48〕。又、昇降操作スイッチ
操作時にリンクスイッチ38がオフ状態であれば、植付
クラッチ12を切り操作して、リンクスイッチ38がオ
ン状態になるまで上昇操作させる〔ステップ49〜5
4〕。リンクスイッチ38がオン状態になればスイッチ
動作フラグf0を「0」に設定する〔ステップ55,5
6〕。上昇あるいは下降作動中に再度、昇降操作スイッ
チ35が操作されると、操作方向を反転させる〔ステッ
プ56〜60〕。尚、初期状態において昇降操作スイッ
チ35の上昇側操作が行われたとき、植付クラッチ12
が切り状態でなければ、初期状態に戻る〔ステップ3
7,38〕。そして、苗植付装置3が下降した後、上記
した操縦部の各操作具24,36によるクラッチスイッ
チ25の入り操作が行われると、クラッチスイッチ動作
フラグf1を「1」に設定して植付クラッチ12を入り
作動させ〔ステップ61〜64〕、クラッチオンスイッ
チ30がオンするまで警報ブサー56を鳴らし、クラッ
チオンスイッチ30がオンすると、クラッチスイッチ動
作フラグf1を「0」に設定して警報を停止させる〔ス
テップ65〜69〕。その後は自動昇降制御モードに移
行する。
【0021】そして、操作レバー32が「自動」位置に
操作された後、主変速レバー16が後進変速位置に操作
されたことが後進検出スイッチ37により検出され、リ
ンクスイッチ38がオン状態でなければ、後進上昇用動
作フラグf3を「1」に設定した後〔ステップ70〜7
4〕、ステップ49に進み、植付クラッチ12を切り操
作してリンクスイッチ38がオンするまで苗植付装置3
を強制上昇させる。リンクスイッチ38がオンすると後
進上昇用動作フラグf3を「0」に設定する〔ステップ
56〕。又、昇降操作スイッチ35の操作や後進検出ス
イッチ37の検出作動が無く、後進上昇動作フラグf3
が「1」であるとき、苗植付装置3が上昇位置にあり操
作レバー32が他の位置からシフトされた場合、又、自
動昇降制御モードで無い場合には、その昇降位置で保持
され〔ステップ75〜79〕、それ以外の場合には、自
動昇降制御モードに移行する〔ステップ80,46〕。
【0022】〔別実施例〕(1)前記第2操作具36の
下方側操作に基づいて、前記昇降操作スイッチ35の操
作と同様に、その操作毎に植付クラッチ12の入り状態
と切り状態とを交互に現出させるよう制御する構成であ
ってもよい。つまり、第2操作具36が、復元付勢され
た中立位置から所定方向への操作に基づいて、前記苗植
付装置3に対する植付クラッチ12を切り操作させ且つ
苗植付装置3を所定位置まで強制上昇させる第1状態
と、苗植付装置3を接地下降させる第2状態とを交互に
現出させ、且つ、前記中立位置から前記所定方向と異な
る方向への操作に基づいて、植付クラッチ12を入り操
作させる状態と、植付クラッチ12を切り操作させる状
態とを交互に現出させるように制御装置34が制御作動
を行うよう構成するものである。 (2)又、前記第2操作具36は、縦軸芯周りで前後自
在に設け、後方側への揺動操作に基づいて昇降操作スイ
ッチ35の切り換え操作を行い、前方側への操作に基づ
いて植付クラッチ12を操作する構成であってもよい。
【0023】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】昇降操作用制御ブロック図
【図2】昇降制御ブロック図
【図3】ローリング制御ブロック図
【図4】ローリング制御フローチャート
【図5】昇降制御フローチャート
【図6】操作レバーの操作説明図
【図7】操作具の配設部の平面図
【図8】感知感度特性図
【図9】操作部の平面図
【図10】昇降制御フローチャート
【図11】昇降制御フローチャート
【図12】昇降制御フローチャート
【図13】昇降制御フローチャート
【図14】昇降制御フローチャート
【図15】田植機の全体側面図
【符号の説明】
1 走行機体 3 作業装置 4 駆動機構 12 作業クラッチ21 線引きマーカ 23 ステアリングハンドル 34 制御手段 24,36 操作手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/02 A01B 63/10 A01B 69/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車体に対して駆動昇降自在に作業装
    置を連結し、この作業装置を駆動する入り状態と、作業
    装置を停止する切り状態とに切換自在な作業クラッチを
    備えると共に、 起伏揺動により左右方向での外方に突出する作用姿勢
    と、それよりも上方に引き上げられた非作用姿勢とに切
    り換え自在に構成された左右一対の線引きマーカを備
    え、前記作業装置の昇降、及び作業クラッチの入り切り、な
    らびに左右の線引きマーカの作用状態の選択を行う操作
    手段を、操縦部のステアリングハンドル近くに配設し、 この操作手段を、中立位置に復帰付勢するとともに、前
    記ステアリングハンドルの回動操作面に対する遠近方向
    でのスイッチング操作で、予め設定されている所定高さ
    への作業装置の上昇操作と、その上昇操作に伴う作業ク
    ラッチの切り操作、ならびに前記所定高さからの作業装
    置の下降操作が行われるように構成し、 さらに、この操作手段で、前記 線引きマーカの作用状態
    の選択、及びその選択結果に伴う作業クラッチの入り操
    、ならびに、前記作業装置の下降に際しての作業クラ
    ッチの入り操作が行われるように構成してある乗用作業
    機。
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