JP3224161B2 - ポリイミド系樹脂組成物 - Google Patents
ポリイミド系樹脂組成物Info
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Description
ることにより成形時の流動性、安定性および樹脂の剥離
性が改良され、かつ特に高温における機械的物性、摺動
特性、耐熱性並びに耐薬品性に優れたポリイミド系樹脂
組成物に関する。
優れている上に、力学的強度、難燃性、電気絶縁性等を
あわせ持つので、電気・電子機器、宇宙航空用機器、輸
送機器などの分野で使用されている。また、今後も耐熱
性が要求される分野への用途拡大が期待され、既に優れ
た特性を示すポリイミドが開発されている。
ては、例えば優れた耐熱性を有するが加工性に乏しい、
また例えば加工性向上を目的として開発された種類の樹
脂は耐熱性や耐溶剤性に劣るなど、その性能には一長一
短があった。
acromol,Rev.,11,161(1976)
またはJ.Elast.Plast.,7,285(1
975)に記載されている式(5)
製:商品名Kapton,Vespel)は明瞭なガラ
ス転移温度を有さず、耐熱性に優れたポリイミドである
が、成形材料として用いる場合に加工が困難で、燒結成
形などの手法を用いて加工しなければならない。また電
気・電子部品の材料として用いる際には寸法安定性、絶
縁性、はんだ耐熱性に悪影響を及ぼすという欠点を有し
ている。
(ゼネラルエレクトリック社製:商品名ULTEM)は
加工性の優れた樹脂であるが、ガラス転移温度が217
℃と低く耐熱性が劣り、またメチレンクロリドなどのハ
ロゲン化炭化水素に可溶で耐溶剤性の面からも満足のゆ
く樹脂ではない。
式(1)
化水素基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カル
ボニル基、チオ基、スルホニル基およびオキソ基から成
る群より選ばれた基を表わし、Y1 、Y2 、Y3 および
Y4 はそれぞれ水素、炭素数1〜9の低級アルキル基、
炭素数1〜9の低級アルコキシ基、塩素および臭素から
成る群より選ばれた基を表わし、R1 は炭素数が2〜2
7であり、脂肪族基、単環式脂肪族基、単環式芳香族
基、縮合多環式芳香族基、および芳香族基が直接又は架
橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香族基から
成る群より選ばれた4価の基を表わす。)で表わされる
繰り返し単位を有するポリイミド樹脂を開発し、特許出
願した(特開昭62−236858号および特開昭62−253655
号)。
性質などに優れた性能を有するので広範囲の分野で利用
されている。ただし、この樹脂は結晶化速度が遅く、例
えば50〜250℃の金型温度で射出成形して得られる
成形品は通常非晶質である。よって、結晶化品として用
いる場合には熱処理が必要であり、例えば特開平01−11
0538号公報に記載の熱処理法がある。しかし、この方法
は長時間及び高温の条件で行うものであり、例えば、2
70℃下では12時間以上の長時間の熱処理を必要とす
る。更に、この熱処理の際ポリイミド樹脂成形品が変形
し、寸法変化が著しいという問題も生じる。また、短時
間で熱処理する場合は、高温下で行う必要があり、この
場合樹脂の劣化を助長することになる。
成形品の欠点を改良するには、上記ポリイミド樹脂にサ
ーモトロピック液晶ポリマーを配合することが有効であ
ることを見出し、特許出願した(特開平04−175373
号)。この樹脂組成物は、耐熱性、強靱性、加工性など
に優れているため、従来、金属またはセラミックスの領
域と考えられていた分野への用途開発が進められてい
る。しかし、この樹脂組成物から得られる成形品は、異
方性が大きいという問題がある。さらに、液晶ポリマー
添加の効果によりポリイミドの結晶化速度が大きくなり
液晶化条件は緩和されるが、熱処理後に成形品にそりが
生じ易く、また成形品のゲート部近傍の液晶ポリマーの
層状分散によりゲート部で剥離現象が生じるという問題
もある。
リエーテルケトンを上記ポリイミド樹脂に添加してなる
樹脂組成物が開示されている。しかし、この樹脂組成物
は、高温時の熱安定性及び流動性が悪く、成形条件に難
点を有している。
脂組成物は未だ満足のゆくものではなかった。
高温かつ長時間必要としたポリイミド樹脂組成物の熱処
理条件が著しく緩和され、かつ熱処理前後の寸法安定性
が良好であり高温物性の優れ、更には成形時の流動性、
安定性および熱処理物の異方性、樹脂の剥離性も改良さ
れたポリイミド系樹脂組成物を提供することにある。
を達成するために鋭意検討した結果、前記ポリイミド樹
脂に、ポリエーテルエーテルケトンを特定量配合するこ
とにより、熱処理時のポリイミド樹脂の結晶化を著しく
促進でき、ポリイミド系樹脂組成物の熱処理条件を著し
く緩和できることを見出し、さらに、得られた熱処理物
の異方性が小さく、熱処理前後の寸法安定性が良好であ
り、樹脂の剥離現象が無く、高温物性の優れた組成物で
あることを見出し、本発明を完成した。
繰り返し単位を有するポリイミド樹脂60〜95重量部
に対して、40〜5重量部のポリエーテルエーテルケト
ンを含有する組成物であって、さらに250℃〜330
℃の温度で熱処理され、該熱処理後の結晶化エンタルピ
ーの値、すなわち10℃/minの昇温速度において示
差走査熱量計にて測定した値が、0〜6cal/gであ
ることを特徴とするポリイミド系樹脂組成物である。
化水素基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カル
ボニル基、チオ基、スルホニル基およびオキソ基から成
る群より選ばれた基を表わし、Y1 、Y2 、Y3 および
Y4 はそれぞれ水素、炭素数1〜9の低級アルキル基、
炭素数1〜9の低級アルコキシ基、塩素および臭素から
成る群より選ばれた基を表わし、R1 は炭素数が2〜2
7であり、脂肪族基、単環式脂肪族基、単環式芳香族
基、縮合多環式芳香族基、および芳香族基が直接又は架
橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香族基から
成る群より選ばれた4価の基を表わす。)。
組成物99〜50重量部に対し、繊維1〜50重量部を
含む繊維強化ポリイミド系樹脂組成物である。
繰り返し単位を基本骨格として有するポリイミド樹脂
は、例えば、式(3)
種以上のエーテルジアミンと式(4)
テトラカルボン酸二無水物とを、有機溶媒の存在下また
は不存在下において反応させ、得られたポリアミド酸を
化学的にまたは熱的にイミド化して製造することができ
る。
圧力は特に限定されず、常圧で充分実施できる。また反
応時間は使用するテトラカルボン酸二無水物、溶剤の種
類、反応温度により異なり、通常中間生成物であるポリ
アミド酸の生成が完了するのに充分な時間反応させる。
反応時間は24時間、場合によっては1時間以内で充分
である。このような反応により式(1)の繰り返し単位
に対応するポリアミド酸が得られ、ついでこのポリアミ
ド酸を100〜400℃に加熱脱水するか、または通常
用いられるイミド化剤を用いて化学イミド化することに
より式(1)の繰り返し単位を有するポリイミド樹脂が
得られる。また、ポリアミド酸の生成と熱イミド化反応
を同時に行ってポリイミド樹脂を得ることもできる。
ルジアミンと、前記式(4)で表わされるテトラカルボ
ン酸二無水物を、式(A)
脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、およ
び、芳香族基が直接または架橋員により相互に連結され
た非縮合多環式芳香族基からなる群より選ばれた2価の
基を示す。)で表わされるジカルボン酸無水物、また
は、式(B) Z2 −NH2 (B) (式中、Z2 は炭素数6〜15であり、脂肪族基、環式
脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、およ
び、芳香族基が直接または架橋員により相互に連結され
た非縮合多環式芳香族基からなる群より選ばれた1価の
基を示す。)で表わされる芳香族モノアミンの存在下に
反応させ、得られるポリアミド酸を熱的または化学的に
イミド化することにより得られる、ポリマーの分子末端
がジカルボン酸無水物または芳香族モノアミンで封止さ
れたポリイミド樹脂を使用することもできる。
方の製造原料である式(3)で表わされるエーテルジア
ミンの具体例を以下に挙げる。
としては、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル]メタン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミ
ノフェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2−
[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−2−[4
−(3−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル]プ
ロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)
−3−メチルフェニル]プロパン、2−[4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル]−2−[4−(3−アミノ
フェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル]プロパン、
2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−3,5
−ジメチルフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−
(3−アミノフェノキシ)−フェニル]ブタン、2,2
−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−フェニル]−
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等が
挙げられる。
としては、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビ
フェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−
3−メチルビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフ
ェノキシ)−3,3’−ジメチルビフェニル、4,4’
−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルビ
フェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−
3,3’,5,5’テトラメチルビフェニル、4,4’
−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3’−ジクロロ
ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)
−3,5−ジクロロビフェニル、4,4’−ビス(3−
アミノフェノキシ)−3,3’,5,5’−テトラクロ
ロビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)−3,3’−ジブロモビフェニル、4,4’−ビス
(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジブロモビフェニ
ル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,
3’,5,5’−テトラブロモビフェニル等が挙げられ
る。
としては、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ケトン等が挙げられる。
しては、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)
−3−メトキシフェニル]スルフィド、ビス[4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル][4−(3−アミノフ
ェノキシ)3,5−ジメトキシフェニル]スルフィド、
ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメト
キシフェニル]スルフィド等が挙げられる。
ンとしては、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル]スルホン等が挙げられる。
しては、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル]エーテル等が挙げられる。
種以上混合して用いることができる。
流動性を損なわない範囲で他のジアミンを混合して用い
ることもできる。混合して用いることのできるジアミン
としてはm−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジ
ルアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェ
ニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフ
ィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3、
3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミ
ノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニル
スルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,
4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベ
ンゾフェノン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]ケトン、ビス[4−アミノフェノキシ)
フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]スルホン、ビス[4−{4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル]ケトン、ビス
[4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フ
ェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]エーテル、1,4−ビス[4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェノキシ]ベンゼン、1,4−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ]ベンゼ
ン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベン
ゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフ
ェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、ビス[4−{4−
(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル]スル
ホン等が挙げられる。
下、好ましくは5重量%以下混合して用いられる。
う一方の製造原料である式(4)で表わされるテトラカ
ルボン酸二無水物としては、式(4)中のR1 が、例え
ば次の(a)〜(e)からなる群より選ばれた少なくと
も1種の基である化合物が使用される。 (a) 炭素数2〜9の脂肪族基 (b) 炭素数4〜10の環式脂肪族基 (c) 次式で表わされる単環式芳香族基
り相互に連結された非縮合多環式芳香族基
1,1,2,2−エチレンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,1,2−エチレンテトラカルボン酸二無水物、
ブタンテトラカルボン酸二無水物が挙げられ、R1 が環
式脂肪族基である無水物としては、シクロペンタンテト
ラカルボン酸二無水物が挙げられ、R1 が単環式芳香族
基である無水物としてはピロメリット酸二無水物、1,
2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物が挙げ
られる。
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物が挙げられ、同式中のX1 が直接結合で
ある無水物としては、3,3’,4,4’−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物が挙げられ、同式中の
X1 が脂肪族基である無水物としては、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、
2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパ
ン二無水物、1,1−(2,3−ジカルボキシフェニ
ル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェ
ニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)メタン二無水物が挙げられ、同式中のX1 が−
O−基である無水物としては、ビス(3,4−ジカルボ
キシフェニル)エーテル二無水物が挙げられ、同式中の
X1 が−SO2 −基である無水物としては、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物が挙げら
れる。
族基である無水物としては、2,3,6,7−ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタ
レンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフ
タレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−
ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−
アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,
8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物が挙げら
れる。
いることができる。
(A)のジカルボン酸無水物としては、例えば、無水フ
タル酸、2,3−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、
3,4−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、2,3−
ジカルボキシフェニルフェニルエーテル無水物、3,4
−ジカルボキシフェニルフェニルエーテル無水物、2,
3−ビフェニルジカルボン酸無水物、3,4−ビフェニ
ルジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニル
フェニルスルホン無水物、3,4−ジカルボキシフェニ
ルフェニルスルホン無水物、2,3−ジカルボキシフェ
ニルフェニルスルフィド無水物、3,4−ジカルボキシ
フェニルフェニルスルフィド無水物、1,2−ナフタレ
ンジカルボン酸無水物、2,3−ナフタレンジカルボン
酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、
1,2−アントラセンジカルボン酸無水物、2,3−ア
ントラセンジカルボン酸無水物、1,9−アントラセン
ジカルボン酸無水物等が挙げられる。これらのジカルボ
ン酸無水物はアミンまたはジカルボン酸無水物と反応性
を有しない基で置換されても差し支えない。
フタル酸が得られるポリイミドの性質面及び実用面から
最も好ましい。すなわち、無水フタル酸を用いれば高温
成形時における成形安定性の優れたポリイミドが得ら
れ、前記の優れた加工性を考え合わせると、極めて有用
なものとなる。また、無水フタル酸を使用する場合、ポ
リイミドの良好な物性を損なわない範囲でその一部を他
のジカルボン酸無水物で代替して用いることはなんら差
し支えない。
(2)で表されるエーテルジアミン1モル当り0.001 〜
1.0 モルである。0.001 モル未満では高温成形時に粘度
の上昇がみられ、成形加工性低下の原因となる。また、
1.0 モルを越えると機械的特性が低下する。好ましい使
用量は0.01〜0.5 モルである。
(B)の芳香族モノアミンとしては、例えば、アニリ
ン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジ
ン、2,3−キシリジン、2,6−キシリジン、3,4
−キシリジン、3,5−キシリジン、o−クロロアニリ
ン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、o−ブ
ロモアニリン、m−ブロモアニリン、p−ブロモアニリ
ン、o−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、p−ニ
トロアニリン、o−アミノフェノール、m−アミノフェ
ノール、p−アミノフェノール、o−アニシジン、m−
アニシジン、p−アニシジン、o−フェネジン、m−フ
ェネジン、p−フェネジン、o−アミノベンツアルデヒ
ド、m−アミノベンツアルデヒド、p−アミノベンツア
ルデヒド、o−アミノベンゾニトリル、m−アミノベン
ゾニトリル、p−アミノベンゾニトリル、2−アミノビ
フェニル、3−アミノビフェニル、4−アミノビフェニ
ル、2−アミノフェニルフェニルエーテル、3−アミノ
フェニルフェニルエーテル、4−アミノフェニルフェニ
ルエーテル、2−アミノベンゾフェノン、3−アミノベ
ンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、2−アミノ
フェニルフェニルスルフィド、3−アミノフェニルフェ
ニルスルフィド、4−アミノフェニルフェニルスルフィ
ド、2−アミノフェニルフェニルスルホン、3−アミノ
フェニルフェニルスルホン、4−アミノフェニルフェニ
ルスルホン、α−ナフチルアミン、β−ナフチルアミ
ン、1−アミノ−2−ナフトール、2−アミノ−1−ナ
フトール、4−アミノ−1−ナフトール、5−アミノ−
1−ナフトール、5−アミノ−2−ナフトール、7−ア
ミノ−2−ナフトール、8−アミノ−1−ナフトール、
8−アミノ−2−ナフトール、1−アミノアントラセ
ン、2−アミノアントラセン、9−アミノアントラセン
等が挙げられる。これらの芳香族モノアミンは、アミン
またはジカルボン酸無水物と反応性を有しない基で置換
されても差し支えない。
(3)で表されるテトラカルボン酸二無水物1モル当り
0.001 〜1.0 モル比である。0.001 モル未満では高温成
形時に粘度の上昇がみられ、成形加工性低下の原因とな
る。また、1.0 モルを越えると機械的特性が低下する。
好ましい使用量は0.01〜0.5 モルである。
ポリイミド樹脂の対数粘度は、通常0.35〜0.65dl/
g、好ましくは0.40〜0.60dl/gの範囲のものであ
る。この対数粘度が0.35dl/g未満であると機械物
性、耐久性が不十分となる傾向にあり、また0.65dl/
gを越えると成形性悪化し射出成形困難となる傾向にあ
る。この対数粘度は、パラクロロフェノール/フェノー
ル(90/10重量比)の混合溶媒中、濃度0.5 g/10
0 mlの溶媒で加熱溶解した後、35℃に冷却して測定
される。
ケトンは、式(2)の基本構造からなる熱可塑性樹脂で
ある。
のには、英国ICI社製「VICTREX PEEK
450P」「VICTREX PEEK 380P」
「VICTREX PEEK 150P」(以上、商品
名)などが挙げられる。
ーテルエーテルケトンとの配合割合は、ポリイミド樹脂
60〜95重量部に対してポリエーテルエーテルケトン
40〜5重量部である(両者の合計を100重量部とす
る)。ポリエーテルエーテルケトンの配合割合が40重
量部を越えると、得られる熱処理品の高温機械物性が低
下しポリイミド樹脂の優れた高温物性を損なうことにな
る。また、ポリエーテルエーテルケトンの配合割合が5
重量部未満では、結晶化促進作用が低下し、熱処理温度
及び時間の短縮を期待できないし、得られた熱処理品の
寸法変化が著しい。さらに好ましい配合割合は、ポリイ
ミド樹脂60〜90重量部に対してポリエーテルエーテ
ルケトン40〜10重量部である。
0℃〜330℃の温度で熱処理したものである。また、
熱処理後のポリイミド系樹脂組成物の示差走査熱量計
(以下、DSCという。)の昇温測定(10℃/mi
n)において、熱処理品中のポリイミド成分の結晶化エ
ンタルピーは、0〜6cal/gの範囲内である。
は、例えば、250℃にて20時間以上、260℃にて
5時間以上、270℃にて3時間以上、290℃にて3
0分以上、300℃にて30秒以上、320℃にて10秒以
上などである。熱処理温度が250℃未満であると、3
00時間を必要とし、実用的ではない。また、熱処理温
度が330℃を越えると著しい変形が生じ、これも実用
的ではない。実用性と変形を考慮すると、さらに260
℃〜310℃が望ましく、260℃〜290℃がより好
ましい。
晶化エンタルピーは、熱処理中のポリイミド成分がどの
程度結晶化度を有するものかを示す。例えば、DSC測
定の結晶化エンタルピー値(ΔHc)が、0cal/g
のときは、熱処理によりポリイミド成分の結晶化度が最
高到達結晶化度に到達しており、DSC測定時には全く
結晶化しなかったことを示す。すなわち、このポリイミ
ド系樹脂の最高到達結晶化度は30〜40%であるか
ら、ポリイミド成分のΔHc=0cal/gは、ポリイ
ミド樹脂の結晶化度が30〜40%であることを意味す
る。
晶化エンタルピー値(ΔHc)は、8〜10cal/g
であることから、ΔHc=8〜10cal/gは、ポリ
イミド樹脂の結晶化度0%を意味する。
結晶化エンタルピー値(ΔHc)は、その値が小さいほ
ど、熱処理により結晶化が進んだことを意味する。
9〜50重量部と繊維1〜50重量部とを含む繊維強化
ポリイミド系樹脂組成物を得ることもできる。この繊維
の配合割合が1重量部未満では繊維による補強効果が不
十分であり、また50重量部を越えると成形後結晶化時
の表面平滑性が著しく悪くなる。
PAN系、ピッチ系等の炭素繊維、ガラス繊維、金属繊
維、ケブラー(商品名)に代表されるアラミド繊維、チ
タン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、チラノ
繊維(商標名、宇部興産株式会社製、チタン含有炭化ケ
イ素系繊維)等が挙げられる。
物には、必要に応じ上記以外の繊維状強化材(例えば、
光学繊維、セラミック繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊
維、アスベスト、ロックウール等);炭酸カルシウム、
マイカ、ガラスビーズ、グラファイト、二硫化モリブデ
ン、クレー、シリカ、アルミナ、タルク、ケイソウ土、
水和アルミナ、シラスバルーン等の充填剤;滑剤、離型
剤、安定剤、着色剤、結晶核剤;他の熱可塑性樹脂(例
えば、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイミ
ド、ポリエーテルサルホン、等);熱硬化性樹脂(例え
ば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミドイミド
樹脂等)および/またはポリテトラフロロエタン等の弗
素樹脂などを併用してもよい。
細に説明する。
ーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケト
ン(PEK)及び液晶ポリマー(LCP)は次の通りで
ある。 (1)ポリエーテルエーテルケトン ICI社製 PEEK 450P ICI社製 PEEK 380P (2)ポリエーテルケトン ICI社製 PEK 220P (3)液晶ポリマー 日本石油化学社製 ザイダー SRT500 住友化学社製 エコノール E6000 <実施例 1〜12>4,4’−ビス(3−アミノフェノ
キシ)ビフェニルとピロメリット酸二無水物を原料とし
て得られた対数粘度0.52dl/gのポリイミド樹脂80
重量部とポリエーテルエーテルケトン(PEEK 45
0P)20重量部を乾式混合した後、二軸押出機を用い
て370〜400℃で押出して造粒し、得られたペレッ
トを射出成形機(シリンダー温度370〜410℃、射
出圧力900kg/cm2 、金型温度180℃)に供給し、
後述する各試験法に定められた試験片を成形した。第1
表に示す条件で熱処理を行なった後、各種測定を下記に
示す方法にて行ない、第1表に示す結果を得た。熱処理
装置としては、ヤマト科学社製イナートオーブンDN4
3HI/63HI(商品名)を用いた。各試験方法は次
の通りである。
平板の流れ方向、及び流れに垂直方向の熱処理前後の寸
法変化率を測定した。 2)真円度測定:外形75mm、
内径45mm、厚み2mmのリングの熱処理後の真円度を測
定した。
行なった。
90℃〜320℃に検出されるピークの熱量(結晶化エ
ンタルピー)を測定した。さらに本測定値を下式に従
い、ポリイミド成分の熱量に換算し、その値を熱処理品
中のポリイミド成分の結晶化エンタルピー値とした。
ルピー値 A×100÷(樹脂組成物中のポリイミドの重量部) 但し、Aは290℃〜320℃にピークトップが検出さ
れるピークの熱量であり、単位はcal/gとなる。
え、その際の表層の剥離の有無を確認した。
を第2表に示したようにした以外は全て実施例1と全く
同様の操作を行って試験片を作製し、それぞれの性質を
測定し、得られた結果を第2表に併記した。尚、PEE
Kには380Pを用いた。
にした以外は全て実施例1と全く同様の操作を行って試
験片を作製し、それぞれの性質を測定し、得られた結果
を第3表に併記した。尚、PEEKには450Pを用い
た。
合、熱処理条件を第4表に示したようにした以外は全て
実施例1と全く同様の操作を行って試験片を作製し、そ
れぞれの性質を測定し、得られた結果を第4表に併記し
た。尚、PEEKには450Pを用いた。
トンを使用せず、ポリイミド樹脂を単独で用いて、熱処
理条件を第5表に示したようにした以外は全て実施例1
と全く同様の操作を行って試験片を作製し、それぞれの
性質を測定し、得られた結果を第5表に併記した。尚、
PEEKには450Pを用いた。
にして結晶化エンタルピーを第6表に示したように本発
明の範囲外にした以外は全て実施例1と全く同様の操作
を行って試験片を作製し、それぞれの性質を測定し、得
られた結果を第6表に併記した。尚、PEEKには45
0Pを用いた。
ルケトンの量を第7表に示したように多量にして本発明
の範囲外にした以外は全て実施例1と全く同様の操作を
行って試験片を作製し、それぞれの性質を測定し、得ら
れた結果を第7表に併記した。尚、PEEKには450
Pを用いた。
ルケトンの量を第8表に示したように多量にして本発明
の範囲外にした以外は全て実施例1と全く同様の操作を
行って試験片を作製し、それぞれの性質を測定し、得ら
れた結果を第8表に併記した。尚、PEEKには380
Pを用いた。
にポリエーテルエーテルケトンの代わりに液晶ポリマー
(LCP)を用いた以外は全て実施例1と全く同様の操
作を行って試験片を作製し、それぞれの性質を測定し、
得られた結果を第9表に併記した。
> 本発明の第1〜4表(実施例1〜32、37〜48)と
第5表(比較例1〜9)とを比較すると、ポリイミド樹
脂を単独で用いた比較例1〜9は高温で長時間の熱処理
を行っても所定の結晶化エンタルピーに到達せず、その
結果得られる組成物の物性は劣り、一方、本発明は低温
で短時間で結晶化が完結することがわかる。
7〜48)と第6表(比較例10〜21)を比較する
と、所定の結晶化エンタルピーに到達しない比較例10
〜21は結晶化が不十分で、その結果230℃における
引張強度、特に曲げ弾性率などが極端に低下し、高温に
おける機械的物性が大きく低下することがわかる。
7〜48)と第7〜8表(比較例22〜25)とを比較
すると、ポリエーテルエーテルケトンの配合量が本発明
の範囲を越える比較例22〜25は、230℃における
引張強度、特に曲げ弾性率などが極端に低下し、高温に
おける機械的物性が大きく低下することがわかる。
7〜48)と液晶ポリマーとの樹脂組成物である第9表
(比較例26〜27)とを比較すると、ポリイミド樹脂
とポリエーテルエーテルケトンの組成物である実施例1
〜48は熱処理時、等方的に寸法変化し、真円度が小さ
く、各種成形品の金型設計が容易であり、寸法安定性が
良好であり、さらには樹脂相互の剥離現象が生じないの
に対し、ポリイミド樹脂と液晶ポリマーの組成物である
比較例26〜27では真円度が劣り、剥離現象が生じる
ことがわかった。
諸原材料の配合割合を第10表に示したようにした以外
は全て実施例1と全く同様の操作を行って樹脂組成物を
調整し熱安定性を比較した。熱安定性の評価は、スパイ
ラルフロー流動長の測定により行った。スパイラルフロ
ー流動長の測定は、シリンダー温度410℃、金型温度
180℃、射出圧力1500kg/cm2 、肉厚1mmにて行
ない(滞留なし)、その後410℃にて10min 間樹脂
(組成物)をシリンダー内に滞留させ、再びスパイラル
フロー流動長を上述条件にて測定した(滞留10分
後)。
例49,50のスパイラルフロー流動長は比較例28,
29と比べて大きく、ポリイミド樹脂/PEEKでは成
形時の流動性、熱安定性がポリイミド樹脂/PEEKに
比べて著しく改良されていることがわかる。
実施例および比較例により詳細に説明する。尚、以下の
実施例および比較例における測定は以下のような手法に
より実施した。
均粗さ測定に準じた。
た。
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニルと
ピロメリット酸二無水物を原料として得られたポリイミ
ド樹脂粉末、ポリエーテルエーテルケトン(ICI社
製、VICTREX PEEK 450P ナチュラ
ル)、および第11表に示す長さ3mmの繊維束を各々
第11表に記載の組成でドライブレンドした後、40m
m径押出機にて押出し温度380〜400℃で溶融混練
しながら押出す操作を行って均一配合ペレットを得た。
成形機を用いてダンベル試験片を作製し、平均表面粗さ
を測定した。次いで上記ダンベル試験片を260℃/2
0時間、更に320℃/2時間加熱して結晶化し再度平
均表面粗さを測定した。結果を第11表に示す。
を用いて試験片(6mm×70mm×3mm)を成形後、実施
例51と同様に結晶化してHDTを測定した結果、34
0℃であった。
40重量部とPEEK60重量部に変えた以外は実施例
56と同様に処理してHDTを測定した結果、312℃
であった。すなわち、実施例56と比較してポリイミド
樹脂の持つ耐熱性が損なわれる結果となった。
[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド
とピロメリット酸二無水物を原料として得られたポリイ
ミド樹脂粉末、ポリエーテルエーテルケトンおよび第1
2表に示す繊維をドライブレンド後、実施例51と同様
に処理してRaを測定した。結果を第12表に示す。
−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロ
パンと3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物を原料として得られたポリイミド樹脂粉
末、ポリエーテルエーテルケトンおよび第12表に示す
繊維をドライブレンド後、実施例51と同様に処理して
Raを測定した。結果を第12表に示す。
脂粉末70重量部と、長さ3mmの炭素繊維30重量部
をドライブレンド後、押出温度400℃で溶融混練しな
がら押出す操作を行ってペレットを得た。一方、実施例
51のポリエーテルエーテルケトン70重量部と長さ3
mmの炭素繊維30重量部をドライブレンド後、押出温
度380℃で溶融混練しながら押出してペレットを得
た。この様にして得た繊維強化ポリイミド樹脂ペレット
70重量部と繊維強化ポリエーテルエーテルケトンのペ
レット30重量部をドライブレンド後、射出成形してダ
ンベル試験片を作製し、このダンベル試験片を270℃
/5時間加熱して結晶化し、ついで実施例51と同様に
Raを測定した。その結果、結晶化前のRaが0.72
μmであるのに対し結晶化後のRaは1.40μmと実
施例51とほぼ同様の結果が得られた。
材樹脂であるポリイミド樹脂の特性を損なうことなく、
低温、短時間での熱処理ができ、得られた熱処理品は寸
法変化及び真円度の小さい優れた寸法安定性、優れた高
温物性を有する。更には、成形時の流動性、安定性も良
好なので成形条件も緩和できる。また更には、熱処理物
の異方性も小さく、樹脂の剥離が生じない。
は、高温物性、摺動特性、耐熱性、耐薬品性に非常に優
れているため、歯車、カム、プッシング、プーリー、ス
リーブ、軸受け等の機械部品や、コネクター、ボビン、
ICソケット等の電気・電子部品、またインペラ、マニ
ホールド、バルブガイド、バルブシステム、ピストンス
カート、オイルパン、フロントカバー、ロッカーカバー
等の自動車部品、その他各種機器類の摺動部品に広く利
用することができるので、本発明の意義は極めて大きい
といえる。
リイミド系樹脂組成物においては、表面平滑性を損なう
ことなく結晶化により耐熱性を大幅に向上できるという
効果も得られる。
Claims (7)
- 【請求項1】 式(1)で表わされる繰り返し単位を有
するポリイミド樹脂60〜95重量部に対して、40〜
5重量部のポリエーテルエーテルケトンを含有する組成
物であって、さらに250℃〜330℃の温度で熱処理
され、該熱処理後の結晶化エンタルピーの値、すなわち
10℃/minの昇温速度において示差走査熱量計にて
測定した値が、0〜6cal/gであることを特徴とす
るポリイミド系樹脂組成物。 【化1】 (式中、Xは直結、または、炭素数1〜10の二価の炭
化水素基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カル
ボニル基、チオ基、スルホニル基およびオキソ基から成
る群より選ばれた基を表わし、Y1 、Y2 、Y3 および
Y4 はそれぞれ水素、炭素数1〜9の低級アルキル基、
炭素数1〜9の低級アルコキシ基、塩素および臭素から
成る群より選ばれた基を表わし、R1 は炭素数が2〜2
7であり、脂肪族基、単環式脂肪族基、単環式芳香族
基、縮合多環式芳香族基、および芳香族基が直接又は架
橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香族基から
成る群より選ばれた4価の基を表わす。) - 【請求項2】 前記式(1)で表わされる繰り返し単位
を有するポリイミド樹脂は、そのポリマー分子の末端が
式(A)で表わされるジカルボン酸無水物または式
(B)で表わされる芳香族モノアミンで置換されたも
の、または当該置換されたものを含むものである請求項
1記載のポリイミド系樹脂組成物。 【化2】 (式中、Z1 は炭素数6〜15であり、脂肪族基、環式
脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、およ
び、芳香族基が直接または架橋員により相互に連結され
た非縮合多環式芳香族基からなる群より選ばれた2価の
基を示す。) Z2 −NH2 (B) (式中、Z2 は炭素数6〜15であり、脂肪族基、環式
脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、およ
び、芳香族基が直接または架橋員により相互に連結され
た非縮合多環式芳香族基からなる群より選ばれた1価の
基を示す。) - 【請求項3】 ポリイミド樹脂が有する繰返し単位が、
式(1')である請求項1記載のポリイミド系樹脂組成物。 【化3】 (式中、XおよびR1 は、前記式(1)におけるものと
同じである。) - 【請求項4】 ポリエーテルエーテルケトンが、分子内
に式(2)の繰り返し単位を有する請求項1記載のポリ
イミド系樹脂組成物。 【化4】 - 【請求項5】 前記ポリイミド樹脂とポリエーテルエー
テルケトンの配合比が、ポリイミド樹脂60〜90重量
部に対してポリエーテルエーテルケトン40〜10重量
部である請求項1記載のポリイミド系樹脂組成物。 - 【請求項6】 請求項1記載の樹脂組成物99〜50重
量部に対し、繊維1〜50重量部を含む繊維強化ポリイ
ミド系樹脂組成物。 - 【請求項7】 前記繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、金
属繊維、アラミド繊維、チタン酸カリウム繊維およびホ
ウ酸アルミニウム繊維からなる群より選ばれた少なくと
も1種である請求項7記載の繊維強化ポリイミド系樹脂
組成物。
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-
1993
- 1993-04-22 JP JP09607793A patent/JP3224161B2/ja not_active Expired - Lifetime
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