JP3216966B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

内燃機関用点火装置

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JP3216966B2
JP3216966B2 JP07901095A JP7901095A JP3216966B2 JP 3216966 B2 JP3216966 B2 JP 3216966B2 JP 07901095 A JP07901095 A JP 07901095A JP 7901095 A JP7901095 A JP 7901095A JP 3216966 B2 JP3216966 B2 JP 3216966B2
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公昭 樽谷
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P9/00Electric spark ignition control, not otherwise provided for
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パワートランジスタ
を用いて点火コイルの一次電流の通電遮断を制御する電
子配電方式の内燃機関用点火装置に関し、特に高圧ダイ
オードを用いることなく一次電流の通電開始時(点火信
号の立ち上がり時)の誤動作を効果的に防止した内燃機
関用点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、点火プラグ毎に点火コイルを
独立に有する電子配電方式の内燃機関用点火装置におい
ては、マイクロコンピュータを用いて、各気筒に対する
燃料噴射量および点火時期を電子的演算により制御して
いる。このとき、点火信号によりパワートランジスタを
オンオフさせて点火コイルの一次電流を通電遮断してい
るが、点火信号の立ち上がり時に高圧の二次電圧が誘導
されて、早期着火等の誤動作が発生するおそれがある。
【0003】従来の内燃機関用点火装置においては、上
記ような誤動作を防止するために、点火コイルの二次側
に高圧ダイオードを挿入しており、点火信号の立ち上が
り時に高圧の二次電圧が出力されるのを禁止している。
以下、図10および図11を参照しながら、従来の内燃
機関用点火装置について説明する。図10は従来の内燃
機関用点火装置を示す回路構成図、図11は図10に示
した従来装置の動作を説明するための波形図である。
【0004】図10において、点火電源1は、一次コイ
ル11および二次コイル12からなる点火コイル13
と、一次コイル11に流れる一次電流i1を通電遮断す
るパワートランジスタ14とを含み、二次コイル12か
ら出力される高圧の二次電圧V2を各気筒の点火プラグ
3に印加する。
【0005】二次コイル12の出力端子には、誤動作防
止用の高圧ダイオード15が挿入されており、二次電圧
V2に重畳される正極性電圧をカットするようになって
いる。点火コイル13内の一次コイル11および二次コ
イル12は、共通の給電端子がバッテリ電源に接続され
ている。パワートランジスタ14は、エミッタ接地のN
PNトランジスタからなり、コレクタが一次コイル11
に接続されている。
【0006】制御回路2は、マイクロコンピュータから
なるCPU21と、CPU21からの制御信号を増幅す
る出力トランジスタ22とを含む。CPU21は、各種
センサ(図示せず)からの運転状態信号Dに応じて、内
燃機関の各気筒に対する燃料噴射を制御するとともに、
点火時期(一次電流i1の遮断タイミングに対応)およ
び一次電流i1の通電時間(点火信号Gのパルス幅に対
応)を演算し、出力トランジスタ22を介してパワート
ランジスタ14に対する点火信号Gを出力する。
【0007】出力トランジスタ22は、エミッタ接地の
NPNトランジスタからなり、コレクタがバッテリ電源
に接続されている。点火信号Gは、パワートランジスタ
14のベースに印加されて、一次電流i1を通電遮断
し、点火コイル13から高電圧の二次電圧V2を発生さ
せるようになっている。
【0008】なお、各種センサから得られる運転状態信
号Dは、たとえば、エンジン回転数、吸入空気量、冷却
水温、インテークマニホールド圧力、スロットル開度お
よびアクセル踏込量等が含まれる。
【0009】図11は図10内の各信号の波形図であ
り、点火信号Gの印加により発生するパワートランジス
タ14のコレクタ電位Vc、一次電流i1および二次電
圧V2の時間変化を示す。次に、図11を参照しなが
ら、図10に示した従来の内燃機関用点火装置の動作に
ついて説明する。
【0010】まず、制御回路2内のCPU21は、運転
状態信号Dに応じて、内燃機関の各気筒に対して最適タ
イミングで燃料噴射を行うとともに、一次電流i1の通
電時間および点火時期(遮断タイミング)を最適化する
ための点火信号Gを出力する。
【0011】点火電源1内のパワートランジスタ14
は、Hレベルの点火信号Gに応答してオン動作し、一次
コイル11に一次電流i1を流し始める。点火信号G
は、一次電流i1が目標電流値に達した後の最適タイミ
ングでLレベルとなり、パワートランジスタ14をオフ
にして一次電流i1を遮断する。これにより、二次コイ
ル12に高圧の二次電圧V2が誘導され、点火プラグ3
に放電火花を発生させて点火が行われる。
【0012】しかし、点火信号Gの立ち上がり時におい
て、パワートランジスタ14のコレクタ電位Vcが急峻
に立ち下がると、点火コイル13に誘導電圧が発生し、
図11内の破線のように、比較的高圧のノイズ信号が二
次電圧V2に重畳される。もし、吸気行程または圧縮行
程にある気筒の点火プラグ3に対して、このようなノイ
ズ信号が放電火花を発生させると、不所望な早いタイミ
ングで点火制御が行われてしまう。
【0013】したがって、点火コイル13の出力端子に
高圧ダイオード15を挿入し、図11内の実線で示すよ
うに、正極性のノイズ信号の重畳をカットした二次電圧
V2を出力している。すなわち、高圧ダイオード15
は、一次電流i1の通電開始時の二次電圧V2を点火プ
ラグ3に印加させないようにして、通電開始時に発生す
る二次電圧V2で点火プラグ3が早期点火するのを防止
する。これにより、一次電流i1の通電開始時の二次電
圧V2の影響を抑制して誤動作を防止することができ
る。
【0014】しかし、高圧ダイオード15を挿入するこ
とは、部品点数および回路構成の増大を招き、部品取付
スペースおよび絶縁スペースを確保する必要性から大形
化して重量が増加するうえ、点火コイル13に対する組
み付けおよび二次コイル12との接続等の作業コストも
増大することになる。また、高圧ダイオード15は、高
圧の二次電圧V2が印加されるうえ、高温を発生する点
火コイル13の近傍に収納されるので、悪環境での使用
に耐えるため十分高信頼性且つ高価な部品となりコスト
アップにつながる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の内燃機関用点火
装置は以上のように、点火信号Gの立ち上がり時の誤動
作を防止するために、二次電圧V2を発生する点火コイ
ル13の出力端子に高圧ダイオード15を挿入している
ので、部品点数が増大して装置が大形化するうえコスト
アップにつながるという問題点があった。
【0016】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、高圧ダイオードを用いることな
く点火信号の立ち上がり時の誤動作を抑制し、小形化お
よびコストダウンを実現した内燃機関用点火装置を得る
ことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明に係る内燃機関
用点火装置は、点火コイルおよび点火コイルの一次電流
を通電遮断するパワートランジスタを含む点火電源と、
運転状態に応じて内燃機関の点火時期および一次電流の
通電時間を演算するCPUを含み、パワートランジスタ
に対する点火信号を出力する制御回路とを備え、点火信
号に応じて一次電流を通電遮断し、点火コイルから高電
圧の二次電圧を発生させる内燃機関用点火装置におい
て、パワートランジスタは、ベースおよびエミッタ間の
ベース・エミッタ電圧の増加とともに直流電流増幅率が
増加する特性を有し、一次電流の立ち上がりを抑制して
おり、制御回路の出力端子とパワートランジスタのベー
スとの間の接続点とグランドとの間に挿入されたコンデ
ンサを含み、点火信号の立ち上がりを抑制するための時
定数回路を設け、時定数回路は、コンデンサに直列接続
された抵抗器と、抵抗器とコンデンサとの接続点にベー
スが接続され且つパワートランジスタのベースにエミッ
タが接続されたコレクタ接地のPNPトランジスタとを
含むものである。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】また、この発明に係る内燃機関用点火装置
は、点火コイルおよび点火コイルの一次電流を通電遮断
するパワートランジスタを含む点火電源と、運転状態に
応じて内燃機関の点火時期および一次電流の通電時間を
演算するCPUを含み、パワートランジスタに対する点
火信号を出力する制御回路とを備え、点火信号に応じて
一次電流を通電遮断し、点火コイルから高電圧の二次電
圧を発生させる内燃機関用点火装置において、パワート
ランジスタは、ベースおよびエミッタ間のベース・エミ
ッタ電圧の増加とともに直流電流増幅率が増加する特性
を有し、一次電流の立ち上がりを抑制しており、制御回
路の出力端子とパワートランジスタのベースとの間の接
続点とグランドとの間に挿入されたコンデンサを含み、
点火信号の立ち上がりを抑制するための時定数回路を設
け、時定数回路は、コンデンサとグランドとの間に挿入
された抵抗器と、制御回路の出力端子とコンデンサとの
接続点とパワートランジスタのベースとの間に逆極性に
挿入されたダイオードと、コンデンサとダイオードのカ
ソードとの接続点にエミッタが接続され、ダイオードの
アノードとパワートランジスタのベースとの接続点にコ
レクタが接続され、且つ、コンデンサと抵抗器との接続
点にベースが接続されたPNPトランジスタとを含むも
のである。
【0022】また、この発明に係る内燃機関用点火装置
は、点火コイルおよび点火コイルの一次電流を通電遮断
するパワートランジスタを含む点火電源と、運転状態に
応じて内燃機関の点火時期および一次電流の通電時間を
演算するCPUを含み、パワートランジスタに対する点
火信号を出力する制御回路とを備え、点火信号に応じて
一次電流を通電遮断し、点火コイルから高電圧の二次電
圧を発生させる内燃機関用点火装置において、パワート
ランジスタは、ベースおよびエミッタ間のベース・エミ
ッタ電圧の増加とともに直流電流増幅率が増加する特性
を有し、一次電流の立ち上がりを抑制しており、制御回
路の出力端子とパワートランジスタのベースとの間の接
続点とグランドとの間に挿入されたコンデンサを含み、
点火信号の立ち上がりを抑制するための時定数回路を設
け、時定数回路は、コンデンサに直列接続された抵抗器
と、制御回路の出力端子と抵抗器との接続点とパワート
ランジスタのベースとの間に逆極性に挿入されたダイオ
ードと、抵抗器とダイオードのカソードとの接続点にコ
レクタが接続され、ダイオードのアノードとパワートラ
ンジスタのベースとの接続点にエミッタが接続され、且
つ、コンデンサと抵抗器との接続点にベースが接続され
たNPNトランジスタとを含むものである。
【0023】また、この発明に係る内燃機関用点火装置
は、点火コイルおよび点火コイルの一次電流を通電遮断
するパワートランジスタを含む点火電源と、運転状態に
応じて内燃機関の点火時期および一次電流の通電時間を
演算するCPUを含み、パワートランジスタに対する点
火信号を出力する制御回路とを備え、点火信号に応じて
一次電流を通電遮断し、点火コイルから高電圧の二次電
圧を発生させる内燃機関用点火装置において、パワート
ランジスタは、ベースおよびエミッタ間のベース・エミ
ッタ電圧の増加とともに直流電流増幅率が増加する特性
を有し、一次電流の立ち上がりを抑制しており、制御回
路の出力端子とパワートランジスタのベースとの間の接
続点とグランドとの間に挿入されたコンデンサを含み、
点火信号の立ち上がりを抑制するための時定数回路を設
け、時定数回路は、コンデンサとグランドとの間に挿入
された抵抗器と、コンデンサと抵抗器との接続点に反転
入力端子が接続され且つ非反転入力端子と出力端子とが
短絡されたボルテージフォロアと、制御回路の出力端子
とパワートランジスタのベースとの接続点にコレクタが
接続され且つボルテージフォロアの出力端子にベースが
接続されたエミッタ接地のNPNトランジスタとを含む
ものである。
【0024】
【作用】この発明においては、パワートランジスタの直
流電流増幅率が、ベース・エミッタ電圧の増加とともに
増加することにより、パワートランジスタのオン切換動
作を緩慢にして一次電流の立ち上がりを抑制し、一次電
流の通電開始時に発生する二次電圧を抑制する。また、
制御回路の出力端子とパワートランジスタのベースとの
間の接続点とグランドとの間に挿入されたコンデンサを
含む時定数回路により点火信号の立ち上がりを抑制し、
一次電流の通電開始時に発生する二次電圧をさらに抑制
する。 また、コンデンサの充電にともなって、コンデン
サの正極端子にベースが接続されたPNPトランジスタ
をオフさせて点火信号を有効にすることにより、時定数
回路の時定数を小さく設定する。
【0025】また、この発明の請求項2においては、制
御回路の出力端子とパワートランジスタのベースとの間
の接続点とグランドとの間に挿入されたコンデンサを含
む時定数回路により点火信号の立ち上がりを抑制し、一
次電流の通電開始時に発生する二次電圧をさらに抑制す
る。
【0026】また、この発明の請求項3においては、コ
ンデンサの充電にともなって、コンデンサの正極端子に
ベースが接続されたPNPトランジスタをオフさせて点
火信号を有効にすることにより、時定数回路の時定数を
小さく設定する。
【0027】
【0028】また、この発明においては、コンデンサの
充電にともなって、コンデンサの負極端子にベースが接
続されたPNPトランジスタをオンさせて点火信号を有
効にすることにより、点火信号の立ち上がり遅れを確実
にする。また、点火信号のオフ時にダイオードを介して
パワートランジスタのベース電流を接地し、パワートラ
ンジスタをオフさせる。
【0029】また、この発明においては、コンデンサの
充電にともなって、コンデンサの正極端子にベースが接
続されたNPNトランジスタをオンさせて点火信号を有
効にすることにより、点火信号の立ち上がり遅れを確実
にする。また、点火信号のオフ時にダイオードを介して
パワートランジスタのベース電流を接地し、パワートラ
ンジスタをオフさせる。
【0030】また、この発明においては、コンデンサの
充電にともなって、コンデンサの負極端子にボルテージ
フォロアを介してベースが接続されたNPNトランジス
タをオフさせて点火信号を有効にする。このとき、ボル
テージフォロアの回路定数をあらかじめ設定し、点火信
号の温度特性等を調整可能にする。
【0031】
【実施例】実施例1. 以下、この発明の実施例1を図について説明する。図1
はこの発明の実施例1を示す回路構成図であり、制御回
路2は前述と同様の構成である。図1において、点火電
源1Aは、二次電圧V2を出力する点火コイル13と、
一次電流i1を通電遮断するパワートランジスタ14A
とを含み、高圧ダイオード15(図10参照)を除去し
た点を除けば、前述の点火電源1と同様の構成である。
【0032】この場合、パワートランジスタ14Aは、
ベースおよびエミッタ間のベース・エミッタ電圧VBE
(点火信号Gaの電圧レベルに対応する)の増加ととも
に直流電流増幅率hFEが増加する特性を有し、一次電
流i1の立ち上がりを抑制するようになっている。
【0033】なお、ベース・エミッタ電圧VBEの増加
とともに直流電流増幅率hFEが増加する特性のパワー
トランジスタ14Aを構成するためには、たとえば、図
1のようにダーリントン接続された各トランジスタのベ
ースおよびエミッタ間に、それぞれ、適切な抵抗値の抵
抗器(図示せず)を並列接続すればよい。
【0034】また、制御回路2の出力端子とパワートラ
ンジスタ14Aのベースとの間には、点火信号Gの立ち
上がりを抑制して円滑化された波形の点火信号Gaにす
るための時定数回路4が設けられている。時定数回路4
は、制御回路2の出力端子とパワートランジスタ14A
のベースとの間に挿入された抵抗器40と、抵抗器40
とパワートランジスタ14Aのベースとの接続点とグラ
ンドとの間に挿入されたコンデンサ41とから構成され
ている。
【0035】図2および図3は図1内のパワートランジ
スタ14Aの動作を説明するための特性図であり、図2
はパワートランジスタ14Aのコレクタ電位Vc(コレ
クタ・エミッタ電圧)に対する一次電流i1の変化を直
流電流増幅率hFEをパラメータとして示しており、図
3はパワートランジスタ14Aのベース・エミッタ電圧
VBEおよび直流電流増幅率hFEに対する一次電流i
1の変化を示している。
【0036】図2において、パワートランジスタ14A
の直流電流増幅率hFEが小さい場合には、特性曲線が
活性化領域内で遮断領域(斜線部)側に接近し、負荷線
との交点(動作点)における一次電流i1は小さい値と
なる。一方、直流電流増幅率hFEが大きい場合には、
特性曲線が活性化領域から飽和領域(斜線部)側に接近
し、動作点における一次電流i1は大きい値となる。
【0037】図3において、一次電流i1は、パワート
ランジスタ14Aのベース・エミッタ電圧VBEが小さ
い領域では小さい電流値に抑制され、ベース・エミッタ
電圧VBEが大きい領域では急峻に増大する。また、一
次電流i1は、パワートランジスタ14Aの直流電流増
幅率hFEが小さい領域では小さい電流値に抑制され、
直流電流増幅率hFEが大きくなるにつれて大きい電流
値となる。
【0038】したがって、図3から、パワートランジス
タ14Aは、ベース・エミッタ電圧VBEの増加ととも
に直流電流増幅率hFEが増加する特性を有し、一次電
流i1の立ち上がりを抑制することが分かる。
【0039】図4はこの発明の実施例1の動作を説明す
るための波形図であり、点火信号GおよびGaに対する
コレクタ電位Vcおよび二次電圧V2の時間変化を示し
ている。図5は図4内のコレクタ電位Vcおよび二次電
圧V2を拡大して示す波形図であり、点火信号Gの立ち
上がり時点に対応した波形を示している。
【0040】次に、図2〜図5を参照しながら、図1に
示したこの発明の実施例1の動作について説明する。前
述と同様に、制御回路2内のCPU21は、運転状態信
号Dに応じて、各気筒に対して最適タイミングで燃料噴
射を行うとともに、一次電流i1の通電遮断を決定する
点火信号Gを出力する。
【0041】点火信号Gは、時定数回路4を通過するこ
とにより、立ち上がりが緩慢な波形の点火信号Gaとな
り、点火電源1A内のパワートランジスタ14Aのベー
スに印加される。パワートランジスタ14Aは、点火信
号Gaに応答して一次電流i1を流し始め、所定の点火
タイミングで一次電流i1を遮断する。
【0042】このとき、点火信号Gaの立ち上がり時点
において、パワートランジスタ14Aの直流電流増幅率
hFEは、図3のように小さい値を示すので、一次電流
i1の立ち上がりを抑制する。また、点火信号Gaは、
時定数回路4を介して既に立ち上がりが抑制されている
ので、一次電流i1の立ち上がりはさらに抑制されるこ
とになる。
【0043】この結果、コレクタ電位Vcは、図5内の
破線(hFEを変化させない場合)のように急峻に立ち
下がることはなく、実線で示すように円滑に立ち下が
る。したがって、一次電流i1の通電開始時において二
次電圧V2にノイズ信号(図5内の破線参照)が重畳さ
れることはなく、点火プラグ3が誤動作することはな
い。
【0044】このように、点火信号Gaの立ち上がり初
期において、直流電流増幅率hFEを小さくしてパワー
トランジスタ14Aを活性化領域(図2参照)で動作さ
せると、パワートランジスタ14Aの動作速度は遅くな
り、一次電流i1の立ち上がりが緩慢になる。
【0045】続いて、点火信号Gaの電圧レベル(ベー
ス・エミッタ電圧VBE)が増大すると、パワートラン
ジスタ14Aの直流電流増幅率hFEは、何ら障害なく
スムーズに大きい値に移行する。
【0046】したがって、図2のように、負荷線との交
点(動作点)における一次電流i1は、活性化領域内の
低い電流値から飽和領域に接した大きい電流値となり、
点火信号Gaの遮断時において、点火コイル13は点火
プラグ3で放電火花を発生させるに十分な二次電圧V2
を発生する。
【0047】このように、点火コイル13の出力端子に
高圧ダイオード15(図10参照)を介在させることな
く、時定数回路4とともに直流電流増幅率hFEの特性
変化を有するパワートランジスタ14Aを用いることに
より、二次電圧V2に対する高圧ノイズ信号の重畳を抑
制することができる。したがって、簡易な回路構成およ
び作業性により、コストアップを招くことなく、十分な
信頼性で確実に誤動作を防止することができる。
【0048】一般に、点火プラグ3の放電ギャップは
0.8mm〜1.1mm程度であり、エンジン気筒内の
点火プラグ3における最低放電開始電圧は、3kV〜5
kV程度(変動要因を考慮しても、1.5kV以上)で
ある。通常、気筒のバルブ開放時において気筒内圧力
(ほぼ大気圧と一致する)が最低圧力となるため、この
ときに点火プラグ3の放電開始電圧も最低となる。
【0049】したがって、一次電流i1の通電開始時に
発生する二次電圧V2を1.5kV未満に設定すれば、
早期点火を確実に防止することができる。上記実施例1
の構成によれば、点火信号Gaの立ち上がり初期の二次
電圧V2(図5参照)が1.5kV以上に達することは
なく、上記目的を達成することができる。
【0050】実施例2.なお、上記実施例1では、二次
電圧V2の立ち上がり抑制効果を大きくするするために
時定数回路4を併用したが、時定数回路4を併用せず
に、上述したような直流電流増幅率hFEの特性変化を
有するパワートランジスタ14Aのみを用いたとして
も、二次電圧V2の立ち上がり電圧を1.5kV未満に
抑制する効果を奏し得ることは言うまでもない。
【0051】実施例3.また、上記実施例1では、構成
の簡略化およびローコスト化を考慮して、パワートラン
ジスタ14Aの入力端子に挿入された抵抗器40と接地
されたコンデンサ41とからなる時定数回路4を用いた
が、要求仕様等に応じて、種々の回路構成からなる時定
数回路を用いることができる。
【0052】以下、図1の場合よりも小さい時定数を設
定可能な時定数回路を用いたこの発明の実施例3を図に
ついて説明する。図6はこの発明の実施例3による時定
数回路4Aを示す回路構成図であり、図において、時定
数回路4A内の回路構成が異なる点を除けば図1と同様
である。
【0053】図6において、時定数回路4Aは、コンデ
ンサ41に直列接続された抵抗器42と、抵抗器42と
コンデンサ41との接続点にベースが接続され且つパワ
ートランジスタ14Aのベースにエミッタが接続された
コレクタ接地のPNPトランジスタ43とから構成され
ている。
【0054】
【0055】図6に示した時定数回路4Aの場合も、コ
ンデンサ41の正極端子の充電電圧の上昇によってPN
Pトランジスタ43がオフされた時点で点火信号Gaが
有効となる。これにより、二次電圧V2に重畳されるノ
イズ信号を確実に抑制することができる。また、点火信
号Gaおよび二次電圧V2点火信号Gaの立ち上がりを
遅らすための時定数を小さく設定することができる。
【0056】すなわち、図1(実施例1)内の時定数回
路4の時定数は、コンデンサ41の充電電圧がパワート
ランジスタ14Aのベース・エミッタ電圧VBEに達す
るまでの時間に関連したが、時定数回路4A(実施例
3)の時定数は、コンデンサ41の充電電圧がPNPト
ランジスタ43のベース・エミッタ電圧(パワートラン
ジスタ14Aのベース・エミッタ電圧VBEの約半分)
に関連する。したがって、実施例1の場合と比べて時定
数を約半分まで小さく設定することができる。
【0057】
【0058】実施例4.なお、上記実施例3では、コン
デンサ41の充電によりオフされるPNPトランジスタ
43をパワートランジスタ14Aのベースおよびエミッ
タ間に並列接続し、点火信号Gaの立ち上がり遅れ時定
数を小さく設定する場合を示したが、コンデンサ41の
充電によりオンされるPNPトランジスタまたはNPN
トランジスタをパワートランジスタ14Aのベース端子
に挿入し、点火信号Gaの立ち上がり遅れ動作をさらに
確実にしてもよい。
【0059】以下、PNPトランジスタまたはNPNト
ランジスタのオン遅れを用いて点火信号Gaの立ち上が
り遅れ動作を確実にしたこの発明の実施例4を図につい
て説明する。図7および図8はこの発明の実施例4によ
る時定数回路4Cおよび4Dを示す回路構成図であり、
各図において、時定数回路4Cおよび4Dの回路構成が
異なる点を除けば図1と同様である。
【0060】図7において、時定数回路4Cは、コンデ
ンサ41とグランドとの間に挿入された抵抗器44と、
制御回路2の出力端子とコンデンサ41との接続点とパ
ワートランジスタ14Aのベースとの間に逆極性に挿入
されたダイオード45と、コンデンサ41とダイオード
45のカソードとの接続点にエミッタが接続され、ダイ
オード45のアノードとパワートランジスタ14Aのベ
ースとの接続点にコレクタが接続され、且つ、コンデン
サ41と抵抗器44との接続点にベースが接続されたP
NPトランジスタ46とから構成されている。
【0061】図8において、時定数回路4Dは、コンデ
ンサ41に直列接続された抵抗器42と、制御回路2の
出力端子と抵抗器42との接続点とパワートランジスタ
14Aのベースとの間に逆極性に挿入されたダイオード
45と、抵抗器42とダイオード45のカソードとの接
続点にコレクタが接続され、ダイオード45のアノード
とパワートランジスタ14Aのベースとの接続点にエミ
ッタが接続され、且つ、コンデンサ41と抵抗器42と
の接続点にベースが接続されたNPNトランジスタ47
とから構成されている。
【0062】図7の時定数回路4Cにおいては、コンデ
ンサ41の充電により負極端子の電圧が降下して、PN
Pトランジスタ46がオンした時点で点火信号Gaが有
効となる。また、図8の時定数回路4Dにおいては、コ
ンデンサ41の充電により正極端子の電圧が上昇して、
NPNトランジスタ47がオンした時点で点火信号Ga
が有効となる。これにより、点火信号Gaの立ち上がり
動作を確実に遅らすことができる。
【0063】一方、PNPトランジスタ46またはNP
Nトランジスタ47に並列接続されたダイオード45
は、パワートランジスタ14Aをオフさせるときに必要
となる。すなわち、制御回路2内の出力トランジスタ2
2がオンとなって点火信号GがLレベルとなり、PNP
トランジスタ46またはNPNトランジスタ47がオフ
された場合、パワートランジスタ14Aは、ベース電流
がダイオード45を介して接地されることによりオフさ
れる。
【0064】図7および図8のように、パワートランジ
スタ14Aの入力端子(ベース)に、ダイオード45と
PNPトランジスタ46またはNPNトランジスタ47
とからなる並列回路を挿入し、PNPトランジスタ46
(またはNPNトランジスタ47)のベースをコンデン
サ41の負極端子(または正極端子)に接続することに
より、二次電圧V2の立ち上がり抑制効果を大きくする
とともに、抑制精度を向上させることができる。
【0065】実施例5. なお、上記実施例3(図6)では、コンデンサ41の正
極端子の充電電圧を直接用いてPNPトランジスタ43
をオフさせたが、コンデンサ41の負極端子に接続され
た可変特性のボルテージフォロア(非反転入力端子に帰
還されたオペアンプ)を介してNPNトランジスタをオ
フさせてもよい。
【0066】以下、ボルテージフォロアを介して時定数
の温度特性等を調整可能にしたこの発明の実施例5を図
について説明する。図9はこの発明の実施例5による時
定数回路4Eを示す回路構成図であり、時定数回路4E
の回路構成が異なる点を除けば図1と同様である。
【0067】図9において、時定数回路4Eは、コンデ
ンサ41とグランドとの間に挿入された抵抗器44と、
コンデンサ41と抵抗器44との接続点に反転入力端子
(−)が接続され且つ非反転入力端子(+)と出力端子
とが短絡されたボルテージフォロア48と、制御回路2
の出力端子とパワートランジスタ14Aのベースとの接
続点にコレクタが接続され且つボルテージフォロア48
の出力端子にベースが接続されたエミッタ接地のNPN
トランジスタ49とから構成されている。
【0068】ボルテージフォロア48は、コンデンサ4
1の負極端子の電圧をNPNトランジスタ49のベース
に印加しており、コンデンサ41の充電により負極端子
電圧が所定値以下になった時点で、出力電圧をNPNト
ランジスタ49のベース・エミッタ電圧VBE以下とし
て、NPNトランジスタ49をオフするようになってい
る。また、ボルテージフォロア48の回路定数は、任意
の特性を満たすようにあらかじめ設定されている。
【0069】図9に示した時定数回路4Eの場合も、前
述と同様に、二次電圧V2に重畳されるノイズ信号を確
実に抑制することができる。また、図9のように、コン
デンサ41の負極端子にボルテージフォロア48の反転
入力端子(−)を接続し、ボルテージフォロア48の出
力端子をエミッタ接地のNPNトランジスタ49のベー
スに接続したので、温度特性等の調整が可能となり、抑
制精度をさらに向上させることができる。
【0070】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、点火コ
イルおよび点火コイルの一次電流を通電遮断するパワー
トランジスタを含む点火電源と、運転状態に応じて内燃
機関の点火時期および一次電流の通電時間を演算するC
PUを含み、パワートランジスタに対する点火信号を出
力する制御回路とを備え、点火信号に応じて一次電流を
通電遮断し、点火コイルから高電圧の二次電圧を発生さ
せる内燃機関用点火装置において、パワートランジスタ
は、ベースおよびエミッタ間のベース・エミッタ電圧の
増加とともに直流電流増幅率が増加する特性を有し、一
次電流の立ち上がりを抑制し、一次電流の通電開始時に
発生する二次電圧を抑制しており、制御回路の出力端子
とパワートランジスタのベースとの間の接続点とグラン
ドとの間に挿入されたコンデンサを含み、点火信号の立
ち上がりを抑制するための時定数回路を設け、時定数回
路は、コンデンサに直列接続された抵抗器と、抵抗器と
コンデンサとの接続点にベースが接続され且つパワート
ランジスタのベースにエミッタが接続されたコレクタ接
地のPNPトランジスタとを含むので、高圧ダイオード
を用いることなく点火信号の立ち上がり時の誤動作を抑
制することができ、小形化およびコストダウンを実現
し、また、誤動作防止の信頼性を向上させるとともに、
時定数回路の時定数を小さく設定することのできる内燃
機関用点火装置が得られる効果がある。
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】また、この発明によれば、点火コイルおよ
び点火コイルの一次電流を通電遮断するパワートランジ
スタを含む点火電源と、運転状態に応じて内燃機関の点
火時期および一次電流の通電時間を演算するCPUを含
み、パワートランジスタに対する点火信号を出力する制
御回路とを備え、点火信号に応じて一次電流を通電遮断
し、点火コイルから高電圧の二次電圧を発生させる内燃
機関用点火装置において、パワートランジスタは、ベー
スおよびエミッタ間のベース・エミッタ電圧の増加とと
もに直流電流増幅率が増加する特性を有し、一次電流の
立ち上がりを抑制しており、制御回路の出力端子とパワ
ートランジスタのベースとの間の接続点とグランドとの
間に挿入されたコンデンサを含み、点火信号の立ち上が
りを抑制するための時定数回路を設け、時定数回路は、
コンデンサとグランドとの間に挿入された抵抗器と、制
御回路の出力端子とコンデンサとの接続点とパワートラ
ンジスタのベースとの間に逆極性に挿入されたダイオー
ドと、コンデンサとダイオードのカソードとの接続点に
エミッタが接続され、ダイオードのアノードとパワート
ランジスタのベースとの接続点にコレクタが接続され、
且つ、コンデンサと抵抗器との接続点にベースが接続さ
れたPNPトランジスタとを含み、コンデンサの充電に
よりPNPトランジスタをオンさせて点火信号を有効に
するようにしたので、点火信号の立ち上がり遅れを確実
にして誤動作防止の信頼性を向上させた内燃機関用点火
装置が得られる効果がある。
【0075】また、この発明によれば、点火コイルおよ
び点火コイルの一次電流を通電遮断するパワートランジ
スタを含む点火電源と、運転状態に応じて内燃機関の点
火時期および一次電流の通電時間を演算するCPUを含
み、パワートランジスタに対する点火信号を出力する制
御回路とを備え、点火信号に応じて一次電流を通電遮断
し、点火コイルから高電圧の二次電圧を発生させる内燃
機関用点火装置において、パワートランジスタは、ベー
スおよびエミッタ間のベース・エミッタ電圧の増加とと
もに直流電流増幅率が増加する特性を有し、一次電流の
立ち上がりを抑制しており、制御回路の出力端子とパワ
ートランジスタのベースとの間の接続点とグランドとの
間に挿入されたコンデンサを含み、点火信号の立ち上が
りを抑制するための時定数回路を設け、時定数回路は、
コンデンサに直列接続された抵抗器と、制御回路の出力
端子と抵抗器との接続点とパワートランジスタのベース
との間に逆極性に挿入されたダイオードと、抵抗器とダ
イオードのカソードとの接続点にコレクタが接続され、
ダイオードのアノードとパワートランジスタのベースと
の接続点にエミッタが接続され、且つ、コンデンサと抵
抗器との接続点にベースが接続されたNPNトランジス
タとを含み、コンデンサの充電によりNPNトランジス
タをオンさせて点火信号を有効にするようにしたので、
点火信号の立ち上がり遅れを確実にして誤動作防止の信
頼性を向上させた内燃機関用点火装置が得られる効果が
ある。
【0076】また、この発明によれば、点火コイルおよ
び点火コイルの一次電流を通電遮断するパワートランジ
スタを含む点火電源と、運転状態に応じて内燃機関の点
火時期および一次電流の通電時間を演算するCPUを含
み、パワートランジスタに対する点火信号を出力する制
御回路とを備え、点火信号に応じて一次電流を通電遮断
し、点火コイルから高電圧の二次電圧を発生させる内燃
機関用点火装置において、パワートランジスタは、ベー
スおよびエミッタ間のベース・エミッタ電圧の増加とと
もに直流電流増幅率が増加する特性を有し、一次電流の
立ち上がりを抑制しており、制御回路の出力端子とパワ
ートランジスタのベースとの間の接続点とグランドとの
間に挿入されたコンデンサを含み、点火信号の立ち上が
りを抑制するための時定数回路を設け、時定数回路は、
コンデンサとグランドとの間に挿入された抵抗器と、コ
ンデンサと抵抗器との接続点に反転入力端子が接続され
且つ非反転入力端子と出力端子とが短絡されたボルテー
ジフォロアと、制御回路の出力端子とパワートランジス
タのベースとの接続点にコレクタが接続され且つボルテ
ージフォロアの出力端子にベースが接続されたエミッタ
接地のNPNトランジスタとを含み、コンデンサの充電
によりボルテージフォロアを介してNPNトランジスタ
をオフさせて点火信号を有効にするようにしたので、ボ
ルテージフォロアの回路定数をあらかじめ設定すること
により、点火信号の温度特性等を調整可能にして誤動作
防止の信頼性をさらに向上させた内燃機関用点火装置が
得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1を示す回路構成図であ
る。
【図2】 この発明の実施例1によるパワートランジス
タの動作を説明するための特性図である。
【図3】 この発明の実施例1によるパワートランジス
タの動作を説明するための特性図である。
【図4】 この発明の実施例1の動作を説明するための
波形図である。
【図5】 図4内のコレクタ電位および二次電圧の立ち
上がり部を拡大して示す波形図である。
【図6】 この発明の実施例3を示す回路構成図であ
る。
【図7】 この発明の実施例4を示す回路構成図であ
る。
【図8】 この発明の実施例4の他の例を示す回路構成
図である。
【図9】 この発明の実施例5を示す回路構成図であ
る。
【図10】 従来の内燃機関用点火装置を示す回路構成
図である。
【図11】 従来の内燃機関用点火装置の動作を説明す
るための波形図である。
【符号の説明】
1A 点火電源、2 制御回路、4、4A、4C〜4E
時定数回路、13点火コイル、14A パワートラン
ジスタ、21 CPU、40、42、44抵抗器、41
コンデンサ、43、46 PNPトランジスタ、45
ダイオード、47、49 NPNトランジスタ、48
ボルテージフォロア、D 運転状態信号、G、Ga
点火信号、hFE 直流電流増幅率、i1 一次電流、
V2二次電圧、VBE ベース・エミッタ電圧。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−223461(JP,A) 特開 平2−253717(JP,A) 特開 平2−308973(JP,A) 特開 平5−340330(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 3/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火コイルおよび前記点火コイルの一次
    電流を通電遮断するパワートランジスタを含む点火電源
    と、 運転状態に応じて内燃機関の点火時期および前記一次電
    流の通電時間を演算するCPUを含み、前記パワートラ
    ンジスタに対する点火信号を出力する制御回路とを備
    え、 前記点火信号に応じて前記一次電流を通電遮断し、前記
    点火コイルから高電圧の二次電圧を発生させる内燃機関
    用点火装置において、 前記パワートランジスタは、ベースおよびエミッタ間の
    ベース・エミッタ電圧の増加とともに直流電流増幅率が
    増加する特性を有し、前記一次電流の立ち上がりを抑制
    しており、 前記制御回路の出力端子と前記パワートランジスタのベ
    ースとの間の接続点とグランドとの間に挿入されたコン
    デンサを含み、前記点火信号の立ち上がりを抑制するた
    めの時定数回路を設け、 前記時定数回路は、 前記コンデンサに直列接続された抵抗器と、 前記抵抗器と前記コンデンサとの接続点にベースが接続
    され且つ前記パワートランジスタのベースにエミッタが
    接続されたコレクタ接地のPNPトランジスタと を含む
    ことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  2. 【請求項2】 点火コイルおよび前記点火コイルの一次
    電流を通電遮断するパワートランジスタを含む点火電源
    と、 運転状態に応じて内燃機関の点火時期および前記一次電
    流の通電時間を演算するCPUを含み、前記パワートラ
    ンジスタに対する点火信号を出力する制御回路とを備
    え、 前記点火信号に応じて前記一次電流を通電遮断し、前記
    点火コイルから高電圧の二次電圧を発生させる内燃機関
    用点火装置において、 前記パワートランジスタは、ベースおよびエミッタ間の
    ベース・エミッタ電圧の増加とともに直流電流増幅率が
    増加する特性を有し、前記一次電流の立ち上が りを抑制
    しており、 前記制御回路の出力端子と前記パワートランジスタのベ
    ースとの間の接続点とグランドとの間に挿入されたコン
    デンサを含み、前記点火信号の立ち上がりを抑制するた
    めの時定数回路を設け、 前記時定数回路は、 前記コンデンサとグランドとの間に挿入された抵抗器
    と、 前記制御回路の出力端子と前記コンデンサとの接続点と
    前記パワートランジスタのベースとの間に逆極性に挿入
    されたダイオードと、 前記コンデンサと前記ダイオードのカソードとの接続点
    にエミッタが接続され、前記ダイオードのアノードと前
    記パワートランジスタのベースとの接続点にコレクタが
    接続され、且つ、前記コンデンサと前記抵抗器との接続
    点にベースが接続されたPNPトランジスタと を含むこ
    とを特徴とする 内燃機関用点火装置。
  3. 【請求項3】 点火コイルおよび前記点火コイルの一次
    電流を通電遮断するパワートランジスタを含む点火電源
    と、 運転状態に応じて内燃機関の点火時期および前記一次電
    流の通電時間を演算するCPUを含み、前記パワートラ
    ンジスタに対する点火信号を出力する制御回路とを備
    え、 前記点火信号に応じて前記一次電流を通電遮断し、前記
    点火コイルから高電圧の二次電圧を発生させる内燃機関
    用点火装置において、 前記パワートランジスタは、ベースおよびエミッタ間の
    ベース・エミッタ電圧の増加とともに直流電流増幅率が
    増加する特性を有し、前記一次電流の立ち上がりを抑制
    しており、 前記制御回路の出力端子と前記パワートランジスタのベ
    ースとの間の接続点とグランドとの間に挿入されたコン
    デンサを含み、前記点火信号の立ち上がりを抑制するた
    めの時定数回路を設け、 前記時定数回路は、 前記コンデンサに直列接続された抵抗器と、前記制御回路の出力端子と前記抵抗器との接続点と前記
    パワートランジスタの ベースとの間に逆極性に挿入され
    たダイオードと、 前記抵抗器と前記ダイオードのカソードとの接続点にコ
    レクタが接続され、前記ダイオードのアノードと前記パ
    ワートランジスタのベースとの接続点にエミッタが接続
    され、且つ、前記コンデンサと前記抵抗器との接続点に
    ベースが接続されたNPNトランジスタと を含むことを
    特徴とする内燃機関用点火装置。
  4. 【請求項4】 点火コイルおよび前記点火コイルの一次
    電流を通電遮断するパワートランジスタを含む点火電源
    と、 運転状態に応じて内燃機関の点火時期および前記一次電
    流の通電時間を演算するCPUを含み、前記パワートラ
    ンジスタに対する点火信号を出力する制御回路とを備
    え、 前記点火信号に応じて前記一次電流を通電遮断し、前記
    点火コイルから高電圧の二次電圧を発生させる内燃機関
    用点火装置において、 前記パワートランジスタは、ベースおよびエミッタ間の
    ベース・エミッタ電圧の増加とともに直流電流増幅率が
    増加する特性を有し、前記一次電流の立ち上がりを抑制
    しており、 前記制御回路の出力端子と前記パワートランジスタのベ
    ースとの間の接続点とグランドとの間に挿入されたコン
    デンサを含み、前記点火信号の立ち上がりを抑制するた
    めの時定数回路を設け、 前記時定数回路は、 前記コンデンサとグランドとの間に挿入された抵抗器
    と、前記コンデンサと前記抵抗器との接続点に反転入力
    端子が接続され且つ非反転入力端子と出力端子とが短絡
    されたボルテージフォロアと、 前記制御回路の出力端子と前記パワートランジスタのベ
    ースとの接続点にコレクタが接続され且つ前記ボルテー
    ジフォロアの出力端子にベースが接続されたエミッタ接
    地のNPNトランジスタと を含むことを特徴とする内燃
    機関用点火装置。
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