JP3212471B2 - 塩化ビニル系樹脂 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂

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JP3212471B2
JP3212471B2 JP03229795A JP3229795A JP3212471B2 JP 3212471 B2 JP3212471 B2 JP 3212471B2 JP 03229795 A JP03229795 A JP 03229795A JP 3229795 A JP3229795 A JP 3229795A JP 3212471 B2 JP3212471 B2 JP 3212471B2
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貴宏 大村
紀希 藤井
茂 田中
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衝撃強度に優れた塩化
ビニル系樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂は、機械的強度、耐候
性、耐薬品性等に優れており、多くの用途に用いられて
いる。しかし、例えば、外壁、窓枠、サッシ等の建材、
パイプ、継手等の硬質製品に用いるには、耐衝撃性が充
分でない等の欠点があり、種々の改良方法が提案されて
いる。
【0003】特開昭60−255813号公報には、ア
クリル系共重合体に塩化ビニルをグラフト共重合させ
て、耐衝撃性、耐候性に優れた塩化ビニル系樹脂を製造
する技術が開示されている。しかし、グラフト共重合体
中のアクリルゴム含有量を少なくすることで引張強度は
高められるものの、アクリルゴム含有量の減少により、
耐衝撃性が著しく減少する等の欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、引張強度と耐衝撃性等とに優れた塩化ビニル系樹脂
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、アクリ
ル系共重合体ラテックスからなる樹脂粒子1〜30重量
%に、塩化ビニル99〜70重量%をグラフト共重合さ
せてなる塩化ビニル系樹脂において、前記樹脂粒子が、
コア部とシェル部とからなり、その重量比が、(コア
部)/(シェル部)=10/90〜99/1であるもの
であり、前記コア部が、ホモポリマーのガラス転移温度
が−20℃以下であるアルキル(メタ)アクリレートモ
ノマー10〜100重量%と、前記アルキル(メタ)ア
クリレートモノマーと共重合可能であり、ホモポリマー
のガラス転移温度が−20℃以上であるモノマー90〜
0重量%とからなるアクリル系モノマー100重量部、
及び、多官能性モノマー0〜10重量部からなるアルキ
ル(メタ)アクリレート重合体であり、前記シェル部
が、ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃以下であ
るアルキル(メタ)アクリレートモノマー10〜100
重量%と、前記アルキル(メタ)アクリレートモノマー
と共重合可能であり、ホモポリマーのガラス転移温度が
−20℃以上であるモノマー90〜0重量%とからなる
アクリル系モノマー100重量部、及び、多官能性モノ
マー0.3〜15重量部からなる架橋アルキル(メタ)
アクリレート重合体であって、前記架橋アルキル(メ
タ)アクリレート重合体が、前記コア部の表面に形成さ
れた三次元架橋構造を有するものであり、前記架橋アル
キル(メタ)アクリレート重合体中の前記多官能性モノ
マー含有量が、前記アルキル(メタ)アクリレート重合
体中の前記多官能性モノマー含有量以上であるものであ
るとするところに存する。
【0006】上記ホモポリマーのガラス転移温度が−2
0℃以下であるアルキル(メタ)アクリレートモノマー
としては特に限定されず、例えば、エチルアクリレー
ト、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレー
ト、イソブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレ
ート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イ
ソオクチルアクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレ
ート、イソノニルアクリレート、n−デシル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等が挙げら
れる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用し
てもよい。
【0007】上記アルキル(メタ)アクリレートモノマ
ーと共重合可能であり、ホモポリマーのガラス転移温度
が−20℃以上であるモノマーとしては特に限定され
ず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチルメタ
クリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピ
ル(メタ)アクリレート、n−ブチルメタクリレート、
イソブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレ
ート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル
メタクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等
のアルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチルフタ
ル酸等の極性基含有ビニルモノマー;スチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニルモノマ
ー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和
ニトリル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニル
エステル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0008】本発明で使用されるアクリル系モノマー
は、上記ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃以下
であるアルキル(メタ)アクリレートモノマー10〜1
00重量%と、上記アルキル(メタ)アクリレートモノ
マーと共重合可能であり、ホモポリマーのガラス転移温
度が−20℃以上であるモノマー90〜0重量%とから
なるものである。
【0009】上記ホモポリマーのガラス転移温度が−2
0℃以下であるアルキル(メタ)アクリレートモノマー
の含有量が10重量%未満であるか、上記アルキル(メ
タ)アクリレートモノマーと共重合可能であり、ホモポ
リマーのガラス転移温度が−20℃以上であるモノマー
の含有量が90重量%を超えると、耐衝撃性が得られに
くくなるので、上記範囲に限定される。
【0010】好ましくは、上記ホモポリマーのガラス転
移温度が−20℃以下であるアルキル(メタ)アクリレ
ートモノマーの含有量は、75重量%以上であって、上
記アルキル(メタ)アクリレートモノマーと共重合可能
であり、ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃以上
であるモノマーの含有量は、25重量%未満である。
【0011】本発明で使用される多官能性モノマーとし
ては、上記アクリル系共重合体ラテックスを架橋し樹脂
粒子の合着を起こしにくくし、得られる塩化ビニル系樹
脂の耐衝撃性を向上させるものであれば特に限定され
ず、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパンジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)
アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストール
トリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレー
ト等が挙げられる。
【0012】その他に、ペンタエリストールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリストールヘキサ(メ
タ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレ
ート、ジアリルフマレート、ジアリルサクシネート、ト
リアリルイソシアヌレート等のジ又はトリアリル化合
物;ジビニルベンゼン、ブタジエン等のジビニル化合物
等が挙げられ、これらは、単独で用いてもよく、2種以
上を併用してもよい。
【0013】本発明で使用されるアルキル(メタ)アク
リレート重合体は、上記アクリル系モノマー100重量
部と、上記多官能性モノマー0〜10重量部とからなも
のである。上記多官能性モノマーの含有量が10重量部
を超えると、架橋密度の上昇により耐衝撃性が得られに
くくなるので、上記範囲に限定される。好ましくは、0
〜3重量部である。
【0014】本発明で使用される架橋アルキル(メタ)
アクリレート重合体は、上記アクリル系モノマー100
重量部と、上記多官能性モノマー0.3〜15重量部と
からなるものである。上記多官能性モノマーの含有量が
0.3重量部未満であると、架橋密度の低下により耐衝
撃性が得られにくくなり、15重量部を超えると、架橋
密度の過多により耐衝撃性が得られにくくなるので、上
記範囲に限定される。好ましくは、0.5〜8重量部で
ある。
【0015】本発明においては、上記架橋アルキル(メ
タ)アクリレート重合体中の上記多官能性モノマー含有
量は、上記アルキル(メタ)アクリレート重合体中の上
記多官能性モノマー含有量以上である。上記架橋アルキ
ル(メタ)アクリレート重合体中の上記多官能性モノマ
ー含有量が、上記アルキル(メタ)アクリレート重合体
中の上記多官能性モノマー含有量未満であると、耐衝撃
性が低下するので、上記範囲に限定される。
【0016】本発明で使用されるアクリル系共重合体ラ
テックスは、例えば、乳化重合法、懸濁重合法、分散重
合等により入手できる。なかでも、ラテックスの粒径を
小さくでき、耐衝撃性の発現性に優れているので、乳化
重合法が好ましい。
【0017】上記乳化重合法により、まず、非架橋又は
架橋密度の低いコア部を形成し、ついで、上記コア部の
表面に架橋密度の高いシェル部を形成して上記アクリル
系共重合体ラテックスは入手できる。
【0018】上記乳化重合法で使用される乳化分散剤と
しては、分散安定性を向上させ、重合を効率的に進める
ものであれば特に限定されず、例えば、アニオン系界面
活性剤、ノニオン系界面活性剤、部分けん化ポリビニル
アルコール、セルロース系分散剤、ゼラチン等が挙げら
れ、特にアニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエーテルサフェート(第一工業製
薬社製、商品名「ハイテノールN−08」)等が挙げら
れる。
【0019】上記乳化重合法で使用される重合開始剤と
しては特に限定されず、例えば、過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウム、過酸化水素水等の水溶性重合開始剤;
ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド
等の有機系過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル等の
アゾ系開始剤等が挙げられる。
【0020】上記乳化重合法では、必要に応じてpH調
整剤、酸化防止剤等を添加してもよい。上記乳化重合法
としては特に限定されず、モノマー添加法の違いによ
り、例えば、一括重合法、モノマー滴下法、エマルジョ
ン滴下法等が挙げられる。上記一括重合法は、例えば、
以下のように実施できる。まず、ジャケット付重合反応
容器に純水、乳化分散剤、重合開始剤、及び、アクリル
系モノマーと多官能性モノマーとからなる混合モノマー
を一括して添加し、窒素気流による酸素除去及び加圧の
条件下で攪拌により充分乳化した後、ジャケット付重合
反応容器内をジャケットにより加熱し、重合を行う。
【0021】上記モノマー滴下法は、例えば、以下のよ
うに実施できる。まず、ジャケット付重合反応容器に純
水、乳化分散剤、及び、重合開始剤を入れ、窒素気流に
よる酸素除去及び加圧の条件下でジャケット付反応容器
内をジャケットにより加熱した後、上記混合モノマーを
一定量ずつ滴下し、徐々に重合を行う。
【0022】上記エマルジョン滴下法は、例えば、以下
のように実施できる。まず、上記混合モノマー、乳化分
散剤、及び、純水を攪拌により充分乳化して乳化モノマ
ーを調製し、ついで、ジャケット付重合反応容器に純
水、及び、重合開始剤を入れ、窒素気流による酸素除去
及び加圧の条件下でジャケット付重合反応容器内をジャ
ケットにより加熱した後、上記乳化モノマーを一定量ず
つ滴下し、重合を行う。
【0023】本発明においては、コア部の形成、及び、
シェル部の形成は、例えば、以下のように実施できる。
まず、上記コア部を構成する混合モノマー又は乳化モノ
マーを、一括添加又は滴下し、重合反応を行い、コア・
ラテックス樹脂粒子を形成する。ついで、上記シェル部
を構成する混合モノマー又は乳化モノマーを、一括添加
又は滴下し、上記コア部と共重合させ、上記コア部の表
面に上記シェル部を形成させる。上記シェル部の形成
は、上記コア部形成と同一の重合過程で行ってもよい。
【0024】本発明の塩化ビニル系樹脂は、上記アクリ
ル系共重合ラテックス1〜30重量%に、塩化ビニル9
9〜70重量%をグラフト共重合させてなるものであ
る。上記アクリル系共重合ラテックスの含有量が1重量
%未満であると、充分な耐衝撃性が得られにくくなり、
30重量%を超えると、曲げ強度、引張強度等の機械的
強度が低くなるので、上記範囲に限定される。好ましく
は、4〜20重量%である。
【0025】上記グラフト共重合の方法としては特に限
定されず、例えば、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合
法、塊状重合法等が挙げられる。なかでも、本発明の塩
化ビニル系樹脂が有効に入手できるので、懸濁重合法が
好ましい。
【0026】上記懸濁重合法で使用される分散剤として
は、上記アクリル系共重合体ラテックスの分散安定性を
向上させ、上記グラフト共重合を効率的に行うものであ
れば特に限定されず、例えば、メチルセロース、エチル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポ
リビニルアルコールとその部分けん化物、ゼラチン、ポ
リビニルピロリドン、デンプン、無水マレイン酸−スチ
レン共重合体等が挙げられる。これらは単独で用いても
よく、2種以上を併用してもよい。
【0027】上記懸濁重合法で使用される油溶性重合開
始剤としては、上記グラフト共重合を有効に実施できる
ので、ラジカル重合開始剤等が好ましい。上記ラジカル
重合開始剤としては特に限定されず、例えば、ラウロイ
ルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジオクチル
パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオ
デカノエート、α−クミルパーオキシネオデカノエート
等の有機パーオキサイド類;2,2−アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2−アゾビス−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。上記懸濁重
合法では、必要に応じてpH調整剤、酸化防止剤等を添
加してもよい。
【0028】本発明の塩化ビニル系樹脂は、例えば、以
下のようにして入手できる。まず、攪拌機とジャケット
とを備えた反応容器に純水、アクリル系共重合体ラテッ
クス、分散剤、油溶性重合開始剤、水溶性増粘剤、重合
度調整剤等を投入し、真空ポンプで反応容器内の空気を
排出し、ついで、攪拌条件下で塩化ビニル、必要に応じ
て塩化ビニル以外のビニルモノマー等を投入した後、反
応容器内をジャケットにより加熱し、塩化ビニルのグラ
フト共重合を行う。そして、反応が終了した後、未反応
の塩化ビニルを除去し、生成物をスラリー状にし、更に
脱水乾燥して本発明の塩化ビニル系樹脂が得られる。
【0029】上記グラフト共重合は発熱反応であるの
で、ジャケット温度を変えることにり、反応容器内の温
度が調整でき、重合温度が制御できる。本発明の塩化ビ
ニル系樹脂中の塩化ビニルの重合度は、300〜200
0が好ましい。300未満であると、充分な成形性が得
られない。より好ましくは、400〜1400である。
【0030】本発明の塩化ビニル系樹脂には、成形時
に、必要に応じて熱安定剤、安定化助剤、滑剤、加工助
剤、酸化防止剤、光安定剤、充填剤、顔料等の添加剤を
添加してもよい。
【0031】上記熱安定剤としては特に限定されず、例
えば、ジメチルすずメルカプト、ジブチルすずメルカプ
ト、ジオクチルすずメルカプト、ジブチルすずマレー
ト、ジブチルすずマレートポリマー、ジオクチルすずマ
レート、ジオクチルすずマレートポリマー、ジブチルす
ずラウレート、ジブチルすずラウレートポリマー等の有
機すず安定剤;ステアリン酸鉛、二塩基性亜りん酸鉛、
三塩基性硫酸鉛等の鉛系安定剤;カルシウム−亜鉛系安
定剤;バリウム−亜鉛系安定剤;バリウム−カドミウム
系安定剤等が挙げられる。
【0032】上記安定化助剤としては特に限定されず、
例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ豆油、エ
ポキシ化テトラヒドロフタレート、エポキシ化ポリブタ
ジエン、りん酸エステル等が挙げられる。上記滑剤とし
ては特に限定されず、例えば、モンタン酸ワックス、パ
ラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ステアリン
酸、ステアリルアルコール、ステアリン酸ブチル等が挙
げられる。
【0033】上記加工助剤としては、例えば、重量平均
分子量10万〜200万であり、アルキルアクリレート
/アルキルメタクリレート共重合体であるアクリル系加
工助剤等が挙げられる。上記アクリル系加工助剤として
は特に限定されず、例えば、n−ブチルアクリレート/
メチルメタクリレート共重合体、2−エチルヘキシルア
クリレート/メチルメタクリレート/ブチルメタクリレ
ート共重合体等が挙げられる。
【0034】上記酸化防止剤としては特に限定されず、
例えば、フェノール系抗酸化剤等が挙げられる。上記光
安定剤としては特に限定されず、例えば、サリチル酸エ
ステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、
シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤;ヒンダードア
ミン系の光安定剤等が挙げられる。
【0035】上記充填剤としては特に限定されず、例え
ば、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられる。
【0036】上記顔料としては特に限定されず、例え
ば、アゾ系、フタロシアニン系、スレン系、染料レーキ
系等の有機顔料;酸化物系、クロム酸モリブデン系、硫
化物−セレン化物系、フェロシアン化物系等の無機顔料
等が挙げられる。
【0037】本発明の塩化ビニル系樹脂には、成形時の
加工性を向上させるために、可塑剤を添加してもよい。
上記可塑剤としては特に限定されず、例えば、ジブチル
フタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−
2−エチルヘキシルアジペート等が挙げられる。
【0038】上記添加剤は、例えば、ホットブレンドに
よる方法、コールドブレンドによる方法等で上記塩化ビ
ニル系樹脂と混合でき、また、例えば、押出成形法、射
出成形法、カレンダー成形法、プレス成形法等で成形し
てもよい。
【0039】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0040】実施例1〜14、比較例1〜9 表1及び表2に示した配合組成に従い、下記の操作手順
で各塩化ビニル系樹脂を得た。 (アクリル系共重合体ラテックスの作製)攪拌機及び還
流冷却機を備えた反応容器に、純水、過硫酸アンモニウ
ム(以下「APS」という)を入れ、容器内の酸素を窒
素により置換した後、攪拌条件下で反応容器を65℃に
昇温した。コア部形成用、シェル部形成用それぞれ別個
に所定量の純水、乳化分散剤(第一工業製薬社製、商品
名「ハイテノールN−08」)、n−ブチルアクリレー
ト(以下「BA」という)、トリメチロールプロパント
リアクリレート(以下「TMPTA」という)を混合、
攪拌し、乳化モノマーを調製した。
【0041】まず、コア部形成用に調製した乳化モノマ
ーを上記の昇温が完了した反応器に滴下し、重合を開始
した。コア部用モノマーの滴下が終了次第、シェル部用
のモノマーの滴下を開始した。すべての乳化モノマーの
滴下を3時間で終了し、その後1時間の熟成期間を置い
た後、重合を終了して固形分濃度30重量%のアクリル
系共重合体ラテックス(以下「ラテックス」という)を
得た。
【0042】(塩化ビニル系樹脂の作製)ついで、攪拌
機及びジャケットを備えた反応容器に、純水、上記ラテ
ックス、部分けん化ポリビニルアルコール(クラレ社
製、商品名「クラムポバールL−8」)の3%水溶液
(以下「3%PVA水溶液」という)、t−ブチルパー
オキシネオデカネート(以下「BPOND」という)、
α−クミルパーオキシネオデカネート(以下「QPON
D」という)及び凝集剤を一括投入し、その後、真空ポ
ンプで重合容器内の空気を排出し、更に、攪拌条件下で
塩化ビニルを投入した後、30分間攪拌することにより
塩化ビニルを均一に混合し、ジャケット温度の制御によ
り重合温度57℃にて重合を開始した。
【0043】反応容器の圧力が7kg/cm2 の圧力ま
で低下することで反応終了を確認し、停止した。その
後、未反応の塩化ビニルモノマーを除去し、更に脱水乾
燥することにより塩化ビニル系樹脂中の塩化ビニルの重
合度が1000の塩化ビニル系樹脂を得た。
【0044】評価項目及び評価法は、以下に従って行っ
た。 (耐衝撃性)JIS K 7110に準拠し、測定温度
は23℃でアイゾット衝撃値衝撃試験を行った。 (引張強度)JIS K 7113に準拠し、測定温度
23℃で引張強度試験を行った。結果を表1及び表2に
示した。
【0045】表1中、n−BAは、ノルマルブチルアク
リレートを表す。MMAは、メチルメタクリレートを表
す。TMP−Aは、トリメチロールプロパントリアクリ
レート(多官能性モノマー)を表す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル系樹脂は、上述の構
成よりなるので、高い耐衝撃性、引張強度が要求される
外壁、防音壁等のほか、良好な成形性が要求される窓
枠、サッシ等にも好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−259942(JP,A) 特開 昭52−89159(JP,A) 特開 平8−27233(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 265/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル系共重合体ラテックスからなる
    樹脂粒子1〜30重量%に、塩化ビニル99〜70重量
    %をグラフト共重合させてなる塩化ビニル系樹脂におい
    て、前記樹脂粒子が、コア部とシェル部とからなり、そ
    の重量比が、(コア部)/(シェル部)=10/90〜
    99/1であるものであり、前記コア部が、ホモポリマ
    ーのガラス転移温度が−20℃以下であるアルキル(メ
    タ)アクリレートモノマー10〜100重量%と、前記
    アルキル(メタ)アクリレートモノマーと共重合可能で
    あり、ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃以上で
    あるモノマー90〜0重量%とからなるアクリル系モノ
    マー100重量部、及び、多官能性モノマー0〜10重
    量部からなるアルキル(メタ)アクリレート重合体から
    なるものであり、前記シェル部が、ホモポリマーのガラ
    ス転移温度が−20℃以下であるアルキル(メタ)アク
    リレートモノマー10〜100重量%と、前記アルキル
    (メタ)アクリレートモノマーと共重合可能であり、ホ
    モポリマーのガラス転移温度が−20℃以上であるモノ
    マー90〜0重量%とからなるアクリル系モノマー10
    0重量部、及び、多官能性モノマー0.3〜15重量部
    からなる架橋アルキル(メタ)アクリレート重合体から
    なるものであって、前記架橋アルキル(メタ)アクリレ
    ート重合体が、前記コア部の表面に形成された三次元架
    橋構造を有するものであり、前記架橋アルキル(メタ)
    アクリレート重合体中の前記多官能性モノマー含有量
    が、前記アルキル(メタ)アクリレート重合体中の前記
    多官能性モノマー含有量以上であることを特徴とする塩
    化ビニル系樹脂。
JP03229795A 1995-02-21 1995-02-21 塩化ビニル系樹脂 Expired - Lifetime JP3212471B2 (ja)

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