JP3212237U - 干し昆布の加工品 - Google Patents

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弘 山形
弘 山形
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えりも食品株式会社
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Abstract

【課題】短時間の調理でグルタミン酸、アミノ酸、アスパラギン酸、その他のエキスが十分に抽出される干し昆布の加工品を提供する。【解決手段】干し昆布Kを軟化及び展延して外側面に多数のスリットSを形成し乾燥させた。【選択図】図1

Description

本考案は、短時間の調理でグルタミン酸、アスパラギン酸、アミノ酸、その他のエキスが十分に抽出される干し昆布の加工品に関する。
干し昆布は多くの栄養素を含有し健康食品としても有効であることが知られている(図6参照)。しかしながら、調理に使用する際の十分なだし効果を得るにも時間を必要とするという問題があった。
従来、前記事情に鑑み、膨化した昆布に、かつお、しいたけの濃厚エキス調味料を含侵させ、短時間にだしの出るだし昆布が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
その他、原藻昆布を過熱水蒸気で処理することで、味・香りともに優れた本格的なだしを、より迅速に抽出でき、昆布を迅速に軟化・調味でき、昆布料理の期間短縮を図ることができるだし抽出用昆布が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2016−195549号公報 特開2009−136182号公報
前記特許文献1のだし昆布は、適量の昆布を適量の酢酸と適量の塩分の洗浄水で洗浄し、昆布が軟化したら所定の形状に切断し、その後、第一乾燥工程、ポン菓子機による膨化工程、第二乾燥工程、及びかつお、しいたけの濃厚エキス調味料の含侵工程からなるものである。
しかしながら、膨化された昆布を、かつお、しいたけの濃厚エキス調味料に浸漬する含侵工程では、濃厚エキス調味料が昆布に移行し、昆布本来のだし効果に悪影響を与えていた。また、製造時には酢酸、塩及びかつお、しいたけの濃厚エキス調味料及びポン菓子機を準備する必要があり、さらに多くの工程を必要とするなどの問題があった。
前記特許文献2の抽出用昆布は、常圧過熱水蒸気の処理温度と処理時間を定めて処理することにより得られるものであるが、帯状になった昆布の外側面は滑らかであり昆布自体のだし効果には限界があった。
本考案は、前記事情に鑑み、短時間の調理でグルタミン酸、アスパラギン酸、アミノ酸、その他のエキスが十分に抽出される干し昆布の加工品を提供することを目的とする。
前記目的達成のために、本考案の干し昆布の加工品は、外側面にスリットが形成されていることを特徴とする(請求項1)。なお、スリットの方向、形状及び本数は問わない。なお、形成するスリットは多数であることが望ましい。
従来提供されている干し昆布を軟化した昆布は外側面が滑らかであり、調理で得られるだし効果には限界が考えられた。さらに十分なだし効果を得るためには長時間を必要としていた。
しかし、本考案の干し昆布の加工品は、外側面に多数のスリットが形成され、その結果として外側面に凹凸が形成されて調理水が接触する表面積が拡大されている。したがって、調理水が昆布内部に容易に侵入するとともに優れただし効果を短時間に得ることができる。
本考案の実施の一形態は、前記スリットが昆布の髄層に届いていることを特徴とする(請求項2)。昆布の断面は、中心部の髄層から両側面に向けて、順次、内皮層、外皮層及び形成表皮が形成されている。したがって、前記スリットを髄層に届くように形成することにより内部からのだし効果が向上する。
本考案の実施の一形態は、前記スリットが昆布を貫通していることを特徴とする(請求項3)。この実施の一形態によれば、スリットの断面を構成する前記髄層、内皮層、外皮層及び形成表皮からのだし効果が有効に行われる。
本考案の干し昆布は、干し昆布を軟化する工程と、軟化昆布を帯状に展延する工程と、帯状昆布の外側面にスリットを形成する工程と、前記スリットを形成した昆布を乾燥する工程と、で製造することができる。
本考案の実施の一形態に係る干し昆布の加工品の平面図である。 本考案の干し昆布の加工品の製造工程を示す工程図である。 抽出時間とグルタミン酸の抽出量を示す比較図である。 抽出時間と遊離アミノ酸の抽出量を示す比較図である。 本考案の干し昆布の加工品の抽出エキスの分析表である。 スリットを形成しない干し昆布の抽出エキスの分析表である。
本考案の干し昆布の加工品は、図1に示すように、昆布Kの外側面にスリットSが形成されたものである。スリットSは昆布Kの表面あるいは裏面のみでもよいが両面に形成することが望ましい。また、形成するスリットの方向は問わない。また、多数形成することが望ましい。
図1(a)は、昆布Kの横方向にスリットSを形成した図、同図(b)は昆布Kの縦方向にスリットSを形成した図、同図(c)は昆布Kの斜め方向にスリットSを形成した図、同図(d)は昆布Kに網目状のスリットSを形成した図である。
前記の各スリットSは、昆布Kの髄層(図示せず)に届く状態でよく、また、一部が昆布を貫通した状態でもよい。
つぎに、製造方法について説明する。図2は、製造方法の工程図であり、干し昆布を軟化する工程1、軟化昆布を帯状に展延する工程2、展延昆布の外側面に多数のスリットを形成する工程3、スリットを形成した昆布を乾燥する工程4からなる。
本考案の干し昆布の加工品は、一部の工程を加工のために設計された機械装置により、あるいは一部を治具を用いた手作業によって製造することができる。
昆布を軟化する工程は、スチームの利用が有効であり、例えば、干し昆布をスチーム室に配備して行うことができる。軟化昆布を帯状に展延する工程は、展延機能を有する機械装置により、あるいは一部を治具を用いた手作業によって行うことができる。
また、展延昆布の外側面に多数のスリットを形成する工程は、周面にスリット形成用の刃部を形成した上下ローラ間に展延昆布を通過させる機械装置により、あるいは一部を治具を用いた手作業により行うことができる。
さらに、スリットを形成した昆布を乾燥する工程は、スリットを形成した昆布を乾燥室に配備して行うことができる。
前記各工程を経て完成した加工品は、スリット部を折り曲げて容易に分離して使用することができて取り扱いが容易である。乾燥品で長期保存も可能である。
実験例1
本考案に係る干し昆布の加工品のエキス抽出試験を行った。
<試験方法>
1.材料
産地及び等級が同一の日高昆布を使用して4分間スチーム処理を行ったもの(以下、スチーム処理という。)及びスチーム処理後にスリットを加えたもの(以下、スリット処理という。)を得る。
2.前処理
未処理品、スチーム処理品及びスリット処理品の昆布の水分量が異なっており、水分量を均一にするため、デシケータ(乾燥器)の中に前記試料を密封し、室温5日間放置して水分量6.4〜6.5%に調整された。
3.抽出
それぞれの試験区の昆布10枚を各1.5g程度にカットし、予め60℃に加温した熱水に投入してエキスの抽出を30分間行った。試料回収は、抽出液を攪拌して均一にしてから行い、投入直後から10分間隔で30分間行った。
4.遊離アミノ酸量
測定資料は、昆布投入直後の抽出液の場合、蒸留水で5倍希釈したものを、孔径0.45μmのセルロースアセテートフィルタでろ過して調整した。その他は、4倍量のエタノールを加えて混合後、12,000回転1分間遠心分離して多糖成分を沈殿させ、上清をさらに蒸留水で4倍希釈した後、前述と同様にろ過して試料とした。遊離アミノ酸の分析は、アミノ酸分析計(L−8100、日立ハイテクノロジーズ)で分析した。
<試験結果>
アミノ酸量は、材料によらず時間とともに増加した。グルタミン酸とアミノ酸量は、スチーム処理により増加し、スリット処理をすることでさらに増加した(図3及び4参照)。
図5に抽出エキスの分析表を示す。この分析表で特筆する点は、通常のだし抽出方法では抽出不可能なセリンとスレオニンが抽出されていることである。
セリンは非必須アミノ酸の一種で脳を構成する神経細胞の材料となるため、脳にとって重要な成分であり、美肌を保つ効果や睡眠を改善する効果を有する貴重な成分です。
また、スレオニンは体内で合成することができない必須アミノ酸に分類され、成長を促進する効果や肝臓の脂肪蓄積を抑制する効果を有する貴重な成分です。
<考察>
スチームによって、昆布からエキス、色素や多糖の抽出量が増え、さらに、スリット処理は一段と抽出効率を増すことが明らかになった。抽出効果が高まったことにより、未処理の昆布を30分間抽出して得られるアミノ酸量を、スリット処理により10分間で得られる。
K 昆布
S スリット

Claims (3)

  1. 外側面にスリットが形成された干し昆布の加工品。
  2. 前記スリットが昆布の髄層に届いていることを特徴とする請求項1に記載の干し昆布の加工品。
  3. 前記スリットが昆布を貫通していることを特徴とする請求項1に記載の載の干し昆布の加工品。
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