JP3162407B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子および有機エレクトロルミネッセンス表示装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子および有機エレクトロルミネッセンス表示装置

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JP3162407B2
JP3162407B2 JP53244497A JP53244497A JP3162407B2 JP 3162407 B2 JP3162407 B2 JP 3162407B2 JP 53244497 A JP53244497 A JP 53244497A JP 53244497 A JP53244497 A JP 53244497A JP 3162407 B2 JP3162407 B2 JP 3162407B2
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organic
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electrode
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地潮 細川
暢 栄田
正英 松浦
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子(以
下、有機EL素子と略記する場合がある)および有機EL表
示装置に関する。さらに詳しくは、主に、情報産業機器
用の各種ディスプレイ等に好適に用いられる、配線によ
る電圧降下や電極抵抗による駆動時の応答の遅れを引き
起こすことのない有機EL素子および有機EL表示装置に関
する。
背景技術 有機EL素子は、基本的に下部電極、有機発光層、対向
電極から構成される。そして、下部電極と対向電極をマ
トリックスに構成すると、その交点に画素が形成され、
この画素を複数配列することによりディスプレイを形成
することができる。
ところで、近年、有機EL素子を利用した表示装置(デ
ィスプレイ)は、高精細化および大型化される傾向があ
る。そして、高精細化のため、画素を数百μm角以下と
することが望まれている。この場合、ディスプレイを構
成する走査電極線や信号電極線はより細かくなり、それ
に伴い高抵抗となり、場合によっては数kΩ以上とな
る。また、高精細なディスプレイでは、走査電極線の数
および信号電極線の数はそれぞれ100本を越えるが、こ
の場合デューティーは走査電極線数の逆数のパルスで駆
動する必要があるため、走査電極線上を高電流パルスが
流れることとなる。このとき、走査電極線や信号電極線
が高抵抗であると、配線による電圧降下や、電極抵抗に
よる駆動時の応答の遅れを引き起こすという問題があっ
た。すなわち、電圧降下は、ディスプレイに輝度ムラを
発生させ、また、駆動時の応答の遅れは、高精細なディ
スプレイ作製時、動きの早い画面を表示するのが困難で
あるため、表示に制約を受けるという問題があった。
このような問題に対応するため、たとえば、下記のよ
うな有機EL素子が提案されている。
特開平4−82197号公報には、透明電極に接続して金
属線を配設し、透明電極の抵抗を減少させた有機EL素子
が開示されている。
また、特開平5−307997号公報には、同様に透明電極
の上に仕事関数の小さな金属を配設し、透明電極の抵抗
を減少させた有機EL素子が開示されている。
また、特公平5−76155号公報には、EL素子において
補助金属膜を用いている例が開示されている。補助金属
膜上に特別に絶縁膜を配置し、絶縁破壊を防止してい
る。
しかし、特開平4−82197号公報および特開平5−307
997号公報に開示された有機EL素子においては、補助と
して用いる金属線が形成する段差によって対向電極が断
線し、表示欠陥を生じやすいという問題があった。また
金属配線から有機EL素子の有機層、例えば正孔注入層に
微小な電荷の注入が行われるため、いわゆるクロストー
クの原因となりやすいという問題があった。
また、特公平5−76155号公報に開示された無機EL素
子においても、補助金属膜および絶縁膜の膜厚から段差
を生じ、対向電極が断線しやすいという問題があった。
本発明は、上述の問題に鑑みなされたものであり、透
明電極(下部電極)の抵抗値を減少させるとともに、配
線層による段差をなくして対向電極の断線を防止し、か
つクロストークをも防止し得る有機EL素子を提供するこ
とを目的とする。
本発明はまた、前記の特性を有する有機EL素子を使用
した、高細密かつ大型化されたディスプレイ装置におい
て、走査電極線の抵抗値を極めて低くすることにより、
均一発光を可能とした有機EL表示装置の提供を目的とす
る。
発明の開示 本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を
重ねた結果、有機EL素子に特定の構成を導入することに
より、前記の課題が解決されることを見出した。本発明
は、かかる知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]支持基板上に、下部電極、有機発光層を含む有機
層および対向電極をこの順に積層して有する有機エレク
トロルミネッセンス素子において、下部電極が、0.5×1
0-4Ω・cm以上の抵抗率を有するものであり、かつこの
下部電極には、その抵抗値を減少させるための配線層が
接続され、さらにこの配線層が、支持基板と下部電極と
の間に設けた平坦化層内に埋設されてなることを特徴と
する有機エレクトロルミネッセンス素子。
[2]配線層が、支持基板と下部電極との間に設けた平
坦化層内に埋設されてなるとともに、下部電極によって
被覆されてなることを特徴とする前記[1]記載の有機
エレクトロルミネッセンス素子。
[3]支持基板上に、下部電極、有機発光層を含む有機
層および対向電極をこの順に積層して有する有機エレク
トロルミネッセンス素子において、下部電極が、0.5×1
0-4Ω・cm以上の抵抗率を有するものであり、かつこの
下部電極には、その抵抗値を減少させるための配線層が
接続され、さらにこの配線層が、有機発光層を含む有機
層との間に設けた平坦化された層間絶縁膜によって被覆
されてなることを特徴とする有機エレクトロルミネッセ
ンス素子。
[4]下部電極が、透明電極であることを特徴とする前
記[1]〜[3]のいずれかに記載の有機エレクトロル
ミネッセンス素子。
[5]平坦化層または層間絶縁膜が、配線層を形成する
金属膜の表面を酸化して形成した酸化膜であることを特
徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の有機エ
レクトロルミネッセンス素子。
[6]層間絶縁膜の断面形状が、台形(テーパー)状で
あることを特徴とする前記[3]記載の有機エレクトロ
ルミネッセンス素子。
[7]下部電極と対向電極とが、XYマトリックスを形成
してなるものであることを特徴とする前記[1]〜
[3]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセン
ス素子。
[8]配線層により低抵抗化された電極ラインの抵抗値
が、5kΩ以下であることを特徴とする前記[1]〜
[3]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセン
ス素子。
[9]下部電極と対向電極とが形成するXYマトリックス
が、二重、三重、または四重のマトリックスであること
を特徴とする前記[7]記載の有機エレクトロルミネッ
センス素子。
[10]支持基板上に、下部電極、有機発光層を含む有機
層および対向電極をこの順に積層してなる有機エレクト
ルミネッセンス素子において、下部電極に配線層が接続
されており、配線層の幅(短辺の長さ)が下部電極の幅
(短辺の長さ)の15〜150%であり、配線層が支持基板
と下部電極との間に設けた平坦化層内に埋設されてなる
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
[11]下部電極と対向電極とが、XYマトリックスを形成
する前記[10]記載の有機エレクトロルミネッセンス素
子。
[12]単位長さ(1cm)当たりの配線層の抵抗値が100オ
ームより小さい[10)または[11]記載の有機エレクト
ロルミネッセンス素子。
[13]複数の走査電極線と複数の信号電極線が交差し、
この交差領域に発光画素が設けられているとともに、該
発光画素が複数配列されている有機エレクトロルミネッ
センス表示装置において、発光画素は、支持基板上に、
下部電極、有機発光層を含む有機層および対向電極をこ
の順に積層してなる有機エレクトロルミネッセンス素子
であり、走査電極線は下部電極とこれに接続されている
配線層よりなっており、配線層は支持基板と下部電極と
の間に設けた平坦化層内に埋設されており、信号電極線
は対向電極を含んでなることを特徴とする有機エレクト
ロルミネッセンス表示装置。
[14]配線層の幅(短辺の長さ)が下部電極の幅(短辺
の長さ)の15〜150%である前記[13]記載の有機エレ
クトロルミネッセンス表示装置。
[15]単位長さ(1cm)当たりの配線層の抵抗値が100オ
ームより小さい前記[13]または[14]記載の有機エレ
クトロルミネッセンス表示装置。
[16]支持基板上に、下部電極、有機発光層を含む有機
層および対向電極をこの順に積層してなる有機エレクト
ロルミネッセンス素子において、下部電極の下部に配線
層が接続されているとともに、配線層の側面を被覆する
側面層と配線層とで形成される層が断面台形(テーパ
ー)状であり、配線層が下部電極および側面層によって
有機層と隔離されていることを特徴とする有機エレクト
ロルミネッセンス素子。
[17]下部電極と対向電極がXYマトリックスを形成する
ことを特徴とする前記[16]記載の有機エレクトロルミ
ネッセンス素子。
[18]側面層が、下部電極層と同じ材料、絶縁材料、ま
たは有機層に荷電を注入する量が下部電極に較べて1/50
以下である材料から選択される前記[16]または[17]
記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[19]複数の走査電極線と複数の信号電極線が交差し、
この交差領域に発光画素が設けられているとともに、該
発光画素が複数配列されている有機エレクトロルミネッ
センス発光装置において、発光画素は、支持基板上に、
下部電極、有機発光層を含む有機層および対向電極をこ
の順に積層してなる有機エレクトロルミネッセンス素子
であり、走査電極線は下部電極とその下部に接続されて
いる配線層よりなっており、配線層の側面を被覆する側
面層と配線層とから形成される層は断面台形(テーパ
ー)状であり、配線層は下部電極および配線層の側面を
被覆する側面層によって有機層と隔離されており、信号
電極線は対向電極を含んでなることを特徴とする有機エ
レクトロルミネッセンス表示装置。
[20]側面層が、下部電極層と同じ材料、絶縁材料、ま
たは有機層に電荷を注入する量が下部電極に較べて1/50
以下である材料から選択される前記[19]記載の有機エ
レクトロルミネッセンス表示装置。
以上、説明したように本発明によって、下部電極の抵
抗を低減することができるとともに、対向電極の断線を
防止し、かつ、いわゆるクローストークを防止すること
ができる有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する
ことができる。
また、本発明によって、高細密かつ大型化された表示
装置において、走査電極線の抵抗値を極めて低くするこ
とにより、均一発光を可能とした有機EL表示装置を提供
することができる。
図面の簡単な説明 第1図は、第1発明の有機エレクトロルミネッセンス
素子の一実施形態を模式的に示す概略断面図である。
第2図は、第1発明の有機エレクトロルミネッセンス
素子の他の実施形態を模式的に示す概略断面図である。
第3図は、第1発明における配線層および平坦化層の
形成方法の一例を模式的に示す概略断面図である。
第4図は、第1発明における配線層および平坦化層の
形成方法の一例を模式的に示す概略断面図である。
第5図は、第1発明における配線層および平坦化層の
形成方法の一例を模式的に示す概略断面図である。
第6図は、第1発明における配線層および平坦化層の
形成方法の一例を模式的に示す概略断面図である。
第8図は、第2発明の有機エレクトロルミネッセンス
素子の一実施形態を模式的に示す概略断面図である。
第9図は、第2発明における層間絶縁膜のテーパー角
度を模式的に示す概略断面図である。
第10図は、第2発明における配線層および層間絶縁膜
の形成方法の一例を模式的に示す概略断面図である。
第11図は、第2発明における配線層および層間絶縁膜
の形成方法の一例を模式的に示す概略断面図である。
第12図は、第2発明における配線層および層間絶縁膜
の形成方法の一例を模式的に示す概略断面図である。
第13図は、本発明における配線層および下部電極のパ
ターンの一例を模式的に示す概略断面図である。
第14図は、本発明における配線層および下部電極のパ
ターンの一例を模式的に示す概略断面図である。
第15図は、本発明における配線層および下部電極のパ
ターンの一例を模式的に示す概略断面図である。
第16図は、第3発明の有機エレクトロルミネッセンス
素子の一実施形態を模式的に示す概略断面図である。
第17図は、第3発明の有機エレクトロルミネッセンス
素子の他の実施形態を模式的に示す概略断面図である。
第18図は、第3発明の有機エレクトロルミネッセンス
素子の他の実施形態を模式的に示す概略断面図である。
第19図は、第3発明の有機エレクトロルミネッセンス
素子の他の実施形態を模式的に示す概略断面図である。
第20図は、第3発明の有機エレクトロルミネッセンス
素子の他の実施形態を模式的に示す概略断面図である。
第21図は、第3発明における下部電極、配線層および
平坦化層の形成方法の一例を模式的に示す概略断面図で
ある。
第22図は、第3発明における下部電極、配線層および
平坦化層の形成方法の一例を模式的に示す概略断面図で
ある。
第23図は、第3発明における下部電極、配線層および
平坦化層の形成方法の一例を模式的に示す概略断面図で
ある。
第24図は、第3発明における下部電極、配線層および
平坦化層の形成方法の一例を模式的に示す概略断面図で
ある。
第25図は、第5発明の有機エレクトロルミネッセンス
素子の一実施形態を模式的に示す概略断面図である。
第26図は、第5発明における下部電極、配線層および
側面層の形成方法の一例を模式的に示す概略断面図であ
る。
第27図は、第5発明における下部電極、配線層および
側面層の形成方法の一例を模式的に示す概略断面図であ
る。
第28図は、第5発明における下部電極、配線層および
側面層の形成方法の一例を模式的に示す概略断面図であ
る。
第29図は、第5発明における下部電極、配線層および
側面層の形成方法の一例を模式的に示す概略断面図であ
る。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ具体的
に説明する。
本発明は、その態様から第1発明〜第6発明に大別さ
れる。
I.第1発明 1.基本的形態(平坦化層を有する有機EL素子:その
1) 第1発明は、図1または2に示すように、支持基板1
上に、透明電極(下部電極)、2、有機発光層を含む有
機層(以下、有機層と略記する場合がある)3、および
対向電極4をこの順に積層して有する有機エレクトロル
ミネッセンス素子であって、下部電極2が0.5×10-4Ω
・cm以上の抵抗率を有し、その下部電極2の抵抗値を減
少させるための配線層5が、支持基板1と下部電極2と
の間に設けた平坦化層6内に埋設されている。
従って、配線層5は、下部電極2の上に突出すること
がないため、配線層5に起因する段差の発生がなく、対
向電線4の断線が有効に防止される。
また、配線層5は、下部電極2と電気的に接続される
が、本発明においては、配線層5の上に、それを被覆す
るように下部電極2を設置しているため、この配線層5
から有機層3への電荷の侵入によるリーク電流の発生が
なく、クロストークを有効に防止することができる。
第1発明の他の実施形態として、たとえば図2に示す
ものを挙げることができる。
この実施の形態では、図2に示すように、配線層5を
平坦化膜6によって被覆し、この配線層5と下部電極2
との電気的接続を、平坦化膜6に形成したコンタクトホ
ール7を介して行っている。この実施の形態でも配線層
5は下部電極2の上に突出することがなく、対向電極4
の断線およびクロストークを有効に防止することができ
る。
2.構成要素 以下、第1発明を、その構成要素ごとにさらに具体的
に説明する。
(1)下部電極 本発明においては、下部電極は配線層と電気的に接続
している。そして、配線層には、導電性の高い材料が使
用されるため、下部電極層に導電性の高い材料を使用す
ることは必須ではない。
下部電極層は、陽極であっても陰極であってもよい。
陽極の場合は、正孔注入性に優れる高仕事関数(仕事数
4.5eV以上)の金属などの導電性物質を用いることがで
きる。また、陽極においては、抵抗率は問われないた
め、半導体を用いることもできる。具体的には、たとえ
ば、金(Au),ニッケル(Ni),パラジウム(Pd),プ
ラチナ(Pt)などの金属、In−Zn−O,ZnO:Al(ZnOにAl
を添加した混合物),In−Zn−O,SnO2:Sb(SnO2にSbを添
加した混合物)などの導電性の酸化物、α−ケイ素,ポ
リシリコン,α−炭化ケイ素,α−炭素などの半導体を
好適に用いることができる。更には、有機半導体である
全共役系ポリマーも用いることができる。このようなポ
リマーとして、具体的には、ポリアニリン、ポリアリー
レンビニレン、ポリチェニレンビニレン、ポリアセチレ
ン、ポリピロールなどを好適に用いることができる。
一方、陰極の場合は、電子注入性に優れる低仕事関数
(仕事関数3.9eV以下)の金属、合金などの導電性物質
を用いることができる。また、陰極においても、抵抗率
は問われないため、半導体を用いることもできる。合金
としては、アルカリ土類金属、アルカリ金属または希土
類金属を微量含有するもの、例えば、Al−Li,Al−Mg,Al
−Ba,Al−Ca,Al−Sc,Al−Ybなどを好適に用いることが
できる。更には、BaO,SrO,MgOなどのアルカリ土類金属
酸化物を超薄膜(20nm程度以下)にしたものも陰極とし
て用いることができる。またLaB6やTiNなどの低仕事関
数のホウ化金属、チッ化金属を用いることができる。ま
た、低仕事関数の希土類シリサイドも用いることができ
る。
本発明においては、下部電極層は面抵抗値が高くても
よいため、膜厚を薄くすることができる。その場合、20
0nm以下、特に2〜100nmとするのが好ましい。この場合
において、膜厚が2〜10nmの範囲では、連続層が形成さ
れない可能性がある。しかしながら、図16に示すよう
に、下部電極層と配線層が密着している場合には、素子
の作動上支障がない。一方、膜厚が200nmより厚い場合
には、下部電極層の段差部分において、有機層および対
向電極が断線する可能性がある。
なお、本発明においては、下部電極は公知の方法によ
り形成することができる。例えば、スパッタリング法に
より製膜し、その後フォトリソグラフ法によりパターニ
ングすることにより下部電極は形成される。
(2)配線層 本発明において、配線層は下部電極の抵抗値を減少さ
せる補助電線としての機能を有する。このため、低い抵
抗値を有するとともに、下部電極と電気的に接続されて
いる必要がある。ここで電気的とは、配線層と対向電極
とに電源が接続された場合、有機EL素子に電圧が印加さ
れるように配線層と下部電極とが接続されることを意味
する。従って、配線層は有機EL素子に供給される電流が
流れるものであり、低い抵抗値をもつものが好ましい。
このような配線層を備えることにより、下部電極層の抵
抗値を極めて低くすることができる。
本発明に用いる配線層としては、抵抗値が低いもので
あれば、特に制限はなく、たとえば、この配線層により
低抵抗化された電極ライン(例えば、信号電極線)の抵
抗値を5kΩ以下とする金属線が好ましい。5kΩを超える
と画素の発光輝度ムラを発生するおそれがある。なお、
テレ画像表示を行う場合は、1kΩ以下とすることがさら
に好ましい。
信号電極線の長さが10cm程度の場合、単位長さ(1cm
当たりの長さ)100Ω以下であることが好ましい。
また、配線層の抵抗率は、5×10-5Ω・cm以下である
ものが好ましい。5×10-5Ω・cmを超えると、配線層を
設けることによる抵抗値の減少効果が期待できない。
このような配線層に用いられる金属としては、たとえ
ばタングステン(W),アルミニウム(Al),銅(C
u),銀(Ag),モリブデン(Mo),タンタル(Ta),
金(Au),クロム(Cr),チタン(Ti),ネオジム(N
d),およびこれらの合金を挙げることができる。これ
らの合金の具体例としては、Mo−W、Ta−W、Ta−Mo、
Al−Ta、Al−Ti、Al−Nd、Al−Zr等の合金を挙げること
ができる。更に、金属とケイ素の化合物である、TiSi2,
ZrSi2,HfSi2,VSi2,NbSi2,TaSi2,CrSi2,WSi2,CoSi2,NiSi
2,PtSi,Pd2Siなども好ましい。また、これらの金属やケ
イ素化合物を積層した構成であってもよい。
なお、本発明に用いられる配線層に好ましく用いられ
る金属の抵抗率を表1に示す。
配線層は、後述するように、金属膜の状態で形成する
ことが作製の簡易性の面から好ましい。この場合、金属
膜は、二種以上の多種膜とすることが、膜の安定性を高
める上でさらに好ましい場合がある。この多層膜として
は、上記金属またはそれらの合金を用いて形成すること
ができる。たとえば、三層の場合、Ta層とCu層とTa層、
およびTa層とAl層とTa層、二層の場合、Al層とTa層、Cr
層とAu層、およびAl層おMo層を挙げることができる。
ここで膜の安定性とは、低抵抗率を維持しうるととも
に、エッチングの際、その処理に用いる液等により腐食
されにくい性質をいう。たとえば、CuやAg単独では、抵
抗率は低いものの腐食しやすいが、その上部および下部
の少なくとも一方に耐食性に優れた金属、たとえばTa,C
r,Mo等の膜を積層することにより、前記膜の安定性を高
めることができる。
このような金属膜の膜厚としては特に制限はないが、
100nm〜数10μmが好ましく、特に好ましくは200nm〜5
μmである。100nm未満であると、抵抗値が大きくなり
配線層として好ましくなく、数10μmを超えると平坦化
しにくくなり、その上部に作製される有機層の性能が低
下するおそれがある。金属膜の幅(短辺の長さ)も特に
制限はないが、2μm〜1000μmが好ましく、50μm〜
300μmが特に好ましい。2μm未満であると、配線層
の抵抗が大きくなり、100μmを超えると光取り出しを
妨害することがある。
(3)平坦化層 平坦化層は、配線層のパターン縞の凸部を緩和するた
めに設けられる絶縁性材料からなる層である。そして、
好ましい平坦度は0.2μm以下である。また、表面粗さ
は、発光欠陥の発生を抑制するため、10nm以下とするこ
とが好ましい。ここで、前記した平坦度とは、配線層パ
ターン縞の凹凸の量で、触針、膜厚計あるいは走査型原
子間力顕微鏡等で測定できる。一方、表面粗さとは、平
坦化層自体の表面粗さで、500μm角ないし1mm角で測定
できる表面凹凸の2乗平均値である。
本発明に用いられる平坦化層の材料としては、絶縁性
を有するものであれば、特に制限はないが、2MV/cm以上
の絶縁耐圧を有するものが好ましい。また、下部電極製
膜時の温度に耐えられる耐熱性を有するものが好まし
い。たとえば透明性ポリマー,酸化物,ガラスなどを挙
げることができる。配線層を埋設する際や、配線層と下
部電極とを電気的に接続するためのコンタクトホール加
工を行う際には、開口部形成等の微細な加工を必要とす
るのでエッチング加工ができる材料であることが好まし
い。
具体的には、透明性ポリマーとしては、ポリイミド,
フッ素化ポリイミド,フッ素系樹脂,ポリアクリレー
ト,ポリキノリン,ポリオキサジアゾール,環状構造を
有するポリオレフィン,ポリアリレート,ポリカーボネ
ート,ポリサルフォン,ラダー型ポリシロキサン等を好
適例として挙げることができる。また、酸化物として
は、SiO2,Al2O3,Ta2O3,Si3N4,フッ素添加SiO2,MgO,Yb
O3などを上記エッチング加工が可能な材料の好適例とし
て挙げることができる。さらに上記の材料のうち、感光
性を保有し、フォトレジストを用いることなしにエッチ
ング加工が可能なポリイミド,ポリアクリレート,ガラ
ス等がさらに好ましい。
この層の厚さとしては、配線層を埋設することができ
るならば特に制限はないが、たとえば配線層の膜厚より
厚く、かつ10μm以下であることが好ましい。
(4)その他の構成要素 本発明の有機EL素子は、前記下部電極、配線層および
平坦化層の他に、有機発光層を含む有機層、対向電極お
よび支持基板を構成要素として含む。
本発明の有機EL素子において、下部電極と対向電極と
の間に介在する有機層は、少なくとも有機発光層を含
む。有機層は、有機発光層のみからなる層であってもよ
く、また、有機発光層とともに、正孔輸送層などを積層
した多層構造のものであってもよい。有機発光層に用い
られる発光材料の種類についても特に制限はなく、従来
の有機EL素子における公知のものを用いることができ
る。例えば、有機発光層材料としては、オキシン金属錯
体,スチルベン系色素,ポリフェニレンビニル誘導体な
どを高水準の有機EL素子を与える材料として挙げること
ができる。
対向電極は、下部電極と対を成す電極であって、下部
電極とは反対の電荷を有する。そして、下部電極側から
注入された電荷(正孔または電子)と対向電極側から注
入された電荷(電子又は正孔)とが有機発光層において
衝突し、発光を生じる。生じた発光は、下部電極側及び
/又は対向電極側から取り出されるが、本発明におい
て、配線層の幅が100〜150%の場合には、対向電極側か
ら取り出される。この場合、発光波長における光透過度
が30%以上となるように対向電極を採用する必要があ
る。このような材料としては、この種の有機エレクトロ
ルミネッセンス素子の常用されているものをそのまま用
いることができる。例えば、透明導電性酸化物膜、金属
又は合金の膜厚20nm以下の超薄膜、あるいは透明導電性
酸化物膜と前記超薄膜の積層膜等を挙げることができ
る。
支持基板は、機械的強度に優れ、水分や酸素の透過性
が少ないものであれば、この種の有機エレクトルミネッ
センス素子に常用されているものをそのまま用いること
ができる。具体的には、例えば、ガラスやセラミックス
等を挙げることができる。
3.配線層および平坦化層の形成方法 配線層および平坦化層の形成方法としては特に制限は
ないが、たとえば下記の方法を好適例として挙げること
ができる。
(1)陽極酸化法 この方法は、配線層を構成する材料で、支持基板上に
金属膜を形成する方法である。図3(a)に示すよう
に、支持基板上1に、蒸着,スパッタリング,CVDなどの
公知の製膜法によって配線層として予定する膜厚となる
まで製膜し、金属膜8を形成する。
次に、図3(b)に示すように、金属膜8の上にフォ
トレジストを塗布し、露光した後、配線層を形成するパ
ターンの箇所にフォトレジスト9を位置させるようにす
る。
次に図3(c)に示すように、陽極酸化によって、フ
ォトレジスト9が位置していない開口部分の金属膜8を
完全に酸化する。酸化した金属膜8は平坦化層6とな
る。
最後に、図3(d)に示すように、フォトレジスト9
を剥離することにより平坦化層6に埋設された配線層5
を形成することができる。
なお、この方法はAl,Cr,Taなどのように陽極酸化が可
能な材質でなければ用いることができない。
(2)リフトオフ法 この方法は、支持基板上に、平坦化層を製膜してから
金属膜を形成する方法である。平坦化層として透明性ポ
リマーを用いる場合、その製膜方法としては、スピンコ
ート、塗布法、浸漬塗布法等を挙げることができる。ま
た、酸化物,ガラスなどを用いる場合、その製膜方法と
しては、蒸着、スパッタリング,CVD,陽極酸化等の方法
を挙げることができる。
図4(a)に示すように、まず支持基板1上に平坦化
層6を形成する。
次に、図4(b)に示すように、平坦化層6の上にフ
ォトレジストを塗布した後、これを露光し、配線層を形
成しないパターンの箇所にフォトレジスト9を位置させ
るようにする。
次に、図4(c)に示すように、フォトレジスト9を
マスクにして平坦化層9をエッチングし除去する。
次に、図4(d)に示すように、金属膜8を形成す
る。
さらに、図4(e)に示すように、フォトレジスト9
を、その上の金属膜8ごと剥離することにより、平坦化
層6に埋設された配線層5を形成することができる。
なお、配線層5の所要膜厚が1μm〜数10μmと厚い
場合は、蒸着,スパッタリング,CVDの方法では膜を形成
するのに時間がかかるのでメッキ方法を用いてもよい。
例えば、図5(a)に示すように、このリフトオフ法
を用いて、支持基板1上に薄い金属膜8を形成し、次に
図5(b)に示すように、金属膜8上に無電解又は電解
メッキ方法により、メッキ膜10を形成し、厚膜化するこ
とによりメッキ膜10と金属膜8とからなる配線層5を形
成することができる。
(3)ポリマー平坦化法 この方法は配線層パターンに平坦化層を被覆してコン
タクトホールを設ける方法である。
図6(a)に示すように、支持基板1上にフォトエッ
チングまたはリフトオフ法等を用いて配線層パターン5
を形成する。
次に、図6(b)に示すように、配線層パターン5を
被覆するようにして平坦化層6を形成する。形成方法
は、スピンコート、塗布,蒸着,CVD,スパッタリング等
を用いることができる。
ここで使用するポリマーが感光性を有する場合には、
コンタクトホール部分の開口も同時に行うことができ
る。
次に、図6(c)に示すようにフォトレジストを用い
てエッチングにより平坦化層6にコンタクトホール7を
設ける。その上部に設ける層が断線するのを防止するた
め、コンタクトホール7の形状は、上法に広がったテー
パー状とするとよい。このコンタクトホール7を介し
て、下部電極を補助電極5に接続することによって図2
に示す有機エレクトロルミネッセンス素子を作製するこ
とができる。
なお、平坦化層6が図6(d)に示すように、多少の
うねりがあってもよい。但し、上部のEL素子用の有機層
や対向電極層がこのうねりにより断線しない程度とする
ことが必要である。
II.第2発明(層間絶縁膜を有する有機EL素子) 1.基本的形態 第2発明は、図8(a)に示すように、補助電極5
が、有機層3との間に設けた平坦化された層間絶縁膜11
によって被覆されている 従って、配線層5は、第1発明の場合と同様に、層間
絶縁膜11によって平坦化されるため、配線層5に起因す
る段差の発生が緩和され、対向電極4の断線が有効に防
止される。
また、配線層5は、下部電極2と電気的に接続される
が、本発明においては、配線層5を被覆するように、層
間絶縁膜11が形成されているため、この配線層5から有
機層3への電荷の侵入によるリーク電流の発生がなく、
クロストークを有効に防止することができる。
第2発明の他の変形例としてたとえば、図8(b)に
示す形態を挙げることができる。この場合、層間絶縁膜
11にコンタクトホール7を介して下部電極2と配線層5
とを接続している。
図8に示す実施形態の場合、図9に示すように層間絶
縁膜11にはテーパー角度(θ)(台形形状である断面の
上底と側辺とのなす角度)が45゜以下のテーパーを形成
することが好ましく、25゜以下とすることがさらに好ま
しい。
このテーパー角度(θ)が45゜を超えると、層間絶縁
膜11上に設けられる有機層が100nm〜200nmと極めて薄
く、また対向電極も200nm程度と薄いので断線する可能
性が高くなり、表示欠陥の原因となり易い。
2.構成要素 以下、第2発明を、その構成要素ごとにさらに具体的
に説明する。
(1)配線層 配線層としては第1発明で用いたものと同様のものを
用いることができる。但し、図8に示す実施の形態で
は、補助電極による段差を完全には除去することはでき
ないので配線層の端部をテーパー加工することが好まし
い。テーパー加工しなくても後述する層間絶縁膜の段差
部分をテーパー形状としてもよい。このテーパー角度
(台形形状である断面の上底と側辺とのなす角度)は好
ましくは45゜以下であり、さらに特に好ましくは20゜以
下である。
(2)層間絶縁膜 層間絶縁膜としては、第1発明における平坦化層で用
いたものと同様のものを用いることができる。
ただし平坦化層と異なり必ずしも透明である必要はな
い。膜厚は絶縁性をもたせ、段差がなめらかになるよう
に100nm〜数μmとすることが好ましい。この場合、層
間絶縁膜は、ピンホールがなく(ピンホールレス)、か
つ絶縁破壊強度が大きなものからなるものであることが
好ましい。これは配線層から有機層に電荷が侵入するの
を防止するためである。具体的には、2MV/cm以上の絶縁
破壊強度を保存する酸化物,窒化物が好ましく、例えば
SiO2,Al2O3,Ta2O3,Si3N4,Yb2O3などを挙げることができ
る。さらに層間絶縁膜の段差部分はテーパー加工が可能
であることが、対向電極の断線を防止するために必要で
ある。また、陽極酸化の方法で作製したAal2O3,Ta2O3
の酸化物はピンホールレスであり、かつ絶縁破壊強度に
優れているため特に好ましい。作製方法としては例えば
クエン酸,リン酸,硼酸アンモニウム,酒石酸アンモニ
ウムなどの希釈溶液中で、前記金属を陽極、白金の貴金
属を陰極として10V〜300Vの電圧を印加して通電し酸化
することを挙げることができる。
(3)その他の構成要素 本発明に用いられるその他の構成要素としては第1発
明と同様のものを用いることができる。
3.配線層および層間絶縁膜の形成方法 (1)陽極酸化法(その1) この方法は、配線層の表面を陽極酸化し、そこで形成
した酸化膜を層間絶縁膜とする方法である。
図10(a)に示すように、支持基板1上にパターニン
グした下部電極2を形成する。
次に、図10(b)に示すように、金属膜8を作製した
後、配線層のパターンでエッチング加工する。
次に、図10(c)に示すように、金属膜8の表面を陽
極酸化し、このようにして形成した酸化膜を層間絶縁膜
11とし、酸化されていない部分の金属膜8を配線層5と
する。
(2)陽極酸化法(その2) この方法は、先に配線層を形成し、次いで下部電極を
形成し、下部電極で被覆されていない配線層を陽極酸化
して層間絶縁膜とする方法である。
図11(a)に示すように、支持基板1上にパターニン
グした配線層5を設ける。
次に、図11(b)に示すように、配線層5と接続する
ように下部電極2をパターニングして形成する。
次に、図11(c)示すように、下部電極2で被覆され
ていない部分の配線層を陽極酸化によりその表面を酸化
し、酸化した箇所を層間絶縁膜11とする。
(3)平坦化法 この方法は、下部電極で被覆されていない配線層を、
平坦化のための層間絶縁膜で被覆する方法である。
図12(a)に示すように、前記(2)の場合と同様
に、支持基板1上パターニングした配線層5と下部電極
2を形成する。
次に図12(b)に示すように、層間絶縁膜11を形成す
る。層間絶縁膜11として、絶縁性ポリマーを用いる場合
は、スピンコートで形成後、フォトエッチング方法など
で下部電極2等の外部との配線の接続部分を除き配線層
5を被覆するように形成する。
配線層の面抵抗値および幅 第1および第2発明に用いられる配線層は、下部電極
に電気的に接続される。ここで電気的とは、配線層と対
向電極とに電源が接続された場合、有機EL素子に電圧が
印加されるように配線層と下部電極とが接続されること
を意味する。従って、配線層は有機EL素子に供与される
電流が流れるものであり、低い面抵抗値をもつものが好
ましい。具体的には、1Ω/□以下であることが好まし
い。この値は、下部電極として0.5×10-4Ω・cm以上の
抵抗率を有する従来の材料薄膜を用いた場合、膜厚100n
m〜500nmの範囲では達成することができない値である。
面抵抗値を減少させるために、これ以上下部電極の膜厚
を大きくすると下部電極の端で段差が発生し、対向電極
が断線するなどの不都合が生じる。また、下部電極が透
明電極である場合は、現状では、抵抗率は1×10-4Ω・
cm以上と大きく、さらに膜厚が厚くなると光の透過率が
80%以下となり、光の取り出し効率が小さくなるという
不都合が生じる。
従って、第1および第2発明において、面抵抗値が1
Ω/□以下の配線層を用いることにより、下部電極のみ
では到達することができない。低抵抗の電極ライン(配
線)が得られることになる。さらに0.3Ω/□以下の配
線層を用いることが特に好ましい。このことは10〜30μ
Ω・cm以下の低抵抗率の材料、例えばAl,Al:Ta,Al:Nd,A
l:Tiなどを用いることにより達成される。配線層の配線
は通常、画素からの光を取り出すことを妨害するのでそ
の幅は画素サイズより小さいことが好ましい。好ましく
は50μm以下特に好ましくは20μm以下である。一方で
狭幅の配線層の配線は配線層の配線の抵抗を増大させ
る。しかし10μmの狭幅の場合でも0.3Ω/□以下の配
線層を用いるならば1cmあたりの抵抗値は300Ω以下とな
り許容できる値を得ることができる。従って0.3Ω/□
以下のものを用いるならば10cmの長さで5kΩ以下の配線
を得ることができるため好ましい。
このような低抵抗の配線を得るためには、配線層を前
記10〜30μΩ・cm以下の低抵抗率の材料から形成すると
ともに、配線層の配線の膜厚を200nm以上にする必要が
ある。これは容易に達成されるが、その代わりに配線層
の段差を平坦化することが必須となる。
このため第1発明の構成を用い、平坦化層内または支
持基板内に配線層を埋め込むか、又は層間絶縁膜を形成
し、必要に応じて、配線層の段差部の形状をテーパー状
とした第2発明の構成を用いることが必須となる。
配線層および下部電極のパターン例 第1および第2発明に用いられる配線層は、下部電極
と対向電極とによりXYマトリックスを形成するディスプ
レイに用いると特に有効である。このようなXYマトリッ
クスは、線順次駆動を行うディスプレイを表示する。こ
の際、(走査線数)×(フレーム周波数)の逆数の時間
だけ、選択した画素に電流パルスを送りこむため、パル
ス電流ピーク値は大きくなる。このため、配線層を用
い、電極ライン(配線)抵抗を低下させる必要が生ずる
のである。
このような配線抵抗を低下させるパターン例としては
図13に示すものを挙げることができる。
図13(a)において、ドット表示されているところは
下部電極2と配線層5とが接続している箇所で、下部電
極2が上の場合は、接続していないところの配線層5が
平坦化層や層間絶縁膜で被覆されている。下部電極2が
下の場合は、配線層5全体が層間絶縁膜で被覆されてい
る。
図13(b)においてドット表示されているところは、
配線層5と下部電極2との接続箇所である。やはり配線
層5は層間絶縁膜や平坦化層で被覆されている。
第1および第2発明は2重及び3重以上のマトリック
スの形成にも利用することができる。図13(c)に示す
ように、たとえば、2重マトリックスの場合には、下部
電極2の奇数番目と偶数番目とがそれぞれ別の配線層5
に接続されている。
上記のパターン例は典型例であり本発明はこれによっ
て何等限定されるものではない。
図14および図15は、それぞれ2重マトリックスおよび
4重マトリックスを用いたディスプレイの配線パターン
を示す。
図14に示す例では、信号電極を下部電極2とし、図13
(c)のパターンを利用してXYマトリックスを構成して
いる。なお、図14では対向電極であるXストライプ(走
査電極)も点線で示している。このような2重マトリッ
クスの例では駆動デューティーが半分にできるので、デ
ィスプレイ駆動時の素子にかかるストレスを減少できる
ことや、印加電圧で小さくできることによって消費電力
が小さくすることができる等のメリットがある。
第1および第2発明において2重マトリックスを用い
た場合、従来の技術では、対向電極の断線やクロストー
クが生じていたがこれを解消することができる。
また、図15に示すような3重以上のマトリックスを用
いた場合でも、その形状に本発明を利用することができ
る。なお、図15は4重マトリックスの例を示す。
X1,X2,X3は対向(走査)電極をY11,Y12,Y13,Y14・・
・Y121,Y122,Y123,Y124は下部(信号)電極をそれぞれ
示している。
例えば、1/480のデューティ駆動も、この場合には1/1
20にすることができる。このため高精細のTVなどのディ
スプレイも本発明の技術を用いることにより可能とな
る。これは本発明の電極ライン(配線)抵抗が小さく電
圧降下を生じさせることがない上に、配線抵抗が大きい
場合に生じる応答時間の増大をも抑制することができる
からである。
さらに第1および第2発明は、アクティブマトリック
スを用いた有機EL素子にも応用することができる。ただ
しアクティブマトリックスで用いられるXYマトリックス
のうち信号電極、走査電極は本発明における配線層の配
線とは異なっている。本発明においては有機EL素子の下
部電極に通電するための配線であるが、アクティブマト
リックスの信号または走査電極は、アクティブ素子(ト
ランジスタ)をON,OFF制御するための配線である。
さらに、アクティブマトリックスの信号又は走査電極
は電界効果トランジスタの駆動制御に用いるため、流れ
る電流量が少なく、比較的抵抗値の高い配線でも許容す
ることができる。
従って、第1および第2発明において求められている
低抵抗性の電極ライン(配線)は必ずしも必要ではな
い。アクティブマトリックスにおいて本発明における配
線層の配線が用いられるのは、有機EL素子の下部電極に
電流を供給する配線である共通電極線である。
第1および第2発明における配線層として共通電極線
を設けることにより、この共通電極線は、対向電極の断
線を防ぎ、ディスプレイのクロストークを抑制し、さら
に、配線による電圧降下を抑える効果を実現することが
できる。
III.第3発明(平坦化層を有する有機EL素子:その2) 1.基本的形態 第3発明は、図16または17に示すように、支持基板1
上に、下部電極2、有機発光層を含む有機層3、および
対向電極4をこの順に積層して有する有機EL素子であっ
て、下部電極2の抵抗値を減少させるための配線層5
が、支持基板1と下部電極2との間に設けた平坦化層6
内に埋設されている。
従って、配線層5は、下部電極2の上に突出すること
がないため、配線層5に起因する段差の発生がなく、対
向電極4の断線が有効に防止されるのは第1および第2
発明と同様であるのが、第3発明の特徴である。
また、配線層5は、下部電極2と電気的に接続される
が、第3発明においては、配線層5の上に、それを被覆
するように下部電極2を設置しているため、この配線層
5から有機層3への電荷の進入によるリーク電流の発生
がなく、クロストークを有効に防止することができるの
も第1および第2発明と同様である。更に、配線層の幅
が下部電極層の幅の20〜150%の範囲内にあるため、下
部電極の抵抗値を十分低くすることができるのが、第3
発明の特徴である。
更に、例えば、配線層に5×10-6Ω・cmの抵抗率を持
つ配線幅200μm、膜厚250nmの金属を用いた場合、配線
層と同じ幅の下部電極層の抵抗を単位長さ(1cm)当た
り(本願明細書において、単位長さ当たりの抵抗値と
は、長さ1cm当たりの抵抗値を意味する。以下、単に単
位長さ当たりの抵抗値と略記する場合がある。)、10Ω
(5×10-6Ω・cm/(200μm×250nm))以下とするこ
とができる。その結果、XYマトリックス構成の有機EL表
示装置における走査電極線に、下部電極層と配線層で構
成される部品を適用することができるほど抵抗値を小さ
くできる。
第3発明の他の実施形態として、たとえば図17に示す
ものを挙げることができる。
この実施の形態では、図17に示すように、配線層5を
平坦化層6によって被覆し、この配線層5と下部電極2
との電気的接続を、平坦化層6に形成したコンタクトホ
ール7を介して行っている。この実施の形態でも第1お
よび第2発明と同様に配線層5は下部電極2の上に突出
することがなく、対向電極4の断線およびクロストーク
を有効に防止することができる。また、十分な配線幅を
保有しているため、抵抗を小さくすることができる。
更に、前記の有機EL素子において、下部電極と対向電
極とによりXYマトリックスを形成させ、この交差領域に
発光画素を形成させることができる。
また、図16,17と異なる実施形態として、図18に示す
ような配線層5と下部電極2の位置関係を平行移動させ
た形態、図19に示すような平坦化層6の膜厚が配線層5
より薄いが、配線層の端が断面台形状(テーパー状)と
なっているため断線が生じない形態、そして図20に示す
ような、図19と同様の形態であって、コンタクトホール
を用いない形態を示すことができる。
2.構成要素 以下、第3発明を、その構成要素ごとにさらに具体的
に説明する。
(1)下部電極 第3発明における下部電極としては、第1および第2
発明と同様のものを用いることができる。
(2)配線層 本発明に用いる配線層としては、その幅が下部電極の
幅(短辺の長さ)の15〜150%であれば、特に制限はな
く第1および第2発明と同様のものを用いることができ
る。
第3発明においては、配線層の幅は下部電極の幅の20
〜150%の範囲内とする必要があり、100〜150%とする
ことが好ましい。それは、20%未満では、下部電極の抵
抗値を十分低くすることができず、150%を越えると発
光画素のフィルファクターが減少し輝度を上げにくい。
また、100〜150%の範囲では、発光を対向電極側から取
り出す。
配線層と下部電極の接続方法としては、例えば、配線
層の上部全面に下部電極を設ける方法、配線層と下部電
極のコンタクトを平坦化層に開口したコンタクトホール
を通じて行う方法、画素を構成する下部電極を画素ごと
に配線層上に分離して形成する方法等を挙げることがで
きる。
(3)平坦化層 本発明に用いられる平坦化層としては、第1発明と同
様のものを用いることができる。
この層の製膜法として無機材料については、例えば、
熱CVD法、LPCVD法(減圧CVD法)、PECVD法(プラズマエ
ンハンスドCVD法)、DCスパッタリング法、ACスパッタ
リング法、ECRスパッタリング法などを挙げることがで
きる。製膜時の温度は、支持基板および配線層の耐熱温
度を考慮して選定することが望ましく、例えば、支持基
板温度が80〜400℃となるような条件で製膜するのが好
ましい。支持基板温度が400℃を超える条件では、配線
層に画素欠陥につながるような欠陥が発生する可能性が
ある。
この方法は、第1発明に用いることもできる。
無機材料の他の製膜法として前述の陽極酸化法を用い
ることもできる。この方法では、アルミニウム(Al),
タンタル(Ta),Al合金などの陽極酸化が可能な金属
を、ホウ酸、クエン酸等の弱酸性水溶液に弱塩基成分を
添加して得られる中性液中に浸漬し、白金等の貴金属を
対向電極(陰極)とし、上記金属を陽極として150〜300
Vの電圧を印加して酸化することにより、酸化物からな
る平坦化層を形成する。Al,Ta,Al合金などは、ピンホー
ルのない緻密な膜を生じさせることができる。
この層の製膜法として有機材料、例えば前記ポリマー
やその前駆体については、それらの溶液をスピンコート
あるいは塗布し、熱硬化する手法が好ましく用いられ
る。
なお、平坦化層は、支持基板と同じ材質のガラスを用
いて形成させてもよく、この場合、支持基板として用い
たガラスを加工して平坦化層を兼備させることもでき
る。
この方法は、第1発明に用いることもできる。
平坦化層の厚さとしては、配線層を埋設することがで
きる程度であればよく、図19および図20に示すように、
配線層の形状によっては、配線層より薄くすることがで
きる。
(4)その他の構成要素 その他の構成要素としては、第1および第2発明と同
様のものを用いることができる。
3.下部電極、配線層および平坦化層の形成方法 形成方法としては特に制限はないが、たとえば下記の
方法を好適例として挙げることができる。
(1)エッチバック法 この方法は、配線層上に無機絶縁膜、続いて有機ポリ
マーをコーティングした後、プラズマエッチング又は反
応性イオンエッチングを行うことにより表面を平坦化す
る方法である。図21(a)に示すように、支持基板上
に、蒸着,スパッタリング,CVDなどの公知の製膜法によ
って配線層となる材料を予定する膜厚となるまで製膜
し、その後、フォトリソグラフによりパターニングし配
線層5を形成する。
次に、図21(b)に示すように、配線層5の上に無機
絶縁膜であるSiO2,SiOx(1≦x≦2),Si3N4などを前
記した各種CVD法やスパッタリングなどにより製膜す
る。
次に、前記無機絶縁膜の上に、有機ポリマーをコーテ
ィングして平坦化を行った後(有機ポリマー層は図示せ
ず)後、CF4と酸素の混合ガスなどを用いて反応性エッ
チングにより均質にエッチングを行い、図21(c)に示
すように、平坦化層6を形成させる。
次に、図21(d)に示すように、フォトリソグラフに
よりコンタクトホールを開口させる。
最後に、下部電極をスパッタリングなどにより製膜
し、次いでフォトリソグラフによるパターニングを行う
ことにより、図21(e)に示すように平坦化層6に埋設
された配線層5を形成することができる。
この方法は、第1発明に用いることもできる。
(2)リフトオフ法 この方法は、支持基板上に、平坦化層を製膜してから
金属膜を形成する方法である。平坦化層として透明性ポ
リマーを用いる場合、製膜方法としては、スピンコー
ト、塗布法、浸漬塗布法等を使用することができる。ま
た、酸化物,ガラスなどを用いる場合、蒸着,スパッタ
リング,CVD,陽極酸化等の方法を使用することができ
る。
図22(a)に示すように、まず支持基板1上に平坦化
層6を形成する。
次に、図22(b)に示すように、平坦化層6の上にフ
ォトレジストを塗布した後、これを露光し、配線層を形
成するパターンの箇所を開口したフォトレジスト9を位
置させるようにする。
次に、図22(c)に示すように、フォトレジスト9に
よりマスクされていない部分の平坦化層をエッチングし
除去する。
次に、配線層5を公知の製膜法により形成し、続いて
図22(d)に示すように、下部電極層を製膜する。
さらに、図22(e)に示すようにフォトレジスト9
を、その上の下部電極ごと剥離することにより、平坦化
層6内に配線層5を形成するとともに下部電極2を形成
することができる。
なお、配線層5の所要膜厚が1μm〜数10μmと厚い
場合は、蒸着,スパッタリング,CVDで初期製膜し、その
後メッキ法を用いてもよい。この方法の採用により、配
線層5の製膜時間を短縮できる。
この方法は、第1発明に用いることもできる。
(3)陽極酸化法 この方法は、平坦化層を陽極酸化法を用いて形成され
る方法である。
図23(a)に示すように、まず支持基板1上に陽極酸
化しうる金属や合金を各種CVD法やスパッタリング法、
蒸着法を用いて製膜する。
次に、図23(b)に示すように、フォトレジストを塗
布した後、これを露光して硬化させ、平坦化層を設けな
い部分が残るようにする。
次に、これらの処理を施した支持基板を陽極酸化液に
浸漬し、通電して平坦化層となる部分(フォトレジスト
を設けない部分)を酸化する(図23(c))。
次に、フォトレジスト9を剥離させ(図23(d))、
次いで下部電極層を製膜し、さらに、図23(e)に示す
ように、フォトリソグラフにてパターン化して平坦化層
6内に、下部電極2が接続した配線層5を形成すること
ができる。
この方法は、第1発明にも用いることができる。
(4)ポリマー平坦化法 この方法は、前述のように配線層パターンに平坦化層
を被覆してコンタクトホールを設ける方法である。
図24(a)に示すように、支持基板1上にフォトエッ
チングまたはリフトオフ法等を用いて配線層パターン5
を形成する。
次に、図24(b)に示すように、配線層パターン5を
被覆するようにしてポリマーを用いて平坦化層6を形成
する。形成方法は、スピンコート,塗布,蒸着,CVD,ス
パッタリング等を用いることができる。ここで使用する
ポリマーが感光性を有する場合には、コンタクトホール
部分の開口も同時に行うことができる。
次に、図24(c)に示すようにフォトレジストを用い
てエッチングにより平坦化層6にコンタクトホール7を
設ける。その上部に設ける層が断線するのを防止するた
め、コンタクトホール7の形状は、上方に広がったテー
パー状とするとよい。このコンタクトホール7を介し
て、下部電極を配線層5に接続することによって図21
(d)に示す構造を作製することができる。
IV.第4発明(平坦化層を有する有機EL素子を用いた有
機EL表示装置) 第4発明は、第1および第3発明の有機EL素子とほぼ
同様の構成の有機EL素子を用いた有機EL表示装置に関す
る。
本発明の有機EL表示装置は、複数の走査電極線と複数
の信号電極線が交差し、この交差領域に発光画素我設け
られているとともに、該発光画素が複数配列されてな
る。そして、各発光画素は、支持基板上に、下部電極、
有機発光層を含む有機層および対向電極をこの順に積層
して有する有機EL素子から形成されている。
ここで、走査電極線は発光装置を単純マトリックス駆
動する際に、走査信号を伝達する機能を有し、信号電極
線は走査信号で選択された走査電極線に対し、発光させ
る発光画素を選択する信号電流を流す機能を有する。
また、第4発明の信号電極線は対向電極を含む電極線
であるが、ここで対向電極を含むとは、対向電極に加
え、対向電極に接続される選択信号を電流を流す配線も
含むという意味である。
(1)発光画素 第4発明の発光画素は、前記構成の有機EL素子から形
成される。そして、下部電極は配線層と接続されてお
り、配線層は支持基板と下部電極との間に設けた平坦化
層内に埋設されている。また、配線層の幅(短辺の長
さ)は下部電極の幅(短辺の長さ)の20〜150%である
ことが好ましい。
第4発明を構成する有機EL素子は第1および第3発明
で説明した有機EL素子と同様の材料を用い、同様の方法
で製造することができる。また、第1および第3発明で
説明したと同様の構成を採用することができる。
(2)走査電極線 第4発明の走査電極線は、下部電極とこれに接続され
ている配線層からなっている。
画素数が240×360個、1画素が200μm×300μmの有
機EL表示装置をデューティー1/120で、2分割パッシン
グ駆動する場合、輝度200cd/m2を達成するには、瞬間的
に120×200=24,000cd/m2の高輝度を必要とする。そし
て、この場合において、極めて高水準の発光効率である
10cd/Aの画素を全点灯としてときでも、走査電極線に
は、約52mAもの大きな電流が瞬間的(1/120×1/フレー
ム周波数秒)に流れることになる。この値は、ディスプ
レイの開口率を100%とした場合の値であり、開口率が5
0〜70%の場合には、より高い輝度が要求され、100mAも
の電流が瞬間的に流れる場合も考えられる。更に、発光
効率が10cd/A以下の場合には、さらに大きな電流値が要
求される。
このとき、配線層の単位長さ当たりの抵抗値(すなわ
ち、走査電極線の単位当たりの抵抗値)が従来技術の水
準である100Ω程度であって、走査電極線の長さが10cm
の場合、全点燈時の電圧降下の値は、評価すると(52mA
×1kΩ)/2=26Vとなり、低電圧駆動ができず消費電力
も大きいため全くディスプレイとしては用いることがで
きない。低消費電力化の観点より、走査電極線の抵抗値
は、単位長さ(1cm)当たり150Ωとなるのが好ましい。
第4発明において、下部電極の下部に例えば、抵抗率
5×10-6Ω・cm、膜厚250nm、幅200μmの配線層を配設
した場合、最低でも単位長さ(1cm)当たり100Ωの抵抗
とすることができる。
また、第4発明の場合、平坦化層を有するため、抵抗
値を低下させるために配線層を厚くしても下部電極層の
上に積層される層の断線を防ぐことができる。このた
め、配線層を1〜数十μmとすることもでき、その単位
長さ(1cm)当たりの抵抗値を数Ω〜10分の数Ωと著し
く低くすることができる。
表2に、画素数240×360個、1画素が200μm×300μ
mの有機EL表示装置をデューティー1/120で、2分割パ
ッシング駆動した場合の電圧降下と電力損失を、走査電
極線における単位長さ(1cm)当たりの抵抗と対応させ
て示す。電圧降下を求めるに当たって、発光効率を10cd
/A、輝度を200cd/m2とした。
表2において、単位長さ当たりの抵抗値が従来の水準
である100Ωでは、前記のように駆動電圧が高く、消費
電力が大きいため表示装置としては不利益を被る。抵抗
値が10Ωでは、電圧降下が2.6Vと許容範囲に入るととも
に電力損失も小さくなるため、表示装置として使用に耐
えるが、電圧降下による発光の不均一性を少なくするた
め更に抵抗値を低減するのが好ましい。第4発明におい
ては、前記のように、単位長さ当たりの抵抗値を数Ωか
ら10分の数Ωとすることができるので、電圧降下は無視
できるほど小さく、このため発光の不均一等の電圧降下
の起因する性能低下が生じない。
(3)信号電極線 信号電極線は、対向電極あるいは対向電極とこれに接
続する配線により構成される。ここで用いる対向電極
は、陽極であっても陰極であってもよいが、対向電極側
より発光を取り出す場合には、ある程度の光透過性が必
要である。光透過性は、好適には、取り出す発光波長に
おいて30%以上である。光透過性の陽極としては、In−
Sn−O,ZnO:Al(ZnOにAlを添加した混合物),In−Zn−O,
SnO2:Sb(SnO2にSbを添加した混合物)などの導電性の
透明酸化物、ポリアニリンなどの高透明の全共役ポリマ
ー、グラファイト、α−炭素などの半導体を用いること
ができる。光透過性の陰極としては、膜厚20nm以下の低
仕事関数の金属または合金、該金属または合金に透明導
電性酸化物膜を積層したもの等が好ましく用いられる。
光透過性が必要でない場合には、前記した下部電極と同
様の材料を用いることができる。
信号電極線に流れる電極は、前記の発光装置(画素数
240×360個、1画素が200μm×300μmの有機EL表示装
置)を輝度300cd/m2で使用する場合、0.14mA(52mA/360
=0.14mA)であり、走査電極線よりも高い抵抗値が許容
される。例えば、抵抗値が5kΩにおける電圧降下は0.7V
であり、この程度の抵抗値までは許容され得る。
(4)表示装置 表2では、対角線5インチのQVGA規格相当のEL表示装
置を念頭において電圧降下と走査電極線における単位長
さ当たりの抵抗と対応させて示した。この場合には、前
記のように抵抗が10Ωでも使用に耐える。
しかし、14インチ以上の大画面かつVGA以上の高精細
化したEL表示装置の場合(例えば、14インチVGA、14イ
ンチSVGA、14インチXGA)には、デューティーが1/240以
下となったり、走査電極線が20cm以上となったりするた
め、単位長さ当たりの抵抗値を数Ω〜10分の数Ωとする
必要がある。第4発明の有機EL表示装置では、幅広い配
線層を用いることができるため、このような低抵抗が実
現され、大画面かつ高細密化が可能となる。
さらに第4発明は、アクティブマトリックスを用いた
有機EL表示装置としても使用できる。
V.第5発明(側面層と配線層とで形成される層が台形状
である有機EL素子) 1.基本的形態 第5発明は、例えば、図25に示すように、断面台形状
(テーパー状)に形成された配線層5が、有機層3との
間に設けた下部電極2および側面層8によって被覆され
ている。そして、側面層8を形成することにより、この
部分での画素欠陥が抑制される。
配線層5は、その形状により第1および第3発明の場
合と同様に、下部電極2および側面層8によって略平坦
化されるため、配線層5に起因する段差の発生が緩和さ
れ、対向電極4の断線が有効に防止される。
また、配線層5は、下部電極2と電気的に接続される
が、第5発明においては、配線層5を被覆するように、
下部電極2および側面層8が形成されているため、この
配線層5から有機層3への電荷の侵入による異常なリー
ク電流の発生がなく、クロストークを有効に防止するこ
とができる。
配線層断面(あるいは、側面層と配線層とで形成され
る層の断面)のテーパー角度(θ)(台形形状である断
面の下底と側辺とのなす角度。図25参照)は45゜以下の
テーパーを形成することが好ましく、25゜以下とするこ
とがさらに好ましい。
このテーパー角度(θ)が45゜を越えると、下部電極
2上に設けられる有機層が100nm〜200nmと極めて薄く、
また対向電極も200nm程度と薄いので断線する可能性が
高くなり、表示欠陥の原因となり易い。
2.構成要素 以下、第5発明を、その構成要素ごとにさらに具体的
に説明する。
(1)配線層 配線層の役割は第1〜第3発明と同一である。このた
め、第1〜第3発明で用いたものと同様のものを用いる
ことができる。但し、図25に示す実施の形態では、配線
層による段差を完全には除去することはできないので配
線層の端部をテーパー加工することが好ましい。テーパ
ー加工しなくても後述する側面層の段差部分をテーパー
形状としてもよい。このテーパー角度(台形形状である
断面の下底と側辺とのなす角度)は前記のように好まし
くは45゜以下であり、さらに特に好ましくは5〜25゜で
ある。テーパー加工することにより、パターン端で有機
層や対向電極層が薄層化または断線することがなくな
り、短絡やリーク電流を防ぐことができる。
また、配線層は、下部電極の下部において接続する必
要がある。それは、前記したように、配線層から有機層
への異常な電荷の注入を防ぐのに有利であるからであ
る。配線層が下部電極の上部あるいは側面部に位置する
場合には、側面層の他に層間絶縁膜が必要となり、有機
EL素子の構成や製造工程が複雑になる。ただし、下部電
極と側面層により配線層と有機層が隔離される構成であ
れば、配線層が完全に下部電極の下部に位置する必要は
ない。
更に、第3発明と同じ理由から、配線層の幅は、下部
電極の幅の20〜150%とするのが好ましく、100〜150%
とするのが特に好ましい。
(2)側面層 第5発明の有機EL素子は、配線層の側面に側面層を有
する。この側面層は、有機EL素子の電流−電圧曲線のし
きい値を明確にし、クロストークを防ぐ機能を有する。
側面層の材料としては、下記の機能を有するものであ
れば特に限定されないが、以下に示す材料を使用するこ
とができる。
(i)絶縁材料 具体的には、本願第1および第3発明
における平坦化層と同様の材料を用いることができる。
また、配線層に用いられる金属や合金の酸化物、例え
ば、Al2O3,Ta2O3,TiO2を用いることができる。この場
合、陽極酸化法により、前記の金属や合金の酸化物膜を
製造することができる。
(ii)下部電極と同じ材料このような材料として、例え
ば、In−Sn−O,ZnO:Al,In−Zn−O,SnO2:Sb等を挙げるこ
とができる。この場合、下部電極層が配線層を覆う構成
を採用してもよい。
(iii)下部電極が陽極の場合、仕事関数が4.2eV以下の
金属、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金などを
用いることができる。
(iv)下部電極が陽極の場合、仕事関数が5eV以上の金
属、例えば、Au,Pt,Niおよびそれらの合金であるAu−Al
合金、Pt−Al合金、Ni−Al合金を用いることができる。
上記の材料を用いることにより、側面のテーパー部か
らの電荷の注入量を、下部電極からの電荷注入量の1/50
以下に抑制することができ、リーク電流を著しく低減す
ることができる。側面層を設ける他の理由は、配線層の
テーパー部が、エッチング残や欠陥により異常な電流注
入を引き起こし、短絡やリーク電流を生じ易いからであ
る。配線層のテーパー部にエッチング残や欠陥がある場
合には、前記の材料からなる側面層を用いるのが好まし
い。
また、側面層として下部電極層と同じ材料を使用する
場合には、配線層全体を被覆することにより、正常な電
荷注入が得られるという効果を奏する。
更に、側面のテーパー部からの電荷の注入量を、下部
電極から電荷注入量の1/50以下に抑制することができる
場合には、配線層と側面層に同じ材料を用い、一体に形
成してもよい。このような材料として具体的には、Al、
Al合金、Mo、Mo合金等を用いることができる。
(3)その他の構成要素 本発明に用いる他の構成要素、具体的には、支持基
板、下部電極、有機発光層を含む有機層および対向電極
としては、第1〜第3発明と同様のものを用いることが
できる。
3.配線層、下部電極および側面層の形成方法 (1)リフトオフ法(その1) この方法は、支持基板上に、配線層を製膜してからフ
ォトレジストを用いてパターン化し、その後下部電極を
積層する方法である。
図26(a)に示すように、まず支持基板1上に配線層
を製膜する。配線層の形成手法としては、蒸着法、スパ
ッタリング法、CVD法等を用いることができる。
次に、図26(b)に示すように、配線層を設ける部分
にフォトレジストを塗布してパターン化する。
次に、図26(c)に示すように、反応性イオンエッチ
ングでフォトレジストと配線層として不要の部分を除去
しながらエッチングする。配線層のテーパー加工は、CF
4と酸素の混合ガスにより行うことができる。CF4と酸素
の混合比(CF4/O2)は0.6〜1が好ましい。
次に、図26(d)に示すように、下部電極および側面
層を形成しない部分にフォトレジストを配置する。その
際、支持基板の裏面からの露光を利用すると、フォトマ
スクを使用せずにフォトレジストパターンができる。
次に、図26(e)に示すように、下部電極および側面
層を蒸着法やスパッタリング法などで形成し、フォトレ
ジスト9を、その上の下部電極層ごと剥離することによ
り、第5発明の有機EL素子の下部部分が形成される。
なお、図26の場合、下部電極と側面層は同じ材料にて
同時に形成される。
(2)リフトオフ法(その2) 前記リフトオフ法(その1)の手法を利用して、図27
(a)に示すように、まず支持基板1上に配線層および
下部電極を製膜し、配線層および下部電極を設ける部分
にフォトレジスト9を塗布してパターン化する。
次いで、図27(b)に示すように、エッチングでフォ
ントレジストと配線層として不要の部分を除去しながら
エッチングする。その際、フォトレジストを残すように
する。
次いで、図27(c)に示すように、裏面露光により配
線層を設けていない箇所にフォトレジスト9を設ける。
次いで、図27(d)に示すように、側面層を蒸着また
はスパッタリングにより形成する。
次いで、図27(e)に示すように、リフトオフで側面
だけに前記蒸着またはスパッタリングで形成された部分
が残るように加工して、第5発明の有機EL素子の下部部
分を形成させる。
(3)陽極酸化法(その1) この方法は、配線層の側面を陽極酸化し、そこで形成
した酸化膜を側面層とする方法である。
図28(a)に示すように、支持基板1上にパターニン
グした配線層5を形成する。配線層5の形成手段とし
て、前記リフトオフ法(その1)の手法が採用できる
(図26(a),(b),(c)参照)。
次に、図28(b)に示すように、でフォトレジスト9
を設ける。このとき、配線層5の側面部までフォトレジ
ストを設ける点が、前記リフトオフ法(その1)の手法
と異なる。
次に、図28(c)に示すように、前記リフトオフ法
(その1)と同様の手法により、下部電極を設ける。
次に、図28(d)に示すように、陽極酸化法により、
配線層側面部を酸化し、側面層を形成させる。
(4)陽極酸化法(その2) 前記リフトオフ法(その1)と同様の手法により、図
29(a)に示す構造を形成する。
次に、図29(b)に示すように、前記リフトオフ法
(その1)と同様の手法により、パターン化された断面
テーパー状の配線層を形成する。ただし、フォトレジス
ト層9は残存させる。
次に、図29(c)に示すように、陽極酸化法により配
線層の側面部を酸化し、側面層を形成させる。
次に、配線層の上面以外の部分をフォトレジストで被
覆して、下部電極をスパッタリングや蒸着により積層
し、フォトレジストを剥離して図29(d)に示すよう
に、第5発明の有機EL素子の下部部分を形成する。
(5)陽極酸化法(その3) この方法は、先に配線層を積層し、次いで下部電極を
積層し、パターン化後、下部電極で被覆されていない配
線層を陽極酸化して側面層を形成させるという法であ
る。パターン化された、断面テーパー状の配線層、下部
電極の積層体は、前記リフトオフ法(その2)で示した
手法(図27(a),(b)参照)により形成することが
できる。ただし、この場合は、図27(b)と異なりフォ
トレジスト層を完全に除去する。次に、陽極酸化法によ
り側面層を形成させる。この方法の場合、下部電極には
酸化されない金属、例えばAuやPtを用いる必要がある。
この方法は、第5発明の有機EL素子の下部部分を形成す
るまでのステップ数が少ないため、特に好ましい。
VI.第6発明(テーパー状配線層を有する有機EL素子を
用いた有機EL表示装置) 第6発明は、基本的に第5発明の有機EL素子を用いた
有機EL表示装置に関する。
第6発明の有機EL表示装置は、複数の走査電極線と複
数の信号電極線が交差し、この交差領域に発光画素が設
けられているとともに、該発光画素が複数配列されてな
る。そして、各発光画素は、支持基板上に、下部電極、
有機発光層を含む有機層および対向電極をこの順に積層
して有する有機EL素子から形成されている。
そして、走査電極線は下部電極とその下部に接続され
ている配線層よりなっており、配線層の側面を被覆する
側面層と配線層とから形成される層は断面台形(テーパ
ー)状であり、配線層は下部電極および側面層によって
有機層の隔離されており、信号電極線は対向電極を含ん
でいる。
第6発明で使用する発光画素は、第5発明の有機EL素
子と同様の構成の素子から形成される。このため、本発
明を構成する有機EL素子は、第5発明で説明した有機EL
素子と同様の材料を用い、同様の方法で製造することが
できる。また、第5発明で説明したと同様の構成を採用
することができる。
また、本発明の走査電極線、信号電極線及び表示装置
については、前記第4発明において説明した内容をその
まま採用することができるから、第4発明と同様に走査
電極線の低抵抗化をまたらすことができる。ただし、本
発明においては、平坦層ではなく、特定形状の配線層を
採用することにより下部電極層の上に積層される層の断
線を防いでいる。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明す
る。
[参考例1] 100mm×100mmの青板(ソーダライム)ガラスにフォト
レジストをスピンコート後、露光し、幅10μm、ピッチ
100μmのフォトレジストの開口部がパターンされるよ
うにした。開口部ラインの本数は960本とした。次に緩
衝フッ酸(HF:NH4F:H2O=5:1:6)を用い、溝の深さが0.
5μmとなるまでエッチングした。次にAl膜をスパッタ
リングにより0.5μmの膜厚で形成した。次に、この基
板をアセント中に浸漬し、溝に製膜されたAl以外はフォ
トレジストと共に除去した。次に、この基板上にITOス
パッタリングにて100nm製膜した。幅80μm、ピッチ100
μmのITOラインを、基板に埋設された配線層となるAl
ライン上にフォトリソグラフィ法によりITOをエッチン
グ加工することにより形成した。AlラインはITOライン
のエッジに重なるように位置配置され、かつITOライン
とAlラインとは良好な電気的接続なされていることが確
認された。電極ラインの一本の抵抗値を計測したところ
長さ10cmにて800Ωであり十分に低抵抗であることが実
証された。
[参考例2] 参考例1で作製した基板上に、真空蒸着法にてアミン
オリゴマー(下記に示すTPD74)を80nmコーティング
し、さらにその上に下記に示すTPDを20nmコーティング
した。ここでTPD74は正孔注入層、TPDは正孔輸送層の役
割を果たす。次に緑色の発光材料であるトリス(8−ヒ
ドロキシキノリノ)Al錯体(Alq)を60nm真空蒸着し
た。次にAl:Li(Li濃度0.5原子%)合金陰極を真空蒸着
法にて200nm形成した。これらはすべて真空槽を空気中
に開放せずに連続して製膜した。なおAl:Li合金陰極の
形成前には、ITOラインと直交するように開口ラインが
施された蒸着マスクで被覆した。マスクの開口ライン数
は240本でありライン幅は200μmであった。従って340
×(320×3)のXYマトリックスディスプレイを作製す
ることができた。
[参考例3] 参考例2で作製したディスプレイをガラス蓋にて封止
した。下部の基板とガラス蓋とを紫外線硬化樹脂で接着
し、ガラス蓋内部にフッ素化炭化水素液を注入した、次
に、駆動回路を接続し、陰極を走査電極、陽極(ITO)
を信号電極とし、ディスプレイ表示を行ったところ(デ
ューティ1/120)クロストークは認められなかった。ま
た陰極の断線によるライン欠陥もなかった。また画像を
表示したところ、抵抗による表示意の応答速度の遅れも
なく、表示することができた。
[比較例1](従来の素子の評価) 参考例1と同様のピッチ、幅を有するITOライン(ITO
の面抵抗値は20Ω/□)を100mm×100mmのガラス基板上
に形成した。参考例1と同様にしてITOライン1本の抵
抗値を測定したところ25kΩと極めて高抵抗であった。
参考例2と同様にしてディスプレイを作製した。参考例
3と同様にして封止を行い駆動回路を接続した。
ITOラインが高抵抗であるので、中のITOラインに対応
する画素群を点灯したが、輝度ムラが非常に激しく、均
一な発光を得ることができなかった。従ってキャラクタ
ー、画素表示は輝度ムラにより良好に行うことができな
かった。
[実施例4](第1発明の有機EL素子) 100mm×100mmのガラス基板上に、Al:Ti合金(Ti3原子
%)膜をスパッタリングによって膜厚0.3μmだけ形成
した。この膜上にフォトレジストをスピンコート後露光
し、幅20μm、ピッチ100μmのライン開口部が960本パ
ターンされるようにした。次に陽極酸化法にてAl合金膜
に通電し、酸化した。電界質としては約0.01重量%のク
エン酸水溶液を用いた。この処理により平坦化層をAl酸
化膜として、互いに絶縁された配線層ラインが多数形成
された。次に幅80μm、ピッチ100μmのITOラインを参
考例2と同様に形成した。ラインの1本を計測したとこ
ろ長さ1cmで400Ωであった。次に参考例2及び3と同様
にしてディスプレイを作製し封止した。このディスプレ
イを参考例3と同様に駆動したところ、ライン欠陥もな
い画像が良好に表示することができた。
[比較例2](従来の素子の例) 80μm,ピッチ100μmのITOラインを960本、100mm×10
0mmのガラス基板上に形成した。次にITOラインにAl膜を
スパッタリングで膜厚0.5μm形成した。これをエッチ
ングして、ITOライン上に幅10μmのAl配線層ラインを
形成した。このAl配線層ライン上には層間絶縁膜を施さ
なかった。
[比較例3](従来の素子の例) Al配線層の断面を走査電子顕微鏡で観察した。段差に
作製したテーパー角度は75゜であり、段差は急峻であっ
た。次にこのAlを陽極酸化により膜厚0.2μmだけ酸化
膜とした。用いた電解質液は0.1mol/の酒石酸アンモ
ニウムとエチレングリコールとの、容積比が1:9の混合
物であった。また用いた電圧は240Vであった。
[比較例4](従来の素子の評価) 比較例2および3の基板を用い参考例2と同様にして
それぞれディスプレイを作製した。比較例2の基板を用
いた場合は、陰極と陽極の短絡が多数生じ表示のクロス
トークが多かった。また陰極の断線が多数発生し、表示
欠陥が多く良好な画像表示を示すことができなかった。
これはAl配線層の段差により陰極の断線が生じたためで
ある。比較例3の基板を用いた場合は、陽極と陽極の短
絡は層間絶縁膜の効果により生じなかった。しかし層間
絶縁膜が平坦化されていないため、陰極の断線が生じ、
表示欠陥が生じた。
[実施例5](第2発明の有機EL素子) 比較例2と同様にしてエッチング加工し、幅80μmの
ITO上に幅10μmのAlを設けたラインを960本形成した。
ただしエッチング液としてHF:HNO3:CH3COOH:H2Oの5:15:
20:3の比率のものを用い、Al段差をテーパー状とした。
テーパー角度は20゜であり、極めて滑らかであった。な
おテーパー加工はドライエッチング法によりCCl4のプラ
ズマを用いて行っても良い。次に0.2mol/の硼酸アン
モニウム溶液を用い、Alラインを陽極として陽極酸化を
行い、0.2μmの陽極酸化膜を形成した。このとき電圧
は250Vであった。これにより平坦化された層間絶縁膜が
Al配線層ライン上に形成された。段差のテーパー角度は
21゜であり、きわめて滑らかであって平坦化されてい
た。参考例2と同様にディスプレイを作製し、さらに参
考例3と同様に駆動して画像表示を行った。陰極の断線
もなくライン表示欠陥もなかった。画素を表示した時、
電極抵抗による表示の応答速度の遅れもなく、表示自体
も良好であった。
[実施例6](第2発明の素子(2重XYマトリック
ス)) 図14に示すパターン形状で100mm×100mmのガラス基板
上にITOのドットパターンを多数形成した。次に図14の
パターンを持つ配線層の配線ラインをAl膜で形成した。
膜厚を0.5μm、幅を10μmとしたものを実施例5と同
様にテーパー加工をした上で、その上に層間絶縁膜を設
けた。この層間絶縁膜は平坦化されていた。次に、参考
例2と同様にディスプレイを作製し封止した。図14に示
す2重のXYマトリックスとなっているので、240本の走
査電極に対する駆動デューティは1/240から1/120に軽減
することができ、またクロストークもない良好な表示す
ることができた。デューティが軽減できたので駆動電圧
が22%減少したため、電力消費量も22%減少させること
ができた。
[実施例7](第2発明の素子(第4重XYマトリック
ス)) 図15に示す4重マトリックスを形成した素子を実施例
6と同様にして作製した。デューティは1/240から1/60
に軽減することができたので駆動電圧が35%減少し、電
力消費量も35%減少した。
[実施例8](第3発明の有機EL素子を構成する、下部
電極を積層した支持基板の陽極酸化法による製造) 100mm×100mmのガラス基板(支持基板)上に、スパッ
タリングにより膜厚400nmのAl−Ti合金(Ti含量=3atm
%)膜を形成させた。
次に、この膜上にフォトレジストをスピンコートし、
その後露光することによって幅20μm,ピッチ220μmの
ライン240本が開口されるようにした。
次に、電解質として濃度0.01重量%のクエン酸水溶液
を用いて陽極酸化法によりAl−Ti合金膜に通電を行っ
た。この処理により、Al酸化膜を平坦化層とし、その間
に互いに絶縁されてAl−Ti合金ラインン(幅200μmの
配線層)が多数形成された。
次に、フォトレジストを剥離して除き、Al−Ti合金ラ
イン(配線層)上にIn−Zn−O酸化物電極(下部電極)
をスパッタリングにより形成した。スパッタリングは、
雰囲気ガスをアルゴン:酸素=1000:2.8(体積比)と
し、真空度を0.2Paとし、スパッタリング出力を2W/cm2
として行った。
次に、前記配線層上を覆うようにして所定本数のライ
ンをパターニングし、下部電極ラインとした。
その後、作製した積層板上に形成された下部電極のう
ち、任意の10本を選択し、単位長さ当たりの抵抗値を測
定した。結果を表3に示す。
[実施例9](第5発明の有機EL素子を構成する、下部
電極を積層した支持基板の陽極酸化法による製造) 100mm×100mmのガラス基板(支持基板)上に、スパッ
タリングにより膜厚400nmのAl−Ti合金(Ti含量=3atm
%)膜を形成させ、その上に10nmのプラチナの薄膜をス
パッタリングにより形成させた。
次に、フォトレジストをスピンコート後、露光し、幅
20μm、ピッチ220μmのラインが多数開口されるよう
にした。
次に、RIE(反応性イオンエッチング)でCF4と酸素ガ
スの流量比を575:625sccmとし、圧力40Pa,支持基板温度
90℃としてエッチングした。この条件でエッチングすれ
ば、テーパー角度30度の加工ができることは事前に確認
した。この処理により、Al−Ti合金のパターン断面は台
形状となり、配線層となる。一方、プラチナは下部電極
となる。
次に、この配線層の側面を陽極酸化法を用いてAl2O3
からなる側面層とした。まず、酒石酸アンモニウム溶液
とエチレングリコールとの1:9(容積比)の混合溶液に
アンモニウム水溶液を加えてpHを7.0に調整した電解質
溶液を作製した。
次に、配線層と下部電極を積層した前記支持基板をこ
の電解質溶液に浸漬し、配線層を陽極とし、電極液溶液
槽に設置した白金メッシュ電極を陰極として印加電圧24
0Vで陽極酸化を行った。これにより、下部電極に被覆さ
れていない酸化層側面は酸化され、厚さ200nmのAl2O3
が形成された。
その後、実施例8と同様にして抵抗値を測定した。結
果を表3に示す。
[実施例10](第3発明の有機EL素子を構成する、下部
電極を積層した支持基板のポリマー平坦化法による製
造) 100mm×100mmのガラス基板(支持基板)上に、スパッ
タリングにより膜厚2μmのAl−Ti合金(Ti含量=3atm
%)膜を形成させ、その上にフォトレジストをスピンコ
ート後露光し、幅20μm、ピッチ220μmの開口が240本
並ぶようにした。
次に、RIE(反応性イオンエッチング)でCF4とガス種
としてエッチングをし、前記の開口を形成させた。そし
て、フォトレジストを剥離して除いた後、感光性機能を
有する市販のポリイミドコーティング液を4μm塗工
し、平坦化した。その後、露光することで、コンタクト
ホールが開口するように硬化キュアーを行った。
次に、Al−Ti合金ライン(配線層)上にIn−Zn−O酸
化物電極(下部電極)をスパッタリングにより100nmの
膜厚になるように形成した。スパッタリングは、雰囲気
ガスをアルゴン:酸素=1000:2.8(体積比)とし、真空
度を0.2Paとし、スパッタリング出力を2W/cm2として行
った。その際、コンタクトホールにおいて下部電極と配
線層が接触するようにして、下部電極を形成させた。そ
の後、幅20μm,ピッチ220μmでライン状に加工した。
その後、実施例8と同様にして抵抗値を測定した。結
果を表3に示す。
[比較例5](従来の素子の例) 100mm×100mmのガラス基板(支持基板)上に、スパッ
タリングにより膜厚200nmのIn−Zn−O膜を形成した。
スパッタリングは、雰囲気ガスをアルゴン:酸素=100
0:2.8(体積比)とし、真空度を0.2Paとし、スパッタリ
ング出力を2W/cm2として行った。形成したIn−Zn−O膜
の面抵抗値は15Ω/□であった。この薄膜をフォトリソ
グラフにて、幅200μm,ピッチ220μmのIn−Zn−O膜ラ
インが形成されるように加工した。
その後、実施例8と同様にして抵抗値を測定した。結
果を表3に示す。
[比較例6](細線の配線層に持続された下部電極の抵
抗の評価) 実施例8と同様の方法により、支持基板、配線層、下
部電極からなる積層板を作成した。その際、配線層の幅
を20μmと、下部電極の幅を1/10となるようにした。
その後、実施例8と同様にして抵抗値を測定した。結
果を表3に示す。
表3より、本発明の有機EL素子を構成する積層板に形
成された下部電極は、抵抗値が非常に低く、大画面、高
細密の有機EL表示装置に走査線として適用可能なことが
確認された。
[実施例11](第3発明の有機EL素子の作製) 実施例8で作成した積層板をイソプロピルアルコール
で洗浄し、さらに紫外線とオゾンを併用した洗浄を5分
間行った。
次に、真空蒸着法を用いて、下記に示す構造を有す
る、TPD74を正孔注入層として膜厚80nmとなるようにコ
ーティングした。
次に、第2の正孔注入層として、下記に示す構造を有
するNPDを真空蒸着法により20nmコーティングした。
次に、緑色の発光材料であるオリス(8−ヒドロキシ
キノリノ)アルミニウム錯体を60nm真空蒸着した。その
上に、Mg−Ag合金を10nm真空蒸着し電子注入電極層とし
た。Mg−Ag合金の真空蒸着の際には、MgとAgを14:1の蒸
着速度で蒸着し、蒸着面上で合金が形成されるようにし
た。
その後、真空蒸着を実施した真空槽を開放せずに、ス
パッタリング槽に積層体を移送し、DCスパッタリング法
により、膜厚200nmのIn−Zn−O膜を形成し、非晶質透
明導電膜とした。その際の条件は、雰囲気ガスをアルゴ
ン:酸素=1000:2.8(体積比)とし、真空度を0.2Paと
し、スパッタリング出力を0.5W/cm2として行った。
なお、電子注入電極層と非晶質透明導電膜の形成の
際、ポリイミドフィルム製の蒸着マスク(幅200μm,ピ
ッチ300μmのラインが240本開口)を用いて形成させ
た。
次に、以上の方法で作成した、有機EL素子をガラス蓋
にて封止した。封止は、窒素雰囲気下、支持基板とガラ
ス蓋を紫外線硬化樹脂で接着して行った。
そして、下部電極に接続する配線層を走査線とし、前
記電子注入電極層と非晶質透明導電膜から形成される対
向電極を信号線として、デューティー1/120で画素表示
を行ったところ、有機EL素子の発光効率は3.2cd/Aであ
り、クロストークはなかった。また、信号線の断線によ
るライン欠陥もなく、良好な画素表示が得られた。
[実施例12](第5発明の有機EL素子又は第6発明の有
機EL表示装置の作製) 実施例9の方法で作成した積層板を用い、実施例11と
同様の方法を用いて作製した有機EL表示装置を用いて、
画素表示を行ったところ、クロストークはなく、また、
信号線の断線によるライン欠陥もなく、良好な画素表示
が得られた。
[実施例13](第3発明の有機EL素子又は第4発明の有
機EL表示装置の作製) 実施例10の方法で作成した積層板を用い、実施例11と
同様の方法を用いて作製した有機EL表示装置を用いて、
画素表示を行ったところ、クロストークはなく、また、
信号線の断線によるライン欠陥もなく、良好な画素表示
が得られた。
[比較例7] 比較例5の方法で作成した積層板を用い、実施例11と
同様の方法を用いて作製した有機EL表示装置を用いて、
画素表示を行ったところ、走査線の抵抗値が高く、均一
発光が得られず、表示ができなかった。
[比較例8] 比較例6の方法で作成した積層板を用い、実施例11と
同様の方法を用いて作製した有機EL表示装置を用いて、
画素表示を行ったところ、駆動電圧の上昇が実施例11の
場合と比較し、輝度100cd/m2で全点灯時82Vにもなり、
駆動の際の高電圧化が明確となった。なお、このとき定
電流駆動により印加電圧を高電圧化できるようにした。
なお、比較例8の表示装置は、基板の下方及び上方より
発光を取り出すことができる。このため、輝度はこの点
を考慮して補正している。
産業上の利用可能性 以上のように、本発明の有機エレクトロルミネッセン
ス素子および有機エレクトロルミネッセンス表示装置
は、主に情報産業機器用の各種ディスプレイに好適に用
いられる。特に高精細化や大型化型されたディスプレイ
において、配線による電圧降下や電圧抵抗による駆動時
の応答の遅れを防止することができるため、特に、好適
に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−306668(JP,A) 特開 平4−254887(JP,A) 特開 平6−93256(JP,A) 特開 平2−66870(JP,A) 特開 平2−16529(JP,A) 特開 平7−57871(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 33/00 - 33/28

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持基板上に、下部電極、有機発光層を含
    む有機層および対向電極をこの順に積層して有する有機
    エレクトロルミネッセンス素子において、 下部電極が、0.5×10-4Ω・cm以上の抵抗率を有するも
    のであり、かつこの下部電極には、その抵抗値を減少さ
    せるための配線層が接続され、さらにこの配線層が、支
    持基板と下部電極との間に設けた平坦化層内に埋設され
    てなることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス
    素子。
  2. 【請求項2】前記配線層が、支持基板と下部電極との間
    に設けた平坦化層内に埋設されてなるとともに、下部電
    極によって被覆されてなることを特徴とする請求項1記
    載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 【請求項3】支持基板上に、下部電極、有機発光層を含
    む有機層および対向電極をこの順に積層して有する有機
    エレクトロルミネッセンス素子において、 下部電極が、0.5×10-4Ω・cm以上の抵抗率を有するも
    のであり、かつこの下部電極には、その抵抗値を減少さ
    せるための配線層が接続され、さらにこの配線層が、有
    機発光層を含む有機層との間に設けた平坦化された層間
    絶縁膜によって被覆されてなることを特徴とする有機エ
    レクトロルミネッセンス素子。
  4. 【請求項4】前記下部電極が、透明電極であることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の有機エレク
    トロルミネッセンス素子。
  5. 【請求項5】前記平坦化層または層間絶縁膜が、配線層
    を形成する金属膜の表面を酸化して形成した酸化膜であ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1記載の有
    機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 【請求項6】前記層間絶縁膜の断面形状が、台形(テー
    パー)状であることを特徴とする請求項3記載の有機エ
    レクトロルミネッセンス素子。
  7. 【請求項7】前記下部電極と対向電極とが、XYマトリッ
    クスを形成してなるものであることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか1項記載の有機エレクトロルミネッセ
    ンス素子。
  8. 【請求項8】前記配線層により低抵抗化された電極ライ
    ンの抵抗値が、5kΩ以下であることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか1項記載の有機エレクトロルミネッセ
    ンス素子。
  9. 【請求項9】前記下部電極と対向電極とが形成するXYマ
    トリックスが、二重、三重、または四重のマトリックス
    であることを特徴とする請求項7記載の有機エレクトロ
    ルミネッセンス素子。
  10. 【請求項10】支持基板上に、下部電極、有機発光層を
    含む有機層および対向電極をこの順に積層してなる有機
    エレクトルミネッセンス素子において、下部電極に配線
    層が接続されており、配線層の幅(短辺の長さ)が下部
    電極の幅(短辺の長さ)の15〜150%であり、配線層が
    支持基板と下部電極との間に設けた平坦化層内に埋設さ
    れてなることを特徴とする有機エレクトロルミネッセン
    ス素子。
  11. 【請求項11】下部電極と対向電極とが、XYマトリック
    スを形成する請求項10記載の有機エレクトロルミネッセ
    ンス素子。
  12. 【請求項12】単位長さ(1cm)当たりの配線層の抵抗
    値が100オームより小さい請求項10または11記載の有機
    エレクトロルミネッセンス素子。
  13. 【請求項13】複数の走査電極線と複数の信号電極線が
    交差し、この交差領域に発光画素が設けられているとと
    もに、該発光画素が複数配列されている有機エレクトロ
    ルミネッセンス表示装置において、発光画素は、支持基
    板上に、下部電極、有機発光層を含む有機層および対向
    電極をこの順に積層してなる有機エレクトロルミネッセ
    ンス素子であり、走査電極線は下部電極とこれに接続さ
    れている配線層よりなっており、配線層は支持基板と下
    部電極との間に設けた平坦化層内に埋設されており、信
    号電極線は対向電極を含んでなることを特徴とする有機
    エレクトロルミネッセンス表示装置。
  14. 【請求項14】配線層の幅(短辺の長さ)が下部電極の
    幅(短辺の長さ)の15〜150%である請求項13記載の有
    機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  15. 【請求項15】単位長さ(1cm)当たりの配線層の抵抗
    値が100オームより小さい請求項13または14記載の有機
    エレクトロルミネッセンス表示装置。
  16. 【請求項16】支持基板上に、下部電極、有機発光層を
    含む有機層および対向電極をこの順に積層してなる有機
    エレクトロルミネッセンス素子において、下部電極の下
    部に配線層が接続されているとともに、配線層の側面を
    被覆する側面層と配線層とで形成される層が断面台形
    (テーパー)状であり、配線層が下部電極および側面層
    によって有機層と隔離されていることを特徴とする有機
    エレクトロルミネッセンス素子。
  17. 【請求項17】下部電極と対向電極がXYマトリックスを
    形成すること特徴とする請求項16記載の有機エレクトロ
    ルミネッセンス素子。
  18. 【請求項18】側面層が、下部電極層と同じ材料、絶縁
    材料、または有機層に荷電を注入する量が下部電極に較
    べて1/50以下である材料から選択される請求項16または
    17記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  19. 【請求項19】複数の走査電極線と複数の信号電極線が
    交差し、この交差領域に発光画素が設けられているとと
    もに、該発光画素が複数配列されている有機エレクトロ
    ルミネッセンス発光装置において、発光画素は、支持基
    板上に、下部電極、有機発光層を含む有機層および対向
    電極をこの順に積層してなる有機エレクトロルミネッセ
    ンス素子であり、走査電極線は下部電極とその下部に接
    続されている配線層よりなっており、配線層の側面を被
    覆する側面層と配線層とから形成される層は断面台形
    (テーパー)状であり、配線層は下部電極および配線層
    の側面を被覆する側面層によって有機層と隔離されてお
    り、信号電極線は対向電極を含んでなることを特徴とす
    る有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  20. 【請求項20】側面層が、下部電極層と同じ材料、絶縁
    材料、または有機層に電荷を注入する量が下部電極に較
    べて1/50以下である材料から選択される請求項19記載の
    有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
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