JP3158980B2 - 感熱転写リボン - Google Patents
感熱転写リボンInfo
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- transfer ribbon
- longitudinal direction
- heat shrinkage
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Description
に用いられる感熱転写リボンに関するものである。
写リボン用のベースフイルムには、ポリエステルフイル
ムが用いられている。この転写材は、長手方向にかかる
張力のために、特公平4ー34519などで知られてい
るように長手方向に強力化されたベースフイルムが用い
られている。
うに、長手方向に強力化されたベースフイルムでも、印
字時の外部加熱により転写リボンに皺が発生し、印字に
乱れが生じるなどの欠点があった。
どの欠点のない、印字性、走行性、取扱性に優れた感熱
転写プリンタリボンを提供せんとするものである。
が1%以下、150℃の長手方向の熱収縮率が2%以上
4.2%以下であることを特徴とする感熱転写リボンに
関するものである。
フイルムとしては、ポリエステル、中でもポリエチレン
テレフタレートやポリエチレンナフタレート、およびそ
の共重合体や他のポリマとのブレンド体、さらには積層
体などの複合体が優れた特性を有しているので特に好ま
しい。固有粘度は、0.55以上、好ましくは0.63
以上のポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレートが好ましい。なお、本フィルム中には、相溶化
剤、可塑剤、耐候剤、酸化防止剤、熱安定剤、すべり
剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、増白剤、着色
剤、導電剤などを添加含有させてもよい。もちろん、本
発明フィルムは単膜でもよいが、これに他のポリマー
層、例えばポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミ
ド、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系ポリマーなどを積
層してもよい。もちろん、感熱ヘッドが接する側のフイ
ルム表面には特開平4−126293などで代表される
ような高温スティック防止離型コートをしておくことが
好ましく、また転写インクの接する側のフイルム表面に
はコロナ放電処理やウレタン、アクリル、エステルなど
で代表される易接着樹脂のコーティングなどの表面活性
化処理をしてもよい。
℃の熱収縮率は1%以下、150℃の長手方向の熱収縮
率は2%以上でなければならない。従来は、感熱転写リ
ボンには高温の温度がかかるために、熱収縮率は小さく
ないといけないと考えられていたが、いくら熱収縮率を
小さくしても皺などの欠点のない、印字性、走行性、取
扱性に優れた感熱転写プリンタリボンを得ることが出来
ないのである。そこで本発明者らは鋭意検討したところ
感熱転写リボンの100℃の長手方向の熱収縮率は1%
以下、好ましくは0.7%以下と小さいことが必要であ
るが、150℃以上の熱収縮率は2%以上、好ましくは
3%以上、さらに好ましくは4%以上で、かつ4.2%
以下と大きくなければならないことを見いだしたのであ
る。これは、100℃の熱収縮率は、感熱転写リボンの
高温・多湿下での長期保存によるフイルムの収縮・変形
の防止に必要な特性であり、150℃以上の熱収縮率
は、高温の感熱ヘッドが感熱転写リボンに接触すること
によるフイルムの収縮・変形による皺の防止、良好な印
字性・走行性・取扱性を確保するのに必要な特性であ
る。
℃の熱収縮応力が30g/mm2 以上、210℃の幅方
向の熱収縮応力が60g/mm2 以上、好ましくは、1
00g/mm2 以上であることが本発明の熱転写リボン
に好ましい特性である。これは、150℃以上の長手方
向の熱収縮率が2%以上、好ましくは3%以上、さらに
好ましくは4%以上で、かつ4.2%以下と大きくて
も、熱転写リボンの幅方向の熱収縮応力が60g/mm
2 未満、好ましくは、100g/mm2 未満であると、
上記した熱転写リボンに皺の発生、印字性・走行性・取
扱性などの問題点が発生しやすくなり、良好な感熱転写
リボン特性を確保することが困難になることが多いため
である。幅方向の100℃の熱収縮応力が30g/mm
2 未満だと、感熱転写インクのベースフイルムへのコー
ティング時に皺の発生が見られ、均一な塗布製品が得ら
れないためである。
方向の100℃の熱収縮率は1%以下、好ましくは0.
5%以下と小さいことが必要であるが、150℃以上の
長手方向の熱収縮率は2%以上、好ましくは3%以上、
さらに好ましくは4%以上で、かつ4.2%以下と大き
くなければならないのである。これは、100℃の熱収
縮率は感熱転写インクのコーティング時の加熱によるフ
イルムの収縮・変形の防止に必要な特性であり、150
℃以上の熱収縮率は、高温の感熱ヘッドが感熱転写リボ
ンに接触することによるフイルムの収縮・変形による皺
の防止、良好な印字性・走行性・取扱性を確保するのに
必要な特性である。
方向の5%伸び時の強度F5値が14kg/mm2 以
上、好ましくは16kg/mm2 、さらに好ましくは1
8kg/mm2 でなければならない。該リボンの長手方
向の5%伸び時の強度F5値が14kg/mm2 未満だ
と、感熱転写リボンが伸びたり、カールしたり、皺が発
生したりして感熱転写時の印字性・走行性・取扱性が極
端に劣り、感熱転写リボンとしては使用に耐えなくなる
ためである。もちろん幅方向の5%伸び時の強度F5値
も大切であり、8kg/mm2 以上、好ましくは10k
g/mm2 以上と大きい方が好ましい。
は平滑であることが好ましく、中心線平均粗さRaで、
0.02〜1μmの範囲のものが感熱転写時の印字性・
走行性・取扱性・耐久性などの点でよい。
厚さは、1〜15μm、好ましくは2〜6μmである。
これは印字性、加工適性、取扱性などより適宜決めるこ
とが出来る。
て述べる。まず感熱転写リボン用のベースフイルムの製
造方法について述べる。熱可塑性ポリマーを乾燥後に通
常の押出機に供給して該融点以上に加熱後、定量的にT
ダイ口金から吐出させ、高電圧を印加しながら冷却ドラ
ムに密着固化させ無延伸フイルムを得る。該無延伸フイ
ルムを長手方向に多段階で4〜8倍延伸し、続いて幅方
向に3〜5倍延伸し、さらに150〜250℃で、必要
なら弛緩させながら熱処理する。さらに長手方向に1.
01〜1.8倍再延伸・熱処理してもよいことは明らか
である。なお、長手方向の最初の延伸は、多段階で4〜
8倍延伸することにより、高いF5値と適度な熱収縮率
を得ることが出来るのである。特に好ましい延伸条件と
しては、例えば特公平4−455などに代表されるよう
な長手方向の多段階延伸方法である。もちろん熱処理条
件(温度、リラックス率、時間、およびそれらの組合せ
条件など)を最適化して本発明の範囲内に熱収縮率を入
れるようにしてもよい。かくして得られた二軸配向フイ
ルムの表面に易接着処理や離型処理をしてもよいが、製
膜ラインの途中で該表面処理をするほうが好ましい。か
くして得られた厚さ1〜15μmのベースフイルムの易
接着処理をした表面に感熱転写インクをコーティング
し、離型処理をした表面に必要ならさらにスティック防
止コートをすることにより本発明の感熱転写リボンを得
る。
定されるものではないが、ワックス類や低融点ポリマー
などで代表されるバインダ成分、カーボンブラックや着
色剤、顔料、染料などで代表される着色成分を主成分と
し、それに必要なら柔軟剤、融点調整剤、平滑化剤、分
散剤などを含有させてもよい。コーティング方法は各種
の方法、例えばホットメルト法、溶剤コート法を用い
る。用途にあわせて適当にスリットし、必要なら感熱転
写リボン用のカセットケースにいれるのである。
張り試験機に幅10mm、試長100mmとなるように
セットし、引っ張り速度200mm/min、温度25
℃、湿度65RH%の条件でフイルムの5%伸張に対す
る強度をF5値とする。
目印を入れ、サンプルのひとつの片側を把持し、もう一
方の端に重さ100mgの重りをぶら下げ、所定の温度
に15分間保持し、該サンプルが熱によって変形収縮し
た試長量から次式に従い求める。
(mm)}/5
側を固定把持し、もう一方の端には応力Uゲージに接続
した把持具でとめ、それを熱風オーブン内にいれ、昇温
速度3℃/minで昇温し、昇温に伴うサンプルの熱収
縮により発生する応力を検出し、この応力をサンプルの
断面積で割った値をその温度での熱収縮応力とし、その
単位はg/mm2 で表す。
高精細プリンターを用い、印字の鮮明性について肉眼と
100倍の実体顕微鏡で観察・評価した。表1に示すよ
うに、印字された文字にかすれ、伸び、変形などの欠点
がなく、また、印字以外の部分に余分な印字がない場合
を、○とした。
実施例、比較例を示す。
ポリエチレンテレフタレート(添加剤として、平均粒径
2μmの炭酸カルシウム0.24重量%含有)を乾燥
後、直径150mmスクリューを有する押出機に供給
し、285℃で溶融したのちTダイ口金から押出成形
し、25℃に保たれた冷却ドラム上に静電荷を印加させ
ながら密着冷却固化した。該キャストフィルムを長手方
向ロール式延伸機にて118℃で2倍延伸後、さらに同
じ方向に85℃で2.8倍延伸し、複屈折として0.1
8と高くしたのち、テンターに導入し、87℃で4倍延
伸後、一旦60℃に冷却したのち200℃および130
℃で熱固定して、厚さ3.5μmの二軸配向フィルムを
得た。かくして得られたフイルムの片面に耐熱ステック
防止コートをし、もう一方の面はコロナ放電処理をした
後に次に示す感熱転写インクを厚さ5μmになるように
ホットメルトコートした。
したが、該感熱転写リボンを感熱転写プリンター(セイ
コー電子工業株式会社製高精細プリンター)の8階調の
ソフト(“PLALMIX”)で印字性、走行性などに
ついて評価をした。その結果、表1に示したように、い
ずれも全く問題のない優れた感熱転写リボンとしての特
性を示した。
/130℃に昇温させる以外は、実施例1と全く同じに
して厚さ3.5μmの二軸配向フイルム、および感熱転
写リボンを得た。
℃に低温化させる以外は、実施例1と全く同じにして厚
さ3.5μmの二軸配向フイルム、および感熱転写リボ
ンを得た。
6%の弛緩熱処理する以外は、実施例1と全く同じにし
て厚さ3.5μmの二軸配向フイルム、および感熱転写
リボンを得た。
で延伸する以外は、実施例1と全く同じにして厚さ3.
5μmの二軸配向フイルム、および感熱転写リボンを得
た。
熱収縮率、熱収縮応力および5%伸び時の強度F5値を
規制することにより、感熱転写インクのベースフイルム
へのコーティング加工時の皺などの加工上の問題点が全
くなく、さらに感熱転写時の印字性、走行性に優れた感
熱転写リボンおよびベースフイルムを提供するものであ
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 100℃の長手方向の熱収縮率が1%以
下、150℃の長手方向の熱収縮率が2%以上4.2%
以下であることを特徴とする感熱転写リボン。 - 【請求項2】 100℃の長手方向の熱収縮率が1%以
下、150℃の長手方向の熱収縮率が2%以上4.2%
以下であるベースフイルムを用いたことを特徴とする請
求項1に記載の感熱転写リボン。 - 【請求項3】 100℃の幅方向の熱収縮応力が30g
/mm2 以上、210℃の幅方向の熱収縮応力が60g
/mm2 以上であることを特徴とする請求項1または請
求項2に記載の感熱転写リボン。 - 【請求項4】 ベースフイルムの長手方向の5%伸び時
の強度F5値が14kg/mm2 以上であることを特徴
とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の感熱転写
リボン。 - 【請求項5】 ベースフイルムの長手方向の5%伸び時
の強度F5値が16kg/mm2 以上であることを特徴
とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の感熱転写
リボン。 - 【請求項6】 ベースフイルムの長手方向の5%伸び時
の強度F5値が18kg/mm2 以上であることを特徴
とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の感熱転写
リボン。 - 【請求項7】 ベースフイルムがポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレートおよびその複合体か
ら選ばれた素材であることを特徴とする請求項1〜請求
項6のいずれかに記載の感熱転写リボン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20443995A JP3158980B2 (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | 感熱転写リボン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20443995A JP3158980B2 (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | 感熱転写リボン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0952457A JPH0952457A (ja) | 1997-02-25 |
JP3158980B2 true JP3158980B2 (ja) | 2001-04-23 |
Family
ID=16490553
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20443995A Expired - Lifetime JP3158980B2 (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | 感熱転写リボン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3158980B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100636608B1 (ko) | 1998-09-11 | 2006-10-20 | 데이진 가부시키가이샤 | 감열 전사 리본용 이축 배향 폴리에스테르 필름, 이로이루어진 적층 필름 및 이의 제조방법 |
KR20030060966A (ko) | 2000-12-01 | 2003-07-16 | 데이진 가부시키가이샤 | 이축 배향 폴리에스테르 필름 |
-
1995
- 1995-08-10 JP JP20443995A patent/JP3158980B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0952457A (ja) | 1997-02-25 |
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