JPH07119054B2 - 耐熱性延伸ポリオレフィンシートおよびその製造方法 - Google Patents
耐熱性延伸ポリオレフィンシートおよびその製造方法Info
- Publication number
- JPH07119054B2 JPH07119054B2 JP2168536A JP16853690A JPH07119054B2 JP H07119054 B2 JPH07119054 B2 JP H07119054B2 JP 2168536 A JP2168536 A JP 2168536A JP 16853690 A JP16853690 A JP 16853690A JP H07119054 B2 JPH07119054 B2 JP H07119054B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- heat
- stretched
- polyolefin
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐熱性延伸ポリオレフィンシートの製造方法に
関するものであり、更に詳しく述べるならば、熱収縮
性、例えば、熱転写などのサーマルプリンターにおいて
印刷時の熱収縮による耐カール性などを改善した受像シ
ート用支持体として有用な耐熱性延伸ポリオレフィンシ
ートの製造方法に関するものである。本発明方法により
得られるシートは熱によるカールの少ないシート用支持
体として各種の用途に利用することが可能で、しかも、
延伸シートの利点である力学特性や、ボイドなどを保持
した延伸シートである。
関するものであり、更に詳しく述べるならば、熱収縮
性、例えば、熱転写などのサーマルプリンターにおいて
印刷時の熱収縮による耐カール性などを改善した受像シ
ート用支持体として有用な耐熱性延伸ポリオレフィンシ
ートの製造方法に関するものである。本発明方法により
得られるシートは熱によるカールの少ないシート用支持
体として各種の用途に利用することが可能で、しかも、
延伸シートの利点である力学特性や、ボイドなどを保持
した延伸シートである。
最近、各種の延伸フィルム、特にポリオレフィンフィル
ムが、印刷、プリンター、包装、装飾などの用途に利用
されている。これらのフィルムは、ポリオレフィンと他
の添加成分との混合物を溶融押し出し法によってフィル
ムとし、所定の条件下で、1ないし2軸に延伸して、製
造されている。
ムが、印刷、プリンター、包装、装飾などの用途に利用
されている。これらのフィルムは、ポリオレフィンと他
の添加成分との混合物を溶融押し出し法によってフィル
ムとし、所定の条件下で、1ないし2軸に延伸して、製
造されている。
前記他の添加成分としては、ポリオレフィンに対し相溶
性のない第2成分としてのポリオレフィン、或はその他
の熱可塑性樹脂や、無機顔料などが用いられ、延伸によ
って、フィルム中にボイドを形成し、フィルムを嵩高と
するばかりでなく、筆記性、塗工適性を改善するもので
ある。
性のない第2成分としてのポリオレフィン、或はその他
の熱可塑性樹脂や、無機顔料などが用いられ、延伸によ
って、フィルム中にボイドを形成し、フィルムを嵩高と
するばかりでなく、筆記性、塗工適性を改善するもので
ある。
上記のような延伸ポリオレフィンフィルムは、カラーハ
ードコピー用としても染料熱転写プリンターの画像受容
紙の支持体として用いられている。
ードコピー用としても染料熱転写プリンターの画像受容
紙の支持体として用いられている。
最近、サーマルプリンター、特に鮮明なカラー画像がプ
リント可能な昇華染料熱転写プリンター用のプリントシ
ートにおいて、無機顔料とポリプロピレンなどのポリオ
レフィンを主成分として含み、かつ1ないし2軸延伸さ
れた多層構造のフィルムが、基層シートとして用いられ
ている。昇華染料熱転写プリンター用受像シートはこの
基層上に、ポリエステルなどの染料染着性樹脂を主成分
とする画像受容層を設けたものである。このような基層
シートを用いると、均一で濃度の高い印画が得られると
いう長所がある。
リント可能な昇華染料熱転写プリンター用のプリントシ
ートにおいて、無機顔料とポリプロピレンなどのポリオ
レフィンを主成分として含み、かつ1ないし2軸延伸さ
れた多層構造のフィルムが、基層シートとして用いられ
ている。昇華染料熱転写プリンター用受像シートはこの
基層上に、ポリエステルなどの染料染着性樹脂を主成分
とする画像受容層を設けたものである。このような基層
シートを用いると、均一で濃度の高い印画が得られると
いう長所がある。
しかし、このようなポリプロピレンを主成分とし、か
つ、1軸および/又は2軸延伸された単層、又は多層構
造のフィルムをサーマルプリンター用シートとして、或
は、その基層として用いた場合、サーマルヘッドなどで
加熱された際に、延伸応力が熱で緩和され、延伸方向に
熱収縮し、その結果プリントシートにカールやシワが発
生し、シートの走行にトラブルを起こし、またプリント
の商品価値を著しく低下させる等の欠点があった。
つ、1軸および/又は2軸延伸された単層、又は多層構
造のフィルムをサーマルプリンター用シートとして、或
は、その基層として用いた場合、サーマルヘッドなどで
加熱された際に、延伸応力が熱で緩和され、延伸方向に
熱収縮し、その結果プリントシートにカールやシワが発
生し、シートの走行にトラブルを起こし、またプリント
の商品価値を著しく低下させる等の欠点があった。
このような問題点を改善するために、比較的熱収縮性の
小さい基材を芯体として、その両面に上記の延伸フィル
ムを積層貼着して耐熱性のある基層シートが作られてい
る。しかし、この方法では、熱収縮の結果であるシワを
克服することはできるが、互に収縮率の違う3層のシー
トを貼り合わせているため、熱によるカールは完全に解
消されず、又製造工程が複雑になるためコストも高くな
っていた。
小さい基材を芯体として、その両面に上記の延伸フィル
ムを積層貼着して耐熱性のある基層シートが作られてい
る。しかし、この方法では、熱収縮の結果であるシワを
克服することはできるが、互に収縮率の違う3層のシー
トを貼り合わせているため、熱によるカールは完全に解
消されず、又製造工程が複雑になるためコストも高くな
っていた。
これを克服するために、上記の延伸多層構造フィルムを
熱処理することが、従来から試みられており、当該フィ
ルムを熱ロールに連続的に接触させたり、加熱したオー
ブンの中を通過させることによって、フィルムに残留し
ている延伸応力熱によって緩和し、熱収縮率を小さくす
ることが行なわれてきた。しかし、このような長尺品を
加熱すると、横方向が顕著に収縮し、しわや、たるみの
発生原因となった。また、この延伸フィルムは熱伝導率
が小さいことが特色なので、加熱に時間がかかり、フィ
ルムを、オーブンや加熱ロールなどで連続加熱する際
に、効果的で再現性のある熱処理が困難であったり、凹
凸を生じたりしていた。
熱処理することが、従来から試みられており、当該フィ
ルムを熱ロールに連続的に接触させたり、加熱したオー
ブンの中を通過させることによって、フィルムに残留し
ている延伸応力熱によって緩和し、熱収縮率を小さくす
ることが行なわれてきた。しかし、このような長尺品を
加熱すると、横方向が顕著に収縮し、しわや、たるみの
発生原因となった。また、この延伸フィルムは熱伝導率
が小さいことが特色なので、加熱に時間がかかり、フィ
ルムを、オーブンや加熱ロールなどで連続加熱する際
に、効果的で再現性のある熱処理が困難であったり、凹
凸を生じたりしていた。
更に、このような受像シートの問題として、高温での耐
熱性があまり改善されていないことが挙げられる。そこ
で、熱変形のない鮮明なプリントが得られ、工業的に安
定した耐熱性を有する延伸シートの開発が望まれてい
た。
熱性があまり改善されていないことが挙げられる。そこ
で、熱変形のない鮮明なプリントが得られ、工業的に安
定した耐熱性を有する延伸シートの開発が望まれてい
た。
本発明は、従来の延伸ポリオレフィンフィルムの上記問
題点を解消し、耐熱性の高い延伸ポリオレフィンシート
を提案しようとするものである。
題点を解消し、耐熱性の高い延伸ポリオレフィンシート
を提案しようとするものである。
かかる現状に鑑み本発明者らは、100℃以上での耐熱
性、特に熱収縮率とカール発生のない、又は少ないシー
トの製造方法について鋭意研究した。
性、特に熱収縮率とカール発生のない、又は少ないシー
トの製造方法について鋭意研究した。
本発明の耐熱性ポリオレフィンシートを製造する方法
は、ポリオレフィン樹脂を主成分とし含み、かつ1軸な
いし2軸延伸された少なくとも1層のフィルム層を含む
シートを、2〜30Kg/mの張力下にロール状に巻き上げ、
このロール状シートを加熱して、その縦方向および横方
向の熱収縮率を、120℃、および130℃において、いずれ
も1%以下にすることを特徴とするものである。
は、ポリオレフィン樹脂を主成分とし含み、かつ1軸な
いし2軸延伸された少なくとも1層のフィルム層を含む
シートを、2〜30Kg/mの張力下にロール状に巻き上げ、
このロール状シートを加熱して、その縦方向および横方
向の熱収縮率を、120℃、および130℃において、いずれ
も1%以下にすることを特徴とするものである。
本発明の耐熱性ポリオレフィンシートの製造方法におい
て、前記フィルム層が、8〜65重量%の無機質微細粉末
と30〜92重量%のポリプロピレン樹脂を主成分として含
む紙状フィルム層であることが好ましい。
て、前記フィルム層が、8〜65重量%の無機質微細粉末
と30〜92重量%のポリプロピレン樹脂を主成分として含
む紙状フィルム層であることが好ましい。
本発明の耐熱性ポリオレフィンシートは、ポリオレフィ
ン樹脂を主成分として含み、かつ、1軸又は2軸延伸さ
れた少なくとも1層のフィルム層を含み、このシートが
2〜30Kg/mの張力下に巻き上げられたロール状シートの
状態で加熱され、それによって120℃および130℃におけ
る縦方向および横方向の熱収縮率が、いずれも1%以下
に規制されていることを特徴とするものである。
ン樹脂を主成分として含み、かつ、1軸又は2軸延伸さ
れた少なくとも1層のフィルム層を含み、このシートが
2〜30Kg/mの張力下に巻き上げられたロール状シートの
状態で加熱され、それによって120℃および130℃におけ
る縦方向および横方向の熱収縮率が、いずれも1%以下
に規制されていることを特徴とするものである。
上記本発明の耐熱性延伸ポリオレフィンシートにおいて
前記フィルム層が、8〜65重量%の無機質微粉末と、35
〜92重量%のポリオレフィン樹脂とを主成分として含む
紙状フィルム層であることが好ましい。
前記フィルム層が、8〜65重量%の無機質微粉末と、35
〜92重量%のポリオレフィン樹脂とを主成分として含む
紙状フィルム層であることが好ましい。
従来プラスチックフィルムを熱収縮させ、その寸法安定
性を向上させることは、既に知られているが、それが比
較的低い温度における熱収縮率とは異なり、120℃およ
び130℃という比較的高い温度における熱収縮率に着目
して、これを制御し、それによって高温におけるカール
発生や収縮の改善のための利用することは従来知られて
いなかった。
性を向上させることは、既に知られているが、それが比
較的低い温度における熱収縮率とは異なり、120℃およ
び130℃という比較的高い温度における熱収縮率に着目
して、これを制御し、それによって高温におけるカール
発生や収縮の改善のための利用することは従来知られて
いなかった。
従来、延伸フィルムの延伸時の残留応力を緩和させ、熱
収縮率を小さくする処理は知られていたが、本発明者ら
は、ポリオレフィンを主成分として含み1軸ないし2軸
延伸されたフィルムの耐熱性、耐熱カール性をさらに改
良すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の温度範囲におけ
る熱収縮率に注目し、これをコントロールすることによ
って耐熱性の高いシートの製造に成功したものである。
収縮率を小さくする処理は知られていたが、本発明者ら
は、ポリオレフィンを主成分として含み1軸ないし2軸
延伸されたフィルムの耐熱性、耐熱カール性をさらに改
良すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の温度範囲におけ
る熱収縮率に注目し、これをコントロールすることによ
って耐熱性の高いシートの製造に成功したものである。
本発明で用いるポリオレフィンとしては、高密度ポリエ
チレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどがあ
り、これと併用可能なその他の熱可塑性合成樹脂として
は、ポリスチレン、エチレン酢ビ共重合体などがある。
チレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどがあ
り、これと併用可能なその他の熱可塑性合成樹脂として
は、ポリスチレン、エチレン酢ビ共重合体などがある。
本発明方法に用いられるシートはは、前記延伸ポリオレ
フィンフィルム単一層により構成されていてもよいし、
或は、前記延伸ポリオレフィンフィルムと、他のプラス
チックフィルムとを積層して形成された多層構造体であ
ってもよい。
フィンフィルム単一層により構成されていてもよいし、
或は、前記延伸ポリオレフィンフィルムと、他のプラス
チックフィルムとを積層して形成された多層構造体であ
ってもよい。
多層構造として、表面層と基材層とからなるものであっ
てもよい。また表面に紙化層を設ける場合、その厚さ
は、印刷適性などの用途によって適宜に設定されるが、
通常片側10〜20μmで、基材層の両側に存在するのが望
ましい。
てもよい。また表面に紙化層を設ける場合、その厚さ
は、印刷適性などの用途によって適宜に設定されるが、
通常片側10〜20μmで、基材層の両側に存在するのが望
ましい。
ポリオレフィンフィルム中には、無機質微細粉末が含ま
れていてもよく、例えば、平均粒径が20μm以下の炭酸
カルシウム、焼成クレー、ケイ藻土、タルク、酸化チタ
ン、シリカ、水酸化アルミニウム等が用いられる。無機
質微細粉末の含有率は8〜65重量%であることが好まし
く、10〜40重量%であることがより好ましい。
れていてもよく、例えば、平均粒径が20μm以下の炭酸
カルシウム、焼成クレー、ケイ藻土、タルク、酸化チタ
ン、シリカ、水酸化アルミニウム等が用いられる。無機
質微細粉末の含有率は8〜65重量%であることが好まし
く、10〜40重量%であることがより好ましい。
延伸シートの合計厚さは、印刷などの用途によって適宜
設定されるが、通常20〜200μmであることが好まし
い。
設定されるが、通常20〜200μmであることが好まし
い。
本発明者らは、延伸シートの加熱による収縮とそれに伴
なうカールの発生について、研究し、その結果延伸ポリ
オレフィンシートを面圧下にポリオレフィン樹脂の融点
に近い温度、すなわち110℃以上の温度で加熱すること
によって、このような温度範囲におけるシートの熱収縮
率を低下させることができ、従来のポリオレフィンシー
トの欠点を解消又は軽減させ得ることを見出した。熱処
理すべき延伸シートに面圧を付与するには、延伸シート
を、例えば2〜30Kg/mの張力をかけて緊張下に巻き上
げ、この延伸シートを、ロール状のまゝ、所定温度の熱
処理に供すればよい。このような加熱処理によりフィル
ムはその縦方向および横方向の熱収縮が実質上許されな
い状態で熱処理され、その潜在的熱収縮性が著るしく低
下する。
なうカールの発生について、研究し、その結果延伸ポリ
オレフィンシートを面圧下にポリオレフィン樹脂の融点
に近い温度、すなわち110℃以上の温度で加熱すること
によって、このような温度範囲におけるシートの熱収縮
率を低下させることができ、従来のポリオレフィンシー
トの欠点を解消又は軽減させ得ることを見出した。熱処
理すべき延伸シートに面圧を付与するには、延伸シート
を、例えば2〜30Kg/mの張力をかけて緊張下に巻き上
げ、この延伸シートを、ロール状のまゝ、所定温度の熱
処理に供すればよい。このような加熱処理によりフィル
ムはその縦方向および横方向の熱収縮が実質上許されな
い状態で熱処理され、その潜在的熱収縮性が著るしく低
下する。
本発明の方法において、延伸ポリオレフィンフィルムに
対する面圧下の加熱は、前記ロール状フィルムをオーブ
ン中において熱風又は赤外線照射などによる加熱であっ
てもよいし、或は、これを熱ロールに接触させることに
よる加熱等であってもよい。
対する面圧下の加熱は、前記ロール状フィルムをオーブ
ン中において熱風又は赤外線照射などによる加熱であっ
てもよいし、或は、これを熱ロールに接触させることに
よる加熱等であってもよい。
本発明の延伸シートは単独で用いても良いが、他のシー
トと貼着し、積層シートとすることで更に熱変形性が低
減できる。
トと貼着し、積層シートとすることで更に熱変形性が低
減できる。
上記のような積層シートの表面(画像形成画)に昇華染
料受容層を設けることにより、昇華染料転写方式のプリ
ンターに用いて色相、濃度が均一なカラープリント用シ
ートが出来る。
料受容層を設けることにより、昇華染料転写方式のプリ
ンターに用いて色相、濃度が均一なカラープリント用シ
ートが出来る。
本発明に用いられるポリオレフィンシートのうち、ポリ
オレフィンを主成分とする1軸ないし2軸延伸フィルム
を含む多層構造シートは、合成紙「ユポ」(商標、王子
油化合成紙社製)として知られており、印刷、筆記プリ
ンター用途に用いられているものである。
オレフィンを主成分とする1軸ないし2軸延伸フィルム
を含む多層構造シートは、合成紙「ユポ」(商標、王子
油化合成紙社製)として知られており、印刷、筆記プリ
ンター用途に用いられているものである。
次に実施例をあげて本発明の方法を説明する。
未熱処理延伸シートの製造例1 メルトインデックス(MI)0.8のポリプロピレン80重量
部に、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム20重量部を配
合し、この混合物を270℃に設定された押出機を用いて
混練し、シート状に押し出し、冷却装置により冷却し
て、未延伸シートを得た。この未延伸シートを145℃に1
0秒間加熱後、縦方向に5倍延伸した。
部に、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム20重量部を配
合し、この混合物を270℃に設定された押出機を用いて
混練し、シート状に押し出し、冷却装置により冷却し
て、未延伸シートを得た。この未延伸シートを145℃に1
0秒間加熱後、縦方向に5倍延伸した。
別に、MI:4.0のポリプロピレン70重量%と、炭酸カルシ
ウム粉末20%と、低密度ポリエチレン10重量%との混合
物を、押出機を用いて溶融混練し、これをフィルム形成
ダイに供給して上記延伸シートからなる芯体の両側に押
出し、表裏紙状フィルム層を形成した。このようにして
得られた3層積層物を、185℃に加熱したのち横方向に
1.5倍の延伸を施した。次に、得られたフィルムの表裏
面にコロナ放電処理を施し、厚さ100μmの積層構造体
を得た。この積層構造体の表面のベック指数は400秒で
あった。また外観は不透明度が48%、光沢度が38%、白
色度が91%であった。この3層積層構造体中の各層の厚
さは、表面フィルム層:25μm、芯体:50μm、裏面フィ
ルム層:25μmであった。
ウム粉末20%と、低密度ポリエチレン10重量%との混合
物を、押出機を用いて溶融混練し、これをフィルム形成
ダイに供給して上記延伸シートからなる芯体の両側に押
出し、表裏紙状フィルム層を形成した。このようにして
得られた3層積層物を、185℃に加熱したのち横方向に
1.5倍の延伸を施した。次に、得られたフィルムの表裏
面にコロナ放電処理を施し、厚さ100μmの積層構造体
を得た。この積層構造体の表面のベック指数は400秒で
あった。また外観は不透明度が48%、光沢度が38%、白
色度が91%であった。この3層積層構造体中の各層の厚
さは、表面フィルム層:25μm、芯体:50μm、裏面フィ
ルム層:25μmであった。
実施例1 無機顔料を含むポリオレフィンを主成分とし、かつ、2
軸延伸された多層構造のフィルム(商標:ユポFPG 15
0、厚さ:150μm、幅:1m、長さ:1000m、王子油化合成
紙)を、張力50Kg/m下で巻き取り、得られたロールを11
0℃で24時間熱処理した。
軸延伸された多層構造のフィルム(商標:ユポFPG 15
0、厚さ:150μm、幅:1m、長さ:1000m、王子油化合成
紙)を、張力50Kg/m下で巻き取り、得られたロールを11
0℃で24時間熱処理した。
得られた熱処理フィルムの熱収縮率は下記の通りであっ
た。
た。
評価 1)熱収縮率 供試シートを所定の温度のオーブンに10分間平置きし、
熱収縮させた前後でシートの寸法を測定して、熱収縮を
測定した。
熱収縮させた前後でシートの寸法を測定して、熱収縮を
測定した。
2)加熱カール 供試シートについて、120℃のオーブンに10分間平置き
した後、カールの発生状況を目視で評価した。
した後、カールの発生状況を目視で評価した。
2)プリントカール 供試シートに常法により染料画像染着層を設けて受像シ
ートを製造し、この受像シートに市販の昇華転写プリン
ターを用いてカラー画像をプリントとした。プリントさ
れた受像シートについて、カール発生状況を目視で評価
した。
ートを製造し、この受像シートに市販の昇華転写プリン
ターを用いてカラー画像をプリントとした。プリントさ
れた受像シートについて、カール発生状況を目視で評価
した。
実施例2 製造例1に記載の未熱処理シート(幅1m、長さ2000m)
を、張力20Kg/m下でロール状に巻き上げた。このロール
を、120℃のオーブンで24時間熱処理した。
を、張力20Kg/m下でロール状に巻き上げた。このロール
を、120℃のオーブンで24時間熱処理した。
得られた熱処理シートの熱収縮率は下記の通りであっ
た。
た。
テスト結果を第1表に示す。
比較例1および2 実施例1および2の未熱処理フィルムについて、実施例
1と同一のテストを施した。その結果を第1表に示す。
1と同一のテストを施した。その結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕 上記実施例および比較例から明らかなように、本発明の
延伸ポリオレフィンシートは、耐熱性に優れたものであ
り、例えば熱転写プリンター用受像シートの支持体など
の用途に有用であって、産業上極めて有益なものであ
る。
延伸ポリオレフィンシートは、耐熱性に優れたものであ
り、例えば熱転写プリンター用受像シートの支持体など
の用途に有用であって、産業上極めて有益なものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 (56)参考文献 特開 昭57−103819(JP,A) 特開 昭57−195624(JP,A) 特開 昭63−149149(JP,A) 特開 平2−38093(JP,A) 特開 昭64−5825(JP,A) 特開 昭58−98219(JP,A) 特開 昭56−46731(JP,A) 特開 昭62−62433(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】ポリオレフィン樹脂を主成分として含み、
かつ1軸又は2軸延伸された少なくとも1層のフィルム
層を含むシートを、2〜30Kg/mの張力下にロール状に巻
き上げ、このロール状シートを加熱して、前記シートの
縦方向および横方向の熱収縮率を、120℃および130℃に
おいて、いずれも1%以下にすることを特徴とする耐熱
性延伸ポリオレフィンシートの製造方法。 - 【請求項2】前記フィルム層が、8〜65重量%の無機質
微粉末と、35〜92重量%のポリオレフィン樹脂とを主成
分として含む紙状フィルム層である、請求項1に記載の
耐熱性延伸ポリオレフィンシートの製造方法。 - 【請求項3】ポリオレフィン樹脂を主成分として含み、
かつ、1軸又は2軸延伸された少なくとも1層のフィル
ム層を含み、このシートが2〜30Kg/mの張力下に巻き上
げられたロール状シートの状態で加熱され、それによっ
て120℃および130℃における縦方向および横方向の熱収
縮率が、いずれも1%以下に規制されていることを特徴
とする耐熱性ポリオレフィンシート。 - 【請求項4】前記フィルム層が、8〜65重量%の無機質
微粉末と、35〜92重量%のポリオレフィン樹脂とを主成
分として含む紙状フィルム層である、請求項3に記載の
耐熱性延伸ポリオレフィンシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2168536A JPH07119054B2 (ja) | 1990-06-28 | 1990-06-28 | 耐熱性延伸ポリオレフィンシートおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2168536A JPH07119054B2 (ja) | 1990-06-28 | 1990-06-28 | 耐熱性延伸ポリオレフィンシートおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0459225A JPH0459225A (ja) | 1992-02-26 |
JPH07119054B2 true JPH07119054B2 (ja) | 1995-12-20 |
Family
ID=15869840
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2168536A Expired - Fee Related JPH07119054B2 (ja) | 1990-06-28 | 1990-06-28 | 耐熱性延伸ポリオレフィンシートおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07119054B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3264771B2 (ja) * | 1994-02-23 | 2002-03-11 | 株式会社ユポ・コーポレーション | 印刷性の優れた不透明積層樹脂フイルム |
JP2006056146A (ja) * | 2004-08-20 | 2006-03-02 | Dainippon Printing Co Ltd | 積層シート |
US20120008251A1 (en) * | 2010-07-12 | 2012-01-12 | Wei-Ching Yu | Film capacitors comprising melt-stretched films as dielectrics |
JP6018888B2 (ja) * | 2012-11-21 | 2016-11-02 | 積水化学工業株式会社 | エレクトレットシート |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5646731A (en) * | 1979-09-25 | 1981-04-28 | Daicel Chem Ind Ltd | Preparation of laminated film |
JPS57103819A (en) * | 1980-12-19 | 1982-06-28 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | Manufacture of biaxially stretched polypropylene film of excellent rigidity and heat-shrinking resistance |
JPS57195624A (en) * | 1981-05-28 | 1982-12-01 | Toray Ind Inc | Biaxially-oriented polypropylene film |
JPS5898219A (ja) * | 1981-12-07 | 1983-06-11 | Teijin Ltd | フイルムの熱処理方法 |
JPS63149149A (ja) * | 1986-12-15 | 1988-06-21 | 東レ株式会社 | 熱接着性2軸配向ポリプロピレンフイルム |
JPH0238093A (ja) * | 1988-07-28 | 1990-02-07 | Oji Paper Co Ltd | 熱転写画像記録シート用基層シート |
-
1990
- 1990-06-28 JP JP2168536A patent/JPH07119054B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0459225A (ja) | 1992-02-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH03293197A (ja) | サーマルプリンター用受像シート | |
US5496791A (en) | Thermal transfer image-receiving sheet | |
JPH0516539A (ja) | 染料熱転写受像シート | |
JPH0655549B2 (ja) | 熱転写記録用画像受容シ−ト | |
JPH05230247A (ja) | コンピューター印刷可能なコーテッドフィルム | |
JPH07119054B2 (ja) | 耐熱性延伸ポリオレフィンシートおよびその製造方法 | |
JPH0460437B2 (ja) | ||
JP2674866B2 (ja) | 熱転写プリンター用受像シート | |
US5663116A (en) | Thermal transfer dye image-receiving sheet | |
JP4086924B2 (ja) | インクジェット記録用紙 | |
JP2593086B2 (ja) | 複合シート | |
JPH05169864A (ja) | 染料熱転写受像シート | |
JPH0781231A (ja) | 感熱記録紙 | |
JP2575340B2 (ja) | 積層樹脂シ−ト | |
JP3182843B2 (ja) | 染料熱転写受像シート | |
JP2855925B2 (ja) | サーマル画像プリントシート | |
JPH0410985A (ja) | 熱転写記録用ポリエステルフィルム及びその製造方法 | |
JP3476055B2 (ja) | 空洞含有ポリエステル系フィルム | |
JPH05254263A (ja) | 染料熱転写受像シート | |
JP3089778B2 (ja) | 染料熱転写受像シートの製造方法 | |
JP3158980B2 (ja) | 感熱転写リボン | |
JP2588614B2 (ja) | サーマル画像プリントシートの製造方法 | |
JPH0478103B2 (ja) | ||
JPH0238093A (ja) | 熱転写画像記録シート用基層シート | |
JP3068872B2 (ja) | サーマル画像プリント用シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |