JP3089778B2 - 染料熱転写受像シートの製造方法 - Google Patents

染料熱転写受像シートの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は染料熱転写受像シートの
製造方法に関するものである。更に詳しく述べるなら
ば、本発明は、サーマル(熱による記録)プリンター、
特に染料熱転写プリンターに使用されたとき、プリント
の熱でカールすることがなく、自然なフルカラー画像
を、再現性よくかつ高速で受容し得る染料熱転写受像シ
ート(以下これを受像シートと記す)を製造する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、サーマルプリンター、特に鮮明な
フルカラー画像をプリント可能な染料熱転写プリンター
が注目されている。染料熱転写プリンターは、インクシ
ートの昇華染料層上に、受像シートの染料染着性樹脂を
含む受像層を重ね合わせ、サーマルヘッドなどから供給
される熱により、昇華染料層の所要箇所の染料を所要濃
度だけ受像層上に転写して画像を形成するものである。
【0003】このようなサーマルプリンターにより、高
画質の印画を高速で受像シート上に形成するためには、
受像シートの基材として、ポリオレフィンなどの熱可塑
性樹脂を主成分とし、ボイド(空隙)を有する二軸延伸
フィルムを用いることが知られている。受像シートを形
成するためには、この基材上に、染料染着性樹脂を主成
分とする受像層が設けられる。上記の基材を用いた受像
シートは、厚さが比較的均一で、柔軟性があり、セルロ
ース繊維からなる紙等に比べて熱伝導度が小さいなどの
利点があり、従って均一で濃度の高い印画が得られると
いう長所がある。
【0004】しかし、このような二軸延伸フィルムを受
像シートの基材として用いた場合、延伸時の残留応力が
プリント時の熱で解放され、延伸方向に熱収縮し、その
結果受像シートにカールやシワが発生し、これが、プリ
ンター中を走行する受像シートの紙詰まりなどのトラブ
ルの原因となっていた。
【0005】上記カール、又はシワ発生という欠点を改
善するため、比較的熱収縮性の小さい芯材や弾性率の大
きい芯材の両面に延伸フィルムを積層粘着したラミネー
トシートを基材として用いることが試みられている。し
かし、このような基材はコスト高をまねくばかりでな
く、収縮率の異なるシートを積層しているため、熱など
による伸縮率差が原因で発生するカールは完全に解消さ
れなかった。特に染料熱転写方式のプリンターは、受像
シートに加えられる熱量が大きいため、この問題が著し
かった。
【0006】これらの欠点を克服するために、従来から
上記の空隙を有する延伸フィルムを加熱処理して熱収縮
率を小さくすることが試みられている。すなわち、延伸
フィルムを連続的に熱ロールに接触させたり、加熱した
オーブンの中を通過させて、残留応力を熱により緩和さ
せ、熱収縮率を小さくすることが報告されている。しか
し、このような加熱処理は、その温度が低い場合には効
果が不十分であり、それが高過ぎると、シワや弛みが発
生し、さらに流れ方向の残留応力が増加することがあ
り、従って、安定した処理方法ではなかった。
【0007】一方、染料熱転写方式のプリンターは、フ
ルカラープリンター、ビデオプリンターなどに用いられ
るため、このような加熱量の大きいサーマルプリンター
に於ても、熱変形なしで鮮明なプリントが得られ、かつ
工業的に安定した受像シートを製造する方法の提供が望
まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各種のサー
マルプリンターに対して良好な印画適性を持ち、さらに
上記のボイド含有延伸フィルムを用いた場合の欠点を克
服した受像シートの製造方法を提供しようとするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、サーマル
プリンターに好適な受像シートについて鋭意研究を重ね
た結果、受像シートのシート状支持体として、熱可塑性
樹脂と無機顔料とを主成分として含有し、延伸後に加熱
処理が施されており、かつ空隙構造を有する2枚以上の
延伸フィルムからなる積層体を用い、かつ受像層を形成
する側に用いる延伸フィルムとして、受像層を形成する
側とは反対側に用いる延伸フィルムよりも、延伸後の加
熱処理を10℃以上高い温度で行うことにより、上記課
題を解決し得ることを見出し、本発明方法を完成させた
ものである。
【0010】本発明の染料熱転写受像シートの製造方法
は、熱可塑性樹脂と無機顔料とを主成分として含み、延
伸され、かつ空隙構造を有する表面層用フィルム及び裏
面層用フィルムのそれぞれを作製する工程と、前記表面
層用フィルム及び前記裏面層用フィルムを、それぞれ表
面層及び裏面層として含むシート状支持体を形成する工
程と、前記シート状支持体の前記表面層上に受像層を形
成する工程と、を含み、前記シート状支持体形成工程の
前に、前記延伸された表面層用フィルム及び裏面層用フ
ィルムのそれぞれに100〜200℃の温度において、
加熱処理を施し、このとき、前記表面層用フィルムに対
する加熱処理温度を、前記裏面層用フィルムに対する加
熱処理温度よりも10℃以上高くコントロールすること
を特徴とするものである。本発明の染料熱転写受像シー
トの製造方法の前記シート状支持体形成工程において、
前記表面層用フィルム及び前記裏面層用フィルムを、シ
ート材料からなる芯材層の表面及び裏面に積層合体して
もよい。
【0011】
【作用】熱可塑性樹脂を主成分とし、空隙構造を有する
従来の延伸フィルムは、例えばポリプロピレンを主成分
とする場合、通常100℃、10分間の加熱で1%前後
の熱収縮率を示し、120℃、10分間の加熱では3〜
10%の収縮率を有している。このような熱収縮は、延
伸フィルムに、紙の有する機能、すなわち筆記性、印刷
適性等を付与するために、フィルムを延伸して空隙構造
を形成しており、その延伸の際の応力が残留した結果で
ある。
【0012】本発明者等は、空隙構造を有するフィルム
の残留応力を完全になくするのは困難であるため、受像
シートの熱によるカールを防止する他の手段について検
討した。その結果、受像シートの加熱によるカール発生
は、多層構造のシート状支持体の熱収縮率の表裏差によ
って発生するが、表面層の熱収縮率を裏面層の熱収縮率
よりも小さくすればカールは改善されることを見出し、
そのためには、シート状支持体の表面層に用いる延伸フ
ィルムの延伸後の加熱処理を、裏面層に用いる延伸フィ
ルムの場合よりも10℃以上高い温度で施すことによ
り、表面層の熱収縮率を裏面層のそれよりも小さくする
ことができ、それによって、プリント時の加熱によるカ
ールの発生を防止することに成功し、本発明の受像シー
ト製造方法を完成したものである。
【0013】本発明のシート状支持体の表面層および裏
面層に用いる延伸フィルムに空隙(ボイド)構造を形成
するには、熱可塑性樹脂に無機顔料を含有させた溶融混
合物を、溶融押出機によって単層あるいは多層のフィル
ムとし、さらにこれを1軸ないし2軸に延伸すればよ
い。延伸フィルムの空隙率は、樹脂および填料の種類、
混合割合、延伸条件等によって定まるため、これらの条
件を調節することで、空隙率をコントロールすることが
できる。
【0014】延伸フィルム中の空隙の割合を示す空隙
率、あるいはボイドの体積比率は、原材料の真の比重
と、形成された層の見かけの厚さとの関係から求めるこ
とができる。
【0015】本発明において、延伸フィルムに用いる熱
可塑性樹脂としては、結晶性および延伸性が高く、ボイ
ドの形成も容易なポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン、あるいはポリエチレンテレフタレートなどを主成分
とし、必要により少量の他の熱可塑性樹脂を併用したも
のが用いられる。無機顔料としては、平均粒子径が1〜
20μmの顔料が好ましく、炭酸カルシウム、クレー、
けいそう土、酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ
などを用いることができる。また、樹脂中の無機顔料の
含有率は、2〜30容積%であることが適当である。
【0016】本発明方法において、支持体の表面層およ
び裏面層を形成するための延伸フィルムには、フィルム
の残留応力を減少する目的で、延伸後に加熱処理が施さ
れる。延伸フィルムの加熱処理は、通常、延伸時の温度
と同程度の温度、乃至それよりも30℃程度高い温度で
行われるが、本発明方法においては、延伸フィルムに対
する加熱処理の温度は、100〜200℃であり、この
範囲の温度において、表面層の加熱処理が、裏面層の加
熱処理よりも10℃以上高い温度で行われる。
【0017】加熱処理の温度が200℃を越えて高温に
なると、延伸フィルムにカールやしわが発生し、空隙が
壊れて空隙率が低下する。一方、それが100℃未満で
は残留応力の残留率が高くなり、熱による変形が大きく
なる。
【0018】延伸フィルムに加熱処理を施すのは、延伸
フィルムの分子配向を固定させるためであり、延伸フィ
ルムを加熱したオーブン中を通過させる方法、あるいは
加熱したロールに接触させる方法等によりオンラインで
行われ、その後冷却して目的の延伸フィルムを製造す
る。
【0019】本発明に用いるシート状支持体の表面層の
空隙率は、15〜50%の範囲にあることが好ましい。
空隙率が15%未満では、断熱効果が乏しく、記録画像
の濃度が低くなるため、良好な記録画像を得るために
は、15%以上、好ましくは25%以上の空隙率が必要
である。また、それが50%を越えると表面層の強度が
不足するので好ましくない。
【0020】さらに、再現性良くフルカラー画像をプリ
ントするためには、表面層のベック平滑度が高いほど良
いが、1000秒以上でほぼ充分な効果が得られる。ま
た、表面層の厚さは10〜100μmが適当である。
【0021】本発明に用いるシート状支持体の裏面層の
空隙率は、15〜50%の範囲にあることが好ましい。
またその厚さは10〜100μmが適当である。
【0022】本発明方法において、シート状支持体は、
熱可塑性樹脂と無機顔料とを主成分として含有し、延伸
後に加熱処理を施した、空隙構造を有する延伸フィルム
からなる表面層および裏面層を積層して形成される。
【0023】この場合、シート状支持体は表面層と裏面
層とを積層した2層構造のシートであってもよく、或は
基材層となるシートの両面に表面層と裏面層とを積層し
た3層構造のシートであってもよく、さらにその他の層
を設けた4層構造のシートであってもよい。
【0024】このような、無機顔料とポリオレフィンを
主成分とする多層構造の1軸ないし2軸延伸フィルムと
しては、例えば、商標:合成紙ユポとして知られている
ものがあり、これらは、印刷、筆記、プリンター用紙等
の用途に使用されている。このような延伸フィルムは、
いずれも1軸ないし2軸延伸フィルムを基材層とし、そ
の両面に紙状層を設けた3層構造のものや、紙状層と基
材層以外の層を設けた4層以上の構造のものが知られて
おり、これらはいずれも本発明において使用することが
できる。
【0025】前記支持体の表面層上に画像形成染料を受
容する受像層を設けることにより、染料熱転写方式のプ
リンター用受像シートが得られる。本発明の方法におい
て、受像シートの受像層は、インクシートから転写され
る昇華性分散染料を堅牢に固定し得るポリエステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル共重合体、その
他の染料可染性の合成樹脂を主成分として形成され、そ
の他にプリントの際に、熱によるインクシートとの融着
を防ぐ目的で、樹脂の架橋剤、滑り剤、剥離剤、および
顔料等を必要に応じ添加することができる。さらに顔
料、蛍光染料や、ブルー、バイオレットなどの染料、紫
外線吸収剤、酸化防止剤などを添加してもよい。これら
の添加剤は、受像層の主成分と混合し塗工されてもよい
し、別の被覆層として受像層の上に塗工されてもよい。
受像層の厚さは、1〜10μmであることが好ましく、
より好ましくは2〜7μmである。
【0026】本発明方法において、受像層、およびその
他の被覆層は、バーコーター、グラビアコーター、コン
マコーター、ブレードコーター、エアーナイフコータ
ー、ゲートロールコーター等のコーターを用い、常法に
従って塗工、乾燥して形成することができる。
【0027】本発明方法により得られる受像シートの構
成が図1および図2に示されている。図1において、受
像シート1は、表面層3と裏面層4とからなるシート状
支持体2と、さらに表面層3の上に形成された受像層5
から構成されている。
【0028】図2において、シート状支持体2は、芯材
層6と、その表面上に形成された表面層3と、芯材層6
の裏面上に形成された裏面層4との積層構造を有してい
る。
【0029】本発明に用いられる芯材層は、表面層及び
裏面層用延伸フィルムの支持体として、その熱収縮率が
延伸フィルムの熱収縮率以下であり、好ましくは100
℃以上の温度で0.1%以下の熱収縮率を有するシート
材料が用いられる。このようなシート材料としては、上
質紙、中質紙、和紙、薄葉紙、コート紙等の紙基体、ポ
リエステル、ナイロン等の合成樹脂フィルムなどを使用
できる。
【0030】本発明のシート状支持体の表面層上に受像
層を設けて受像シートが作成されるが、さらに必要に応
じて他の層、例えば受像シートの走行性を改善するため
に、シート状支持体の裏面層上に帯電防止層や滑剤層等
を設けてもよい。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。尚、実施例中「部」は、溶剤に関するものを除
き、「固形分重量部」を示す。
【0032】延伸フィルムの製造例1 メルトインデックス(MI)0.8のポリプロピレン6
5重量%、および高密度ポリエチレン15重量%に、平
均粒子径3μmの炭酸カルシウム20重量%を配合し、
この組成物を270℃の押出機で溶融押出し、冷却し
て、空隙をほとんど含まない無延伸フィルムを得た。こ
のフィルムを150℃から170℃の温度で2軸に延伸
した後、160℃で加熱処理し、多数の空孔を有する厚
さ60μmの延伸フィルム(A)を得た。このフィルム
の空隙率は25%であり、空孔はフィルムの厚さ方向に
ほぼ均一に分布していた。
【0033】延伸フィルムの製造例2 上記製造例1において、延伸後のフィルムを165℃で
加熱処理したことを除き、製造例1と同様にして延伸フ
ィルム(B)を作成した。
【0034】延伸フィルムの製造例3 上記製造例1において、延伸後のフィルムを170℃で
加熱処理したことを除き、製造例1と同様にして延伸フ
ィルム(C)を作成した。
【0035】延伸フィルムの製造例4 MI0.8のポリプロピレン65重量%、および高密度
ポリエチレン15重量%に、平均粒子径μmの炭酸カル
シウム20重量%を配合し、270℃の押出機で溶融し
てシート状に押出し、冷却して未延伸フィルムを得た。
このフィルムを150℃から170℃の温度で縦方向に
延伸して基材層用フィルムを製造した。次に、MI4.
0のポリプロピレン55重量%と平均粒子径3μmの炭
酸カルシウム45重量%の混合物を、押出機で溶融混練
し、ダイに供給し、上記で得られた延伸基材層の両面に
押出して積層した。次いで、この3層積層物を140℃
から165℃の温度で横方向に延伸した後、160℃で
加熱処理し、多数の空孔を有する3層構造フィルム
(D)を得た。この3層構造フィルムの各成分フィルム
層の厚さは、20μm/40μm/20μmであった。
また、各成分フィルム層の空隙率は、27%/20%/
27%であり、空孔はフィルムの厚さ方向にほぼ均一に
分布していた。さらに、この3層構造フィルムのベック
平滑度は、一方の面が350秒であり、反対面が300
秒であった。
【0036】延伸フィルムの製造例5 上記製造例4において、延伸後のフィルムを175℃で
加熱処理したことを除き、製造例4と同様にして3層構
造の延伸フィルム(E)を作成した。
【0037】実施例1 厚さ50μmのポリエチレンテフタレート(PET)フ
ィルムの片面に、製造例1の延伸フィルム(A)を、ポ
リエステル系接着剤を用いてドライラミネート法で貼合
せた。次いで、PETフィルムのもう一方の面に、製造
例3の延伸フィルム(C)を同様にして貼合せ、シート
状支持体を作成した。得られたシート状支持体のフィル
ム(C)層の表面上に、下記の組成の塗料1を固形分で
5g/m 2 となるようにダイコーティング法で塗工、乾
燥して受像層を形成し、受像シートを製造した。
【0038】塗料1 成 分 重 量 飽和ポリエステル樹脂(商標:バイロン200、 100部 東洋紡製) シリコン樹脂(商標:SH3746、 5部 トーレダウコーニングシリコーン製) トルエン/メチルエチルケトン=5/1の混合溶剤 595部
【0039】上記のようにして得られた各受像シート
に、昇華ビデオプリンター(VY−P1、日立製作所
製)を用いてプリントを施し、得られたプリント画像の
画像特性と、プリント後のシートにおけるカールの発生
について評価した。なお、画像特性およびプリント後の
カールの評価は、次のようにして行った。
【0040】1.画像特性:プリント画像の中間調の白
ヌケおよび画像濃度を評価した。 1)中間調の白ヌケ:中間調画像部を観察し、JIS
P8145のきょう雑物測定図表により白ヌケが認めら
れない場合を良好、1.5mm2 未満の白ヌケが1〜3
個認められる場合をやや不良、1.5mm2 未満の白ヌ
ケが4個以上認められる場合あるいは1.5mm2 以上
の白ヌケが認められる場合を不良とする3段階で評価し
た。
【0041】2)画像濃度:プリント画像の最高濃度を
マクベス濃度計(RD−914、Kollmorgen Corp.製)
で測定した。
【0042】2.プリント後カール度:14cm×10
cmの大きさの受像シートを用いて黒ベタの印画を行な
い、印画後のシートの印画面を上向きにして平面上に置
き、シートの4隅の平面からの高さを測定し、高さが最
大のものについて評価し、シートが平らなものを良好、
最大高さが10mm以下のものをやや不良、最大高さが
10mmを越えるものを不良とし、3段階に評価表示し
た。テスト結果を表1に示す。
【0043】実施例2 製造例4のフィルム(D)と製造例5のフィルム(E)
をポリエステル系接着剤を用いてドライラミネート法で
貼合せ、シート状支持体を作成した。得られたシート状
支持体のフィルム(E)層の表面上に実施例1と同様に
して受像層を形成し、受像シ−トを製造した。テスト結
果を表1に示す。
【0044】実施例3 製造例3のフィルム(C)と製造例4のフィルム(D)
とを、ポリエステル系接着剤を用いてドライラミネ−ト
法で貼合せ、シ−ト状支持体を作成した。得られたシ−
ト状支持体のフィルム(C)層の表面上に、実施例1と
同様にして受像層を形成し、受像シ−トを製造した。テ
スト結果を表1に示す。
【0045】比較例1 厚さ50μmのPETフィルムの両面に、製造例1のフ
ィルム(A)を実施例1と同様にして貼合せ、シ−ト状
支持体を作成した。得られたシ−ト状支持体の一方の表
面上に、実施例1と同様にして受像層を形成し、受像シ
−トを製造した。テスト結果を表1に示す。
【0046】比較例2 厚さ50μmのPETフィルムの片面に、製造例1のフ
ィルム(A)を実施例1と同様にして貼合せ、もう一方
の面に製造例2のフィルム(B)を同様にして貼合せて
シート状支持体を作成した。得られたシート状支持体の
フィルム(B)層の表面上に、実施例1と同様にして受
像層を形成し、受像シートを製造した。テスト結果を表
1に示す。
【0047】比較例3 製造例5のフィルム(E)の2枚を実施例1と同様にし
て互に貼合せ、シート状支持体を作成した。得られたシ
ート状支持体の一方の表面上に、実施例1と同様にして
受像層を形成し、受像シートを製造した。テスト結果を
表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明方法は、プリント時の熱でカール
することがなく、フルカラー画像を再現性良く、高濃度
でプリントできるものであり、染料熱転写方式をはじめ
とする各種の高画質のプリンターに使用することが可能
な染料熱転写受像シートを提供するものであり、産業界
に寄与するところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法により得られる染料熱転写受像シー
トの一例の構成を示す断面説明図。
【図2】本発明方法により得られる染料熱転写受像シー
トの他の例の構成を示す断面説明図。
【符号の説明】
1…染料熱転写受像シート 2…シート状支持体 3…表面層 4…裏面層 5…受像層 6…芯材層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−3395(JP,A) 特開 平2−86493(JP,A) 特開 平1−115687(JP,A) 特開 平3−49990(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂と無機顔料とを主成分とし
    て含み、延伸され、かつ空隙構造を有する表面層用フィ
    ルム及び裏面層用フィルムのそれぞれを作製する工程
    と、 前記表面層用フィルム及び前記裏面層用フィルムを、そ
    れぞれ表面層及び裏面層として含むシート状支持体を形
    成する工程と、 前記シート状支持体の前記表面層上に受像層を形成する
    工程と、 を含み、 前記シート状支持体形成工程の前に、 前記延伸された表面層用フィルム及び裏面層用フィルム
    のそれぞれに100〜200℃の温度において、加熱処
    理を施し、 このとき、前記表面層用フィルムに対する加熱処理温度
    を、前記裏面層用フィルムに対する加熱処理温度よりも
    10℃以上高くコントロールすることを特徴とする染料
    熱転写受像シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記シート状支持体形成工程において、
    前記表面層用フィルム及び前記裏面層用フィルムを、シ
    ート材料からなる芯材層の表面及び裏面に積層合体す
    る、請求項1に記載の染料熱転写受像シートの製造方
    法。
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JP6828260B2 (ja) * 2016-03-30 2021-02-10 凸版印刷株式会社 熱転写受像シート

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