JPH06115268A - 染料熱転写受像シートの製造方法 - Google Patents

染料熱転写受像シートの製造方法

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JPH06115268A
JPH06115268A JP4264697A JP26469792A JPH06115268A JP H06115268 A JPH06115268 A JP H06115268A JP 4264697 A JP4264697 A JP 4264697A JP 26469792 A JP26469792 A JP 26469792A JP H06115268 A JPH06115268 A JP H06115268A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、染料熱転写受像シートの製造に当
り、安定的な異常転写防止性能、およびプリント濃度特
性を有する受像シートの製造方法を提供するものであ
る。 【構成】 シート状支持体上に、染料染着性樹脂含有受
像層を形成し、得られたシートを、巻径900mm以下の
ロール状に巻き取り、これに、温度30〜60℃、相対
湿度75%以下の熱処理を施し、それによって受像シー
トの加熱処理を均一化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は昇華性染料を熱により転
写し、染着画像を形成するプリンター用の染料熱転写受
像シートの製造方法に関するものである。更に詳しく述
べるならば、本発明は、紙、合成紙、プラスチックフィ
ルム、あるいは、これらを適宜積層貼合したシート状支
持体(以下、単に基材とする)の少なくとも1表面上
に、染料染着性樹脂を主成分とする被覆層(以下、単に
受像層とする)を有し、プリント濃度が安定し、インク
リボンとの異常転写のない染料熱転写受像シート(以
下、単に受像シートとする)の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】最近、サーマルプリンター、特に鮮明な
フルカラー画像がプリント可能な染料熱転写プリンター
が注目されている。染料熱転写プリンターは、昇華染料
インクリボンに、受像シートの受像層面を重ね合わせ、
サーマルヘッドなどから供給される熱により、昇華染料
層の所要箇所の染料を所要濃度だけ受像層上に転写して
画像を形成するものである。
【0003】このようなサーマルプリンターにより、高
画質の印画を高速で受像シート上に形成するためには、
基材の上に受像層を設けることが必要である。基材とし
ては、コート紙、アート紙等の紙や、各種のフィルムが
用いられるが、特に、ポリオレフィンなどの熱可塑性樹
脂を主成分とし、ボイド(空隙)を含む二軸延伸フィル
ムからなり、合成紙として知られている基材が用いられ
る。この合成紙を基材とする受像シートは、厚さが比較
的均一で、柔軟性があり、熱伝導度が小さいなどの利点
のため、均一で濃度の高い印画が得られるという長所が
ある。
【0004】しかし、合成紙を基材とする受像シート
は、プリント操作中にサーマルヘッドの熱により、カー
ルやしわが発生し、そのために走行にトラブルを起こし
たり、得られるプリントの商品価値を著しく低下させた
りする等の問題があった。これは、合成紙中の延伸歪み
が、熱によって解放され収縮するためである。
【0005】上記の問題点を解決するために、熱収縮率
の極めて小さいシート、例えば、紙や、PET等のプラ
スチックフィルムの両面に上記の合成紙を積層貼合して
基材とすることが提案されている。特に熱量の大きなプ
リンターの場合は、受像層の形成される側に熱収縮の小
さい合成紙、又は芯材を介して反対側に熱収縮率のやや
大きい合成紙を使用する等の工夫がなされていた。
【0006】受像層を構成する材料は、インクリボンか
らの染料により染着された画像を保持することができ、
かつ昇華性染料の染着しやすい樹脂を主成分とし、これ
に、融着防止剤、染料、顔料等を必要に応じ配合したも
のである。受像層には、インクリボンのバインダーとの
ブロック転写(以下、異常転写という)を防止するため
に、融着防止剤が配合されている。融着防止剤は、界面
活性剤や、シリコーン等の離型剤、イソシアネート等の
架橋剤等種々であるが、一般的に、受像層塗料中に内添
されたり、受容層の上に別の層として塗工される。従来
受像層中に界面活性剤、離型剤、架橋剤等の融着防止剤
を添加する技術は、特開昭60−34898号、特開昭
61−27290号および特開昭61−199997号
などに開示されており、また製造法としては、特開昭6
3−262285号、および米国特許第4927666
号などが知られている。
【0007】しかしながら、単に受像層に融着防止剤を
添加しただけでは、異常転写を十分に防止することはで
きず、塗工、乾燥後、60℃で10日以上、あるいは1
00℃で10分以上、あるいは120℃で2分以上の再
乾燥を施す必要があり、このため長時間あるいは高温の
加熱を要する。長時間および/又は高温の熱処理は、受
像シートを製造するうえで使用する材料の種類に制限を
生ずる。工業的に10日以上の熱処理を行なうには、一
般的に受像シートをロール状態にする。しかし、剛性の
大きな基材を長時間、ロール状態で加熱した場合、巻き
ぐせによるカールが発生し、これを防止するために、途
中で巻き変えをするなど、非常に手間のかゝるものであ
った。また高温の加熱は、例えば上質紙の表裏をポリエ
チレンでラミネートした写真印画紙用支持体を基材とし
た場合、ポリエチレン樹脂の融点が110℃〜130℃
であるため1度乾燥したものを、100℃以上の高温で
数分間も再乾燥すると、ポリエチレンが発泡し、受像シ
ートの商品価値を著しく損ねていた。また、ガラス転移
点の低い染着性樹脂を60℃以上で熱処理するとブロッ
キングを起すなどの問題があった。
【0008】上記熱処理はプリント時の異常転写の防止
や、プリント濃度を安定させるため、染料染着性樹脂に
架橋などによる耐熱性向上を目的とするものである。そ
のため、熱処理においてロールにかかる温度が不安定で
あったり、ロールの部位により加熱温度が変動すると、
1本のロール内で異常転写の防止や、プリント濃度等に
バラツキを生じ、安定した品質の確保が困難であった。
このため、使用する材料に制限がなく、異常転写を防止
することができ、かつプリント濃度等の品質が安定して
いる染料熱転写受像シートの新しい製造方法の提供が待
ち望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インクリボ
ンとの異常転写がなく、プリント濃度が安定している、
染料熱転写記録方式に使用する受像シートの製造方法を
提供しようとするものであり、特に、長時間、および/
又は高温の加熱を必要とせず、そのため巻きぐせによる
カール不良の発生がなく、耐熱性の低い基材も使用可能
な、品質が安定かつ均一な染料熱転写受像シートを製造
する方法を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る染料熱転写
受像シートの製造方法は、シート状支持体の表面上に、
染料染着性樹脂を主成分とする塗布液を塗工、乾燥して
受像層を形成し、得られたシートを、巻径が900mm以
下のロール状に巻き取り、これに30℃〜60℃、およ
び75%以下の相対湿度において熱処理を施すことを特
徴とするものである。本発明方法により製造された受像
シートはプリント濃度を安定させ、インクリボンとの異
常転写を防止することができる。
【0011】
【作用】図1に示すように、本発明の受像シート1は、
少なくとも、シート状支持体2と、その表面上に、染料
を受容してプリント画像を形成する受像層3とを有して
いる。また図2に示すように、シート状支持体2の、受
像層3に対して反対側の面に背面被覆層4が形成されて
いてもよい。
【0012】本発明に用いられるシート状支持体として
は、上質紙、中質紙、和紙、薄葉紙、リンターパルプ含
有紙、コート紙(微塗工紙、軽量コート紙、アート紙等
を含む)等の紙基材や、ポリエステル、ポリオレフィ
ン、ナイロンなどの合成樹脂フィルム、あるいはポリオ
レフィン樹脂と無機顔料を主成分として含み、2軸延伸
され、空隙を有する多層構造のフィルム等、またこれら
の紙基材、合成樹脂フィルムを芯材として、その表裏に
多層構造フィルムを積層貼合したり、合成樹脂をラミネ
ートした複合シート等が例示される。
【0013】本発明に用いられる受像層は、インクリボ
ンから転写される昇華性染料を染着し得る染料染着性樹
脂を主成分として含有する。このような染着性樹脂とし
ては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化
ビニル共重合樹脂、セルロース誘導体等が例示される。
受像層の厚さは、1〜10μmが好ましく、より好まし
くは2〜7μmである。受像層の厚さが1μm以下で
は、プリントされた画像の濃度が低下し、あるいは熱に
よりプリント面の光沢が低下する等の問題を生じる。ま
た、それが10μmを越えて厚くなると受像層の強度が
低下する。
【0014】本発明の受像層には、プリントの際の熱に
よるインクリボンとの異常転写を防ぐ目的で樹脂の架橋
剤や、離型剤を必要に応じ添加する。また、本発明にお
いては架橋剤が使用される。本発明に用い得る架橋剤
は、染着性樹脂、その他の添加物の種類に応じ適宜選択
されるが、イソシアネート化合物を用いることが好まし
い。イソシアネート化合物を用いると、そのNCOグル
ープが染着性樹脂のポリオールと反応してこれを架橋し
受像層の耐熱性を向上させる。工業的に受像層とインク
リボンの異常転写を防止するためには、理論量の2〜3
倍のイソシアネート化合物を添加することが好ましい。
理論量のイソシアネート化合物を添加しても異常転写の
防止効果が不安定な場合がある。また添加量が多すぎる
と不経済であるばかりか、受像層中の染着性樹脂の占め
る割合いが低下しプリント濃度の低下につながることが
ある。
【0015】受像層の滑り性を改良するために受像層に
離型剤を添加してもよい。離型剤としては、OH基を有
する界面活性剤、又はシリコーンオイルを用いることが
好ましい。その添加量は染着性樹脂100重量部に対し
1部〜10部であることが好ましい。その添加量が過少
であると離型効果が不十分であり、また多すぎると、プ
リント濃度が低下するし、更に、受像層塗工時のはじき
の原因になることがある。
【0016】本発明の受像層には上記の他に、有色顔
料、蛍光顔料、有色染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤を
必要に応じ添加してもよい。
【0017】本発明の受像シートは、受像層塗工、乾燥
後、ロール状に巻き取られることが好ましい。このロー
ルは直ちに、防湿包装され、十分に温度がコントロール
された室温で加熱処理がなされる。熱処理温度は30℃
〜60℃であり、その相対湿度は75%以下であること
が好ましい。加熱温度が30℃以下では、得られる受像
シートの異常転写を完全に防止するのに要する時間が著
しく長くなる。また本発明の製造方法は、前記の特開昭
63−262285号および米国特許第4927666
号の方法とは異なり、残留溶剤を低くさせることや、離
型剤を受像層表面に浮き上げることが目的ではないた
め、60℃よりも高い温度は必要ない。むしろ60℃を
越えると、ガラス転移点の低い染着性樹脂を用いた場
合、加熱中にブロッキングを生ずることがあり、また耐
熱性の乏しいフィルム等をシート状支持体として用いた
場合は、受像シートが熱変形を起こし、カール発生の原
因になりかねず、使用する受像層、およびシート状支持
体に使用し得る材料の範囲に制限がつく。
【0018】加熱処理を実施する環境は、温度および相
対湿度が十分にコントロールされる。工業的には数十本
のロールを同時に加熱処理するため、大規模な乾燥室が
必要となるが、乾燥室が大きくなれば温度分布のバラツ
キも大きくなる。加熱温度のバラツキが大きいと、異常
転写防止性能やプリント濃度などの品質が不安定になる
ため、好ましくは、室温分布が設定値に対して±5℃以
内にコントロールされることが必要である。特に加熱温
度のバラツキが10℃を越えると、プリント濃度は著し
くバラツクことになる。加熱時間は、2日以上5日以内
で終了するのが好ましい。ロールの温度が雰囲気の温度
と同じになるには、ある程度の時間を要するため、加熱
時間が短かすぎると、インクリボンとの異常転写を生じ
たり、プリント濃度が安定しない。また加熱時間が長す
ぎると過度に架橋が進みプリント濃度の低下を招いた
り、あるいは受像シートの巻きカールが発生する等の問
題がある。
【0019】ロール状態での加熱処理において、ロール
の巻径および乾燥室内のロールの配置の仕方は、前記の
加熱温度、加熱環境、加熱時間の誤差を最小にするうえ
で極めて重要である。本発明の受像シートの製造方法
は、ロールの巻径を900mm以内に規制することが特徴
である。ロールの温度が雰囲気の温度と同じになるに
は、ある程度の時間を要するが、ロール巻芯部は、最表
部に比べ時間がかかる。この差はロール巻径が大きいほ
ど著しい。加熱処理する環境が±5℃に制御されていて
も、実際のロールにかかる温度がロールの部位で異なれ
ば、異常転写の防止、プリント濃度等の品質のバラツキ
につながり、受像シートの商品価値を左右する重要な要
素となる。ロール巻径が900mm以下であれば最表部と
巻芯部の温度差を10℃以内にコントロールすることが
可能である。
【0020】本発明の受像シートの製造方法において、
相対湿度の与える影響は温度に比べ小さいが重要な要件
である。本発明方法の熱処理は一般に相対湿度75%以
下、好ましくは10%以上75%以下の環境で行なわれ
る。架橋剤としてイソシアネート化合物等を用いた場
合、75%より高い相対湿度においては、イソシアネー
ト化合物が空気中の水分と反応して失活するおそれがあ
り、塗工、乾燥後、直ちに防湿包装する必要がある。イ
ソシアネート化合物以外の架橋剤を使用する場合も、結
露等を防止するため防湿包装することが好ましい。
【0021】本発明の受像シートにおいて、基材の受像
層が設けられる反対の面に、走行性や静電気の防止や加
熱時の受像層とのブロッキングを防止する目的で背面被
覆層が形成されてもよい。背面被覆層には、一般に受像
層とのブロッキングを防ぐために、離型剤が含まれる。
離型剤としては、シリコーン系、フッ素系、リン酸エス
テル系、脂肪酸エステル系、アルコール系の各種の離型
剤が使用可能である。背面被覆層には離型剤の他にバイ
ンダーとしての有機樹脂や、帯電防止処理の為の各種の
導電剤を添加することができる。導電剤としてはカチオ
ン系ポリマーが好ましい。
【0022】これらの背面被覆層を構成する各成分の配
合比は、有機樹脂100重量部に対し、離型剤3〜10
0重量部、導電剤20〜150重量部であることが好ま
しい。離型剤が3重量部より少ないと、十分にブロッキ
ングを防止できず、また100重量部を越えると効果が
飽和し不経済である。また導電剤が20重量部より少な
いと、十分な静電気の防止ができず、150重量部を越
えると効果が飽和し不経済である。背面被覆層の塗工量
は0.3〜1.5g/m2 の範囲で形成される。塗工量
が0.3g/m2 未満の場合、ブロッキング防止、静電
気の防止が不十分であり、1.5g/m2 を越えると効
果が飽和し不経済である。
【0023】本発明の受像シート製造方法において必要
に応じて、例えば受像層の帯電防止や、画像濃度を上げ
るためのクッション剤として、シート状支持体と受像層
との間に他の層を設けることができる。
【0024】本発明の製造方法において、受像層やその
他の被覆層は、バーコーター、グラビアコーター、コン
マコーター、ブレードコーター、エアーナイフコータ
ー、ゲートロールコーター、等のコーターで塗工、乾燥
して形成することができる。
【0025】
【実施例】本発明を実施例により更に説明する。部は、
特記のないかぎり、固形分重量部である。
【0026】実施例1 厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)
フィルムの表裏に、無機顔料を含むポリオレフィンを主
成分として含み、2軸延伸された厚さ50μm、および
60μmの多層構造フィルム(商標:ユポFPG50、
FPG60、王子油化合成紙(株)製)を、ポリエステ
ル系接着剤を用い、ドライラミネート法で貼合わせてシ
ート状支持体を作製した。このシート状支持体の、厚さ
50μmの多層構造フィルム側に、受像層形成のため、
下記組成の塗料−1を固形分5g/m2 の割合でダイコ
ーティング法で、塗工、乾燥した。乾燥後この受像シー
トをロール状に巻き取り直ちに防湿包装して、熱処理室
中に5日間放置した。尚、熱処理室内の温度は35℃±
3℃、相対湿度は35±5%RHに制御されていた。また
受像シートロールの巻径は700mmであり、このロール
は、床面その他と接触しないように水平に配置された。
【0027】 塗料−1 成 分 重量 飽和ポリエステル樹脂(商標:KA1051、荒川化学工業(株)製、 100部 ガラス転移点50℃) シリコーン樹脂(商標:SH3746、トーレダウコーニング 5部 シリコーン(株)製) イソシアネート架橋剤(商標:タケネートD-110N、 5部 武田薬品(株)製) 上記組成の混合物をトルエン:MEK=5:1の混合溶
剤に溶解して15%溶液とした。
【0028】実施例2 実施例1と同様にして、受像シートを作製し、熱処理し
た。但し、受像層形成用塗料として、下記組成の塗料−
2を用いた。乾燥後受像シートをロール状に巻き取り、
これを直ちに防湿包装して、加熱処理室に2日間放置し
た。尚、加熱処理室内の温度は50℃±3℃に、湿度は
35±5%RHに制御されていた。また、受像シートロー
ルの巻径は700mmであった。このロールは、床面その
他に接触しないように水平に配置された。
【0029】 塗料−2 成 分 重量 飽和ポリエステル樹脂(商標:バイロン290 、東洋肪(株)製、 100部 ガラス転移点77℃) シリコーン樹脂(商標:SH3746、トーレダウコーニング 5部 シリコーン(株)製) イソシアネート架橋剤(商標:タケネートD-110N、 5部 武田薬品(株)製) この混合物をトルエン:メチルエチルケトン=5:1の
混合溶剤に溶解し15%溶液とした。
【0030】実施例3 実施例1と同様にして、受像シートを作製し、熱処理し
た。但し、シート状支持体の、受容層が形成された面に
対し、反対側の面に、背面被覆層を下記組成の塗料−3
を、固形分1g/m2 の割合でバーコーティング法で、
形成し、受像シートを得た。乾燥後受像シートをロール
状に巻き取り、これを直ちに防湿包装して、加熱処理室
に2日間放置した。尚、加熱処理室の温度は50℃±3
℃に、湿度は35±5%RHに制御されていた。また、受
像シートロールの巻径は700mmであった。
【0031】 塗料−3 成 分 重量 含フッ素アクリル樹脂(商標:モディパーF250、 100部 日本油脂(株)製) 導電剤(商標:サフトマーST1000、三菱油化(株)製) 50部 この混合物を変性エタノールに溶解し10%溶液とし
た。
【0032】実施例4 坪量170g/m2 、表面(フェルト面)のベック平滑
度(JIS P8119による)190秒、反対面(ワ
イヤー面)のベック平滑度200秒の上質紙をシート状
支持体用芯材として用いた。この芯材の表面(フェルト
面)の上に、10重量%の二酸化チタンを含むポリエチ
レン樹脂を溶融押出しラミネートして30g/m2 の表
面層を形成し、また、反対面(ワイヤー面)の上に10
重量%の二酸化チタンを含むポリエチレン樹脂を溶融押
出しラミネートして28g/m2の裏面層を形成しシー
ト状支持体を形成した。この支持体の、上記表面層側上
に、受像層形成のために実施例2と同様の塗料−2を、
固形分5g/m2 の割合でダイコーティング法で、塗
工、乾燥した。乾燥後直ちに受像シートをロール状に巻
き取り、これを防湿包装して、加熱処理室中に2日間放
置した。尚、加熱処理室内の温度は50℃±3℃に、湿
度は35±5%RHに制御されていた。受像シートロール
の巻径は700mmであった。
【0033】比較例1 実施例2と同様にして受像シートを作製した。但し、熱
処理を行なわなかった。
【0034】比較例2 実施例2と同様にして受像シートを作製した。但し、受
像層形成後、受像シートを枚葉に断裁し、120℃の温
度で3分間の熱処理を施した。
【0035】比較例3 実施例2と同様にして受像シートを作製した。但し、受
像層形成後、受像シートを枚葉に断裁し、120℃の温
度で1時間の熱処理を施した。
【0036】比較例4 実施例4と同様にして受像シートを作製した。但し、受
像層形成後、受像シートを枚葉に裁断し、120℃の温
度で、1時間の熱処理を施した。
【0037】比較例5 実施例1と同様にして受像シートを作製した。但し、乾
燥後直ちに防湿包装して65℃の室に2日間放置した。
尚、室内の温度は65℃±3℃、湿度は35%RHに制御
されていた。また熱処理はロール状態で行ない、巻径は
700mmであった。
【0038】比較例6 実施例4と同様にして受像シートを作製した。但し、乾
燥後直ちに防湿包装して30℃の室に10日間放置し
た。尚、室内の温度は30℃±3℃、湿度は35%RHに
制御されていた。また熱処理はロール状態で行ない、巻
径は700mmであった。
【0039】比較例7 実施例4と同様にして受像シートを作製した。但し、防
湿包装せず、50℃の室に10日間放置した。尚、室内
の温度は50℃±3℃、湿度は85±5%RHに制御され
ていた。また熱処理はロール状態で行ない、巻径は70
0mmであった。
【0040】評価テスト 実施例1,2,3,および4、並びに比較例1,2,
3,4,5,6,7,8および9の受像シートの耐カー
ル性を測定した。また、この受像シートに市販の昇華カ
ラービデオプリンター(商標:VY−P1、日立製作
所)を用いてプリントを施し、インクリボンとの異常転
写の有無を評価した。更に得られたプリント画像の画像
濃度と画質を評価した。
【0041】尚、耐カール性は、受像シートを140mm
×100mmの大きさに断裁し、受像層面を下向きにして
水平平面上に置き、シートの4隅の、平面からの高さを
測定し、高さが最大のものを記録し、シートの平らなも
の(前記高さ=0)を「良好」、最大高さが10mm以下
のものを「やや不良」、最大高さが10mmを越えるもの
を「不良」とする3段階に評価した。
【0042】インクリボンとの異常転写は、受像シート
にカラーバー信号発生器(商標:C13A2、シバソク
(株)製)の黒ベタパターンをプリントし、インクリボ
ンのバインダーごとの転写の有無を評価した。
【0043】プリント濃度はカラーバー信号発生器(商
標:C13A2、シバソク(株)製)のステップパター
ンをプリントし、最高濃度をマクベス濃度計(RD−9
14、 Kollmorgen Corp. 製)で測定した。
【0044】画質については、受像シートのステップパ
ターンプリント画像の中間調画像部の白ヌケの程度を観
察し、JIS P8145のきょう雑物測定図表によ
り、白ヌケが認められない場合を良好、1.5mm2 未満
の白ヌケが1〜3個認められる場合をやや不良、1.5
mm2 未満の白ヌケが4個以上認められる場合、あるいは
1.5mm2 以上の白ヌケが認められる場合を不良とする
3段階で評価した。
【0045】テスト結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】比較例8 実施例2と同様にして受像シートを作製し、加熱処理し
た。但し幅1000mm、長さ7500mのシート状支持
体を用いた。ロールの巻径は1360mmであった。加熱
処理は50℃の室に3日間放置することにより施され
た。室内の温度は50℃±3℃にまた相対湿度は35%
RHに制御されていた。
【0048】比較例9 比較例8と同様にして受像シートを作製し、加熱処理し
た。但し加熱処理を10日間行なった。室内の温度は5
0℃±3℃にまた相対湿度は35%RHに制御されてい
た。
【0049】
【発明の効果】本発明の受像シートの製造方法は、熱転
写記録方式に使用する受像シートの受像層を塗工、乾燥
後、これに熱処理を施し、その際、温度30〜60℃、
相対湿度75%以下、更にロール状態で熱処理する場合
はロールの巻径を900mm以下とし、それによって、プ
リント濃度が安定し、インクリボンとの異常転写のない
受像シートの製造を可能にしたものであって、実用的に
価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法により作製される受像シートの一例
の断面説明図。
【図2】本発明方法により作製される受像シートの他の
一例の断面説明図。
【符号の説明】
1…受像シート 2…シート状支持体 3…受像層 4…背面被覆層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状支持体の表面上に、染料染着性
    樹脂を主成分とする塗布液を塗工、乾燥して受像層を形
    成し、得られたシートを、巻径が900mm以下のロール
    状に巻き取り、これに、30℃〜60℃の温度、および
    75%以下の相対湿度において熱処理を施すことを特徴
    とする染料熱転写受像シートの製造方法。
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JP2008265311A (ja) * 2007-03-29 2008-11-06 Fujifilm Corp 感熱転写受像シートの製造方法およびそれによって製造された感熱転写受像シート

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