JPH0560799B2 - - Google Patents

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JPH0560799B2
JPH0560799B2 JP63188154A JP18815488A JPH0560799B2 JP H0560799 B2 JPH0560799 B2 JP H0560799B2 JP 63188154 A JP63188154 A JP 63188154A JP 18815488 A JP18815488 A JP 18815488A JP H0560799 B2 JPH0560799 B2 JP H0560799B2
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Toshikazu Nagura
Masaru Kato
Kenji Yasuda
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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は熱転写画像受容シートに用いられる基
層シートに関するものである。更に詳しく述べる
ならば、本発明は、染料加熱昇華型プリンターな
どのように熱エルルギーを大量に用いるプリンタ
ーにおいて、加熱によりカールすることなく、昇
華した染料などの熱転写インク画像をシヤープに
転写受容し、高解像度の中間調の画像を高忠実に
印刷可能な熱転写画像受容シート用基層シートに
関するものである。 〔従来技術、および発明が解決しようとする課
題〕 最近、鮮明なカラー画像を比較的コンパクトな
装置でプリントすることの可能なカラープリンタ
ー、特に染料昇華型を始めとする熱転写方式のプ
リンターが注目されている。 これらのカラープリンターのうち、染料昇華転
写方式のプリンターにおいては、フイルム、薄紙
等の基材と、昇華インク層とからなるインクシー
トに、画像受容シートを、その昇華染料接着性の
ポリエステル樹脂を含む画像受容層の表面が接す
るように重ね合せ、これに電気信号に応じてサー
マルヘツドから熱を供給して、受容シートに昇華
染料からなるインクを必要部分、所要濃度だけ転
写して画像が形成される。しかしながら、このよ
うな昇華転写方式は、画像受容シートの基材の均
一度に応じて、得られる画像の均質性、鮮明さが
左右されるものであつて、どのような基材を用い
た受容シートでも同一の高水準な印画を得ること
が可能であるというわけではない。 熱転写プリンター用画像受容シート上に良好な
印字、印画を得る為に、無機顔料とポリオレフイ
ンとの混合物を主成分として含む二軸延伸された
多層構造のフイルムを基層シートとして用いるこ
とが知られている。画像受容シートは、この基層
シート上に、ポリエステル樹脂を主成分とする画
像受容層を設けて得られるものである。このよう
な基層シートを用いて得られる画像受容シート
は、厚さが均一で、かつ柔軟性があり、また、セ
ルロース繊維からなる紙等に比べて熱伝導度が小
さいなどの利点を有し、このために均一で濃度の
高い印画が得られるという長所がある。 しかし、ポリプロピレンなどのポリオレフイン
樹脂を主成分とする二軸延伸した多層構造フイル
ムを基層シートとして用いた場合、比較的腰が弱
く、また、それから得られた熱転写画像受容シー
トに熱転写操作を施すと、基層シートを形成する
ポリプロピレンを主成分とする2軸延伸多層構造
フイルムは、サーマルヘツドからの熱によつて延
伸応力が緩和され、それにより熱収縮し、その結
果シートにカールやシワを発生し、このためシー
トのプリンター内走行にトラブルを起こし、また
プリントの商品価値を著しく低下させる等の欠点
がある。 上記の欠点を解消するために、比較的熱収縮性
の小さな基材例えば、紙或はポリエステルフイル
ムを支持体として、その両面に上記の二軸延伸し
た多層構造フイルムを積層貼着して基層シートを
形成することが提案された。しかしながら、フイ
ルム層の熱収縮の結果として発生するシワはコン
トロールできたものの、収縮率の互の異る3層を
貼り合わせることから、その当然の帰結として、
シートにおける、加熱によるカールの発生は解消
されなかつた。特に昇華転写方式のプリントにお
いては、画像受容シートに付加される熱量が大き
い為、上記のカール発生の問題が著しく発生して
いた。昇華転写方式は小型フルカラーノンインパ
クトプリンターの主流として、小型の電子カメラ
用プリンター、ビデオプリンター用としても使わ
れることが多く、また昇華転写方式などの加熱量
の大きい熱転写プリンターに於ても、熱変形のな
い鮮明なプリントが得られる画像受容シートの提
供が望まれていた。 本発明は、昇華転写方式をはじめ、各種の熱転
写プリンターに良好な印画適性を持ち、さらに前
記多層構造フイルムを使用したときに生ずる上記
欠点を解消した熱転写画像受容シートに有用な基
層シートを提供しようとするものである。 〔課題を解決するための手段、および作用〕 本発明に係る熱転写画像受容シート用基層シー
トは、厚さ20〜300μmのシート状支持体と、そ
の表面(画像形成面)上および裏面上に積層貼着
され、それぞれ、ポリオレフイン樹脂と無機顔料
との混合物を主成分として含み、かつ二軸延伸さ
れた多層構造フイルムからなる表面側および裏面
側樹脂フイルム層とから構成され、前記樹脂フイ
ルムのJIS K−6734の加熱伸縮性試験による100
℃における長手方向の熱収縮率が、0.2%以下で
あることを特徴とするものである。 又本発明の熱転写画像受容シート用基層シート
の表面側および裏面側樹脂フイルム層は、予じめ
二軸延伸多層構造フイルムに熱収縮率を小さくす
るための処理を施したものから形成することがで
きる。 このように熱収縮率低下処理を施されたフイル
ムの上記測定法による100℃における熱収縮率は
0.2%以下、好ましくは0.1%以下であり、未処理
のフイルムの熱収縮率の1/2以下、であること
が好ましく、1/2.5以下であることが更に好ま
しい。さらに、表面側樹脂フイルム層と裏面側樹
脂フイルム層の厚さは、それぞれ10〜200μmで
あることが好ましく、また両層の厚さが同一であ
ることが好ましい。このようにすることによつ
て、濃度ムラがなく低濃度から高濃度まで鮮明な
画像記録を得ることができ、かつ加熱によるカー
ル発生の少ない、熱転写画像受容シートを作成す
るのに有用な基層シートを得ることができる。第
1図には、本発明の基層シートの構成が示されて
いる。第1図に示された基層シートにおいて、支
持体1の表面上に、表面側樹脂フイルム層2が、
また、支持体1の裏面上には裏面側樹脂フイルム
層3が積層貼着されており、それによつて基層シ
ート4が形成されている。第2図に示されている
画像受容シートにおいて、基層シート4の表面側
樹脂フイルム層2の上に、画像受容層5が形成さ
れている。 無機顔料とポリオレフインの混合物を主成分と
する、2軸延伸多層構造フイルムは本発明の基層
シートの表面側および裏面側樹脂フイルム層の形
成に用いられるものであるが、一般には、合成紙
として知られており、印刷、筆記プリンター用途
に用いられているものから選ぶことができる。 このような延伸多層構造フイルムを構成するポ
リオレフイン樹脂は一般にポリエチレン樹脂およ
びポリプロピレン樹脂などから選ばれ、無機顔料
は二酸化チタン、炭酸カルシウムなどから選ばれ
る。また、フイルム中の無機顔料の含有率は、通
常3〜80%(重量)の範囲内にある。 この延伸されたフイルムの構造は、無機顔料含
有ポリオレフイン樹脂からなる基材層と、その表
裏両面に貼着された一軸又は二軸延伸された無機
顔料含有ポリオレフイン樹脂フイルムからなる紙
状層とからなる3層構造体、或は、上記基材層、
紙状層と、その他の層、例えば、白色度を向上さ
せた表面層からなるもの、とからなる4層以上の
層状構造体であつてもよい。 このような延伸フイルムに熱収縮率低下処理、
例えば加熱(ヒートセツト)処理を施し、その
JIS K−6734の加熱伸縮性試験による100℃にお
ける長手方向熱収縮率を、0.2%以下、好ましく
は0.1%以下とし、かつ、好ましくは未処理フイ
ルムの熱収縮率の1/2以下、より好ましくは
1/2.5以下にする。上記、熱収縮低下処理は、
未処理フイルムを熱ロールに接触させてこれを加
熱することなどによつて、フイルムに保持されて
いる延伸時の応力を緩和させることによつて、そ
の熱収縮率を小さくすることができる。 表、裏面側樹脂フイルム層の上記測定法による
収縮率が0.2%より高いときは、加熱により、或
は熱転写方式によるプリント操作の際に、画像受
容シートにしばしばカールを発生させる。 本発明基層シートに用いられるシート状支持体
は、そのJIS K−6734の加熱伸縮性試験による
100℃における長手方向熱収縮率が、0.1%であ
り、かつ表面側および裏面側樹脂フイルム層を形
成する二軸延伸多層構造フイルムの熱収縮率の
1/2以下で、あることが好ましい。このような
シート状支持体としては、各種の紙、例えば上質
紙、中質紙、和紙、薄葉紙や、コート紙(微塗工
紙、軽量コート紙、アート紙等を含む)や、ポリ
エステル、ポリオレフイン、ナイロンなどの合成
樹脂フイルム等を用いることができる。 特に上質紙又は中質紙の上にカオリン、クレ
ー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、プラ
スチツクピグメント等の顔料と、澱粉などの水溶
性接着剤、及びまたはスチレン、ブタジエンなど
の合成高分子エマルジヨン接着剤を主成分とする
層を塗工・被覆したコート紙が好ましい。このよ
うなコート紙は、その米坪が50〜200g/m2であ
り、塗工剤の量は4〜40g/m2程度であることが
好ましい。 本発明の基層シートに用いられるシーソ状支持
体は、20〜300μmの厚さを有するものである。
この厚さが、20μm未満であると、得られる画像
受容シートの硬さ、反撥性などが不十分となり
(腰が弱くなり)、画像熱転写の際に生ずるカール
を十分に防止できない。また、厚さが300μmを
越えると、得られる画像受容シートの厚さが過大
となり、所定容量を有するプリンターの画像受容
シート収容枚数が低下し、所定枚数の画像受容シ
ートを収容しようとすれば、プリンターの容積を
大きくする必要があり、プリンターのコンパクト
化を困難にする。 本発明において、シート状支持体と、表面およ
び裏面側樹脂フイルム層とのドライラミネートに
よる接合・貼着のために、ポリエーテル系、ポリ
エステル系などの接着剤を用いることが出来る。
この接着剤は耐熱性の高いドライラミネート用接
着剤から選ばれるのが好ましい。 〔実施例〕 次に実施例をあげて本発明の熱転写画像受容シ
ート用基層シートを説明する。 実施例 1 表面側および裏面側樹脂フイルム層形成用フイ
ルムとして、2軸延伸した多層構造の炭酸カルシ
ウム含有ポリオレフインフイルム(商標:ユポ
FPG80、厚さ:80μm、王子油化合成紙社製)
を、80℃で24時間、加熱収縮率低下処理した。未
処理フイルムの長手方向(MD)の熱収縮率は
0.5%であり、処理フイルムの熱収縮率は0.2%で
あつた。熱収縮テストは、JIS K−6734の加熱伸
縮性試験に従つて、ギヤー式老化試験機を用い、
100℃、10分間の無緊張加熱によつて行つた。こ
の熱処理フイルムを上質紙(OKフオーム用紙、
王子製紙社製、米坪64g/m2、厚さ80μm、熱収
縮率0.01%)からなるシート状支持体の表裏両面
に、ポリエステル系接着剤でドライラミネート方
式で積層貼合わせて、基層シートを作成した。上
記基層シートを、そのまま画像受容シートとし
て、市販の熱転写プリンター(CHC−35神鋼電
機)によるプリント操作に供し、プリント後の熱
転写画像品質と耐カール性を観察評価した。 また、プリント前の基層シートを、120℃10分
間加熱して加熱によるカール発生を観察評価し
た。これらのテスト結果を第1表に示す。 更に、上記基層シートの表面側樹脂フイルム層
の表面上に、ポリエステル樹脂(商標:バイロン
200、東洋紡社製)のトルエン溶液を塗布、乾燥
して、5g/m2の画像受容層を形成し、染料昇華
型転写プリンター用画像受容シートを作成した。 上記の染料昇華型熱転写画像受容シートを、染
料昇華型熱転写ビデオプリンター(VY−50日立
製作所)によるプリントに供し、プリント後の熱
転写画像と耐カール性とを観察、評価した。ま
た、プリント前の画像受容シートを、120℃10分
間加熱して、加熱によるカール発生を観察評価し
た。これらのテスト結果を第2表に示す。 実施例 2 実施例1と同様の操作を行つた。但し支持体と
して上質紙に代えて、米坪72g/m2のコート紙
(厚さ:60μm、熱収縮率0.01%)を用いて基層シ
ートを作成した。基層シートおよび画像受容シー
トのテスト結果をそれぞれ第1表、および第2表
に示す。 実施例 3 無機顔料(炭酸カルシウム)を含むポリオレフ
イン(ポリプロピレン樹脂)を主成分として含
み、2軸延伸された多層構造のポリオレフインフ
イルム(商標:ユポFPG60、厚さ:60μm、王子
油化合成紙社製)を、90℃で24時間熱処理した。
未処理フイルムの長手方向(MD)の熱収縮率は
0.5%であり、処理後のフイルムの熱収縮率は
0.08%であつた。この熱処理フイルムを、表面側
および、裏面側樹脂フイルム層形成用フイルムと
して用いた。米坪64g/m2のコート紙(厚さ:
55μm、熱収縮率0.01%)を支持体として、その
両面に、上記熱処理フイルムをポリエステル系接
着剤でドライラミネート方式で積層貼合わせて、
基層シートを作成した。 この基層から、実施例1と同様に画像受容シー
トを作成した。両シートのテスト結果を第1およ
び2表に示す。 比較例 1 ユポFPG 80(熱収縮率:0.5%)を、熱処理を
施すことなく、表面側および裏面側樹脂フイルム
層形成用フイルムとして用い、上質紙(OKフオ
ーム用紙、王子製紙社製)、米坪:64g/m2、厚
さ:80μm、熱収縮率:0.01%)からなるシート
状支持体の両面に、ポリエステル系接着剤により
ドライラミネート方式で積層貼合わせて、画像受
容シート用基層シートを作成した。この基層シー
トから、実施例1と同様にして画像受容シートを
作成した。 両シートのテスト結果を第1表および第2表に
示す。 比較例 2 比較例1と同様の操作を行つた。但し、75μm
のOPPフイルムをそのまま受容シート用基層シ
ートとして用いた。その熱収縮率は1.2%であつ
た。 テスト結果を第1および第2表に示す。 比較例 3 比較例1と同様の操作を実施した。但し、無機
顔料を含むポリオレフインを主成分とし、かつ2
軸延伸された多層構造のフイルム、ユポFPG150
(厚さ150μm、熱収縮率:王子油化合成紙社製)
を、熱処理なしでそのまま受容シート用基層シー
トとして用いた。 テスト結果を第1および第2表に示す。
【表】
〔発明の効果〕
本発明の基層シートは、画像の鮮明度、階調
性、均質性のいずれも優秀な画像受容シートを作
成するのに有用なものであり、かつプリント後
や、加熱時のカールが著しく少なく、昇華転写方
式その他の方式のコンパクトなフルカラー熱転写
プリンター用画像受容シートの実現を可能とする
ものであつて、産業界に寄与するところ大であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の基層シートの一実施態様の
構成を示す断面説明図であり、第2図は、第1図
に示された基層シートを用いて得られる画像受容
シートの構成を示す断面説明図である。 1…シート状支持体、2…表面側樹脂フイルム
層、3…裏面側樹脂フイルム層、4…基層シー
ト、5…画像受容層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 厚さ20〜300μmのシート状支持体と、その
    表面上(画像受容層形成面側)及び裏面上に、積
    層貼着され、それぞれ、ポリオレフイン樹脂と無
    機顔料との混合物を主成分として含み、かつ2軸
    延伸された多層構造の樹脂フイルムからなる表面
    側および裏面側樹脂フイルム層とから構成され、
    前記樹脂フイルムのJIS K−6734の加熱伸縮性試
    験による100℃における長手方向熱収縮率が0.2%
    以下であることを特徴とする熱転写画像受容シー
    ト用基層シート。
JP63188154A 1988-07-29 1988-07-29 熱転写画像受容シート用基層シート Granted JPH0238089A (ja)

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