JP3157574B2 - 硬化性エポキシブロックウレタン組成物 - Google Patents

硬化性エポキシブロックウレタン組成物

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JP3157574B2
JP3157574B2 JP32754291A JP32754291A JP3157574B2 JP 3157574 B2 JP3157574 B2 JP 3157574B2 JP 32754291 A JP32754291 A JP 32754291A JP 32754291 A JP32754291 A JP 32754291A JP 3157574 B2 JP3157574 B2 JP 3157574B2
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明夫 小川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化性エポキシブロッ
クドウレタン組成物に関するものである。詳述すれば、
本発明は、貯蔵安定性が優れ、比較的低い温度でしかも
短時間に硬化することのできる一液型加熱硬化性エポキ
シブロックドウレタン組成物に関するものである。更に
また本発明は、優れた機械的強度、密着性、ゴム状弾性
を有する硬化物を与え得る硬化性エポキシブロックドウ
レタン組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、構造用接着剤として一液型の潜在
硬化型エポキシ樹脂組成物の出現が望まれ、硬化剤とし
てイミダゾール化合物或いはイミダゾール化合物と酸と
を反応せしめた塩等を使用する方法が提供されてきた。
【0003】しかしながら、かかる従来の一液型硬化性
エポキシ樹脂組成物は、その潜在性がなお不充分で室温
においても徐々に硬化反応が進行し、貯蔵安定性は未だ
満足すべきものではなく、一般に可使時間は10日〜2
0日程度にすぎなかった。また、硬化物も各種の可撓性
エポキシ樹脂、例えばNBR変性エポキシ及び従来のウ
レタン変性エポキシ樹脂を使用しても十分な可撓性、ゴ
ム状弾性、高い剥離強度を得るに至らなかった。更に従
来の一液型硬化性エポキシ樹脂組成物は、硬化せしめる
際、高温、長時間を必要とし、例えば150〜200℃
で数時間硬化させなければ満足すべき物性の硬化物が得
られず、比較的低い温度、短時間で硬化した場合には特
に剥離強度、ゴム状弾性が著しく劣るという欠点があっ
た。
【0004】そこでかかる欠点のない新しい一液型硬化
性改良エポキシ樹脂組成物の出現が望まれていた。上記
の問題点の改善案として、特開昭62−265323号公報で主
剤に可撓性エポキシ樹脂を使用し、硬化剤としてイソホ
ロンジアミンにエポキシ樹脂をアグクトし、更にフェノ
ール樹脂でマスキングした可撓性用の一液硬化系エポキ
シ樹脂組成物が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
硬化系は、従来の一液エポキシ硬化系に比べ、貯蔵安定
性、比較的低い温度での短時間の硬化性及び硬化物の可
撓性は改良されているが、ゴム状弾性を有する硬化物は
得られず、特に低温領域で可撓性を失うというエポキシ
樹脂本来の欠点を改良するには至っていない。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は鋭意
研究の結果、通常のエポキシ樹脂にブロックドイソシア
ネート化合物を併用し、潜在性硬化剤を使用することに
より、貯蔵安定性に優れ、比較的低い温度でも短時間に
硬化でき、硬化物はゴム状弾性、特に低温下での弾性、
可撓性に優れ、接着性、特に剥離強度に優れる一液硬化
系エポキシブロックドウレタン樹脂組成物が得られるこ
とを見出し、本発明に到達した。
【0007】即ち、本発明の硬化性エポキシブロックド
ウレタン組成物は、分子内に平均1個より多くの隣接エ
ポキシ基を有するエポキシ樹脂(I)と、ポリヒドロキシ
化合物と過剰のポリイソシアネート化合物から得られる
分子内に平均1個より多くのイソシアネート基を有する
イソシアネート基含有量1〜10重量%、平均分子量6
00〜20000のウレタンプレポリマー(II−a)を一
般式
【化2】R1−NH−R2 (式中、R1はシクロアルキル基、R2は炭素原子数1〜
9のアルキル基、シクロアルキル基、R1とR2は同一で
も異なっていてもよい)で示される化合物(II−b)で、
NCO/第二級モノアミノ基当量比1/1.0〜1/2.
0でマスクして得られるブロックドイソシアネート化合
物(II)と、潜在性硬化剤(III)とを必須成分として含
有することを特徴とする。
【0008】ここにエポキシ樹脂(I)として好ましいも
のとしては、式:
【化3】 (式中、Zは水素原子、メチル基、エチル基)で示される
置換または非置換のグリシジルエーテル基を分子内に平
均1個より多く有するエポキシ樹脂(I−1)、式:
【0009】
【化4】 (式中、Zは水素原子、メチル基、エチル基)で示される
置換または非置換のグリシジルエーテル基を分子内に平
均1個より多く有するエポキシ樹脂(I−2)、式:
【0010】
【化5】 (式中、Zは水素原子、メチル基、エチル基)で示される
N置換の置換または非置換1,2−エポキシプロピル基
を分子内に平均1個より多く有するエポキシ樹脂(I−
3)等が含まれる。また、エポキシ樹脂(I)の特に好ま
しいものはエポキシ当量180〜500のエポキシ樹脂
である。
【0011】上記置換または非置換のグリシジルエーテ
ル基を分子内に1個より多く有するエポキシ樹脂(I−
1)は、フェノール性ヒドロキシル基をグリシジルエー
テル化したエポキシ樹脂及びアルコール性ヒドロキシル
基をグリシジルエーテル化したエポキシ樹脂が含まれ、
かかるエポキシ樹脂(I−1)の好ましい例としては、1
個または2個以上の芳香族核を有する多価フェノールの
ポリグリシジルエーテル(I−1−1)及び1個または2
個以上の芳香族核を有する多価フェノールと炭素数2〜
4個のアルキレンオキサイドとの付加反応により誘導せ
られるアルコール性ポリヒドロキシル化合物のポリグリ
シジルエーテル(I−1−2)等が挙げられる。
【0012】しかしてポリグリシジルエーテル(I−1
−1)とは、例えば少なくとも1個の芳香族核を有する
多価フェノール(A)とエピハロヒドリン(b)とを水酸化
ナトリウムの如き塩基性触媒乃至塩基性化合物の反応量
の存在下に常法により反応せしめて得られる如きポリグ
リシジルエーテルを主反応生成物として含むエポキシ樹
脂、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール
(A)とエピハロヒドリン(b)とを三弗化硼素の如き酸性
触媒量の存在下に常法により反応せしめて得られるポリ
ハロヒドリンエーテルと水酸化ナトリウムの如き塩基性
化合物と反応せしめて得られる如きエポキシ樹脂或いは
少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール(A)
とエピハロヒドリン(b)をトリエチルアミンの如き塩基
性触媒の触媒量の存在下に常法により反応せしめて得ら
れるポリハロヒドリンエーテルと、水酸化ナトリウムの
如き塩基性化合物とを反応せしめて得られる如きエポキ
シ樹脂である。
【0013】同様に、ポリグリシジルエーテル(I−1
−2)とは、例えば少なくとも1個の芳香族核を有する
多価フェノールと炭素数2〜4個のアルキレンオキサイ
ドとの付加反応により誘導せられたポリヒドロキシル化
合物(B)とエピハロヒドリン(b)とを三弗化硼素の如き
酸性触媒の触媒量の存在下に常法により反応せしめて得
られるポリハロヒドリンエーテルと、水酸化ナトリウム
の如き塩基性化合物とを反応せしめて得られる如きポリ
グリシジルエーテルを主反応生成物として含むエポキシ
樹脂である。
【0014】ここに少なくとも1個の芳香族核を有する
多価フェノール(A)としては、1個の芳香族核を有する
単核多価フェノール(A−1)及び2個以上の芳香族核を
有する多核多価フェノール(A−2)がある。かかる単核
多価フェノール(A−1)の例としては、例えばレゾルシ
ノール、ハイドロキノン、パイロカテコール、フロログ
ルシノール、1,5−ジヒドロキシルナフタレン、2,7
−ジヒドロキシルナフタレン、2,6−ジヒドロキシナ
フタレンなどが挙げられる。
【0015】また、多核多価フェノール(A−2)の例と
しては、一般式:
【化6】 (式中、Arはナフチレン基及びフェニレン基のような
芳香族二価炭化水素で本発明の目的にはフェニレン基が
好ましい。Y’及びY1は同一または異なっていてもよ
く、メチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘ
キシル基、n−オクチル基のようなアルキル基、なるべ
くは最高4個の炭素原子をもつアルキル基あるいはハロ
ゲン原子即ち塩素原子、臭素原子、沃素原子または弗素
原子あるいはメトキシ基、メトキシメチル基、エトキシ
基、エトキシエチル基、n−ブトキシ基、アミルオキシ
基のようなアルコキシ基なるべくは最高4個の炭素原子
をもつアルコキシ基である。前記の芳香族二価炭化水素
基の何れかまたは両方に水酸基以外に置換基は同一でも
異なるものでもよい。m及びzは置換基によって置換で
きる芳香環(Ar)の水素原子の数に対応する0(零)から
最大値までの値をもつ整数で、同一または異なる値であ
ることができる。R1は例えば、
【0016】
【化7】
【0017】−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
またはアルキレン基例えばメチレン基、エチレン基、ト
リメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、
ヘキサメチレン基、2−エチルヘキサメチレン基、オク
タメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基あるい
はアルキリデン基例えばエチリデン基、プロピリデン
基、イソプロピリデン基、イソブチリデン基、アミリデ
ン基、イソアミリデン基、1−フェニルエチリデン基あ
るいは環状脂肪族基例えば1,4−シクロヘキシレン
基、1,3−シクロヘキシレン基、シクロヘキシリデン
基あるいはハロゲン化されたアルキレン基あるいはハロ
ゲン化されたアルキリデン基あるいはハロゲン化された
環状脂肪族基あるいはアルコキシ−及びアリールオキシ
−置換されたアルキリデン基あるいはアルコキシ−及び
アリールオキシ−置換されたアルキレン基あるいはアル
コキシ−置換されたアルキレン基或いはアルコキシ−及
びアリールオキシ−置換された環状脂肪族基例えばメト
キシメチレン基、エトキシメチレン基、エトキシエチレ
ン基、2−エトキシトリメチレン基、3−エトキシペン
タメチレン基、1,4−(2−メトキシシクロヘキサン)
基、フェノキシエチレン基、2−フェノキシトリメチレ
ン基、1,3−(2−フェノキシシクロヘキサン)基ある
いはアルキレン基例えばフェニルエチレン基、2−フェ
ニルトリメチレン基、1−フェニルペンタメチレン基、
2−フェニルデカメチレン基あるいは芳香族例えばフェ
ニレン基、ナフチレン基あるいはハロゲン化された芳香
族基例えば1,4−(2−クロルフェニレン)基、1,4−
(2−ブロムフェニレン)基、1,4−(2−フルオロフェ
ニレン)基あるいはアルコキシ及びアリールオキシ置換
された芳香族基例えば1,4−(2−メトキシフェニレ
ン)基、1,4−(2−エトキシフェニレン)基、1,4−
(2−n−プロポキシフェニレン)基、1,4−(2−フェ
ノキシフェニレン)基あるいはアルキル置換された芳香
族基例えば1,4−(2−メチルフェニレン)基、1,4−
(2−エチルフェニレン)基、1,4−(2−n−プロピル
フェニレン)基、1,4−(2−n−ブチルフェニレン)
基、1,4−(2−n−ドデシルフェニレン)基のような
二価炭化水素基などの二価の基であり、あるいはR1
例えば式
【0018】
【化8】
【0019】で表される化合物の場合のように前記Ar
基一つに融着している環であることもでき、あるいはR
1はポリエトキシ基、ポリプロポキシ基、ポリチオエト
キシ基、ポリブトキシ基、ポリフェニルエトキシ基のよ
うなポリアルコキシ基であることもでき、あるいはR1
は例えばポリジメチルシロキシ基、ポリジフェニルシロ
キシ基、ポリメチルフェニルシロキシ基のような珪素原
子を含む基であることができ、あるいはR1は芳香族
環、第三−アミノ基エーテル結合、カルボニル基または
硫黄またはスルホキシドのような硫黄を含む結合によっ
て隔てられた2個またはそれ以上のアルキレン基または
アルキリデン基であることができる)で表される多核二
価フェノールがある。
【0020】かかる多核二価フェノールであって特に好
ましいのは一般式
【化9】 (式中、Y’及びY1は前記と同じ意味であり、m及びz
は0〜4の値であり、R1はなるべくは1〜3個の炭素
原子をもつアルキレン基またはアルキリデン基あるいは
【0021】
【化10】 で表される飽和基である)で表される多核二価フェノー
ルである。
【0022】かかる二価フェノールの例の中には普通商
品名ビスフェノールAと称する2,2−ビス−(p−ヒド
ロキシフエニル)−プロパン、2,4'−ジヒドロキシジ
フエニルメタン、ビス−(2−ヒドロキシフェニル)−メ
タン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス
−(4−ヒドロキシ−2,6−ジメチル−3−メトキシ
フェニル)−メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−エタン、1,2−ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−エタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−2−
クロルフェニル)−エタン、1,1−ビス−(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシフェニル)−エタン、1,3−ビス
−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、
2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェ
ニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−フェニル−4−
ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−
イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、
2,2−ビス−(2−イソプロピル−4−ヒドロキシフェ
ニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシナフ
チル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−ペンタン、3,3−ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−ヘプタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メ
タン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシ
ルメタン、1,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−
1,2−ビス−(フェニル)−プロパン、2,2−ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロパンのよ
うなビス−(ヒドロキシフェニル)アルカンあるいは4,
4'−ジヒドロキシビフェニル、2,2'−ジヒドロキシ
ビフェニル、2,4'−ジヒドロキシビフェニルのような
ジヒドロキシビフェニルあるいはビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)−スルホン、2,4'−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン、クロル−2,4−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホン、5−クロル−4,4'−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン、3'−クロル−4,4'−ジヒドロキシジ
フェニルスルホンのようなジ−(ヒドロキシフェニル)−
スルホンあるいはビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エ
ーテル、4,3'−(または4,2'−または2,2'−ジヒ
ドロキシ−ジフェニル)エーテル、4,4'−ジヒドロキ
シ−2,6−ジメチルジフェニルエーテル、ビス−(4−
ヒドロキシ−3−イソブチルフェニル)−エーテル、ビ
ス−(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)−エ
ーテル、ビス−(4−ヒドロキシ−3−クロルフェニル)
−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシ−3−フルオルフ
ェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシ−3−ブロ
ムフェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシナフチ
ル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシ−3−クロルナ
フチル)−エーテル、ビス−(2−ヒドロキシビフェニ
ル)−エーテル、4,4'−ジヒドロキシ−2,6−ジメト
キシジフェニルエーテル、4,4'−ジヒドロキシ−2,
5−ジエトキシジフェニルエーテルのようなジ−(ヒド
ロキシフェニル)−エーテルが含まれ、また1,1−ビス
−(4−ヒドロキシフェニル)−2−フェニルエタン、
1,3,3−トリメチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)
−6−ヒドロキシインダン、2,4−ビス−(p−ヒドロ
キシフェニル)−4−メチルペンタンも適当である。
【0023】更にまたかかる多核二価フェノールであっ
て好ましい他の一群のものは一般式
【化11】 (式中、R3はメチルまたはエチル基、R2は炭素数1〜
9個のアルキリデン基またはその他のアルキレン基、p
は0〜4)で示されるもので、例えば1,4−ビス−(4
−ヒドロキシベンジル)−ベンゼン、1,4−ビス−(4
−ヒドロキシベンジル)−テトラメチルベンゼン、1,4
−ビス−(4−ヒドロキシベンジル)−テトラエチルベン
ゼン、1,4−ビス−(p−ヒドロキシクミル)−ベンゼ
ン、1,3−ビス−(p−ヒドロキシクミル)−ベンゼン
等が挙げられる。
【0024】その他の多核多価フェノール(A−2)に含
まれるものとしては、例えばフェノール類とカルボニル
化合物との初期縮合物類(例:フェノール樹脂初期縮合
物、フェノールとアクロレインとの縮合反応生成物、フ
ェノールとグリオキサール縮合反応生成物、フェノール
とペンタンジアリルの縮合反応生成物、レゾルシノール
とアセトンの縮合反応生成物、キシレン−フェノール−
ホルマリン初期縮合物)、フェノール類とポリクロルメ
チル化芳香族化合物の縮合生成物(例:フェノールとビ
スクロルメチルキシレンとの縮合生成物)等を挙げるこ
とができる。
【0025】しかして、ここにポリヒドロキシル化合物
(B)とは、上記の少なくとも1個の芳香族核を有する多
価フェノール(A)とアルキレンオキサイドとをOH基と
エポキシ基との反応を促進する如き触媒の存在下に反応
せしめて得られるエーテル結合によって該フェノール残
基と結合されている−ROH(式中、Rはアルキレンオ
キサイドに由来するアルキレン基)あるいは(及び)−(R
O)nH(式中、Rはアルキレンオキサイドに由来するア
ルキレン基で一つのポリオキシアルキレン鎖は異なるア
ルキレン基を含んでいてもよい。nはオキシアルキレン
基の重合数を示す2または2以上の整数)なる原子群を
有する化合物である。この場合、当該多価フェノール
(A)とアルキレンオキサイドとの割合は1:1(モル:
モル)以上とされるが、好ましくは当該多価フェノール
(A)のOH基に対するアルキレンオキサイドの割合は
1:1〜10、好ましくは1:1〜3(当量:当量)であ
る。
【0026】ここにアルキレンオキサイドとしては、例
えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチ
レンオキサイドなどがあるが、これらが該多価フェノー
ルAと反応してエーテル結合をなす場合側鎖を生ずるも
のが特に好ましく、そのようなものとしてはプロピレン
オキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、2,3−ブチ
レンオキサイドがあり、殊にプロピレンオキサイドが好
ましい。
【0027】かかるポリヒドロキシ化合物であって、特
に好ましい一群のものは、一般式
【化12】 (式中、Y’,Y1,m,z及びR1は前記(1−1)式の
それと同じであり、Rは炭素数2〜4個のアルキレン
基、n1及びn2は1〜3の値である)で表されるポリヒ
ドロキシル化合物である。
【0028】更にまたかかるポリヒドロキシル化合物で
あって好ましい他の一群のものは、一般式
【化13】 (式中、R1,R2,R3は前記(1−2)式のそれと同じ
であり、Rは炭素数2〜4個のアルキレン基、n1及び
2は1〜3の値である)で表されるポリヒドロキシル
化合物である。
【0029】また、ここにエピハロヒドリン(b)とは、
一般式:
【化14】 (式中、Zは水素原子、メチル基、エチル基、X’はハ
ロゲン原子である)で表されるものであり、かかるエピ
ハロヒドリン(b)の例としては、例えばエピクロルヒド
リン、エピブロムヒドリン、1,2−エポキシ−2−メ
チル−3−クロルプロパン、1,2−エポキシ−2−エ
チル−3−クロルプロパンなどが挙げられる。
【0030】上記エピハロヒドリン(b)と多価フェノー
ル(A)あるいはポリヒドロキシル化合物(B)との反応を
促進する酸性触媒としては、三弗化硼素、塩化第二錫、
塩化亜鉛、塩化第二鉄の如きルイス酸、これらの活性を
示す誘導体(例:三弗化硼素−エーテル錯化合物)あるい
はこれらの混合物等を用いることができる。
【0031】また同様エピハロヒドリン(b)と多価フェ
ノール(A)との反応を促進する塩基性触媒としては、ア
ルカリ金属水酸化物(例:水酸化ナトリウム)、アルカリ
金属アルコラート(例:ナトリウムエチラート)、第三級
アミン化合物(例:トリエチルアミン、トリエタノール
アミン)、第四級アンモニウム化合物(例:テトラメチル
アンモニウムブロマイド)、あるいはこれらの混合物を
用いることができ、しかしてかかる反応と同時にグリシ
ジルエーテルを生成せしめるか、あるいは反応の結果生
成したハロヒドリンエーテルを脱ハロゲン化水素反応に
よって閉環せしめてグリシジルエーテルを生成せしめる
塩基性化合物としてはアルカリ金属水酸化物(例:水酸
化物ナトリウム)、アルミン酸アルカリ金属塩(例:アル
ミン酸ナトリウム)等が都合よく用いられる。
【0032】しかして、これらの触媒乃至塩基性化合物
は、そのまま或いは適当な無機あるいは(及び)有機溶媒
溶液として使用することができるのは勿論である。
【0033】また、置換または非置換のグリシジルエス
テル基を分子内に平均1個より多く有するエポキシ樹脂
(I−2)には、脂肪族ポリカルボン酸あるいは芳香族ポ
リカルボン酸のポリグリシジルエステル等があり、例え
ば前記一般式(2)で示されるエピハロヒドリン(b)とメ
タクリル酸とから合成されるグリシジルメタアクリレー
トを重合せしめて得られる如きエポキシ樹脂も含まれ
る。
【0034】また、N置換の置換または非置換1,2−
エポキシプロピル基を分子内に平均1個より多く有する
エポキシ樹脂(I−3)の例としては、芳香族アミン(例
えばアニリンまたは核にアルキル置換基を有するアニリ
ン)と上記一般式(2)で示されるエピハロヒドリン(b)
とから得られるエポキシ樹脂、芳香族アミンとアルデヒ
ドとの初期縮合物(例えばアニリン−ホルムアルデヒド
初期縮合体、アニリン−フェノール−ホルムアルデヒド
初期縮合体)とエピハロヒドリン(b)とから得られるエ
ポキシ樹脂、ヒダントインジグリシジルエーテル等が挙
げられる。
【0035】その他「エポキシ樹脂の製造と応用」(垣
内弘編)に記載されている如き種々のエポキシ樹脂等の
従来公知の隣接エポキシ基含有エポキシ樹脂が使用され
る。
【0036】本発明に用いられるウレタンプレポリマー
(II−a)は、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポ
リオール及びこれらの混合物等のポリヒドロキシ化合物
と過剰のポリイソシアネート化合物とを通常のNCO含
有ウレタンプレポリマーの製法と同様に反応せしめて得
られるイソシアネート基1〜10重量%、平均分子量6
00〜20000のウレタンポリマーである。
【0037】上記ポリエーテルポリオールの好ましいも
のとして、例えば一般式
【化15】R[(OR1)nOH]p (式中、Rは多価アルコール残基;(OR1)nは炭素数2
〜4個のアルキレン基を有するオキシアルキレン基より
なるポリオキシアルキレン鎖;nはオキシアルキレン基
の重合度を示す数で分子量が100〜4500となるに
相当する数である;pは好ましくは2〜4)で示される
ポリエーテルポリオールがある。
【0038】上記一般式に対応する多価アルコールの好
ましい例としては、例えば脂肪族二価アルコール(例:
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−
ブチレングリコール、ネオペンタングリコール)、三価
アルコール(例:グリセリン、トリオキシイソブタン、
1,2,3−ブタントリオール、1,2,3−ペンタントリ
オール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、
2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、2−エチル
−1,2,3−ブタントリオール、2,3,4−ペンタント
リオール、2,3,4−ヘキサントリオール、4−プロピ
ル−3,4,5−ヘプタントリオール、2,4−ジメチル
−2,3,4−ペンタントリオール、ペンタメチルグリセ
リン、ペンタグリセリン、1,2,4−ブタントリオー
ル、1,2,4−ペンタントリオール、トリメチロールプ
ロパン等)、四価アルコール(例:エリトリット、ペンタ
エリトリット、1,2,3,4−ペンタンテトロール、2,
3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,3,5−ペンタ
ンテトロール、1,3,4,5−ヘキサンテトロール等)、
五価アルコール(例:アドニット、アラビット、キシリ
ット等)、六価アルコール(例:ソルビット、マンニッ
ト、イジット等)等が挙げられる。
【0039】また、上記多価アルコールとして好ましい
のは2〜4価のアルコールであり、特にプロピレングリ
コール、グリセリン等が好ましい。
【0040】また、上記一般式で示されるポリエーテル
ポリオールは、かかる多価アルコールに、常法により炭
素数2〜4個のアルキレンオキサイドを、所望の分子量
となるように付加せしめることによって製造することが
できる。
【0041】また、炭素数2〜4個のアルキレンオキサ
イドとしては、例えばエチレンオキサイド、プロピレン
オキサイド、ブチレンオキサイドが挙げられるが、特に
プロピレンオキサイドを使用するのが好ましい。
【0042】また、上記ポリエステルポリオールとして
は、例えばポリカルボン酸と多価アルコールから製造さ
れる従来公知のポリエステルあるいはラクタム類から得
られるポリエステル等が挙げられる。かかるポリカルボ
ン酸としては、例えばベンゼントリカルボン酸、アジピ
ン酸、琥珀酸、スペリン酸、セバシン酸、蓚酸、メチル
アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸、
フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、チオジプロピ
オン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコ
ン酸またはこれらに類する任意の適当なカルボン酸を使
用することができる。
【0043】また、多価アルコールとしては、例えばエ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビス(ヒドロキ
シメチルクロルヘキサン)、ジエチレングリコール、2,
2−ジメチルプロピレングリコール、1,3,6−ヘキサ
ントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール、ソルビトール、グリセリンまたはこれらに類
する任意の適当な多価アルコールを使用することができ
る。
【0044】その他、ポリヒドロキシル化合物として、
ポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラクトング
リコール等も使用し得る。
【0045】本発明で使用されるウレタンプレポリマー
は(II−a)は、例えば上記の如きポリエーテルポリオー
ルか、ポリエステルポリオールあるいはこれらの混合物
あるいは更にこれらとヒマシ油等のOH基含有グリセラ
イド類との混合物等のポリヒドロキシ化合物とポリイソ
シアネートとを反応せしめて得ることができる。
【0046】また、ここにポリイソシアネート化合物と
しては、一般式
【化16】 (式中、○はベンゼン環あるいはナフタレン環、−NC
Oは核置換のイソシアネート基、Zは核置換のハロゲン
原子或いは炭素数3以下のアルキルあるいはアルコキシ
ル基、nは0,1または2)で示されるジイソシアネー
ト(例えば2,4−トルイレンジイソシアネート、2,6
−トルイレンジイソシアネート、1,4−ナフチレンジ
イソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネー
ト、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェ
ニレンジイソシアネート、1−イソプロピルベンゾール
−2,4−ジイソシアネート):
【0047】上記イソシアネートに含まれる芳香族環を
水添して得られる如き水添トルイレンジイソシアネー
ト、一般式
【化17】 (式中、○はベンゼン環あるいはナフタレン環、−(CH
2)mNCOは核置換のアルキレンイソシアネート基、z
は核置換のハロゲン原子あるいは炭素数3以下のアルキ
ルあるいはアルコキシル基、mは1または2、nは1ま
たは2)で示されるジイソシアネート(例:ω,ω'−ジイ
ソシアネート−1,2−ジメチルベンゾール、ω,ω'−
ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゾール):
【0048】上記イソシアネートに含まれる芳香環を水
添して得られる如き1,3−または1,4−ビス(イソシ
アネートメチル)シクロヘキサン、一般式
【化18】 の如き炭素数3以上のアルキレン基、○はベンゼン環あ
るいはナフタレン環、Zは核置換のハロゲン原子或いは
炭素数3以下のアルキルあるいはアルコキシ基、nは
0、1または2)で示されるジイソシアネート(例:4,
4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2'−ジ
メチルジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート、
ジフェニルジメチルメタン−4,4'−ジイソシアネー
ト、3,3'−ジクロルジフェニルジメチルメタン−4,
4'−ジイソシアネート)、
【0049】上記イソシアネートに含まれる芳香環を水
添して得られる如きジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート、一般式
【化19】 (式中、Zは核置換のハロゲン原子あるいは炭素数3以
下のアルキルあるいはアルコキシ基、mは0または1、
nは0、1または2)で示されるジイソシアネート(例:
ビフェニル−2,4'−ジイソシアネート、ビフェニル−
4,4'−ジイソシアネート、3,3'−ジメチルビフェニ
ル−4,4'−ジイソシアネート、3,3'−ジメトキシビ
フェニル−4,4'−ジイソシアネート)、ジフェニルス
ルホン−4,4'−ジイソシアネート、上記イソシアネー
トに含まれる芳香環を水添して得られる如きジイソシア
ネート(例:ジシクロヘキサン−4,4'−ジイソシアネ
ート、ω,ω'−ジイソシアネート−1,2−ジメチルベ
ンゼン、ω,ω'−ジイソシアネート−1,3−ジメチル
ベンゼン)、2モルのジイソシアネートと1モルの水の
反応によって得られる置換尿素基を含むジイソシアネー
ト(例:1モルの水と2モルの2,4−トルイレンジイソ
シアネートとの反応によって得られる尿素ジイソシアネ
ート)、芳香族ジイソシアネートを公知の方法で2分子
重合して得られるウレトジオンジイソシアネート、プロ
パン−1,2−ジイソシアネート、2,3−ジメチルブタ
ン−2,3−ジイソシアネート、2−メチルペンタン2,
4−ジイソシアネート、オクタン−3,6−ジイソシア
ネート、3,3−ジニトロペンタン−1,5−ジイソシア
ネート、オクタン−1,6−ジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレン
ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,
5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、メ
タテトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げら
れる。また、これらの二重合体または三重合体の如き重
合物も使用できる。
【0050】このようなイソシアネート化合物及び前記
のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等
のポリヒドロキシル化合物とから得られるウレタンプレ
ポリマー(II−a)は通常の方法により得ることができ
る。ウレタンプレポリマー生成反応を行う場合、反応温
度は通常40〜140℃、好ましくは60〜120℃で
ある。ウレタンプレポリマー生成反応を行うに際し、反
応を促進するために公知のウレタン重合用触媒、例えば
ジブチルスズジラウレート、第一スズオクトエート、ス
タナスオクトエートなどの有機金属化合物、トリエチレ
ンジアミン、トリエチルアミン、1,8−ジアザビシク
ロ〔5.4.0〕ウンデセン−7などの第三級アミン系化
合物を使用することも可能である。
【0051】上記化合物(II−a)の分子量は600未満
では可撓性が出ず、20000を越えるとエポキシ樹脂
との相溶性が失われる。
【0052】上記NCO基含有ウレタンプレポリマー(I
I−a)とブロック反応する第二級モノアミノ基を有する
化合物(II−b)として適当な前に記載した一般式に相当
するものは例えばジシクロヘキシルアミン、ジ−(3,
5,5−トリメチルシクロヘキシル)アミン、N−エチル
シクロヘキシルアミン、イソプロピルシクロヘキシルア
ミン等が挙げられ、これらの二種以上の混合物も含まれ
る。
【0053】イソシアネート/第二級モノアミノ基を有
する化合物のブロック化反応は公知の反応方法により行
われる。反応温度は50℃〜150℃が好ましく、更に
好ましくは70℃〜120℃、反応時間1〜7時間程度
で行うのが好ましい。当量比はNCO/第二モノアミノ
基=1/1.0〜1/2.0である。
【0054】ブロック化剤は上記反応の任意の段階で添
加し反応させ、ブロックドイソシアネート化合物(II)を
得ることができる。
【0055】添加方法としては、所定の重合終了時に添
加するか、あるいは重合初期に添加するか、または重合
初期に一部添加し重合終了時に残部を添加するなどの方
法が可能である。好ましくは重合終了時に添加する方法
である。反応に際し公知のウレタン重合用触媒を添加し
て反応を促進することも可能である。
【0056】また、潜在性硬化剤(III)としては、アジ
ピン酸ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、イソフ
タール酸ジヒドラジド、1,3−ビス−(ヒドラジノカル
ボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン、
【化20】 ハイドロキノンジグリコール酸ジヒドラジド、レゾルシ
ノールジグリコール酸ジヒドラジド、4,4'−エチリデ
ンビスフェノールジグリコール酸ジヒドラジド、
【化21】 ジシアンジアミド(DICY)、イミダゾール類、第3級
アミン類、第3級アミン含有変性アミン類、ジクロルモ
ノユリア(DCMU)、アルキルユリア類(メラミン、ベ
ンゾクアナミン)、BF3−モノエチルアミン、BF3
アニリン化合物塩類等が挙げられ、これらの二種以上の
混合物も含まれる。
【0057】本発明において、エポキシ樹脂とブロック
ドイソシアネート化合物の配合比は、エポキシ樹脂とブ
ロックドイソシアネート化合物=5〜90/95〜10
(重量%)が適当であり、好ましくはエポキシ樹脂/ブロ
ックドイソシアネート化合物=10〜90/90〜10
(重量%)である。
【0058】また、(エポキシ樹脂+ブロックドイソシ
アネート化合物)硬化のための潜在性硬化剤の配合量は
(エポキシ樹脂+ブロックドイソシアネート化合物)/潜
在性硬化剤=100/0.5〜50(重量比)であり、好
ましくは、100/3〜30(重量比)である。
【0059】上記の必須成分に加えて、本発明による組
成物は、反応性希釈剤、非反応性希釈剤兼増量剤、充填
剤及び/または補強剤、顔料、溶媒、可塑剤、均染剤、
チキソトロピー剤、難燃性物質、離型剤などのような常
用の変性剤を含有していてもよい。下記のものが、この
組成物において使用してもよい適当な希釈剤、増量剤、
補強剤、充填剤及び顔料の例である。モノグリシジルエ
ーテル、DOP、DBP、キシレン樹脂、ベンジルアル
コール、テトラヒドロフルフリルアルコール、アロサイ
ザー、コールタール、ビチューメン等の瀝青物、紡織繊
維、繊維素、ガラス繊維、合成繊維、石綿繊維、硼素繊
維、炭素繊維、セルロース、ポリエチレン粉末、粘土、
砂、岩石、石英粉末、鉱物シリケート例えば雲母、石綿
粉末、粉砕した頁石、カオリン、水酸化アルミニアム、
粉末化したチョーク、石膏、三酸化アンチモン、ベント
ナイト、シリカエーロゲル、リトポン、重晶石、二酸化
チタン、タルク、炭酸カルシウム、カーボンブラック、
グラファイト、酸化鉄のような酸化物顔料、またはアル
ミニウム粉もしくは鉄粉のような金属粉末。
【0060】前記の硬化性組成物の変性のために適当な
溶媒には、例えばトルエン、キシレン、n−プロパノー
ル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、ジア
セトン、エタノール、エチレン、グリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル及び
エチレングリコールモノブチルエーテルがある。
【0061】前記硬化性組成物を変性するために適当な
可塑剤には、例えばフタル酸のジブチル−、ジオクチル
−及びジノニルエステル、リン酸トリクレジル、リン酸
トリキシレニル及びポリプロピレングリコールがある。
【0062】前記の硬化性組成物を、特に表面保護のた
めに使用すべき場合に、添加してよい均染剤には、例え
ばシリコーン、アセチルブチルセルロース、ポリ酪酸ビ
ニル、ワックス、ステアレートなどがある。
【0063】前記の硬化性組成物は、常法により公知の
混合装置(撹拌機、ニーダー、ローラーなど)を用いて
製造できる。
【0064】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例中の部は重量部を表す。
【0065】製造例1 ポリプロピレングリコール(分子量2000)1000部
とトルイレンジイソシアネート(分子量174)174部
とを、撹拌機、温度計及び窒素導入管を付した2リット
ルの四つ口フラスコで70℃、5時間反応してイソシア
ネート当量1174(NCO含量3.6%)のウレタンプ
レポリマーを得、続いてイソプロピルシクロヘキシルア
ミン(分子量141)141部を加え、70℃、5時間反
応して赤外線吸収スペクトルによりイソシアネート基が
完全に消失したブロックドイソシアネート化合物−Aを
得た(ブロックドイソシアネート当量1315)。
【0066】製造例2 ポリプロピレントリオール(分子量3000)1000部
とトルイレンジイソシアネート(分子量174)174部
とを製造例1と同様にしてウレタンプレポリマーを得、
続いてジシクロヘキシルアミン(分子量181)181部
を加え同様に反応してブロックドイソシアネート化合物
−Bを得た(ブロックドイソシアネート当量1350)。
【0067】製造例3 ポリテトラメチレングリコール(分子量2000)100
0部とイソホロンジイソシアネート(分子量222)22
2部、ジブチルチンジラウレート0.02部とを製造例
1と同様に反応してウレタンプレポリマーを得、続いて
ジシクロヘキシルアミン(分子量181)181部を加え
同様に反応してブロックドイソシアネート化合物−Cを
得た(ブロックドイソシアネート当量1400)。
【0068】実施例1 エポキシ樹脂、ブロックドイソシアネート化合物−A及
び潜在性硬化剤としてアジピン酸ジヒドラジドとACR
ハードナーH−3615−Sとを用いた表1の組成物に
ついて、貯蔵安定性及び硬化物の物性を調べた。なお、
表中の配合組成を示す数字は部数である。
【0069】
【表1】
【0070】本発明品1−1〜1−3に示されるように
本発明品はゴム状弾性を示し、かつ比較品1−5のよう
に単独のエポキシ樹脂に比べ剥離接着強度が著しく向上
した。また、比較品1−4のようにブロックドウレタン
単独で使用した場合硬化しなかった。
【0071】実施例2 エポキシ樹脂、ブロックドイソシアネート化合物−B及
びジシアンジアミドとACRハードナーH−3615−
Sとを用いた表2に示す組成物について、貯蔵安定性及
び硬化物の物性を調べた。
【0072】
【表2】
【0073】実施例3 エポキシ樹脂、ブロックドイソシアネート化合物−A及
びセバチン酸ジヒドラジドあるいはエイコサン二酸ジヒ
ドラジドとを用いたDCMUを用いた表3に示す組成物
について硬化物の物性を調べた。
【0074】
【表3】
【0075】実施例4 エポキシ樹脂、ブロックドイソシアネート化合物−C及
びアジピン酸ジヒドラジドとジシアンジアミド、ACR
ハードナーH−3293Sを用いた表4に示す組成物に
ついて貯蔵安定性及び硬化物の物性を調べた。
【0076】
【表4】
【0077】比較品4−1のように、オキシム系のブロ
ックドイソシアネート化合物は硬化時に発泡して十分な
強度が出なかった。
【0078】
【発明の効果】以上のように上記エポキシ樹脂(I)、ブ
ロックドイソシアネート化合物(II)及び潜在性硬化剤(I
II)成分を含有する硬化性エポキシブロックドウレタン
組成物は、従来の一液型の潜在硬化型エポキシ樹脂組成
物に比較してゴム状弾性、機械的強度、接着性に優れて
おり、また、従来のオキシムブロックドウレタンに比較
して安定性と、特に硬化物の発泡性に優れており、構造
接着シール材、自動車用のチッピング塗料等に有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−4658(JP,A) 特開 昭63−108017(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/58,18/80

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に平均1個より多くの隣接エポキ
    シ基を有するエポキシ樹脂(I)と、 ポリヒドロキシ化合物と過剰のポリイソシアネート化合
    物から得られる分子内に平均1個より多くのイソシアネ
    ート基を有するイソシアネート基含量1〜10重量%、
    平均分子量600〜20000のウレタンプレポリマー
    (II−a)を、一般式 【化1】R−NH−R (式中、Rはシクロアルキル基、Rは炭素原子数1
    〜9のアルキル基、シクロアルキル基から選ばれる基、
    とRは同一でも異なってもよい)で示される化合
    物(II−b)で、NCO/第二級モノアミノ基当量比
    1/1.0〜1/2.0でマスクして得られるブロック
    ドイソシアネート化合物(II)と、 潜在性硬化剤(III)とを必須成分とする硬化性エポ
    キシブロックウレタン組成物。
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