JP2733109B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

Info

Publication number
JP2733109B2
JP2733109B2 JP23961789A JP23961789A JP2733109B2 JP 2733109 B2 JP2733109 B2 JP 2733109B2 JP 23961789 A JP23961789 A JP 23961789A JP 23961789 A JP23961789 A JP 23961789A JP 2733109 B2 JP2733109 B2 JP 2733109B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
diisocyanate
bis
isocyanate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP23961789A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03103426A (ja
Inventor
清 武藤
明夫 小川
弘 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ee Shii Aaru Kk
Adeka Corp
Original Assignee
Ee Shii Aaru Kk
Asahi Denka Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ee Shii Aaru Kk, Asahi Denka Kogyo KK filed Critical Ee Shii Aaru Kk
Priority to JP23961789A priority Critical patent/JP2733109B2/ja
Publication of JPH03103426A publication Critical patent/JPH03103426A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2733109B2 publication Critical patent/JP2733109B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は室温で湿気硬化可能なエポキシ樹脂硬化性組
成物に関するものであり、詳しくは、貯蔵安定性にすぐ
れ、大気中の湿分で室温で容易に硬化しうる、一成分硬
化系のエポキシ・珪素系ウレタンポリマー硬化性組成物
に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来湿気硬化系の一成分硬化系組成物としてシリコ
ン、ウレタン系が一般に知られているがシリコン系の場
合、耐候性はすぐれるが下地面への接着性が劣り機械的
強度も不充分であり、又価格の面で問題がある。一方ウ
レタン系の場合は弾性はすぐれるが、機械的強度が劣
り、又基材への接着性も不充分である。従って、いずれ
も目地材及びシーリング材として広く使用されているが
機械的強度の面で構造用樹脂としては不適である。しか
るにかかる構造用樹脂として一般にエポキシ樹脂が知ら
れ、実用に供されているが、室温硬化の場合は二液性の
ため作業性に難点があり、これまでにアミンをマスク化
することによる一成分化の試みがなされてきたが貯蔵安
定性及び硬化性のバランスが極めて困難で実用化に至っ
ていない。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究の結果、
貯蔵安定性、硬化性にすぐれ、構造用樹脂としての機械
的強度、弾性を有し、ガラス、セラミック等に対しての
接着性にすぐれ新規な一成分エポキシ/珪素硬化系の硬
化性組成物を見い出し本発明を完成するに到った。
即ち、本発明は、必須の構成成分として、 少なくとも分子内に1個以上のエポキシ基を有する
エポキシ樹脂と、 水分の存在下で容易に加水分解して遊離のアミノ基
に変わり得る保護アミノ基含有化合物と、 末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリ
マー(−a)と末端に加水分解性のアルコキシ基を含
有するメルカプトシラン化合物(−b)をイソシアネ
ート基/メルカプト基(当量比)=1/1.0〜1.5、好まし
くは1/1.0〜1.2の範囲で反応して得られる加水分解性ア
ルコキシ基含有メルカプトシランミ/イシアネート変性
の化合物 とを含有することを特徴とする硬化性組成物を提供する
ものである。
本発明に使用される少なくとも分子内に1個以上のエ
ポキシ基を有するエポキシ樹脂として好ましいものとし
ては、式: (ここにZは水素原子、メチル基、エチル基) で示される置換又は非置換のグリシジルエステル基を分
子内に平均1個より多く有するエポキシ樹脂(I−
1)、 式: (ここにZは水素原子、メチル基、エチル基) で示される置換又は非置換のグリシジルエーテル基を分
子内に平均1個より多く有するエポキシ樹脂(I−
2)、 式: (ここにZは水素原子、メチル基、エチル基) で示されるN置換の置換又は非置換1,2−エポキシプロ
ピル基を分子内に平均1個より多く有するエポキシ樹脂
(I−3)等が含まれる。又エポキシ樹脂(I)の特に
好ましいものはエポキシ当量180〜500のエポキシ樹脂で
ある。
上記置換又は非置換のグリシジルエーテル基を分子内
に1個より多く有するエポキシ樹脂(I−1)は、フェ
ノール性ヒドロキシル基をグリシジルエーテル化したエ
ポキシ樹脂及びアルコール性ヒドロキシル基をグリシジ
ルエーテル化したエポキシ樹脂が含まれ、かかるエポキ
シ樹脂(I−1)の好ましい例としては、1個又は2個
以上の芳香族核を有する多価フェノールのポリグリシジ
ルエーテル(I−1−1)及び1個又は2個以上の芳香
族核を有する多価フェノールと炭素数2〜4個のアルキ
レンオキサイドとの付加反応により誘導せられるアルコ
ール性ポリヒドロキシル化合物のポリグリシジルエーテ
ル(I−1−2)等が挙げられる。
しかしてポリグリシジルエーテル(I−1−1)と
は、例えば少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェ
ノール(A)とエピハロヒドリン(b)とを水酸化ナト
リウムの如き塩基性触媒乃至塩基性化合物の反応量の存
在下に常法により反応せしめて得られる如きポリグリシ
ジルエーテルを主反応生成物として含むエポキシ樹脂、
少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール
(A)とエピハロヒドリン(b)とを三弗化硼素の如き
酸性触媒の触媒量の存在下に常法により反応せしめて得
られるポリハロヒドリンエーテルと水酸化ナトリウムの
如き塩基性化合物とを反応せしめて得られる如きエポキ
シ樹脂、或いは少なくとも1個の芳香族核を有する多価
フェノール(A)とエピハロヒドリン(b)をトリエチ
ルアミンの如き塩基性触媒の触媒量の存在下に常法によ
り反応せしめて得られるポリハロヒドリンエーテルと、
水酸化ナトリウムの如き塩基性化合物とを反応せしめて
得られる如きエポキシ樹脂である。
同様ポリグリシジルエーテル(I−1−2)とは、例
えば少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール
と炭素数2〜4個のアルキレンオキサイドとの付加反応
により誘導せられたポリヒドロキシル化合物(B)とエ
ピハロヒドリン(b)とを三弗化硼素の如き酸性触媒の
触媒量の存在下に常法により反応せしめて得られるポリ
ハロヒドリンエーテルと、水酸化ナトリウムの如き塩基
性化合物とを反応せしめて得られる如きポリグリシジル
エーテルを主反応生成物として含むエポキシ樹脂であ
る。
ここに少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノ
ール(A)としては、1個の芳香族核を有する単核多価
フェノール(A−1)及び2個以上の芳香族核を有する
多核多価フェノール(A−2)がある。
かかる単核多価フェノール(A−1)の例としては、
例えばレゾルシノール、ハイドロキノン、パイロカテコ
ール、フロログルシノール、1,5−ジヒドロキシルナフ
タレン、2,7−ジヒドロキシルナフタレン、2,6−ジヒド
ロキシナフタレンなどが挙げられる。
また、多核多価フェノール(A−2)の例としては、
一般式: 〔式中Arはナフチレン基及びフェニレン基の様な芳香族
二価炭化水素で本発明の目的にはフェニレン基が好まし
い。Y′及びY1は同一又は異なっていてもよく、メチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、
n−オクチル基のようなアルキル基なるべくは最高4個
の炭素原子を持つアルキル基、或いはハロゲン原子即ち
塩素原子、臭素原子、沃素原子又は弗素原子、或いはメ
トキシ基、メトキシメチル基、エトキシ基、エトキシエ
チル基、n−ブトキシ基、アミルオキシ基の様なアルコ
キシ基なるべくは最高4個の炭素原子を持つアルコキシ
基である。前記の芳香族二価炭化水素基の何れか又は両
方に水酸基以外に置換基が存在する場合にはこれらの置
換基は同一でも異なるものでもよい。m及びzは置換基
によって置換できる芳香環(Ar)の水素原子の数に対応
する0(零)から最大値までの値を持つ整数で、同一又
は異なる値であることができる。R1は例えば −O−,−S−,−SO−,−SO2−,又はアルキレン基
例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テト
ラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、
2−エチルヘキサメチレン基、オクタメチレン基、ノナ
メチレン基、デカメチレン基、或いはアルキリデン基例
えばエチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン
基、イソブチリデン基、アミリデン基、イソアミリデン
基、1−フェニルエチリデン基、或いは環状脂肪族基例
えば1,4−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン
基、シクロヘキシリデン基、或いはハロゲン化されたア
ルキリデン基或いはハロゲン化されたアルキリデン基或
いはハロゲン化された環状脂肪族基或いはアルコキシ−
及びアリールオキシ−置換されたアルキリデン基或いは
アルコキシ−及びアリールオキシ−置換されたアルキレ
ン基或いはアルコキシ−及びアリールオキシ−置換され
た環状脂肪族基例えばメトキシメチレン基、エトキシメ
チレン基、エトキシエチレン基、2−エトキシトリメチ
レン基、3−エトキシペンタメチレン基、1,4−(2−
メトキシシクロヘキサン)基、フェノキシエチレン基、
2−フェノキシトリメチレン基、1,3−(2−フェノキ
シシクロヘキサン)基、或いはアリール置換されたアル
キレン基例えばフェニルエチレン基、2−フェニルトリ
メチレン基、1−フェニルペンタメチレン基、2−フェ
ニルデカメチレン基、或いは芳香族基例えばフェニレン
基、ナフチレン基、或いはハロゲン化された芳香族基例
えば1,4−(2−クロルフェニレン)基、1,4−(2−ブ
ロムフェニレン)基、1,4−(2−フルオロフェニレ
ン)基、或いはアルコキシ及びアリールオキシ置換され
た芳香族基例えば1,4−(2−メトキシフェニレン)
基、1,4−(2−エトキシフェニレン)基、1,4−(2−
n−プロポキシフェニレン)基、1,4−(2−フェノキ
シフェニレン)基、或いはアルキル置換された芳香族基
例えば1,4−(2−メチルフェニレン)基、1,4−(2−
エチルフェニレン)基、1,4−(2−n−プロピルフェ
ニレン)基、1,4−(2−n−ブチルフェニレン)基、
1,4−(2−n−ドデシルフェニレン)基の様な二価炭
化水素基などの二価の基であり、或いはR1は例えば式 で表わされる化合物の場合の様に前記Ar基一つに融着し
ている環であることもでき、或いはR1はポリエトキシ
基、ポリプロポキシ基、ポリチオエトキシ基、ポリブト
キシ基、ポリフェニルエトキシ基の様なポリアルコキシ
基であることもでき、或いはR1は例えばポリジメチルシ
ロキシ基、ポリジフェニルシロキシ基、ポリメチルフェ
ニルシロキシ基の様な珪素原子を含む基であることがで
き、或いはR1は芳香族環、第三−アミノ基エーテル結
合、カルボニル基又は硫黄又はスルホキシドの様な硫黄
を含む結合によって隔てられた2個又はそれ以上のアル
キレン基又はアルキリデン基であることができる〕 で表わされる多核二価フェノールがある。
かかる多核二価フェノールであって特に好ましいのは
一般式 (式中Y′及びY1は前記と同じ意味であり、m及びzは
0〜4の値であり、R1はなるべくは1〜3個の炭素原子
を持つアルキレン基又はアルキリデン基或いは式 で表わされる飽和基である) で表わされる多核二価フェノールである。
かかる二価フェノールの例の中には普通商品各ビスフ
ェノールAと称する2,2−ビス−(p−ヒドロキシフェ
ニル)−プロパン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルメ
タン、ビス−(2−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス−(4
−ヒドロキシ−2,6−ジメチル−3−メトキシフェニ
ル)−メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−エタン、1,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−エタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−2−ク
ロルフェニル)−エタン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)−エタン、1,3−ビス−
(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、
2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパン、2,2−ビス−(3−フェニル−4−ヒ
ドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−イ
ソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,
2−ビス−(2−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシナフチ
ル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−ペンタン、3,3−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−ペンタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−ヘプタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−
メタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘ
キシルメタン、1,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1,2−ビス−(フェニル)−プロパン、2,2−ビス
−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロパン
の様なビス−(ヒドロキシフェニル)アルカン或いは4,
4′−ジヒドロキシビフェニル、2,2′−ジヒドロキシビ
フェニル、2,4′−ジヒドロキシビフェニルの様なジヒ
ドロキシビフェニル或いはビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−スルホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルス
ルホン、クロル−2,4−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、5−クロル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスル
ホン、3′−クロル−4,4′−ジヒドロキシジフェニル
スルホンの様なジ−(ヒドロキシフェニル)−スルホン
或いはビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、
4,3′−(又は4,2′−又は2,2′−ジヒドロキシ−ジフ
ェニル)エーテル、4,4′−ジヒドロキシ−2,6−ジメチ
ルジフェニルエーテル、ビス−(4−ヒドロキシ−3−
イソブチルフェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロ
キシ−3−イソプロピルフェニル)−エーテル、ビス−
(4−ヒドロキシ−3−クロルフェニル)−エーテル、
ビス−(4−ヒドロキシ−3−フルオルフェニル)−エ
ーテル、ビス−(4−ヒドロキシ−3−ブロムフェニ
ル)−エーテル、ビス(4−ヒドロキシナフチル)−エ
ーテル、ビス−(4−ヒドロキシ−3−クロルナフチ
ル)−エーテル、ビス−(2−ヒドロキシビフェニル)
−エーテル、4,4′−ジヒドロキシ−2,6−ジメトキシジ
フェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−2,5−ジエト
キシジフェニルエーテルの様なジ−(ヒドロキシフェニ
ル)−エーテルが含まれ、また1,1−ビス−(4−ヒド
ロキシフェニル)−2−フェニルエタン、1,3,3−トリ
メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−6−ヒドロ
キシインダン、2,4−ビス−(p−ヒドロキシフェニ
ル)−4−メチルペンタンも適当である。
更に又かかる多数二価フェノールであって好ましい他
の一群のものは一般式 (ここにR3はメチル又はエチル基、R2は炭素数1〜9個
のアルキリデン基又はその他のアルキレン基、pは0〜
4) で示されるもので、例えば1,4−ビス−(4−ヒドロキ
シベンジル)−ベンゼン、1,4−ビス−(4−ヒドロキ
シベンジル)−テトラメチルベンゼン、1,4−ビス−
(4−ヒドロキシベンジル)−テトラエチルベンゼン、
1,4−ビス−(p−ヒドロキシクミル)−ベンゼン、1,3
−ビス−(p−ヒドロキシクミル)−ベンゼン等が挙げ
られる。
その他の多核多価フェノール(A−2)に含まれるも
のとしては、例えばフェノール類とカルボニル化合物と
の初期縮合物類(例:フェノール樹脂初期縮合物、フェ
ノールとアクロレインとの縮合反応生成物、フェノール
とグリオキサール縮合反応生成物、フェノールとペンタ
ンジアリルの縮合反応生成物、レゾルシノールとアセト
ンの縮合反応生成物、キシレン−フェノール−ホルマリ
ン初期縮合物)、フェノール類とポリクロルメチル化芳
香族化合物の縮合反応生成物(例:フェノールとビスク
ロルメチルキシレンとの縮合反応生成物)等を挙げるこ
とができる。
而して、ここにポリヒドロキシル化合物(B)とは、
上記の少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノー
ル(A)とアルキレンオキサイドとをOH基とエポキシ基
との反応を促進する如き触媒の存在下に反応せしめて得
られるエーテル結合によって該フェノール残基と結合さ
れている−ROH(ここにRはアルキレンオキサイドに由
来するアルキレン基)或いは(及び)−(RO)nH(ここ
にRはアルキレンオキサイドに由来するアルキレン基で
一つのポリオキシアルキレン鎖は異なるアルキレン基を
含んでいてもよい、nはオキシアルキレン基の重合数を
示す2又は2以上の整数)なる原子群を有する化合物で
ある。この場合、当該多価フェノール(A)とアルキレ
ンオキサイドとの割合は1:1(モル:モル)以上とされ
るが、好ましくは当該多価フェノール(A)のOH基に対
するアルキレンオキサイドの割合は1:1〜10、好ましく
は1:1〜3(当量:当量)である。
ここにアルキレンオキサイドとしては、例えばエチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサ
イドなどがあるが、これらが該多価フェノール(A)と
反応してエーテル結合をなす場合側鎖を生ずるものが特
に好ましく、その様なものとしてはプロピレンオキサイ
ド、1,2−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイ
ドがあり、殊にプロピレンオキサイドが好ましい。
かかるポリヒドロキシル化合物であって、特に好まし
い一群のものは、一般式 (式中Y′,1,m,z及びR1は前記(1−1)式のそれと同
じであり、Rは炭素数2〜4個のアルキレン基、n1及び
n2は1〜3の値である) で表わされるポリヒドロキシル化合物である。
更にまたかかるポリヒドロキシル化合物であって好ま
しい他の一群のものは、一般式 (式中R2,R3,pは前記(1−2)式のそれと同じであ
り、Rは炭素数2〜4個のアルキレン基、n1及びn2は1
〜3の値である) で表わされるポリヒドロキシル化合物である。
また、ここにエピハロヒドリン(b)とは、一般式: (ここにZは水素原子、メチル基、エチル基、X′はハ
ロゲン原子である) で表わされるものであり、かかるエピハロヒドリン
(b)の例としては、例えばエピクロルヒドリン、エピ
ブロムヒドリン、1,2−エポキシ−2−メチル−3−ク
ロルプロパン、1,2−エポキシ−2−エチル−3−クロ
ルプロパンなどが挙げられる。
上記エピハロヒドリン(b)と多価フェノール(A)
或いはポリヒドロキシ化合物(B)との反応を促進する
酸性触媒としては、三弗化硼素、塩化第二錫、塩化亜
鉛、塩化第二鉄の如きルイス酸、これらの活性を示す誘
導体(例:三弗化硼素−エーテル錯化合物)或いはこれ
らの混合物等を用いることができる。
また同様エピハロヒドリン(b)と多価フェノール
(A)との反応を促進する塩基性触媒としては、アルカ
リ金属水酸化物(例:水酸化ナトリウム)、アルカリ金
属アルコラート(例:ナトリウムエチラート)、第三級
アミン化合物(例:トリエチルアミン、トリエタノール
アミン)、第四級アンモニウム化合物(例:テトラメチ
ルアンモニウムブロマイド)、或いはこれらの混合物を
用いることができ、しかしてかかる反応と同時にグリシ
ジルエーテルを生成せしめるか、或いは反応の結果生成
したハロヒドリンエーテルを脱ハロゲン化水素反応によ
って閉環せしめてグリシジルエーテルを生成せしめる塩
基性化合物としてはアルカリ金属水酸化物(例:水酸化
ナトリウム)、アルミン酸アルカリ金属塩(例:アルミ
ン酸ナトリウム)等が都合よく用いられる。
しかして、これらの触媒乃至塩基性化合物は、そのま
ま或いは適当な無機或いは(及び)有機溶媒溶液として
使用することができるのは勿論である。
又、置換又は非置換のグリシジルエステル基を分子内
に平均1個より多く有するエポキシ樹脂(I−2)に
は、脂肪族ポリカルボン酸或いは芳香族ポリカルボン酸
のポリグリシジルエステル等があり、例えば前記一般式
(2)で示されるるエピハロヒドリン(b)とメタクリ
ル酸とから合成されるグリシジルメタアクリレートを重
合せしめて得られる如きエポキシ樹脂も含まれる。
又、N置換の置換又は非置換1,2−エポキシプロピル
基を分子内に平均1個より多く有するるエポキシ樹脂
(I−3)の例としては、芳香族アミン(例えばアニリ
ン又は核にアルキル置換基を有するアニリン)と上記一
般式(2)で示されるエピハロヒドリン(b)とから得
られるエポキシ樹脂、芳香族アミンとアルデヒドとの初
期縮合物(例えばアニリン−ホルムアルデヒド初期縮合
体、アニリン−フェノール−ホルムアルデヒド初期縮合
体)とエピハロヒドリン(b)とから得られるエポキシ
樹脂等が挙げられる。
その他「エポキシ樹脂の製造と応用」(垣内弘編)に
記載されている如き種々のエポキシ樹脂等の従来公知の
隣接エポキシ基含有エポキシ樹脂が使用される。
本発明に用いられる水分の存在下で容易に加水分解し
て遊離のアミノ基に変わり得る保護アミノ基含有化合物
としては、下記式(II) (式中、R1は水素原子はアルキル基、シクロアルキル基
等の1価の炭化水素基を表し、R2はアルキル基、シクロ
アルキル基等の1価の炭化水素基を表す) で表される基を少なくとも1分子内に1個以上有するケ
チミン化合物類、アルジミン化合物類が挙げられる。ま
た必ずしも必須ではないが同一分子内に第2級アミノ基
をケトン類、アルデヒド類で保護したエナミン化合物類
を含有しても良い。
上記の保護アミノ基含有化合物を製造するために用い
られるポリアミン化合物としては、脂肪族系、芳香族
系、脂環族系のいずれであってもよい。該ポリアミン化
合物は、エポキシ樹脂と硬化反応を行う1個以上の第1
級アミノ基を有することが必要であるが、第1級アミノ
基当量で約30〜1000の範囲であることが好ましい。又、
該ポリアミン化合物は数平均分子量で4000以下、好まし
くは3000以下の範囲内であることが好ましい。しかるに
好適に使用し得るポリアミン化合物として、エチレンジ
アミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ジエ
チレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエ
チレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサ
メチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミ
ン、N−アミノエチルピペラジン、1,2−ジアミノプロ
パン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスピ
ロピルアミン等の脂肪族ポリアミン類、m,p−キシリレ
ンジアミン等の芳香族ポリアミン類、イソホロンジアミ
ン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4−ビス
アミノプロピルピペラジン、1,3−ビスアミノシクロヘ
キサン、ジ−(アミノジシクロヘキシル)メタン、3,
3′−ジメチルジ−(アミノシクロヘキシル)メタン、
1−シクロヘキシルアミノ−3−アミノプロパン、1,4
−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロペン
タン、ジ−(アミノシクロヘキシル)メタン、ジ−(ア
ミノシクロヘキシル)スルホン、1,3−ジ−(アミノシ
クロヘキシル)プロパン、4−イソプロピル−1,2−ジ
アミノシクロヘキサン、2,4−ジアミノ−シクロヘキサ
ン、N,N′−ジエチル−1,4−ジアミノシクロヘキサン、
3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメ
タン、3−アミノメチル−3,3,5−トリメチル−シクロ
ヘキシルアミン等の脂環族ポリアミン類、ポリオキシプ
レピレンジアミン等のポリエーテルジアミン類が挙げら
れる。
前記ポリアミン化合物の中で分子内に第2級アミノ基
を含有する場合はケトン化合物又はアルデヒド化合物に
より第2級アミノ基をエナミン化するか、或いはエポキ
シ基含有化合物、イソシアネート基含有化合物、ビニー
ル基含有化合物等と反応させたアダクト化物を使用する
ことが望ましい。
前記したポリアミン化合物をケチミン化、アルジミン
化、エナミン化するために使用し得るケトン化合物とし
ては、通常用いられる任意のケトン類、例えばアセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ
イソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノ
ン、アセトフェノン、トリメチルシクロヘキサノン等が
挙げられる。又、アルデヒド化合物類としてはアセトア
ルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒ
ド、イソブチルアルデヒド、ジエチルアセトアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。
ポリアミン化合物とこれらのケトン類、アルデヒド類
との反応は公知の方法によって行うことができ、その際
存在する第1級アミノ基の実質的にすべてが該ケトン
類、アルデヒド類と反応するよう量的割合、および反応
条件を用いることが望ましく、例えば反応混合物から縮
合による水を共沸蒸留によって連続的に除去することに
よって調製することができる。
本発明に用いられる末端にイソシアネート基を有する
ウレタンプレポリマーとして好ましいものは、ポリヒド
ロキシ化合物とポリイソシアネート化合物とを通常のNC
O含有ウレタンプレポリマーの製法と同様に反応せしめ
て得られるイソシアネート基1〜10重量%、平均分子量
600〜7000のものである。
上記ポリヒドロキシ化合物の好ましいものとして、例
えば一般式 R〔(OR1nOH〕 (ここにRは多価アルコール残基;(OR1は炭素数
2〜4個のアルキレン基を有するオキシアルキレン基よ
りなるポリオキシアルキレン鎖;nはオキシアルキレン基
の重合度を示す数で分子量が100〜6,000となるに相当す
る数である;pは好ましくは2〜4) で示されるポリエーテルポリオールがある。
上記一般式中に対応する多価アルコールの好ましい例
としては、例えば脂肪族二価アルコール(例:エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレング
リコール、ネオペンタングリコール)、三価アルコール
(例:グリセリン、トリオキシイソブタン、1,2,3−ブ
タントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、2−メ
チル−1,2,3−プロパントリオール、2−メチル−2,3,4
−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタントリ
オール、2,3,4−ペンタントリオール、2,3,4−ヘキサン
トリオール、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリオー
ル、2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール、ペン
タメチルグリセリン、ペンタグリセリン、1,2,4−ブタ
ントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、トリメチ
ロールプロパン等)、四価アルコール(例:エリトリッ
ト、ペンタエリトリット、1,2,3,4−ペンタンテトロー
ル、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,3,5−ペンタン
テトロール、1,3,4,5−ヘキサンテトロール等)、五価
アルコール(例:アドニット、アラビット、キシリット
等)、六価アルコール(例:ソルビット、マンニット、
イジット等)等が挙げられる。
又、上記多価アルコールとして好ましいのは2〜4価
のアルコールであり、特にプロピレングリコール、グリ
セリン等が好ましい。
又、上記一般式で示されるポリエーテルポリオール
は、かかる多価アルコールに、常法により炭素数2〜4
個のアルキレンオキサイドを、所望の分子量となるよう
に付加せしめることによって製造することができる。
又、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドとしては、
例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブ
チレンオキサイドが挙げられるが、特にプロピレンオキ
サイドを使用するのが好ましい。
又、上記ポリヒドロキシ化合物の好ましいものとし
て、例えばポリカルボン酸と多価アルコールから製造さ
れる従来公知のポリエステルポリオール或いはラクタム
類から得られるポリエステルポリオール等が挙げられ
る。
かかるポリカルボン酸としては、例えばベンゼントリ
カルボン酸、アジピン酸、琥珀酸、スベリン酸、セバシ
ン酸、蓚酸、メチルアジピン酸、グルタル酸、ピメリン
酸、アゼライン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、チオジプロピオン酸、マレイン酸、フマル酸、シ
トラコン酸、イタコン酸又はこれらに類する任意の適当
なカルボン酸を使用することができる。
又、多価アルコールとしては、例えばエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ビス(ヒドロキシメチルクロルヘキ
サン)、ジエチレングリコール、2,2−ジメチルプロピ
レングリコール、1,3,6−ヘキサントリオール、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、グリセリン又はこれらに類する任意の適当な多価ア
ルコールを使用することが出来る。
また、さらに好ましいポリヒドロキシ化合物としてテ
トラヒドロフランを開環重合して得られるポリテトラメ
チレングリコール、カプロラクトンを開環重合して得ら
れるポリカプロラクトングリコール、水酸基末端液状ポ
リブタジエン、ヒマシ油等の水酸基含有グリセライド等
が挙げられる。
本発明で使用されるウレタンプレポリマーは、例えば
上記の如きポリエーテルポリオールかポリエステルポリ
オール、ポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラ
クトングリコール、水酸基末端液状ポリブタジエン或い
はこれらの混合物或いは更にこれらとヒマシ油等のOH基
含有グリセライド類との混合物と、ポリイソシアネート
化合物とを反応せしめて得ることが出来る。
ここにポリイソシアネート化合物としては、 一般式 (ここに○はベンゼン環或いはナフタレン環、−NCOは
核置換のイソシアネート基、Zは核置換のハロゲン原子
或いは炭素数3以下のアルキル或いはアルコキシ基、n
は0,1又は2)で示されるジイソシアネート(例えば2,4
−トルイレンジイソシアネート、2,6−トルイレンジイ
ソシアネート、1,4−ナフチレンジイソシアネート、1,5
−ナフチレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイ
ソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、1
−イソプロピルベンゾール−2,4−ジイソシアネー
ト): 一般式 (ここに○はベンゼン環或いはナフタレン環、−(C
H2mNCOは核置換のアルキレンイソシアネート基、Zは
核置換のハロゲン原子或いは炭素数3以下のアルキル或
いはアルコキシ基、mは1又は2、nは1又は2)で示
されるジイソシアネート(例:ω,ω′−ジイソシアネ
ート−1,2−ジメチルベンゼン、ω,ω′−ジイソシア
ネート−1,3−ジメチルベンゼン): 一般式 (ここにAは−CH2−又は の如き炭素数3以上のアルキレン基、○はベンゼン環或
いはナフタレン環、Zは核置換のハロゲン原子或いは炭
素数3以下のアルキル或いはアルコキシ基、m及びnは
0,1又は2)で示されるジイソシアネート(例:4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジメチル
ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェ
ニルジメチルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′
−ジクロルジフェニルジメチルメタン−4,4′−ジイソ
シアネート)、 一般式 (ここにZは核置換のハロゲン原子或いは炭素数3以下
のアルキル或いはアルコキシ基、mは0又は1、nは0,
1又は2)で示されるジイソシアネート(例:ビフェニ
ル−2,4′−ジイソシアネート、ビフェニル−4,4′−ジ
イソシアネート、3,3′−ジメチルビフェニル−4,4′−
ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシビフェニル−4,
4′−ジイソシアネート)、ジフェニルスルホン−4,4′
−ジイソシアネート、上記イソシアネートに含まれる芳
香環を水添して得られる如きジイソシアネート(例:ジ
シクロヘキサン−4,4′−ジイソシアネート、ω,ω′
−ジイソシアネート−1,2−ジメチルシクロヘキサン、
ω,ω′−ジイソシアネート−1,3−ジメチルシクロヘ
キサン)、2モルのジイソシアネートと1モルの水の反
応によって得られる置換尿素基を含むジイソシアネート
(例:1モルの水と2モルの2,4−トルイレンジイソシア
ネートとの反応によって得られる尿素ジイソシアネー
ト)、芳香族ジイソシアネートを公知の方法で2分子重
合して得られるウレトジオンジイソシアネート、プロパ
ン−1,2−ジイソシアネート、2,3−ジメチルブタン−2,
3−ジイソシアネート、2−メチルペンタン−2,4−ジイ
ソシアネート、オクタン−3,6−ジイソシアネート、3,3
−ジニトロペンタン−1,5−ジイソシアネート、オクタ
ン−1,6−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアネー
トジシクロヘキシルメタン等が挙げられる。
このようなポリイソシアネート化合物及び前記のポリ
エーテルポリオール、ポリエステルポリオール等のポリ
ヒドロキシル化合物とから得られる末端にイソシアネー
ト基を有するウレタンプレポリマーは通常の方法により
製造することができる。ウレタンプレポリマー生成反応
を行う場合、反応温度は通常40〜140℃、好ましくは60
〜120℃である。ウレタンプレポリマー生成反応を行う
に際し、反応を促進するために公知のウレタン重合用触
媒、例えばジブチルスズジラウレート、第一スズオクト
エート、スタナスオクトエートなどの有機金属化合物、
トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、1,8−ジア
ザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7などの第三級アミ
ン系化合物を使用することも可能である。
上記ウレタンプレポリマーの分子量は600未満では可
撓性が出ず、7000を越えるとエポキシ樹脂との相溶性が
失われる。
上記末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポ
リマーとブロック反応する末端に加水分解性のアルコキ
シ基を含有するメルカプトシラン化合物として好ましい
ものは、例えば一般式: (ここにAはメトキシ基、エトキシ基、β−メトキシエ
トキシ基等で示される炭素数1−6のアルコキシ基、B
はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等で示さ
れる炭素数1〜12のアルキル基、mは0,1,2の整数、R
はメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基
等で示される炭素数1〜12のアルキレン基)で示される
化合物が挙げられ、これらの二種以上の混合物も含まれ
る。
本発明においてメルカプトシラン/イソシアネート変
性化合物のブロック化反応は公知の反応方法により行わ
れる。反応温度は、50〜150℃が好ましく更に好ましく
は70〜120℃、反応時間は1〜7時間程度で行うのが好
ましい。当量比はイソシアネート基/メルカプト基=1/
1.0〜1.5好ましくは1/1.0〜1.2である。メルカプトシラ
ン化合物は上記反応の任意の段階でウレタンプレポリマ
ーに添加し反応させ、加水分解性アルコキシ基含有メル
カプトシラン/イソシアネート変性化合物を得ることが
できる。
添加方法としては、所定の重合終了時に添加するか、
或いは重合初期に添加するか、又は重合初期に一部添加
し重合終了時に残部を添加するなどの方法が可能であ
る。反応に際し、公知のウレタン重合用触媒を添加して
反応を促進することも可能である。
本発明の組成物は大気中に暴露されると大気中の水分
の作用により3次元的に網状組織を形成し硬化する。硬
化速度は、大気温度、相対温度及び加水分解性基(保護
アミン類、アルコキシシラン類)の種類及び配合量を考
慮する必要がある。特に加水分解性アルコキシ基含有メ
ルカプトシラン/イソシアネート変性化合物の中でもア
ルコキシ基がメトキシ基であることが好ましい。
又、本発明の組成物は実際に使用する時まで水と接触
しないよう無水の状態下で保存しなければならない。貯
蔵の際の保存性をより安定にするため、脱水剤を添加し
てもよい。かかる脱水剤としてビニール系シラン類或い
はオルソギ酸メチル、オルソギ酸エチル類が併用され
る。さらに本発明の組成物は基材に対する接着性、特に
有機物表面への接着性を改良する目的でアミノアルコキ
シシラン類、エポキシアルコキシシラン類、メルカプト
アルコキシシラン類又はこれらの共重合体であるアルコ
キシシラン誘導体類を含有しても良い。
本発明の組成物は珪素末端化合物のシラノール縮合を
促進するため、シラノール縮合触媒を含有することが好
ましい。シラノール縮合触媒としてアルキルチタン酸
塩、有機珪素チタン酸塩、オクチル酸錫、ジブチル錫ラ
ウレート、及びジブチル錫マレエート、ジブチル錫フタ
レートなどのカルボン酸の金属塩、ジブチル錫オキサイ
ド等の錫化合物及びジブチルアミン−2−エチルヘキソ
エートの如きアミン塩等が使用される。
本発明の組成物中の各構成成分の割合は特に限定され
ないが、 エポキシ樹脂100重量部、 水分の存在下で容易に加水分解して遊離のアミノ基
に変わり得る保護アミノ基含有化合物5〜80重量部、好
ましくは10〜50重量部、 加水分解性アルコキシ基含有メルカプトシラン/イ
ソシアネート変性の化合物10〜200重量部、好ましくは3
0〜150重量部 である。
又、必ずしも必須ではないが、脱水剤として用いられ
るビニールシラン類、ギ酸エステル類、珪酸エステル類
の配合量は1〜150重量部、基材への密着性改良剤とし
て用いられるジランカップリング剤の配合量は0.5〜30
重量部、好ましくは1〜15重量部である。
更に、本発明を実用化するために種々の充填剤、顔料
を配合し、変性することができる。充填剤としては、フ
ュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸
およびカーボンブラックの如き補強性充填剤;炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、
クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベン
トナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華、および
シラスバルーンなどの如き充填剤;石綿、ガラス繊維お
よびフィラメントの如き繊維状充填剤が使用できる。
これら充填剤で強度の高い硬化組成物を得たい場合に
は、主にフュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、
カーボンブラック、表面処理微細炭酸カルシウム、焼成
クレー、クレー、および活性亜鉛華などから選ばれる充
填剤をメルカプトシラン/イソシアネート変性化合物10
0重量部に対し、1〜100重量部の範囲内で使用すれば好
ましい結果が得られる。又、低強度で伸びが大である硬
化性組成物を得たい場合には、主に酸化チタン、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、酸化第二鉄、酸
化亜鉛、およびシランスバルーンなどから選ばれる充填
剤をメルカプトシラン/イソシアネート変性化合物100
重量部に対し5〜200重量部の範囲内で使用すれば好ま
しい結果が得られる。もちろんこれら充填剤は、1種類
のみで使用してもよいし、2種類以上混合使用してもよ
い。
本発明において、可塑剤を充填剤と併用して使用する
と硬化物の伸びを大きく出来たり、多量の充填剤を混入
出来たりするのでより有効である。該可塑剤としては、
一般によく使用されているものであり、例えばジオクチ
ルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフ
タレートなどの如きフタル酸エステル類;アジピン酸ジ
オクチル、コハク酸イソデシル、セバシン酸ジブチルな
どの如き脂肪族2塩基酸エステル類;ジエチレングリコ
ールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステルな
どの如きグリコールエステル類;オレイン酸ブチル、ア
セチルリシノール酸メチルなどの如き脂肪族エステル
類;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸
オクチルジフェニルなどの如きリン酸エステル類;エポ
キシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジルなどの如
きエポキシ可塑剤;塩素化パラフィンなどの可塑剤が単
独又は2種類以上の混合物の形で任意に使用出来る。可
塑剤量は、メルカプトシラン/イソシアネート変性化合
物100重量部に対し、0〜100重量部の範囲で使用すると
好ましい結果が得られる。
本発明の組成物では上記必須成分以外に充填剤、可塑
剤、縮合触媒が主に使用されるが、フェノール樹脂およ
びエポキシ樹脂などの如き接着付与剤、顔料、老化防止
剤、紫外線吸収剤などの添加剤を含有することもでき
る。
〔作用及び効果〕
本発明の組成物は大気中に暴露されると大気中の湿分
でしかも常温で容易に硬化し得る。
その硬化機構は、大気中の湿分が保護アミノ基含有化
合物を加水分解して遊離のアミノ基を形成し、このアミ
ノ基がエポキシ樹脂のエポキシ基と反応するときに、メ
ルカプトシラン/イソシアネート変性化合物と反応し、
アミノ基とイソシアネート基が尿素結合を作り、解離し
たメルカプト基がエポキシ基と反応する。
さらに、大気中の湿分がメルカプトシラン/イソシア
ネート変性化合物のアルコキシ基と反応し、架橋密度が
大きい硬化物が得られる。
このため本発明の組成物は、一成分硬化系のシリコン
系及びウレタン系に比較して、下地面への接着性、機械
的強度に優れ、また、エポキシ樹脂−ケチミン系の一成
分硬化系に比較して貯蔵安定性、硬化性に優れている。
〔実施例〕
以下に製造例及び実施例を挙げて本発明を更に詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
尚、例中の「部」及び「%」は特記しない限り重量基
準である。
製造例1 ポリプロピレングリコール(分子量:2000)1000部と
トルイレンジイソシアネート(分子量:174)174部とを
撹拌機、温度計及び窒素導入管を付した2の四つ口フ
ラスコで70℃、5時間反応してイソシアネート当量1174
(NCO含量3.6%)のウレタンプレポリマーを得、続いて
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(分子量:1
96)196部とジブチルスズジラウレート2部を加え70
℃、5時間反応して、赤外線吸収スペクトルによりイソ
シアネート基が完全に消失した。メルカプトシラン/イ
ソシアネート変性化合物Aを得た。
製造例2 ポリテトラメチレングリコール(分子量:2000)1000
部と、トルイレンジイソシアネート(分子量:174)174
部とを製造例1と同様に反応してイソシアネート当量11
74(NCO含量3.6%)のウレタンプレポリマーを得、続い
てγ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(分
子量180)180部と、ジブチルスズジラウレート2部を加
え、製造例1と同様に反応してメルカプトシラン/イソ
シアネート変性化合物Bを得た。
製造例3 ヘキサメチレンジアミン(分子量:116)116部、メチ
ルイソブチルケトン(分子量:100)200部、ベンゼン50
部を撹拌機と温度計、分水器を付した四つ口フラスコに
て、120℃×10時間脱水反応をし、続いて120℃、50mmHg
×1時間減圧脱溶剤して保護アミノ基含有化合物Cを得
た。
実施例1 エポキシ樹脂(アデカレジンEP−4100:旭電化工業製
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量190)1
00部と製造例1で製造したメルカプトシラン/イソシア
ネート変性化合物A50部、炭酸カルシウム100部、酸化チ
タン10部を真空ニーダーで30Torr以下で混練し、製造例
−3で製造した、保護アミノ基含有化合物C20部、脱水
剤ビニルトリメトキシシラン(KBM−1003:信越化学工業
製)1部、ジブチルスズオキサイド1部を加え、混練し
て一成分エポキシ/ウレタン/珪素組成物を得た。
得られた組成物について、下記方法により物性を評価
した。その結果を表−1に示す。
<評価方法> 硬化時間:25℃、湿度60%で表面から3mm厚の深さまで硬
化する時間を測定した。
硬度ShoreA:25℃、湿度60%で7日間硬化後の硬度Shore
Aを測定した。
保存安定性:40℃、3週間保存後の組成物の状態を観察
した。
変化なし:○ 増粘 :△ ゲル化 :× 接着強度:H型モルタルテストピース使用、25℃、湿度60
%で7日間硬化後の接着強度を測定した。
実施例2、3、4 表−1に示す配合で実施例−1と同様に硬化性組成物
を製造し、さらにそれらの評価を行った。
結果を表−1に示す。
比較例1、2 表−1に示す配合で実施例−1と同様に硬化性組成物
を製造し、さらにそれらの評価を行った。
結果を表−1に示す。
比較例3 市販品のポリウレタンシーリング材について評価し
た。
結果を表−1に示す。
表−1に示されるように、メルカプトシラン/イソシ
アネート変性化合物の量を増やすと可撓性が増す。一
方、エポキシ/ケチミン組成物は硬化が遅く、保存安定
性も悪い。また、メルカプトシランだけを使用した場合
接着性が悪いことが分かる。
また、比較試験をしたポリウレタンシーリング材は、
3mm厚の深さまでの硬化が遅く、保存安定性も本発明の
ものに比較して悪いことが判明した。
実施例5〜11 表−2に示される配合で、実施例−1と同様に硬化性
組成物を製造し、さらにそれらの評価を行った。
結果を表−2に示す。
評価方法は硬化時間、硬度、保存安定性は表−1と同
様に行い、接着性はアルミ板、ガラス板、モルタル板に
3mm厚になるよう均一に塗布し、25℃、湿度60%で7日
間硬化後、剥離試験し、次の評価を行った。
凝集破壊 :○ 半凝集破壊:△ 界面剥離 :× 比較例4〜5 表−2に示される配合で、実施例−1と同様に硬化性
組成物を製造し、さらにそれらの評価を行った。
結果を表−2に示す。
表−2に示されるように、シラン化合物を添加した場
合、ガラス板、アルミ板に対する接着性がさらに良好と
なる。一方、エポキシ/ケチミン組成物は硬化が遅くガ
ラス板、アルミ板に対し接着性が悪い。
実施例12〜13 表−3に示す配合で、実施例1と同様に硬化性組成物
を製造し、さらにそれらの評価を表−1の方法と同様に
行った。
結果を表−3に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 75/04 C08L 75/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】必須の構成成分として、 少なくとも分子内に1個以上のエポキシ基を有する
    エポキシ樹脂と、 水分の存在下で容易に加水分解して遊離のアミノ基
    に変わり得る保護アミノ基含有化合物と、 末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリ
    マー(−a)と末端に加水分解性のアルコキシ基を含
    有するメルカプトシラン化合物(−b)をイソシアネ
    ート基/メルカプト基(当量比)=1/1.0〜1.5の範囲で
    反応して得られる加水分解性アルコキシ基含有メルカプ
    トシラン/イソシアネート変性の化合物 とを含有することを特徴とする硬化性組成物。
JP23961789A 1989-09-14 1989-09-14 硬化性組成物 Expired - Fee Related JP2733109B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23961789A JP2733109B2 (ja) 1989-09-14 1989-09-14 硬化性組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23961789A JP2733109B2 (ja) 1989-09-14 1989-09-14 硬化性組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03103426A JPH03103426A (ja) 1991-04-30
JP2733109B2 true JP2733109B2 (ja) 1998-03-30

Family

ID=17047394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23961789A Expired - Fee Related JP2733109B2 (ja) 1989-09-14 1989-09-14 硬化性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2733109B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE251190T1 (de) * 1994-06-06 2003-10-15 Basf Corp Aldimin und isocyanat enthaltende beschichtungszusammensetzungen sowie verfahren zu deren herstellung
WO1998058007A1 (en) * 1997-06-17 1998-12-23 Konishi Co., Ltd. Process for the preparation of urethane resins and urethane resin compositions
JP4982924B2 (ja) * 2001-04-20 2012-07-25 横浜ゴム株式会社 熱硬化型接着剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03103426A (ja) 1991-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4645816A (en) Novel vulcanizable silane-terminated polyurethane polymers
US7718749B2 (en) Curable composition
US5508326A (en) Emulsifying epoxy resin composition and curable composition
JPH0613600B2 (ja) 硬化性エポキシ樹脂組成物
JP3097960B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP2733109B2 (ja) 硬化性組成物
JP3157574B2 (ja) 硬化性エポキシブロックウレタン組成物
JP3604485B2 (ja) 水性エポキシ樹脂硬化性組成物
US9562176B2 (en) Prepolymer toughener for crack-resistant adhesives for windmills
JP2620233B2 (ja) 硬化性エポキシブロックドウレタン組成物
JPS62195013A (ja) 硬化性組成物
JP2675822B2 (ja) 一液系可撓性エポキシ樹脂組成物
JPH09132637A (ja) 硬化性組成物
JPH05117528A (ja) ポリサルフアイド重合体用縮合系可塑剤、重合体組成物及びシーリング材
JPH0674319B2 (ja) 硬化性組成物
JPH0684419B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP3024004B2 (ja) 水性エポキシ樹脂硬化性組成物
JPH03220221A (ja) 硬化性組成物
JPH0629311B2 (ja) 新規硬化性組成物
JPH0613599B2 (ja) 硬化性の耐衝撃性を有する注型樹脂組成物
JPH0987361A (ja) 水性エポキシ樹脂硬化性組成物
JPH049807B2 (ja)
JPH1017852A (ja) 2液型ポリサルファイド系シーリング材組成物
JPS637206B2 (ja)
JP2002037841A (ja) 一液型湿気硬化性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees