JPH0613599B2 - 硬化性の耐衝撃性を有する注型樹脂組成物 - Google Patents
硬化性の耐衝撃性を有する注型樹脂組成物Info
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- JPH0613599B2 JPH0613599B2 JP61116722A JP11672286A JPH0613599B2 JP H0613599 B2 JPH0613599 B2 JP H0613599B2 JP 61116722 A JP61116722 A JP 61116722A JP 11672286 A JP11672286 A JP 11672286A JP H0613599 B2 JPH0613599 B2 JP H0613599B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、硬化性の耐衝撃性を有する注型樹脂組成物に
関するものであって、その目的とする所は、各種熱可塑
性樹脂類似の物性を有する注型材料、又は真空成形、射
出成形、ウレタン発泡成形、RIM成形などのプラスチ
ック成形用の型材、又は耐衝撃性を必要とする検査治具
などを製作するための硬化性の耐衝撃性を有する注型樹
脂組成物を提供することにある。
関するものであって、その目的とする所は、各種熱可塑
性樹脂類似の物性を有する注型材料、又は真空成形、射
出成形、ウレタン発泡成形、RIM成形などのプラスチ
ック成形用の型材、又は耐衝撃性を必要とする検査治具
などを製作するための硬化性の耐衝撃性を有する注型樹
脂組成物を提供することにある。
従来、樹脂製の治具や型材、又は各種熱可塑性樹脂類似
樹脂等の注型材料としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂等が使用されている。しかし、エポキシ樹脂の場合、
(1)接着力が強い、(2)常温硬化が可能、(3)収縮率が小
さい、(4)耐薬品性が優れている等々の長所がある反
面、衝撃的な振動や外力、大きな圧力の加わるプラスチ
ック成形用などの型材、もしくは各種注型用樹脂として
は耐衝撃性が不充分である。例えば、射出成形用の型材
やプレス型、ウレタン発泡型などの型材として使用する
場合、注入圧やプレス圧、発泡圧などにより樹脂がかけ
たり、クラックが入る事が多々ある。また、各種熱可塑
性樹脂類似の注型材料を製造する場合など、耐衝撃性が
著しく低い為にどうしても代替は不可能であった。ま
た、ウレタン樹脂の場合、(1)硬化前の樹脂の粘度が低
い、(2)比較的耐熱性がある、(3)比較的衝撃力がある等
々の長所がある反面、機械的強度が低い、耐水性が悪
い、ポットライフが短く、発泡しやすい、大量に注型で
きない、充填剤を混入しづらい等々の欠点がある。例え
ば、プラスチック成形用などの型材として使用する場
合、普通大量に注型することによる硬化発熱を抑える為
に多量の充填剤を混入させるが、ウレタン樹脂の場合、
イソシアネート化合物が微量の水分と反応して硬化し、
また発泡する場合があるので、イソシアネート化合物中
には充填剤は混入できず、樹脂全体に占める充填剤の量
は限られた量になり、実質的には硬化発熱、熱収縮等々
を抑える事は不充分である。従って上記型材などには一
般的にはエポキシ樹脂注型材料などが使用されてきた。
また、各種熱可塑性樹脂類似注型材料として使用する場
合、衝撃強度が不充分である、耐水性が悪い、機械的強
度が不充分である、大量に注型できない、減圧装置を用
いないと発泡する場合がある等々の欠点があった。
樹脂等の注型材料としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂等が使用されている。しかし、エポキシ樹脂の場合、
(1)接着力が強い、(2)常温硬化が可能、(3)収縮率が小
さい、(4)耐薬品性が優れている等々の長所がある反
面、衝撃的な振動や外力、大きな圧力の加わるプラスチ
ック成形用などの型材、もしくは各種注型用樹脂として
は耐衝撃性が不充分である。例えば、射出成形用の型材
やプレス型、ウレタン発泡型などの型材として使用する
場合、注入圧やプレス圧、発泡圧などにより樹脂がかけ
たり、クラックが入る事が多々ある。また、各種熱可塑
性樹脂類似の注型材料を製造する場合など、耐衝撃性が
著しく低い為にどうしても代替は不可能であった。ま
た、ウレタン樹脂の場合、(1)硬化前の樹脂の粘度が低
い、(2)比較的耐熱性がある、(3)比較的衝撃力がある等
々の長所がある反面、機械的強度が低い、耐水性が悪
い、ポットライフが短く、発泡しやすい、大量に注型で
きない、充填剤を混入しづらい等々の欠点がある。例え
ば、プラスチック成形用などの型材として使用する場
合、普通大量に注型することによる硬化発熱を抑える為
に多量の充填剤を混入させるが、ウレタン樹脂の場合、
イソシアネート化合物が微量の水分と反応して硬化し、
また発泡する場合があるので、イソシアネート化合物中
には充填剤は混入できず、樹脂全体に占める充填剤の量
は限られた量になり、実質的には硬化発熱、熱収縮等々
を抑える事は不充分である。従って上記型材などには一
般的にはエポキシ樹脂注型材料などが使用されてきた。
また、各種熱可塑性樹脂類似注型材料として使用する場
合、衝撃強度が不充分である、耐水性が悪い、機械的強
度が不充分である、大量に注型できない、減圧装置を用
いないと発泡する場合がある等々の欠点があった。
これら重大な欠点を改良するためにエポキシ樹脂の場
合、耐衝撃性を向上させる手段として可撓性エポキシ樹
脂、可塑剤、可撓性硬化剤等が用いられている。該可撓
性エポキシ樹脂としては、側鎖型エポキシ樹脂(アデカ
・レジンEP-4000、エポキシ当量350、旭電化製)、ポリ
オキシアルキルグリコール型エポキシ樹脂(エポニット
028、エポキシ当量152、日東化成製)、該可塑剤として
は、フタル酸、リン酸などのエステル類、パイン油など
がある。また該可撓性硬化剤としては、ポリアミド類
(ダイマー酸とポリアミン類の縮合物)、長鎖アミン
(ポリエーテルジアミン、脂肪酸変性アミン等)があ
る。
合、耐衝撃性を向上させる手段として可撓性エポキシ樹
脂、可塑剤、可撓性硬化剤等が用いられている。該可撓
性エポキシ樹脂としては、側鎖型エポキシ樹脂(アデカ
・レジンEP-4000、エポキシ当量350、旭電化製)、ポリ
オキシアルキルグリコール型エポキシ樹脂(エポニット
028、エポキシ当量152、日東化成製)、該可塑剤として
は、フタル酸、リン酸などのエステル類、パイン油など
がある。また該可撓性硬化剤としては、ポリアミド類
(ダイマー酸とポリアミン類の縮合物)、長鎖アミン
(ポリエーテルジアミン、脂肪酸変性アミン等)があ
る。
しかし、これらの可撓性樹脂を使用した場合、耐熱性が
著しく下がり、他の物性、例えば弾性率や強度などの低
下が大きく、また耐衝撃性もまだ不充分で、実質的には
前記耐衝撃性を必要とする注型材料として使用する場合
は致命的な欠点となる。
著しく下がり、他の物性、例えば弾性率や強度などの低
下が大きく、また耐衝撃性もまだ不充分で、実質的には
前記耐衝撃性を必要とする注型材料として使用する場合
は致命的な欠点となる。
本発明の目的は本来エポキシ樹脂の持つ強度、弾性率、
耐熱性、耐薬品性などの諸特性を維持しつつ、耐衝撃性
を飛躍的に向上させるエポキシ樹脂注型材料を得ること
にある。
耐熱性、耐薬品性などの諸特性を維持しつつ、耐衝撃性
を飛躍的に向上させるエポキシ樹脂注型材料を得ること
にある。
本発明の硬化性の耐衝撃性を有する注型樹脂組成物は、
必須の構成成分として、 (A)平均1分子当たり1個より多くのエポキシ基を含有
するグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、 (B)リシノール酸を主成分とする脂肪酸(a)と、ポリヒド
ロキシル化合物(b-1)と過剰のポリイソシアネート化合
物(b-2)とから得られるイソシアネート基含有量1〜10
重量%、平均分子量1000〜10000のウレタン結合含有化
合物(b)とを、ウレタン結合含有化合物(b)のイソシアネ
ート基が脂肪酸(a)の水酸基より少ない割合で反応させ
て得られるカルボキシル基含有脂肪酸変性ウレタン化合
物(I)を、さらに分子内に平均1個より多くの隣接エポ
キシ基を有するエポキシ樹脂(II)と、エポキシ樹脂(II)
のエポキシ基がウレタン化合物(I)のカルボキシル基に
対して過剰となる割合で反応させて得られる変性エポキ
シ樹脂、 (C)脂環式ポリアミン、複素環式ポリアミン又はこれら
の変性物 を含有し、変性エポキシ樹脂(B)がエポキシ樹脂(A)と変
性エポキシ樹脂(B)の合計に対し5〜39重量%であるこ
とを特徴とする。
必須の構成成分として、 (A)平均1分子当たり1個より多くのエポキシ基を含有
するグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、 (B)リシノール酸を主成分とする脂肪酸(a)と、ポリヒド
ロキシル化合物(b-1)と過剰のポリイソシアネート化合
物(b-2)とから得られるイソシアネート基含有量1〜10
重量%、平均分子量1000〜10000のウレタン結合含有化
合物(b)とを、ウレタン結合含有化合物(b)のイソシアネ
ート基が脂肪酸(a)の水酸基より少ない割合で反応させ
て得られるカルボキシル基含有脂肪酸変性ウレタン化合
物(I)を、さらに分子内に平均1個より多くの隣接エポ
キシ基を有するエポキシ樹脂(II)と、エポキシ樹脂(II)
のエポキシ基がウレタン化合物(I)のカルボキシル基に
対して過剰となる割合で反応させて得られる変性エポキ
シ樹脂、 (C)脂環式ポリアミン、複素環式ポリアミン又はこれら
の変性物 を含有し、変性エポキシ樹脂(B)がエポキシ樹脂(A)と変
性エポキシ樹脂(B)の合計に対し5〜39重量%であるこ
とを特徴とする。
本発明において使用されるエポキシ樹脂(A)としては、
平均1分子当たり1個より多くのエポキシ基を有するグ
リシジルエーテル型エポキシ樹脂であればどのようなも
のでも用いることができるが、例えば、ビスフェノール
Aのジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジβメチ
ルグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジル
エーテル、ハロゲン化ビスフェノールAジグリシジルエ
ーテル、テトラヒドロキシフェニルエタンテトラグリシ
ジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、
ノボラックグリシジルエーテル、ビスフェノールAアル
キレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル、ポリ
アルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリ
ントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグ
リシジルエーテル、及びこれらの水素添加物、又は低粘
度グリシジルエーテル型反応性希釈剤などが挙げられ
る。これらは使用目的に合わせて単独又は混合して使用
できる。
平均1分子当たり1個より多くのエポキシ基を有するグ
リシジルエーテル型エポキシ樹脂であればどのようなも
のでも用いることができるが、例えば、ビスフェノール
Aのジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジβメチ
ルグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジル
エーテル、ハロゲン化ビスフェノールAジグリシジルエ
ーテル、テトラヒドロキシフェニルエタンテトラグリシ
ジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、
ノボラックグリシジルエーテル、ビスフェノールAアル
キレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル、ポリ
アルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリ
ントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグ
リシジルエーテル、及びこれらの水素添加物、又は低粘
度グリシジルエーテル型反応性希釈剤などが挙げられ
る。これらは使用目的に合わせて単独又は混合して使用
できる。
その他の型のエポキシ樹脂、例えば脂環式エポキシ樹脂
は硬化に高温が必要である事、また可撓性が少ない事な
どにより不適である。また、グリシジルアミン型エポキ
シ樹脂は貯蔵安定性が悪く、一般的に高粘度のものが多
く、注型用としては不適である。グリシジルエステル型
エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂硬化剤との相溶性が乏し
く、耐アルカリ性が低下し、また一般的に硬化物の架橋
密度が高く、可撓性に乏しいという事で不可である。但
し、上記グリシジルエーテル型以外のエポキシ樹脂でも
耐衝撃性、その他の物性を損なわない限り、反応性希釈
剤などとして少量添加する事は可能である。
は硬化に高温が必要である事、また可撓性が少ない事な
どにより不適である。また、グリシジルアミン型エポキ
シ樹脂は貯蔵安定性が悪く、一般的に高粘度のものが多
く、注型用としては不適である。グリシジルエステル型
エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂硬化剤との相溶性が乏し
く、耐アルカリ性が低下し、また一般的に硬化物の架橋
密度が高く、可撓性に乏しいという事で不可である。但
し、上記グリシジルエーテル型以外のエポキシ樹脂でも
耐衝撃性、その他の物性を損なわない限り、反応性希釈
剤などとして少量添加する事は可能である。
本発明の変性エポキシ樹脂(B)は特定の脂肪酸(a)と特定
のウレタン結合含有化合物(b)との反応生成物(I)にエポ
キシ樹脂(II)を反応させて得られるものであるが、本発
明の組成物の製造に使用する脂肪酸(a)はリシノール酸
を主成分とする脂肪酸であり、リシノール酸含有量が5
0重量%以上の脂肪酸が好ましい。リシノール酸はリシ
ノレイン酸とも言われ、ひまし油脂肪酸の主成分として
該脂肪酸中に通常80〜90重量%の含量で含有されてい
る。リシノール酸は分子中に1個の水酸基と1個の二重
結合を有する下記構造式で表わされる脂肪酸である。
のウレタン結合含有化合物(b)との反応生成物(I)にエポ
キシ樹脂(II)を反応させて得られるものであるが、本発
明の組成物の製造に使用する脂肪酸(a)はリシノール酸
を主成分とする脂肪酸であり、リシノール酸含有量が5
0重量%以上の脂肪酸が好ましい。リシノール酸はリシ
ノレイン酸とも言われ、ひまし油脂肪酸の主成分として
該脂肪酸中に通常80〜90重量%の含量で含有されてい
る。リシノール酸は分子中に1個の水酸基と1個の二重
結合を有する下記構造式で表わされる脂肪酸である。
この構造式を有する天然のリシノール酸は12−オキシ−
シス−9−オクタデセン酸であるが、この天然のリシノ
ール酸を希硝酸と亜硝酸ナトリウムと共に加熱して得ら
れるトランス型のリシノエライジン酸も本発明ではリシ
ノール酸に包含せしめる。
シス−9−オクタデセン酸であるが、この天然のリシノ
ール酸を希硝酸と亜硝酸ナトリウムと共に加熱して得ら
れるトランス型のリシノエライジン酸も本発明ではリシ
ノール酸に包含せしめる。
リシノール酸を主成分とする脂肪酸は、ひまし油の加水
分解で製造され、一般に市販されているから、本発明に
おいてはこれらの市販品を有利に使用することができ
る。
分解で製造され、一般に市販されているから、本発明に
おいてはこれらの市販品を有利に使用することができ
る。
純粋な天然のリシノール酸は融点が5℃の常温で低粘度
の液状物であり、リシノール酸を主成分とする脂肪酸、
例えばリシノール酸を80〜90重量%含有するひまし油脂
肪酸も常温で低粘度の液状物である。
の液状物であり、リシノール酸を主成分とする脂肪酸、
例えばリシノール酸を80〜90重量%含有するひまし油脂
肪酸も常温で低粘度の液状物である。
また、本発明にかかるウレタン結合含有化合物(b)はポ
リヒドロキシル化合物(b-1)と過剰のポリイソシアネー
ト化合物(b-2)とを通常のNCO基含有ウレタンプレポリマ
ーの製法と同様に反応せしめて得られたイソシアネート
基含有量1〜10重量%、平均分子量1000〜10000のもの
である。このウレタン結合含有化合物(b)を製造するや
めに使用するポリヒドロキシ化合物(b-1)としては、通
常のポリウレタンやNCO基含有ウレタンプレポリマーの
製造に使用されるものであれば使用しうるが、主として
ポリエーテルポリオール(b-1-1)及びポリエステルポリ
オール(b-1-2)及びこれらの混合物を使用するのが好ま
しい。
リヒドロキシル化合物(b-1)と過剰のポリイソシアネー
ト化合物(b-2)とを通常のNCO基含有ウレタンプレポリマ
ーの製法と同様に反応せしめて得られたイソシアネート
基含有量1〜10重量%、平均分子量1000〜10000のもの
である。このウレタン結合含有化合物(b)を製造するや
めに使用するポリヒドロキシ化合物(b-1)としては、通
常のポリウレタンやNCO基含有ウレタンプレポリマーの
製造に使用されるものであれば使用しうるが、主として
ポリエーテルポリオール(b-1-1)及びポリエステルポリ
オール(b-1-2)及びこれらの混合物を使用するのが好ま
しい。
かかるポリエーテルポリオール(b-1-1)の好ましいもの
としては、例えば一般式 R〔(OR1)nOH〕p (1) (ここにRは多価アルコール残基;(OR1)nは炭素数2〜
4個のアルキレン基を有するオキシアルキレン基よりな
るポリオキシアルキレン鎖;nはオキシアルキレン基の
重合度を示す数で分子量が500〜4000、好ましくは700〜
3000となるに相当する数である;pは2〜8、好ましく
は2〜4。) で示されるポリエーテルポリオールがある。
としては、例えば一般式 R〔(OR1)nOH〕p (1) (ここにRは多価アルコール残基;(OR1)nは炭素数2〜
4個のアルキレン基を有するオキシアルキレン基よりな
るポリオキシアルキレン鎖;nはオキシアルキレン基の
重合度を示す数で分子量が500〜4000、好ましくは700〜
3000となるに相当する数である;pは2〜8、好ましく
は2〜4。) で示されるポリエーテルポリオールがある。
上記一般式中(1)中Rに対応する多価アルコールの好ま
しい例としては、例えば脂肪族2価アルコール(例:エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチ
レングリコール、ネオペンタングリコール)、3価アル
コール(例:グリセリン、トリオキシイソブタン、1,2,
3−ブタントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、2
−メチル−1,2,3−プロパントリオール、2−メチル−
2,3,4−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタン
トリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2,3,4−ヘキ
サントリオール、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリ
オール、2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール、
ペンタメチルグリセリン、ペンタグリセリン、1,2,4−
ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、トリ
メチロールプロパン等)、4価アルコール(例:エリト
リット、ペンタエリトリット、1,2,3,4−ペンタンテト
ロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,3,5−ペン
タンテトロール、1,2,4,5−ヘキサンテトロール等)、
5価アルコール(例:アドニット、アラビット、キシリ
ット等)、6価アルコール(例:ソルビット、マンニッ
ト、イジット等)等が挙げられる。
しい例としては、例えば脂肪族2価アルコール(例:エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチ
レングリコール、ネオペンタングリコール)、3価アル
コール(例:グリセリン、トリオキシイソブタン、1,2,
3−ブタントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、2
−メチル−1,2,3−プロパントリオール、2−メチル−
2,3,4−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタン
トリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2,3,4−ヘキ
サントリオール、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリ
オール、2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール、
ペンタメチルグリセリン、ペンタグリセリン、1,2,4−
ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、トリ
メチロールプロパン等)、4価アルコール(例:エリト
リット、ペンタエリトリット、1,2,3,4−ペンタンテト
ロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,3,5−ペン
タンテトロール、1,2,4,5−ヘキサンテトロール等)、
5価アルコール(例:アドニット、アラビット、キシリ
ット等)、6価アルコール(例:ソルビット、マンニッ
ト、イジット等)等が挙げられる。
又、上記多価アルコールとして好ましいのは2〜4価の
アルコールであり、特にプロピレングリコール、グリセ
リン等が好ましい。
アルコールであり、特にプロピレングリコール、グリセ
リン等が好ましい。
又、上記一般式(1)で示されるポリエーテルポリオール
は、かかる多価アルコールに、常法により炭素数2〜4
個のアルキレンオキサイドを、所望の分子量となるよう
に付加せしめることによって製造することができる。
は、かかる多価アルコールに、常法により炭素数2〜4
個のアルキレンオキサイドを、所望の分子量となるよう
に付加せしめることによって製造することができる。
又、炭素数2〜4個のアルキレンオキサイドとしては、
例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブ
チレンオキサイドが挙げられるが、特にプロピレンオキ
サイドを使用するのが好ましい。
例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブ
チレンオキサイドが挙げられるが、特にプロピレンオキ
サイドを使用するのが好ましい。
又、上記ウレタン結合含有化合物(b)を得る為に使用さ
れるポリエステルポリオール(b-1-2)としては、例えば
ポリカルボン酸と多価アルコールから製造される従来公
知のポリエステル或いはラクタム類から得られるポリエ
ステル等が挙げられる。
れるポリエステルポリオール(b-1-2)としては、例えば
ポリカルボン酸と多価アルコールから製造される従来公
知のポリエステル或いはラクタム類から得られるポリエ
ステル等が挙げられる。
かかるポリカルボン酸としては、例えばベンゼントリカ
ルボン酸、アジピン酸、琥珀酸、スペリン酸、セバシン
酸、蓚酸、メチルアジピン酸、グルタル酸、ピメリン
酸、アゼライン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、チオジプロピオン酸、マレイン酸、フマル酸、シ
トラコン酸、イタコン酸又はこれらに類する任意の適当
なカルボン酸を使用することができる。
ルボン酸、アジピン酸、琥珀酸、スペリン酸、セバシン
酸、蓚酸、メチルアジピン酸、グルタル酸、ピメリン
酸、アゼライン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、チオジプロピオン酸、マレイン酸、フマル酸、シ
トラコン酸、イタコン酸又はこれらに類する任意の適当
なカルボン酸を使用することができる。
又、多価アルコールとしては、例えばエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3
−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ビス(ヒドロキシメチルクロルヘキサ
ン、ジエチレングリコール、2,2−ジメチルプロピレン
グリコール、1,3,6−ヘキサントリオール、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、
グリセリン又はこれらに類する任意の適当な多価アルコ
ールを使用することが出来る。
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3
−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ビス(ヒドロキシメチルクロルヘキサ
ン、ジエチレングリコール、2,2−ジメチルプロピレン
グリコール、1,3,6−ヘキサントリオール、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、
グリセリン又はこれらに類する任意の適当な多価アルコ
ールを使用することが出来る。
本発明で使用されるウレタン結合含有化合物(b)は、例
えば上記の如きポリエーテルポリオール、ポリエステル
ポリオール或いはこれらの混合物或いは更にこれらとヒ
マシ油等のOH基含有グリセライド類との混合物等のポリ
ヒドロキシル化合物(b-1)と過剰のポリイソシアネート
化合物(b-2)とを反応せしめて得ることが出来る。
えば上記の如きポリエーテルポリオール、ポリエステル
ポリオール或いはこれらの混合物或いは更にこれらとヒ
マシ油等のOH基含有グリセライド類との混合物等のポリ
ヒドロキシル化合物(b-1)と過剰のポリイソシアネート
化合物(b-2)とを反応せしめて得ることが出来る。
又、ここにポリイソシアネート化合物(b-1)としては、
一般式 (ここに○はベンゼン環或いはナフタレン環、-NCOは核
置換のイソシアネート基、Zは核置換のハロゲン原子或
いは炭素数3以下のアルキル或いはアルコキシル基、n
は0,1又は2)で示されるジイソシアネート(例えば
2,4−トルイレンジイソシアネート、2,6−トルイレンジ
イソシアネート、1,4−ナフチレンジイソシアネート、
1,5−ナフチレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジ
イソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、
1−イソプロピルベンゾール−2,4−ジイソシアネー
ト): 一般式 (ここに○はベンゼン環或いはナフタレン環、-(CH2)mN
COは核置換のアルキレンイソシアネート基、Zは核置換
のハロゲン原子或いは炭素数3以下のアルキル或いはア
ルコキシル基、mは1又は2、nは1又は2)で示され
るジイソシアネート(例:ω,ω′−ジイソシアネート
−1,2−ジメチルベンゾール、ω,ω′−ジイソシアネ
ート−1,3−ジメチルベンゾール): 一般式 (ここにAは-CH2-又は の如き炭素数3以下のアルキレン基、○はベンゼン環或
いはナフタレン環、Zは核置換のハロゲン原子或いは炭
素数3以下のアルキル或いはアルコキシ基、nは0,1
又は2)で示されるジイソシアネート(例:4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジメチルジ
フェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニ
ルジメチルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−
ジクロルジフェニルメチルメタン−4,4′−ジイソシア
ネート)、 一般式 (ここにZは核置換のハロゲン原子或いは炭素数3以下
のアルキル或いはアルコキシ基、mは0又は1、nは
0,1又は2)で示されるジイソシアネート(例:ビフ
ェニル−2,4′−ジイソシアネート、ビフェニル−4,4′
−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルビフェニル−4,
4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシビフェニル
−4,4′−ジイソシアネート)、ジフェニルスルホン−
4,4′−ジイソシアネート、上記イソシアネートに含ま
れる芳香環を水添して得られる如きジイソシアネート
(例:ジシクロヘキサン−4,4′−ジイソシアネート、
ω,ω′−ジイソシアネート−1,2−ジメチルベンゼ
ン、ω,ω′−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベン
ゼン)、2モルのジイソシアネートと1モルの水の反応
によって得られる置換尿素基を含むジイソシアネート
(例:1モルの水と2モルの2,4−トルイレンジイソシ
アネートとの反応によって得られる尿素ジイソシアネー
ト)、芳香族ジイソシアネートを公知の方法で2分子重
合して得られるウレトジオンジイソシアネート、プロパ
ン−1,2−ジイソシアネート、2,3−ジメチルブタン−2,
3−ジイソシアネート、2−メチルペンタン2,4−ジイソ
シアネート、オクタン−3,6−ジイソシアネート、3,3−
ジニトロペンタン−1,5−ジイソシアネート、オクタン
−1,6−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート等が挙げられる。
一般式 (ここに○はベンゼン環或いはナフタレン環、-NCOは核
置換のイソシアネート基、Zは核置換のハロゲン原子或
いは炭素数3以下のアルキル或いはアルコキシル基、n
は0,1又は2)で示されるジイソシアネート(例えば
2,4−トルイレンジイソシアネート、2,6−トルイレンジ
イソシアネート、1,4−ナフチレンジイソシアネート、
1,5−ナフチレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジ
イソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、
1−イソプロピルベンゾール−2,4−ジイソシアネー
ト): 一般式 (ここに○はベンゼン環或いはナフタレン環、-(CH2)mN
COは核置換のアルキレンイソシアネート基、Zは核置換
のハロゲン原子或いは炭素数3以下のアルキル或いはア
ルコキシル基、mは1又は2、nは1又は2)で示され
るジイソシアネート(例:ω,ω′−ジイソシアネート
−1,2−ジメチルベンゾール、ω,ω′−ジイソシアネ
ート−1,3−ジメチルベンゾール): 一般式 (ここにAは-CH2-又は の如き炭素数3以下のアルキレン基、○はベンゼン環或
いはナフタレン環、Zは核置換のハロゲン原子或いは炭
素数3以下のアルキル或いはアルコキシ基、nは0,1
又は2)で示されるジイソシアネート(例:4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジメチルジ
フェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニ
ルジメチルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−
ジクロルジフェニルメチルメタン−4,4′−ジイソシア
ネート)、 一般式 (ここにZは核置換のハロゲン原子或いは炭素数3以下
のアルキル或いはアルコキシ基、mは0又は1、nは
0,1又は2)で示されるジイソシアネート(例:ビフ
ェニル−2,4′−ジイソシアネート、ビフェニル−4,4′
−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルビフェニル−4,
4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシビフェニル
−4,4′−ジイソシアネート)、ジフェニルスルホン−
4,4′−ジイソシアネート、上記イソシアネートに含ま
れる芳香環を水添して得られる如きジイソシアネート
(例:ジシクロヘキサン−4,4′−ジイソシアネート、
ω,ω′−ジイソシアネート−1,2−ジメチルベンゼ
ン、ω,ω′−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベン
ゼン)、2モルのジイソシアネートと1モルの水の反応
によって得られる置換尿素基を含むジイソシアネート
(例:1モルの水と2モルの2,4−トルイレンジイソシ
アネートとの反応によって得られる尿素ジイソシアネー
ト)、芳香族ジイソシアネートを公知の方法で2分子重
合して得られるウレトジオンジイソシアネート、プロパ
ン−1,2−ジイソシアネート、2,3−ジメチルブタン−2,
3−ジイソシアネート、2−メチルペンタン2,4−ジイソ
シアネート、オクタン−3,6−ジイソシアネート、3,3−
ジニトロペンタン−1,5−ジイソシアネート、オクタン
−1,6−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート等が挙げられる。
このようなポリイソシアネート化合物(b-2)及び前記の
ポリエーテルポリオール(b-1-1)、ポリエステルポリオ
ール(b-1-2)等のポリヒドロキシル化合物(b-1)とから得
られるウレタン結合含有化合物(b)と、前記のリシノー
ル酸を主成分とする脂肪酸(a)とを、脂肪酸(a)中の水酸
基がウレタン結合含有化合物(b)中のイソシアネート基
より過剰となるような割合、換言すればウレタン結合含
有化合物(b)中のイソシアネート基が脂肪酸(a)中の水酸
基より少ない割合、例えばウレタン結合含有化合物(b)
中のイソシアネート基に対する脂肪酸(a)中の水酸基の
割合OH/NCO比が1〜6、好ましくは1〜3となるような
割合で常法により反応させることによりカルボキシル基
含有脂肪酸変性ウレタン化合物(I)を得ることができ
る。
ポリエーテルポリオール(b-1-1)、ポリエステルポリオ
ール(b-1-2)等のポリヒドロキシル化合物(b-1)とから得
られるウレタン結合含有化合物(b)と、前記のリシノー
ル酸を主成分とする脂肪酸(a)とを、脂肪酸(a)中の水酸
基がウレタン結合含有化合物(b)中のイソシアネート基
より過剰となるような割合、換言すればウレタン結合含
有化合物(b)中のイソシアネート基が脂肪酸(a)中の水酸
基より少ない割合、例えばウレタン結合含有化合物(b)
中のイソシアネート基に対する脂肪酸(a)中の水酸基の
割合OH/NCO比が1〜6、好ましくは1〜3となるような
割合で常法により反応させることによりカルボキシル基
含有脂肪酸変性ウレタン化合物(I)を得ることができ
る。
このようにして得られたカルボキシル基含有脂肪酸変性
ウレタン化合物(I)は、最後に分子内に平均1個より
多くの隣接エポキシ基を有するエポキシ樹脂(II)と反応
せしめることにより本発明の組成物で使用される変性エ
ポキシ樹脂(B)が得られる。
ウレタン化合物(I)は、最後に分子内に平均1個より
多くの隣接エポキシ基を有するエポキシ樹脂(II)と反応
せしめることにより本発明の組成物で使用される変性エ
ポキシ樹脂(B)が得られる。
ここにエポキシ樹脂(II)として好ましいものとしては、
式: (ここに、Tは水素原子、メチル基、エチル基)で示さ
れる置換又は非置換のグリシジルエーテル基を分子内に
平均1個より多く有するエポキシ樹脂(II−1)、 式: (ここに、Tは水素原子、メチル基、エチル基)で示さ
れる置換又は非置換のグリシジルエステル基を分子内に
平均1個より多く有するエポキシ樹脂(II−2)、 式: (ここに、Tは水素原子、メチル基、エチル基)で示さ
れるN置換の置換又は非置換1,2−エポキシプロピル基
を分子内に平均1個より多く有するエポキシ樹脂(II−
3)等が含まれる。また、エポキシ樹脂(II)の特に好ま
しいものはエポキシ当量180〜500のエポキシ樹脂であ
る。
式: (ここに、Tは水素原子、メチル基、エチル基)で示さ
れる置換又は非置換のグリシジルエーテル基を分子内に
平均1個より多く有するエポキシ樹脂(II−1)、 式: (ここに、Tは水素原子、メチル基、エチル基)で示さ
れる置換又は非置換のグリシジルエステル基を分子内に
平均1個より多く有するエポキシ樹脂(II−2)、 式: (ここに、Tは水素原子、メチル基、エチル基)で示さ
れるN置換の置換又は非置換1,2−エポキシプロピル基
を分子内に平均1個より多く有するエポキシ樹脂(II−
3)等が含まれる。また、エポキシ樹脂(II)の特に好ま
しいものはエポキシ当量180〜500のエポキシ樹脂であ
る。
上記置換又は非置換のグリシジルエーテル基を分子内に
1個より多く有するエポキシ樹脂(II−1)は、フェノ
ール性ヒドロキシル基をグリシジルエーテル化したエポ
キシ樹脂及びアルコール性ヒドロキシル基をグリシジル
エーテル化したエポキシ樹脂が含まれ、かかるエポキシ
樹脂(II−1)の好ましい例としては、1個又は2個以
上の芳香族核を有する多価フェノールのポリグリシジル
エーテル(II−1−1)及び1個又は2個以上の芳香族
核を有する多価フェノールと炭素数2〜4個のアルキレ
ンオキサイドとの付加反応により誘導せられるアルコー
ル性ポリヒドロキシル化合物のポリグリシジルエーテル
(II−1−2)等が挙げられる。
1個より多く有するエポキシ樹脂(II−1)は、フェノ
ール性ヒドロキシル基をグリシジルエーテル化したエポ
キシ樹脂及びアルコール性ヒドロキシル基をグリシジル
エーテル化したエポキシ樹脂が含まれ、かかるエポキシ
樹脂(II−1)の好ましい例としては、1個又は2個以
上の芳香族核を有する多価フェノールのポリグリシジル
エーテル(II−1−1)及び1個又は2個以上の芳香族
核を有する多価フェノールと炭素数2〜4個のアルキレ
ンオキサイドとの付加反応により誘導せられるアルコー
ル性ポリヒドロキシル化合物のポリグリシジルエーテル
(II−1−2)等が挙げられる。
しかしてポリグリシジルエーテル(II−1−1)とは、
例えば少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノー
ル(D)とエピハロヒドリン(E)とを水酸化ナトリウムの如
き塩基性触媒乃至塩基性化合物の反応量の存在下に常法
により反応せしめて得られる如きポリグリシジルエーテ
ルを主反応生成物として含むエポキシ樹脂、少なくとも
1個の芳香族核を有する多価フェノール(D)とエピハロ
ヒドリン(E)とを三弗化硼素の如き酸性触媒量の存在下
に常法により反応せしめて得られるポリハロヒドリンエ
ーテルと水酸化ナトリウムの如き塩基性化合物と反応せ
しめて得られる如きエポキシ樹脂或いは少なくとも1個
の芳香族核を有する多価フェノール(D)とエピハロヒド
リン(E)をトリエチルアミンの如き塩基性触媒の触媒量
の存在下に常法により反応せしめて得られるポリハロヒ
ドリンエーテルと水酸化ナトリウムの如き塩基性化合物
とを反応せしめて得られる如きエポキシ樹脂である。
例えば少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノー
ル(D)とエピハロヒドリン(E)とを水酸化ナトリウムの如
き塩基性触媒乃至塩基性化合物の反応量の存在下に常法
により反応せしめて得られる如きポリグリシジルエーテ
ルを主反応生成物として含むエポキシ樹脂、少なくとも
1個の芳香族核を有する多価フェノール(D)とエピハロ
ヒドリン(E)とを三弗化硼素の如き酸性触媒量の存在下
に常法により反応せしめて得られるポリハロヒドリンエ
ーテルと水酸化ナトリウムの如き塩基性化合物と反応せ
しめて得られる如きエポキシ樹脂或いは少なくとも1個
の芳香族核を有する多価フェノール(D)とエピハロヒド
リン(E)をトリエチルアミンの如き塩基性触媒の触媒量
の存在下に常法により反応せしめて得られるポリハロヒ
ドリンエーテルと水酸化ナトリウムの如き塩基性化合物
とを反応せしめて得られる如きエポキシ樹脂である。
同様ポリグリシジルエーテル(II−1−2)とは、例え
ば少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールと
炭素数2〜4個のアルキレンオキサイドとの付加反応に
より誘導せられたポリヒドロキシル化合物(F)とエピハ
ロヒドリン(E)とを三弗化硼素の如き酸性触媒の触媒量
の存在下に常法により反応せしめて得られるポリハロヒ
ドリンエーテルと、水酸化ナトリウムの如き塩基性化合
物とを反応せしめて得られる如きポリグリシジルエーテ
ルを主反応生成物として含むエポキシ樹脂である。
ば少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールと
炭素数2〜4個のアルキレンオキサイドとの付加反応に
より誘導せられたポリヒドロキシル化合物(F)とエピハ
ロヒドリン(E)とを三弗化硼素の如き酸性触媒の触媒量
の存在下に常法により反応せしめて得られるポリハロヒ
ドリンエーテルと、水酸化ナトリウムの如き塩基性化合
物とを反応せしめて得られる如きポリグリシジルエーテ
ルを主反応生成物として含むエポキシ樹脂である。
ここに少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノー
ル(D)としては、1個の芳香族核を有する単核多価フェ
ノール(D-1)及び2個以上の芳香族核を有する多核多価
フェノール(D-2)がある。
ル(D)としては、1個の芳香族核を有する単核多価フェ
ノール(D-1)及び2個以上の芳香族核を有する多核多価
フェノール(D-2)がある。
かかる単核多価フェノール(D-1)の例としては、例えば
レゾルシノール、ハイドロキノン、パイロカテコール、
フロログルシノール、1,5−ジヒドロキシルナフタレ
ン、2,7−ジヒドロキシルナフタレン、2,6−ジヒドロキ
シナフタレンなどが挙げられる。
レゾルシノール、ハイドロキノン、パイロカテコール、
フロログルシノール、1,5−ジヒドロキシルナフタレ
ン、2,7−ジヒドロキシルナフタレン、2,6−ジヒドロキ
シナフタレンなどが挙げられる。
また、多核多価フェノール(D-2)の例としては、一般
式: (式中Arはナフチレン基及びフェニレン基の様な芳香族
二価炭化水素で本発明の目的にはフェニレン基が好まし
い。Y′及びY1は同一又は異なっていてもよく、メチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、
n−オクチル基のようなアルキル基なるべくは最高4個
の炭素原子を持つアルキル基或いはハロゲン原子即ち塩
素原子、臭素原子、沃素原子又は弗素原子或いはメトキ
シ基、メトキシメチル基、エトキシ基、エトキシエチル
基、n−ブトキシ基、アミルオキシ基の様なアルコキシ
基なるべくは最高4個の炭素原子を持つアルコキシ基で
ある。前記の芳香族二価炭化水素基の何れか又は両方に
水酸基以外に置換基が存在する場合にはこれらの置換基
は同一でも異なるものでもよい。m及びzは置換基によ
って置換できる芳香環(Ar)の水素原子の数に対応する0
(零)から最大値までの値を持つ整数で、同一又は異な
る値であることができる。R2は例えば 又はアルキレン基例えばメチレン基、エチレン基、トリ
メチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘ
キサメチレン基、2−エチルヘキサメチレン基、オクタ
メチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基或いはア
ルキリデン基例えばエチリデン基、プロピリデン基、イ
ソプロピリデン基、イソブチリデン基、アミリデン基、
イソアミリデン基、1−フェニルエチリデン基或いは環
状脂肪族基例えば1,4−シクロヘキシレン基、1,3−シク
ロヘキシレン基、シクロヘキシリデン基或いはハロゲン
化されたアルキレン基或いはハロゲン化されたアルキリ
デン基或いはハロゲン化された環状脂肪族基或いはアル
コキシ−及びアリールオキシ−置換されたアルキリデン
基或いはアルコキシ−及びアリールオキシ−置換された
アルキレン基或いはアリコキシ−及びアリールオキシ−
置換された環状脂肪族基例えばメトキシメチレン基、エ
トキシメチレン基、エトキシエチレン基、2−エトキシ
トリメチレン基、3−エトキシペンタメチレン基、1,4
−(2−メトキシシクロヘキサン)基、フェノキシエチ
レン基、2−フェノキシトリメチレン基、1,3−(2−
フェノキシシクロヘキサン)基或いはアルキレン基例え
ばフェニルエチレン基、2−フェニルトリメチレン基、
1,7−フェニルペンタメチレン基、2−フェニルデカメ
チレン基或いは芳香族例えばフェニレン基、ナフチレン
基或いはハロゲン化された芳香族基例えば1,4−(2−
クロルフェニレン)基、1,4−(2−ブロムフェニレ
ン)基、1,4−(2−フルオロフェニレン)基或いはア
ルコキシ及びアリールオキシ置換された芳香族基例えば
1,4−(2−メトキシフェニレン)基、1,4−(2−エト
キシフェニレン)基、1,4−(2−n−プロポキシフェ
ニレン)基、1,4−(2−フェノキシフェニレン)基或
いはアルキル置換された芳香族基例えば1,4−(2−メ
チルフェニレン)基、1,4−(2−エチルフェニレン)
基、1,4−(2−n−プロピルフェニレン)基、1,4−
(2−n−ブチルフェニレン)基、1,4−(2−n−ド
デシルフェニレン)基の様な二価炭化水素基などの二価
の基であり、或いはR2は例えば式 で表わされる化合物の場合の様に前記Ar基一つに融着し
ている環であることもでき、或いはR2はポリエトキシ
基、ポリプロポキシ基、ポリチオエトキシ基、ポリブト
キシ基、ポリフェニルエトキシ基の様なポリアルコキシ
基であることもでき、或いはR2は例えばポリジメチルシ
ロキシ基、ポリジフェニルシロキシ基、ポリメチルフェ
ニルシロキシ基の様な珪素原子を含む基であることがで
き、或いはR2は芳香族環、第三−アミノ基エーテル結
合、カルボニル基又は硫黄又はスルホキシドの様な硫黄
を含む結合によって隔てられた2個又はそれ以上のアル
キレン基又はアルキリデン基であることができる)で表
わされる多核二価フェノールがある。
式: (式中Arはナフチレン基及びフェニレン基の様な芳香族
二価炭化水素で本発明の目的にはフェニレン基が好まし
い。Y′及びY1は同一又は異なっていてもよく、メチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、
n−オクチル基のようなアルキル基なるべくは最高4個
の炭素原子を持つアルキル基或いはハロゲン原子即ち塩
素原子、臭素原子、沃素原子又は弗素原子或いはメトキ
シ基、メトキシメチル基、エトキシ基、エトキシエチル
基、n−ブトキシ基、アミルオキシ基の様なアルコキシ
基なるべくは最高4個の炭素原子を持つアルコキシ基で
ある。前記の芳香族二価炭化水素基の何れか又は両方に
水酸基以外に置換基が存在する場合にはこれらの置換基
は同一でも異なるものでもよい。m及びzは置換基によ
って置換できる芳香環(Ar)の水素原子の数に対応する0
(零)から最大値までの値を持つ整数で、同一又は異な
る値であることができる。R2は例えば 又はアルキレン基例えばメチレン基、エチレン基、トリ
メチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘ
キサメチレン基、2−エチルヘキサメチレン基、オクタ
メチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基或いはア
ルキリデン基例えばエチリデン基、プロピリデン基、イ
ソプロピリデン基、イソブチリデン基、アミリデン基、
イソアミリデン基、1−フェニルエチリデン基或いは環
状脂肪族基例えば1,4−シクロヘキシレン基、1,3−シク
ロヘキシレン基、シクロヘキシリデン基或いはハロゲン
化されたアルキレン基或いはハロゲン化されたアルキリ
デン基或いはハロゲン化された環状脂肪族基或いはアル
コキシ−及びアリールオキシ−置換されたアルキリデン
基或いはアルコキシ−及びアリールオキシ−置換された
アルキレン基或いはアリコキシ−及びアリールオキシ−
置換された環状脂肪族基例えばメトキシメチレン基、エ
トキシメチレン基、エトキシエチレン基、2−エトキシ
トリメチレン基、3−エトキシペンタメチレン基、1,4
−(2−メトキシシクロヘキサン)基、フェノキシエチ
レン基、2−フェノキシトリメチレン基、1,3−(2−
フェノキシシクロヘキサン)基或いはアルキレン基例え
ばフェニルエチレン基、2−フェニルトリメチレン基、
1,7−フェニルペンタメチレン基、2−フェニルデカメ
チレン基或いは芳香族例えばフェニレン基、ナフチレン
基或いはハロゲン化された芳香族基例えば1,4−(2−
クロルフェニレン)基、1,4−(2−ブロムフェニレ
ン)基、1,4−(2−フルオロフェニレン)基或いはア
ルコキシ及びアリールオキシ置換された芳香族基例えば
1,4−(2−メトキシフェニレン)基、1,4−(2−エト
キシフェニレン)基、1,4−(2−n−プロポキシフェ
ニレン)基、1,4−(2−フェノキシフェニレン)基或
いはアルキル置換された芳香族基例えば1,4−(2−メ
チルフェニレン)基、1,4−(2−エチルフェニレン)
基、1,4−(2−n−プロピルフェニレン)基、1,4−
(2−n−ブチルフェニレン)基、1,4−(2−n−ド
デシルフェニレン)基の様な二価炭化水素基などの二価
の基であり、或いはR2は例えば式 で表わされる化合物の場合の様に前記Ar基一つに融着し
ている環であることもでき、或いはR2はポリエトキシ
基、ポリプロポキシ基、ポリチオエトキシ基、ポリブト
キシ基、ポリフェニルエトキシ基の様なポリアルコキシ
基であることもでき、或いはR2は例えばポリジメチルシ
ロキシ基、ポリジフェニルシロキシ基、ポリメチルフェ
ニルシロキシ基の様な珪素原子を含む基であることがで
き、或いはR2は芳香族環、第三−アミノ基エーテル結
合、カルボニル基又は硫黄又はスルホキシドの様な硫黄
を含む結合によって隔てられた2個又はそれ以上のアル
キレン基又はアルキリデン基であることができる)で表
わされる多核二価フェノールがある。
かかる多核二価フェノールであって特に好ましいのは一
般式 (式中Y′及びY1は前記と同じ意味であり、m及びzは
0〜4の値であり、R2はなるべくは1〜3個の炭素原子
を持つアルキレン基又はアルキリデン基或いは式 又は で表わされる飽和基である)で表わされる多核二価フェ
ノールである。
般式 (式中Y′及びY1は前記と同じ意味であり、m及びzは
0〜4の値であり、R2はなるべくは1〜3個の炭素原子
を持つアルキレン基又はアルキリデン基或いは式 又は で表わされる飽和基である)で表わされる多核二価フェ
ノールである。
かかる二価フェノールの例の中には普通商品名ビスフェ
ノールAと称する2,2−ビス−(p−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルメタ
ン、ビス−(2−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス
−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス−(4−
ヒドロキシ−2,6−ジメチル−3−メトキシフェニル)
−メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−
エタン、1,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エ
タン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−2−クロルフェ
ニル)−エタン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)−エタン、1,3−ビス−(3−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス
−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パン、2,2−ビス−(3−フェニル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−イソプロピル
−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−
(2−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシナフチル)−プロ
パン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ペン
タン、3,3−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ペン
タン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプ
タン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシルメタ
ン、1,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,2−ビ
ス−(フェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒド
ロキシフェニル)−1−フェニルプロパンの様なビス−
(ヒドロキシフェニル)アルカン或いは4,4′−ジヒド
ロキシビフェニル、2,2−ジヒドロキシビフェニル、2,
4′−ジヒドロキシビフェニルの様なジヒドロキシビフ
ェニル或いはビス−(4−ヒドロキシフェニル)−スル
ホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、クロ
ル−2,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、5−クロ
ル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3′−ク
ロル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンの様な
ジ−(ヒドロキシフェニル)−スルホン或いはビス−
(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、4,3′−(又
は4,2′−又は2,2′−ジヒドロキシ−ジフェニル)エー
テル、4,4′−ジヒドロキシ−2,6−ジメチルジフェニル
エーテル、ビス−(4−ヒドロキシ−3−イソブチルフ
ェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシ−3−イ
ソプロピルフェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロ
キシ−3−クロルフェニル)−エーテル、ビス−(4−
ヒドロキシ−3−フルオルフェニル)−エーテル、ビス
−(4−ヒドロキシ−3−ブロムフェニル)−エーテ
ル、ビス−(4−ヒドロキシナフチル)−エーテル、ビ
ス−(4−ヒドロキシ−3−クロルナフチル)−エーテ
ル、ビス−(2−ヒドロキシビフェニル)−エーテル、
4,4′−ジヒドロキシ−2,6−ジメトキシジフェニルエー
テル、4,4′−ジヒドロキシ−2,5−ジエトキシジフェニ
ルエーテルの様なジ−(ヒドロキシフェニル)−エーテ
ルが含まれ、また1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−フェニルエタン、1,3,3−トリメチル−1−
(4−ヒドロキシフェニル)−6−ヒドロキシインダ
ン、2,4−ビス−(p−ヒドロキシフェニル)−4−メ
チルペンタンも適当である。
ノールAと称する2,2−ビス−(p−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルメタ
ン、ビス−(2−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス
−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス−(4−
ヒドロキシ−2,6−ジメチル−3−メトキシフェニル)
−メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−
エタン、1,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エ
タン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−2−クロルフェ
ニル)−エタン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)−エタン、1,3−ビス−(3−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス
−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パン、2,2−ビス−(3−フェニル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−イソプロピル
−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−
(2−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシナフチル)−プロ
パン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ペン
タン、3,3−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ペン
タン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプ
タン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシルメタ
ン、1,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,2−ビ
ス−(フェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒド
ロキシフェニル)−1−フェニルプロパンの様なビス−
(ヒドロキシフェニル)アルカン或いは4,4′−ジヒド
ロキシビフェニル、2,2−ジヒドロキシビフェニル、2,
4′−ジヒドロキシビフェニルの様なジヒドロキシビフ
ェニル或いはビス−(4−ヒドロキシフェニル)−スル
ホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、クロ
ル−2,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、5−クロ
ル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3′−ク
ロル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンの様な
ジ−(ヒドロキシフェニル)−スルホン或いはビス−
(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、4,3′−(又
は4,2′−又は2,2′−ジヒドロキシ−ジフェニル)エー
テル、4,4′−ジヒドロキシ−2,6−ジメチルジフェニル
エーテル、ビス−(4−ヒドロキシ−3−イソブチルフ
ェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシ−3−イ
ソプロピルフェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロ
キシ−3−クロルフェニル)−エーテル、ビス−(4−
ヒドロキシ−3−フルオルフェニル)−エーテル、ビス
−(4−ヒドロキシ−3−ブロムフェニル)−エーテ
ル、ビス−(4−ヒドロキシナフチル)−エーテル、ビ
ス−(4−ヒドロキシ−3−クロルナフチル)−エーテ
ル、ビス−(2−ヒドロキシビフェニル)−エーテル、
4,4′−ジヒドロキシ−2,6−ジメトキシジフェニルエー
テル、4,4′−ジヒドロキシ−2,5−ジエトキシジフェニ
ルエーテルの様なジ−(ヒドロキシフェニル)−エーテ
ルが含まれ、また1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−フェニルエタン、1,3,3−トリメチル−1−
(4−ヒドロキシフェニル)−6−ヒドロキシインダ
ン、2,4−ビス−(p−ヒドロキシフェニル)−4−メ
チルペンタンも適当である。
更に又かかる多核二価フェノールであって好ましい他の
一群のものは一般式 (ここにR4はメチル又はエチル基、R3は炭素数1〜9個
のアルキリデン基又はその他のアルキレン基、pは0〜
4) で示されるもので、例えば1,4−ビス−(4−ヒドロキ
シベンジル)−ベンゼン、1,4−ビス−(4−ヒドロキ
シベンジル)−テトラメチルベンゼン、1,4−ビス−
(4−ヒドロキシベンジル)−テトラエチルベンゼン、
1,4−ビス−(p−ヒドロキシクミル)−ベンゼン、1,3
−ビス−(p−ヒドロキシクミル)−ベンゼン等が挙げ
られる。
一群のものは一般式 (ここにR4はメチル又はエチル基、R3は炭素数1〜9個
のアルキリデン基又はその他のアルキレン基、pは0〜
4) で示されるもので、例えば1,4−ビス−(4−ヒドロキ
シベンジル)−ベンゼン、1,4−ビス−(4−ヒドロキ
シベンジル)−テトラメチルベンゼン、1,4−ビス−
(4−ヒドロキシベンジル)−テトラエチルベンゼン、
1,4−ビス−(p−ヒドロキシクミル)−ベンゼン、1,3
−ビス−(p−ヒドロキシクミル)−ベンゼン等が挙げ
られる。
その他の多核多価フェノール(D-2)に含まれるものとし
ては、例えばフェノール類とカルボニル化合物との初期
縮合物類(例:フェノール樹脂初期縮合物、フェノール
とアクロレインとの縮合反応生成物、フェノールとグリ
オキサール縮合反応生成物、フェノールとペンタンジア
リルの縮合反応生成物、レゾルシノールとアセトンの縮
合反応生成物、キシレン−フェノール−ホルマリン初期
縮合物)、フェノール類とポリクロルメチル化芳香族化
合物の縮合生成物(例:フェノールとビスクロルメチル
キシレンとの縮合生成物)等を挙げることができる。
ては、例えばフェノール類とカルボニル化合物との初期
縮合物類(例:フェノール樹脂初期縮合物、フェノール
とアクロレインとの縮合反応生成物、フェノールとグリ
オキサール縮合反応生成物、フェノールとペンタンジア
リルの縮合反応生成物、レゾルシノールとアセトンの縮
合反応生成物、キシレン−フェノール−ホルマリン初期
縮合物)、フェノール類とポリクロルメチル化芳香族化
合物の縮合生成物(例:フェノールとビスクロルメチル
キシレンとの縮合生成物)等を挙げることができる。
而して、ここにポリヒドロキシル化合物(F)とは、上記
の少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール
(D)とアルキレンオキサイドとをOH基とエポキシ基との
反応を促進する如き触媒の存在下に反応せしめて得られ
るエーテル結合によって該フェノール残基と結合されて
いる-R5OH(ここにR5はアルキレンオキサイドに由来す
るアルキレン基)或いは(及び)-(R5O)nH(ここにR5は
アルキレンオキサイドに由来するアルキレン基で一つの
ポリオキシアルキレン鎖は異なるアルキレン基を含んで
いていもよい、nはオキシアルキレン基の重合数を示す
2又は2以上の整数)なる原子群を有する化合物であ
る。この場合、当該多価フェノール(D)とアルキレンオ
キサイドとの割合は1:1(モル:モル)以上とされる
が、好ましくは当該多価フェノール(D)のOH基に対する
アルキレンオキサイドの割合は1:1〜10、好ましく
は1:1〜3(当量:当量)である。
の少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール
(D)とアルキレンオキサイドとをOH基とエポキシ基との
反応を促進する如き触媒の存在下に反応せしめて得られ
るエーテル結合によって該フェノール残基と結合されて
いる-R5OH(ここにR5はアルキレンオキサイドに由来す
るアルキレン基)或いは(及び)-(R5O)nH(ここにR5は
アルキレンオキサイドに由来するアルキレン基で一つの
ポリオキシアルキレン鎖は異なるアルキレン基を含んで
いていもよい、nはオキシアルキレン基の重合数を示す
2又は2以上の整数)なる原子群を有する化合物であ
る。この場合、当該多価フェノール(D)とアルキレンオ
キサイドとの割合は1:1(モル:モル)以上とされる
が、好ましくは当該多価フェノール(D)のOH基に対する
アルキレンオキサイドの割合は1:1〜10、好ましく
は1:1〜3(当量:当量)である。
ここにアルキレンオキサイドとしては、例えばエチレン
オキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイ
ドなどがあるが、これらが該多価フェノール(D)と反応
してエーテル結合をなす場合側鎖を生ずるものが特に好
ましく、その様なものとしてはプロピレンオキサイド、
1,2−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイドが
あり、殊にプロピレンオキサイドが好ましい。
オキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイ
ドなどがあるが、これらが該多価フェノール(D)と反応
してエーテル結合をなす場合側鎖を生ずるものが特に好
ましく、その様なものとしてはプロピレンオキサイド、
1,2−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイドが
あり、殊にプロピレンオキサイドが好ましい。
かかるポリヒドロキシ化合物であって、特に好ましい一
群のものは、一般式 (式中Y′,Y1,m,z及びR2は前記(2-1)式のそれと同じで
あり、R5は炭素数2〜4個のアルキレン基、n1及びn2は
1〜3の値である) で表わされるポリヒドロキシル化合物である。
群のものは、一般式 (式中Y′,Y1,m,z及びR2は前記(2-1)式のそれと同じで
あり、R5は炭素数2〜4個のアルキレン基、n1及びn2は
1〜3の値である) で表わされるポリヒドロキシル化合物である。
更にまたかかるポリヒドロキシル化合物であって好まし
い他の一群のものは、一般式 (式中R2,R3,R4は前記(2-2)式のそれと同じであり、R5
は炭素数2〜4個のアルキレン基、n1及びn2は1〜3の
値である) で表わされるポリヒドロキシル化合物である。
い他の一群のものは、一般式 (式中R2,R3,R4は前記(2-2)式のそれと同じであり、R5
は炭素数2〜4個のアルキレン基、n1及びn2は1〜3の
値である) で表わされるポリヒドロキシル化合物である。
また、ここにエピハロヒドリン(E)とは、一般式: (ここにTは水素原子、メチル基、エチル基、X′はハ
ロゲン原子である) で表わされるものであり、かかるエピハロヒドリン(E)
の例としては、例えばエピクロルヒドリン、エピブロム
ヒドリン、1,2−エポキシ−2−メチル−3−クロルプ
ロパン、1,2−エポキシ−2−エチル−3−クロルプロ
パンなどが挙げられる。
ロゲン原子である) で表わされるものであり、かかるエピハロヒドリン(E)
の例としては、例えばエピクロルヒドリン、エピブロム
ヒドリン、1,2−エポキシ−2−メチル−3−クロルプ
ロパン、1,2−エポキシ−2−エチル−3−クロルプロ
パンなどが挙げられる。
上記エピハロヒドリン(E)と多価フェノール(D)或いはポ
リヒドロキシル化合物(F)との反応を促進する酸性触媒
としては、三弗化硼素、塩化第二錫、塩化亜鉛、塩化第
二鉄の如きルイス酸、これらの活性を示す誘導体(例:
三弗化硼素−エーテル錯化合物)或いはこれらの混合物
等を用いることができる。
リヒドロキシル化合物(F)との反応を促進する酸性触媒
としては、三弗化硼素、塩化第二錫、塩化亜鉛、塩化第
二鉄の如きルイス酸、これらの活性を示す誘導体(例:
三弗化硼素−エーテル錯化合物)或いはこれらの混合物
等を用いることができる。
また同様エピハロヒドリン(E)と多価フェノール(D)との
反応を促進する塩基性触媒としては、アルカリ金属水酸
化物(例:水酸化ナトリウム)、アルカリ金属アルコラ
ート(例:ナトリウムエチラート)、第三級アミン化合
物(例:トリエチルアミン、トリエタノールアミン)、
第四級アンモニウム化合物(例:テトラメチルアンモニ
ウムブロマイド)、或いはこれらの混合物を用いること
ができ、しかしてかかる反応と同時にグリシジルエーテ
ルを生成せしめるか、或いは反応の結果生成したハロヒ
ドリンエーテルを脱ハロゲン化水素反応によって閉環せ
しめてグリシジルエーテルを生成せしめる塩基性化合物
としてはアルカリ金属水酸化物(例:水酸化ナトリウ
ム)、アルミン酸アルカリ金属塩(例:アルミン酸ナト
リウム)等が都合よく用いられる。
反応を促進する塩基性触媒としては、アルカリ金属水酸
化物(例:水酸化ナトリウム)、アルカリ金属アルコラ
ート(例:ナトリウムエチラート)、第三級アミン化合
物(例:トリエチルアミン、トリエタノールアミン)、
第四級アンモニウム化合物(例:テトラメチルアンモニ
ウムブロマイド)、或いはこれらの混合物を用いること
ができ、しかしてかかる反応と同時にグリシジルエーテ
ルを生成せしめるか、或いは反応の結果生成したハロヒ
ドリンエーテルを脱ハロゲン化水素反応によって閉環せ
しめてグリシジルエーテルを生成せしめる塩基性化合物
としてはアルカリ金属水酸化物(例:水酸化ナトリウ
ム)、アルミン酸アルカリ金属塩(例:アルミン酸ナト
リウム)等が都合よく用いられる。
しかして、これらの触媒乃至塩基性化合物は、そのまま
或いは適当な無機或いは(及び)有機溶媒溶液として使
用することができるのは勿論である。
或いは適当な無機或いは(及び)有機溶媒溶液として使
用することができるのは勿論である。
又、置換又は非置換のグリシジルエステル基を分子内に
平均1個より多く有するエポキシ樹脂(II−2)には、
脂肪族ポリカルボン酸或いは芳香族ポリカルボン酸のポ
リグリシジルエステル等があり、例えば下記一般式(3)
で示されるエピハロヒドリン(E)とメタクリル酸とから
合成されるグリシジルメタクリレートを重合せしめて得
られる如きエポキシ樹脂も含まれる。
平均1個より多く有するエポキシ樹脂(II−2)には、
脂肪族ポリカルボン酸或いは芳香族ポリカルボン酸のポ
リグリシジルエステル等があり、例えば下記一般式(3)
で示されるエピハロヒドリン(E)とメタクリル酸とから
合成されるグリシジルメタクリレートを重合せしめて得
られる如きエポキシ樹脂も含まれる。
又、N置換の置換又は非置換1,2−エポキシプロピル基
を分子内に平均1個より多く有するエポキシ樹脂(II−
3)の例としては、アニリン又は核アルキル置換基を有
するアニリンの如き芳香族アミンと上記一般式(3)で示
されるエポキシ(E)とから得られるエポキシ樹脂、芳香
族アミンとアルデヒドとの初期縮合物(例えばアニリン
−ホルムアルデヒド初期縮合体、アニリン−フェノール
−ホルムアルデヒド初期縮合体)とエピハロヒドロリン
(E)とから得られるエポキシ樹脂等が挙げられる。
を分子内に平均1個より多く有するエポキシ樹脂(II−
3)の例としては、アニリン又は核アルキル置換基を有
するアニリンの如き芳香族アミンと上記一般式(3)で示
されるエポキシ(E)とから得られるエポキシ樹脂、芳香
族アミンとアルデヒドとの初期縮合物(例えばアニリン
−ホルムアルデヒド初期縮合体、アニリン−フェノール
−ホルムアルデヒド初期縮合体)とエピハロヒドロリン
(E)とから得られるエポキシ樹脂等が挙げられる。
その他「エポキシ樹脂の製造と応用」(垣内弘編)に記
載されている如き種々のエポキシ樹脂等の従来公知の隣
接エポキシ基含有エポキシ樹脂が使用される。
載されている如き種々のエポキシ樹脂等の従来公知の隣
接エポキシ基含有エポキシ樹脂が使用される。
本発明で使用される変性エポキシ樹脂(B)を得るには、
前記のカルボキシル基含有脂肪酸変性ウレタン化合物
(I)と前記のエポキシ樹脂(II)とを、エポキシ樹脂(II)
中のエポキシ基が、ウレタン化合物(I)中のカルボキシ
ル基より過剰となる割合、例えばウレタン化合物(I)中
のカルボキシル基に対するエポキシ樹脂(II)中のエポキ
シ基の割合が(エポキシ基/カルボキシル基)1.0〜1
0、好ましくは1.2〜3.0となるような割合で反応させれ
ばよく、この反応は無触媒又は少量の例えば水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等のアルカリ類、例えばトリエ
タノールアミン等の第3級アミン類、或いはイミダゾー
ル類等の触媒の存在下で例えば100〜180℃、好ましくは
120〜160℃の温度で2〜10時間、好ましくは3〜5時間
行えばよい。
前記のカルボキシル基含有脂肪酸変性ウレタン化合物
(I)と前記のエポキシ樹脂(II)とを、エポキシ樹脂(II)
中のエポキシ基が、ウレタン化合物(I)中のカルボキシ
ル基より過剰となる割合、例えばウレタン化合物(I)中
のカルボキシル基に対するエポキシ樹脂(II)中のエポキ
シ基の割合が(エポキシ基/カルボキシル基)1.0〜1
0、好ましくは1.2〜3.0となるような割合で反応させれ
ばよく、この反応は無触媒又は少量の例えば水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等のアルカリ類、例えばトリエ
タノールアミン等の第3級アミン類、或いはイミダゾー
ル類等の触媒の存在下で例えば100〜180℃、好ましくは
120〜160℃の温度で2〜10時間、好ましくは3〜5時間
行えばよい。
本発明の目的を達成するためには変性エポキシ樹脂(B)
の含有量はエポキシ樹脂成分(A)+(B)中5〜39重量%、
好ましくは10〜35重量%である。変性エポキシ樹脂は単
なる内部可撓性付与剤として反応するのではなく、硬化
反応の初期の段階で線状に分子鎖を延ばし、ウレタン結
合を有する長鎖のゴム状分子を生成し、尚且つ適当に架
橋することによってゴム粒子を形成する。これがゲル化
時に析出してエポキシ樹脂成分とゴム成分が分離し、更
に界面においてエポキシ樹脂部分と所々において共有成
分を有する、いわゆる海−島構造を有するエポキシ樹脂
組成物となり、一般的なエポキシ樹脂組成物と比較して
耐衝撃性の飛躍的に優れた、尚且つ耐熱性、弾性率、強
度など他の諸特性の低下の少ない注型材料が得られる。
第1図のグラフからも判るように、変性エポキシ樹脂の
含有量が40重量%以上であるとゴム成分の特性が支配的
な硬化物となり、強度、弾性率、耐熱性の低いものとな
る。また変性エポキシ樹脂の含有量が5重量%未満の場
合はゴム成分の影響が少なく、一般的なエポキシ樹脂程
度のアイゾット衝撃値しか得られず、硬く、脆い硬化物
となり、変性エポキシ樹脂による改善の効果は得られな
い。
の含有量はエポキシ樹脂成分(A)+(B)中5〜39重量%、
好ましくは10〜35重量%である。変性エポキシ樹脂は単
なる内部可撓性付与剤として反応するのではなく、硬化
反応の初期の段階で線状に分子鎖を延ばし、ウレタン結
合を有する長鎖のゴム状分子を生成し、尚且つ適当に架
橋することによってゴム粒子を形成する。これがゲル化
時に析出してエポキシ樹脂成分とゴム成分が分離し、更
に界面においてエポキシ樹脂部分と所々において共有成
分を有する、いわゆる海−島構造を有するエポキシ樹脂
組成物となり、一般的なエポキシ樹脂組成物と比較して
耐衝撃性の飛躍的に優れた、尚且つ耐熱性、弾性率、強
度など他の諸特性の低下の少ない注型材料が得られる。
第1図のグラフからも判るように、変性エポキシ樹脂の
含有量が40重量%以上であるとゴム成分の特性が支配的
な硬化物となり、強度、弾性率、耐熱性の低いものとな
る。また変性エポキシ樹脂の含有量が5重量%未満の場
合はゴム成分の影響が少なく、一般的なエポキシ樹脂程
度のアイゾット衝撃値しか得られず、硬く、脆い硬化物
となり、変性エポキシ樹脂による改善の効果は得られな
い。
既知の如くエポキシ樹脂にゴム成分を加えて変性し、強
靱性を付与するシステムにおいて重要な要素は、ゴム成
分自体の性能(耐熱性、弾性など)が優れている事が挙
げられる。本発明におけるゴム成分は、前述の如くウレ
タン結合を主成分とするゴム成分である。ウレタンゴム
は他のゴムと比較して高強度においても充分な弾性体と
しての機能を有することに特徴がある。従ってエポキシ
樹脂との複合系においてもエポキシ樹脂の特徴である高
強度、高弾性率を維持しながら耐衝撃性を著しく向上さ
せる効果があり、本発明の目的たる耐衝撃性を有する注
型樹脂組成物を提供する事ができる。
靱性を付与するシステムにおいて重要な要素は、ゴム成
分自体の性能(耐熱性、弾性など)が優れている事が挙
げられる。本発明におけるゴム成分は、前述の如くウレ
タン結合を主成分とするゴム成分である。ウレタンゴム
は他のゴムと比較して高強度においても充分な弾性体と
しての機能を有することに特徴がある。従ってエポキシ
樹脂との複合系においてもエポキシ樹脂の特徴である高
強度、高弾性率を維持しながら耐衝撃性を著しく向上さ
せる効果があり、本発明の目的たる耐衝撃性を有する注
型樹脂組成物を提供する事ができる。
本発明の組成物において、エポキシ樹脂用硬化剤である
(C)脂環式ポリアミン、複素環式ポリアミン、又はこれ
らの変性物とは例えば以下の様なものである。
(C)脂環式ポリアミン、複素環式ポリアミン、又はこれ
らの変性物とは例えば以下の様なものである。
脂環式ポリアミン及びその変性物としては、イソフォロ
ンジアミン、メンセンジアミン、ラロミンC-260(BA
SFジャパン(株)製)、ビス(4−アミノ−3−メチ
ルシクロヘキシル)メタン及びその変性物などが挙げら
れる。また、複素環式ジアミン及びその変性物として
は、エポメートB-002、エポメートLX-1、エポメートQX-
3、エポメートC-002、エポメートN-002、エポメートRX-
2(油化シェルエポキシ(株)の商品名)、ピペリジ
ン、N−アミノレチルピペラジン及びその変性物などが
挙げられる。
ンジアミン、メンセンジアミン、ラロミンC-260(BA
SFジャパン(株)製)、ビス(4−アミノ−3−メチ
ルシクロヘキシル)メタン及びその変性物などが挙げら
れる。また、複素環式ジアミン及びその変性物として
は、エポメートB-002、エポメートLX-1、エポメートQX-
3、エポメートC-002、エポメートN-002、エポメートRX-
2(油化シェルエポキシ(株)の商品名)、ピペリジ
ン、N−アミノレチルピペラジン及びその変性物などが
挙げられる。
他の硬化剤、例えばポリアミドアミン系硬化剤は耐熱製
が低く、熱可塑性樹脂、例えばABS類似の注型材料と
する場合、また各種型材として使用する場合は熱変形温
度が低い為に不適である。芳香族アミン系硬化剤の場合
は、一般的に固形か又は高粘度状であり、注型が難しい
こと、普通、硬化に150℃以上の高温が必要であるこ
と、本発明の構成成分である変性エポキシ樹脂(B)との
相溶性が悪くゲル化時に海−島構造ができにくく、脆い
硬化物となることにより、本発明における硬化剤として
は不適である。脂肪族アミン系硬化剤の場合は、一般的
にポットライフが短く、硬化発熱が高い、熱変形温度が
比較的低いということにより、本発明の硬化剤としては
不適である。また、三フッ化ホウ素アミンコンプレック
ス、ジシアンジアミド、イミダゾール系化合物などの場
合は硬化に150℃以上の高温が必要であり、かつ、硬化
物の架橋密度が高く、ゴム変性の効果が出にくいので、
本発明における硬化剤としては不適である。
が低く、熱可塑性樹脂、例えばABS類似の注型材料と
する場合、また各種型材として使用する場合は熱変形温
度が低い為に不適である。芳香族アミン系硬化剤の場合
は、一般的に固形か又は高粘度状であり、注型が難しい
こと、普通、硬化に150℃以上の高温が必要であるこ
と、本発明の構成成分である変性エポキシ樹脂(B)との
相溶性が悪くゲル化時に海−島構造ができにくく、脆い
硬化物となることにより、本発明における硬化剤として
は不適である。脂肪族アミン系硬化剤の場合は、一般的
にポットライフが短く、硬化発熱が高い、熱変形温度が
比較的低いということにより、本発明の硬化剤としては
不適である。また、三フッ化ホウ素アミンコンプレック
ス、ジシアンジアミド、イミダゾール系化合物などの場
合は硬化に150℃以上の高温が必要であり、かつ、硬化
物の架橋密度が高く、ゴム変性の効果が出にくいので、
本発明における硬化剤としては不適である。
また、エポキシ樹脂用硬化剤(C)の使用量は、目的に応
じて適宜決められているが、全エポキシ樹脂成分に対し
て10〜80重量%が好ましい。
じて適宜決められているが、全エポキシ樹脂成分に対し
て10〜80重量%が好ましい。
本発明においては、必要に応じて充填剤を加えることが
できるが、この場合使用される充填剤としては、鉄粉、
アルミニウム粉末、銅粉、亜鉛粉などの金属粉、炭酸カ
ルシウム、溶融シリカ、タルク、ガラスビーズ、ガラス
繊維等が挙げられ、その他染料、顔料、沈降防止剤、消
泡剤及びこれらに類似する物も添加できる。
できるが、この場合使用される充填剤としては、鉄粉、
アルミニウム粉末、銅粉、亜鉛粉などの金属粉、炭酸カ
ルシウム、溶融シリカ、タルク、ガラスビーズ、ガラス
繊維等が挙げられ、その他染料、顔料、沈降防止剤、消
泡剤及びこれらに類似する物も添加できる。
以上詳細に述べてきたが、本発明の有する意義は本来エ
ポキシ樹脂の持つ優れた諸物性(高強度、高弾性率、高
接着力、耐熱性、耐薬品性など)を維持しつつ耐衝撃性
を飛躍的に向上させる耐衝撃性を有する注型樹脂組成物
を得るということにある。
ポキシ樹脂の持つ優れた諸物性(高強度、高弾性率、高
接着力、耐熱性、耐薬品性など)を維持しつつ耐衝撃性
を飛躍的に向上させる耐衝撃性を有する注型樹脂組成物
を得るということにある。
以下、実施例にて本発明の内容を更に詳しく説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
製造例(変性エポキシ樹脂の製造) アデカウレタンプレポリマーUP-306(旭電化工業(株)
製;NCO含有量3.2%、粘度(25゜C)60ps、平均分子量400
0)70重量部とアデカウレタンプレポリマーUP-311(旭電
化工業(株)製;NCO含有量4.8%、粘度(25゜C)140ps、
平均分子量3000)103重量部にひまし油脂肪酸80重量部を
加え、窒素ガス中で90〜100℃、3時間反応を行った。
製;NCO含有量3.2%、粘度(25゜C)60ps、平均分子量400
0)70重量部とアデカウレタンプレポリマーUP-311(旭電
化工業(株)製;NCO含有量4.8%、粘度(25゜C)140ps、
平均分子量3000)103重量部にひまし油脂肪酸80重量部を
加え、窒素ガス中で90〜100℃、3時間反応を行った。
反応終了後、旭電化工業(株)製ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂EP-4100(エポキシ当量190、粘度(25゜C)130p
s)90重量部及びEP-4200(エポキシ当量189、粘度(25゜C)
1000cps)120重量部とヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテル(エポキシ当量165、粘度(25゜C)21cps)120重量部
と2−メチル−イミダゾール0.5重量部を加え、140〜15
0℃で4時間反応を行い、エポキシ当量470、粘度(25゜C)
280psの変性エポキシ樹脂を得た。
ポキシ樹脂EP-4100(エポキシ当量190、粘度(25゜C)130p
s)90重量部及びEP-4200(エポキシ当量189、粘度(25゜C)
1000cps)120重量部とヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテル(エポキシ当量165、粘度(25゜C)21cps)120重量部
と2−メチル−イミダゾール0.5重量部を加え、140〜15
0℃で4時間反応を行い、エポキシ当量470、粘度(25゜C)
280psの変性エポキシ樹脂を得た。
実施例1〜2、比較例1〜2 表−1に示した配合の、本発明の耐衝撃性を有する注型
樹脂組成物及び比較のための従来の注型樹脂組成物を硬
化させ、硬化物の物性を測定した。結果を表−1に示し
た。
樹脂組成物及び比較のための従来の注型樹脂組成物を硬
化させ、硬化物の物性を測定した。結果を表−1に示し
た。
硬化条件 実施例1、比較例1: 常温注型後 80℃×2時間+120℃×3時間 実施例2、比較例2: 常温注型後 80℃×3時間 実施例3、比較例3〜6 表−2に示した配合の本発明の耐衝撃性を有する注型樹
脂組成物及び比較のための他の硬化剤系及び配合割合の
外れた系での注型樹脂組成物を硬化させ、実施例1と同
様にして硬化物の物性を測定した。結果を表−2に示し
た。参考の為、ABS樹脂の物性も記した。
脂組成物及び比較のための他の硬化剤系及び配合割合の
外れた系での注型樹脂組成物を硬化させ、実施例1と同
様にして硬化物の物性を測定した。結果を表−2に示し
た。参考の為、ABS樹脂の物性も記した。
硬化条件 実施例3: 常温注型後 80℃×2時間+120℃×3時間 比較例3: 常温注型後 80℃×3時間+150℃×5時間 比較例4: 常温注型後 80℃×3時間 比較例5: 常温注型後 80℃×3時間+100℃×3時間 比較例6: 常温注型後 80℃×2時間+120℃×3時間 実施例4 アデカレジンEP-4100と製造例の変性エポキシ樹脂の合
計100重量部中の変性エポキシ樹脂の割合をxとし、x
を変化させた各々にエポニット028を10重量部加えて主
剤となし、これら主剤にイソフォロンジアミン、エポメ
ートQX-3(複素環式ポリアミン;油化シェルエポキシ
(株)製)を各々50重量%配合した硬化剤を各々理論当
量加えて実施例1と同様に硬化させた。これらの硬化物
のHDT及び、アイゾット衝撃値を第1図に示す。
計100重量部中の変性エポキシ樹脂の割合をxとし、x
を変化させた各々にエポニット028を10重量部加えて主
剤となし、これら主剤にイソフォロンジアミン、エポメ
ートQX-3(複素環式ポリアミン;油化シェルエポキシ
(株)製)を各々50重量%配合した硬化剤を各々理論当
量加えて実施例1と同様に硬化させた。これらの硬化物
のHDT及び、アイゾット衝撃値を第1図に示す。
第1図は実施例4の硬化物のHDT、アイゾット衝撃値
と、アデカレジンEP-4100と製造例の変性エポキシ樹脂
の合計に対する上記変性エポキシ樹脂の配合率との関係
を示すグラフである。
と、アデカレジンEP-4100と製造例の変性エポキシ樹脂
の合計に対する上記変性エポキシ樹脂の配合率との関係
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 63:00 4F (72)発明者 大崎 行夫 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 牧瀬 秀樹 神奈川県横浜市旭区都岡町28番地の4 鶴 ケ峰ダイヤモンドマンション206号 (72)発明者 阿部 康幸 神奈川県横浜市港北区小机町1196番地 久 月荘内 (72)発明者 吉沢 義男 千葉県松戸市常磐平2丁目31番地1号 サ ンハイツB−603 (56)参考文献 特開 昭56−61426(JP,A) 特開 昭58−96622(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】(A)平均1分子当たり1個より多くのエポ
キシ基を含有するグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、 (B)リシノール酸を主成分とする脂肪酸(a)と、ポリヒド
ロキシル化合物(b-1)と過剰のポリイソシアネート化合
物(b-2)とから得られるイソシアネート基含有量1〜10
重量%、平均分子量1000〜10000のウレタン結合含有化
合物(b)とを、ウレタン結合含有化合物(b)のイソシアネ
ート基が脂肪酸(a)の水酸基より少ない割合で反応させ
て得られるカルボキシル基含有脂肪酸変性ウレタン化合
物(I)を、さらに分子内に平均1個より多くの隣接エポ
キシ基を有するエポキシ樹脂(II)と、エポキシ樹脂(II)
のエポキシ基がウレタン化合物(I)のカルボキシル基に
対して過剰となる割合で反応させて得られる変性エポキ
シ樹脂、 (C)脂環式ポリアミン、複素環式ポリアミン又はこれら
の変性物 を含有し、変性エポキシ樹脂(B)がエポキシ樹脂(A)と変
性エポキシ樹脂(B)の合計に対し5〜39重量%であるこ
とを特徴とする硬化性の耐衝撃性を有する注型樹脂組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61116722A JPH0613599B2 (ja) | 1986-05-21 | 1986-05-21 | 硬化性の耐衝撃性を有する注型樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61116722A JPH0613599B2 (ja) | 1986-05-21 | 1986-05-21 | 硬化性の耐衝撃性を有する注型樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62273225A JPS62273225A (ja) | 1987-11-27 |
JPH0613599B2 true JPH0613599B2 (ja) | 1994-02-23 |
Family
ID=14694186
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61116722A Expired - Lifetime JPH0613599B2 (ja) | 1986-05-21 | 1986-05-21 | 硬化性の耐衝撃性を有する注型樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0613599B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0617448B2 (ja) * | 1989-12-20 | 1994-03-09 | 住友ゴム工業株式会社 | 低温硬化型エポキシ樹脂組成物 |
JP4918976B2 (ja) * | 2005-09-27 | 2012-04-18 | Dic株式会社 | ウレタン変性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 |
JP2012006984A (ja) * | 2009-02-13 | 2012-01-12 | Blenny Giken Ltd | 速硬化樹脂組成物 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2813713B2 (ja) * | 1990-04-27 | 1998-10-22 | 日本電信電話株式会社 | ポリイミド系光導波路 |
-
1986
- 1986-05-21 JP JP61116722A patent/JPH0613599B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62273225A (ja) | 1987-11-27 |
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