JP4918976B2 - ウレタン変性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

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Description

本発明は、硬化性に優れ、且つ有機溶剤を用いなくても作業性が良好であり、床材、ライニング剤、塗料用途等に好適に用いることができるウレタン変性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物に関する。
一般に、エポキシ樹脂組成物を用いて得られる硬化物は機械的特性、電気的特性に優れ、接着性、耐溶剤性、耐水性、耐熱性等が良好であることから、電気・電子部品の絶縁材料、接着剤、塗料、土木建築用等に広く用いられている。特に、コンクリート構造物用の被覆材、ライニング剤等の柔軟性が求められる用途には、従来、エポキシ樹脂中にウレタン構造を導入したウレタン変性エポキシ樹脂が用いられてきた。
しかしながら、ウレタン変性エポキシ樹脂を用いる組成物は反応性に乏しく、硬化に要する時間がかかり、工程時間の短縮による生産性の向上が図りにくく、改良が求められている。
上記課題を解決する方法として、例えば、末端にイソシアネート基を有するウレタン結合含有化合物と、水酸基を有するアクリル化合物と、水酸基を有するエポキシ化合物とを反応させて得られる、アクリル結合含有ウレタン変性エポキシ樹脂を用いる該組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
前記特許文献1で提案されたウレタン変性エポキシ樹脂組成物は、アクリル基とエポキシ基とが末端に共存するウレタン変性エポキシ樹脂に対して、硬化剤としてポリアミン類を使用し、アクリル基による硬化とエポキシ基による硬化が同時に進行することによって硬化性を改良したものであるが、依然としてそのレベルは実用的ではない。更に、該特許文献1の実施例では、アクリル基結合含有ウレタン変性エポキシ樹脂の粘度調整のためにキシレンを用いており、近年の環境保護の観点から、無溶剤型のウレタン変性エポキシ樹脂組成物への開発要求が強くなっている。
特開平8−311152号公報(第2−4頁)
上記のような実情に鑑み、本発明は、硬化性に優れ、且つ有機溶剤を用いなくても作業性が良好であり、床材、ライニング剤、塗料用途等に好適に用いることができるウレタン変性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、分子中にウレタン結合とエポキシ基とを有するウレタン変性エポキシ樹脂と、炭素数1〜6のアルキル基を芳香環上の置換基として有する2価フェノールとエピハロヒドリン類とから誘導されるエポキシ樹脂と、アミン系硬化剤とを含有することを特徴とするウレタン変性エポキシ樹脂組成物が、硬化性に優れ、且つ有機溶剤を使用しなくても作業性が良好であることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、ポリヒドロキシ化合物(x1)とポリイソシアネート化合物(x2)とを反応させて得られる、イソシアネート基を有するウレタン結合含有化合物(X)と、水酸基含有エポキシ化合物(Y)とを反応させて得られる分子中にウレタン結合とエポキシ基とを有するウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)と、ターシャリーブチルカテコールとエピクロルヒドリンから誘導されるエポキシ樹脂(A−2)と、マンニッヒ変性化合物からなるアミン系硬化剤(B)とを含有するウレタン変性エポキシ樹脂組成物であって、
前記ウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)と前記エポキシ樹脂(A−2)との配合比(A−1)/(A−2)(重量比)が60/40〜15/85であり、かつ、前記ウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)と前記エポキシ樹脂(A−2)中のエポキシ基の合計に対して、前記硬化剤(B)の活性水素が0.7〜1.2当量の範囲にあることを特徴とするウレタン変性エポキシ樹脂組成物、及びその硬化物を提供するものである。
本発明により、硬化性に優れた、ウレタン変性エポキシ樹脂を含有する該組成物を得ることができる。該組成物は、一般的にウレタン変性エポキシ樹脂を使用する際に用いられる有機溶剤を使用しなくても作業性が良好な粘度を有し、環境保護の面からも優位性を有するものである。また、該組成物から得られる硬化物は、ウレタン変性エポキシ樹脂に由来する柔軟性やエポキシ樹脂が本来有する防食性・基材との密着性等の性能を有することから、コンクリート構造物用の被覆材やクッション材、ライニング剤等にも好適に用いることができ、屋内・屋外を問わず広い分野に使用可能である。
本発明で用いるウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)は、分子中にウレタン結合とエポキシ基とを有するものであり、その構造として特に限定されるものではないが、ウレタン結合とエポキシ基とを効率的に1分子中に導入することが出来る点から、ポリヒドロキシ化合物(x1)とポリイソシアネート化合物(x2)とを反応させて得られる、イソシアネート基を有するウレタン結合含有化合物(X)と、水酸基含有エポキシ化合物(Y)とを反応させて得られる樹脂であることが好ましい。
前記ポリヒドロキシ化合物(x1)としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等が挙げられる。前記ポリエーテルポリオールとしては、低分子量多価アルコール類、アミン類、多価フェノール類、水等の2個以上の活性水素を有する化合物を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等の低級アルキレンオキサイドあるいはテトラヒドロフラン等の環状エーテルを付加重合させた生成物であり、前記低分子量多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、水添ビスフェノールA、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられ、上記アミン類としてはアンモニウム、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン等が挙げられ、上記多価フェノール類としてはレゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等が挙げられる。
また、前記ポリエステルポリオールとしては、前記低分子量多価アルコール類またはポリエーテルポリオールと多価カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸または炭酸との縮合物、ラクトンの開環重合物等が挙げられる。前記多価カルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられ、前記ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、12−ヒドロキシステアリン酸、ヒマシ油脂肪酸等が挙げられ、前記ラクトンとしては、例えば、ε−カプロラクタム等が挙げられる。
又、ポリヒドロキシ化合物(x1)としては、ヒドロキシカルボン酸とアルキレンオキシドの付加物、ポリブタジエンポリオール、ポリオレフィンポリオール等を用いることもできる。
これらの中でも、ポリエーテルポリオールを用いた場合に、密着性、柔軟性等に優れた硬化物が得られるので好ましい。
また、前記ポリヒドロキシ化合物(x1)の分子量としては、特に制限されるものではないが、柔軟性と硬化性のバランスに優れる点から、重量平均分子量として300〜5000、特に500〜2000の範囲のものを用いることが好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物(x2)としては、脂肪族、脂環式または芳香族ポリイソシアネートが挙げられ、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネートなどが挙げられ、これらのポリイソシアネート化合物は単独でも2種以上を併用することもできる。これらの中でも、得られる硬化物の機械的物性に優れる点から、芳香族ポリイソシアネートであることが好ましく、特に2,6−トリレンジイソシアネートを用いることが好ましい。
前記ウレタン結合含有化合物(X)は、前記ポリヒドロキシ化合物(x1)と前記ポリイソシアネート化合物(x2)とを用いて製造することができ、例えば、60〜120℃で1〜15時間撹拌することによって容易に製造することができる。この場合、必要に応じて、アミン系、錫系等の触媒を用いることができ、また、反応に不活性な溶媒中で反応させることもできる。
前記ポリヒドロキシ化合物(x1)と前記ポリイソシアネート化合物(x2)との反応比率としては、得られるウレタン結合含有化合物(X)の末端にイソシアネート基を残存させるために、前記ポリヒドロキシ化合物(x1)中の水酸基に対して、前記ポリイソシアネート化合物(x2)中のイソシアネート基が過剰となる比率であることが好ましく、特に未反応のポリイソシアネート化合物(x2)の残存量を低減し、より保存安定性に優れるウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)が得られる点から、ポリヒドロキシ化合物(x1)中の水酸基に対して、ポリイソシアネート化合物(x2)中のイソシアネート基が1.2〜2.2倍(モル数)となる比率で用いることが好ましい。
前記水酸基含有エポキシ化合物(Y)としては、例えば、グリシドール、エポキシ化ジシクロペンテニルアルコール、3,4−エポキシシクロヘキシルメタノール等のエポキシアルコール化合物;エチレングリコールモノグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル等の多価アルコールのグリシジルエーテル化合物;レゾルシン、メチルレゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA、テルペン系炭化水素にフェノールを2モル付加させたテルペンジフェノール、ビフェノール等の多価フェノール化合物またはこれらの多価フェノール化合物のエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル化合物等の芳香族環含有ポリグリシジルエーテル化合物等が挙げられ、単一の化合物であっても2種以上の混合物であってもよく、また、水酸基を持たないエポキシ化合物との混合物であってもよい。
前記化合物(Y)としては、特に制限されるものではないが、硬化性に優れるウレタン変性エポキシ樹脂組成物が得られる点から、エポキシ当量が1000以下、特に500以下のものが好ましい。
これらの中でも、分子末端にエポキシ基を有するグリシジル化合物、例えば、グリシドールまたは芳香族環含有ポリグリシジルエーテル化合物を用いた場合に硬化性、密着性等に優れるので好ましく、とくに性能バランスに優れる硬化物が得られる点から、グリシドールを用いることが好ましい。
前記ウレタン結合含有化合物(X)と、前記水酸基含有エポキシ化合物(Y)との反応割合としては、特に限定されるものではないが、得られるウレタン変性エポキシ樹脂組成物の使用中や保存中の発砲抑制と得られる硬化物の柔軟性及び耐水性に優れる点から、ウレタン結合含有化合物(X)中のイソシアネート基1当量に対して、水酸基含有エポキシ化合物(Y)中の水酸基が1〜1.5当量となる割合で反応させることが好ましく、その条件としては、例えば、60〜120℃で1〜20時間反応させる方法が挙げられる。このとき、必要に応じて、アミン系や錫系の種々の触媒を用いることができ、又、反応に不活性の溶媒中で反応を行っても良い。
前記ウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)は単独でも、2種以上の混合物として本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物に用いても良い。
本発明で用いるエポキシ樹脂(A−2)は炭素数1〜9のアルキル基を芳香環上の置換基として有する2価フェノールとエピハロヒドリン類とから誘導されるエポキシ樹脂である。このようなエポキシ樹脂(A−2)を前記ウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)と併用して用いることによって、従来粘度が高く(半固形)、使用の際には有機溶剤を用いて低粘度化(液状化)してから使用する必要があったウレタン変性エポキシ樹脂を無溶剤でも使用可能な状態とすることができるものである。従来高粘度の樹脂を低粘度化する方法としては、非反応性希釈剤・反応性希釈剤と称されるものを併用することが広く知られている。一般に反応性希釈剤は分子量を低くして低粘度化したものであるため、脂肪族系の化合物であり、得られる硬化物の耐食性や強度に悪影響を及ぼしやすい。一方非反応性希釈剤は、その名前のとおり、硬化反応をする官能基を有しておらず、架橋構造に取り込まれることがないため、硬化物の機械的強度等に悪影響を及ぼしたり、長年の間には、硬化物の表面にブリードアウトしたりするなどの問題を抱えている。更に、ウレタン変性エポキシ樹脂の硬化性を上げる様な作用を有するものは従来知られておらず、本発明の効果、即ち、ウレタン変性エポキシ樹脂の硬化性と作業性の向上は、前記エポキシ樹脂(A−2)を併用して用いることによって初めてなされたものである。
ここで用いる炭素原子数1〜9の脂肪族炭化水素基を芳香環上の置換基として有する2価フェノールとしては、例えば、メチルジヒドロキシベンゼン、ジメチルジヒドロキシベンゼン、エチルジヒドロキシベンゼン、ジエチルジヒドロキシベンゼン、プロピルジヒドロキシベンゼン、ジプロピルジヒドロキシベンゼン、テトラプロピルジヒドロキシベンゼン、ブチルジヒドロキシベンゼン、ジブチルジヒドロキシベンゼン、テトラブチルジヒドロキシベンゼン、オクチルジヒドロキシベンゼン、ノニルジヒドロキシベンゼン等が挙げられる。これらの化合物は1種類で用いることもできるし、2種類以上を併用することも可能である。これらの中でも、硬化性に優れるウレタン変性エポキシ樹脂組成物が得られる点から、炭素原子数4の置換基を1〜2個有するブチルジヒドロキシベンゼン、ジブチルジヒドロキシベンゼンが好ましい。
また、炭素原子数1〜9の脂肪族炭化水素基の位置、並びに該置換基の構造は特に限定されるものではないが、硬化性に優れ、且つ硬化塗膜の耐衝撃性、耐食性が良好であるウレタン変性エポキシ樹脂組成物が得られる点から、分岐した構造を有する置換基であることが好ましく、特にターシャリーブチル基であることが好ましい。
この好適なターシャリーブチルジヒドロキシベンゼン、ジターシャリーブチルジヒドロキシベンゼンを更に詳述すると、例えば、ブチルジヒドロキシベンゼンとしては、2−ターシャリーブチルハイドロキノン、2−ターシャリーブチルレゾルシン、4−ターシャリーブチルレゾルシン、5−ターシャリーブチルレゾルシン、3−ターシャリーブチルカテコール、4−ターシャリーブチルカテコール等が挙げられ、ジターシャリーブチルジヒドロキシベンゼンとしては、3,5−ジ−ターシャリーブチルハイドロキノン、2,4−ジ−ターシャリーブチルレゾルシン、2,5−ジ−ターシャリーブチルレゾルシン、4,5−ジ−ターシャリーブチルレゾルシン、4,6−ジ−ターシャリーブチルレゾルシン、3,4−ジ−ターシャリーブチルレゾルシン、4,5−ジ−ターシャリーブチルレゾルシン等が挙げられる。これら好適なものの中でも、ブチルジヒドロキシベンゼンとしてカテコール構造を有するものが特に好ましく、4−ターシャリーブチルカテコールが最も好ましい。
又、前記エポキシ樹脂(A−2)のエポキシ当量としては、特に制限されるものではないが、より硬化性に優れるウレタン変性エポキシ樹脂組成物が得られる点から135〜400g/eqであることが好ましい。
前記エポキシ樹脂(A−2)の製造方法としては、種々の方法で製造することができるが、例えば、前記2価フェノールとエピハロヒドリンとを反応させてグリシジル化する方法が挙げられる。
前記製造条件は特に制限されるものではないが、例えば、前記2価フェノール中の水酸基の1当量に対しエピハロヒドリンを0.3〜10当量添加し、塩基の存在下に40〜100℃で常圧または減圧下で、必要に応じて、溶媒を用いて反応を行う方法が好ましい。
前記溶媒としては、例えば、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジメチルイミダゾリジノン等の非プロトン性極性溶媒を挙げることができる。
前記塩基としては特に限定されるものではないが、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化バリウム、酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられ、これらの中でも水酸化カリウム、水酸化ナトリウムが好ましい。またこれらの塩基は水溶液、固形のいずれでも好適に用いることができる。
前記エピハロヒドリンとしては特に限定されるものではないが、例えば、エピクロルヒドリン、β−メチルエピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、β−メチルエピブロモヒドリン等が挙げられる。これらの中でも反応性の点からエピクロルヒドリンが好ましい。従って、本発明で用いるエポキシ樹脂(A−2)としては、ターシャリーブチルカテコールとエピクロルヒドリンとから誘導されるエポキシ樹脂であることが最も好ましいものである。
前記ウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)と前記エポキシ樹脂(A−2)との配合割合としては、特に限定されるものではないが、得られるウレタン変性エポキシ樹脂組成物の硬化性と作業性(粘度)のバランスに優れる点から、ウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)とエポキシ樹脂(A−2)の重量比として、通常60/40〜15/85であり、好ましくは40/60〜20/80である。
本発明で用いるアミン系硬化剤(B)としては、特に限定されるものではなく、例えば、芳香族、脂肪族あるいは複素環式ポリアミン類およびそれらのエポキシ付加物、アミド化物、マンニッヒ変性化合物等を挙げることができる。
前記ポリアミン類としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアルキレンポリアミン類;1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノ−3,6−ジエチルシクロヘキサン、イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン類;m−キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等のポリアミン類が挙げられる。また、エポキシ付加物は、前記ポリアミン類と、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類またはカルボン酸のグリシジルエステル等の各種のエポキシ樹脂とを反応させることによって得られる物であり、前記アミド化物は、前記ポリアミン類とダイマー酸等のカルボン酸類とを反応させることによって得られるものであり、前記マンニッヒ変性化合物は、前記ポリアミン類と、ホルムアルデヒド等のアルデヒド類およびフェノール、クレゾール、キシレノール、ブチルフェノール、レゾルシン等の芳香核に少なくとも一個のアルデヒド反応点を有するフェノール類と反応させることによって得られるものである。これらのアミン系硬化剤(B)は、単独でも2種以上を混合して用いても良い。
これらの中でも、より硬化性に優れるウレタン変性エポキシ樹脂組成物が得られる点から、マンニッヒ変性化合物を用いることが好ましく、特に炭素数1〜8のアルキル基を芳香環上の置換基として有していてもよいヒドロキシ基含有芳香族骨格が直接結合または2価の連結基を介して2個以上連結した構造を有する化合物(b1)と、ポリアミン類(b2)と、アルデヒド類(b3)との反応により得られるマンニッヒ変性化合物であることが好ましい。
前記炭素数1〜8のアルキル基を芳香環上の置換基として有していてもよいヒドロキシ基含有芳香族骨格が直接結合又は2価の連結基を介して2個以上連結した構造を有する化合物(b1)としては、特に限定されるものではない。該芳香族骨格を連結する基としても特に限定されず、例えば、直接結合、−O−、−S−、−SO−、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、−CO−等が挙げられ、更に該基中の水素原子がアルキル基や芳香環などで置換されているものであっても良い。これらの中でも、工業的原料入手が容易であって、得られるアミン系硬化剤(B)を用いるウレタン変性エポキシ樹脂組成物の硬化性に優れる点から、置換基を有していてもよいメチレン基であることが好ましく、特に無置換のメチレン基であることが好ましい。また、得られる硬化物の機械的物性に優れる点から、芳香族骨格としてはベンゼン環であることが好ましく、芳香環上の置換基としては炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましく、平均核体数(1分子中の芳香環の数の平均値)としては、2〜11、とくに2〜6の範囲であることが好ましい。更に、耐水性に優れる硬化物が得られる点から、1個の芳香族骨格に1個のヒドロキシ基を有する構造であることが好ましい。このような好ましいものの具体例としては、例えば、ビスフェノールF、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ブチルフェノールノボラック樹脂等が挙げられ、単独でも2種以上を混合して用いても良い。これらの中でも、硬化性に優れ、且つ得られる硬化物の耐水性が良好である点から、ビスフェノールF、パラターシャリーブチルフェノールのノボラック樹脂、オルソクレゾールのノボラック樹脂を用いることが好ましい。
前記ポリアミン類(b2)としては、特に限定されるものではなく、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、複素環式ポリアミン等、何れのものも使用することが可能である。例えば、メチレンジアミン、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン等、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、トリプロピレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、テトラプロピレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ノナエチレンデカミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン等、テトラ(アミノメチル)メタン、テトラキス(2−アミノエチルアミノメチル)メタン、1,3−ビス(2’−アミノエチルアミノ)プロパン、トリエチレン−ビス(トリメチレン)ヘキサミン、ビス(3−アミノエチル)アミン、ビスヘキサメチレントリアミン等、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルアミン、4,4’−イソプロピリデンビスシクロヘキシルアミン、ノルボルナジアミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン等、ビス(アミノアルキル)ベンゼン、ビス(アミノアルキル)ナフタレン、ビス(シアノエチル)ジエチレントリアミン、o−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、フェニレンジアミン、ナフチレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジエチルフェニルメタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,4’−ジアミノビフェニル、2,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、ビス(アミノメチル)ナフタレン、ビス(アミノエチル)ナフタレン等、N−メチルピペラジン、モルホリン、1,4−ビス−(8−アミノプロピル)−ピペラジン、ピペラジン−1,4−ジアザシクロヘプタン、1−(2’−アミノエチルピペラジン)、1−[2’−(2”−アミノエチルアミノ)エチル]ピペラジン、1,11−ジアザシクロエイコサン、1,15−ジアザシクロオクタコサン等が挙げられ、単独でも2種以上の混合物としても使用することが出来る。
これらの中でも、硬化性に優れる点から脂肪族ポリアミンであることが好ましく、得られる硬化物の機械的物性に優れる点からm−キシリレンジアミン、ノルボルナジアミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンを用いることが好ましく、特にm−キシリレンジアミンを用いることが好ましい。
前記アルデヒド類(b3)としては、特に限定されるものではないが、炭素数1〜10の範囲のアルデヒドであることが好ましく、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、パラホルムアルデヒド、クロトンアルデヒド、フルフリルアルデヒド、コハク酸アルデヒド、アセトン、プロピオアルデヒド等が挙げられ、硬化性に優れるウレタン変性エポキシ樹脂組成物が得られる点から、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドを用いることが好ましく、マンニッヒ変性が速やかに進行する点から、ホルムアルデヒドを用いることが好ましい。
前記化合物(b1)とポリアミン類(b2)とアルデヒド類(b3)とを反応させてマンニッヒ変性化合物を得る手法としては、特に限定されるものではなく、例えば、前記化合物(b1)とポリアミン類(b2)とアルデヒド類(b3)を等モルで用いればよいが、通常、前記化合物1モルに対して、ポリアミン類(b2)を0.5〜5モル、アルデヒド類(b3)を0.5〜5モルの量で用いて、50〜180℃程度の温度で1〜12時間程度加熱保持すればよい。このようにして得られるマンニッヒ変性化合物は1種類で本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物の硬化剤として用いても、2種以上の該化合物を併用して用いても、また、その他の硬化剤と併用して用いても良い。
前記アミン系硬化剤(B)の使用量としては特に限定されるものではないが、得られる硬化物の柔軟性、耐水性等の性能バランスに優れる点から、ウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)とエポキシ樹脂(A−2)中のエポキシ基の合計に対して、該硬化剤の活性水素が好ましくは0.7〜1.2当量、更に好ましくは0.8〜1.1当量となるように用いる。
本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物は、前述のウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)と、前述のエポキシ樹脂(A−2)と、アミン系硬化剤(B)とを用いる以外、なんら制限されるものではなく、本発明の効果を損なわない範囲において必要に応じて、例えば、その他のエポキシ樹脂用硬化剤、硬化促進剤、有機溶剤、顔料等や、ハジキ防止剤、ダレ止め剤、流展剤、消泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種添加剤を配合してもよい。尚、本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物は有機溶剤を使用しなくても作業性が良好であるため、臭気や設備上の問題(揮発分の回収装置のない場所での施工等)がある場合には、有機溶剤は用いない方が好ましい。
前記硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール類、3級アミン類、フェノール類等が挙げられる。
前記有機溶剤としては、本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物を均一に溶解又は分散させることができるものであればなんら制限されるものではなく、例えば、テレピン油、トルエン、キシレン、メシチレン、市販の脂肪族、脂環族あるいは芳香族高沸点炭化水素系溶剤、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられ、これらの溶剤は2種以上の混合溶剤として用いることもできる。
前記顔料等としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、セルロース、ケイ砂、セメント、カオリン、クレー、水酸化アルミニウム、ベントナイト、タルク、シリカ、微粉末シリカ、二酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、酸化鉄、歴青物質などの充填剤もしくは顔料が挙げられる。
また、本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ベンジルアルコール、コールタール等の希釈剤(可塑剤)、さらに、キシレン樹脂、石油樹脂等の粘着性の樹脂類を併用することもできる。
本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物の調製方法としては、特に限定されるものではないが、ウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)、エポキシ樹脂(A−2)の混合物に更に顔料等の所望の添加物を加え、ホモミキサー等により撹拌した後、ガラスビーズを入れて所定時間振とう機等で混練りする方法等によって、均一化したものに、所定量のアミン系硬化剤(B)を配合し、更に均一化する方法が好ましい。
本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物の用途としては、特に制限されるものではないが、例えば、塗料、接着剤や、特に柔軟性を必要とされるコンクリート構造物用の被覆材、ライニング剤等として好適に用いることができる。特に有機溶剤を使用しなくても作業性に優れることを鑑みれば、無溶剤型の塗料用樹脂組成物として用いることが好ましく、特にライニング剤として用いることが好ましい。
本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物を塗料用に使用する場合における塗装方法については、特に限定されず、ロールコート、スプレー、刷毛、ヘラ、バーコーター、浸漬塗装等にて行う事ができる。
また、本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物を接着剤として使用する場合は、特に限定されず、スプレー、刷毛、ヘラにて基材へ塗布後、基材の接着面を合わせることで行う事ができ、接合部は周囲の固定や圧着する事で強固な接着層を形成することができる。基材としては鋼板、コンクリート、モルタル、木材、樹脂シート、樹脂フィルム等が挙げられ、必要に応じて研磨等の物理的処理やコロナ処理等の電気処理、化成処理等の化学処理などの各種表面処理を施したものにも使用することが出来る。
また、本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物をコンクリート構造物用の被覆材やライニング剤等として使用する場合も、特に限定されず、ロール、スプレー、刷毛、ヘラ、鏝にて行う事ができる。
本発明の硬化物を得る方法としては、一般的なウレタン変性エポキシ樹脂組成物の硬化方法に準拠すればよいが、加熱温度及び時間は、組み合わせる硬化剤の種類により異なるためそれぞれの最適温度、最適時間を選択することが好ましい。また、成形方法などもウレタン変性エポキシ樹脂組成物の一般的な方法が用いられ、特に本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物に特有の条件は不要である。得られる硬化物は、ウレタン変性エポキシ樹脂由来の柔軟性とエポキシ樹脂が有する優れた耐食性・密着性等を有するものである。
以下に本発明を実施例により詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中で特に断りのない限り、「部」「%」は重量基準である。
合成例1 <ウレタン変性エポキシ樹脂の合成>
温度計、撹拌装置、冷却管、窒素導入口を備えた4つ口フラスコにトルエンジイソシアネート227gを仕込み、PTMG−650(三菱化学株式会社製ポリテトラメチレングリコール)468gを四分割で添加し、80℃で1時間撹拌した。その後、ジブチル錫ジラウレート0.07gを添加し、80℃で2時間撹拌した。次に、グリシドール87gを仕込み100℃で3時間攪拌し、赤外分光分析によりイソシアネートに基づく吸収が消失したことを確認してウレタン変性エポキシ樹脂(A−1−1)を得た。ウレタン変性エポキシ樹脂組成物(A−1−1)のエポキシ当量は720g/eqである。
合成例2 <アミン系硬化剤の合成>
攪拌機、温度計、冷却管及び滴下ロートを備えた反応容器にメタキシリレンジアミン136g、ビスフェノールF 58.6gを仕込み、充分撹拌した後、41%ホルマリン 28.9gと滴下し反応させた。さらに温度を150℃に上げて2時間反応させた後、脱水してマンニッヒ変性化合物であるアミン系硬化剤(B−1)を得た。アミン系硬化剤(B−1)の活性水素当量(計算値)は55g/eqである。
合成例3〜5 <アミン系硬化剤の合成>
合成例2において、表1に示す組成とする以外は合成例2と同様の操作で各アミン系硬化剤(B−2)〜(B−4)を得た。得られたアミン系硬化剤の25℃における粘度(BM型粘度計)、活性水素当量(計算値)について、表1下部に示す。
Figure 0004918976
表1の脚注
注1:PTBPノボラック p−ターシャリーブチルフェノールとホルマリンとの縮合物、平均核体数 2.1
注2:平均核体数 5
実施例1〜5及び比較例1〜5
合成例1で得られたウレタン変性エポキシ樹脂(A−1−1)及びEPICLON HP−820(大日本インキ化学工業株式会社製、アルキルジフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ当量208g/eq、25℃での粘度1500mPa・s)、EPICLON 850(大日本インキ化学工業株式会社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量188g/eq、25℃での粘度12,500mPa・s)を混合し、比較例では、EPICLON HP-820及びEPICLON 850単独系やウレタン変性エポキシ樹脂(A−1−1)と非反応性希釈剤としてベンジルアルコール、反応性希釈剤としてEPICLON 726を配合して、均一にした後の25℃における粘度を測定し、表2〜3中に示した。更に、アミン系硬化剤として合成例2〜5で得られた硬化剤(B−1)〜(B−4)、その他、消泡剤としてBYK−A 555(ビックケミ−・ジャパン株式会社製)を主剤(ウレタン変性エポキシ樹脂とエポキシ樹脂の合計重量)に対して0.3%添加し、表2〜3に記載の重量比にて配合し、均一になるまで攪拌した。次に、自転/公転型混合脱泡装置(THINKY社製)を用いて3分脱泡を行い、ウレタン変性エポキシ樹脂組成物を得た。これらの組成物に関して初期硬化性試験を行って硬化性の測定及び注型板を作製し、引張り物性の測定を行った。その結果を表2〜3に示す。
初期硬化性試験
5℃×60%RH条件下、ウレタン変性エポキシ樹脂組成物をガラス板に膜厚約3mmになるように塗布し、塗膜硬化速度試験機にて半硬化時間を測定した。
注型板の作製
次にシリコーン系離型剤SH−7020(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)により離型処理したガラス板(300mm×300mm)を型に用いて硬化物の作製を行った。まず2枚のガラス板にスペーサーとしてシリコーン丸棒3mmを挟み込んだものを成形型として使用し、前記で得られたウレタン変性エポキシ樹脂組成物を注型した。これを25℃の恒温恒湿室に24時間入れ、次に40℃に設定した乾燥器に24時間放置し、成形体を取り出し、常温雰囲気中にて徐冷し約3mm厚の物性測定用の硬化物を得た。
引張り物性の測定
前記で得られた約3mmの厚さを有する成形硬化物を4号ダンベルにより試験片を切り出し、JIS K 6251に準拠して(但し、試験速度:5mm/min)A&Dテンシロン(RTC1350A)を用いて測定し、引張り強度、伸び率を求めた。その結果を表2及び3に示す。
Figure 0004918976
Figure 0004918976
又、特許文献1の実施例1に従って、アクリル結合含有ウレタン変性エポキシ樹脂を合成した。この樹脂75部にキシレン25部を混合した後、アミン系硬化剤(B−1)を2.5部混合して、実施例と同様にして硬化性試験を行ったところ、25℃雰囲気下における半硬化時間は20時間であった。また、得られた硬化物はキシレンによる臭気を有するものであった。

Claims (9)

  1. ポリヒドロキシ化合物(x1)とポリイソシアネート化合物(x2)とを反応させて得られる、イソシアネート基を有するウレタン結合含有化合物(X)と、水酸基含有エポキシ化合物(Y)とを反応させて得られる分子中にウレタン結合とエポキシ基とを有するウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)と、ターシャリーブチルカテコールとエピクロルヒドリンから誘導されるエポキシ樹脂(A−2)と、マンニッヒ変性化合物からなるアミン系硬化剤(B)とを含有するウレタン変性エポキシ樹脂組成物であって、
    前記ウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)と前記エポキシ樹脂(A−2)との配合比(A−1)/(A−2)(重量比)が60/40〜15/85であり、かつ、前記ウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)と前記エポキシ樹脂(A−2)中のエポキシ基の合計に対して、前記硬化剤(B)の活性水素が0.7〜1.2当量の範囲にあること
    を特徴とするウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  2. ポリヒドロキシ化合物(x1)がポリエーテルポリオールである請求項1記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  3. ポリイソシアネート化合物(x2)が芳香族ポリイソシアネートである請求項1記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  4. 水酸基含有エポキシ化合物(Y)がグリシドールである請求項1記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  5. 前記アミン系硬化剤(B)が、炭素数1〜8のアルキル基を芳香環上の置換基として有していてもよいヒドロキシ基含有芳香族骨格が直接結合または2価の連結基を介して2個以上連結した構造を有する化合物(b1)と、ポリアミン類(b2)と、アルデヒド類(b3)との反応により得られるマンニッヒ変性化合物である請求項1記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  6. 前記化合物(b1)の平均核体数が2〜11の範囲である請求項1記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  7. 前記化合物(b1)がビスフェノールF、パラターシャリーブチルフェノールのノボラック樹脂、及びオルソクレゾールのノボラック樹脂からなる群から選ばれる1種以上の化合物である請求項1記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  8. 無溶剤型塗料用樹脂組成物である請求項1〜7記載の何れか1項記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8の何れか1項記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物を硬化させて得られることを特徴とする硬化物。
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