JPH0613600B2 - 硬化性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

硬化性エポキシ樹脂組成物

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JPH0613600B2
JPH0613600B2 JP61110100A JP11010086A JPH0613600B2 JP H0613600 B2 JPH0613600 B2 JP H0613600B2 JP 61110100 A JP61110100 A JP 61110100A JP 11010086 A JP11010086 A JP 11010086A JP H0613600 B2 JPH0613600 B2 JP H0613600B2
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Ee Shii Aaru Kk
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は硬化性エポキシ樹脂組成物に関するものであ
る。
更に本発明は、貯蔵安定性が優れ、比較的低い温度でし
かも短時間に硬化することの出来る一液型加熱硬化性エ
ポキシ樹脂組成物に関するものである。
更にまた本発明は、優れた機械的強度、接着性、可撓性
を有する硬化物を与え得る硬化性エポキシ樹脂組成物に
関するものである。
〔従来の技術〕
従来、構造用接着剤として一液型の潜在硬化型エポキシ
樹脂組成物の出現が望まれ、硬化剤としてイミダゾール
化合物或いはイミダゾール化合物と酸とを反応せしめた
塩等を使用する方法が提供されてきた。
しかしながら、かかる従来の一液型硬化性エポキシ樹脂
組成物は、その潜在性がなお不充分で室温においても徐
々に硬化反応が進行し、貯蔵安定性は未だ満足すべきも
のではなく、一般に可使時間は10日〜20日程度にすぎな
かった。更に従来の一液型硬化性エポキシ樹脂組成物
は、硬化せしめる際、高温、長時間を必要とし、例えば
150〜200℃で数時間硬化させなければ満足すべき物性の
硬化物が得られず、比較的低い温度、短時間で硬化した
場合には特に剥離強度が著しく劣るという欠点があっ
た。
そこでかかる欠点のない新しい一液型硬化性エポキシ樹
脂組成物の出現が望まれていた。
上記の問題点の改善案として、従来特開昭56-155222号
公報、特開昭57-100127号公報等では、硬化剤としてジ
アルキルアミンにエポキシ樹脂をアダクトしたもの、更
に特開昭59-53526号公報等では、アミノアルコール又は
アミノフェノールにエポキシ樹脂をアダクトしたものが
提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記の硬化剤を使用した場合、分子中に
アミノ基の活性水素を有さないことから、相溶性、得ら
れたエポキシ樹脂の耐熱性、可撓性、接着性のバランス
をコントロールすることが容易ではなかった。しかるに
特願昭60-68651号はこれらの点を改良し、貯蔵安定性が
優れ、比較的低い温度でしかも短時間に硬化することが
出来、さらに優れた機械的強度、特に優れた接着性を有
する硬化物を与え、更にまた、相溶性、耐熱性、可撓
性、貯蔵安定性のバランスをコントロール等に優れた硬
化性エポキシ樹脂組成物を提供している。
しかし、上記のこれらの発明はいずれも第3級アミノ基
を分子内に有する化合物で、エポキシ基のカチオン重合
に基づく架橋系のため、エポキシ化率の高い、Cl含有量
の少ないビスフェノール系エポキシ樹脂、フェノールノ
ボラック系エポキシ樹脂、或いはカルボン酸のグリシジ
ールエステル系エポキシ樹脂には、重合が阻害されず、
良好な性能を有する硬化樹脂が得られるが、アルコール
性OHのエポキシ化合物は、一般にエポキシ化率が低く、
またCl含有量も多いことから容易に第3級アミノ基含有
化合物とアミン塩を形成しやすく、重合が阻害され、良
好な性能を有する硬化樹脂が極めて得られにくかった。
かかる点を改良するには、ジアミン類による架橋反応系
が好ましいと考えられ、例えば特開昭58-147417号は反
応性を異にする2個の第1級ジアミンを有するイソホロ
ンジアミン/エポキシ付加物を提案しているが、液状の
エポキシ樹脂に配合した場合、40℃で1〜2日でゲル化
し、貯蔵安定性に難点がある。
しかるに本発明の機構は第1級アミノ基とエポキシ基の
反応を第1級アミノ基含有アミノ化合物の立体障害に基
づく第1級アミンの反応性の差から高分子化、ゲル化せ
ずに行い、更に残在する第1級アミノ基をフェノール樹
脂、多価フェノール類、ポリカルボン酸類でマスクする
ことにより貯蔵安定性を改良し、加熱することにより、
エポキシ基と第1級アミノ基のアミノ活性水素との間に
架橋反応が起こり硬化するものである。
従って、従来のイオン重合による硬化と異なり、活性水
素による架橋反応のため種々のエポキシ樹脂との組み合
わせが可能で、得られる硬化物も硬度の高いものから可
撓性を有するものまで任意にコントロールでき、イオン
重合系の硬化物に比べ物性のバランスも良好である。
本発明の特徴は上記のように、かかるアミノ化合物の立
体障害に基づく2個の第1級ジアミン化合物のそれぞれ
の第1級アミノ基の反応性の差を利用することにより、
第1級アミノ基/エポキシ基の反応を高分子化せず、円
滑に行うもので、例えばエチレンジアミン、1,6−ヘキ
サメチレンジアミンのように末端第1級アミノ基を有す
る化合物はアミンの反応性の差異を有さないため、アミ
ン/エポキシ付加反応で容易に高分子化或いはゲル化
し、残存のフリーアミンも多く、均一のアミン/エポキ
シ付加物の製造が困難なため、本発明に適用されるジア
ミン化合物からは除外される。
〔問題点を解決するための手段〕
即ち本発明は、 (I)分子内に平均1個より多くの隣接エポキシ基を有す
るエポキシ樹脂と、 (II)(イ)分子内にそれぞれ反応性を異にする2個の
第1級アミノ基を有する脂環式ジアミン又は(及び)脂
肪族ジアミン、又は(及び) 分子内に2個の第1級アミノ基を有し、その1個がエ
ポキシ基と反応した場合その立体障害により残りの第1
級アミノ基のエポキシ基との反応性が低下する芳香族ポ
リアミン又は(及び)脂環式ポリアミンと 分子内に平均1個より多くの隣接エポキシ基を有する
エポキシ樹脂 をアミノ化合物の第1級アミノ基1当量に対しエポキ
シ樹脂のエポキシ基を0.7〜1.5当量の割合で反応させ
て得られるエポキシ/アミン付加物1重量部 (ロ)フェノール樹脂、多価フェノール化合物からなる群
より選ばれた1種以上の化合物0.04〜0.6重量部及び/
又は1種以上のポリカルボン酸0.004〜0.4重量部 を反応させて得られる反応生成物からなる硬化剤 とを含有することを特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成
物を提供するものである。
ここにエポキシ樹脂(I)として好ましいものとして
は、式: (ここにZは水素原子、メチル基、エチル基)で示され
る置換又は非置換のグリシジルエーテル基を分子内に平
均1個より多く有するエポキシ樹脂(I−1)、 式: (ここにZは水素原子、メチル基、エチル基)で示され
る置換又は非置換のグリシジルエステル基を分子内に平
均1個より多く有するエポキシ樹脂(I−2)、 式: (ここにZは水素原子、メチル基、エチル基)で示され
るN置換の置換又は非置換1,2−エポキシプロピル基を
分子内に平均1個より多く有するエポキシ樹脂(I−
3)等が含まれる。又、エポキシ樹脂(I)の特に好ま
しいものはエポキシ当量180〜500のエポキシ樹脂であ
る。
上記置換又は非置換のグリシジルエーテル基を分子内に
1個より多く有するエポキシ樹脂(I−1)は、フェノ
ール性ヒドロキシル基をグリシジルエーテル化したエポ
キシ樹脂及びアルコール性ヒドロキシル基をグリシジル
エーテル化したエポキシ樹脂が含まれ、かかるエポキシ
樹脂(I−1)の好ましい例としては、1個又は2個以
上の芳香族核を有する多価フェノールのポリグリシジル
エーテル(I−1−1)及び1個又は2個以上の芳香族
核を有する多価フェノールと炭素数2〜4個のアルキレ
ンオキサイドとの付加反応により誘導せられるアルコー
ル性ポリヒドロキシル化合物のポリグリシジルエーテル
(I−1−2)等が挙げられる。
しかしてポリグリシジルエーテル(I−1−1)とは、
例えば少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノー
ル(A)とエピハロヒドリン(b)とを水酸化ナトリウムの如
き塩基性触媒乃至塩基性化合物の反応量の存在下に常法
により反応せしめて得られる如きポリグリシジルエーテ
ルを主反応生成物として含むエポキシ樹脂、少なくとも
1個の芳香族核を有する多価フェノール(A)とエピハロ
ヒドリン(b)とを三弗化硼素の如き酸性触媒量の存在下
に常法により反応せしめて得られるポリハロヒドリンエ
ーテルと水酸化ナトリウムの如き塩基性化合物と反応せ
しめて得られる如きエポキシ樹脂或いは少なくとも1個
の芳香族核を有する多価フェノール(A)とエピハロヒド
リン(b)をトリエチルアミンの如き塩基性触媒の触媒量
の存在下に常法により反応せしめて得られるポリハロヒ
ドリンエーテルと、水酸化ナトリウムの如き塩基性化合
物と反応せしめて得られる如きエポキシ樹脂である。
同様ポリグリシジルエーテル(I−1−2)とは、例え
ば少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールと
炭素数2〜4個のアルキレンオキサイドとの付加反応に
より誘導せられたポリヒドロキシ化合物(B)とエピハロ
ヒドリン(b)とを三弗化硼素の如き酸性触媒の触媒量の
存在下に常法により反応せしめて得られるポリハロヒド
リンエーテルと、水酸化ナトリウムの如き塩基性化合物
とを反応せしめて得られる如きポリグリシジルエーテル
を主反応生成物として含むエポキシ樹脂である。
ここに少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノー
ル(A)としては、1個の芳香族核を有する単核多価フェ
ノール(A−1)及び2個以上の芳香族核を有する多核
多価フェノール(A−2)がある。
かかる単核多価フェノール(A−1)の例としては、例
えばレゾルシノール、ハイドロキノン、パイロカテコー
ル、フロログルシノール、1,5−ジヒドロキシルナフタ
レン、2,7−ジヒドロキシルナフタレン、2,6−ジヒドロ
キシナフタレンなどが挙げられる。
また、多核多価フェノール(A−2)の例としては、一
般式: (式中Arはナフチレン基及びフェニレン基の様な芳香族
二価炭化水素で本発明の目的にはフェニレン基が好まし
い。Y′及びY1は同一又は異なっていてもよく、メチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、
n−オクチル基のようなアルキル基なるべくは最高4個
の炭素原子を持つアルキル基或いはハロゲン原子即ち塩
素原子、臭素原子、沃素原子又は弗素原子或いはメトキ
シ基、メトキシメチル基、エトキシ基、エトキシエチル
基、n−ブトキシ基、アミルオキシ基の様なアルコキシ
基なるべくは最高4個の炭素原子を持つアルコキシ基で
ある。前記の芳香族二価炭化水素基の何れか又は両方に
水酸基以外に置換基が存在する場合にはこれらの置換基
は同一でも異なるものでもよい。m及びzは置換基によ
って置換できる芳香環(Ar)の水素原子の数に対応する0
(零)から最大値までの値を持つ整数で、同一又は異な
る値であることができる。R1は例えば 又はアルキレン基例えばメチレン基、エチレン基、トリ
メチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘ
キサメチレン基、2−エチルヘキサメチレン基、オクタ
メチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基或いはア
ルキリデン基例えばエチリデン基、プロピリデン基、イ
ソプロピリデン基、イソブチリデン基、アミリデン基、
イソアミリデン基、1−フェニルエチリデン基或いは環
状脂肪族基例えば1,4−シクロヘキシレン基、1,3−シク
ロヘキシレン基、シクロヘキシリデン基或いはハロゲン
化されたアルキレン基或いはハロゲン化されたアルキリ
デン基或いはハロゲン化された環状脂肪族基或いはアル
コキシ−及びアリールオキシ−置換されたアルキリデン
基或いはアルコキシ−及びアリールオキシ−置換された
アルキレン基或いはアリコキシ−及びアリールオキシ−
置換された環状脂肪族基例えばメトキシメチレン基、エ
トキシメチレン基、2−エトキシトリメチレン基、3−
エトキシペンタメチレン基、1,4−(2−メトキシシク
ロヘキサン)基、フェノキシエチレン基、2−フェノキ
シトリメチレン基、1,3−(2−フェノキシシクロヘキ
サン)基或いはアルキレン基例えばフェニルエチレン
基、2−フェニルトリメチレン基、1−フェニルペンタ
メチレン基、2−フェニルデカメチレン基或いは芳香族
例えばフェニレン基、ナフチレン基或いはハロゲン化さ
れた芳香族基例えば1,4−(2−クロルフェニレン)
基、1,4−(2−ブロムフェニレン)基、1,4−(2−フ
ルオロフェニレン)基或いはアルコキシ及びアリールオ
キシ置換された芳香族基例えば1,4−(2−メトキシフ
ェニレン)基、1,4−(2−エトキシフェニレン)基、
1,4−(2−n−プロポキシフェニレン)基、1,4−(2
−フェノキシフェニレン)基或いはアルキル置換された
芳香族基例えば1,4−(2−メチルフェニレン)基、1,4
−(2−エチルフェニレン)基、1,4−(2−n−プロ
ピルフェニレン)基、1,4−(2−n−ブチルフェニレ
ン)基、1,4−(2−n−ドデシルフェニレン)基の様
な二価炭化水素基などの二価の基であり、或いはR1は例
えば式 で表わされる化合物の場合の様に前記Ar基一つに融着し
ている環であることもでき、或いはR1はポリエトキシ
基、ポリプロポキシ基、ポリチオエトキシ基、ポリブト
キシ基、ポリフェニルエトキシ基の様なポリアルコキシ
基であることもでき、或いはR1は例えばポリジメチルシ
ロキシ基、ポリジフェニルシロキシ基、ポリメチルフェ
ニルシロキシ基の様な珪素原子を含む基であることがで
き、或いはR1は芳香族環、第三−アミノ基エーテル結
合、カルボニル基又は硫黄又はスルホキシドの様な硫黄
を含む結合によって隔てられた2個又はそれ以上のアル
キレン基又はアルキリデン基であることができる)で表
わされる多核二価フェノールがある。
かかる多核二価フェノールであって特に好ましいのは一
般式 (式中Y′及びY1は前記と同じ意味であり、m及びzは
0〜4の値であり、R1はなるべく1〜3個の炭素原子を
持つアルキレン基又はアルキリデン基或いは式 又は で表わされる飽和基である)で表わされる多核二価フェ
ノールである。
かかる二価フェノールの例の中には普通商品核ビスフェ
ノールAと称する2,2−ビス−(p−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルメタ
ン、ビス−(2−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス
−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス−(4−
ヒドロキシ−2,6−ジメチル−3−メトキシフェニル)
−メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−
エタン、1,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エ
タン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−2−クロルフェ
ニル)−エタン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)−エタン、1,3−ビス−(3−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス
−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パン、2,2−ビス−(3−フェニル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−イソプロピル
−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−
(2−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシナフチル)−プロ
パン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ペン
タン、3,3−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ペン
タン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシナフチル)−ヘプ
タン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシルメタ
ン、1,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,2−ビ
ス−(フェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒド
ロキシフェニル)−1−フェニルプロパンの様なビス−
(ヒドロキシフェニル)アルカン或いは4,4′−ジヒド
ロキシビフェニル、2,2−ジヒドロキシビフェニル、2,
4′−ジヒドロキシビフェニルの様なジヒドロキシビフ
ェニル或いはビス−(4−ヒドロキシフェニル)−スル
ホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、クロ
ル−2,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、5−クロ
ル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3′−ク
ロル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンの様な
ジ−(ヒドロキシフェニル)−スルホン或いはビス−
(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、4,3′−(又
は4,2′−又は2,2′−ジヒドロキシ−ジフェニル)エー
テル、4,4′−ジヒドロキシ−2,6−ジメチルジフェニル
エーテル、ビス−(4−ヒドロキシ−3−イソブチルフ
ェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシ−3−イ
ソプロピルフェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロ
キシ−3−クロルフェニル)−エーテル、ビス−(4−
ヒドロキシ−3−フルオルフェニル)−エーテル、ビス
−(4−ヒドロキシ−3−ブロムフェニル)−エーテ
ル、ビス−(4−ヒドロキシナフチル)−エーテル、ビ
ス−(4−ヒドロキシ−3−クロルナフチル)−エーテ
ル、ビス−(2−ヒドロキシビフェニル)−エーテル、
4,4′−ジヒドロキシ−2,6−ジメトキシジフェニルエー
テル、4,4′−ジヒドロキシ−2,5−ジエトキシジフェニ
ルエーテルの様なジ−(ヒドロキシフェニル)−エーテ
ルが含まれ、また1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−フェニルエタン、1,3,3−トリメチル−1−
(4−ヒドロキシフェニル)−6−ヒドロキシインダ
ン、2,4−ビス−(p−ヒドロキシフェニル)−4−メ
チルペンタンも適当である。
更に又かかる多核二価フェノールであって好ましい他の
一群のものは一般式 (ここにR3はメチル又はエチル基、R2は炭素数1〜9個
のアルキリデン基又はその他のアルキレン基、pは0〜
4) で示されるもので、例えば1,4−ビス−(4−ヒドロキ
シベンジル)−ベンゼン、1,4−ビス−(4−ヒドロキ
シベンジル)−テトラメチルベンゼン、1,4−ビス−
(4−ヒドロキシベンジル)−テトラエチルベンゼン、
1,4−ビス−(p−ヒドロキシクミル)−ベンゼン、1,3
−ビス−(p−ヒドロキシクミル)−ベンゼン等が挙げ
られる。
その他の多核多価フェノール(A−2)に含まれるもの
としては、例えばフェノール類とカルボニル化合物との
初期縮合物類(例:フェノール樹脂初期縮合物、フェノ
ールとアクロレインとの縮合反応生成物、フェノールと
グリオキサール縮合反応生成物、フェノールとペンタン
ジアリルの縮合反応生成物、レゾルシノールとアセトン
の縮合反応生成物、キシレン−フェノール−ホルマリン
初期縮合物)、フェノール類とポリクロルメチル化芳香
族化合物の縮合生成物(例:フェノールとビスクロルメ
チルキシレンとの縮合生成物)等を挙げることができ
る。
而して、ここにポリヒドロキシル化合物(B)とは、上記
の少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール
(A)とアルキレンオキサイドとをOH基とエポキシ基との
反応を促進する如き触媒の存在下に反応せしめて得られ
るエーテル結合によって該フェノール残基と結合されて
いる-ROH(ここにRはアルキレンオキサイドに由来する
アルキレン基)或いは(及び)-(RO)nH(ここにRはア
ルキレンオキサイドに由来するアルキレン基で一つのポ
リオキシアルキレン鎖は異なるアルキレン基を含んでい
ていもよい、nはオキシアルキレン基の重合数を示す2
又は2以上の整数)なる原子群を有する化合物である。
この場合、当該多価フェノール(A)とアルキレンオキサ
イドとの割合は1:1(モル:モル)以上とされるが、
好ましくは当該多価フェノール(A)のOH基に対するアル
キレンオキサイドの割合は1:1〜10、好ましくは
1:1〜3(当量:当量)である。
ここにアルキレンオキサイドとしては、例えばエチレン
オキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイ
ドなどがあるが、これらが該多価フェノール(A)と反応
してエーテル結合をなす場合側鎖を生ずるものが特に好
ましく、その様なものとしてはプロピレンオキサイド、
1,2−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイドが
あり、殊にプロピレンオキサイドが好ましい。
かかるポリヒドロキシル化合物であって、特に好ましい
一群のものは、一般式 (式中Y′,Y1,m,z及びR1は前記(1−1)式のそれと同
じであり、Rは炭素数2〜4個のアルキレン基、n1及び
n2は1〜3の値である) で表わされるポリヒドロキシル化合物である。
更にまたかかるポリヒドロキシル化合物であって好まし
い他の一群のものは、一般式 (式中R2,R3,pは前記(1−2)式のそれと同じであ
り、Rは炭素数2〜4個のアルキレン基、n1及びn2は1
〜3の値である) で表わされるポリヒドロキシル化合物である。
また、ここにエピハロヒドリン(b)とは、一般式: (ここにZは水素原子、メチル基、エチル基、X′はハ
ロゲン原子である) で表わされるものであり、かかるエピハロヒドリン(b)
の例としては、例えばエピクロルヒドリン、エピブロム
ヒドリン、1,2−エポキシ−2−メチル−3−クロルプ
ロパン、1,2−エポキシ−2−エチル−3−クロルプロ
パンなどが挙げられる。
上記エピハロヒドリン(b)と多価フェノール(A)或いはポ
リヒドロキシル化合物(B)との反応を促進する酸性触媒
としては、三弗化硼素、塩化第二錫、塩化亜鉛、塩化第
二鉄の如きルイス酸、これらの活性を示す誘導体(例:
三弗化硼素−エーテル錯化合物)或いはこれらの混合物
等を用いることができる。
また同様エピハロヒドリン(b)と多価フェノール(A)との
反応を促進する塩基性触媒としては、アルカリ金属水酸
化物(例:水酸化ナトリウム)、アルカリ金属アルコラ
ート(例:ナトリウムエチラート)、第三級アミン化合
物(例:トリエチルアミン、トリエタノールアミン)、
第四級アンモニウム化合物(例:テトラメチルアンモニ
ウムブロマイド)、或いはこれらの混合物を用いること
ができ、しかしてかかる反応と同時にグリシジルエーテ
ルを生成せしめるか、或いは反応の結果生成したハロヒ
ドリンエーテルを脱ハロゲン化水素反応によって閉環せ
しめてグリシジルエーテルを生成せしめる塩基性化合物
としてはアルカリ金属水酸化物(例:水酸化ナトリウ
ム)、アルミン酸アルカリ金属塩(例:アルミン酸ナト
リウム)等が都合よく用いられる。
しかして、これらの触媒乃至塩基性化合物は、そのまま
或いは適当な無機或いは(及び)有機溶媒溶液として使
用することができるのは勿論である。
又、置換又は非置換のグリシジルエステル基を分子内に
平均1個より多く有するエポキシ樹脂(I−2)には、
脂肪族ポリカルボン酸或いは芳香族ポリカルボン酸のポ
リグリシジルエステル等があり、例えば前記一般式(2)
で示されるエピハロヒドロリン(b)とメタクリル酸とか
ら合成されるグリシジルメタクリレートを重合せしめて
得られる如きエポキシ樹脂も含まれる。
又、N置換の置換又は非置換1,2−エポキシプロピル基
を分子内に平均1個より多く有するエポキシ樹脂(I−
3)の例としては、芳香族アミン(例えばアニリン又は
核にアルキル置換基を有するアニリン)と上記一般式
(2)で示されるエポキシ(A)とから得られるエポキシ樹
脂、芳香族アミンとアルデヒドとの初期縮合物(例えば
アニリン−ホルムアルデヒド初期縮合体、アニリン−フ
ェノール−ホルムアルデヒド初期縮合体)とエピハロヒ
ドロリン(b)とから得られるエポキシ樹脂等が挙げられ
る。
その他「エポキシ樹脂の製造と応用」(垣内弘編)に記
載されている如き種々のエポキシ樹脂等の従来公知の隣
接エポキシ基含有エポキシ樹脂が使用される。
本発明に用いられるの分子内にそれぞれ反応性を異に
する2個の第1級アミノ基を有する脂環式ジアミン、脂
肪族ジアミンとしては以下の様なものが挙げられる。
脂環式ジアミンとしては、イソホロンジアミン、メンタ
ンジアミン 脂肪族ジアミンとしは、2,2,4−トリメチルヘキサメチ
レンジアミン 2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン の様なトリメチルヘキサメチレンジアミン、下記一般式
で示される化合物、 (R1=炭素数1〜5のアルキル基、X=炭素数1〜5の
アルキレン基)、 例えば1,2−ジアミンプロパン 等が挙げられる。
又、本発明に用いられるの分子内に2個の第1級アミ
ノ基を有し、その1個がエポキシ基と反応することによ
り、残りの第1級アミノ基が立体障害のためその反応性
が劣ることを特徴とする芳香族ポリアミンとしては、m
−キシリレンジアミン 又この様な脂環式ポリアミンとしては、1,3−ビスアミ
ノシクロヘキサン が挙げられる。
本発明に用いられるエポキシ樹脂としては、前述のエ
ポキシ樹脂(I)が用いられ、或いはこれと共にモノエ
ポキシ化合物、例えばブチルグリシジールエーテル、フ
ェニルグリシジールエーテル、p−tert−ブチルフェノ
ールのモノグリシジールエーテル、sec−ブチルフェノ
ールのモノグリシジールエーテル、グリシジールメタア
クリレート、カージラーE(油化シェル社製、商品名)
等のモノエステル類を併用することもできる。
本発明のエポキシ/アミン付加物(イ)はアミノ化合物
の第1級活性アミノ基NH21当量に対してエポキシ樹
脂のエポキシ基 を0.7〜1.5当量、好ましくは0.9〜1.2当量の範囲で反応
させることによって得られる。エポキシ基が0.7当量未
満の場合は、貯蔵安定性が著しく劣り、又1.5当量を越
えると高分子化又はゲル化する。又1.1当量を越えると
付加反応のプロセスでゲル化の恐れがあるため、上記の
如きモノエポキシ化合物類を加えることが好ましい。又
モノエポキシ化合物の量が多いと軟化点が下がり、貯蔵
安定性、耐熱性が低下する。適度のモノエポキシの量
は、付加反応プロセスを容易にし、可撓性、接着性を向
上させる。
本発明のエポキシ/アミン付加物(イ)をつくるための
エポキシ付加反応物は、50〜180℃、好ましくは60〜150
℃で数時間行われる。
反応は無溶媒或いはトルエン、キシレン、IPA、ブタノ
ール、エタノール、DMF、MEK等の溶媒又は混合溶媒中で
行われる。
本発明に用いられる(ロ)の化合物は、まずフェノール
類とアルデヒド類より合成されるフェノール樹脂であ
り、フェノール/ホルマリン樹脂、クレゾール/ホルマ
リン樹脂、ビスフェノールA(BPA)/ホルマリン樹脂、
ビスフェノールF(BPF)/ホルマリン樹脂、アルキルフ
ェノール/ホルマリン樹脂、或いは上記の混合物等があ
り、特にフェノール又はクレゾールノボラック樹脂が好
ましい。又、多価フェノール化合物も使用され、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、レゾルシノール等が挙
げられる。
又、ポリカルボン酸類としては、アジピン酸、セバチン
酸、ドデカンジ酸、アゼライン酸等のジカルボン酸類が
挙げられる。
又、酸無水物とポリオールとの末端COOH付加物である末
端COOHのエステル化合物も含まれる。例えば無水フター
ル酸/エチレングリコール=2/1モル付加物、テトラヒ
ドロフタリックアンハイドライド/プロピレングリコー
ル=2/1モル付加物等が挙げられる。
(ロ)のフェノール樹脂又は多価フェノール化合物の配
合量は、(イ)のエポキシ/アミン付加物1重量部に対
し0.04〜0.6重量部、好ましくは0.1〜0.4重量部であ
る。
配合量が0.04重量部未満であると貯蔵安定性が著しく劣
り、また配合量が0.6重量部を越えると相溶性、硬化
性、物性が低下し、好ましくない。
又、ポリカルボン酸の配合量は(イ)のエポキシ/アミ
ン付加物1重量に対し0.004〜0.4重量部、好ましくは0.
01〜0.2重量部である。ポリカルボン酸類の配合量が0.4
重量部を越えると硬化性が劣り、物性が著しく低下す
る。0.004重量部未満の場合は貯蔵安定性が劣る。
尚、フェノール樹脂、多価フェノール化合物とポリカル
ボン酸を併用する場合は、フェノール樹脂、多価フェノ
ール化合物は(イ)のエポキシ/アミン付加物1重量部
に対して0.1〜0.4重量部、ポリカルボン酸は(イ)のエ
ポキシ/アミン付加物1重量部に対して0.01〜0.2重量
部が好ましい。
又、本発明のエポキシ/アミン付加物(イ)に対しフェ
ノール樹脂、多価フェノール、ポリカルボン酸類をそれ
ぞれ併用しマスクするか、又は(イ)/フェノール樹脂
・マスク物、(イ)/多価フェノール・マスク物、
(イ)/ポリカルボン酸・マスク物を併用混合し、使用
することも本発明に包含される。
上記エポキシ/アミン付加物(イ)とマスク化合物
(ロ)の反応は温度80〜200℃で30分〜5時間行う。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂
(I)100重量部に対し、硬化材(II)0.3〜100重量部
を配合するのが好ましい。
本発明の硬化剤は例えば酸無水物、ジシアンジアミド、
メラミン、ヒドラジッド、イミダゾール類、アルキル尿
素類、グアナミン類等の従来の潜在性硬化剤と併用する
ことも可能である。
又、本発明によるポリエポキシド硬化性組成物には必要
に応じてその他の添加物を添加しても良い。このような
添加物の例としては、例えばアルミナ、シリカ、珪石
粉、瀝青物、繊維素、ガラス繊維、粘土、雲母、アルミ
ニウム粉末、エロージール、タルク、ベントナイト、炭
酸カルシウム及びこれらに類似する物が挙げられる。
又、本発明の組成物には必要に応じてその他稀釈剤、難
燃剤等を添加してもよい。
〔発明の効果〕
本発明の効果は貯蔵安定性が優れ、比較的低い温度でし
かも短時間に硬化することのできる一液型硬化性エポキ
シ樹脂組成物を提供したことにある。
更に本発明による効果は優れた機械的強度、優れた可撓
性、優れた接着性を有する硬化物を与えることの出来る
硬化性エポキシ樹脂組成物を提供したことにある。
さらに本発明の効果は、種々のエポキシ樹脂に適用する
ことができ、相溶性、貯蔵安定性、耐熱性、可撓性等の
物性が優れ、又用途に応じ要求された性能を容易にコン
トロールし、満足させることができる硬化性エポキシ樹
脂を提供したことにある。
実施例1 エポキシ/アミン付加物 フラスコ中のイソホロンジアミン462gを60℃に加温
し、これにエピコート828(エポキシ当量190、粘度(25゜
C)100ポイズ、油化シェル社製)580gを温度100〜110℃
に保ちながら少しずつ加える。添加後フラスコの温度を
140℃に上げ、140℃で1.5時間イソホロンジアミン/エ
ポキシの付加反応を行い生成物(A)を得る。
フェノール樹脂 フェノール650g、ホルマリン(30%)585g、蓚酸3.3g、
塩酸(15%)23gからフェノール樹脂の公知の製法によっ
て軟化点約100℃のフェノールノボラック樹脂(I)を
得る。
硬化剤 上記の反応生成物(A)にフェノールノボラック樹脂
(I)、セバチン酸を下記の配合比で加え、150℃×60
分溶融マスキング反応を行い表1に示す潜在性エポキシ
硬化剤を得る。
上記の潜在性硬化剤を微粉砕後、表2、3に示す割合で
エポキシ樹脂に配合しミキシング一液型硬化性のエポキ
シコンパウンドを得る。このコンパウンドの貯蔵安定性
及び硬化物の物性を測定した。結果を表2、表3に示し
た。
実施例2 エポキシ/アミン付加物 フラスコ中に1,2−ジアミノプロパン150gを60℃に加温
し、これにアデカレジンEP-4100(旭電化製、BPAグリシ
ジルエーテル、エポキシ当量190、粘度(25゜C):100ポイ
ズ)400gを温度90〜100℃に保ち攪拌しながら少しずつ
加え反応を行う。添加終了後、フラスコの温度を140℃
に上げ1.5時間、1,2−ジアミノプロパン/アデカレジン
EP-4100の付加反応を行い:反応生成物(B)を得る。
トリメチルヘキサメチレンジアミン320gを60℃に加温
し、これにアデカレジンEP-4100、430gを温度90〜100
℃にて保ち攪拌しながら少しずつ加え反応を行う。添加
終了後、フラスコの温度を140℃に上げ、1.5時間、トリ
メチルヘキサメチレンジアミン/アデカレジンEP-4100
の付加反応を行い、反応生成物(C)を得る。
メンタンジアミン170gを60℃に加温し、これにアデカ
レジンEP-4100、200gを温度100〜110℃に保ちながら少
しずつ加え攪拌しながら反応を行う。添加終了後、フラ
スコの温度を140℃に上げ2時間、メンタンジアミン/
アデカレジンEP-4100の付加反応を行い、反応生成物(D)
を得る。
比較の為アミンとしてヘキサメチレンジアミン232gを8
0℃に加温し、これにアデカレジンEP-4100 400gを温
度100〜115℃に保ち充分に攪拌しながら反応を行う。添
加終了後、フラスコの温度を140℃に上げ2時間ヘキサ
メチレンジアミン/アデカレジンEP-4100の付加反応を
行い:反応生成物(E)を得る。
硬化剤 上記の反応生成物(B)、(C)、(D)、(E)にフェノールノボラ
ックレジン、MP-800K(旭有機材(株)製、軟化点73
℃)、セバチン酸を下記の配合比で加え、150℃×60分
溶融マスキング反応を行い表4に示す潜在性エポキシ硬
化剤を得る。
上記の潜在性硬化剤を用いて実施例1と同様にしてコン
パウンドの貯蔵安定性及び硬化物の物性を測定した。結
果を表5に示す。
実施例3 エポキシ/アミン付加物 実施例1と同様にしてイソホロンジアミン187gにアデ
カレジンEP-4100、223gを加えて、イソホロンジアミン
/エポキシ付加物(F)を得る。
末端COOH基エステル 無水フタール酸300gにエチレングリコール60gを加
え、150℃にて1時間反応を行い、末端カルボキシ基変
性ポリエステル(II)を得る。
テトラヒドロ無水フタール酸304gにエチレングリコー
ル62gを加え、150℃にて1時間反応を行い、末端カル
ボキシ基変性ポリエステル(III)を得る。
硬化剤 上記の反応生成物(F)に末端カルボキシ基、変性ポリエ
ステル(II)、(III)を加え150℃にて60分溶融マスキング
反応を行い表6に示す潜在性エポキシ硬化剤を得る。
上記の潜在性硬化剤を用いて実施例1と同様にしてコン
パウンドの貯蔵安定性及び硬化物の物性を測定した。結
果を表7に示す。
実施例4 エポキシ/アミン付加物 メタキシリレンジアミン(三菱ガス化学製)130gにEP-
4100 200gを実施例1のアミン/エポキシアダクト製造
方法に従いメタキシリレンジアミン/エポキシ付加物
(G)を得る。
1,3−BAC(1,3−ビスアミノシクロヘキサン、三菱ガス
化学製)140gにEP-4100 200gを実施例1のアミン/エ
ポキシアダクト製造方法に従い1,3−BAC/EP-4100付加
物(H)を得る。
硬化剤 上記の反応生成物(G)、(H)にフェノールノボラック樹脂
(I)、アジピン酸を表8に示す配合で加え、150℃に
て60分溶融マスキング反応を行い下記の潜在性エポキシ
硬化剤を得る。
上記の潜在性硬化剤を用いて実施例1と同様にして、コ
ンパウンドの貯蔵安定性及び硬化物の物性を測定した。
結果を表9に示した。
実施例5 エポキシ/アミン付加物 イソホロンジアミン308gにアデカレジンEP-4900*1 380
g、フェノールグリシジールエーテル(PGE)20gを上記
のアミン/エポキシアダクト反応に従い、イソホロンジ
アミン/エポキシ付加物(I)を得る。上記の反応生成物
(I)にフェノールノボラック樹脂(I)、セバチン酸を
表10に示す配合で加え、150℃にて60分溶融マスキング
反応を行い、潜在性エポキシ硬化剤を得る。
上記潜在性エポキシ硬化剤を70〜100μに粉砕し、エピ
コート#1004*2を同様に70〜100μに粉砕したエポキシ
樹脂粉末と表11に示す配合でドライブレンドする。ブレ
ンド後のゲルタイム及び硬化物の硬度を測定した。結果
を表11に示した。
*1 EP-4900;旭電化製ビスフェノールF型ジグリシ
ジルエーテル WPE185,粘度(25゜C)30ポイズ *2 エピコート#1004;油化シェル社製 エポキシ当量905,融点98℃ 比較例 エポキシ/アミン化合物 フラスコ中の3−ジメチルアミノ−n−プロピルアミン
204gを60℃に加温し、これにエピコート828(エポキシ
当量190、粘度(25゜C)100ポイズ、油化シェル社製)380
gを温度50〜70℃に保ちながら少しずつ加える。添加後
フラスコの温度を80〜90℃に上げ、この温度で4時間反
応を行い生成物(a)を得る。
また、フラスコの中のジメチルアミン90gを60℃に加温
し、これにエピコート828(エポキシ当量190、粘度(25゜
C)100ポイズ、油化シェル社製)380gを温度50〜70℃に
保ちながら少しずつ加える。添加後フラスコの温度を80
〜90℃に上げ、この温度で4時間反応を行い生成物(b)
を得る。
硬化剤 上記の生成物(a)、生成物(b)に実施例1で使用したフェ
ノールノボラック樹脂(I)、セバチン酸加を下記の表
aの配合比で加え、150℃×60分溶融マスキング反応を
行い硬化剤(a)、硬化剤(b)を得る。
上記の硬化剤を下記の表bに示す割合でエポキシ樹脂に
配合したコンパウンドの貯蔵安定性及び硬化物の物性を
測定した。結果を表bに示す。これらはいずれも十分な
硬化条件にもかかわらず硬化が不十分でありしかも不均
一な硬化物となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大崎 行夫 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−147417(JP,A) 特開 昭53−31920(JP,A) 特開 昭60−72917(JP,A) 特開 昭54−123200(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(I)分子内に平均1個より多くの隣接エポ
    キシ基を有するエポキシ樹脂と、 (II)(イ)分子内にそれぞれ反応性を異にする2個の
    第1級アミノ基を有する脂環式ジアミン又は(及び)脂
    肪族ジアミン、又は(及び) 分子内に2個の第1級アミノ基を有し、その1個がエ
    ポキシ基と反応した場合その立体障害により残りの第1
    級アミノ基のエポキシ基との反応性が低下する芳香族ポ
    リアミン又は(及び)脂環式ポリアミンと 分子内に平均1個より多くの隣接エポキシ基を有する
    エポキシ樹脂 をアミノ化合物の第1級アミノ基1当量に対しエポキ
    シ樹脂のエポキシ基を0.7〜1.5当量の割合で反応させ
    て得られるエポキシ/アミン付加物1重量部 (ロ)フェノール樹脂、多価フェノール化合物からなる群
    より選ばれた1種以上の化合物0.04〜0.6重量部及び/
    又は1種以上のポリカルボン酸0.004〜0.4重量部 を反応させて得られる反応生成物からなる硬化剤 とを含有することを特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】脂環式ジアミンがイソホロンジアミン、メ
    ンタンジアミンである特許請求の範囲第1項記載の硬化
    性エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】脂肪族ジアミンが下記の一般式で表される
    化合物である特許請求の範囲第1項記載の硬化性エポキ
    シ樹脂組成物。 (R1=炭素数1〜5のアルキル基、 X=炭素数1〜5のアルキレン基)
  4. 【請求項4】上記の一般式で表される化合物が1,2−ジ
    アミノプロパンである特許請求の範囲第3項記載の硬化
    性エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】芳香族ポリアミンがメタキシリレンジアミ
    ンである特許請求の範囲第1項記載の硬化性エポキシ樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】脂環式ポリアミンが1,3−ビスアミノシク
    ロヘキサンである特許請求の範囲第1項記載の硬化性エ
    ポキシ樹脂組成物。
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