JP3152073B2 - 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置 - Google Patents

車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置

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JP3152073B2
JP3152073B2 JP17124594A JP17124594A JP3152073B2 JP 3152073 B2 JP3152073 B2 JP 3152073B2 JP 17124594 A JP17124594 A JP 17124594A JP 17124594 A JP17124594 A JP 17124594A JP 3152073 B2 JP3152073 B2 JP 3152073B2
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    • F16H59/72Inputs being a function of gearing status dependent on oil characteristics, e.g. temperature, viscosity

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用ロックアップク
ラッチのスリップ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ロックアップクラッチ付トルクコンバー
タやロックアップクラッチ付フルードカップリングなど
のようなロックアップクラッチ付流体式伝動装置を備え
た車両においては、加速走行時におけるロックアップク
ラッチの回転損失を一層少なくして車両の燃費を改善す
ることを目的として、ロックアップクラッチの解放領域
と係合領域との間にスリップ領域を設け、そのスリップ
領域においてロックアップクラッチを半係合状態とする
ように実際のスリップ量すなわちポンプ翼車の回転速度
とタービン翼車の回転速度との差を、予め定められた目
標スリップ回転速度に追従するようにスリップ制御を実
行することが提案されている。また、減速走行中におい
てエンジン回転速度が予め設定されたフューエルカット
回転速度よりも高い領域ではそのエンジンに対する燃料
を遮断するフューエルカット装置を備えた車両において
は、その減速走行時にも、エンジン回転速度を引き上げ
てフューエルカット範囲を拡大するために、上記と同様
のスリップ制御を実行することが提案されている。
【0003】ところで、上記のスリップ制御中には、作
動油の劣化或いは異種油の混入やロックアップクラッチ
の表面状態の変化によってロックアップクラッチの摩擦
状態が不安定となり、スリップ回転速度が不連続に変化
する所謂ジャダー現象が発生することがある。このジャ
ダー現象が一旦発生したときには、ロックアップクラッ
チのスリップ制御中は持続する傾向があり、運転性が損
なわれるので、上記ロックアップクラッチのジャダー現
象が検出されると、スリップ制御を中止する技術が提案
されている。たとえば、特開昭60−151457号公
報に記載されたスリップ制御装置がそれである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のスリップ制御装置では、ジャダー現象が発生する
と、その原因にかかわらずスリップ制御が一律に中止さ
れるので、スリップ制御の効果が充分に得られない欠点
があった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、スリップ制御を
可及的に実行させ得るようにした車両用ロックアップク
ラッチのスリップ制御装置を提供することにある。
【0006】本発明者等は、上記の事情を背景として種
々研究を重ねた結果、ジャダー現象の成立条件はその原
因によってはすべての車両状態で一様ではない場合があ
り、所定の車両状態においてジャダー現象が発生した場
合でも、他の車両状態においてはジャダーを伴わないで
スリップ制御を継続させ得てそのスリップ制御の効果を
享受できる余地が充分にあることが判明した。本発明は
かかる知見に基づいて為されたものである。
【0007】
【課題を解決するための第1の手段】すなわち、本発明
の要旨とするところは、ポンプ翼車とタービン翼車との
間に設けられたロックアップクラッチを有する車両にお
いて、前記ロックアップクラッチのスリップ回転速度が
所定の目標スリップ回転速度と一致するように制御する
スリップ制御手段を備えた車両用ロックアップクラッチ
のスリップ制御装置であって、(a) 前記スリップ制御手
段によるスリップ制御中における前記ロックアップクラ
ッチのジャダーを判定するジャダー判定手段と、(b) 前
記ロックアップクラッチのジャダーの発生容易な領域と
そのジャダーの発生困難な領域とを予め記憶する領域記
憶手段と、(c) 前記ジャダー判定手段によって前記ロッ
クアップクラッチのジャダーが判定されたときの領域が
前記ジャダーの発生容易な領域である場合は、そのジャ
ダーの発生容易な領域でのスリップ制御を禁止し、前記
ジャダーの発生困難な領域においてのみスリップ制御の
実行を許容するスリップ実行領域制限手段とを、含むこ
とにある。
【0008】
【作用】このようにすれば、領域記憶手段において、ロ
ックアップクラッチのジャダーの発生容易な領域とその
ジャダーの発生困難な領域とが予め記憶されており、ス
リップ実行領域制限手段は、ジャダー判定手段によって
前記ロックアップクラッチのジャダーが判定されたとき
の領域が前記ジャダーの発生容易な領域である場合はそ
のジャダーの発生容易な領域でのスリップ制御を禁止し
て、ジャダーの発生困難な領域においてのみそのスリッ
プ制御の実行を許容する。
【0009】
【第1発明の効果】したがって、本発明によれば、たと
えジャダーが発生しても、それがジャダーの発生容易な
領域である場合は、そのジャダーの発生容易な領域での
スリップ制御が禁止されるが、ジャダーの発生困難な領
域においてのみそのスリップ制御の実行が許容されるこ
とから、スリップ制御が可及的に実行されるので、スリ
ップ制御の効果すなわち燃費向上効果を可及的に享受で
きる。
【0010】ここで、好適には、(d) 前記スリップ実行
領域制限手段によって前記ジャダーの発生困難な領域に
おいてのみ前記スリップ制御の実行が許容されている状
態で、前記ロックアップクラッチのスリップ制御の慣ら
し期間が終了したか否かを判定する慣らし期間終了判定
手段と、(e) その慣らし期間終了判定手段により前記ロ
ックアップクラッチのスリップ制御の慣らし期間が終了
したと判定された場合は、前記スリップ実行領域制限手
段により制限されていた制限領域を解除する制限領域解
除手段とが、さらに含まれる。このようにすれば、ジャ
ダーの発生困難な領域においてのみスリップ制御の実行
が許容されることにより、ロックアップクラッチの表面
状態の慣らしが行われると制限領域が解除されることか
ら、スリップ制御が可及的に実行されるので、スリップ
制御の効果すなわち燃費向上効果を一層享受できる。
【0011】また、好適には、前記ジャダー判定手段に
よって前記ロックアップクラッチのジャダーが判定され
たときの領域が前記ジャダーの発生困難な領域である場
合は、いずれの領域でも前記スリップ制御手段によるス
リップ制御を禁止するスリップ制御禁止手段が、さらに
含まれる。このようにすれば、ジャダーの発生困難な領
域でもジャダーが発生する場合は、比較的回復が困難な
状態と考えられるので、そのスリップ制御の継続が禁止
される。
【0012】また、好適には、上記スリップ制御禁止手
段によりスリップ制御が禁止されてから所定の復帰期間
を経過すると、前記スリップ制御手段によるスリップ制
御を再び実行させるスリップ制御復帰手段と、前記ジャ
ダーによる回転変動の程度が大きくなる程、その復帰期
間を長くする復帰期間変更手段とが、さらに含まれる。
このようにすれば、ジャダーによる回転変動が大きくな
る程復帰期間が長くされるので、適切な慣らし期間の後
にスリップ制御が復帰される利点がある。
【0013】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記目的を
達成するための他の発明の要旨とするところは、ポンプ
翼車とタービン翼車との間に設けられたロックアップク
ラッチを有する車両において、前記ロックアップクラッ
チのスリップ回転速度が所定の目標スリップ回転速度と
一致するように制御するスリップ制御手段を備えた車両
用ロックアップクラッチのスリップ制御装置であって、
(a) 前記スリップ制御手段によるスリップ制御中におけ
る前記ロックアップクラッチのジャダーを判定するジャ
ダー判定手段と、(b) 前記ロックアップクラッチのジャ
ダーの発生容易な領域とそのジャダーの発生困難な領域
とを予め記憶する領域記憶手段と、(c) 前記ジャダー判
定手段によって前記ロックアップクラッチのジャダーが
判定されたときの領域が前記ジャダーの発生困難な領域
である場合は、いずれの領域でも前記スリップ制御手段
によるスリップ制御を禁止するスリップ制御禁止手段と
を、含むことにある。
【0014】
【作用】このようにすれば、領域記憶手段において、ロ
ックアップクラッチのジャダーの発生容易な領域とその
ジャダーの発生困難な領域とが予め記憶されており、ス
リップ制御禁止手段は、ジャダー判定手段によって前記
ロックアップクラッチのジャダーが判定されたときの領
域が前記ジャダーの発生困難な領域である場合はいずれ
の領域でもスリップ制御手段によるスリップ制御を禁止
する。
【0015】
【第2発明の効果】したがって、本発明によれば、ジャ
ダーの発生困難な領域でもジャダーが発生する場合は、
比較的回復が困難な状態と考えられるので、そのスリッ
プ制御の継続が禁止され、運転性が損なわれることが防
止される。
【0016】
【課題を解決するための第3の手段】ポンプ翼車とター
ビン翼車との間に設けられたロックアップクラッチを有
する車両において、前記ロックアップクラッチのスリッ
プ回転速度が所定の目標スリップ回転速度と一致するよ
うに制御するスリップ制御手段を備えた車両用ロックア
ップクラッチのスリップ制御装置であって、(a) 前記ス
リップ制御手段によるスリップ制御中における前記ロッ
クアップクラッチのジャダーを判定するジャダー判定手
段と、(b) そのジャダー判定手段によって前記ロックア
ップクラッチのジャダーが判定されたときは、前記スリ
ップ制御手段によるスリップ制御を禁止するスリップ制
御禁止手段と、(c) そのスリップ制御禁止手段によりス
リップ制御が禁止されてから所定の復帰期間を経過する
と、前記スリップ制御手段によるスリップ制御を再び実
行させるスリップ制御復帰手段と、(d) 前記ジャダーに
よる回転変動の程度が大きくなる程、前記復帰期間を長
くする復帰期間変更手段とを、含むことにある。
【0017】
【作用】このようにすれば、ジャダー判定手段によって
前記ロックアップクラッチのジャダーが判定されたとき
は、スリップ制御禁止手段によって前記スリップ制御手
段によるスリップ制御が禁止され、そのスリップ制御禁
止手段によりスリップ制御が禁止されてから所定の復帰
期間を経過すると、スリップ制御復帰手段によりスリッ
プ制御が再び実行させられるが、復帰期間変更手段は、
前記ジャダーによる回転変動の程度が大きくなる程、前
記復帰期間を長くする。
【0018】
【第3発明の効果】したがって、本発明によれば、スリ
ップ制御禁止手段によって前記スリップ制御手段による
スリップ制御が禁止されても、ジャダーによる回転変動
の程度が大きくなる程長くされた復帰期間の経過後にス
リップ制御が復帰させられるので、適切な慣らし期間の
後にスリップ制御が復帰される利点がある。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0020】図1は、本発明の一実施例が適用された車
両用動力伝達装置の骨子図である。図において、エンジ
ン10の動力はロックアップクラッチ付トルクコンバー
タ12、3組の遊星歯車ユニットなどから構成された有
段式自動変速機14を経て、図示しない差動歯車装置お
よび駆動輪へ伝達されるようになっている。
【0021】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16と連結され、外周部において断面U
字状に曲成されるとともにエンジン10側へ向かう方向
成分を有する作動油の流れを発生させる羽根を有するポ
ンプ翼車18と、上記自動変速機14の入力軸20に固
定され、ポンプ翼車18の羽根に対向する羽根を有し、
そのポンプ翼車18の羽根からのオイルを受けて回転さ
せられるタービン翼車22と、一方向クラッチ24を介
して非回転部材であるハウジング26に固定されたステ
ータ翼車28と、軸方向に移動可能且つ軸まわりに相対
回転不能にタービン翼車22のハブ部に嵌合されたピス
トン30を介して上記入力軸20に連結されたロックア
ップクラッチ32とを備えている。
【0022】トルクコンバータ12内においては、ピス
トン30により分割された係合側油室35および解放側
油室33のうちの解放側油室33内の油圧が高められ且
つ係合側油室35内の油圧が解放されると、ピストン3
0が後退させられてロックアップクラッチ32が非係合
状態とされるので、トルクコンバータ12の入出力回転
速度比に応じた増幅率でトルクが伝達される。しかし、
係合側油室35内の油圧が高められ且つ解放側油室33
内の油圧が最低圧となると、上記ピストン30が前進さ
せられてロックアップクラッチ32がポンプ翼車18に
押圧されて係合状態とされるので、トルクコンバータ1
2の入出力部材、すなわちクランク軸16および入力軸
20が直結状態とされる。
【0023】自動変速機14は、同軸上に配設された3
組のシングルピニオン型遊星歯車装置34,36,38
と、前記入力軸20と、遊星歯車装置38のリングギヤ
とともに回転する出力歯車39と図示しない差動歯車装
置との間で動力を伝達するカウンタ軸(出力軸)40と
を備えている。それら遊星歯車装置34,36,38の
構成要素の一部は互いに一体的に連結されるだけでな
く、3つのクラッチC0,C1 ,C2 によって互いに選
択的に連結されている。また、上記遊星歯車装置34,
36,38の構成要素の一部は、4つのブレーキB0
1 ,B2 ,B3によってハウジング26に選択的に連
結されるとともに、さらに、構成要素の一部は3つの一
方向クラッチF0 ,F1 ,F2 によってその回転方向に
より相互に若しくはハウジング26と係合させられるよ
うになっている。
【0024】上記クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキ
0 ,B1 ,B2 ,B3 は、例えば多板式のクラッチや
1本または巻付け方向が反対の2本のバンドを備えたバ
ンドブレーキ等にて構成され、それぞれ油圧アクチュエ
ータによって作動させられるようになっており、後述の
変速用電子制御装置184によりそれ等の油圧アクチュ
エータの作動がそれぞれ制御されることにより、図2に
示されているように変速比I(=入力軸20の回転速度
/カウンタ軸40の回転速度)がそれぞれ異なる前進4
段・後進1段の変速段が得られる。図2において、「1
st」,「2nd」,「3rd」,「O/D(オーバドライブ)」
は、それぞれ前進側の第1速ギヤ段,第2速ギヤ段,第
3速ギヤ段,第4速ギヤ段を表しており、上記変速比は
第1速ギヤ段から第4速ギヤ段に向かうに従って順次小
さくなる。なお、上記トルクコンバータ12および自動
変速機14は、軸線に対して対称的に構成されているた
め、図1においては入力軸20の回転軸線の下側および
カウンタ軸40の回転軸線の上側を省略して示してあ
る。
【0025】図3は、車両の制御装置の構成を説明する
図である。図において、油圧制御回路44には、上記自
動変速機14のギヤ段を制御するための変速制御用油圧
制御回路と、ロックアップクラッチ32の係合を制御す
るためのロックアップクラッチ制御用油圧制御回路とが
設けられている。変速制御用油圧制御回路は、よく知ら
れているようにソレノイドNo.1およびソレノイドNo.2に
よってそれぞれオンオフ駆動される第1電磁弁S1およ
び第2電磁弁S2を備えており、それら第1電磁弁S1
および第2電磁弁S2の作動の組み合わせによって図2
に示すようにクラッチおよびブレーキが選択的に作動さ
せられて前記第1速ギヤ段乃至第4速ギヤ段のうちのい
ずれかが成立させられるようになっている。
【0026】また、上記ロックアップクラッチ制御用油
圧制御回路は、たとえば図4に示すように、ソレノイド
48によりオンオフ作動させられて切換用信号圧Psw
発生する第3電磁弁S3と、その切換用信号圧Pswに従
ってロックアップクラッチ32を解放状態とする解放側
位置とロックアップクラッチ32を係合状態とする係合
側位置とに切り換えられるロックアップリレー弁52
と、変速用電子制御装置184から供給される駆動電流
SLU に対応したスリップ制御用信号圧PSLU を発生す
るリニアソレノイド弁SLUと、リニアソレノイド弁S
LUから出力されるスリップ制御用信号圧PSLU に従っ
て係合側油室35および解放側油室33の圧力差ΔPを
調節し、ロックアップクラッチ32のスリップ量を制御
するロックアップコントロール弁56とを備えている。
【0027】上記図4において、図示しないタンクに還
流した作動油をストレーナ58を介して吸引して圧送す
るためのポンプ60はエンジン10によって回転駆動さ
れるようになっている。ポンプ60から圧送された作動
油圧は、オーバフロー形式の第1調圧弁62により第1
ライン圧Pl1に調圧されるようになっている。この第1
調圧弁62は、図示しないスロットル弁開度検知弁から
出力されたスロットル圧に対応して大きくなる第1ライ
ン圧Pl1を発生させ、第1ライン油路64を介して出力
する。第2調圧弁66は、オーバフロー形式の調圧弁で
あって、第1調圧弁62から流出させられた作動油を上
記スロットル圧に基づいて調圧することにより、エンジ
ン10の出力トルクに対応した第2ライン圧Pl2を発生
させる。第3調圧弁68は、上記第1ライン圧Pl1を元
圧とする減圧弁であって、一定の第3ライン圧Pl3を発
生させる。また、マニュアル弁70は、シフト操作レバ
ー174がRレンジであるときには、Rレンジ圧PR
発生する。そして、OR弁72は、第2速ギヤ段以上で
あるときに係合する前記ブレーキB2 を作動させる圧P
B2および上記Rレンジ圧PR のうちのいずれか高い側を
選択して出力する。
【0028】上記ロックアップリレー弁52は、解放側
油室33と連通する解放側ポート80、係合側油室35
と連通する係合側ポート82、第2ライン圧Pl2が供給
される入力ポート84、ロックアップクラッチ32の解
放時に係合側油室35内の作動油が排出される第1排出
ポート86、ロックアップクラッチ32の係合時に解放
側油室33内の作動油が排出される第2排出ポート8
8、第2調圧弁66から排出される作動油の一部がロッ
クアップクラッチ32の係合期間に冷却のために供給さ
れる供給ポート90と、それらのポートの接続状態を切
り換えるスプール弁子92と、そのスプール弁子92を
オフ側位置に向かって付勢するスプリング94と、スプ
ール弁子92のスプリング94側端部に当接可能に配置
されたプランジャ96と、それらスプール弁子92とプ
ランジャ96との端面にRレンジ圧PR を作用させるた
めにそれらの間に設けられた油室98と、プランジャ9
6の端面に作用させる第1ライン圧Pl1を受け入れる油
室100と、スプール弁子92の端面に第3電磁弁S3
からの切換用信号圧Pswを作用させてオン側位置へ向か
う推力を発生させるためにその切換用信号圧Pswを受け
入れる油室102とを備えている。
【0029】第3電磁弁S3は、非励磁状態(オフ状
態)では油室102とOR弁72との連通をその球状弁
子が遮断し且つ油室102をドレン圧とするが、励磁状
態(オン状態)では油室102とOR弁72とを連通さ
せて切換用信号圧Pswを油室102に作用させる。この
ため、第3電磁弁S3がオフ状態であるときには、油室
102には第3電磁弁S3からの切換用信号圧Pswが作
用させられず、スプール弁子92はスプリング94の付
勢力と油室100に作用する第1ライン圧Pl1とにした
がってオフ側位置に位置させられることから、入力ポー
ト84と解放側ポート80、係合側ポート82と第1排
出ポート86がそれぞれ連通させられるので、解放側油
室33内の油圧Poff は係合側油室35内の油圧Pon
りも高められてロックアップクラッチ32が解放される
と同時に、係合側油室35内の作動油は上記第1排出ポ
ート86、オイルクーラ104、および逆止弁106を
介してドレンへ排出される。
【0030】反対に、第3電磁弁S3がオン状態である
ときには、第3電磁弁S3からの切換用信号圧Pswが油
室102に作用させられてスプール弁子92はスプリン
グ94の付勢力と油室100に作用する第1ライン圧P
l1とに抗してオン側位置に位置させられることから、入
力ポート84と係合側ポート82、解放側ポート80と
第2排出ポート88、供給ポート90と第1排出ポート
86がそれぞれ連通させられるので、係合側油室35内
の油圧Ponは解放側油室33内の油圧Poff よりも高め
られてロックアップクラッチ32が係合されると同時
に、解放側油室33内の作動油は上記第2排出ポート8
8およびロックアップコントロール弁56を介してドレ
ンへ排出される。
【0031】前記リニアソレノイド弁SLUは、第3調
圧弁68で発生させられる一定の第3ライン圧Pl3を元
圧とする減圧弁であって、図5に示すように変速用電子
制御装置184からの駆動電流ISLU (すなわち駆動デ
ューティ比DSLU)に伴って大きくなるスリップ制御
用信号圧PSLU を発生させ、このスリップ制御用信号圧
SLU をロックアップコントロール弁56へ作用させ
る。リニアソレノイド弁SLUは、第3ライン圧Pl3
供給される供給ポート110およびスリップ制御用信号
圧PSLU を出力する出力ポート112と、それらを開閉
するスプール弁子114と、そのスプール弁子114を
閉弁方向へ付勢するスプリング115と、スプール弁子
114をスプリング115よりも小さい推力で開弁方向
へ付勢するスプリング116と、駆動電流ISLU に従っ
てスプール弁子114を開弁方向へ付勢するスリップ制
御用電磁ソレノイド118と、スプール弁子114に閉
弁方向の推力を発生させるためのフィードバック圧(ス
リップ制御用信号圧PSLU )を受け入れる油室120と
を備えており、スプール弁子114は電磁ソレノイド1
18およびスプリング116による開弁方向の付勢力と
スプリング115およびフィードバック圧による閉弁方
向の付勢力とが平衡するように作動させられる。
【0032】ロックアップコントロール弁56は、前記
第2ライン圧Pl2が供給されるライン圧ポート130、
前記第2排出ポート88から排出される解放側油室33
内の作動油を受け入れる受入ポート132、その受入ポ
ート132に受け入れられた作動油を排出するためのド
レンポート134と、受入ポート132とドレンポート
134との間を連通させて解放側油室33内の作動油を
排出させることにより係合側油室35および解放側油室
33の圧力差ΔP(=Pon−Poff )を増加させる第1
位置(図4の左側位置)へ向かう方向と受入ポート13
2とライン圧ポート130との間を連通させて解放側油
室33内に第2ライン圧Pl2を供給することにより上記
ΔPを減少させる第2位置(図4の右側位置)へ向かう
方向に向かって移動可能に設けられたスプール弁子13
6と、そのスプール弁子136を第1位置に向かって付
勢するためにそのスプール弁子136に当接可能に配置
されたプランジャ138と、そのプランジャ138にス
リップ制御用信号圧PSLUを作用させて第1位置に向か
う方向の推力を発生させるためにスリップ制御用信号圧
SLU を受け入れる信号圧油室140と、プランジャ1
38に解放側油室33内の油圧Poff を作用させてプラ
ンジャ138にスプール弁子136をその第1位置へ向
かう方向の推力を発生させるためにその油圧Poff を受
け入れる油室142と、スプール弁子136に係合側油
室35内の油圧Ponを作用させてスプール弁子136に
その第2位置へ向かう方向の推力を発生させるために油
圧Ponを受け入れる油室144と、この油室144内に
収容されてスプール弁子136をその第2位置へ向かう
方向へ付勢するスプリング146とを、備えている。
【0033】ここで、上記プランジャ138には、油室
142側から順に大きくなる断面積A1 およびA2 を有
する第1ランド148および第2ランド150が形成さ
れており、また、スプール弁子136には、信号圧油室
140側から断面積A3 である第3ランド152および
第4ランド154が形成されている。したがって、プラ
ンジャ138はスプール弁子136と当接して相互に一
体的に作動し、ピストン30の両側にスリップ制御用信
号圧PSLU に対応した大きさの圧力差ΔP(=Pon−P
off )が形成される。すなわち、A1 =A3 であるとす
ると、圧力差ΔPはスリップ制御用信号圧PSLU に対し
て数式1により傾き〔(A2 −A1 )/A1 〕に従って
変化する。なお、数式1において、Fs はスプリング1
46の付勢力である。
【0034】
【数1】
【0035】図6は、上記のように構成されているロッ
クアップコントロール弁56の作動により得られる圧力
差ΔPのスリップ制御用信号圧PSLU に対する変化特性
を示している。したがって、ロックアップリレー弁52
がオン状態にあるときは、スリップ制御用信号圧PSLU
が大きくなるに伴って係合側油室35と解放側油室33
との圧力差ΔPが大きくなるので、ロックアップクラッ
チ32のスリップ回転速度NSLPが小さくされるが、
反対に、スリップ制御用信号圧PSLU が小さくなるに伴
って係合側油室35と解放側油室33との圧力差ΔPが
小さくなるので、ロックアップクラッチ32のスリップ
回転速度NSLPが大きくされる。
【0036】図3に戻って、車両には、エンジン10の
回転速度NE すなわちポンプ翼車18の回転速度NP
検出するエンジン回転速度センサ160、吸気配管を通
してエンジン10へ吸気される吸入空気量Qを検出する
吸入空気量センサ162、吸気配管を通してエンジン1
0へ吸気される吸入空気の温度TAIR を検出する吸入空
気温度センサ164、アクセルペダル165の操作によ
り開閉されるスロットル弁166の全閉状態および開度
θ1 を検出するアイドルスイッチ付スロットルセンサ1
67、自動変速機14の出力軸の回転速度すなわち車速
Vを検出する車速センサ168、エンジン10の冷却水
温TWAを検出する冷却水温センサ170、ブレーキペダ
ルが操作されたことを検出するブレーキセンサ172、
シフト操作レバー174の操作位置Ps すなわちL、
S、D、N、R、Pレンジのいずれかを検出するための
操作位置センサ176、タービン翼車22の回転速度N
T すなわち自動変速機14の入力軸20の回転速度を検
出するタービン回転速度センサ178、トルクコンバー
タ12内に供給される油圧制御回路44内の作動油の温
度THOを検出する油温センサ180が設けられてい
る。そして、上記各センサから出力された信号は、エン
ジン用の電子制御装置182および変速用の電子制御装
置184にそれぞれ直接または間接的に供給されるよう
になっている。エンジン用の電子制御装置182と変速
用の電子制御装置184とは通信インターフェイスを介
して相互連結されており、入力信号などが必要に応じて
相互に供給されるようになっている。
【0037】変速用の電子制御装置184はCPU、R
OM、RAM、インターフェースなどから成る所謂マイ
クロコンピュータであって、そのCPUは、RAMの一
時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログ
ラムに従って入力信号を処理し、自動変速機14の変速
制御およびロックアップクラッチ32の係合制御を図示
しないメインルーチンに従って実行して、第1電磁弁S
1、第2電磁弁S2、第3電磁弁S3、およびリニアソ
レノイド弁SLUをそれぞれ制御する。
【0038】上記変速制御では、予めROMに記憶され
た複数種類の変速線図から実際の変速ギヤ段に対応した
変速線図が選択され、その変速線図から車両の走行状
態、たとえばスロットル弁開度θ1 と車速Vとに基づい
て変速ギヤ段が決定され、その変速ギヤ段が得られるよ
うに第1電磁弁S1、第2電磁弁S2が駆動されること
により、自動変速機14のクラッチC0 ,C1 ,C2
およびブレーキB0 ,B 1 ,B2 ,B3 の作動が制御さ
れて前進4段のうちのいずれかのギヤ段が成立させられ
る。
【0039】上記ロックアップクラッチ32の係合制御
は、たとえば第3速ギヤ段、および第4速ギヤ段での走
行中に実行されるものであり、その係合制御において
は、予めROMに記憶された図7に示す関係から、車両
の走行状態たとえば出力軸回転速度(車速)Nout およ
びスロットル弁開度TAPに基づいてロックアップクラ
ッチ32の解放領域、スリップ制御領域、係合領域のい
ずれであるかが判断される。このスリップ制御領域は、
運転性を損なうことなく燃費を可及的によくすることを
目的としてエンジン10のトルク変動を吸収しつつ連結
させるようにロックアップクラッチ32がスリップ状態
に維持される。図7は車両の加速走行中において用いら
れるものである。また、車両の減速惰行走行中でも、フ
ューエルカット制御の制御域を拡大することを目的とし
てロックアップクラッチ32のスリップ制御が実行され
る。すなわち、スロットル弁開度TAPが零である惰行
走行状態においてフューエルカット装置による燃料遮断
作動が終了させられるまでスリップ制御が実行される。
【0040】上記車両の走行状態が上記係合領域内にあ
ると判断されると、第3電磁弁S3が励磁されてロック
アップリレー弁52がオン状態とされると同時にリニア
ソレノイド弁SLUに対する駆動電流ISLU が最小駆動
電流(定格値)に設定されるので、ロックアップクラッ
チ32が係合させられる。また、車両の走行状態が上記
解放領域内にあると判断されると、第3電磁弁S3が非
励磁とされてロックアップリレー弁52がオフ状態とさ
れるので、リニアソレノイド弁SLUに対する駆動電流
SLU に拘わらず、ロックアップクラッチ32が解放さ
れる。そして、車両の走行状態が上記スリップ制御領域
内にあると判断されると、第3電磁弁S3が励磁されて
ロックアップリレー弁52がオン状態とされると同時
に、リニアソレノイド弁SLUに対する駆動電流ISLU
がたとえば数式2に従って調節される。すなわち、たと
えば目標スリップ回転速度TNSLPと実際のスリップ
回転速度NSLP(=NE −NT )との偏差ΔE(=N
SLP−TNSLP)が解消されるように駆動電流I
SLU すなわち駆動デューティ比DSLUが算出されて出
力される。
【0041】
【数2】
【0042】上記数式2の右辺のDFWDは、たとえば
エンジン10の出力トルクの函数であるフィードフォワ
ード値であり、KGDは機械毎の特性などに対応して形
成される学習制御値であり、DFBはたとえば数式3に
示すように偏差ΔEの比例値、微分値、積分値を加えた
フィードバック制御値である。
【0043】
【数3】
【0044】また、エンジン用の電子制御装置182
も、変速用の電子制御装置184と同様のマイクロコン
ピュータであって、そのCPUは予めROMに記憶され
たプログラムに従って入力信号を処理することにより種
々のエンジン制御を実行する。たとえば、燃料噴射量制
御では燃焼状態を最適とするために燃料噴射弁186を
制御し、点火時期制御では、遅角量を適切とするために
イグナイタ188を制御し、トラクション制御では、駆
動輪のスリップを防止して有効な駆動力および車両の安
定性を確保するためにスロットルアクチュエータ190
により第2スロットル弁192を制御し、フューエルカ
ット制御では、燃費を高めるために、惰行走行において
エンジン回転速度NE が予め設定されたフューエルカッ
ト回転速度NCUT を上まわる期間だけ燃料噴射弁186
を閉じる。
【0045】図8は、上記変速用電子制御装置184の
制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図
8において、車両がたとえば図7のスリップ制御領域内
の走行状態或いは減速走行状態となると、スリップ制御
手段196が、ロックアップクラッチ32の実際のスリ
ップ回転速度NSLP(=NE −NT )と、予め設定さ
れた目標スリップ回転速度TNSLPとが一致するよう
に、数式2の制御式により算出された制御値DSLUを
出力する。ジャダー判定手段198は、スリップ制御手
段196によるスリップ制御中のロックアップクラッチ
32のジャダーをたとえばタービン回転速度NT の回転
変動に基づいて判定する。領域記憶手段200は、変速
用電子制御装置184のROMの記憶領域の一部に対応
しており、たとえば図9に示すようにロックアップクラ
ッチ32のジャダーの発生容易な領域Aとそのジャダー
の発生困難な領域Bとを予め記憶する。領域判定手段2
02は、ジャダー判定手段198によってロックアップ
クラッチ32のジャダーが判定されたときの実際の車両
状態が上記領域のいずれであるかを判定する。そして、
スリップ実行領域制限手段204は、その領域判定手段
202により判定された領域が前記ジャダーの発生容易
な領域Aである場合は、その領域Aでのスリップ制御を
禁止して前記ジャダーの発生困難な領域Bにおいてのみ
スリップ制御の実行を許容する。
【0046】慣らし期間終了判定手段206は、スリッ
プ実行領域制限手段204によって前記ジャダーの発生
困難な領域においてのみスリップ制御の実行が許容され
ている状態で、ロックアップクラッチ32のスリップ制
御の慣らし期間が終了したか否かを判定する。制限領域
解除手段208は、その慣らし期間終了判定手段206
によりロックアップクラッチ32のスリップ制御の慣ら
し期間が終了したと判定された場合は、スリップ実行領
域制限手段204により制限されていた制限領域を解除
する。
【0047】また、スリップ制御禁止手段210は、上
記領域判定手段202により判定された領域がジャダー
の発生困難な領域である場合は、いずれの領域でも前記
スリップ制御手段によるスリップ制御を禁止する。スリ
ップ制御復帰手段212は、そのスリップ制御禁止手段
210によりスリップ制御が禁止されてから所定の復帰
期間を経過すると、スリップ制御を再び実行させる。そ
して、復帰期間変更手段214は、前記ジャダーによる
回転変動の程度が大きくなる程、その復帰期間を長くす
る。
【0048】図10乃至図12は、その変速用電子制御
装置184の制御作動の要部、すなわちフラグ切換ルー
チン、カウンタ計数ルーチン、およびスリップ制御ルー
チンをそれぞれ示しており、それらのルーチンは相互に
並列的或いは直列的に繰り返し実行される。
【0049】図10では、領域変更フラグXJTHO、
第1禁止フラグXJLB1、第2禁止フラグXJLB2
の内容がセット或いはクリアされる。その領域変更フラ
グXJTHOは、その内容が「1」であるときに、スリ
ップ制御中にロックアップクラッチ32のジャダーが判
定されたときの領域がジャダーの発生容易な領域A(図
9)である場合に、その領域Aでのスリップ制御を禁止
して前記ジャダーの発生困難な領域B(図9)において
のみスリップ制御の実行を許容する領域変更モードを示
すものである。また、上記第1禁止フラグXJLB1
は、その内容が「1」であるときに、上記領域Bにおい
てジャダーが検出されることによりスリップ制御を禁止
する第1禁止モードを示すものである。また、上記第2
禁止フラグXJLB2は、その内容が「1」であるとき
に、スリップ制御の累積時間がたとえば5時間以上経過
し且つ振幅が大きいジャダーが5分以上の間隔をあける
ことなくたとえば連続5回以上検出されることによりス
リップ制御を禁止する第2禁止モードを示すものであ
る。
【0050】図10のステップSP1(以下、ステップ
を省略する)では、スリップ制御中におけるロックアッ
プクラッチ32の摩擦振動であるジャダーがタービン回
転速度NT の所定振幅以上の回転変動数の所定時間内で
の発生回数に基づいて判断される。本実施例では、上記
SP1が前記ジャダー判定手段198に対応している。
【0051】上記SP1の判断が否定された場合はフラ
グクリアのためのSP8以下のルーチンが実行される
が、肯定された場合はフラグセットのためのSP2以下
のルーチンが実行される。すなわち、先ずSP2におい
て領域変更フラグXJTHOの内容が「1」にセットさ
れる。
【0052】次いで、SP3において、第1累積時間タ
イマTJS1の内容が予め設定された判断基準時間T5h
を超えたか否かが判断される。この第1累積時間タイマ
TJS1は、たとえば図11のSQ1乃至SQ5に示す
ルーチンによって計数されるものであり、ジャダーが発
生していないときでスリップ制御が加速走行(TAP≧
5%)で行われている間の、ジャダー検出でクリアされ
た後の累積スリップ時間が計数される。また、図11に
おいて、後述の第2累積時間タイマTJS2により、ジ
ャダーの検出に拘わらずスリップ制御が加速走行で行わ
れている間の、バッテリオンからの累積スリップ時間が
継続的に計数される。なお、上記判断基準時間T5hは、
比較的初期不良に属するジャダー判定を行う時間であ
り、たとえば5時間程度の値に設定される。
【0053】スリップの走行履歴が少ない場合は上記S
P3の判断が否定されるので、SP6において車両状態
が領域B内であるか否かが判断される。この領域Bは、
図9に示すようにスロットル弁開度TAPおよび作動油
温度THOのパラメータで構成される2領域A,Bの間
のジャダーが発生し難い領域である。SP6の判断が肯
定された場合は、ジャダーが発生したときに車両状態が
領域B内であるので、SP7において第1禁止フラグX
JLB1の内容が「1」にセットされるが、否定された
場合は、SP8以下が実行される。
【0054】しかし、スリップ制御の走行履歴が多くな
った場合は、SP3の判断が肯定され、SP4において
タービン回転速度NT の回転変動の所定値以上の大きな
振幅を伴うジャダーが予め設定された判断基準回数N5
以上連続して発生したか否かが判断される。このSP4
の判断が否定された場合には前記SP6以下が実行され
るが、肯定された場合は、スリップ制御の累積時間がT
5h時間以後においてタービン回転速度NT の回転変動の
所定値以上の大きな振幅を伴うジャダーが連続してN5
回以上発生した状態であるので、SP5において第2禁
止フラグXJLB2の内容が「1」にセットされる。上
記SP5およびSP7がスリップ制御禁止手段210に
対応している。
【0055】次いで、SP8では、イグニッションキー
のオン操作の回数を計数するカウンタCJIGONの内
容が予め設定された判断基準回数N100 以上であるか否
かが判断される。上記判断基準回数N100 は、その長期
間に対応するイグニッションキーの操作回数、たとえば
100回に設定される。
【0056】上記SP8の判断が肯定された場合は、S
P9において第2禁止フラグXJLB2の内容が「0」
にクリアされる。次に、SP10において上記カウンタ
CJIGONの内容が予め設定された判断基準回数N1
以上であるか否かが判断される。第1禁止モードに切り
換えられた場合、すなわち領域Bでジャダーが発生した
場合は、作動油の劣化または異種油の混入によるものと
考えられるが、誤判定の可能性と復帰の可能性もあるの
で、スリップ制御中止の後に所定の期間経過後に復帰さ
せる。このため、上記判断基準回数N1 は、その所定の
期間に対応したイグニッションキーの操作回数、たとえ
ば1回に設定される。
【0057】上記SP10の判断が肯定された場合は、
SP11において第1禁止フラグXJLB1の内容が
「0」にクリアされる。次に、慣らし期間終了判定手段
206に対応するSP12において第2累積時間タイマ
TJS2の内容が予め設定された判断基準時間T30m
上となったか否かが判断される。領域変更モードに切り
換えられた場合、すなわち領域Abでのジャダーの発生
は初期慣らしが終了していないことによるものと考えら
れるので、スリップ制御を領域B内に限定することによ
りジャダーの発生を回避しつつロックアップクラッチ3
2の慣らしを実行させて、慣らしが完了したと思われる
期間が経過したときに復帰させる。このため、この判断
基準時間T30m は、上記慣らしが完了したと思われる期
間、たとえば30分程度の値に設定される。
【0058】ここで、上記SP9およびSP11におい
て、第2禁止フラグXJLB2および第1禁止フラグX
JLB1の内容が「0」にクリアされるとき、それらフ
ラグが「1」にセットされたときと同一の周回時にセッ
トされた領域変更フラグXJTHOの内容は「0」にク
リアされないので、第2禁止モードおよび第1禁止モー
ドが解除されたときは、領域変更モードに復帰させられ
る。なぜならば、第1禁止フラグXJLB1,第2禁止
フラグXJLB2がセットされている間はスリップ制御
が実行されないため、第2累積時間タイマTJS2の計
数が進行しないからである。なお、スリップ制御が禁止
される上記第1禁止モードおよび第2禁止モードにおい
て、ジャダーにおけるタービン回転速度NT の回転変動
が大きく且つ連続して発生する第2禁止モード程、復帰
期間が長期とされるようになっており、上記SP8およ
びSP10が前記復帰期間変更手段214に対応し、上
記SP9およびSP11が前記スリップ制御復帰手段2
12に対応している。
【0059】上記SP12の判断が否定された場合は本
ルーチンが終了させられるが、肯定された場合は、制限
領域解除手段208に対応するSP13において領域変
更フラグXJTHOの内容が「0」にクリアされる。
【0060】上記のようにして各領域変更フラグXJT
HO、第1禁止フラグXJLB1、第2禁止フラグXJ
LB2の内容がセット或いはクリアされることを前提と
して、図12のスリップ制御ルーチンを以下に説明す
る。
【0061】図12のステップSR1およびSR2で
は、第1禁止フラグXJLB1および第2禁止フラグX
JLB2の内容が「1」であるか否かがそれぞれ判断さ
れる。上記SR1またはSR2の判断が肯定された場合
は、第1禁止モードまたは第2禁止モードであるので、
SR6が実行されることによりスリップ制御が禁止され
る。しかし、上記SR1およびSR2の判断が共に否定
された場合は、SR3においてスリップ制御終了条件が
満足されたか否かが判断される。このスリップ制御終了
条件には、加速走行では、アイドルスイッチがオンであ
ること、車両状態が前記スリップ制御領域からはずれた
ことなどが含まれる。減速走行では、アイドルスイッチ
がオフであることなどが含まれる。
【0062】上記SR3の判断が肯定される場合はSR
6においてスリップ制御が中止されるが、否定される場
合はSR4においてスリップ制御中であるか否かが判断
される。当初はSR4の判断が否定されるので、SR5
においてスリップ制御開始条件が満足されたか否かが判
断される。このスリップ制御開始条件には、加速走行で
は、アイドルスイッチがオフであること、車両状態が前
記スリップ制御領域内に入っていることなどが含まれ
る。減速走行では、アイドルスイッチがオフであること
などが含まれる。
【0063】上記SR5の判断が否定されるうちは前記
SR6が実行されることによりスリップ制御が開始され
ないが、SR5の判断が肯定されると、SR7において
領域変更フラグXJTHOの内容が「1」であるか否か
が判断される。当初は領域変更フラグXJTHOの内容
が「1」にセットされていないので、SR8において図
9の領域AおよびB内にあるか否かが判断される。この
SR8の判断が否定された場合はSR6のスリップ制御
の中止が実行されるが、肯定された場合は、前記スリッ
プ制御手段196に対応するSR11においてスリップ
制御が実行される。このスリップ制御では、ロックアッ
プクラッチ32の実際のスリップ回転速度NSLP(=
E −NT )と、予め設定された目標スリップ回転速度
TNSLPとが一致するように、数式2の制御式により
算出された制御値DSLUが出力される。
【0064】上記のようにしてスリップ制御が開始され
ると、次の制御サイクルのSR4の判断が肯定されるの
で、SR7以下が実行されて、領域AおよびB内にある
うちはスリップ制御が継続される。
【0065】以上の状態において、領域変更フラグXJ
THOの内容が「1」にセットされると、SR7の判断
が肯定されるので、スリップ実行領域制限手段204に
対応するSR9において領域Bであるか否かが判断され
る。そして、SR9の判断が否定された場合はSR6の
スリップ制御の中止が実行されるが、肯定された場合は
SR10においてスリップ制御が継続される。
【0066】図13は、上記図10乃至図12に示す制
御によって成立させられる領域変更モード、第1禁止モ
ード、第2禁止モードと、それにより得られる作用効果
を示している。
【0067】上述のように、本実施例によれば、領域記
憶手段200において、ロックアップクラッチのジャダ
ーの発生容易な領域Aとそのジャダーの発生困難な領域
Bとが予め記憶されており、スリップ実行領域制限手段
204に対応するSR9では、ジャダー判定手段198
に対応するSP1によってロックアップクラッチ32の
ジャダーが判定されたときの領域が上記領域Aである場
合はその領域Aでのスリップ制御を禁止して、ジャダー
の発生困難な領域Bにおいてのみそのスリップ制御の実
行が許容される。したがって、たとえジャダーが発生し
ても、ジャダーの発生困難な領域Bにおいてスリップ制
御が実行されるので、スリップ制御の効果すなわち燃費
向上効果を可及的に享受できる。
【0068】また、本実施例によれば、スリップ実行領
域制限手段204によってジャダーの発生困難な領域B
においてスリップ制御の実行が許容されている状態で、
慣らし期間終了判定手段206に対応するSP12にお
いてロックアップクラッチ32のスリップ制御の慣らし
期間が終了したと判定されると、制限領域解除手段20
8に対応するSP13において領域制限フラグXJTH
Oがクリアされることにより通常モードに復帰させられ
るので、ジャダーの発生困難な領域Bにおけるスリップ
制御の実行によりロックアップクラッチ32の表面状態
の慣らしが行われると、制限領域が解除されることから
スリップ制御が可及的に実行されるので、スリップ制御
の効果すなわち燃費向上効果を一層享受できる。
【0069】また、本実施例によれば、ジャダー判定手
段198によってロックアップクラッチ32のジャダー
が判定されたときの領域がジャダーの発生困難な領域B
である場合は、スリップ制御禁止手段210に対応する
SP7によりいずれの領域でもスリップ制御が禁止され
ることから、領域Bで発生するジャダーは比較的回復が
困難な状態と考えられるので、そのスリップ制御の継続
が禁止され、運転性が確保される。
【0070】また、本実施例によれば、上記スリップ制
御禁止手段210によりスリップ制御が禁止されてから
所定の復帰期間すなわち次のイグニショックキーのオン
操作までの期間を経過すると、スリップ制御復帰手段2
12に対応するSP9およびSP11によりスリップ制
御が領域変更モードで再び実行させられるとともに、復
帰期間変更手段214に対応するSP8、SP10によ
り、ジャダーによる回転変動の程度が大きくなる程、そ
の復帰期間が長くされ、すなわち復帰までのイグニショ
ックキーのオン操作回数が多くされる。このため、ジャ
ダーによる回転変動が大きくなる程復帰期間が長くされ
るので、適切な慣らし期間の後にスリップ制御が復帰さ
れる利点がある。
【0071】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0072】たとえば、前述の実施例では、図9に示す
ように、車両の状態パラメータとしてスロットル弁開度
TAPと作動油度THOにより表された二次元の領域が
用いられていたが、スロットル弁開度TAPおよび作動
油度THOのいずれか一方の状態パラメータにより表さ
れる一次元に分割された領域が用いられてもよいし、タ
ービン回転速度NT やトルク伝達方向などの第3の状態
パラメータを加えることにより三次元の領域が用いられ
てもよい。
【0073】また、スロットル弁開度TAPの替わり
に、エンジンの負荷量或いはトルクを表す量、たとえば
燃料噴射量、吸気管負圧、吸入空気量等が用いられても
よい。
【0074】また、前述の図9に示す領域A、Bは、直
線に囲まれることにより特定されていたが、等高線のよ
うな曲線に囲まれることにより特定されてもよいし、図
9において各領域A、Bを特定する数値は、ロックアッ
プクラッチ32の機構や伝達トルクに応じて種々変更さ
れ得るものである。
【0075】また、前述の実施例では、ジャダー判定手
段198は、タービン翼車22の回転速度NT の変動に
基づいて回転変動を判定していたが、たとえば、タービ
ン翼車22に連結されている自動変速機14の入力軸2
0の回転変動を判定しても差支えない。実質的に、ター
ビン翼車22の回転速度NT の変動であればよいのであ
る。
【0076】また、前述の実施例では、SP4およびS
P5においてジャダー発生時の振幅が所定値以上であり
且つ連続して5回以上発生したときには、回復困難なジ
ャダーと判断してSP6において第2禁止フラグXJL
B2が「1」にセットされていたが、作動油の劣化検出
手段たとえば作動油の水素イオン濃度を検出するPHセ
ンサを設け、その作動油のPH値が予め設定された正常
範囲を超えたときに第2禁止フラグXJLB2が「1」
にセットするように構成されてもよい。作動油には摩擦
安定剤が含まれており、ロックアップクラッチ32の摩
擦による剪断によって分子レベルにおける破壊が発生し
て水素イオン濃度の変化が発生することを利用するもの
である。
【0077】また、実施例では、領域はA、Bの2つで
あったが、たとえば図14に示すように、ジャダーの発
生の困難の度合いに応じて3つ以上の領域を設定しても
よい。つまり、Aでジャダーが発生したらB、Cでのみ
スリップ許可、Bでジャダーが発生したらCでのみスリ
ップ許可、Cで発生したら全て禁止するようにする。
【0078】また、前述の実施例において、第2禁止フ
ラグXLJB2のリセットはイグニッションキー操作が
100回で行われているが、リセットされなくてもよ
い。また、前述の実施例では第1禁止フラグXLJB
1、第2禁止フラグXLJB2のリセット条件はイグニ
ッションスイッチがオフからオンとしているが、走行距
離、走行時間等に基づいてリセットが判断されるもので
も構わない。
【0079】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のスリップ制御装置が適用さ
れた車両用動力伝達装置を示す図である。
【図2】図1のロックアップクラッチ付トルクコンバー
タを備えた自動変速機において、第1電磁弁および第2
電磁弁の作動の組み合わせとそれにより得られる変速段
との関係を説明する図表である。
【図3】図1の車両に備えられている制御装置の構成を
説明するブロック線図である。
【図4】図3の油圧制御回路の要部構成を説明する図で
ある。
【図5】図4のリニアソレノイド弁の出力特性を示す図
である。
【図6】図4の油圧制御回路に設けられたスリップ制御
弁の特性であって、係合用油室および解放用油室との圧
力差ΔPとスリップ制御用信号圧PSLU との関係を説明
する図である。
【図7】図3の変速用電子制御装置に記憶されている、
車両の走行状態とロックアップクラッチの係合状態との
関係を示す図である。
【図8】図3の変速用電子制御装置の制御機能の要部を
説明する機能ブロック線図である。
【図9】図8の領域記憶手段において予め記憶された、
車両状態パラメータによって分割された車両状態を示す
複数の領域を示す図である。
【図10】図3の変速用電子制御装置の制御機能の要部
を説明するフローチャートであって、フラグコントロー
ルルーチンを示す図である。
【図11】図10の累積時間計数タイマの計数作動を説
明するフローチャートである。
【図12】図3の変速用電子制御装置の制御機能の要部
を説明するフローチャートであって、スリップ制御ルー
チンを示す図である。
【図13】図10乃至図12に示す作動の結果をそれぞ
れ説明する図表である。
【図14】本発明の他の実施例における図9に相当する
図である。
【符号の説明】
18:ポンプ翼車 22:タービン翼車 32:ロックアップクラッチ 196:スリップ制御手段 198:ジャダー判定手段 200:領域記憶手段 202:領域判定手段 204:スリップ実行領域制限手段 206:慣らし期間終了判定手段 208:制限領域解除手段 210:スリップ制御禁止手段 212:スリップ制御復帰手段 214:復帰期間変更手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−60(JP,A) 特開 昭60−151457(JP,A) 特開 平4−300461(JP,A) 特開 平3−33554(JP,A) 特開 平5−172240(JP,A) 特開 平7−42768(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプ翼車とタービン翼車との間に設け
    られたロックアップクラッチを有する車両において、前
    記ロックアップクラッチのスリップ回転速度が所定の目
    標スリップ回転速度と一致するように制御するスリップ
    制御手段を備えた車両用ロックアップクラッチのスリッ
    プ制御装置であって、 前記スリップ制御手段によるスリップ制御中における前
    記ロックアップクラッチのジャダーを判定するジャダー
    判定手段と、 前記ロックアップクラッチのジャダーの発生容易な領域
    と該ジャダーの発生困難な領域とを予め記憶する領域記
    憶手段と、 前記ジャダー判定手段によって前記ロックアップクラッ
    チのジャダーが判定されたときの領域が前記ジャダーの
    発生容易な領域である場合は、該ジャダーの発生容易な
    領域でのスリップ制御を禁止して前記ジャダーの発生困
    難な領域においてのみ該スリップ制御の実行を許容する
    スリップ実行領域制限手段とを、含むことを特徴とする
    車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記スリップ実行領域制限手段によって
    前記ジャダーの発生困難な領域においてのみ前記スリッ
    プ制御の実行が許容されている状態で、前記ロックアッ
    プクラッチのスリップ制御の慣らし期間が終了したか否
    かを判定する慣らし期間終了判定手段と、 該慣らし期間終了判定手段により前記ロックアップクラ
    ッチのスリップ制御の慣らし期間が終了したと判定され
    た場合は、前記スリップ実行領域制限手段により制限さ
    れていた制限領域を解除する制限領域解除手段とを、含
    むものである請求項1の車両用ロックアップクラッチの
    スリップ制御装置。
  3. 【請求項3】 ポンプ翼車とタービン翼車との間に設け
    られたロックアップクラッチを有する車両において、前
    記ロックアップクラッチのスリップ回転速度が所定の目
    標スリップ回転速度と一致するように制御するスリップ
    制御手段を備えた車両用ロックアップクラッチのスリッ
    プ制御装置であって、 前記スリップ制御手段によるスリップ制御中における前
    記ロックアップクラッチのジャダーを判定するジャダー
    判定手段と、 前記ロックアップクラッチのジャダーの発生容易な領域
    と該ジャダーの発生困難な領域とを予め記憶する領域記
    憶手段と、 前記ジャダー判定手段によって前記ロックアップクラッ
    チのジャダーが判定されたときの領域が前記ジャダーの
    発生困難な領域である場合は、いずれの領域でも前記ス
    リップ制御手段によるスリップ制御を禁止するスリップ
    制御禁止手段とを、含むことを特徴とする車両用ロック
    アップクラッチのスリップ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記領域記憶手段により記憶された領域
    は、エンジン負荷および作動油温度のうちの少なくとも
    一方によって定められている請求項1乃至3のいずれか
    の車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置。
  5. 【請求項5】 ポンプ翼車とタービン翼車との間に設け
    られたロックアップクラッチを有する車両において、前
    記ロックアップクラッチのスリップ回転速度が所定の目
    標スリップ回転速度と一致するように制御するスリップ
    制御手段を備えた車両用ロックアップクラッチのスリッ
    プ制御装置であって、 前記スリップ制御手段によるスリップ制御中における前
    記ロックアップクラッチのジャダーを判定するジャダー
    判定手段と、 該ジャダー判定手段によって前記ロックアップクラッチ
    のジャダーが判定されたときは、前記スリップ制御手段
    によるスリップ制御を禁止するスリップ制御禁止手段と
    該スリップ制御禁止手段によりスリップ制御が禁止され
    てから所定の復帰期間を経過すると、前記スリップ制御
    手段によるスリップ制御を再び実行させるスリップ制御
    復帰手段と、 前記ジャダーによる回転変動の程度が大きくなる程、前
    記復帰期間を長くする復帰期間変更手段とを、含むこと
    を特徴とする車両用ロックアップクラッチのスリップ制
    御装置。
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