JP3136906B2 - 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置 - Google Patents

車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置

Info

Publication number
JP3136906B2
JP3136906B2 JP16924494A JP16924494A JP3136906B2 JP 3136906 B2 JP3136906 B2 JP 3136906B2 JP 16924494 A JP16924494 A JP 16924494A JP 16924494 A JP16924494 A JP 16924494A JP 3136906 B2 JP3136906 B2 JP 3136906B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slip control
slip
lock
clutch
fuel cut
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16924494A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0828688A (ja
Inventor
克己 河野
信也 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP16924494A priority Critical patent/JP3136906B2/ja
Publication of JPH0828688A publication Critical patent/JPH0828688A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3136906B2 publication Critical patent/JP3136906B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用ロックアップク
ラッチのスリップ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ロックアップクラッチ付トルクコンバー
タやロックアップクラッチ付フルードカップリングなど
のようなロックアップクラッチ付流体式伝動装置を備え
た車両においては、加速走行時におけるロックアップク
ラッチの回転損失を一層少なくして車両の燃費を改善す
ることを目的として、ロックアップクラッチの解放領域
と係合領域との間にスリップ領域を設け、そのスリップ
領域においてロックアップクラッチを半係合状態とする
ように実際のスリップ量すなわちポンプ翼車の回転速度
とタービン翼車の回転速度との差を、予め定められた目
標スリップ回転速度に追従するようにスリップ制御を実
行することが提案されている。また、減速走行中におい
てエンジン回転速度が予め設定されたフューエルカット
回転速度よりも高い領域ではそのエンジンに対する燃料
を遮断するフューエルカット装置を備えた車両において
は、その減速走行時にも、エンジン回転速度を引き上げ
てフューエルカット範囲を拡大するために、上記と同様
のスリップ制御を実行することが提案されている。
【0003】ところで、上記の減速時のスリップ制御
は、アイドルスイッチによってスロットル弁開度が全閉
状態であることが検出されたことに基づいて車両の減速
走行状態が判定されている間実行されるとともに、前記
フューエルカット装置の燃料遮断作動の終了と共に終了
させられる。これにより、エンジン回転速度は所定の目
標スリップ回転速度だけタービン翼車回転速度よりも低
い値に引き上げられるので、エンジン回転速度が予め設
定されたフューエルカット回転速度まで下降する期間が
拡大されて燃費が改善されるのである。たとえば、特開
平1−279157号公報に記載された装置がそれであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のスリップ制御装置においては、ある特定の走行状態
のときにスリップ制御を継続すると、ロックアップクラ
ッチの耐久性が損なわれたり、エンジン回転速度の急激
な変化によって運転性が損なわれたりする欠点があっ
た。たとえば、アイドルスイッチがオン状態となってい
る間においてスリップ制御を実行するように構成されて
いるため、特に高速走行時におけるロックアップクラッ
チの不要なスリップによってその摩擦材、トルクコンバ
ータ内の作動油、樹脂部品などの劣化を促進させ、それ
らの耐久性が損なわれるという欠点があった。また、ロ
ックアップクラッチが解放させられた加速走行後にアク
セルペダルが戻されることによって実行される減速走行
時のスリップ制御などでは、トルクコンバータが正駆動
から逆駆動へ切り換えられる状態でロックアップクラッ
チのスリップ係合が開始されることから、このような初
期条件では、応答遅れが大きくなったり、或いはクラッ
チ押付油圧の変化に対するスリップ量の関係が不安定と
なるため、目標スリップ回転速度を緩やかに達成するこ
とが難しく、急激な変化を伴ってスリップ量が小さくな
ってしまい、運転性が損なわれる欠点があった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、特定の走行状態
のときにスリップ制御を継続することに起因する不都
合、すなわち、減速走行のスリップ制御に起因してロッ
クアップクラッチの摩擦材、トルクコンバータ内の作動
油、樹脂部品などの耐久性が損なわれたり、或いは減速
走行時のスリップ制御の開始時などの作動によって運転
性が損なわれたりすることのない車両用ロックアップク
ラッチのスリップ制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】斯る目的を達成す
るための、本発明の要旨とするところは、ポンプ翼車と
タービン翼車との間に設けられたロックアップクラッチ
と、減速走行中においてエンジン回転速度が予め設定さ
れたフューエルカット回転速度よりも高い領域ではその
エンジンに対する燃料を遮断するフューエルカット装置
とを有する車両において、車両の減速走行時には前記ロ
ックアップクラッチのスリップ回転速度が所定の目標ス
リップ回転速度と一致するように制御するスリップ制御
手段を備えた車両用ロックアップクラッチのスリップ制
御装置であって、(a) 前記車両の減速走行時において前
記ロックアップクラッチを係合、すなわちスリップ係合
或いは完全係合しなくても前記フューエルカット装置の
燃料遮断作動が可能な状態であるか否かを判定するフュ
ーエルカット可能判定手段と、(b) そのフューエルカッ
ト可能判定手段により、前記ロックアップクラッチを係
合しなくても前記フューエルカット装置の燃料遮断作動
が可能な状態であると判定されている場合には、車両の
減速走行に拘わらず前記スリップ制御手段によるスリッ
プ制御の開始を阻止するスリップ制御開始阻止手段と
を、含むことにある。
【0007】
【作用】このようにすれば、フューエルカット可能判定
手段により、前記ロックアップクラッチを係合、すなわ
ちスリップ係合或いは完全係合しなくても前記フューエ
ルカット装置の燃料遮断作動が可能な状態であると判定
されている場合には、スリップ制御開始阻止手段によっ
て、車両の減速走行に拘わらず前記スリップ制御手段に
よるスリップ制御の開始が阻止される。
【0008】
【第1発明の効果】このように、ロックアップクラッチ
を係合、すなわちスリップ係合や完全係合しなくても前
記フューエルカット装置の燃料遮断作動が可能な状態、
すなわちエンジン回転速度をフューエルカット回転速度
よりも引き上げるためのスリップ制御が本来的に必要と
されない範囲でロックアップクラッチの不要なスリップ
係合が解消されるので、そのロックアップクラッチの不
要なスリップ係合に起因する摩擦材、トルクコンバータ
内の作動油、樹脂部品などの劣化がなくなり、それらの
耐久性が損なわれることがない。そして、ロックアップ
クラッチを係合しなくても前記フューエルカット装置の
燃料遮断作動が可能でない状態となると、スリップ制御
が開始され得るので、フューエルカット範囲が拡大さ
れ、減速時のスリップ制御の効果が享受できる。
【0009】ここで、好適には、上記フューエルカット
可能判定手段は、タービン翼車の回転速度或いは車速が
予め設定された判断基準値を超えた状態であるか否かに
基づいて、車両の減速走行時においてロックアップクラ
ッチを係合しなくても前記フューエルカット装置の燃料
遮断作動が可能な状態であるか否かを判定する。この判
断基準値は、フューエルカット装置の作動条件であるフ
ューエルカット回転速度に対応するタービン翼車の回転
速度或いは車速より高い値、たとえばそのフューエルカ
ット回転速度或いは車速に対応する値に小さな余裕値を
加えた値に設定される。たとえば、フューエルカット回
転速度が60km/hの車速に対応するものであるとする
と、上記判断基準値は、70km/hの車速に対応する値と
いうように、フューエルカット回転速度に対応した値に
設定される。
【0010】また、好適には、前記スリップ制御開始阻
止手段により前記スリップ制御手段によるスリップ制御
の開始が一旦阻止された減速状態が継続した場合には、
その後に、前記フューエルカット可能判定手段により、
ロックアップクラッチを係合しなくてもフューエルカッ
ト装置の燃料遮断作動が可能な状態ではないと判定され
ても、次のアクセル操作があるまではそのスリップ制御
を継続的に禁止するスリップ制御禁止手段がさらに含ま
れる。一般に、減速走行時のスリップ制御では、ロック
アップクラッチの伝達トルクが小さく、ロックアップク
ラッチの押付油圧の変化に対するスリップ回転速度の対
応関係が不安定であるため、ロックアップクラッチの解
放状態からスリップ係合をさせる際においてスリップ回
転速度が急激に減少してエンジン回転速度が急上昇する
ので、運転性が損なわれる場合があったが、上記のよう
にすれば、減速走行の継続中にロックアップクラッチの
スリップ係合が開始されないことから、上記のような不
都合が解消される。
【0011】また、好適には、前記車両の減速走行状態
が検出されたときから予め設定された期間内だけ前記ス
リップ制御手段によるスリップ制御の開始を許可するス
リップ制御許可手段がさらに含まれる。このようにすれ
ば、前記フューエルカット可能判定手段により、ロック
アップクラッチを係合しなくてもフューエルカット装置
の燃料遮断作動が可能な状態ではないと判定される状態
になっても、車両の減速走行状態が検出されたときから
予め設定された期間内だけスリップ制御の開始が許可さ
れることから、エンジン回転速度がタービン翼車回転速
度よりも大きく下まわる前、すなわち制御偏差が大きく
なる前にロックアップクラッチのスリップ係合が開始さ
れるので、スリップ制御が安定的に開始される利点があ
る。
【0012】
【課題を解決するための第2の手段】前記目的を達成す
るための、本発明の要旨とするところは、ポンプ翼車と
タービン翼車との間に設けられたロックアップクラッチ
と、減速走行中においてエンジン回転速度が予め設定さ
れたフューエルカット回転速度よりも高い領域ではその
エンジンに対する燃料を遮断するフューエルカット装置
とを有する車両において、車両の減速走行時には前記ロ
ックアップクラッチのスリップ回転速度が所定の目標ス
リップ回転速度と一致するように制御するスリップ制御
手段を備えた車両用ロックアップクラッチのスリップ制
御装置であって、前記目標スリップ回転速度、エンジ
ン回転速度が前記タービン翼車の回転速度よりも低くな
る側の実際のスリップ回転速度の制御偏差が、予め定
められた判断基準値を超え場合には、前記スリップ制
御手段によるスリップ制御を停止させるスリップ制御停
止手段とを、含むことにある。
【0013】
【作用】このようにすれば、スリップ制御停止手段によ
り、前記目標スリップ回転速度、エンジン回転速度が
前記タービン翼車の回転速度よりも低くなる側の実際の
スリップ回転速度の制御偏差が、予め定められた判断
基準値を超える場合には、スリップ制御手段によるスリ
ップ制御が停止させられる。
【0014】
【第2発明の効果】このように、目標スリップ回転速度
、エンジン回転速度が前記タービン翼車の回転速度よ
りも低くなる側の実際のスリップ回転速度の制御偏差
が、予め定められた判断基準値を超える状態は、エンジ
ン回転速度がタービン翼車回転速度よりも大きく下まわ
った状態であるので、このように制御偏差が乖離した状
態ではスリップ制御が停止させられることにより、エン
ジン回転速度の急激な上昇によって運転性が損なわれる
ことが好適に防止される。このような効果は、減速走行
中におけるスリップ制御の開始時のみならず、スリップ
制御中に何等かの理由で制御偏差が大きくなってしまっ
た場合にも有効である。また、実際のスリップ制御の偏
差に基づいてスリップ制御が停止させられるので、精度
よくスリップ制御の停止が行われる。因みに、エンジン
回転速度の落ち込みを絶対値で定めた判断基準値により
判定する場合には、所定の回転数に落ち込むまで判定が
行われないので、充分な効果が得られなかったのであ
る。
【0015】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施例が適用された車
両用動力伝達装置の骨子図である。図において、エンジ
ン10の動力はロックアップクラッチ付トルクコンバー
タ12、3組の遊星歯車ユニットなどから構成された有
段式自動変速機14を経て、図示しない差動歯車装置お
よび駆動輪へ伝達されるようになっている。
【0017】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16と連結され、外周部において断面U
字状に曲成されるとともにエンジン10側へ向かう方向
成分を有する作動油の流れを発生させる羽根を有するポ
ンプ翼車18と、上記自動変速機14の入力軸20に固
定され、ポンプ翼車18の羽根に対向する羽根を有し、
そのポンプ翼車18の羽根からのオイルを受けて回転さ
せられるタービン翼車22と、一方向クラッチ24を介
して非回転部材であるハウジング26に固定されたステ
ータ翼車28と、軸方向に移動可能且つ軸まわりに相対
回転不能にタービン翼車22のハブ部に嵌合されたピス
トン30を介して上記入力軸20に連結されたロックア
ップクラッチ32とを備えている。
【0018】トルクコンバータ12内においては、ピス
トン30により分割された係合側油室35および解放側
油室33のうちの解放側油室33内の油圧が高められ、
且つ係合側油室35内の油圧が解放されると、ピストン
30が後退させられてロックアップクラッチ32が非係
合状態とされるので、トルクコンバータ12の入出力回
転速度比に応じた増幅率でトルクが伝達される。しか
し、係合側油室35内の油圧が高められ且つ解放側油室
33内の油圧が最低圧となると、上記ピストン30が前
進させられてロックアップクラッチ32がポンプ翼車1
8に押圧されて係合状態とされるので、トルクコンバー
タ12の入出力部材、すなわちクランク軸16および入
力軸20が直結状態とされる。
【0019】自動変速機14は、同軸上に配設された3
組のシングルピニオン型遊星歯車装置34,36,38
と、前記入力軸20と、遊星歯車装置38のリングギヤ
とともに回転する出力歯車39と図示しない差動歯車装
置との間で動力を伝達するカウンタ軸(出力軸)40と
を備えている。それら遊星歯車装置34,36,38の
構成要素の一部は互いに一体的に連結されるだけでな
く、3つのクラッチC0,C1 ,C2 によって互いに選
択的に連結されている。また、上記遊星歯車装置34,
36,38の構成要素の一部は、4つのブレーキB0
1 ,B2 ,B3によってハウジング26に選択的に連
結されるとともに、さらに、構成要素の一部は3つの一
方向クラッチF0 ,F1 ,F2 によってその回転方向に
より相互に若しくはハウジング26と係合させられるよ
うになっている。
【0020】上記クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキ
0 ,B1 ,B2 ,B3 は、例えば多板式のクラッチや
1本または巻付け方向が反対の2本のバンドを備えたバ
ンドブレーキ等にて構成され、それぞれ油圧アクチュエ
ータによって作動させられるようになっており、後述の
変速用電子制御装置184によりそれ等の油圧アクチュ
エータの作動がそれぞれ制御されることにより、図2に
示されているように変速比I(=入力軸20の回転速度
/カウンタ軸40の回転速度)がそれぞれ異なる前進4
段・後進1段の変速段が得られる。図2において、「1
st」,「2nd」,「3rd」,「O/D(オーバドライブ)」
は、それぞれ前進側の第1速ギヤ段,第2速ギヤ段,第
3速ギヤ段,第4速ギヤ段を表しており、上記変速比は
第1速ギヤ段から第4速ギヤ段に向かうに従って順次小
さくなる。なお、上記トルクコンバータ12および自動
変速機14は、軸線に対して対称的に構成されているた
め、図1においては入力軸20の回転軸線の下側および
カウンタ軸40の回転軸線の上側を省略して示してあ
る。
【0021】図3は、車両の制御装置の構成を説明する
図である。図において、油圧制御回路44には、上記自
動変速機14のギヤ段を制御するための変速制御用油圧
制御回路と、ロックアップクラッチ32の係合を制御す
るためのロックアップクラッチ制御用油圧制御回路とが
設けられている。変速制御用油圧制御回路は、よく知ら
れているようにソレノイドNo.1およびソレノイドNo.2に
よってそれぞれオンオフ駆動される第1電磁弁S1およ
び第2電磁弁S2を備えており、それら第1電磁弁S1
および第2電磁弁S2の作動の組み合わせによって図2
に示すようにクラッチおよびブレーキが選択的に作動さ
せられて前記第1速ギヤ段乃至第4速ギヤ段のうちのい
ずれかが成立させられるようになっている。
【0022】また、上記ロックアップクラッチ制御用油
圧制御回路は、たとえば図4に示すように、ソレノイド
48によりオンオフ作動させられて切換用信号圧Psw
発生する第3電磁弁S3と、その切換用信号圧Pswに従
ってロックアップクラッチ32を解放状態とする解放側
位置とロックアップクラッチ32を係合状態とする係合
側位置とに切り換えられるロックアップリレー弁52
と、変速用電子制御装置184から供給される駆動電流
SLU に対応したスリップ制御用信号圧PSLU を発生す
るリニアソレノイド弁SLUと、リニアソレノイド弁S
LUから出力されるスリップ制御用信号圧PSLU に従っ
て係合側油室35および解放側油室33の圧力差ΔPを
調節し、ロックアップクラッチ32のスリップ量を制御
するロックアップコントロール弁56とを備えている。
【0023】上記図4において、図示しないタンクに還
流した作動油をストレーナ58を介して吸引して圧送す
るためのポンプ60はエンジン10によって回転駆動さ
れるようになっている。ポンプ60から圧送された作動
油圧は、オーバフロー形式の第1調圧弁62により第1
ライン圧Pl1に調圧されるようになっている。この第1
調圧弁62は、図示しないスロットル弁開度検知弁から
出力されたスロットル圧に対応して大きくなる第1ライ
ン圧Pl1を発生させ、第1ライン油路64を介して出力
する。第2調圧弁66は、オーバフロー形式の調圧弁で
あって、第1調圧弁62から流出させられた作動油を上
記スロットル圧に基づいて調圧することにより、エンジ
ン10の出力トルクに対応した第2ライン圧Pl2を発生
させる。第3調圧弁68は、上記第1ライン圧Pl1を元
圧とする減圧弁であって、一定の第3ライン圧Pl3を発
生させる。また、マニュアル弁70は、シフト操作レバ
ー174がRレンジであるときには、Rレンジ圧PR
発生する。そして、OR弁72は、第2速ギヤ段以上で
あるときに係合する前記ブレーキB2 を作動させる圧P
B2および上記Rレンジ圧PR のうちのいずれか高い側を
選択して出力する。
【0024】上記ロックアップリレー弁52は、解放側
油室33と連通する解放側ポート80、係合側油室35
と連通する係合側ポート82、第2ライン圧Pl2が供給
される入力ポート84、ロックアップクラッチ32の解
放時に係合側油室35内の作動油が排出される第1排出
ポート86、ロックアップクラッチ32の係合時に解放
側油室33内の作動油が排出される第2排出ポート8
8、第2調圧弁66から排出される作動油の一部がロッ
クアップクラッチ32の係合期間に冷却のために供給さ
れる供給ポート90と、それらのポートの接続状態を切
り換えるスプール弁子92と、そのスプール弁子92を
オフ側位置に向かって付勢するスプリング94と、スプ
ール弁子92のスプリング94側端部に当接可能に配置
されたプランジャ96と、それらスプール弁子92とプ
ランジャ96との端面にRレンジ圧PR を作用させるた
めにそれらの間に設けられた油室98と、プランジャ9
6の端面に作用させる第1ライン圧Pl1を受け入れる油
室100と、スプール弁子92の端面に第3電磁弁S3
からの切換用信号圧Pswを作用させてオン側位置へ向か
う推力を発生させるためにその切換用信号圧Pswを受け
入れる油室102とを備えている。
【0025】第3電磁弁S3は、非励磁状態(オフ状
態)では油室102とOR弁72との連通をその球状弁
子が遮断し且つ油室102をドレン圧とするが、励磁状
態(オン状態)では油室102とOR弁72とを連通さ
せて切換用信号圧Pswを油室102に作用させる。この
ため、第3電磁弁S3がオフ状態であるときには、油室
102には第3電磁弁S3からの切換用信号圧Pswが作
用させられず、スプール弁子92はスプリング94の付
勢力と油室100に作用する第1ライン圧Pl1とにした
がってオフ側位置に位置させられることから、入力ポー
ト84と解放側ポート80、係合側ポート82と第1排
出ポート86がそれぞれ連通させられるので、解放側油
室33内の油圧Poff は係合側油室35内の油圧Pon
りも高められてロックアップクラッチ32が解放される
と同時に、係合側油室35内の作動油は上記第1排出ポ
ート86、オイルクーラ104、および逆止弁106を
介してドレンへ排出される。
【0026】反対に、第3電磁弁S3がオン状態である
ときには、第3電磁弁S3からの切換用信号圧Pswが油
室102に作用させられてスプール弁子92はスプリン
グ94の付勢力と油室100に作用する第1ライン圧P
l1とに抗してオン側位置に位置させられることから、入
力ポート84と係合側ポート82、解放側ポート80と
第2排出ポート88、供給ポート90と第1排出ポート
86がそれぞれ連通させられるので、係合側油室35内
の油圧Ponは解放側油室33内の油圧Poff よりも高め
られてロックアップクラッチ32が係合されると同時
に、解放側油室33内の作動油は上記第2排出ポート8
8およびロックアップコントロール弁56を介してドレ
ンへ排出される。
【0027】前記リニアソレノイド弁SLUは、第3調
圧弁68で発生させられる一定の第3ライン圧Pl3を元
圧とする減圧弁であって、図5に示すように変速用電子
制御装置184からの駆動電流ISLU (すなわち駆動デ
ューティ比DSLU)に伴って大きくなるスリップ制御
用信号圧PSLU を発生させ、このスリップ制御用信号圧
SLU をロックアップコントロール弁56へ作用させ
る。リニアソレノイド弁SLUは、第3ライン圧Pl3
供給される供給ポート110およびスリップ制御用信号
圧PSLU を出力する出力ポート112と、それらを開閉
するスプール弁子114と、そのスプール弁子114を
閉弁方向へ付勢するスプリング115と、スプール弁子
114をスプリング115よりも小さい推力で開弁方向
へ付勢するスプリング116と、駆動電流ISLU に従っ
てスプール弁子114を開弁方向へ付勢するスリップ制
御用電磁ソレノイド118と、スプール弁子114に閉
弁方向の推力を発生させるためのフィードバック圧(ス
リップ制御用信号圧PSLU )を受け入れる油室120と
を備えており、スプール弁子114は電磁ソレノイド1
18およびスプリング116による開弁方向の付勢力と
スプリング115およびフィードバック圧による閉弁方
向の付勢力とが平衡するように作動させられる。
【0028】ロックアップコントロール弁56は、前記
第2ライン圧Pl2が供給されるライン圧ポート130、
前記第2排出ポート88から排出される解放側油室33
内の作動油を受け入れる受入ポート132、その受入ポ
ート132に受け入れられた作動油を排出するためのド
レンポート134と、受入ポート132とドレンポート
134との間を連通させて解放側油室33内の作動油を
排出させることにより係合側油室35および解放側油室
33の圧力差ΔP(=Pon−Poff )を増加させる第1
位置(図4の左側位置)へ向かう方向と受入ポート13
2とライン圧ポート130との間を連通させて解放側油
室33内に第2ライン圧Pl2を供給することにより上記
ΔPを減少させる第2位置(図4の右側位置)へ向かう
方向に向かって移動可能に設けられたスプール弁子13
6と、そのスプール弁子136を第1位置に向かって付
勢するためにそのスプール弁子136に当接可能に配置
されたプランジャ138と、そのプランジャ138にス
リップ制御用信号圧PSLUを作用させて第1位置に向か
う推力を発生させるためにスリップ制御用信号圧P SLU
を受け入れる信号圧油室140と、プランジャ138に
解放側油室33内の油圧Poff を作用させてプランジャ
138にスプール弁子136をその第1位置へ向かう方
向の推力を発生させるためにその油圧Poff を受け入れ
る油室142と、スプール弁子136に係合側油室35
内の油圧Ponを作用させてスプール弁子136にその第
2位置へ向かう方向の推力を発生させるために油圧Pon
を受け入れる油室144と、この油室144内に収容さ
れてスプール弁子136をその第2位置へ向かう方向へ
付勢するスプリング146とを、備えている。
【0029】ここで、上記プランジャ138には、油室
142側から順に大きくなる断面積A1 およびA2 を有
する第1ランド148および第2ランド150が形成さ
れており、また、スプール弁子136には、信号圧油室
140側から断面積A3 である第3ランド152、およ
び上記断面積A1 と同じ断面積である第4ランド154
が形成されている。したがって、プランジャ138はス
プール弁子136と当接して相互に一体的に作動し、ピ
ストン30の両側にスリップ制御用信号圧PSL U に対応
した大きさの圧力差ΔP(=Pon−Poff )が形成され
る。このとき、圧力差ΔPはスリップ制御用信号圧P
SLU に対して数式1により傾き〔(A2 −A1 )/A
1 〕に従って図6に示すように変化する。なお、数式1
において、F s はスプリング146の付勢力である。
【0030】
【数1】
【0031】図6は、上記のように構成されているロッ
クアップコントロール弁56の作動により得られる圧力
差ΔPのスリップ制御用信号圧PSLU に対する変化特性
を示している。したがって、ロックアップリレー弁52
がオン状態にあるときは、スリップ制御用信号圧PSLU
が大きくなるに伴って係合側油室35と解放側油室33
との圧力差△P(=Pon−Poff )が大きくなるので、
ロックアップクラッチ32のスリップ回転速度NSLP
が減少させられるが、反対に、スリップ制御用信号圧P
SLU が低くなるとスリップ回転速度NSLPが増加され
る。
【0032】図3に戻って、車両には、エンジン10の
回転速度NE すなわちポンプ翼車18の回転速度NP
検出するエンジン回転速度センサ160、吸気配管を通
してエンジン10へ吸気される吸入空気量Qを検出する
吸入空気量センサ162、吸気配管を通してエンジン1
0へ吸気される吸入空気の温度TAIR を検出する吸入空
気温度センサ164、アクセルペダル165の操作によ
り開閉されるスロットル弁166の全閉状態および開度
θ1 を検出するアイドルスイッチ付スロットルセンサ1
67、自動変速機14の出力軸の回転速度すなわち車速
Vを検出する車速センサ168、エンジン10の冷却水
温TWAを検出する冷却水温センサ170、ブレーキペダ
ルが操作されたことを検出するブレーキセンサ172、
シフト操作レバー174の操作位置Ps すなわちL、
S、D、N、R、Pレンジのいずれかを検出するための
操作位置センサ176、タービン翼車22の回転速度N
T すなわち自動変速機14の入力軸20の回転速度を検
出するタービン回転速度センサ178、油圧制御回路4
4の作動油の温度TOIL を検出する油温センサ180が
設けられている。そして、上記各センサから出力された
信号は、エンジン用の電子制御装置182および変速用
の電子制御装置184にそれぞれ直接または間接的に供
給されるようになっている。エンジン用の電子制御装置
182と変速用の電子制御装置184とは通信インター
フェイスを介して相互連結されており、入力信号などが
必要に応じて相互に供給されるようになっている。
【0033】変速用の電子制御装置184はCPU、R
OM、RAM、インターフェースなどから成る所謂マイ
クロコンピュータであって、そのCPUは、RAMの一
時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログ
ラムに従って入力信号を処理し、自動変速機14の変速
制御およびロックアップクラッチ32の係合制御を図示
しないメインルーチンに従って実行して、第1電磁弁S
1、第2電磁弁S2、第3電磁弁S3、およびリニアソ
レノイド弁SLUをそれぞれ制御する。
【0034】上記変速制御では、予めROMに記憶され
た複数種類の変速線図から実際の変速ギヤ段に対応した
変速線図が選択され、その変速線図から車両の走行状
態、たとえばスロットル弁開度θ1 と車速Vとに基づい
て変速ギヤ段が決定され、その変速ギヤ段が得られるよ
うに第1電磁弁S1、第2電磁弁S2が駆動されること
により、自動変速機14のクラッチC0 ,C1 ,C2
およびブレーキB0 ,B 1 ,B2 ,B3 の作動が制御さ
れて前進4段のうちのいずれかのギヤ段が成立させられ
る。
【0035】上記ロックアップクラッチ32の係合制御
は、たとえば第3速ギヤ段、および第4速ギヤ段での走
行中に実行されるものであり、その加速走行時の係合制
御においては、予めROMに記憶された図7に示す関係
から、車両の走行状態たとえば出力軸回転速度(車速)
out およびスロットル弁開度TAPに基づいてロック
アップクラッチ32の解放領域、スリップ制御領域、係
合領域のいずれであるかが判断される。このスリップ制
御領域は、運転性を損なうことなく燃費を可及的によく
することを目的としてエンジン10のトルク変動を吸収
しつつ連結させるようにロックアップクラッチ32がス
リップ状態に維持される。また、車両の減速惰行走行中
でも、フューエルカット制御の制御域を拡大することを
目的としてロックアップクラッチ32のスリップ制御が
実行される。この場合には、スロットル弁開度TAPが
零である惰行走行状態であるので、専ら車速Vにより特
定されるスリップ領域が用いられる。
【0036】上記車両の走行状態が上記係合領域内にあ
ると判断されると、第3電磁弁S3が励磁されてロック
アップリレー弁52がオン状態とされると同時にリニア
ソレノイド弁SLUに対する駆動電流ISLU が最小駆動
電流(定格値)に設定されるので、ロックアップクラッ
チ32が完全係合させられる。また、車両の走行状態が
上記解放領域内にあると判断されると、第3電磁弁S3
が非励磁とされてロックアップリレー弁52がオフ状態
とされるので、リニアソレノイド弁SLUに対する駆動
電流ISLU に拘わらず、ロックアップクラッチ32が解
放される。そして、車両の走行状態が上記スリップ制御
領域内にあると判断されると、第3電磁弁S3が励磁さ
れてロックアップリレー弁52がオン状態とされると同
時に、リニアソレノイド弁SLUに対する駆動電流I
SLU がたとえば数式2に従って調節される。すなわち、
たとえば目標スリップ回転速度TNSLPと実際のスリ
ップ回転速度NSLP(=NE −NT )との偏差△E
(=NSLP−TNSLP)が解消されるように駆動電
流ISLU すなわち駆動デューティ比DSLUが算出され
て出力される。
【0037】
【数2】
【0038】上記数式2の右辺のDFWDは、たとえば
エンジン10の出力トルクの函数であるフィードフォワ
ート値であり、KGDは機械毎の特性などに対応して形
成される学習制御値であり、DFBはたとえば数式3に
示すように偏差ΔEの比例値、微分値、積分値を加えた
フィードバック制御値である。
【0039】
【数3】
【0040】また、エンジン用の電子制御装置182
も、変速用の電子制御装置184と同様のマイクロコン
ピュータであって、そのCPUは予めROMに記憶され
たプログラムに従って入力信号を処理することにより種
々のエンジン制御を実行する。たとえば、燃料噴射量制
御では燃焼状態を最適とするために燃料噴射弁186を
制御し、点火時期制御では、遅角量を適切とするために
イグナイタ188を制御し、トラクション制御では、駆
動輪のスリップを防止して有効な駆動力および車両の安
定性を確保するためにスロットルアクチュエータ190
により常時全開状態の第2スロットル弁192を制御
し、フューエルカット制御では、スロットルセンサ16
7のアイドルスイッチによってスロットル弁166が閉
じられたことが検出されている惰行走行において、エン
ジン回転速度NE が予め設定されたフューエルカット回
転速度NCUT を上まわる期間だけ燃料噴射弁186を閉
じることによりエンジン10に供給される燃料を遮断し
て燃費が高められる。本実施例では、上記エンジン用の
電子制御装置182や燃料噴射弁186が後述のフュー
エルカット装置198に対応している。
【0041】図8は、上記変速用電子制御装置184の
制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図
8において、スリップ制御手段196は、ロックアップ
クラッチ32の実際のスリップ回転速度NSLP(=N
E −NT )と、数十r.p.m 程度に予め設定された目標ス
リップ回転速度TNSLPとが一致するように、数式2
の制御式により算出された制御値DSLUを出力する。
フューエルカット可能判定手段200は、車両の減速走
行時においてロックアップクラッチ32を係合しなくて
も前記フューエルカット装置198の燃料遮断作動が可
能な状態であるか否かを判定する。スリップ制御開始阻
止手段202は、そのフューエルカット可能判定手段2
00によりロックアップクラッチ32を係合しなくても
フューエルカット装置198の燃料遮断作動が可能な状
態であると判定されている場合には、車両の減速走行に
拘わらず上記スリップ制御手段196によるスリップ制
御の開始を阻止する。
【0042】スリップ制御許可手段204は、スロット
ルセンサ167のアイドルスイッチによってスロットル
弁166が閉じられたことが検出されたことに基づいて
車両の減速走行状態が検出されたときから予め設定され
た期間内だけスリップ制御手段196によるスリップ制
御の開始を許可する。これはアイドルスイッチがオン状
態となった瞬間またはこれに近い状態の場合にロックア
ップクラッチのスリップ係合を開始させて、スリップ制
御を安定的に開始させるためである。スリップ制御禁止
手段206は、スリップ制御開始阻止手段202により
スリップ制御手段196によるスリップ制御の開始が一
旦阻止された減速状態が継続した場合には、フューエル
カット可能判定手段200によりロックアップクラッチ
32を係合しなくてもフューエルカット装置198の燃
料遮断作動が可能な状態ではないと判定されても、次の
アクセル操作があるまではそのスリップ制御を継続的に
禁止する。そして、スリップ制御停止手段208は、目
標スリップ回転速度TNSLP、エンジン回転速度N
E がタービン回転速度NT よりも低くなる側の実際のス
リップ回転速度NSLPの制御偏差DNSLPKが、
予め定められた判断基準値DNSLP1を超えた場合に
は、スリップ制御手段196によるスリップ制御を停止
させる。その制御偏差△E(DNSLPK)は偏差算出
手段210により算出される。
【0043】以下、変速用の電子制御装置184の制御
作動の要部を、図9のフローチャートを用いて説明す
る。
【0044】図9において、減速走行検出手段に対応す
るステップSJ1(以下、ステップを省略する)では、
スロットルセンサ167のアイドルスイッチのオン状態
であるか否か、すなわちスロットル弁166の全閉とさ
れた減速走行が検出されたか否かが判断される。このS
J1の判断が否定された場合は、減速走行ではないの
で、SJ9において減速走行時のスリップ制御が中止さ
れる。
【0045】しかし、上記SJ1の判断が肯定された場
合は減速走行中であるので、SJ2において減速走行時
のスリップ制御実行中であるか否かが判断される。当初
はこのSJ2の判断が否定されるので、前記スリップ制
御許可手段204およびスリップ制御禁止手段206に
対応するSJ3において、アイドルスイッチのオン状態
からの経過時間が予め設定された判断基準値T1 以内で
あるか否かが判断される。この判断基準値T1 は、図9
のスリップ制御サイクルの周期よりも大きく且つ減速走
行時のスリップ制御開始に起因するショックが発生しな
い値、たとえば20ms乃至200ms程度の値に設定
される。
【0046】このSJ3の判断が否定された場合はSJ
9においてスリップ制御が中止されるが、肯定された場
合には、続くSJ4において、スリップ制御開始条件が
満足されたか否かが判断される。このスリップ制御開始
条件には、スリップ回転速度NSLP(=NE −NT
が所定の開始判断基準値たとえば−50r.p.m 以上であ
ることが含まれる。
【0047】上記SJ4の判断が否定された場合はSJ
9においてスリップ制御が中止されるが、肯定された場
合には、前記フューエルカット可能判定手段200およ
びスリップ制御開始阻止手段202に対応するSJ5に
おいて車速Vが予め設定された判断基準値C以下である
か否かが判断される。この判断基準値Cは、フューエル
カット回転速度NCUT に対応する車速よりも所定の余裕
値だけ高い値に設定される。たとえばフューエルカット
回転速度NCUT に対応する車速が60km/hであるとする
と、70km/h程度に設定される。
【0048】上記SJ5の判断が否定された場合は、S
J3およびSJ4における減速走行時のスリップ制御開
始条件がそれぞれ満足されているにも拘わらず、SJ6
の減速走行時のスリップ制御の中止が実行されることに
より、SJ8のスリップ制御の実行開始が阻止される。
これにより、高速走行時には本来的に必要のないスリッ
プ制御が実行されないので、ロックアップクラッチ32
のスリップ係合に伴う発熱に起因する種々の不都合が解
消される。
【0049】しかし、この減速走行中において以上のス
テップが繰り返し実行されるうち、アクセルペダル16
5の再操作によってアイドルスイッチがオンとされ且つ
車速Vが前記判断基準値Cを下まわると、SJ4および
SJ5の判断が肯定されて、前記スリップ制御手段19
6に対応するSJ6において減速走行時のスリップ制御
が開始される。すなわち、目標スリップ回転速度TNS
LPと実際のスリップ回転速度NSLP(=NE
T )との偏差DNSLPK(=NSLP−TNSL
P)が解消されるように、数式2から、その偏差DNS
LPK、エンジン10の出力トルクなどに基づいて駆動
電流ISLU すなわち駆動デューティ比DSLUが算出さ
れて出力される。
【0050】上記のようにして減速走行時のスリップ制
御が開始されると、次の制御サイクルにおけるSJ2の
判断が肯定されるので、前記偏差算出手段210および
スリップ制御停止手段208に対応するSJ7において
制御偏差DNSLPKが算出されるとともに、その制御
偏差DNSLPK(=△E)が予め設定された判断基準
値DNSLP1よりも大きいか否かが判断される。この
判断基準値DNSLP1は、目標スリップ回転速度TN
SLPと実際のスリップ回転速度NSLPとの差、すな
わちスリップ制御におけるエンジン回転速度NE のター
ビン回転速度N T からの乖離状態が、フィードバック制
御作動によって急激にエンジン回転速度NE が上昇して
運転性に影響を与えるほど大きいことを判断するために
設定された値である。
【0051】上記SJ7の判断が肯定された場合は、前
記SJ9において減速走行時のスリップ制御が中止され
る。しかし、SJ7の判断が否定された場合には、SJ
8において他のスリップ制御終了条件が満足されたか否
かが判断される。この他のスリップ制御終了条件には、
スリップ回転速度NSLP(=NE −NT )が所定の開
始判断基準値たとえば−100r.p.m 以上であることが
含まれる。このSJ8の判断が否定された場合もSJ6
のスリップ制御が継続されるが、SJ8の判断が肯定さ
れた場合は、SJ9においてスリップ制御が中止され
る。
【0052】上述のように、本実施例によれば、フュー
エルカット可能判定手段200に対応するSJ5によ
り、ロックアップクラッチ32を係合しなくてもフュー
エルカット装置198の燃料遮断作動が可能な状態であ
ると判定されている場合には、スリップ制御開始阻止手
段202に対応するSJ5によって、車両の減速走行に
拘わらずスリップ制御手段196によるスリップ制御の
開始が阻止される。このため、特に高速走行時における
ロックアップクラッチ32の不要なスリップ係合に伴う
発熱に起因する摩擦材、トルクコンバータ内の作動油、
樹脂部品などの劣化がなくなり、それらの耐久性が損な
われることがない。
【0053】また、本実施例では、スリップ制御許可手
段204およびスリップ制御禁止手段206に対応する
SJ3により、SJ1により車両の減速走行状態が検出
されたときから予め設定された期間T1 内だけスリップ
制御手段196によるスリップ制御の開始が許可され
る。このため、一旦、上記期間T1 が経過すると、アク
セルペダルが再操作されるまではスリップ制御が開始さ
れないので、運転性が損なわれることがない。因みに、
図11に示すように、減速走行が開始されてからある程
度の時間経過後にスリップ制御が開始された場合は、エ
ンジン回転速度N E がタービン翼車回転速度NT よりも
大きく下まわった状態でフィードバックが開始されるこ
とになり、所定の応答遅れ時間TD の後に急激にエンジ
ン回転速度NE が上昇して運転性が損なわれる場合があ
ったのである。
【0054】また、本実施例では、スリップ制御停止手
段208に対応するSJ7により、目標スリップ回転速
度TNSLP、エンジン回転速度NE がタービン翼車
回転速度NT よりも低くなる側の実際のスリップ回転速
度NSLPの制御偏差DNSLPKが、予め定められ
た判断基準値DNSLP1を超える場合には、スリップ
制御手段196によるスリップ制御が停止させられる。
このため、図12に示すように、エンジン回転速度NE
がタービン翼車回転速度NT よりも大きく下まわった状
態でフィードバック制御作動によってエンジン回転速度
E の急激な上昇が行われることによって運転性が損な
われることが好適に防止される。このような効果は、減
速走行中におけるスリップ制御の開始時のみならず、ス
リップ制御中であっても何等かの理由で制御偏差が大き
くなってしまった場合にも有効である。また、本実施例
によれば、実際の制御偏差DNSLPKに基づいてスリ
ップ制御が停止させられるので、精度よくスリップ制御
の停止が行われる。因みに、エンジン回転速度NE の落
ち込みを絶対値で定めた判断基準値により判定する場合
には、その判断基準値まで落ち込むまでは判定が行われ
ないので充分効果が得られなかった。
【0055】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例において前述の説明と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0056】図9の実施例においてSJ3が除去されて
もよい。この実施例では、前述の実施例と同様に、車速
Vが判断基準値Cを上まわると、高速走行には本来必要
のないスリップ制御が実行されないので、ロックアップ
クラッチ32のスリップ係合に伴う発熱に起因する種々
の不都合が解消されると共に、ロックアップクラッチ3
2を係合しなくてもフューエルカット装置198の燃料
遮断作動が可能でない状態(車速V≦C)となると、ス
リップ制御が開始されるので、図10の実線に示すよう
にエンジン回転速度NE が変化する。このため、スリッ
プ制御が行われない1点鎖線で示す場合のフューエルカ
ット範囲からフューエルカット範囲に拡大され、減速時
のスリップ制御の燃費向上効果が享受できる。また、減
速走行全域においてスリップ制御を実行する2点鎖線で
示す場合に比較して、高速域にてスリップ制御が行われ
ないので、発熱が抑制される。
【0057】次に、図13は、前記変速用の電子制御装
置184の他の制御作動を示すフローチャートであっ
て、図9に示すものと同様であるので、以下、その相違
点を中心に説明する。
【0058】図13のSJ1においてアイドルスイッチ
がオン状態ではないと判断された場合は、SJ10にお
いてフラグXFの内容が「0」にクリアされる。このフ
ラグXFは、その内容が「1」であるときに、SJ2お
よびSJ3において減速走行時のスリップ制御開始条件
が満足されなかったことを示すものである。このSJ1
の判断が肯定された場合には、SJ11においてフラグ
XFの内容が「1」であるか否かが判断される。このS
J11は前記スリップ制御許可手段204およびスリッ
プ制御禁止手段206に対応するものである。すなわ
ち、SJ11によって、フラグXFの内容が「1」とさ
れると再度アイドルスイッチがオフとされない限りスリ
ップ制御は中止のままとされる。フラグXFの内容が
「1」とされるのは、アイドルスイッチがオンとなった
時点でSJ3およびSJ5の判断が否定されたときであ
る。反対に、アイドルスイッチがオン状態のときにSJ
3,SJ5が満足された場合には、フラグXFの内容が
「1」にセットされる前の期間であるので、SJ11の
判断が否定されてスリップ制御が許可される。
【0059】SJ4においてスリップ回転速度NSLP
(=NE −NT )が所定の開始判断基準値たとえば−5
0r.p.m 以上であることを含む減速走行時のスリップ制
御開始条件が否定された場合、或いはSJ5において車
速Vが判断基準値C以上であると判断された場合は、S
J12においてフラグXFの内容が「1」にセットさた
後、SJ9においてスリップ制御が中止される。このた
め、次回の制御サイクルでは、SJ11の判断が肯定さ
れるので、次にアクセルペダルのオン操作があるまでは
SJ9のスリップ制御の中止が継続される。
【0060】本実施例によれば、前述の実施例と同様の
効果が得られるのに加えて、スリップ制御開始阻止手段
202に対応するSJ7によりスリップ制御手段による
スリップ制御の開始が一旦阻止された減速状態が継続し
た場合にはフラグXFの内容が「1」にセットされるの
で、その後に、フューエルカット可能判定手段200に
対応するSJ5により、ロックアップクラッチ32を係
合しなくてもフューエルカット装置198の燃料遮断作
動が可能な状態ではないと判定されても、前記スリップ
制御禁止手段206に対応するSJ11により、次のア
クセルペダルの操作があるまではそのスリップ制御が継
続的に禁止される。一般に、減速走行時のスリップ制御
では、ロックアップクラッチ32の伝達トルクが小さ
く、ロックアップクラッチ32の押付油圧の変化に対す
るスリップ回転速度の対応関係が不安定であることか
ら、図11にも示したように、ロックアップクラッチ3
2の解放状態からスリップ係合をさせる際においてスリ
ップ回転速度NSLPが急激に減少してエンジン回転速
度NE が急上昇する性質があるので、運転性が損なわれ
る場合があったが、本実施例のようにすれば、減速走行
の継続中にロックアップクラッチ32のスリップ係合が
開始されないことから、上記のような不都合が解消され
る。
【0061】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0062】たとえば、前述の実施例のSJ5において
は、車速Vが予め設定された判断基準値C以下であるか
否かが判断されていたが、タービン回転速度NT や自動
変速機14の出力軸回転速度が予め設定された判断基準
値以上であるか否かが判断されていてもよい。この判断
基準値も、フューエルカット回転速度NCUT に関連して
設定され、そのフューエルカット回転速度NCUT に対応
する値に所定の余裕値を加えた値が採用される。
【0063】また、前述の実施例のSJ11は、SJ1
の判断が肯定された後に実行されるようになっているの
で、一旦フラグXFの内容が「1」にセットされた後に
減速走行が継続していることも判定しているが、燃料供
給が遮断していることを判定するステップと直列に設け
られることにより、減速継続中を判定するようにしても
よい。
【0064】また、前述の図9の実施例において、SJ
3とSJ4とが入替えられても差し支えない。
【0065】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のスリップ制御装置が適用さ
れた車両用動力伝達装置を示す図である。
【図2】図1のロックアップクラッチ付トルクコンバー
タを備えた自動変速機において、第1電磁弁および第2
電磁弁の作動の組み合わせとそれにより得られる変速段
との関係を説明する図表である。
【図3】図1の車両に備えられている制御装置の構成を
説明するブロック線図である。
【図4】図3の油圧制御回路の要部構成を説明する図で
ある。
【図5】図4のリニアソレノイド弁の出力特性を示す図
である。
【図6】図4の油圧制御回路に設けられたスリップ制御
弁の特性であって、係合用油室および解放用油室との圧
力差ΔPとスリップ制御用信号圧PSLU との関係を説明
する図である。
【図7】図3の変速用電子制御装置に記憶されている、
車両の走行状態とロックアップクラッチの係合状態との
関係を示す図である。
【図8】図3の変速用電子制御装置の制御機能の要部を
説明する機能ブロック線図である。
【図9】図3の変速用電子制御装置の制御作動の要部を
説明するフローチャートである。
【図10】図9の制御作動により実行される減速走行時
のスリップ制御によってフューエルカット範囲が拡大さ
れる作動を説明する図である。
【図11】図9の制御作動によりアイドルスイッチがオ
ンされてからかなりの時間が経過してからスリップ制御
が開始されるときのエンジン回転速度NE の急激な上昇
現象を説明する図である。
【図12】スリップ制御中においてエンジン回転速度N
E が低下してスリップ回転速度NSLPが増加した状態
を説明する図である。
【図13】本発明の他の実施例の制御作動を説明する図
9に相当する図である。
【符号の説明】
18:ポンプ翼車 22:タービン翼車 32:ロックアップクラッチ 196:スリップ制御手段 198:フューエルカット装置 200:フューエルカット可能判定手段 202:スリップ制御開始阻止手段 204:スリップ制御許可手段 206:スリップ制御禁止手段 208:スリップ制御停止手段 210:偏差算出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプ翼車とタービン翼車との間に設け
    られたロックアップクラッチと、減速走行中においてエ
    ンジン回転速度が予め設定されたフューエルカット回転
    速度よりも高い領域では該エンジンに対する燃料を遮断
    するフューエルカット装置とを有する車両において、車
    両の減速走行時には前記ロックアップクラッチのスリッ
    プ回転速度が所定の目標スリップ回転速度と一致するよ
    うに制御するスリップ制御手段を備えた車両用ロックア
    ップクラッチのスリップ制御装置であって、 前記車両の減速走行時において前記ロックアップクラッ
    チを係合しなくても前記フューエルカット装置の燃料遮
    断作動が可能な状態であるか否かを判定するフューエル
    カット可能判定手段と、 該フューエルカット可能判定手段により、前記ロックア
    ップクラッチを係合しなくても前記フューエルカット装
    置の燃料遮断作動が可能な状態であると判定されている
    場合には、車両の減速走行に拘わらず前記スリップ制御
    手段によるスリップ制御の開始を阻止するスリップ制御
    開始阻止手段とを、含むことを特徴とする車両用ロック
    アップクラッチのスリップ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記スリップ制御開始阻止手段により前
    記スリップ制御手段によるスリップ制御の開始が一旦阻
    止された減速状態が継続した場合には、前記フューエル
    カット可能判定手段により、前記ロックアップクラッチ
    を係合しなくても前記フューエルカット装置の燃料遮断
    作動が可能な状態ではないと判定されても、次のアクセ
    ル操作があるまではそのスリップ制御を継続的に禁止す
    るスリップ制御禁止手段を含むものである請求項1の車
    両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置。
  3. 【請求項3】 ポンプ翼車とタービン翼車との間に設け
    られたロックアップクラッチと、減速走行中においてエ
    ンジン回転速度が予め設定されたフューエルカット回転
    速度よりも高い領域では該エンジンに対する燃料を遮断
    するフューエルカット装置とを有する車両において、車
    両の減速走行時には前記ロックアップクラッチのスリッ
    プ回転速度が所定の目標スリップ回転速度と一致するよ
    うに制御するスリップ制御手段を備えた車両用ロックア
    ップクラッチのスリップ制御装置であって、 目標スリップ回転速度、エンジン回転速度が前記ター
    ビン翼車の回転速度よりも低くなる側の実際のスリップ
    回転速度の制御偏差が、予め定められた判断基準値を
    超えた場合には、前記スリップ制御手段によるスリップ
    制御を停止させるスリップ制御停止手段とを、含むこと
    を特徴とする車両用ロックアップクラッチのスリップ制
    御装置。
JP16924494A 1994-07-21 1994-07-21 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置 Expired - Fee Related JP3136906B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16924494A JP3136906B2 (ja) 1994-07-21 1994-07-21 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16924494A JP3136906B2 (ja) 1994-07-21 1994-07-21 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0828688A JPH0828688A (ja) 1996-02-02
JP3136906B2 true JP3136906B2 (ja) 2001-02-19

Family

ID=15882919

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16924494A Expired - Fee Related JP3136906B2 (ja) 1994-07-21 1994-07-21 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3136906B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4416643B2 (ja) 2004-06-29 2010-02-17 キヤノン株式会社 マルチモーダル入力方法
JP6205590B2 (ja) * 2012-10-30 2017-10-04 ダイハツ工業株式会社 変速機のロックアップ制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0828688A (ja) 1996-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3783277B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3173330B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3152073B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3186442B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP4655434B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
US5569117A (en) Slip control apparatus for motor vehicle lock-up clutch
US5611750A (en) Slip control apparatus for motor vehicle lock-up clutch
JP3317133B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP3402080B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3136906B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3451801B2 (ja) 車両用直結クラッチのスリップ制御装置
JP2780448B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2924603B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP3451802B2 (ja) 車両用直結クラッチのスリップ制御装置
JP2924653B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3106865B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3147665B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3173331B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3152112B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3171011B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3191619B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3422190B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JPH11257484A (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JPH06201037A (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP2864958B2 (ja) 車両用直結クラッチのスリップ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081208

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081208

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091208

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101208

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101208

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111208

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111208

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121208

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131208

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees