JPH0789365A - 車両の定速走行制御装置 - Google Patents

車両の定速走行制御装置

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JPH0789365A
JPH0789365A JP23988893A JP23988893A JPH0789365A JP H0789365 A JPH0789365 A JP H0789365A JP 23988893 A JP23988893 A JP 23988893A JP 23988893 A JP23988893 A JP 23988893A JP H0789365 A JPH0789365 A JP H0789365A
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JP
Japan
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rotation speed
constant speed
clutch
lock
control
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Application number
JP23988893A
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English (en)
Inventor
Noriki Asahara
則己 浅原
Atsushi Tabata
淳 田端
Kazuhisa Ozaki
和久 尾崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 定速走行制御の実行中にロックアップ異常に
起因してロックアップクラッチの摩擦材の寿命が低下す
ることを防止する。 【構成】 定速走行制御の実行中に図8のフローチャー
トに従って信号処理を行い、ロックアップクラッチの完
全係合制御時にはS2でロックアップクラッチの入出力
回転速度差ΔNが異常回転速度差Aより大きいか否かを
判断する一方、スリップ係合制御時にはS4で入出力回
転速度差ΔNが異常回転速度差(Nslip+α)より大き
いか否かを判断し、入出力回転速度差ΔNがそれ等の異
常回転速度差より大きく且つその状態が所定時間継続し
た場合には、S5で定速走行制御を解除する。定速走行
制御を解除すると、エンジンはアイドル状態となるた
め、ロックアップクラッチの伝達トルクは低下し、入出
力回転速度差ΔNも小さくなる。定速走行制御を解除す
る代わりに、定速走行制御の設定車速を低くするように
しても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の定速走行制御装置
に係り、特に、定速走行制御の実行中におけるロックア
ップ異常時の制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機を有するオートマチック車両
においては、トルクコンバータ等の流体式伝動装置を介
して自動変速機に機関出力を伝達するようになっている
が、流体式伝動装置と並列にロックアップクラッチを設
け、燃費向上やトルク変動の吸収等を目的としてそのロ
ックアップクラッチを完全係合若しくはスリップ係合さ
せることが、例えば特開平2−80857号公報等に記
載されている。また、実際の車速が所定の設定車速とな
るように機関出力を制御する定速走行制御装置を備えた
車両が、例えば特開昭60−237258号公報や特開
昭63−137038号公報に記載されており、この定
速走行制御の実行中においても、上記ロックアップクラ
ッチは走行条件に応じて係合,解放制御されるようにな
っている。かかる定速走行制御の実行中にロックアップ
クラッチ制御に異常が生じた場合、フェールランプ等を
点灯しても運転者が気が付かないことがあるため、上記
特開昭63−137038号公報に記載の装置は、ロッ
クアップクラッチを係合,解放制御するソレノイドの異
常を検知し、異常発生時には定速走行制御を解除するよ
うにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ロックアッ
プクラッチ制御に異常が生じてロックアップクラッチが
比較的大きなスリップ量、すなわち入力側回転速度と出
力側回転速度との回転速度差が比較的大きい状態に維持
されると、摩擦材の寿命が著しく低下する。その場合、
原因がロックアップ制御用ソレノイドの異常であれば、
定速走行制御が解除されて機関出力が低下することによ
り、ロックアップクラッチのスリップ量が小さくなる
が、それ以外の原因、例えば異物の噛込みでロックアッ
プ制御用のバルブがスティックしてロックアップ制御が
不能となった場合等には、定速走行制御が維持されるた
め、ロックアップクラッチのスリップ状態が継続して摩
擦材の寿命が著しく損なわれる恐れがあった。すなわ
ち、従来のロックアップ異常時における定速走行制御の
解除は、ロックアップクラッチのスリップによる摩擦材
の寿命低下を想定したものではないため、これを確実に
防止することはできなかったのである。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、定速走行制御の実行
中にロックアップ異常に起因してロックアップクラッチ
の摩擦材の寿命が低下することを確実に防止することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するためには、ロックアップクラッチの入出力回転速度
差を検出して異常判断を行うようにすれば良く、第1発
明は、図1(A)のクレーム対応図に示すように、
(a)実際の車速が所定の設定車速となるように機関出
力を制御する定速走行制御手段と、(b)流体式伝動装
置と並列に設けられて前記機関出力を伝達するロックア
ップクラッチを係合,解放制御するロックアップ制御手
段とを備え、通常はアクセル操作量に応じて機関出力を
制御するが定速走行制御の実行時には前記定速走行制御
手段によって機関出力を制御する車両の定速走行制御装
置において、(c)前記ロックアップクラッチの入力側
回転速度を検出する入力側回転速度センサと、(d)前
記ロックアップクラッチの出力側回転速度を検出する出
力側回転速度センサと、(e)前記定速走行制御手段に
よる定速走行制御の実行中で、且つ前記ロックアップ制
御手段により前記ロックアップクラッチが係合制御され
ている場合に、そのロックアップクラッチの前記入力側
回転速度と出力側回転速度との回転速度差が予め定めら
れた異常回転速度差を超えているか否かを判断する異常
判断手段と、(f)その異常判断手段により前記回転速
度差が異常回転速度差を超えている旨の判断が為された
場合には、前記定速走行制御手段による定速走行制御を
解除する定速走行解除手段とを設けたことを特徴とす
る。
【0006】
【作用】このような定速走行制御装置においては、入力
側回転速度センサおよび出力側回転速度センサによって
ロックアップクラッチの入力側回転速度および出力側回
転速度を検出し、定速走行制御の実行中で且つロックア
ップクラッチの係合制御中におけるそれらの回転速度差
が異常回転速度差を超えているか否か、言い換えればロ
ックアップクラッチの摩擦材の寿命を損なう程度のスリ
ップ量か否かを異常判断手段によって判断する。すなわ
ち、ロックアップ異常の原因が何であれ、ロックアップ
クラッチの摩擦材の寿命に直接関与するスリップ量に基
づいて、異常の有無を判断するのである。そして、異常
判断手段により上記回転速度差が異常回転速度差を超え
ている旨の判断が為された場合には、定速走行解除手段
により定速走行制御を解除する。定速走行制御が解除さ
れると、機関出力はアクセル操作量に基づいて制御され
るようになるが、定速走行制御の実行時には通常はアク
セル操作量は零であるため、機関はアイドル状態とな
り、ロックアップクラッチによる伝達トルクは低下し、
スリップ量すなわち入出力回転速度差が小さくなって摩
擦材の寿命低下が防止される。
【0007】
【第1発明の効果】このように第1発明によれば、ロッ
クアップクラッチの摩擦材の寿命に直接関与するスリッ
プ量に基づいて異常の有無を判断し、異常時には定速走
行制御を解除するようになっているため、ロックアップ
異常による摩擦材の寿命低下を確実に防止できる。
【0008】
【課題を解決するための第2の手段】前記目的を達成す
るために、第2発明は、図1(B)のクレーム対応図に
示すように、前記第1発明に比較して、前記(f)定速
走行解除手段の代わりに、(g)前記異常判断手段によ
り前記回転速度差が異常回転速度差を超えている旨の判
断が為された場合には、前記定速走行制御手段による定
速走行制御の設定車速を低くする設定車速低減手段を設
けたことを特徴とする。
【0009】
【作用】すなわち、異常判断手段により異常判断が為さ
れた場合に、定速走行制御手段による定速走行制御を解
除する代わりに、設定車速低減手段により定速走行制御
の設定車速を低くするようにしたのである。設定車速が
低くなると、それに伴って定速走行制御手段により機関
出力が低減されるため、ロックアップクラッチによる伝
達トルクは低下し、スリップ量すなわち入出力回転速度
差が小さくなって摩擦材の寿命低下が防止される。
【0010】
【第2発明の効果】かかる第2発明においても、前記第
1発明と同様にロックアップクラッチの摩擦材の寿命に
直接関与するスリップ量に基づいて異常の有無を判断し
ているため、ロックアップ異常による摩擦材の寿命低下
を確実に防止できる。しかも、設定車速を低くすること
によって摩擦材の寿命低下を防止するようになっている
ため、定速走行制御を解除する場合に比較して車両の減
速度が小さく、運転者に与える違和感が少ない。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図2において、内燃機関であるエンジン1
0の出力は、流体式伝動装置としてのトルクコンバータ
12および自動変速機14から、図示しない差動歯車装
置などを経て駆動輪へ伝達される。トルクコンバータ1
2は、エンジン10のクランク軸16と連結されている
ポンプ翼車18と、自動変速機14の入力軸20に連結
されたタービン翼車22と、一方向クラッチ24を介し
て非回転部材であるハウジング26に固定されたステー
タ翼車28と、ダンパを介して上記入力軸20に連結さ
れたロックアップクラッチ32とを備えている。ロック
アップクラッチ32は、トルクコンバータ12内の係合
側油室34よりも解放側油室36内の油圧が高められる
と非係合状態となり、トルクコンバータ12の入出力回
転速度比に応じた増幅率でトルクが伝達される一方、解
放側油室36よりも係合側油室34内の油圧が高められ
ると係合状態となり、ロックアップクラッチ32を介し
てクランク軸16から入力軸20へエンジン出力が伝達
される。
【0012】自動変速機14は、同軸上に配設された3
組のシングルピニオン型遊星歯車装置40,42,44
と、前記入力軸20と、遊星歯車装置42のキャリヤお
よび遊星歯車装置44のリングギヤに連結された出力軸
46とを備えている。遊星歯車装置40,42,44の
構成要素の一部は互いに一体的に連結されているととも
に、他の一部は3つのクラッチC0 ,C1 ,C2 によっ
て互いに選択的に連結され、或いは4つのブレーキ
0 ,B1 ,B2 ,B3 によってハウジング26に選択
的に連結されるようになっている。また、3つの一方向
クラッチF0 ,F1,F2 によってその回転方向により
相互に若しくはハウジング26と係合させられるように
なっている。なお、トルクコンバータ12および自動変
速機14は軸線に対して対称的に構成されているため、
図2では下側を省略して示してある。
【0013】上記クラッチC0 〜C2 およびブレーキB
0 〜B3 (以下、特に区別しない場合にはクラッチC,
ブレーキBという)は、多板式のクラッチやバンドブレ
ーキなど油圧アクチュエータによって係合制御される油
圧式摩擦係合装置であり、その油圧アクチュエータに
は、油圧制御回路50から作動油が供給されるようにな
っている。油圧制御回路50は多数の切換バルブ等を備
えており、図3に示されているように、「D」レンジで
はソレノイドS1,S2の励磁,非励磁がそれぞれ切り
換えられることにより、1stからO/Dまでの前進4
段のうちの何れかの変速段が成立させられる。これ等の
変速段の変速比(=入力軸20の回転速度Nt/出力軸
46の回転速度No)は、1st変速段からO/D変速
段に向かうに従って小さくなり、3rd変速段では1で
ある。シフトポジション「P」,「R」,「N」,
「D」,「2」,「L」は運転席のシフトレバーの操作
レンジであり、「2」レンジでは1stから3rdまで
の3段で変速制御が行われ、「L」レンジでは1stお
よび2ndの2段で変速制御が行われる。また、シフト
レバーの操作に従ってマニュアルシフトバルブが切り換
えられることにより、「2」レンジおよび「L」レンジ
の2nd、「L」レンジの1stでは、それぞれブレー
キB1 ,B3 が係合させられてエンジンブレーキが効く
ようになっている。「R」レンジでは後進変速段が成立
させられるが、前進車速Vが予め定められた一定車速a
以上の場合には、ソレノイドS2が励磁されることによ
り後進変速段の成立が阻止される。ソレノイドの欄の
「○」はON(励磁)、「×」はOFF(非励磁)、
「◎」はロックアップ制御時のON(励磁)を意味して
おり、それぞれトランスミッション制御用コンピュータ
52によって制御される。クラッチ,ブレーキの欄の
「○」は係合、「×」は解放を意味している。本実施例
では「D」レンジの2nd,3rd,およびO/D変速
段、「2」レンジの2ndおよび3rd変速段でロック
アップクラッチ32の係合制御が行われる。
【0014】上記油圧制御回路50は、図4および図5
に示すロックアップ制御用の回路を備えている。図4の
ロックアップリレーバルブ54は、所定圧以上のロック
アップ制御油圧Pslがリレー油室56に作用させられる
ことにより、図の右半分に示すON状態となり、エンジ
ン10の出力トルクに対応して変化するように調圧され
るセカンダリ油圧PL2を、入力ポート58からポート
60を介して前記係合側油室34に供給する一方、解放
側油室36をポート62,64を介してロックアップコ
ントロールバルブ66のポート68に連通させる。ロッ
クアップコントロールバルブ66は、係合側油室34内
の係合油圧Ponが供給される第1油室70、解放側油室
36内の解放油圧Poff が供給される第2油室72、ロ
ックアップ制御油圧Pslが供給される第3油室74、お
よびスプール弁子76を油室72,74側へ付勢するス
プリング77を備えており、それ等の油圧やばね力が釣
り合うようにスプール弁子76が移動させられ、前記ポ
ート68がドレーンポート78またはセカンダリ油圧P
L2が供給される加圧ポート80に連通させられて解放
油圧Poff が調圧されることにより、係合油圧Ponと解
放油圧Poff との差圧ΔPがロックアップ制御油圧Psl
に応じて調整される。すなわち、ロックアップ制御油圧
Pslが十分に高い場合には、解放油圧Poff が低圧とさ
れて差圧ΔPが大きくなり、ロックアップクラッチ32
は完全係合状態となるが、ロックアップ制御油圧Pslが
低くなると、それに伴って解放油圧Poff は高圧とな
り、差圧ΔPが小さくなってロックアップクラッチ32
はその差圧ΔPに対応する係合力でスリップ係合させら
れる。ロックアップ制御油圧Pslが更に低くなると、ロ
ックアップリレーバルブ54は図の左半分に示すOFF
状態となり、入力ポート58とポート62とが連通して
セカンダリ油圧PL2が解放側油室36に作用させられ
る一方、前記ポート60と排出ポート82とが連通して
係合側油室34内の作動油がオイルクーラー等へ排出さ
れ、ロックアップクラッチ32は解放状態となる。
【0015】上記ロックアップ制御油圧Pslは、図5の
リニアソレノイドバルブ84によって調圧される。リニ
アソレノイドバルブ84は、ロックアップ制御油圧Psl
の元圧として一定のモジュレータ油圧Pmが供給される
入力ポート86、ロックアップ制御油圧Pslを出力する
出力ポート88、ドレーンポート90、ロックアップ制
御油圧Pslが作用させられるフィードバック油室92、
およびスプール弁子94をソレノイドSL側へ付勢する
スプリング96を備えており、スプール弁子94をスプ
リング96側へ付勢するソレノイドSLに供給される励
磁電流が前記トランスミッション制御用コンピュータ5
2によってデューティ制御され、スプール弁子94が移
動させられて出力ポート88が入力ポート86またはド
レーンポート90に連通させられることにより、励磁電
流のデューティ比SLUに対応して連続的に変化するロ
ックアップ制御油圧Pslが出力される。すなわち、かか
るリニアソレノイドバルブ84は、スプール弁子94に
作用する油圧やばね力,ソレノイドSLによる付勢力が
釣り合うように、励磁電流に応じてロックアップ制御油
圧Pslを調圧制御するもので、この実施例では励磁電流
のデューティ比SLUが大きい程ロックアップ制御油圧
Pslは高くなり、前記差圧ΔP更にはロックアップクラ
ッチ32の係合力が大きくされる。
【0016】上記リニアソレノイドバルブ84の出力ポ
ート88は、ソレノイドリレーバルブ100の入力ポー
ト102に接続されており、前記ブレーキB2 を係合さ
せるB2 油圧が油室104に作用させられて、スプール
弁子106がスプリング108の付勢力に抗して図の左
半分に示すON位置へ移動させられると、上記ロックア
ップ制御油圧Pslに調圧された作動油が出力ポート11
0から前記ロックアップリレーバルブ54,ロックアッ
プコントロールバルブ66に供給される。B2油圧がO
FF、すなわち前記図3から明らかなように2nd,3
rd,或いはO/D変速段以外の変速段では、スプール
弁子106はスプリング108の付勢力に従って図の右
半分に示すOFF位置へ移動させられ、出力ポート11
0はドレーンポート112に連通させられてロックアッ
プクラッチ32の係合制御が不能となる。前記リニアソ
レノイドバルブ84のソレノイドSLは、「D」レンジ
の2nd,3rd,或いはO/D変速段、「2」レンジ
の2nd或いは3rd変速段の時にのみ、所定の係合条
件を満足する場合に励磁電流が供給され、ロックアップ
クラッチ32を完全係合またはスリップ係合させる。
【0017】図2に戻って、前記トランスミッション制
御用コンピュータ52は、CPU,RAM,ROM,入
出力インタフェース回路,水晶発振子等のクロック信号
源などを備えており、RAMの一時記憶機能を利用しつ
つROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理
を行い、前記ソレノイドS1,S2の励磁,非励磁を切
り換えて自動変速機14の変速段を変更するとともに、
前記ソレノイドSLに供給する励磁電流をデューティ制
御してロックアップクラッチ32を完全係合またはスリ
ップ係合させる。トランスミッション制御用コンピュー
タ52には、回転速度センサ120,122から入力軸
20すなわちタービン翼車22の回転速度Nt,出力軸
46の回転速度Noを表す回転速度信号SNt,SNo
がそれぞれ供給されるとともに、マニュアルシフトバル
ブに配設されたニュートラルスタートスイッチ124か
ら前記「P」,「R」,「N」,「D」等のシフトレン
ジを表すシフトレンジ信号SRが供給される。また、エ
ンジン10に設けられた回転速度センサ126からエン
ジン回転速度NEを表す回転速度信号SNEが供給され
るとともに、エンジン10の吸入空気量を調整するスロ
ットル弁128に設けられたスロットルセンサ130か
らスロットル弁開度θを表すスロットル弁開度信号Sθ
が供給されるようになっている。
【0018】上記トランスミッション制御用コンピュー
タ52による変速制御は、シフトレバーが「D」,
「2」,または「L」の前進レンジへ操作されている場
合に、例えば図6に示すようにスロットル弁開度θおよ
び車速V(出力軸回転速度Noに対応)をパラメータと
して予めRAM等に記憶された変速マップに従って行わ
れる。また、「D」レンジの2nd,3rd,およびO
/D変速段、「2」レンジの2ndおよび3rd変速段
では、例えば図7に示されているようにスロットル弁開
度θおよび出力軸回転速度Noをパラメータとして予め
RAM等に記憶されたデータマップに従って、ロックア
ップクラッチ32を完全係合させたりスリップ係合させ
たりする。すなわち、上記スロットル弁開度θおよび出
力軸回転速度Noが完全係合領域である場合には、ソレ
ノイドSLの励磁電流のデューティ比SLUを100%
とし、ロックアップ制御油圧Pslを高圧とすることによ
り、ロックアップリレーバルブ54はON状態にされる
とともに、ロックアップコントロールバルブ66はロッ
クアップ制御油圧Pslに応じて係合油圧Ponと解放油圧
Poff との差圧ΔP、すなわちロックアップクラッチ3
2の係合力を最大とし、ロックアップクラッチ32が完
全係合状態とされる。スロットル弁開度θおよび出力軸
回転速度Noがスリップ係合領域である場合には、例え
ばエンジン回転速度NEとタービン回転速度Ntとの回
転速度差ΔNが予め定められた目標回転速度差Nslipと
なるように、ソレノイドSLの励磁電流のデューティ比
SLUをフィードバック制御することにより、ロックア
ップクラッチ32は所定のスリップ係合状態とされる。
上記目標回転速度差Nslipは、例えば50rpm程度の
一定値であっても良いが、スロットル弁開度θやタービ
ン回転速度Nt等をパラメータとして異なる値が設定さ
れても良い。また、スロットル弁開度θおよび出力軸回
転速度Noが解放領域である場合には、ソレノイドSL
の励磁電流のデューティ比SLUを0%とし、ロックア
ップ制御油圧Pslを低圧とすることにより、ロックアッ
プリレーバルブ54はOFF状態とされ、ロックアップ
クラッチ32が解放状態とされる。トランスミッション
制御用コンピュータ52による一連の信号処理のうち、
ロックアップクラッチ32を係合,解放制御する部分は
ロックアップ制御手段に相当する。
【0019】一方、前記スロットル弁128は、通常は
アクセルペダルの操作に従って機械的に開閉制御され、
エンジン10の出力をアクセル操作量に応じて制御する
が、電動モータ等のスロットル弁アクチュエータ132
によっても開閉制御されるようになっている。スロット
ル弁アクチュエータ132は、オートクルーズ制御用コ
ンピュータ134から出力される駆動信号DTHに従っ
てスロットル弁128を開閉制御するもので、オートク
ルーズ制御用コンピュータ134には、運転者によって
操作されるオートクルーズコントロールスイッチ136
から定速走行制御を開始するON信号や定速走行制御を
解除するOFF信号,設定車速Vset を設定する設定信
号,設定車速Vset を増減する増減信号等が供給される
とともに、車速センサ138から車速Vを表す車速信号
SVが供給されるようになっている。このオートクルー
ズ制御用コンピュータ134は、前記トランスミッショ
ン制御用コンピュータ52と同様にCPU,RAM,R
OM,入出力インタフェース回路などを備えており、R
AMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶され
たプログラムに従って信号処理を行い、車速Vが設定車
速Vset となるようにスロットル弁開度θをフィードバ
ック制御することにより、車両を設定車速Vset で走行
させる定速走行制御を行う。オートクルーズ制御用コン
ピュータ134には、上記各信号の他、ブレーキペダル
が踏込み操作された時にブレーキランプスイッチから出
力されるブレーキ信号など、車両の走行状態を表す各種
の信号が供給されるようになっており、走行状態が予め
定められた解除条件を満たす場合には定速走行制御を解
除する。このオートクルーズ制御用コンピュータ134
は定速走行制御手段に相当する。
【0020】上記オートクルーズ制御用コンピュータ1
34は、前記トランスミッション制御用コンピュータ5
2との間で必要な情報交換を行うようになっており、オ
ートクルーズ制御用コンピュータ134からは定速走行
制御を実行中であることを表す信号がトランスミッショ
ン制御用コンピュータ52に出力される。トランスミッ
ション制御用コンピュータ52は、定速走行制御を実行
中か否かに拘らず前記図6,図7に示すマップに従って
変速制御やロックアップ制御を行うようになっていても
良いが、定速走行制御の実行中は異なるマップに従って
変速制御やロックアップ制御を行うようにしたり、或い
は変速制御を停止したりするなど、定速走行制御の実行
時には通常とは異なる変速制御,ロックアップ制御を行
うように構成することも可能である。本実施例では、定
速走行制御の実行中でもロックアップ制御を行うように
なっているとともに、定速走行制御の実行時には図8の
フローチャートに示す信号処理を行うようになってい
る。
【0021】図8のステップS1では、ロックアップク
ラッチ32を完全係合させるためにデューティ比SLU
が100%とされた後に、予め定められた設定時間Ton
秒を経過したか否かを判断する。設定時間Ton秒は、デ
ューティ比SLUが100%とされることによりロック
アップ制御油圧Pslが上昇し、ロックアップリレーバル
ブ54がON状態に切り換えられてロックアップクラッ
チ32が実際に完全係合させられるまでの遅れ時間を考
慮したもので、その遅れ時間より長い時間が設定され
る。そして、デューティ比SLU=100%の状態が設
定時間Ton秒以上継続している場合には、ステップS2
を実行し、エンジン回転速度NEとタービン回転速度N
tとの回転速度差ΔN、すなわちロックアップクラッチ
32の入出力回転速度差が予め定められた異常回転速度
差Aより大きい状態が設定時間Ta秒以上継続したか否
かを判断する。異常回転速度差Aは、その状態が継続し
た場合にロックアップクラッチ32の摩擦材が過熱によ
り損耗して寿命が損なわれるようなスリップ状態で、予
め一定値が定められても良いが、スロットル弁開度θや
エンジン回転速度NE,現在の変速段などをパラメータ
として予めRAM等に記憶されたマップなどにより、走
行状態に応じて異なる値が設定されるようにしても良
い。このようなロックアップクラッチ32の異常は、前
記リニアソレノイドバルブ84やロックアップコントロ
ールバルブ66,モジュレータ油圧Pmを出力するモジ
ュレータバルブのバルブスティック、ソレノイドSLの
断線やショートなどによって生じることがある。上記設
定時間Ta は、走行状態の変動などにより回転速度差Δ
Nが一時的に異常回転速度差Aを超えた場合や、ロック
アップクラッチ32の異常が一時的なものである場合等
に、異常判断が行われることを回避するためのものであ
る。そして、ΔN>Aの状態がTa 秒以上継続した場合
にはステップS5を実行するが、そうでない場合にはス
テップS1以下を繰り返す。
【0022】ステップS1において、デューティ比SL
Uが100%でない場合、或いは100%であっても設
定時間Ton秒を経過していない場合には、続いてステッ
プS3を実行する。ステップS3では、ロックアップク
ラッチ32をスリップ係合させるためにデューティ比S
LUのフィードバック制御を開始した後、予め定められ
た設定時間Tslip秒を経過したか否かを判断する。この
設定時間Tslip秒も、デューティ比SLUのフィードバ
ック制御開始後、実際にロックアップクラッチ32の入
出力回転速度差すなわち回転速度差ΔNが目標回転速度
差Nslipとなるまでの遅れ時間を考慮したもので、その
遅れ時間より長い時間が設定される。そして、スリップ
制御を行っていない場合や、スリップ制御を行っていて
も設定時間Tslip秒を経過していない場合には、ステッ
プS1以下を繰り返すが、スリップ制御を開始して設定
時間Tslip秒を経過した場合には、ステップS4を実行
する。ステップS4では、回転速度差ΔNが目標回転速
度差Nslipに予め定められた所定値αを加算した異常回
転速度差(Nslip+α)より大きい状態が設定時間Tb
秒以上継続したか否かを判断する。異常回転速度差(N
slip+α)は、その状態が継続した場合にロックアップ
クラッチ32の摩擦材が過熱により損耗して寿命が損な
われるようなスリップ状態で、所定値αは、予め一定値
が定められても良いが、スロットル弁開度θやエンジン
回転速度NE,現在の変速段などをパラメータとして予
めRAM等に記憶されたマップなどにより、走行状態に
応じて異なる値が設定されるようにしても良い。かかる
スリップ係合時におけるロックアップクラッチ32の異
常も、完全係合時と同様にリニアソレノイドバルブ84
やロックアップコントロールバルブ66,モジュレータ
油圧Pmを出力するモジュレータバルブのバルブスティ
ック、ソレノイドSLの断線やショートなどによって生
じることがある。上記設定時間Tb は、走行状態の変動
などにより回転速度差ΔNが一時的に異常回転速度差
(Nslip+α)を超えた場合や、ロックアップクラッチ
32の異常が一時的なものである場合等に、異常判断が
行われることを回避するためのものである。そして、Δ
N>(Nslip+α)の状態がTb 秒以上継続した場合に
はステップS5を実行するが、そうでない場合にはステ
ップS1以下を繰り返す。
【0023】前記ステップS2またはステップS4にお
いて異常判断が為された場合に実行するステップS5で
は、定速走行制御を解除するための信号を前記オートク
ルーズ制御用コンピュータ134に出力する。これによ
り、オートクルーズ制御用コンピュータ134は定速走
行制御を中止し、スロットル弁128はアクセルペダル
の操作に従って開閉制御されるようになる。定速走行制
御の実行中はアクセル操作量は一般に零であり、エンジ
ン10はアイドル状態となるため、ロックアップクラッ
チ32による伝達トルクは低下し、スリップ量すなわち
回転速度差ΔNが小さくなって摩擦材の寿命低下が防止
される。
【0024】次のステップS6では、エンジン10がア
イドル状態とされることにより車速Vが低下し、予め定
められた判定車速Vo 以下となったか否かを判断する。
そして、V≦Vo になると、ステップS7において1s
t変速段へダウンシフトするとともに、以後のアップシ
フトを禁止する。上記判定車速Vo は、1st変速段で
もエンジン10がオーバーラン(異常回転)とならない
範囲で設定されている。また、1st変速段へダウンシ
フトされると、前記ブレーキB2 が解放されてB2 油圧
は低下するため、ソレノイドリレーバルブ100がOF
F状態とされるとともにロックアップリレーバルブ54
がOFF状態となり、リニアソレノイドバルブ84やロ
ックアップコントロールバルブ66,モジュレータ油圧
Pmを出力するモジュレータバルブのバルブスティッ
ク、ソレノイドSLの断線やショートなどに拘らず、ロ
ックアップクラッチ32は解放状態とされる。
【0025】ここで、本実施例ではロックアップクラッ
チ32の摩擦材の寿命に直接関与するスリップ量、すな
わち回転速度差ΔNに基づいて異常の有無を判断し、異
常時には定速走行制御を解除するようになっているた
め、ロックアップ異常による摩擦材の寿命低下を確実に
防止できる。
【0026】この実施例は第1発明の一実施例を成すも
ので、トランスミッション制御用コンピュータ52によ
る一連の信号処理のうち、ステップS2,S4を実行す
る部分は異常判断手段に相当し、ステップS5を実行す
る部分は定速走行解除手段に相当する。また、ロックア
ップクラッチ32の入力側回転速度であるエンジン回転
速度NEを検出する回転速度センサ126は入力側回転
速度センサに相当し、ロックアップクラッチ32の出力
側回転速度であるタービン回転速度Ntを検出する回転
速度センサ120は出力側回転速度センサに相当する。
【0027】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例は、前記ステップS2またはS4にお
いて異常判断が為された後の処理内容が相違するだけ
で、他の構成や処理内容は同じである。
【0028】図9は、前記図8におけるステップS5以
下の代わりに実行される各ステップを示すフローチャー
トで、前記ステップS2またはS4において異常判断が
為された場合に実行するステップR1では、定速走行制
御の設定車速Vset(k-1)を予め定められた一定車速ΔV
set だけ低下させ、その新たな設定車速Vset(k)を表す
信号をオートクルーズ制御用コンピュータ134に出力
する。この場合、オートクルーズ制御用コンピュータ1
34からは設定車速Vset に関する情報がVset(k=0)と
してトランスミッション制御用コンピュータ52に供給
されるようになっているとともに、オートクルーズ制御
用コンピュータ134は、トランスミッション制御用コ
ンピュータ52から設定車速Vset(k)を表す信号が供給
された場合には、その設定車速Vset(k)に従って定速走
行制御を行うようになっている。次のステップR2で
は、設定車速Vset(k)が前記判定車速Vo 以下となった
か否かを判断し、Vset(k)≦Vo となるまでステップR
1を繰り返す。これにより、設定車速Vset(k)は一定車
速ΔVset ずつ低下させられ、その設定車速Vset(k)に
従ってオートクルーズ制御用コンピュータ134により
定速走行制御が行われることにより、実際の車速Vが徐
々に低下させられる。このように車速Vが低下させられ
ると、それに伴ってロックアップクラッチ32による伝
達トルクも低下し、回転速度差ΔNが小さくなって摩擦
材の寿命低下が防止される。一定車速ΔVset は、運転
者にそれ程違和感を生じさせない程度の減速度で車速V
を低下させるように定められており、前記実施例のよう
に定速走行制御が解除されてエンジン10がアイドル状
態とされる場合に比較して、運転者に与える違和感が少
ない。なお、Vset(k)≦Vo になると、ステップR3に
おいて前記ステップS7と同様に1st変速段へダウン
シフトするとともに以後のアップシフトを禁止する。
【0029】この実施例は第2発明の一実施例を成すも
ので、トランスミッション制御用コンピュータ52によ
る一連の信号処理のうちステップR1を実行する部分は
設定車速低減手段に相当する。
【0030】図10も、前記図8におけるステップS5
以下の代わりに実行される各ステップを示すフローチャ
ートで、上記図9の実施例と同様に定速走行制御の設定
車速を低くする第2発明の一実施例を成すものである。
前記ステップS2またはS4において異常判断が為され
た場合に実行するステップQ1では、回転速度差ΔNの
平均値ΔNavが予め設定された上限回転速度差ΔNH
下か否かを判断し、ΔNav≦ΔNH の場合には、ステッ
プQ2において平均値ΔNavが予め設定された下限回転
速度差ΔNL 以上か否かを判断する。平均値ΔNavは、
予め定められた一定数または一定時間内にサンプリング
した回転速度差ΔNの平均値で、制御の安定性を図るた
めに求めるのであるが、回転速度差ΔNをそのまま用い
てステップQ1,Q2の判断を行うことも可能である。
上限回転速度差ΔNH および下限回転速度差ΔNL は、
ロックアップクラッチ32の摩擦材の耐久性を損なうこ
となく、しかもある程度の走行が可能な範囲を定めたも
ので、それぞれ予め一定値が設定されても良いが、スロ
ットル弁開度θやエンジン回転速度NE,現在の変速段
などをパラメータとして予めRAM等に記憶されたマッ
プなどにより、走行状態に応じて異なる値が設定される
ようにしても良い。これ等の上限回転速度差ΔNH およ
び下限回転速度差ΔNL は、前記目標回転速度差Nslip
より大きく且つ異常回転速度差Aより小さい範囲で定め
られ、Nslip<ΔNL <ΔNH <Aの関係を有する。
【0031】そして、ステップQ1,Q2の判断が共に
YES、すなわちΔNL ≦ΔNav≦ΔNH の場合には、
ステップQ3において前回の設定車速Vset(k-1)と同じ
値を今回の設定車速Vset(k)とするが、ΔNL >ΔNav
でステップQ2の判断がNOの場合には、ステップQ4
で前回の設定車速Vset(k-1)に一定車速ΔV1を加算し
て新たな設定車速Vset(k)とする一方、ΔNav>ΔNH
でステップQ1の判断がNOの場合には、ステップQ5
で前回の設定車速Vset(k-1)から一定車速ΔV2を減算
して新たな設定車速Vset(k)とする。一定車速ΔV1,
ΔV2は、運転者にそれ程違和感を生じさせない程度で
車速Vを増減させるように定められている。ステップQ
3,Q5を実行した場合には直ちにステップQ1に戻る
が、設定車速を増加させるステップQ4を実行した場合
には、続いてステップQ6を実行する。ステップQ6で
は、今回の設定車速Vset(k)が初期の設定車速Vset
(0)、すなわちオートクルーズコントロールスイッチ1
36により運転者によって設定された設定車速Vset よ
り大きいか否かを判断し、Vset(k)≦Vset(0)であれば
そのままステップQ1に戻るが、Vset(k)>Vset(0)の
場合にはステップQ7で今回の設定車速Vset(k)を設定
車速Vset(0)に変更した後ステップQ1に戻る。
【0032】上記各ステップが繰り返し実行され、逐次
更新される新たな設定車速Vset(k)に従ってオートクル
ーズ制御用コンピュータ134によりスロットル弁12
8が開閉制御されることにより、回転速度差ΔNが下限
回転速度差ΔNL 以上で且つ上限回転速度差ΔNH 以下
の範囲内となるように車速Vが制御される。これによ
り、ロックアップクラッチ32の摩擦材の寿命低下が防
止されるとともに、ある程度の車速Vが維持されて運転
者に与える違和感が一層少なくなる。
【0033】この実施例では、トランスミッション制御
用コンピュータ52による一連の信号処理のうち、ΔN
av>ΔNH の場合に設定車速を低くするステップQ5を
実行する部分が設定車速低減手段に相当する。
【0034】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0035】例えば、前記図8ではスリップ係合時と完
全係合時とで別々に異常判断を行うようになっていた
が、スリップ係合か完全係合かに拘らず回転速度差ΔN
が異常回転速度差Aより大きいか否かによって異常判断
を行うようにしても良い。
【0036】また、前記実施例ではロックアップクラッ
チ32をスリップ係合させたり完全係合させたりする場
合について説明したが、ロックアップクラッチ32のス
リップ制御を行わない場合でも、異常によりスリップ係
合する恐れがある場合には、本発明が効果的に適用され
得る。
【0037】また、前記実施例では2nd,3rdおよ
びO/D変速段でロックアップ制御を行うようになって
いたが、3rdおよびO/D変速段でロックアップ制御
を行うなど、ロックアップ制御の態様は適宜変更され得
る。
【0038】また、前記図4および図5に示す油圧回路
やバルブの構成はあくまでも一例で、必要に応じて適宜
変更することが可能である。
【0039】また、前記実施例のスロットル弁128は
アクセルペダルに機械的に連結されて開閉制御されると
ともに、定速走行制御の実行中はスロットル弁アクチュ
エータ132により開閉制御されるようになっていた
が、定速走行制御以外の時もアクセル操作量に応じてス
ロットル弁アクチュエータ132により開閉制御される
ようにしても良い。
【0040】また、前記実施例ではロックアップクラッ
チ32の出力側回転速度としてタービン回転速度Ntを
検出するようになっていたが、出力軸回転速度Noや車
速Vから自動変速機14の変速比等に基づいて出力側回
転速度を算出するようにしても良い。
【0041】また、前記実施例ではトランスミッション
制御用コンピュータ52によりロックアップ制御を行
い、オートクルーズ制御用コンピュータ134により定
速走行制御を行うようになっていたが、単一のコンピュ
ータにてロックアップ制御および定速走行制御を行わせ
るようにすることも可能である。
【0042】また、前記実施例のオートクルーズ制御用
コンピュータ134はスロットル弁開度θを制御して定
速走行制御を行うようになっていたが、登坂路や降坂路
などでスロットル制御だけでは十分な車速追従性が得ら
れない場合など、必要に応じて自動変速機14の変速段
をアップダウンさせる定速走行制御手段を採用すること
もできる。
【0043】また、前記実施例ではトルクコンバータ1
2が用いられていたが、フルードカップリングなどの他
の流体式伝動装置を用いることもできる。
【0044】また、前記実施例では前進4段の自動変速
機14を備えていたが、この自動変速機14はあくまで
も一例で変速段の数や構成は適宜変更され得るととも
に、無段変速機を採用することも可能である。
【0045】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】本発明の一実施例である定速走行制御装置を備
えた車両用動力伝達装置の一例を示す図である。
【図3】図2の自動変速機の各変速段を成立させるため
のクラッチおよびブレーキの係合状態を説明する図であ
る。
【図4】図5と共に、図2の油圧制御回路のロックアッ
プ制御に関する部分を具体的に示す回路図である。
【図5】図4と共に、図2の油圧制御回路のロックアッ
プ制御に関する部分を具体的に示す回路図である。
【図6】図2の実施例において自動変速機の変速段を切
り換える変速マップの一例を説明する図である。
【図7】図2の実施例におけるロックアップクラッチの
係合領域を説明する図である。
【図8】図2の実施例において定速走行制御の実行中に
ロックアップ異常を判断して定速走行制御を解除する際
の作動を説明するフローチャートである。
【図9】第2発明の一実施例を説明するフローチャート
で、図8のステップS5〜S7の代わりに実行する各ス
テップを示す図である。
【図10】第2発明の別の実施例を説明するフローチャ
ートで、図8のステップS5〜S7の代わりに実行する
各ステップを示す図である。
【符号の説明】
10:エンジン(機関) 12:トルクコンバータ(流体式伝動装置) 32:ロックアップクラッチ 52:トランスミッション制御用コンピュータ(ロック
アップ制御手段) 120:回転速度センサ(出力側回転速度センサ) 126:回転速度センサ(入力側回転速度センサ) 134:オートクルーズ制御用コンピュータ(定速走行
制御手段) ステップS2,S4:異常判断手段 ステップS5:定速走行解除手段 ステップR1:設定車速低減手段 ステップQ5:設定車速低減手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾崎 和久 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エイ・ダブリュ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実際の車速が所定の設定車速となるよう
    に機関出力を制御する定速走行制御手段と、流体式伝動
    装置と並列に設けられて前記機関出力を伝達するロック
    アップクラッチを係合,解放制御するロックアップ制御
    手段とを備え、通常はアクセル操作量に応じて機関出力
    を制御するが定速走行制御の実行時には前記定速走行制
    御手段によって機関出力を制御する車両の定速走行制御
    装置において、 前記ロックアップクラッチの入力側回転速度を検出する
    入力側回転速度センサと、 前記ロックアップクラッチの出力側回転速度を検出する
    出力側回転速度センサと、 前記定速走行制御手段による定速走行制御の実行中で、
    且つ前記ロックアップ制御手段により前記ロックアップ
    クラッチが係合制御されている場合に、該ロックアップ
    クラッチの前記入力側回転速度と出力側回転速度との回
    転速度差が予め定められた異常回転速度差を超えている
    か否かを判断する異常判断手段と、 該異常判断手段により前記回転速度差が異常回転速度差
    を超えている旨の判断が為された場合には、前記定速走
    行制御手段による定速走行制御を解除する定速走行解除
    手段とを設けたことを特徴とする車両の定速走行制御装
    置。
  2. 【請求項2】 実際の車速が所定の設定車速となるよう
    に機関出力を制御する定速走行制御手段と、流体式伝動
    装置と並列に設けられて前記機関出力を伝達するロック
    アップクラッチを係合,解放制御するロックアップ制御
    手段とを備え、通常はアクセル操作量に応じて機関出力
    を制御するが定速走行制御の実行時には前記定速走行制
    御手段によって機関出力を制御する車両の定速走行制御
    装置において、 前記ロックアップクラッチの入力側回転速度を検出する
    入力側回転速度センサと、 前記ロックアップクラッチの出力側回転速度を検出する
    出力側回転速度センサと、 前記定速走行制御手段による定速走行制御の実行中で、
    且つ前記ロックアップ制御手段により前記ロックアップ
    クラッチが係合制御されている場合に、該ロックアップ
    クラッチの前記入力側回転速度と出力側回転速度との回
    転速度差が予め定められた異常回転速度差を超えている
    か否かを判断する異常判断手段と、 該異常判断手段により前記回転速度差が異常回転速度差
    を超えている旨の判断が為された場合には、前記定速走
    行制御手段による定速走行制御の設定車速を低くする設
    定車速低減手段とを設けたことを特徴とする車両の定速
    走行制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6341679B1 (en) 1999-08-26 2002-01-29 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Control unit for a torque converter with a lockup mechanism
JP2013053732A (ja) * 2011-09-06 2013-03-21 Aisin Ai Co Ltd 自動変速機
TWI395868B (zh) * 2007-01-31 2013-05-11 Yamaha Motor Co Ltd 車輛,其控制器及車輛異常檢測方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6341679B1 (en) 1999-08-26 2002-01-29 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Control unit for a torque converter with a lockup mechanism
TWI395868B (zh) * 2007-01-31 2013-05-11 Yamaha Motor Co Ltd 車輛,其控制器及車輛異常檢測方法
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