JPH05180332A - 車両用直結クラッチのスリップ制御装置 - Google Patents

車両用直結クラッチのスリップ制御装置

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JPH05180332A
JPH05180332A JP35930791A JP35930791A JPH05180332A JP H05180332 A JPH05180332 A JP H05180332A JP 35930791 A JP35930791 A JP 35930791A JP 35930791 A JP35930791 A JP 35930791A JP H05180332 A JPH05180332 A JP H05180332A
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隆次 茨木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直結クラッチのスリップが安定的に制御され
る車両用直結クラッチのスリップ制御装置を提供する。 【構成】 ステップS1およびS2によりロックアップ
クラッチ32が解放状態とされたことが検出された場合
には、ステップS5により、リニアソレノイド弁52内
に堆積してその作動に影響する異物を除去することを目
的としてリニアソレノイド弁52のスプール弁子が往復
駆動されて、その摺動部分などに堆積する作動油中の異
物が除去されるので、その堆積に起因してスプール弁子
の動きが影響されたり制御圧の出力特性がずれたりする
ことがなく、ロックアップクラッチ32のスリップ制御
が安定となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用直結クラッチの
スリップ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用直結クラッチは、トルクコンバー
タ或いはフルードカップリングの回転損失を解消するた
めに係合させられるとともに、たとえば、燃費を改善す
るために直結クラッチ用係合線図に設けられたスリップ
領域内に車両走行状態があるときや、減速走行中におい
てエンジン回転速度をフューエルカット回転速度以上に
維持するためにスリップ(半係合)させられる。
【0003】上記直結クラッチをスリップ制御するため
のスリップ制御装置の一種に、直結クラッチの係合およ
び解放を制御するための切換弁と、その切換弁により直
結クラッチが係合状態とされた際において、その直結ク
ラッチの係合側油圧と解放側油圧との差圧を調節して直
結クラッチのスリップ量を制御するスリップ制御弁と、
そのスリップ制御弁に作用させるための制御圧を連続的
に変化させるリニアソレノイド弁とを備えたものがあ
る。たとえば特願平3−128436号の明細書に記載
されたものがそれである。このようなスリップ制御装置
によれば、リニアソレノイド弁から出力される制御圧を
連続的に変化させることにより直結クラッチのスリップ
量が連続的に制御される。
【0004】
【発明が解決すべき課題】ところで、上記従来のスリッ
プ制御装置では、それに用いられるリニアソレノイド弁
は、リニアソレノイドから出力される電磁的推力、スプ
リングの付勢力、およびフィードバック圧による推力が
平衡するようにスプール弁子が移動させられることによ
り、リニアソレノイドの駆動電流に応じて連続的に変化
する制御圧が出力されるように構成されているので、ス
プール弁子の摺動部分に作動油中の異物が堆積したりす
ると、スプール弁子の動きが影響を受けて制御圧の出力
特性がずれるので、直結クラッチのスリップ制御が不安
定となる場合があった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、直結クラッチの
スリップが安定的に制御される車両用直結クラッチのス
リップ制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、図1の発明の要旨図
に示すように、直結クラッチ付流体伝動装置を有する車
両において、その直結クラッチが係合状態に切り換えら
れた際に、直結クラッチの係合側油圧と解放側油圧との
差圧をリニアソレノイドを利用して連続的に変化させる
ことにより、直結クラッチのスリップ量を制御するスリ
ップ制御弁装置を備えたスリップ制御装置において、
(a) 前記直結クラッチが解放状態とされたことを検出す
る直結クラッチ解放状態検出手段と、(b) 前記スリップ
制御弁装置内に堆積してその作動に影響する異物を除去
するために、前記直結クラッチ解放状態検出手段により
前記直結クラッチが解放状態とされたことが検出された
場合には、前記リニアソレノイドの出力に関連して作動
させられる弁子に異物除去作動をさせる異物除去作動駆
動手段とを、設けたことにある。
【0007】
【作用】このようにすれば、直結クラッチ解放状態検出
手段により前記直結クラッチが解放状態とされたことが
検出された場合には、スリップ制御弁装置内に堆積して
その作動に影響する異物を除去することを目的として、
異物除去作動駆動手段により、リニアソレノイドの出力
に関連して作動させられる弁子の異物除去作動が行われ
る。
【0008】
【発明の効果】このように、直結クラッチが解放状態と
されたことが検出された場合にはリニアソレノイドの推
力に関連して作動させられる弁子の異物除去作動が行わ
れることから、その弁子の摺動部分に堆積する作動油中
の異物が除去されるので、その堆積に起因して弁子の動
きが影響されたり制御圧の出力特性がずれたりすること
がなく、直結クラッチのスリップ制御が安定となる。な
お、リニアソレノイドの推力に関連して作動させられる
弁子の異物除去作動が行われるのは、直結クラッチが解
放状態とされている期間であるので、その弁子の異物除
去作動によって直結クラッチの作動が影響されることは
ない。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図2は、本発明の一実施例が適用された
車両用動力伝達装置を示す図である。図において、エン
ジン10の動力はロックアップクラッチ付トルクコンバ
ータ12、自動変速機14、および図示しない差動歯車
装置などを経て駆動輪へ伝達されるようになっている。
【0010】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16と連結されているポンプ翼車18
と、上記自動変速機14の入力軸20に固定され、ポン
プ翼車18からのオイルを受けて回転させられるタービ
ン翼車22と、一方向クラッチ24を介して非回転部材
であるハウジング26に固定されたステータ翼車28
と、ダンパ30を介して上記入力軸20に連結されたロ
ックアップクラッチ32とを備えている。トルクコンバ
ータ12内の係合側油室35よりも解放側油室33内の
油圧が高められると、ロックアップクラッチ32が非係
合状態とされるので、トルクコンバータ12の入出力回
転速度比に応じた増幅率でトルクが伝達される。しか
し、解放側油室33よりも係合側油室35内の油圧が高
められると、ロックアップクラッチ32が係合状態とさ
れるので、トルクコンバータ12の入出力部材、すなわ
ちクランク軸16および入力軸20が直結状態とされ
る。
【0011】自動変速機14は、複数組の遊星歯車装置
およびそれらの要素を選択的に係合させる摩擦係合装置
を備えた所謂A/Tと称される有段変速機から構成さ
れ、入力軸20と出力軸34との変速比を電子制御装置
42からの変速指令信号に従って多段階に変化させる。
本実施例の車両には、上記自動変速機14の変速比を制
御するための変速制御用油圧制御回路44と、ロックア
ップクラッチ32の係合を制御するための係合制御用油
圧制御回路46とが設けられている。変速制御用油圧制
御回路44は、たとえば特開昭62−34558号公報
に記載されているように、ソレノイドNo.1およびソレノ
イドNo.2によってそれぞれオンオフ駆動される第1電磁
弁48および第2電磁弁50を備えており、それら第1
電磁弁48および第2電磁弁50の作動の組み合わせに
よって自動変速機14のギヤ段が切り換えられるように
なっている。
【0012】また、係合制御用油圧制御回路46は、電
磁切換弁51と、リニアソレノイド40により作動させ
られるリニアソレノイド弁52と、ロックアップクラッ
チ32を解放状態とする解放側位置とロックアップクラ
ッチ32を係合状態とする係合側位置とに切り換えられ
る係合状態切換弁54と、変速制御用油圧制御回路44
内の図示しないクラッチ圧調圧弁によりスロットル弁開
度θthに応じて発生させられるレギュレータ圧Pclを元
圧とするスリップ制御弁56とを備えている。上記電磁
切換弁51は、変速制御用油圧制御回路44内で発生さ
せられるライン圧Pl を元圧とするものであって、電子
制御装置42からの信号によりその出力ポート53から
ライン圧Pl を出力する状態とその出力ポート53を大
気圧であるドレン圧とする状態とに切り換えられる。ま
た、上記リニアソレノイド弁52は、リニアソレノイド
40から出力される推力と図示しないスプリング41の
付勢力と、フィードバック圧との平衡によりスプール弁
子が作動させられるものであって、変速制御用油圧制御
回路44内で発生させられる一定のモジュレータ圧P
moduを元圧とし、電子制御装置42からの駆動電流I
sol の大きさに応じた大きさの制御圧Plin を連続的に
発生させ、この制御圧Plin を上記スリップ制御弁56
へ作用させる。本実施例では、上記リニアソレノイド弁
52およびスリップ制御弁56がロックアップクラッチ
32のスリップ量を調節するスリップ制御弁装置を構成
している。
【0013】上記係合状態切換弁54は、図示しないス
プール弁子を解放側位置へ向かって付勢するスプリング
58と、前記レギュレータ圧Pclが供給される第1ポー
ト60と、スリップ制御弁56の出力圧が供給される第
2ポート62と、解放側油室33に接続された第3ポー
ト64と、係合側油室35に接続された第4ポート66
と、ドレンに接続された第5ポート68とを備えてい
る。係合状態切換弁54は、電磁切換弁51の出力圧が
ドレン圧とされると、そのスプール弁子がスプリング5
8の付勢力に従って上記解放側位置に位置させられて、
第2ポート62を閉塞させるとともに第1ポート60と
第3ポート64、および第4ポート66と第5ポート6
8の間をそれぞれ連通させる。このため、解放側油室3
3内の油圧Poff がレギュレータ圧Pclとされると同時
に係合側油室35内の油圧Ponが大気圧とされてロック
アップクラッチ32が解放される。しかし、電磁切換弁
51の出力圧がライン圧Pl とされると、係合状態切換
弁54のスプール弁子がスプリング58の付勢力に抗し
て係合側位置へ切り換えられて、第5ポート68を閉塞
させるとともに、第1ポート60と第4ポート66、お
よび第2ポート62と第3ポート64の間をそれぞれ連
通させる。このため、係合側油室35内の油圧Ponがレ
ギュレータ圧Pclとされると同時に、解放側油室33内
の油圧Poff がスリップ制御弁56により圧力制御され
てロックアップクラッチ32がスリップ制御され或いは
解放される。
【0014】上記スリップ制御弁56は、図示しないス
プール弁子を出力圧増加側へ付勢するためのスプリング
70を備えている。このスプール弁子には、出力圧増加
側へ向かう推力を発生させるために係合側油室35内の
油圧Ponが作用させられているとともに、出力圧減少側
へ向かう推力を発生させるために解放側油室33内の油
圧Poff およびリニアソレノイド弁52の出力圧Plin
がそれぞれ作用させられている。このため、スリップ制
御弁56は、数式1に示すように、スリップ量に対応す
る差圧ΔP(=Pon−Poff )がリニアソレノイド弁5
2の出力圧Plin に対応した値となるように作動する。
ここで、数式1において、Fはスプリング70付勢力、
1 はスプール弁子における油圧Ponの受圧面積、A2
(但しA1 =A2 )は油圧Poff の受圧面積、A3 は出
力圧Plin の受圧面積である。
【0015】
【数1】 ΔP=Pon−Poff =(A3 −A1 )Plin −F/A1
【0016】ロックアップクラッチ32のスリップ制御
期間では、電磁切換弁51がオン状態とされて係合状態
切換弁54が係合側位置へ切り換えられた状態で、上記
リニアソレノイド弁52が駆動される。通常、ロックア
ップクラッチ32の実際のスリップ量が目標スリップ量
と一致するようにリニアソレノイド弁52が作動させら
れる。なお、上記電磁切換弁51がオフ状態とされて係
合状態切換弁54が解放側位置へ切り換えられた状態
で、リニアソレノイド弁52の作動に拘わらずロックア
ップクラッチ32は何等作動しない。
【0017】電子制御装置42は、CPU82、ROM
84、RAM86、図示しないインターフェースなどか
ら成る所謂マイクロコンピュータであって、それには、
エンジン10の吸気配管80に設けられたスロットル弁
の開度を検出するスロットルセンサ88、エンジン10
の回転速度を検出するエンジン回転速度センサ90、自
動変速機14の入力軸20の回転速度を検出する入力軸
回転センサ92、自動変速機14の出力軸34の回転速
度を検出する出力軸回転センサ94、シフトレバー96
の操作位置、すなわちL、S、D、N、R、Pレンジの
いずれかを検出するための操作位置センサ98から、ス
ロットル弁開度θthを表す信号、エンジン回転速度Ne
(ポンプ翼車回転速度NP )を表す信号、入力軸回転速
度Nin(タービン翼車回転速度NT )を表す信号、出力
軸回転速度Nout を表す信号、シフトレバー96の操作
位置Ps を表す信号がそれぞれ供給されるようになって
いる。
【0018】電子制御装置42のCPU82は、RAM
86の一時記憶機能を利用しつつ、予めROM84に記
憶されたプログラムに従って入力信号を処理し、自動変
速機14の変速制御およびロックアップクラッチ32の
係合制御を実行するために第1電磁弁48、第2電磁弁
50、電磁切換弁51、リニアソレノイド弁52をそれ
ぞれ制御する。変速制御では、予めROM84に記憶さ
れた変速線図から実際のスロットル弁開度θthと出力軸
回転速度Nout から算出された車速Vとに基づいて目標
ギヤ段が決定され、実際のギヤ段がその目標ギヤ段と一
致するように第1電磁弁48、第2電磁弁50が駆動さ
れる。また、ロックアップクラッチ32の係合制御で
は、スロットル弁開度θthと出力軸回転速度Nout によ
り表される車両状態が、たとえば図3に示す予め記憶さ
れた解放領域、スリップ領域、係合領域のうちのいずれ
の領域内にあるかが判断され、車両状態が属する領域と
なるように電磁切換弁51およびリニアソレノイド弁5
2が制御される。また、自動変速機14のシフト期間、
および減速走行中においてもロックアップクラッチ32
のスリップ制御が実行される。
【0019】以下、電子制御装置42の係合制御作動の
うち、リニアソレノイド弁52内の異物除去のための制
御作動を図4のフローチャートを用いて説明する。
【0020】図4のステップS1では、ロックアップク
ラッチ32が係合状態とされているか否かが判断され
る。ロックアップクラッチ32が係合状態とされている
場合はステップS1の判断が肯定されて本ルーチンが終
了させられる。しかし、ロックアップクラッチ32が係
合状態とされていない場合はステップS1の判断が否定
されるので、続くステップS2においてロックアップク
ラッチ32のスリップ制御中であるか否かが判断され
る。ロックアップクラッチ32のスリップ制御中である
場合はそのステップS2の判断が肯定されるので、ステ
ップS3においてスリップ時間計数タイマCSLPの内
容に「1」が加算された後、本ルーチンが終了させられ
る。しかし、ロックアップクラッチ32のスリップ制御
中でない場合には、上記ステップS2の判断が否定され
るので、続くステップS4においてスリップ時間計数タ
イマCSLPの内容が予め設定された第1判断基準時間
1 に到達したか否かが判断される。この第1判断基準
時間T1 は、リニアソレノイド弁52をスリップ制御に
用いた累積時間を判断するためのものであり、たとえば
数分程度の値が採用される。
【0021】当初は上記ステップS4の判断が否定され
るので本ルーチンは終了させられる。しかし、上記のス
テップが繰り返し実行されるうち、上記ステップS4の
判断が肯定されると、続くステップS5においてリニア
ソレノイド弁52を駆動するための駆動電流Isol が、
図5に示すように、周期的にオンオフされる。この駆動
電流Isol の周期的オンオフは、リニアソレノイド弁5
2のスプール弁子をそれに応じて最大ストロークで往復
移動させることによりリニアソレノイド弁52内に堆積
する作動油中の異物を除去させるためのものである。こ
のリニアソレノイド弁52の異物除去作動は、ロックア
ップクラッチ32の解放状態、すなわち係合状態切換弁
54の解放状態で実行されるので、ロックアップクラッ
チ32の作動には影響しない。
【0022】次いで、ステップS6ではリニアソレノイ
ド弁52の異物除去作動時間を計数するための除去作動
時間計数タイマCPRDの内容に「1」が加算されると
ともに、ステップS7では、その除去作動時間計数タイ
マCPRDの内容が予め設定された第2判断基準時間T
2 に到達したか否かが判断される。この第2判断基準時
間T2 は、リニアソレノイド弁52の異物除去作動時間
を設定するものであり、たとえば数秒程度の時間が採用
される。
【0023】当初は、上記ステップS7の判断が否定さ
れるので、本ルーチンが終了させられる。しかし、上記
ステップが繰り返し実行されるうち、ステップS7の判
断が肯定されると、ステップS8においてスリップ時間
計数タイマCSLPの内容が「0」にクリアされるとと
もに、ステップS9において除去作動時間計数タイマC
PRDの内容も「0」にクリアされる。
【0024】そして、以上のステップが繰り返し実行さ
れることにより、リニアソレノイド弁52のスリップ制
御作動時間がT1 時間経過する毎にT2 時間のリニアソ
レノイド弁52の異物除去作動が実行される。
【0025】すなわち、本実施例では、直結クラッチ解
放状態検出手段に対応するステップS1およびS2によ
りロックアップクラッチ32が解放状態とされたことが
検出された場合には、リニアソレノイド弁52内に堆積
してその作動に影響する異物を除去することを目的とし
て、異物除去作動駆動手段に対応するステップS5によ
り、リニアソレノイド弁52のスプール弁子が往復駆動
されて、その摺動部分などに堆積する作動油中の異物が
除去されるので、その堆積に起因してスプール弁子の動
きが影響されたり制御圧の出力特性がずれたりすること
がなく、ロックアップクラッチ32のスリップ制御が安
定となる。
【0026】また、本実施例によれば、自動変速機14
のどのギヤ段においても、ロックアップクラッチ32の
解放状態においてリニアソレノイド弁52の異物除去作
動をさせることができるので、作動油中の異物に対して
リニアソレノイド弁52の信頼性を一層高めることがで
きる。
【0027】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0028】図6に示す実施例は、図2の実施例の電磁
切換弁51が除去されるとともに、リニアソレノイド弁
52から出力される制御圧Plin が係合状態切換弁54
にも供給されるようになっている。すなわち、係合状態
切換弁54は、それに供給されるリニアソレノイド弁5
2の制御圧Plin が予め定められた一定の値を下回る
と、そのスプール弁子がスプリング58の付勢力に従っ
て前記解放側位置に位置させられて、第2ポート62を
閉塞させるとともに第1ポート60と第3ポート64、
および第4ポート66と第5ポート68の間をそれぞれ
連通させる。このため、係合状態切換弁54のスプール
弁子に作用されるリニアソレノイド弁52の制御圧P
lin が予め定められた一定の値を下回ると、係合状態切
換弁54のスプール弁子がスプリング58の付勢力に従
って解放側位置に位置させられて、解放側油室33内の
油圧Poff がレギュレータ圧Pclとされると同時に係合
側油室35内の油圧Ponが大気圧とされてロックアップ
クラッチ32が解放される。しかし、係合状態切換弁5
4のスプール弁子に作用されるリニアソレノイド弁52
の出力圧Plin が予め定められた一定の値を超えると、
係合状態切換弁54のスプール弁子がスプリング58の
付勢力に抗して係合側位置へ切り換えられて、第5ポー
ト68を閉塞させるとともに、第1ポート60と第4ポ
ート66、および第2ポート62と第3ポート64の間
をそれぞれ連通させる。このため、係合側油室35内の
油圧Ponがレギュレータ圧Pclとされると同時に、解放
側油室33内の油圧Poff がスリップ制御弁56により
圧力制御されてロックアップクラッチ32がスリップ制
御され或いは解放される。図7は、上記リニアソレノイ
ド弁52から出力される制御圧Plin に関連する係合状
態切換弁54の出力特性を示している。
【0029】上記実施例において、変速制御用油圧制御
回路44内においてクラッチ圧調圧弁により係合状態切
換弁54およびスリップ制御弁56の元圧としてスロッ
トル弁開度θthに応じて発生させられるレギュレータ圧
clは、シフトレバー96がNレンジへ操作されている
とき、および自動変速機14が第1速ギヤ段であるとき
には、シフトレバー96に関連して切り換えられる図示
しないマニュアル弁やギヤ段の切換えに関連して切り換
えられるシフト弁の作動に関連してして係合状態切換弁
54およびスリップ制御弁56へ供給されないように構
成されている。このため、本実施例では、図8に示すフ
ローチャートに示すように、ステップS10においてシ
フトレバー96がNレンジへ操作されていると判断され
たとき、或いはステップS11において自動変速機14
が第1速ギヤ段であると判断されたときにステップS5
において異物除去作動のための周期的駆動電流が出力さ
れるようになっている。本実施例では、上記ステップS
10或いはステップS11が、直結クラッチ解放状態検
出手段に対応している。
【0030】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0031】たとえば、前述の実施例のステップS5で
は、リニアソレノイド弁52のスプール弁子を周期的に
往復させる異物除去作動をさせるための周期的駆動電流
が図5に示すように出力されていたが、たとえば1回だ
け往復させる異物除去作動であっても一応の効果が得ら
れるのである。また、上記周期的駆動電流は、その上ピ
ーク値が駆動電流の最大値でなくてもよい。
【0032】また、前述の実施例では、互いに独立した
リニアソレノイド弁52およびスリップ制御弁56がス
リップ制御弁装置を構成していたが、共通のバルブハウ
ジング内にリニアソレノイドやスプール弁子が収容され
た状態でスリップ制御機能を備えるように構成されたも
のでもよい。
【0033】また、前述の実施例では、ロックアップク
ラッチ32を備えたトルクコンバータ12について説明
されているが、ロックアップクラッチ32を備えたフル
ードカップリングであってもよい。
【0034】また、前述の実施例の自動変速機14は、
遊星歯車式の有段変速機により構成されていたが、有効
径が可変の一対の可変プーリおよびそれらに巻き掛けら
れた伝動ベルトを備えたベルト式無段変速機であっても
よい。
【0035】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要旨を示す図である。
【図2】本発明の一実施例のスリップ制御装置を含む車
両の動力伝達装置を示す図である。
【図3】図2の電子制御装置によるロックアップクラッ
チの係合制御において用いられる関係を示す図である。
【図4】図2の電子制御装置によるロックアップクラッ
チの異物除去のための制御作動を説明するフローチャー
トである。
【図5】図4の異物除去作動における駆動電流の一例を
示す図である。
【図6】本発明の他の実施例における図2に相当する図
である。
【図7】図6の実施例における係合制御用油圧制御回路
において、リニアソレノイド弁の出力圧Plin に関連す
る係合状態切換弁の出力特性を示す図である。
【図8】図6の実施例における図4に相当する図であ
る。
【符号の説明】
32 ロックアップクラッチ(直結クラッチ) 52 リニアソレノイド弁(スリップ制御弁装置) 56 スリップ制御弁(スリップ制御弁装置) 42 電子制御装置 ステップS1、S2 直結クラッチ解放状態検出手段 ステップS5 異物除去作動駆動手段 ステップS10 直結クラッチ解放状態検出手段 ステップS11 直結クラッチ解放状態検出手段
フロントページの続き (72)発明者 中村 信也 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直結クラッチ付流体伝動装置を有する車
    両において、該直結クラッチが係合状態に切り換えられ
    た際に、該直結クラッチの係合側油圧と解放側油圧との
    差圧をリニアソレノイドを利用して連続的に変化させる
    ことにより、該直結クラッチのスリップ量を制御するス
    リップ制御弁装置を備えたスリップ制御装置において、 前記直結クラッチが解放状態とされたことを検出する直
    結クラッチ解放状態検出手段と、 前記スリップ制御弁装置内に堆積してその作動に影響す
    る異物を除去するために、前記直結クラッチ解放状態検
    出手段により前記直結クラッチが解放状態とされたこと
    が検出された場合には、前記リニアソレノイドの推力に
    関連して作動させられる弁子に異物除去作動をさせる異
    物除去作動駆動手段とを、設けたことを特徴とする車両
    用直結クラッチのスリップ制御装置。
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