JP2006300206A - 車両用ロックアップクラッチの制御装置 - Google Patents

車両用ロックアップクラッチの制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 車両発進時の良好な燃費とロックアップクラッチの耐久性確保とを両立する車両用ロックアップクラッチの制御装置を提供する。
【解決手段】 車両発進判定手段164は車速Vとアクセル開度θaccとに基づいて車両の発進状態を判定する。目標スリップ値決定手段162は、車両の発進状態が判定されると、実際のアクセル開度θaccに基づいて目標スリップ回転数Nsmを決定する。走行履歴記憶手段166は、前回のスリップ制御の際に制御開始を指示する信号STを受けると、このタイミング以降の車速Vの時間的変化を記憶し、車速Vが所定のしきい値を超えたことを検出して走行履歴フラグF1をオン状態に操作する。ロックアップクラッチ制御手段160は、目標スリップ回転数Nsmと走行履歴フラグF1とを受けると、走行履歴フラグF1がオン状態であれば目標スリップ回転数Nsmに従ってスリップ制御を行なう。
【選択図】 図4

Description

この発明は、車両用ロックアップクラッチの制御装置に関し、特に、車両用ロックアップクラッチの耐久性の確保が可能な車両用ロックアップクラッチの制御装置に関する。
ロックアップクラッチ付流体伝動装置をエンジンの出力側に有する車両が知られている(たとえば特許文献1および2参照)。このような車両において、エンジンの出力トルクは、ロックアップクラッチ付流体伝動装置を介して自動変速機の入力軸に伝達される。
従来より、ロックアップクラッチ付流体伝動装置を有する車両においては、様々な燃費対策が検討されている。その1つとして、所定の低車速領域内であって所定の低加速領域内となると、ロックアップクラッチをスリップ係合させるロックアップクラッチのスリップ制御装置が提案されている。たとえば特許文献1は、車両発進時にロックアップクラッチをスリップ状態とするスリップ制御を行なうことにより、車両発進時の燃費を向上させる車両用ロックアップクラッチの制御装置を開示する。
詳細には、従来、車両の発進時には、エンジンの回転を高めて発進加速性を得るためにロックアップクラッチが解放状態とされていたところ、流体伝動装置のトルク容量以上のトルクを伝達しようとしても、エンジンの出力は専らエンジンの回転速度を吹き上げることに用いられてしまい、好適な燃費を得ることが困難であった。
これに対し、特許文献1による車両用ロックアップクラッチの制御装置は、車両の発進に際してロックアップクラッチをスリップ状態とすることから、エンジンからの伝達トルクが、流体伝動装置を介して後段に伝達されるのに並行して、ロックアップクラッチを介して後段に伝達される。したがって、流体伝動装置だけで動力を伝達する従来の発進時に比較して、車両発進時におけるエンジンの回転速度上昇が抑制されるため、良い燃費を得ることができる。
特開2005−3193号公報 特開平7−317894号公報
しかしながら、上記の車両用ロックアップクラッチの制御装置においては、車両の発進状態が判定されたときには、直ちに、ロックアップクラッチのスリップ制御が行なわれ、ロックアップクラッチは、スリップ係合される。
このため、たとえば車両が渋滞路走行状態にあるときのように、低車速領域内で車両の発進と停止とが頻繁に繰り返される走行状態では、スリップ制御が実行される頻度が高くなる。そのため、ロックアップクラッチの摩擦材が熱負荷によって損傷し、その耐久性を低下させるおそれがあった。
したがって、車両用ロックアップクラッチの制御装置においては、車両発進時の良好な燃費を損なうことなく、ロックアップクラッチの耐久性が確保されるようにスリップ制御を行なうことが求められる。
それゆえ、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、ロックアップクラッチの耐久性を保持可能な車両用ロックアップクラッチの制御装置を提供することである。
この発明によれば、ロックアップクラッチ付流体伝動装置を有する車両用ロックアップクラッチの制御装置は、車両の発進時において、ロックアップクラッチのスリップ制御を実行するためのスリップ制御手段と、スリップ制御が実行されたことに応じて、スリップ制御の実行開始されたタイミング以降の車両の走行履歴を記憶する走行履歴記憶手段とを備える。スリップ制御手段は、車両の発進時において、記憶された車両の走行履歴に基づいてスリップ制御を実行または禁止する。
これによれば、車両の発進時に常にスリップ制御を行なう従来のロックアップクラッチの制御装置に対して、スリップ制御は、良好な燃費とロックアップクラッチの耐久性の確保との両立し得る必要最小限の頻度で実行される。
好ましくは、スリップ制御手段は、車両の走行履歴から車両が渋滞路走行状態であると判断されると、スリップ制御を禁止する。
さらに、車両が渋滞路走行状態であるときには、車両が頻繁に発進状態となってもスリップ制御が行なわれないことから、スリップ制御の実行頻度が低減され、ロックアップクラッチの耐久性を確保することができる。
好ましくは、走行履歴記憶手段は、スリップ制御が実行開始されたタイミング以降の車両速度の時間的変化を記憶する。スリップ制御手段は、車両の発進時において、前回のスリップ制御が実行開始されたタイミング以降において、車両が所定のしきい値以上の前記車両速度で走行した履歴がないことに基づいて、車両が渋滞路走行状態であると判断する。
より好ましくは、所定のしきい値は、車両が渋滞路走行状態であるときの車両速度を上回るように設定される。
これによれば、車両速度の時間的変化に基づいて、車両が渋滞路走行状態であるか否かを容易に判断することができる。
好ましくは、走行履歴記憶手段は、スリップ制御が実行開始されたことに応じて、第1の状態に操作され、スリップ制御が実行開始されたタイミング以降において車両速度が所定のしきい値を超えたことに応じて、第1の状態から第2の状態に操作されるフラグを有する。スリップ制御手段は、車両の発進時において、フラグが第2の状態に操作されていることに応じて、スリップ制御を実行し、フラグが第1の状態に操作されていることに応じて、スリップ制御を禁止する。
これによれば、スリップ制御手段は、フラグの操作状態に基づいて、容易に車両が渋滞路走行状態であるか否かを判断することができる。
この発明によれば、車両が渋滞路走行状態にあるときには、車両が頻繁に発進状態となってもスリップ制御が行なわれないことから、スリップ制御の実行頻度が低減される。その結果、車両発進時の良好な燃費とロックアップクラッチの耐久性の確保との両立を図ることができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
図1は、この発明の実施の形態に従うロックアップクラッチの制御装置が適用される車両の動力伝達装置10の要部を示す図である。
図1を参照して、走行用の駆動力源であるエンジン12の出力は、流体伝動装置として機能するトルクコンバータ14、自動変速機16、図示しない差動歯車装置および一対の車軸などを介して左右の駆動輪へ伝達されるようになっている。
トルクコンバータ14は、エンジン12のクランク軸と連結されているポンプ翼車14pと、自動変速機16の入力軸32に固定され、ポンプ翼車14pからのオイルを受けて回転させられるタービン翼車14tと、一方向クラッチを介して変速機ケース36に固定された固定翼車14sとを備え、流体を介して動力伝達を行なう。
トルクコンバータ14は、さらに、ダンパを介して入力軸32に連結されたロックアップクラッチ38を備える。トルクコンバータ14内の係合側油室18よりも解放側油室20の油圧が高められると、ロックアップクラッチ38は非係合状態とされる。これにより、トルクコンバータ14の入出力回転速度比に応じた増幅率でトルクが伝達される。一方、解放側油室20よりも係合側油室18内の油圧が高められると、ロックアップクラッチ38は係合状態とされる。これにより、トルクコンバータ14の入出力部材、すなわちクランク軸と入力軸32とは直結状態となる。なお、係合側油室18および解放側油室20に対する油圧供給状態の切換えおよびロックアップクラッチ38の差圧(圧力差)の制御は、後述する油圧制御回路によって実行される。
自動変速機16は、同軸上に配設されたシングルピニオン型の第1および第2の遊星歯車装置22,26およびダブルピニオン型の第3遊星歯車装置28と、入力軸32と、第3遊星歯車装置28の第3回転要素RM3とともに回転する出力歯車34とを備える。なお、自動変速機16は中心線に対して略対称的に構成されており、図1では中心線の下半分が省略されている。
第1遊星歯車装置22は、第1変速部24を構成し、サンギヤS1、キャリアCA1およびリングギヤR1の3つの回転要素を有する。サンギヤS1が入力軸32に連結されて回転駆動されるとともに、リングギヤR1が第3ブレーキB3を介して回転不能に変速機ケース36に固定されることにより、キャリアCA1が中間出力部材として、入力軸32に対して減速回転させられて出力する。
第2遊星歯車装置26および第3遊星歯車装置28は、第2変速部30を構成し、一部が互いに連結された4つの回転要素RM1〜RM4を有する。詳細には、第3遊星歯車装置28のサンギヤS3が第1回転要素RM1を構成し、第2遊星歯車装置26のリングギヤR2および第3遊星歯車装置28のリングギヤR3が互いに連結されて第2回転要素RM2を構成する。また、第2遊星歯車装置26のキャリアCA2および第3遊星歯車装置28のキャリアCA3が互いに連結されて第3回転要素RM3を構成し、第2遊星歯車装置26のサンギヤS2が第4回転要素RM4を構成する。
第1回転要素RM1(サンギヤS3)は、第1ブレーキB1によって選択的に変速機ケース36に連結されて回転停止させられる。第2回転要素RM2(リングギヤR2,R3)は、第2ブレーキB2によって選択的に変速機ケース36に連結されて回転停止させられる。第4回転要素RM4(サンギヤS2)は、第1クラッチC1を介して選択的に入力軸32に連結され、第2回転要素RM2(リングギヤR2,R3)は第2クラッチC2を介して選択的に入力軸32に連結され、第1回転要素RM1(サンギヤS3)は、中間出力部材である第1遊星歯車装置22のキャリアCA1に一体的に連結され、第3回転要素RM3(キャリアCA2,CA3)は出力歯車34に一体的に連結されて回転を出力する。
なお、第1ブレーキB1〜第3ブレーキB3、第1クラッチC1および第2クラッチC2は、例えば多板式のクラッチや1本または巻付け方向が反対の2本のバンドを備えたバンドブレーキ等で構成され、それぞれが油圧アクチュエータによって作動させられる。図示しない電子制御装置によって、それぞれの油圧アクチュエータの作動が制御されることにより、変速比(=入力軸32の回転速度/出力歯車34の回転速度)がそれぞれ異なる変速段が得られる。
ここで、油圧制御回路は、自動変速機16のギヤ段を制御するための変速制御用油圧制御回路と、ロックアップクラッチ38の係合を制御するためのロックアップクラッチ制御用油圧制御回路とを有する。変速制御用油圧制御回路は、周知のように、ソレノイドによってオン/オフ駆動される第1電磁弁と第2電磁弁とを備え、これらの作動の組合せによってクラッチおよびブレーキが選択的に作動して所望のギヤ段を成立させる。一方、この発明において、ロックアップクラッチ制御用油圧制御回路は、上述した燃費の向上とロックアップクラッチの耐久性の確保とを図るために、以下に示す構成を採用する。
図2は、油圧制御回路におけるロックアップクラッチ制御用油圧制御回路の構成を説明する図である。
図2を参照して、油圧制御回路44におけるロックアップクラッチ制御用油圧制御回路は、切換用電磁ソレノイド49によりオン/オフ作動させられて切換用信号圧PSWを発生する電磁切換弁50と、切換用信号圧PSWに従ってロックアップクラッチ38を解放状態とする解放側位置とロックアップクラッチ38を係合状態とする係合側位置とに切換えられるクラッチ切換弁52と、電子制御装置(図示せず)から供給される駆動電流ISLUに対応したスリップ制御用信号圧PSLUを発生するリニアソレノイド弁54と、リニアソレノイド弁54から出力されるスリップ制御用信号圧PSLUに従ってロックアップクラッチ38の係合圧としての係合側油室18および解放側油室20の圧力差ΔPを調節し、ロックアップクラッチ38のスリップ量を制御するスリップ制御弁56とを備える。
図2において、図示しないタンクに還流した作動油を、ストレーナ58を介して吸引して圧送するためのポンプ60が設けられる。ポンプ60から圧送された作動油は、リリーフ形式の第1調圧弁62により第1ライン圧Pl1に調圧される。第1調圧弁62は、図示しない電子制御装置によって制御されるリニアソレノイド弁から供給されるアクセル開度あるいはスロットル開度に比例したスロットル圧に対応して大きくなる第1ライン圧Pl1を発生させ、第1ライン油路64を介して出力する。第1ライン圧Pl1は、自動変速機16に設けられた第1および第2クラッチC1,C2および第1〜第3ブレーキB1〜B3に供給される。
第2調圧弁66は、リリーフ形式の調圧弁であって、第1調圧弁62から流出された作動油をスロットル圧に基づいて調圧することにより、エンジン12の出力トルクに対応した第2ライン圧Pl2を発生させる。
第3調圧弁68は、第1ライン圧Pl1を元圧とする減圧弁であって、一定の第3ライン圧Pl3を発生させる。マニュアル弁70は、シフト操作レバーがRレンジであるときには、Rレンジ圧PRを発生させる。そして、OR弁72は、ブレーキB2を作動させる圧PB2およびRレンジ圧PRのうちのいずれか高い側を選択して出力する。
クラッチ切換弁52は、解放側油室20と連通する解放側ポート80と、係合側油室18と連通する係合側ポート82と、第2ライン圧Pl2が供給される入力ポート84と、ロックアップクラッチ38の解放時に係合側油室18内の作動油が排出される第1排出ポート86と、ロックアップクラッチ38の係合時に解放側油室20内の作動油が排出される第2排出ポート88と、第2調圧弁66から排出される作動油の一部がロックアップクラッチ38の係合期間に冷却のために供給される供給ポート90と、それらのポートの接続状態を切換えるスプール弁92と、スプール弁92をオフ側位置に向かって付勢するスプリング94と、スプール弁92のスプリング94側端部に当接可能に配置されたプランジャ96と、スプール弁92とプランジャ96との端面にRレンジ圧PRを作用させるためにそれらの間に設けられた油室98と、プランジャ96の端面に作用させる第1ライン圧Pl1を受け入れる油室100と、スプール弁92の端面に電磁切換弁50からの切換用信号圧PSWを作用させてオン側位置へ向かう推力を発生させるために切換用信号圧PSWを受け入れる油室102とを備える。
電磁切換弁50は、非励磁状態(オフ状態)では油室102とOR弁72との連通を球状弁子にて遮断し、かつ油室102をドレン圧とするが、励磁状態(オン状態)では油室102とOR弁72とを連通させて切換用信号圧PSWを油室102に作用させる。すなわち、電磁切換弁50がオフ状態であるときには、油室102には電磁切換弁50からの切換用信号圧PSWが作用せず、スプール弁92は、スプリング94の付勢力と油室100に作用する第1ライン圧Pl1とに従ってオフ側位置に位置させられる。これにより、入力ポート84と解放側ポート80、係合側ポート82と第1排出ポート86がそれぞれ連通させられるため、解放側油室20内の油圧Poffは係合側油室18内の油圧Ponよりも高められてロックアップクラッチ38が解放されると同時に、係合側油室18内の作動油は、第1排出ポート86、オイルクーラ104および逆止弁106を介してドレンへ排出される。
反対に、電磁切換弁50がオン状態であるときには、電磁切換弁50からの切換用信号圧PSWが油室102に作用して、スプール弁92は、スプリング94の付勢力と油室100に作用する第1ライン圧Pl1とに抗してオン側位置に位置させられる。これにより、入力ポート84と係合側ポート82、解放側ポート80と第2排出ポート88、供給ポート90と第1排出ポート86がそれぞれ連通させられるため、係合側油室18内の油圧Ponは解放側油室20内の油圧Poffよりも高められてロックアップクラッチ38が係合されると同時に、解放側油室20内の作動油は、第2排出ポート88およびスリップ制御弁56を介してドレンへ排出される。
リニアソレノイド弁54は、第3調圧弁68で発生させられる一定の第3ライン圧Pl3を元圧とする減圧弁であって、電子制御装置からの駆動電流ISLUに従って大きくなるスリップ制御用信号圧PSLUを発生させ、このスリップ制御用信号圧PSLUをスリップ制御弁56へ作用させる。リニアソレノイド弁54は、第3ライン圧Pl3が供給される供給ポート110およびスリップ制御用信号圧PSLUを出力する出力ポート112と、それらを開閉するスプール弁子114と、スプール弁子114を閉弁方法へ付勢するスプリング115と、スプール弁子114をスプリング115よりも小さい推力で開弁方向へ付勢するスリップ制御用電磁ソレノイド118と、スプール弁子114に閉弁方向の推力を発生させるためのフィードバック圧(スリップ制御用信号圧PSLU)を受け入れる油室120とを備える。スプール弁子114は、スリップ制御用電磁ソレノイド118およびスプリング116による開弁方向の付勢力とスプリング115およびフィードバック圧による閉弁方向の付勢力とが平衡するように作動させられる。
スリップ制御弁56は、第2ライン圧Pl2が供給されるライン圧ポート130と、クラッチ切換弁52の第2排出ポート88から排出されるロックアップクラッチ38の解放側油室20内の作動油を受け入れる受入ポート132と、受入ポート132に受け入れられた作動油を排出するためのドレンポート134と、受入ポート132とドレンポート134との間を連通させる第1位置(図2の下側位置)と受入ポート132とライン圧ポート130との間を連通させる第2位置(図2の上側位置)との間を移動可能に設けられたスプール弁子136と、スプール弁子136を第1位置に向かって付勢するためにスプール弁子136に当接可能に配置されたプランジャ138と、プランジャ138とスプール弁子136とにスリップ制御用信号圧PSLUを作用させて、プランジャ138およびスプール弁子136に互いに離隔する方向の推力をそれぞれ発生させるためにスリップ制御用信号圧PSLUを受け入れる信号圧油室140と、プランジャ138に解放側油室20内の油圧Poffを作用させてプランジャ138にスプール弁子136をその第1位置へ向かう方向の推力を発生させるために油圧Poffを受け入れる油室142と、スプール弁子136に係合側油室18内の油圧Ponを作用させてスプール弁子136をその第2位置へ向かう方向の推力を発生させるために油圧Ponを受け入れる油室144と、信号圧油室140に収容されてスプール弁子136をその第2位置へ向かう方向へ付勢するスプリング146とを備える。
スリップ制御弁56において、スプール弁子136が第1位置にあるときには、受入ポート132とドレンポート134との間が連通されてロックアップクラッチ38の解放側油室20内の作動油が排出させられる。これにより、ロックアップクラッチ38の係合側油室18と解放側油室20との圧力差ΔP(=Pon−Poff)が増加する。一方、スプール弁子136が第2位置にあるときには、受入ポート132とライン圧ポート130との間が連通されてロックアップクラッチ38の解放側油室20内に第2ライン圧Pl2が供給される。これにより、圧力差ΔPが減少する。
ここで、プランジャ138には、油室142側から順に小さくなる断面積A1およびA2を有する第1ランド148および第2ランド150が形成されている。また、スプール弁子136には、信号圧油室140側から断面積A3である第3ランド152、断面積A3より小さくA1と同じ断面積A4である第4ランド154、およびA1と同じ断面積A5である第5ランド156が形成されている。それらのランドの断面積は、A3>A1(=A4=A5)>A2の関係にある。したがって、クラッチ切換弁52がオン状態であって、かつスリップ制御用信号圧PSLUが比較的小さく式(1)に示す関係が成立する状態では、プランジャ138はスプール弁子136と当接して相互に一体的に作動し、スリップ制御用信号圧PSLUに対応した大きさの圧力差ΔPが形成される。この圧力差ΔPは、スリップ制御用信号圧PSLUに対して、式(2)により傾き[(A3−A2)/A1]に従って比較的緩やかに変化する。なお、式(2)において、Fsはスプリング146の付勢力である。
A1・Poff≧A2・PSLU ・・・(1)
ΔP=Pon−Poff=[(A3−A2)/A1]PSLU−Fs/A1 (2)
しかし、スリップ制御用信号圧PSLUが予め定められた値PAよりも大きくなると、式(3)に示す関係が成立する。この予め定められた値PAは、ロックアップクラッチ38のスリップ制御に必要十分な大きさの圧力差ΔPの変化範囲ΔPslipが得られるように予め決定された値であり、スリップ制御用信号圧PSLUがこの値PAとなったときに式(3)に示す関係が成立するように、各断面積などが設定されている。このため、スリップ制御用信号圧PSLUが予め定められた値PAよりも大きく、式(3)に示す関係が成立する状態では、プランジャ138とスプール弁子136とが離隔し、スプール弁子136は、式(4)が成立するように作動させられる。しかし、この式(4)が成立するようにスプール弁子136が作動させられる状態では、スリップ制御弁56は受入ポート132とドレンポート134とが連通させられるように構成されていることから、解放側油室20内の油圧Poffは更に減少して大気圧となる。このため、圧力差ΔP=Ponとなって、完全係合が成立させられる。図3の実線は、スリップ制御弁56の作動により得られる圧力差ΔPのスリップ制御用信号圧PSLUに対する変化特性を示す。
A1・Poff<A2・PSLU ・・・(3)
A3・PSLU=A4・Pon+Fs ・・・(4)
また、図3に示されるように、スリップ制御用信号圧PSLUが小さくなって式(5)が成立する値PB以下となると、圧力差ΔP=0となるので、クラッチ切換弁52がオン状態であるにもかかわらず、ロックアップクラッチ38が解放状態とされる。
A3・Pon>A3・PSLU ・・・(5)
図4は、電子制御装置の制御機能の要部を説明するための機能ブロック図である。
電子制御装置は、ロックアップクラッチ38の係合制御の関連部分として、ロックアップクラッチ制御手段160と、目標スリップ値決定手段162と、車両発進判定手段164と、走行履歴記憶手段166とを備える。
車両発進判定手段164は、車両が停車状態(車速V=0)であってブレーキが非操作状態とされ、かつアクセル開度θaccまたはスロットル開度θthが零から増加し始めたことに基づいて、車両の発進状態を判定する。そして、車両発進判定手段164は、その判定結果を目標スリップ値決定手段162およびロックアップクラッチ制御手段160へ出力する。
目標スリップ値決定手段162は、車両発進判定手段164によって車両の発進状態が判定されると、エンジン回転速度Neが当初の期間は略一定とされた後に、車速Vとともに増加するタービン回転速度Nt(すなわち入力軸回転速度Nin)に漸近するように、予め記憶された関係から、実際のアクセル開度θaccまたはスロットル開度θthに基づいて目標スリップ回転数Nsmを逐次決定する。
具体的には、目標スリップ値決定手段162は、予め記憶された関係から実際のアクセル開度θaccまたはスロットル開度θthに基づいて要求出力トルクを決定し、その要求出力トルクに対応するエンジン出力トルクTeを得るための目標エンジン回転数Nemを決定する。そして、その決定した目標エンジン回転数Nemを得るための目標スリップ回転数Nsm(=Nem−Nin)を、実際のタービン回転速度Nt、すなわち入力軸回転速度Ninに基づいて算出する。
ロックアップクラッチ制御手段160は、車両発進判定手段164によって車両の発進状態が判定され、目標スリップ値決定手段162から目標スリップ回転数Nsmを受けると、走行履歴記憶手段166に、前回のスリップ制御が実行開始されたタイミング以降において、車両が所定のしきい値Vth以上の車速Vで走行した履歴があるか否かに基づいて、スリップ制御を行なうか否かを決定する。
詳細には、ロックアップクラッチ制御手段160は、スリップ制御の実行を開始したタイミングにおいて、スリップ制御を開始したことを指示する信号STを走行履歴記憶手段166へ出力する。走行履歴記憶手段166は、信号STを受けると、信号STが入力されたタイミング以降において、車速Vの時間的変化を記憶する。
車両が発進状態から走行を開始すると、渋滞路ではない通常路を走行していれば、加速状態が継続され、車速Vは次第に増加する。そして、所望の車速Vに達すると、スロットル開度θthが一定となり、エンジン回転速度Neも一定となるため、車両は定速走行状態となり、車速Vは略一定となる。走行履歴記憶手段166は、このような車速Vの時間的変化を記憶し、車速Vが予め設定された所定のしきい値Vth以上となったことを検出して、走行履歴フラグF1をオフ状態からオン状態に操作する。すなわち、走行履歴フラグF1は、車両が発進後において車速Vが所定のしきい値Vth以上となるまで走行状態を継続したことが検出されたことに応じて、オン状態に操作される。
一方、車両が渋滞路を走行しているときには、発進後のわずかな期間で、アクセルペダルの踏込みが解除されてエンジンブレーキ状態となるか、あるいは、ブレーキペダルが踏込まれて制動状態となる。すなわち、渋滞路走行時においては、車両の加速状態と減速状態とが通常路よりも高い頻度で繰り返される。そのため、車速Vは、低車速域に留まり、しきい値Vth以上となることがない。この場合、走行履歴記憶手段166は、車速Vがしきい値Vthを下回ることに応じて、走行履歴フラグF1をオフ状態に保持する。そして、走行履歴記憶手段166は、オンまたはオフ状態の走行履歴フラグF1を、ロックアップクラッチ制御手段160へ転送する。
ロックアップクラッチ制御手段160は、目標スリップ値決定手段162から目標スリップ回転数Nsmを受け、走行履歴記憶手段166から走行履歴フラグF1を受ける。そして、ロックアップクラッチ制御手段160は、走行履歴フラグF1がオン状態であれば、目標スリップ回転数Nsmに従って、スリップ制御を行なう。具体的には、ロックアップクラッチ制御手段160は、実際のスリップ回転速度Ns(=Ne−Nin)が目標スリップ回転速度Nsmと一致するように、式(6)に示すフィードバック制御式を用いて、油圧制御回路44の電磁切換弁50およびリニアソレノイド弁54(図2参照)を制御して、ロックアップクラッチ38の係合トルクを制御する。
ISLU=(Kp・e+KI・e+KD・de/dt)
+KFF(f(Te,θth,Nt)) ・・・(6)
ただし、eは目標スリップ回転速度Nsmと実際のスリップ回転速度Nsとの偏差、Kpは比例定数、KIは積分定数、KDは微分定数、KFFはフィードフォワード定数、右辺第1項はフィードバック項、右辺第2項はフィードフォワード項である。
一方、ロックアップクラッチ制御手段160は、走行履歴フラグF1がオフ状態であれば、車両が発進状態であるにも関わらず、スリップ制御を行なわない。
このような構成とすることにより、ロックアップクラッチ制御手段160は、車両が発進後において車速Vが所定のしきい値Vth以上となるまで走行状態を継続したときにおいてのみ、スリップ制御を行なうこととなる。したがって、車両が渋滞路走行状態にあるときには、車両が頻繁に発進状態となってもスリップ制御が行なわれないことから、スリップ制御の実行頻度が低減されることとなり、ロックアップクラッチ38の耐久性の劣化を防止することができる。
なお、走行履歴記憶手段166は、一旦スリップ制御が実行開始されて、ロックアップクラッチ制御手段160からスリップ制御を開始したことを指示する信号STを受けると、走行履歴フラグF1をオン状態からオフ状態に初期化する。そして、今回のスリップ制御が実行開始されたタイミング以降において、上述した方法に従って、車速Vの時間的変化を記憶し、車速Vが所定のしきい値Vth以上となったことを検出して走行履歴フラグF1をオン状態に操作する。
図5は、図4に示す走行履歴記憶手段166が実行する走行履歴の記憶動作を説明するためのフローチャートである。
最初に、ロックアップ制御手段160は、走行履歴フラグF1がオン状態に操作されていることに応じてスリップ制御の実行を開始すると、スリップ制御の実行を開始したことを指示する信号STを走行履歴記憶手段166へ出力する。走行履歴記憶手段166は、信号STを受けると、スリップ制御が開始されたと判断し(ステップS01)、走行履歴フラグF1をオン状態からオフ状態に初期化する(ステップS02)。
さらに、走行履歴記憶手段166は、信号STの入力タイミングに応答して、車速センサから与えられる車速Vの検出を開始する。そして、走行履歴記憶手段166は、スリップ制御が実行開始されたタイミングを起点として、検出した車速Vの時間的変化を記憶する(ステップS03)。この記憶動作と並行して、走行履歴記憶手段166は、時々刻々と変化する車速Vが所定のしきい値Vth以上となったか否かの判定動作を行なう(ステップS04)。そして、ステップS03において、車速Vがしきい値Vth以上となったと判定されると、走行履歴フラグF1をオフ状態からオン状態となるように操作する(ステップS05)。
一方、ステップS04において、車速Vが依然としてしきい値Vthを下回ると判定されれば、走行履歴フラグF1をオフ状態に保持するとともに、ステップS03の車速Vの検出動作を継続する。
以上のステップS01〜S05に従ってオン状態またはオフ状態に操作された走行履歴フラグF1は、ロックアップクラッチ制御手段160へ転送される。ロックアップクラッチ制御手段160は、走行履歴フラグF1を受けると、図6に示すフローチャートに従って、ロックアップクラッチ38のスリップ制御を実行する。
図6は、図4に示すロックアップクラッチ制御手段160が実行するロックアップクラッチ38のスリップ制御を説明するためのフローチャートである。
図6を参照して、最初に、周知の入出力信号処理が実行されると(ステップS10)、ブレーキペダルが非操作位置(オフ位置)に戻されたか否かに基づいて、車両が発進状態であるか否かが判定される(ステップS11)。なお、このステップは、図4における車両発進判定手段164により実行される。
ステップS11において、ブレーキペダルがオフ位置に戻されており、車両が発進状態であると判定されると、続いて、ロックアップクラッチ制御手段160は、走行履歴記憶手段166から入力された走行履歴フラグF1がオン状態であるか否かを判定し、その判定結果に基づいてスリップ制御を行なうか否かを決定する(ステップS12)。一方、ステップS11において車両が発進状態でないと判定されると、ステップS10が繰り返されて待機させられる。
ステップS12において、走行履歴フラグF1がオン状態であると判定されると、ロックアップクラッチ制御手段160は、ロックアップクラッチ38をスリップ制御状態へ切換える(ステップS13)。具体的には、ロックアップクラッチ制御手段160は、電磁切換弁50によりクラッチ切換弁52をオン側へ切換えるとともに、リニアソレノイド弁54によりスリップ制御弁56を作動させる。一方、走行履歴フラグF1がオン状態でない(=オフ状態)であると判定されると、ロックアップクラッチ制御手段160は、再びステップS10に戻って待機状態となる。
ステップS13のスリップ制御状態への切換に並行して、ロックアップクラッチ制御手段160は、スリップ制御を開始したことを指示する信号STを走行履歴記憶手段166へ出力する。走行履歴記憶手段166は、信号STを受けると、走行履歴フラグF1をオン状態からオフ状態に初期化する(ステップS14)。
次に、スリップ制御が開始されると、ロックアップクラッチ制御手段160は、実際のスリップ回転速度Ns(=Ne−Nin)が目標スリップ回転速度Nsmと一致するように、油圧制御回路44の電磁切換弁50およびリニアソレノイド弁54を制御して、ロックアップクラッチ38の係合トルクを制御する(ステップS14)。このとき、目標スリップ値決定手段162は、実際のアクセル開度θaccまたはスロットル開度θthに基づいて要求出力トルクを決定し、その決定した要求出力トルクに対応するエンジン出力トルクTeを得るための目標エンジン回転速度Nemを決定する。そして、目標スリップ値決定手段162は、その目標エンジン回転数Nemを得るための目標スリップ回転速度Nsm(=Nem−Nin)を、実際のタービン回転速度Nt(すなわち、入力軸回転速度Nin)に基づいて算出し、ロックアップクラッチ制御手段160へ出力する。この目標スリップ回転速度Nsmは、車両発進時のエンジン回転速度Neを車速Vとともに増加するタービン回転速度Nt(=入力軸回転速度Nin)に漸近させるようにするものである。
次に、ロックアップクラッチ制御手段160は、実際のスリップ回転速度Ns(=Ne−Nin)が目標スリップ回転速度Nsmよりも小さいか否かを判断する(ステップS16)。このとき、スリップ回転速度Nsが目標スリップ回転速度Nsm以上であれば、スリップ回転速度Nsを減少させるためにロックアップクラッチ38のトルク容量(伝達トルク)が所定値増加させられる(ステップS17)。そして、再びステップS16の判断が実行される。
一方、ステップS16において、スリップ回転速度Nsが目標スリップ回転速度Nsmよりも小さいと判断されると、続いて、スリップ回転速度Nsが目標スリップ回転速度Nsmよりも大きいか否かが判断される(ステップS18)。このとき、スリップ回転速度Nsが目標スリップ回転速度Nsm以下であれば、スリップ回転速度Nsを増加させるためにロックアップクラッチ38のトルク容量が所定値減少させられる(ステップS19)。そして、再びステップS18の判断が実行される。
一方、ステップS18において、スリップ回転速度Nsが目標スリップ回転速度Nsmよりも大きいと判断されると、すなわち、実際のスリップ回転速度Nsと目標スリップ回転速度Nsmとが略一致すると判断されると、そのままスリップ制御状態が継続される(ステップS20)。
なお、スリップ制御状態は、図7に示す所定の車両の走行状態が成立することをスリップ制御の終了条件として、継続される。図7は、図4に示すロックアップクラッチ制御手段160が実行するロックアップクラッチ38のスリップ制御終了動作を説明するためのフローチャートである。
図7を参照して、ロックアップクラッチ制御手段160は、スリップ制御を継続するとともに(ステップS20)、ステップS21およびS22に示す所定の車両の走行状態が成立するか否かを判定する。そして、所定の車両の走行状態が成立すると判定されると、スリップ制御を終了する(ステップS24)。一方、所定の車両の走行状態が成立しないと判定されると、スリップ制御を継続する(ステップS23)。
所定の車両の走行状態として、ロックアップクラッチ制御手段160は、アクセル開度θacc(またはスロットル開度θth)が所定値を上回るか否かを判定する(ステップS21)。そして、アクセル開度θaccが所定値を上回ると判定されると、すなわち車両が所定の加速状態であると判定されると、ロックアップクラッチ制御手段160は、ロックアップクラッチ38のスリップ制御を終了し(ステップS24)、ロックアップクラッチ38を解放状態とする。
ステップS21において、アクセル開度θaccが所定値以下であると判定されると、続いてロックアップクラッチ制御手段160は、車速Vが所定値を超えて上昇したか否かを判定する(ステップS22)。そして、車速Vが所定値を超えて上昇したと判定されると、ロックアップクラッチ制御手段160は、ロックアップクラッチ38のスリップ制御を終了し(ステップS24)、ロックアップクラッチ38を完全係合状態とする。
このように、車両発進時に所定の車両の走行状態が成り立てばロックアップクラッチ38のスリップ制御を終了することから、好適な車両の耐エンジンストール性および発進加速性を得ることができる。
なお、この発明において、走行履歴記憶手段は、上述した車速Vの時間的変化を記憶する構成以外に、車載されるカーナビゲーション装置などから得られる渋滞情報、走行履歴情報を基に、車両の渋滞路走行状態を認識して記憶する構成としても良い。
以上のように、この発明の実施の形態によれば、走行履歴フラグの操作状態に基づいて、車両が渋滞路走行状態であることが判断されると、車両発進時のスリップ制御が行なわれないことから、ロックアップクラッチのスリップ制御の実行頻度の増加を抑えることができる。その結果、車両発進時の良好な燃費を損なうことなく、ロックアップクラッチの摩擦材の耐久性を確保することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、自動車に搭載されるロックアップクラッチの制御装置に適用することができる。
この発明の実施の形態に従うロックアップクラッチの制御装置が適用される車両の動力伝達装置の要部を示す図である。 油圧制御回路におけるロックアップクラッチ制御用油圧制御回路の構成を説明する図である。 図2の油圧制御回路における、リニアソレノイド弁から出力される信号圧Plinとロックアップクラッチの圧力差ΔPとの関係を示す図である。 電子制御装置の制御機能の要部を説明するための機能ブロック図である。 図4に示す走行履歴記憶手段が実行する走行履歴の記憶動作を説明するためのフローチャートである。 図4に示すロックアップクラッチ制御手段が実行するロックアップクラッチのスリップ制御を説明するためのフローチャートである。 図4に示すロックアップクラッチ制御手段が実行するロックアップクラッチのスリップ制御終了動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 動力伝達装置、12 エンジン、14t タービン翼車、14 トルクコンバータ、14p ポンプ翼車、14s 固定翼車、16 自動変速機、18 係合側油室、20 解放側油室、22 第1遊星歯車装置,24 第1変速部、26 第2遊星歯車装置,28 第3遊星歯車装置、30 第2変速部、32 入力軸、34 出力歯車、36 変速機ケース、38 ロックアップクラッチ、44 油圧制御回路、49 切換用電磁ソレノイド、50 電磁切換弁、52 クラッチ切換弁、54 リニアソレノイド弁、56 スリップ制御弁、58 ストレーナ、60 ポンプ、62 第1調圧弁、64 第1ライン油路、66 第2調圧弁、68 第3調圧弁、70 マニュアル弁、72 OR弁、80 解放側ポート、82 係合側ポート、84 入力ポート、86 第1排出ポート、88 第2排出ポート、90,110 供給ポート、92 スプール弁、94,115,116 スプリング、96,138 プランジャ、98,100,102,120,142,144 油室、104 オイルクーラ、106 逆止弁、112 出力ポート、114 スプール弁子、118 スリップ制御用電磁ソレノイド、130 ライン圧ポート、132 受入ポート、134 ドレンポート、136 スプール弁子、140 信号圧油室、146 スプリング、148 第1ランド、150 第2ランド、152 第3ランド、154 第4ランド、156 第5ランド、160 ロックアップクラッチ制御手段、162 目標スリップ値決定手段、164 車両発進判定手段、166 走行履歴記憶手段、B1 第1ブレーキ、B2 第2ブレーキ、B3 第3ブレーキ、C1 第1クラッチ、C2 第2クラッチ、CA1〜CA3 キャリア、R1〜R3 リングギヤ、RM1 第1回転要素、RM2 第2回転要素、RM3 第3回転要素、S1〜S3 サンギヤ。

Claims (5)

  1. ロックアップクラッチ付流体伝動装置を有する車両用ロックアップクラッチの制御装置であって、
    前記車両の発進時において、前記ロックアップクラッチのスリップ制御を実行するためのスリップ制御手段と、
    前記スリップ制御が実行されたことに応じて、前記スリップ制御の実行開始されたタイミング以降の前記車両の走行履歴を記憶する走行履歴記憶手段とを備え、
    前記スリップ制御手段は、前記車両の発進時において、記憶された前記車両の走行履歴に基づいて前記スリップ制御を実行または禁止する、車両用ロックアップクラッチの制御装置。
  2. 前記スリップ制御手段は、前記車両の走行履歴から前記車両が渋滞路走行状態であると判断されると、前記スリップ制御を禁止する、請求項1に記載の車両用ロックアップクラッチの制御装置。
  3. 前記走行履歴記憶手段は、前記スリップ制御が実行開始されたタイミング以降の車両速度の時間的変化を記憶し、
    前記スリップ制御手段は、前記車両の発進時において、前回の前記スリップ制御が実行開始されたタイミング以降において、前記車両が所定のしきい値以上の前記車両速度で走行した履歴がないことに基づいて、前記車両が渋滞路走行状態であると判断する、請求項2に記載の車両用ロックアップクラッチの制御装置。
  4. 前記所定のしきい値は、前記車両が渋滞路走行状態であるときの前記車両速度を上回るように設定される、請求項3に記載の車両用ロックアップクラッチの制御装置。
  5. 前記走行履歴記憶手段は、前記スリップ制御が実行開始されたことに応じて、第1の状態に操作され、前記スリップ制御が実行開始されたタイミング以降において前記車両速度が前記所定のしきい値を超えたことに応じて、前記第1の状態から第2の状態に操作されるフラグを有し、
    前記スリップ制御手段は、前記車両の発進時において、前記フラグが前記第2の状態に操作されていることに応じて、前記スリップ制御を実行し、前記フラグが前記第1の状態に操作されていることに応じて、前記スリップ制御を禁止する、請求項3に記載の車両用ロックアップクラッチの制御装置。
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