JP2924597B2 - 車両用ロックアップクラッチの制御装置 - Google Patents

車両用ロックアップクラッチの制御装置

Info

Publication number
JP2924597B2
JP2924597B2 JP23989593A JP23989593A JP2924597B2 JP 2924597 B2 JP2924597 B2 JP 2924597B2 JP 23989593 A JP23989593 A JP 23989593A JP 23989593 A JP23989593 A JP 23989593A JP 2924597 B2 JP2924597 B2 JP 2924597B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lock
clutch
engagement
control
slip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP23989593A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0791533A (ja
Inventor
芳信 野崎
邦裕 岩月
泰志 安藤
亨 松原
浩司 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP23989593A priority Critical patent/JP2924597B2/ja
Publication of JPH0791533A publication Critical patent/JPH0791533A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2924597B2 publication Critical patent/JP2924597B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は共通のロックアップ制御
油圧を用いてロックアップリレーバルブおよびロックア
ップコントロールバルブを制御する車両用ロックアップ
クラッチの制御装置に係り、特に、ロックアップクラッ
チを解放状態からスリップ係合状態へ滑らかに移行させ
る技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機を有するオートマチック車両
においては、トルクコンバータ等の流体式伝動装置を介
して自動変速機に機関出力を伝達するようになっている
が、燃費向上等を目的として流体式伝動装置と並列にロ
ックアップクラッチを設け、車両の走行状態に応じてそ
のロックアップクラッチを係合若しくはスリップ係合さ
せることが行われている。このような車両用ロックアッ
プクラッチの制御装置として、(a)係合側油室および
解放側油室を備えて流体式伝動装置と並列に設けられ、
その係合側油室および解放側油室の油圧差に応じた係合
力で機関出力を伝達するロックアップクラッチと、
(b)ロックアップ制御油圧に基づいて、前記ロックア
ップクラッチの係合側油室および解放側油室に対する油
路を切り換えるとともに、クラッチ係合側へ切り換わる
係合切換油圧とクラッチ解放側へ切り換わる解放切換油
圧との間に所定の差圧を有するロックアップリレーバル
ブと、(c)そのロックアップリレーバルブが前記クラ
ッチ係合側へ切り換えられた状態において、そのロック
アップリレーバルブをそのクラッチ係合側へ切り換える
方向の前記ロックアップ制御油圧の油圧変化に応じて、
前記ロックアップクラッチの係合側油室および解放側油
室の油圧差を拡大し、そのロックアップクラッチの係合
力を増大させるロックアップコントロールバルブと、
(d)前記ロックアップ制御油圧を変化させる調圧手段
と、(e)前記ロックアップクラッチが所定のスリップ
係合状態となるように前記調圧手段を制御するスリップ
制御手段とを備えて構成されているものがある。特開平
2−80857号公報に記載されている装置はその一例
であり、ロックアップリレーバルブは、ロックアップ制
御油圧が所定の係合切換油圧以上となった場合にクラッ
チ係合側へ切り換えられる一方、ロックアップ制御油圧
が上記係合切換油圧より低い所定の解放切換油圧以下と
なった場合にクラッチ解放側へ切り換えられるようにな
っている。また、ロックアップコントロールバルブは、
ロックアップ制御油圧が高圧となるに従ってロックアッ
プクラッチの油圧差を拡大し、係合力を増大させるよう
になっている。このような車両用ロックアップクラッチ
の制御装置においては、共通のロックアップ制御油圧を
用いてロックアップリレーバルブおよびロックアップコ
ントロールバルブが制御されるため、それ等を別々の信
号油圧で制御する場合に比較して油圧回路が簡略化され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ロックアッ
プクラッチを解放状態からスリップ係合状態へ切り換え
る場合、ロックアップクラッチが完全係合したり、急な
係合力変化で機関回転数が急激に変化してショックを生
じたりすることを防止するため、スリップ制御手段によ
りロックアップ制御油圧を徐々に変化させ、ロックアッ
プクラッチの係合力を緩やかに高めて所定のスリップ係
合状態となるようにすることが考えられている。しかし
ながら、このようにロックアップ制御油圧を徐々に変化
させても、ロックアップリレーバルブはロックアップ制
御油圧が所定の係合切換油圧に達した時点でクラッチ係
合側へ切り換えられるため、その時点でロックアップコ
ントロールバルブによって調圧されるロックアップクラ
ッチの油圧差は大きく、比較的大きな係合力でスリップ
係合させられることになり、機関回転数の急激な変化で
ショックを生じることがある。また、アクセルがOFF
状態から踏込み操作されることにより、ロックアップク
ラッチが解放状態からスリップ係合状態へ切り換えられ
る場合には、ロックアップリレーバルブが切り換わるま
での応答遅れに起因して機関の不要な吹き上がりを生じ
るとともに、その後のロックアップクラッチのスリップ
係合で機関回転数が急激に低下することになり、一層大
きな係合ショックを生じる。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、ロックアップクラッ
チを解放状態からスリップ係合状態へ滑らかに移行させ
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めには、解放状態からスリップ係合状態へ移行する際に
一時的にロックアップ制御油圧を変化させてロックアッ
プリレーバルブを速やかにクラッチ係合側へ切り換え、
その後にスリップ制御を開始するようにすれば良く、本
発明は、図1のクレーム対応図に示すように、前記
(a)ロックアップクラッチと、(b)ロックアップリ
レーバルブと、(c)ロックアップコントロールバルブ
と、(d)調圧手段と、(e)スリップ制御手段とを備
えた車両用ロックアップクラッチの制御装置において、
(f)前記ロックアップクラッチを解放状態からスリッ
プ係合状態へ切り換える解放スリップ切換えか否かを判
断する切換判断手段と、(g)その切換判断手段により
解放スリップ切換えと判断された場合に、前記スリップ
制御手段による前記ロックアップ制御油圧の調圧制御に
先立って、そのロックアップ制御油圧が一時的に前記係
合切換油圧を超えて変化するように前記調圧手段を制御
することにより、前記ロックアップリレーバルブを前記
クラッチ解放側からクラッチ係合側へ速やかに切り換え
リレーバルブ切換手段とを設けたことを特徴とする。
ここで、好適には、上記切換判断手段は、アクセルがO
FF状態から踏込み操作されることによって前記ロック
アップクラッチを解放状態からスリップ係合状態へ切り
換える場合を含んで前記解放スリップ切換えの判断を行
うように構成される。
【0006】
【作用】このような車両用ロックアップクラッチの制御
装置においては、切換判断手段により解放スリップ切換
えの判断が為されると、スリップ制御手段による調圧制
御に先立って、リレーバルブ切換手段によりロックアッ
プ制御油圧が一時的に係合切換油圧を超えて変化させら
れ、ロックアップリレーバルブがクラッチ係合側へ切り
換えられる。そして、その後にロックアップクラッチが
所定のスリップ係合状態となるように、スリップ制御手
段により調圧手段を介してロックアップ制御油圧が調圧
制御される。ロックアップクラッチの係合力、すなわち
係合側油室および解放側油室の油圧差は、ロックアップ
コントロールバルブによりロックアップ制御油圧に応じ
て制御される。
【0007】ここで、ロックアップリレーバルブは、解
放切換油圧と係合切換油圧との間に所定の差圧を有する
ため、上記リレーバルブ切換手段によって一旦クラッチ
係合側へ切り換えられると、ロックアップ制御油圧が解
放切換油圧を超えて変化しない限りクラッチ係合側に維
持される。このため、スリップ制御手段によるロックア
ップ制御油圧の調圧制御で、ロックアップクラッチの係
合力を比較的小さい状態から滑らかに増大させることが
でき、係合ショックを軽減できる。また、ロックアップ
リレーバルブは速やかに切り換えられるとともに、それ
に続いてスリップ制御が行われるため、アクセルが踏込
み操作された場合の機関の不要な吹き上がりが抑制され
る。
【0008】
【発明の効果】このように本発明によれば、ロックアッ
プクラッチを解放状態からスリップ係合状態へ切り換え
る際に、ロックアップリレーバルブがクラッチ係合側へ
速やかに切り換えられるとともに、ロックアップクラッ
チの係合力を滑らかに増大させることができるため、係
合力の急な変化に伴う機関回転数の急激な変動に起因す
るショックや機関の不要な吹き上がりが抑制される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図2において、内燃機関であるエンジン
10の出力は、流体式伝動装置としてのトルクコンバー
タ12および自動変速機14から、図示しない差動歯車
装置などを経て駆動輪へ伝達される。トルクコンバータ
12は、エンジン10のクランク軸16と連結されてい
るポンプ翼車18と、自動変速機14の入力軸20に連
結されたタービン翼車22と、一方向クラッチ24を介
して非回転部材であるハウジング26に固定されたステ
ータ翼車28と、ダンパを介して上記入力軸20に連結
されたロックアップクラッチ32とを備えている。ロッ
クアップクラッチ32は、トルクコンバータ12内の係
合側油室34よりも解放側油室36内の油圧が高められ
ると非係合状態となり、トルクコンバータ12の入出力
回転速度比に応じた増幅率でトルクが伝達される一方、
解放側油室36よりも係合側油室34内の油圧が高めら
れると係合状態となり、ロックアップクラッチ32を介
してクランク軸16から入力軸20へエンジン出力が伝
達される。
【0010】自動変速機14は、同軸上に配設された3
組のシングルピニオン型遊星歯車装置40,42,44
と、前記入力軸20と、遊星歯車装置42のキャリヤお
よび遊星歯車装置44のリングギヤに連結された出力軸
46とを備えている。遊星歯車装置40,42,44の
構成要素の一部は互いに一体的に連結されているととも
に、他の一部は3つのクラッチC0 ,C1 ,C2 によっ
て互いに選択的に連結され、或いは4つのブレーキ
0 ,B1 ,B2 ,B3 によってハウジング26に選択
的に連結されるようになっている。また、3つの一方向
クラッチF0 ,F1,F2 によってその回転方向により
相互に若しくはハウジング26と係合させられるように
なっている。なお、トルクコンバータ12および自動変
速機14は軸線に対して対称的に構成されているため、
図2では下側を省略して示してある。
【0011】上記クラッチC0 〜C2 およびブレーキB
0 〜B3 (以下、特に区別しない場合にはクラッチC,
ブレーキBという)は、多板式のクラッチやバンドブレ
ーキなど油圧アクチュエータによって係合制御される油
圧式摩擦係合装置であり、その油圧アクチュエータに
は、油圧制御回路50から作動油が供給されるようにな
っている。油圧制御回路50は多数の切換バルブ等を備
えており、コントロールユニット52からの信号に従っ
てソレノイドS1,S2の励磁,非励磁がそれぞれ切り
換えられることにより、油圧回路が切り換えられて上記
クラッチCおよびブレーキBが選択的に係合制御される
と、図3に示されているように前進4段のうちの何れか
の変速段が成立させられる。シフトポジション「D」,
「2」,「L」は運転席のシフトレバーの操作レンジで
あり、「D」レンジでは1stからO/Dまでの4段で
変速制御が行われ、「2」レンジでは1stから3rd
までの3段で変速制御が行われ、「L」レンジでは1s
tおよび2ndの2段で変速制御が行われる。また、上
記シフトレバーの操作に従ってマニュアルシフトバルブ
が切り換えられることにより、「2」レンジおよび
「L」レンジの2nd、「L」レンジの1stでは、そ
れぞれブレーキB1 ,B3 が係合させられてエンジンブ
レーキが効くようになっている。ソレノイドの欄の
「○」は励磁,「×」は非励磁,「◎」はロックアップ
制御時の励磁を意味しており、クラッチ,ブレーキの欄
の「○」は係合,「×」は解放を意味している。
【0012】上記油圧制御回路50はまた、例えば図4
および図5に示すロックアップ制御用の回路を備えてい
る。図4のロックアップリレーバルブ54は、所定圧以
上のロックアップ制御油圧Pslが油室56に作用させら
れることにより、図の右半分に示すON状態となり、エ
ンジン10の出力に対応して変化するように調圧された
セカンダリ油圧PL2を、入力ポート58からポート6
0を介して前記係合側油室34に作用させる一方、解放
側油室36をポート62,64を介してロックアップコ
ントロールバルブ66のポート68に連通させる。ロッ
クアップコントロールバルブ66は、係合側油室34内
の係合油圧Ponが作用させられる油室70、解放側油室
36内の解放油圧Poff が作用させられる油室72、前
記ロックアップ制御油圧Pslが作用させられる油室7
4、およびスプール弁子76を油室72,74側へ付勢
するスプリング77を備えており、それ等の油圧やばね
力が釣り合うようにスプール弁子76が移動させられ、
前記ポート68がドレーンポート78またはセカンダリ
油圧PL2が作用している加圧ポート80に連通させら
れて解放油圧Poff が調圧されることにより、係合油圧
Ponと解放油圧Poffとの油圧差ΔPがロックアップ制
御油圧Pslに応じて調整される。すなわち、ロックアッ
プ制御油圧Pslが十分に高い場合には、解放油圧Poff
が低圧とされて油圧差ΔPが大きくなり、ロックアップ
クラッチ32は完全係合状態となるが、ロックアップ制
御油圧Pslが低くなると、それに伴って解放油圧Poff
は高圧となり、油圧差ΔPが小さくなってロックアップ
クラッチ32はその油圧差ΔPに対応する係合力でスリ
ップ係合させられる。ロックアップ制御油圧Pslが更に
低くなると、ロックアップリレーバルブ54がOFF状
態となり、入力ポート58とポート62とが連通してセ
カンダリ油圧PL2が解放側油室36に作用させられる
一方、前記ポート60と排出ポート82とが連通して係
合側油室34内の作動油がオイルクーラー等へ排出さ
れ、ロックアップクラッチ32は解放状態となる。
【0013】ここで、上記ロックアップリレーバルブ5
4がOFF状態からON状態となるロックアップ制御油
圧、すなわち係合切換油圧PslONは次式(1)で表され
る一方、ON状態からOFF状態となるロックアップ制
御油圧、すなわち解放切換油圧PslOFF は次式(2)で
表される。これ等の式(1),(2)のA1 ,A2 ,A
3 は、図4に示すようにロックアップリレーバルブ54
の各部の面積で、A1>A2 >A3 の関係を有してお
り、係合切換油圧PslONは解放切換油圧PslOFFよりも
高圧である。
【数1】
【0014】図6は、ロックアップ制御油圧Pslに対す
る解放油圧Poff の変化特性の一例で、Psl=0のa点
では、ロックアップリレーバルブ54はOFF状態で解
放油圧Poff =PL2,係合油圧Pon≒0であり、ロッ
クアップクラッチ32は解放状態である。その状態から
ロックアップ制御油圧Pslが上昇し、Psl=PslONとな
るb点では、ロックアップリレーバルブ54がOFF状
態からON状態すなわちクラッチ係合側へ切り換わり、
係合油圧Pon=PL2となる一方、解放油圧Poff はロ
ックアップコントロールバルブ66によって定まるc点
の油圧まで低下する。これにより、ロックアップクラッ
チ32は、それ等の係合油圧Ponと解放油圧Poff との
油圧差ΔPに基づく係合力でスリップ係合させられる。
ロックアップ制御油圧Pslが更に上昇すると、解放油圧
Poff はロックアップコントロールバルブ66の各部の
面積やスプリング77の付勢力によって定まる特性に従
って徐々に低下させられ、係合油圧Pon=PL2との油
圧差ΔP、更にはロックアップクラッチ32の係合力が
徐々に増大し、d点で解放油圧Poff =0となるまでの
過程でロックアップクラッチ32は完全係合させられ
る。
【0015】一方、ロックアップリレーバルブ54が一
旦ON状態とされた後は、ロックアップ制御油圧Pslが
前記係合切換油圧PslONよりも低圧の解放切換油圧Psl
OFF(e点)以下となるまでは、ロックアップリレーバ
ルブ54はON状態に維持される。これにより、解放油
圧Poff は、ロックアップ制御油圧Pslに基づいてロッ
クアップコントロールバルブ66によりd点とe点との
間で調圧制御され、ロックアップクラッチ32は、その
解放油圧Poff と係合油圧Pon=PL2との油圧差ΔP
に対応した係合力でスリップ係合または完全係合させら
れる。そして、ロックアップ制御油圧Pslが解放切換油
圧PslOFF 以下になると、ロックアップリレーバルブ5
4はON状態からOFF状態すなわちクラッチ解放側へ
切り換わり、解放油圧Poff =PL2,係合油圧Pon≒
0となってロックアップクラッチ32が解放状態とな
る。
【0016】なお、上記Poff −Psl特性は、エンジン
10の出力に対応して変化するセカンダリ油圧PL2に
よって異なり、図6の一点鎖線はセカンダリ油圧PL2
が比較的低圧の時の特性である。点a′〜e′は、それ
ぞれ上記点a〜eに対応し、点b′におけるロックアッ
プ制御油圧Pslは係合切換油圧PslONで、点e′におけ
るロックアップ制御油圧Pslは解放切換油圧PslOFF
ある。。
【0017】上記ロックアップ制御油圧Pslは、図5の
リニアソレノイドバルブ84によって調圧される。リニ
アソレノイドバルブ84は、一定のモジュレータ油圧P
mの作動油が供給される入力ポート86、ロックアップ
制御油圧Pslを出力する出力ポート88、ドレーンポー
ト90、ロックアップ制御油圧Pslが作用させられるフ
ィードバック油室92、スプール弁子94をソレノイド
SL側へ付勢するスプリング96、スプール弁子94を
スプリング96側へ付勢するソレノイドSLを備えてお
り、ソレノイドSLに供給される励磁電流が前記コント
ロールユニット52によってデューティ制御され、スプ
ール弁子94が移動させられて出力ポート88が入力ポ
ート86またはドレーンポート90に連通させられるこ
とにより、励磁電流のデューティ比SLUに対応して連
続的に変化するロックアップ制御油圧Pslが出力され
る。すなわち、かかるリニアソレノイドバルブ84は、
スプール弁子94に作用する油圧やばね力,ソレノイド
SLによる付勢力が釣り合うように、励磁電流に応じて
ロックアップ制御油圧Pslを調圧制御するもので、この
実施例では励磁電流のデューティ比SLUが大きい程ロ
ックアップ制御油圧Pslは高くなり、前記油圧差ΔP更
にはロックアップクラッチ32の係合力が大きくされ
る。このリニアソレノイドバルブ84は調圧手段に相当
する。
【0018】上記リニアソレノイドバルブ84の出力ポ
ート88は、ソレノイドリレーバルブ100の入力ポー
ト102に接続されており、前記ブレーキB2 を係合さ
せるB2 油圧が油室104に作用させられて、スプール
弁子106がスプリング108の付勢力に抗して図の左
半分に示すON位置へ移動させられると、上記ロックア
ップ制御油圧Pslに調圧された作動油が出力ポート11
0から前記ロックアップリレーバルブ54,ロックアッ
プコントロールバルブ66に供給される。B2油圧がO
FF、すなわち前記図3から明らかなように2nd,3
rd,或いはO/D変速段以外の変速段では、スプール
弁子106はスプリング108の付勢力に従って図の右
半分に示すOFF位置へ移動させられ、出力ポート11
0はドレーンポート112に連通させられてロックアッ
プクラッチ32の係合制御が不能となる。前記リニアソ
レノイドバルブ84のソレノイドSLは、Dレンジの2
nd,3rd,或いはO/D変速段、2レンジの2nd
或いは3rd変速段の時にのみ、所定の係合条件を満足
する場合に励磁電流が供給され、ロックアップクラッチ
32を係合またはスリップ制御する。
【0019】図2に戻って、前記コントロールユニット
52は、CPU,RAM,ROM,入出力インタフェー
ス回路などを備えており、RAMの一時記憶機能を利用
しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号
処理を行い、前記ソレノイドS1,S2の励磁,非励磁
を切り換えて自動変速機14の変速段を変更するととも
に、前記ソレノイドSLに供給する励磁電流をデューテ
ィ制御してロックアップクラッチ32を係合またはスリ
ップ制御する。コントロールユニット52には、一対の
回転速度センサ120,122から入力軸20すなわち
タービン翼車22の回転速度Nt,出力軸46の回転速
度Noを表す回転速度信号SNt,SNoが供給される
とともに、マニュアルシフトバルブに配設されたニュー
トラルスタートスイッチ124から前記「D」,
「2」,「L」等のシフトレンジを表すシフトレンジ信
号SRが供給される。また、エンジン10に設けられた
回転速度センサ126からエンジン回転速度NEを表す
回転速度信号SNEが供給されるとともに、エンジン1
0の吸入空気量を調整するスロットル弁に設けられたス
ロットルセンサ128からスロットル弁開度θを表すス
ロットル弁開度信号Sθが供給されるようになってい
る。スロットルセンサ128はアイドルスイッチを備え
ており、スロットル弁開度θが略零であることを表すア
イドル信号SIを上記スロットル弁開度信号Sθと共に
コントロールユニット52に出力するようになってい
る。
【0020】次に、上記コントロールユニット52によ
って行われるロックアップ制御について、図7のフロー
チャートを参照しつつ具体的に説明する。このロックア
ップ制御は、前記リニアソレノイドバルブ84のソレノ
イドSLに供給する励磁電流をデューティ制御してロッ
クアップ制御油圧Pslを調圧するもので、シフトレンジ
が「D」または「2」で自動変速機14の変速段が2n
d,3rd,またはO/D変速段の時に、予め定められ
た所定のサイクルタイムで繰り返し実行される。自動変
速機14の変速段は、例えばソレノイドS1,S2に対
する励磁電流の出力状態で判断される。
【0021】図7のステップS1では、スロットル弁開
度θが略零であるか否かをアイドル信号SIに基づいて
判断し、アイドル信号SIがONの場合には、ステップ
S10でフラグF1を「0」にするとともにステップS
11でタイマTimをリセットした後、ステップS12で
デューティ比SLUを0%とし、ロックアップ制御油圧
Pslを低圧としてロックアップリレーバルブ54をOF
F状態とすることにより、ロックアップクラッチ32を
解放状態とする。アイドル信号SIがOFFの場合、す
なわちアクセルペダルが踏込み操作されている場合に
は、ステップS1に続いてステップS2を実行し、車両
の走行状態が完全係合領域か否かを判断するとともに、
完全係合領域でなければステップS3においてスリップ
係合領域か否かを判断する。これ等の完全係合領域,ス
リップ係合領域は、例えばスロットル弁開度θおよび出
力軸回転速度Noをパラメータとして図8に示すように
定められ、予めRAM等の記憶手段に記憶されている。
そして、ステップS2の判断がYESの場合、すなわち
完全係合領域の場合には、ステップS8でフラグF1を
「1」とした後、ステップS9でデューティ比SLUを
100%とし、そのデューティ比SLUでソレノイドS
Lの励磁電流を出力することにより、前記ロックアップ
制御油圧Pslを高圧としてロックアップクラッチ32を
完全係合させる。また、ステップS2,S3の判断が何
れもNOの場合、すなわち解放領域の場合には、前記ス
テップS10以下を実行してロックアップクラッチ32
を解放状態とする。
【0022】上記ステップS3の判断がYESの場合、
すなわちスリップ係合領域の場合にはステップS4以下
を実行する。ステップS4ではフラグF1=0か否か、
言い換えればロックアップクラッチ32を解放状態から
スリップ係合状態へ切り換える解放スリップ切換えか否
かを判断し、F1=0の解放スリップ切換えの場合には
ステップS5を実行するが、そうでない場合にはステッ
プS4に続いてステップS7を実行し、ロックアップク
ラッチ32が所定のスリップ係合状態となるようにデュ
ーティ比SLUをフィードバック制御する。ステップS
5では、タイマTimの計時内容が設定時間taを経過し
たか否かを判断し、設定時間taを経過するまではステ
ップS9においてデューティ比SLUを100%とする
一方、設定時間taを経過すると、ステップS6でフラ
グF1を「1」とした後、ステップS7を実行する。タ
イマTimは、ロックアップクラッチ32を解放状態とす
る場合にステップS11でリセットされるため、その計
時内容は実質的にステップS3でスリップ係合判断が為
された後、ステップS9でデューティ比SLU=100
%としている時間である。このようにデューティ比SL
Uが100%とされると、ロックアップ制御油圧Pslが
高圧となり、前記ロックアップリレーバルブ54は速や
かにOFF状態からON状態へ切り換えられる。
【0023】ここで、デューティ比SLUを100%と
している時間、すなわち上記設定時間taが長いと、ロ
ックアップクラッチ32が完全係合し、エンジン回転速
度NEの急激な変化に伴う係合ショックを生じるため、
設定時間taは、ロックアップリレーバルブ54をOF
F状態からON状態へ切り換えることが可能であるが、
そのロックアップリレーバルブ54による油路の切換え
でロックアップクラッチ32が完全係合するまでの時間
よりも短い時間に定められる。この設定時間taは、予
め一定時間が定められても良いが、例えばスロットル弁
開度θが略一定の定常走行時の解放スリップ切換え時に
は、ロックアップクラッチ32の係合力が増大して機関
回転数が変化する前にステップS7へ移行するように比
較的短くする一方、アクセルがOFF状態から踏込み操
作されることにより、ロックアップクラッチ32を解放
状態からスリップ係合状態へ切り換える場合には、エン
ジン10の不要な吹き上がりを防止するために比較的長
くするなど、車両の走行状態、例えばスロットル弁開度
θの変化速度Δθ等をパラメータとして異なる時間が設
定されるようにしても良い。
【0024】また、この場合のデューティ比SLUは必
ずしも100%とする必要はなく、少なくともロックア
ップ制御油圧Pslが前記係合切換油圧PslONよりも高く
なり、ロックアップリレーバルブ54をOFF状態から
ON状態へ切り換えることができる値であれば良い。ロ
ックアップクラッチ32が完全係合することを防止する
上で、ロックアップ制御油圧Pslが係合切換油圧PslON
よりも少し高い油圧となるように、セカンダリ油圧PL
2或いはそのセカンダリ油圧PL2に対応するスロット
ル弁開度θ等をパラメータとして、データマップや演算
式などで設定されるようにしたり、セカンダリ油圧PL
2が最大の場合の係合切換油圧PslONよりもロックアッ
プ制御油圧Pslが少し高い油圧となる一定のデューティ
比SLUを設定したりすることもできる。
【0025】前記ステップS7のSLUフィードバック
制御は、エンジン回転速度NEとタービン回転速度Nt
との回転速度差、すなわちスリップ回転数Nslip(=N
E−Nt)が所定の目標スリップ回転数NslipT となる
ように、実際のスリップ回転数Nslipと目標スリップ回
転数NslipT との偏差ΔN(=Nslip−NslipT )に基
づいて、PID動作などのフィードバック制御式に従っ
てデューティ比SLUを算出し、そのデューティ比SL
UでソレノイドSLの励磁電流をデューティ制御するこ
とにより、ロックアップ制御油圧Pslを調圧する。この
ようにロックアップ制御油圧Pslが調圧されることによ
り、実際のスリップ回転数Nslipが目標スリップ回転数
Nslipとなるようにロックアップクラッチ32がスリッ
プ制御される。目標スリップ回転数NslipT は、例えば
50rpm程度の一定値であっても良いが、スロットル
弁開度θやタービン回転速度Nt等をパラメータとして
異なる値が設定されるようにしても良い。また、スリッ
プ制御の開始時など、実際のスリップ回転数Nslipと目
標スリップ回転数NslipT との差が大きい場合には、ス
リップ回転数Nslipを目標スリップ回転数NslipT に徐
々に接近させるように、デューティ比SLUは制御され
る。
【0026】ここで、本実施例ではロックアップクラッ
チ32を解放状態からスリップ係合状態へ切り換える際
に、設定時間taの間だけステップS9を実行し、デュ
ーティ比SLUを100%にしてロックアップ制御油圧
Pslを高圧とすることにより、ロックアップリレーバル
ブ54をON状態に切り換えてから、ステップS7のス
リップ制御を行うようになっているため、ロックアップ
制御油圧Pslに応じて解放油圧Poff を前記図6の点e
から点dの範囲で調圧できる。このため、ロックアップ
制御油圧Pslを徐々に増大させる過程で、ロックアップ
リレーバルブ54をON状態に切り換えてスリップ制御
を行う場合に比較して、ロックアップクラッチ32の係
合力を比較的小さい状態から滑らかに増大させることが
でき、係合力の急な変化に伴うエンジン回転速度NEの
急激な変動に起因する係合ショックが軽減される。ま
た、ロックアップリレーバルブ54は速やかに切り換え
られるとともに、それに続いてスリップ制御が行われる
ため、アクセルがOFF状態から踏込み操作されること
により、ロックアップクラッチ32を解放状態からスリ
ップ係合状態へ切り換える場合でも、エンジン10の不
要な吹き上がりが抑制される。
【0027】図9は、定常走行時にロックアップクラッ
チ32が解放状態からスリップ係合状態へ切り換えられ
る場合の各部の変化を示すタイムチャートの一例で、
(a)は本実施例に従って解放スリップ切換えを行った
場合で、(b)はロックアップ制御油圧Pslを徐々に増
大させてロックアップリレーバルブ54をON状態へ切
り換えるとともにスリップ制御を行った場合である。か
かる図9において、時間t1 はスリップ制御を行う旨の
判断が為された時間(ステップS3の判断が最初にYE
Sとなった時間)で、時間t2 はロックアップリレーバ
ルブ54が切り換えられた時間であり、本実施例ではロ
ックアップリレーバルブ54が速やかに切り換えられ、
ロックアップクラッチ32が速やかにスリップ係合状態
へ移行している。また、斜線部は、係合油圧Ponと解放
油圧Poff との油圧差ΔP、すなわちロックアップクラ
ッチ32の係合力を表しており、本実施例では油圧差Δ
Pが小さい状態から滑らかに増加しているのに対し、
(b)では最初から比較的大きな係合力でスリップ係合
させられる。この係合力の相違により、(b)ではエン
ジン回転速度NEが急激に変化し、それに伴って出力軸
トルクも大きく変動しているのに対し、(a)の本実施
例の場合には、エンジン回転速度NEの変化が滑らかで
出力軸トルクの変動も小さい。
【0028】また、図10はアクセルがOFF状態から
踏込み操作されることによって解放スリップ切換えが行
われる場合で、ロックアップ制御油圧Pslを徐々に増大
させる(b)の場合には、ロックアップリレーバルブ5
4が切り換わるまでの応答遅れに起因してエンジン回転
速度NEが急激に増大しているとともに、ロックアップ
リレーバルブ54がON状態へ切り換えられた後は、ロ
ックアップクラッチ32の大きな係合力でエンジン回転
速度NEが急激に低下している。これに対し、(a)の
本実施例の場合には、ロックアップリレーバルブ54が
速やかに切り換えられるとともに、ロックアップクラッ
チ32の係合力が滑らかに増大させられるため、エンジ
ン回転速度NEの変動が小さい。
【0029】本実施例では、コントロールユニット52
による一連の信号処理のうち、ステップS4を実行する
部分が解放スリップ切換えか否かを判断する切換判断手
段に相当し、ステップS5およびS9を実行する部分が
ロックアップリレーバルブ54をON状態へ切り換える
リレーバルブ切換手段に相当し、ステップS7を実行す
る部分がロックアップクラッチ32をスリップ係合させ
るスリップ制御手段に相当する。
【0030】次に、本発明の他の実施例を説明する。図
11は、ロックアップクラッチ32を解放状態から完全
係合状態へ移行する際に、係合力を徐々に増大させるス
リップ漸減制御を行う場合のフローチャートであり、前
記ステップS2の判断がYESの場合には、ステップS
21で前記フラグF1が「0」か否かを判断する。F1
=0すなわち解放状態から完全係合状態へ切り換える場
合には、ステップS22において、前記ステップS5と
同様にタイマTimの計時内容が設定時間taを経過した
か否かを判断し、設定時間taを経過するまではステッ
プS9でデューティ比SLUを100%とする。これに
より、ロックアップリレーバルブ54がOFF状態から
ON状態へ速やかに切り換えられる。タイマTimの計時
内容が設定時間taを経過し、ステップS22の判断が
YESになると、続いてステップS23を実行し、スリ
ップ回転数Nslipが徐々に小さくなるように、言い換え
ればロックアップ制御油圧Pslが前記解放切換油圧Psl
OFF よりも高い所定油圧から徐々に増大するように、デ
ューティ比SLUを一旦小さくした後漸増制御する。次
のステップS24では、スリップ回転数Nslipが略零と
なったか否かを判断し、Nslip≒0になるとステップS
25でフラグF1を「1」とする。これにより、以後の
サイクルではステップS21に続いてステップS9が実
行されるようになる。この場合にも、ロックアップリレ
ーバルブ54が速やかに切り換えられるとともに、ロッ
クアップクラッチ32の係合力が滑らかに増大させられ
るため、係合力の急な変化に起因する係合ショックやア
クセルの踏込みによるエンジン10の不要な吹き上がり
が抑制される。
【0031】本実施例では、コントロールユニット52
による一連の信号処理のうち、ステップS21を実行す
る部分が解放スリップ切換えか否かを判断する切換判断
手段に相当し、ステップS9およびS22を実行する部
分がロックアップリレーバルブ54をON状態へ切り換
えるリレーバルブ切換手段に相当し、ステップS23を
実行する部分がロックアップクラッチ32をスリップ係
合させるスリップ制御手段に相当する。
【0032】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0033】例えば、前記実施例のロックアップリレー
バルブ54は、ロックアップ制御油圧Pslが係合切換油
圧PslON以上となった場合にクラッチ係合側へ切り換え
られ、ロックアップ制御油圧Pslが上記係合切換油圧P
slONより低い解放切換油圧PslOFF 以下となった場合に
クラッチ解放側へ切り換えられる一方、ロックアップコ
ントロールバルブ66は、ロックアップ制御油圧Pslが
高圧になるに従ってロックアップクラッチ32の油圧差
ΔPを拡大し、係合力を増大させるようになっている
が、逆の特性のロックアップリレーバルブやロックアッ
プコントロールバルブを用いることも可能である。すな
わち、ロックアップリレーバルブを、ロックアップ制御
油圧Pslが係合切換油圧PslON以下となった場合にクラ
ッチ係合側へ切り換えられ、ロックアップ制御油圧Psl
が上記係合切換油圧PslONより高い解放切換油圧Psl
OFF 以上となった場合にクラッチ解放側へ切り換えられ
るように構成するとともに、ロックアップコントロール
バルブを、ロックアップ制御油圧Pslが低圧になるに従
ってロックアップクラッチ32の油圧差ΔPを拡大し、
係合力を増大させるように構成することもできるのであ
る。
【0034】また、前記実施例のリニアソレノイドバル
ブ84は、デューティ比SLUが大きくなる程ロックア
ップ制御油圧Pslが高圧となるように構成されていた
が、デューティ比SLUが大きくなる程ロックアップ制
御油圧Pslが低圧となるリニアソレノイドバルブを採用
することもできる。
【0035】また、前記実施例ではスロットル弁開度θ
が略零のアイドル時にはロックアップクラッチ32を解
放するようになっていたが、アイドル時でもロックアッ
プクラッチ32をスリップ係合させたり完全係合させた
りする制御装置にも、本発明は同様に適用され得る。
【0036】また、前記実施例ではロックアップリレー
バルブ54,ロックアップコントロールバルブ66と調
圧手段としてのリニアソレノイドバルブ84との間にソ
レノイドリレーバルブ100が設けられていたが、かか
るソレノイドリレーバルブ100を省略することも可能
である。
【0037】また、前記図4,図5に示す油圧回路やバ
ルブの構成はあくまでも一例で、必要に応じて適宜変更
され得る。
【0038】また、前記実施例ではトルクコンバータ1
2が用いられていたが、フルードカップリングなどの他
の流体式伝動装置を用いることもできる。
【0039】また、前記実施例では前進4段の自動変速
機14を備えていたが、この自動変速機14はあくまで
も一例で変速段の数や構成は適宜変更され得るととも
に、無段変速機を採用することも可能である。
【0040】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】本発明の一実施例である車両用ロックアップク
ラッチの制御装置を有する車両用動力伝達装置の構成を
説明する図である。
【図3】図2の自動変速機の各変速段を成立させるため
のクラッチおよびブレーキの係合作動を説明する図であ
る。
【図4】図5と共に、図2のロックアップクラッチを制
御する油圧回路を示す回路図である。
【図5】図4と共に、図2のロックアップクラッチを制
御する油圧回路を示す回路図である。
【図6】図4の油圧回路のロックアップ制御油圧Pslに
対する解放油圧Poff の変化特性を示す図である。
【図7】図2の実施例においてロックアップクラッチを
制御する際の作動を説明するフローチャートである。
【図8】図7のステップS2,S3で判断される完全係
合領域,スリップ係合領域の一例を説明する図である。
【図9】定常走行時にロックアップクラッチを解放状態
からスリップ係合状態へ切り換える際の各部の変化を示
すタイムチャートで、(a)は図7のフローチャートに
従って切り換える場合であり、(b)はロックアップ制
御油圧を徐々に増大させてロックアップリレーバルブを
切り換える場合である。
【図10】アクセルがOFF状態から踏込み操作される
ことによりロックアップクラッチを解放状態からスリッ
プ係合状態へ切り換える際の各部の変化を示すタイムチ
ャートで、(a)は図7のフローチャートに従って切り
換える場合であり、(b)はロックアップ制御油圧を徐
々に増大させてロックアップリレーバルブを切り換える
場合である。
【図11】本発明の他の実施例を説明するフローチャー
トである。
【符号の説明】
10:エンジン(機関) 12:トルクコンバータ(流体式伝動装置) 32:ロックアップクラッチ 34:係合側油室 36:解放側油室 52:コントロールユニット 54:ロックアップリレーバルブ 66:ロックアップコントロールバルブ 84:リニアソレノイドバルブ(調圧手段) Psl:ロックアップ制御油圧 PslON:係合切換油圧 PslOFF :解放切換油圧 ステップS4:切換判断手段 ステップS5,S9:リレーバルブ切換手段 ステップS7:スリップ制御手段 ステップS21:切換判断手段 ステップS22,S9:リレーバルブ切換手段 ステップS23:スリップ制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 亨 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 谷口 浩司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−80857(JP,A) 特開 昭63−297860(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 61/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 係合側油室および解放側油室を備えて流
    体式伝動装置と並列に設けられ、該係合側油室および解
    放側油室の油圧差に応じた係合力で機関出力を伝達する
    ロックアップクラッチと、 ロックアップ制御油圧に基づいて、前記ロックアップク
    ラッチの係合側油室および解放側油室に対する油路を切
    り換えるとともに、クラッチ係合側へ切り換わる係合切
    換油圧とクラッチ解放側へ切り換わる解放切換油圧との
    間に所定の差圧を有するロックアップリレーバルブと、 該ロックアップリレーバルブが前記クラッチ係合側へ切
    り換えられた状態において、該ロックアップリレーバル
    ブを該クラッチ係合側へ切り換える方向の前記ロックア
    ップ制御油圧の油圧変化に応じて、前記ロックアップク
    ラッチの係合側油室および解放側油室の油圧差を拡大
    し、該ロックアップクラッチの係合力を増大させるロッ
    クアップコントロールバルブと、 前記ロックアップ制御油圧を変化させる調圧手段と、 前記ロックアップクラッチが所定のスリップ係合状態と
    なるように前記調圧手段を制御するスリップ制御手段と
    を備えた車両用ロックアップクラッチの制御装置におい
    て、 前記ロックアップクラッチを解放状態からスリップ係合
    状態へ切り換える解放スリップ切換えか否かを判断する
    切換判断手段と、 該切換判断手段により解放スリップ切換えと判断された
    場合に、前記スリップ制御手段による前記ロックアップ
    制御油圧の調圧制御に先立って、該ロックアップ制御油
    圧が一時的に前記係合切換油圧を超えて変化するように
    前記調圧手段を制御することにより、前記ロックアップ
    リレーバルブを前記クラッチ解放側からクラッチ係合側
    へ速やかに切り換えるリレーバルブ切換手段とを設けた
    ことを特徴とする車両用ロックアップクラッチの制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記切換判断手段は、アクセルがOFF
    状態から踏込み操作されることによって前記ロックアッ
    プクラッチを解放状態からスリップ係合状態へ切り換え
    る場合を含んで前記解放スリップ切換えの判断を行うも
    のである ことを特徴とする請求項1に記載の車両用ロッ
    クアップクラッチの制御装置。
JP23989593A 1993-09-27 1993-09-27 車両用ロックアップクラッチの制御装置 Expired - Lifetime JP2924597B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23989593A JP2924597B2 (ja) 1993-09-27 1993-09-27 車両用ロックアップクラッチの制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23989593A JP2924597B2 (ja) 1993-09-27 1993-09-27 車両用ロックアップクラッチの制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0791533A JPH0791533A (ja) 1995-04-04
JP2924597B2 true JP2924597B2 (ja) 1999-07-26

Family

ID=17051460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23989593A Expired - Lifetime JP2924597B2 (ja) 1993-09-27 1993-09-27 車両用ロックアップクラッチの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2924597B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8813927B2 (en) 2011-12-09 2014-08-26 Hyundai Motor Company Hydraulic pressure control system for torque converter

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8813927B2 (en) 2011-12-09 2014-08-26 Hyundai Motor Company Hydraulic pressure control system for torque converter

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0791533A (ja) 1995-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100875864B1 (ko) 자동변속기의 제어 장치
JP4655434B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP3102283B2 (ja) 車両用制御装置
KR0162008B1 (ko) 차량용 직결 클러치의 슬립 제어장치
JP2006300206A (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JPH0828687A (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JPH1026220A (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP2924597B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP2007177833A (ja) 車両用無段変速機の変速制御装置
JP3451801B2 (ja) 車両用直結クラッチのスリップ制御装置
JP2576715B2 (ja) 車両用直結クラッチ付流体式伝動装置のスリップ制御装置
JP3134476B2 (ja) 車両用直結クラッチ付流体式伝動装置の油圧制御装置
JP2929901B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP2924603B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP2776055B2 (ja) 車両用直結クラッチ付流体式伝動装置の油圧制御装置
JP2864913B2 (ja) 車両用直結クラッチのスリップ制御装置
JP3453941B2 (ja) 車両用直結クラッチのスリップ制御装置
JP2901680B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP2007205509A (ja) 車両の制御装置
JPH0754992A (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JPH10184896A (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JPH05180332A (ja) 車両用直結クラッチのスリップ制御装置
JPH01240328A (ja) 自動変速機搭載車の発進制御装置
JP3120743B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP2531313B2 (ja) 直結クラッチ付流体式伝動装置を備えた車両用自動変速機の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080507

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090507

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100507

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110507

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110507

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120507

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130507

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140507

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term