JP3119065B2 - ルーフヘッドライニングの取付構造 - Google Patents

ルーフヘッドライニングの取付構造

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JP3119065B2
JP3119065B2 JP06044319A JP4431994A JP3119065B2 JP 3119065 B2 JP3119065 B2 JP 3119065B2 JP 06044319 A JP06044319 A JP 06044319A JP 4431994 A JP4431994 A JP 4431994A JP 3119065 B2 JP3119065 B2 JP 3119065B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サンルーフ車のルーフ
ヘッドライニングをハウジングレールへ取り付ける、ル
ーフヘッドライニングの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からサンルーフ車のルーフヘッドラ
イニングの取付構造としては、例えば、発明協会公開技
報88−3386号に開示のものがある。
【0003】図11は、このような従来のルーフヘッド
ライニング100の平面図である。図12は、図11の
F線で示された部分を拡大した斜視図である。なお、こ
れらの図において、矢印INは車幅方向内側を、矢印F
Rは車両前方向を、矢印UPは車両上方向をそれぞれ示
す。
【0004】ここで、ルーフヘッドライニング100の
ハウジングレールへの挿入部112、114および11
6は、共に開口部118の周縁において、ルーフヘッド
ライニング100を構成する基材と発泡層と表皮のう
ち、剛性が低い表皮のみが折り返されて形成されてい
る。このうち、車両後方側の挿入部114においては、
折り返された表皮の内側に金属や硬質合成樹脂により製
作されたブラケット102を配設し、折り返し形状が維
持されている。一方、車幅方向左右の挿入部112、1
16は、挿入時に変形させなければならないため、挿入
部全体としての剛性強化は図られておらず、挿入部の先
端に金属や硬質合成樹脂により製作された基材104を
埋め込み、受部へ挿入しやすくしているに留まってい
る。また、表皮は開口部118のコーナー部108でも
折り返されてはいるが、その折り返し部はルーフヘッド
ライニング裏面に接着されており挿入部は形成されてい
ない。
【0005】一方、車体ルーフパネル車室側に固定さ
れ、ルーフヘッドライニングの中央部を支持するハウジ
ングレール(図示省略)は、その開口端部に互いに対向
した受部を設けている。この受部は垂直断面がコ字状と
なっており、ルーフヘッドライニングの挿入部112と
これと車両前後方向の中心軸Xを挟んで対称な挿入部1
16、並びに車両後方側の挿入部114を各々の受部へ
差し込み、取付ける構造となっている。
【0006】ここで、ルーフヘッドライニングの挿入部
をハウジングレールの受部へ取付ける際は、車両前後方
向に関しては開口部118の車両前方側が開放されてい
るので、車両後方側の端部114をコ字状受部に差し込
むだけでよい。一方、車幅方向の端部112及び116
は、剛性が低いのでヘラ等の取付け用器具を用いてコ字
状受部に差し込んでいた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のルーフヘッドライニングは、車幅方向の端部の差
し込み時にヘラ等の取付け用器具を用いて差し込まねば
ならず、取付け技能を必要としていた。即ち、ルーフヘ
ッドライニングの取付け作業は容易ではなく、その作業
性は良好とは言えなかった。
【0008】また、ルーフヘッドライニングの取付け作
業時に、ヘラ等の取付け用器具により部材表皮が傷付い
たり、車幅方向の挿入部112のコーナー側端部の根元
部分112Aが引っ張られて裂けたりする等の部材損傷
が発生することがあった。
【0009】また、ルーフヘッドライニングのコーナー
部108での折れを防止するために、補強用ブラケット
110をルーフヘッドライニング100の上面に溶着
し、コーナー部108の剛性を上げる必要があった。即
ち、ルーフヘッドライニング100はそれ自身の形状保
持のため、別部材を必要としていた。
【0010】本発明は上記事実を考慮し、ルーフヘッド
ライニングの取付け作業性を向上し、ルーフヘッドライ
ニングの取付け作業時の部材損傷を防止し、かつルーフ
ヘッドライニングの構造を簡易にすることができるルー
フヘッドライニングの取付構造を得ることが目的であ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、サンルーフ車
のルーフヘッドライニングの取付構造において、対向す
る開口端部が共に車両上側に折り返されて反対方向に向
いた保形性を有する挿入部とされるルーフヘッドライニ
ングと、対向する開口端部が開口内側に向いて開口し前
記挿入部を受け入れ保持する受部とされ、これらの互い
に向き合う受部の間隔は前記互いに向き合う挿入部先端
間長さより狭く、かつ一方の挿入部が一方の受部に所定
量深く挿入された状態では他方の挿入部が他方の受部か
ら開口内側に位置し、かつ前記他方の挿入部が前記他方
の受部へ最大挿入深さまで挿入された状態では最初に挿
入した一方の挿入部が一方の受部内に留まる車体ルーフ
パネルに組み付けられたハウジングレールと、を有する
ことを特徴としている。
【0012】
【作用】本発明でのルーフヘッドライニングの取付構造
においては、ハウジングレールの互いに向き合う受部の
間隔は前記互いに向き合う挿入部先端間長さより狭く、
かつ一方の挿入部が一方の受部に所定量深く挿入された
状態では他方の挿入部が他方の受部から開口内側に位置
するよう設定されているので、最初に一方の挿入部を一
方の受部に所定量深く挿入すると他方の挿入部が他方の
受部から開口内側に位置し、前記他方の挿入部が前記他
方の受部へ最大挿入深さまで挿入された状態では最初に
挿入した一方の挿入部が一方の受部内に留まるよう設定
されているので、次に前記他方の挿入部を前記他方の受
部に最大挿入深さまで挿入すると最初に挿入した一方の
挿入部は一方の受部内に留まったままである。以上によ
り、ルーフヘッドライニングの対向する開口端部に保形
性を持たせても、共にハウジングレールの対向する開口
端部に取付けられるので、取付け時にヘラ等の取付け用
器具を用いる必要は無く、開口端部をただ単にハウジン
グレールに直接差し込むだけでよくなり、ルーフヘッド
ライニングの取付け作業性が向上し、ルーフヘッドライ
ニングの取付け作業時の部材損傷が防止でき、また、ル
ーフヘッドライニングの開口端部の挿入部は保形性を有
し、且つ上方に折り返された形状となっているので、開
口部の剛性が向上し、ルーフヘッドライニングの形状保
持のための部品点数を減らすことができルーフヘッドラ
イニングの構造が簡易化される。
【0013】
【実施例】本発明のルーフヘッドライニングの取付構造
の一実施例を図1〜図6にしたがって説明する。また、
それに続き本章の末尾において、本発明の実施例以外の
変形例に関し、図7〜図10にしたがって説明する。な
お、これらの図において、矢印FRは車両前方側、矢印
INは車幅方向車両内側、矢印UPは車両上方側、矢印
LSは車幅方向左側、矢印RSは車幅方向右側をそれぞ
れ示している。
【0014】図1は、本実施例のルーフヘッドライニン
グとフロントヘッダー及びハウジングレールの配設を示
す分解斜視図である。図2は、図1のルーフヘッドライ
ニングをハウジングレールに差し込んだ状態での、図1
内の2−2線に沿った断面図である。図3は、図1のG
線で示された部分を拡大した斜視図である。図4は、ル
ーフヘッドライニングとフロントヘッダーの配設を示す
断面図である。図5は、図1内の3−3線に沿った断面
図により、車幅方向左右の開口端部の差し込み方法を分
図(A)〜(C)を用いて示した図である。図6は、ル
ーフヘッドライニングの車両後方側の開口端部をハウジ
ングレール受部へ差し込んだ直後の開口部のコーナー部
分を拡大した斜視図である。図7〜図10は、本発明の
実施例以外の変形例を示した図である。
【0015】図1のようにルーフヘッドライニング10
は、車両前後方向に縦長の薄肉長方形であり、車両前後
方向の中心軸Xに対し左右対称で車両前方側に開放され
たコ字状の開口部12を設けた形状をしている。このル
ーフヘッドライニング10は、図2の端部18で示され
るように木質ボード、繊維質ボードまたは合成樹脂板等
の基材22、弾性体等の発泡層24および室内に面する
表皮26の3部材により構成される積層体である。開口
部12の車幅方向左右側ならびに後方側の端部14、1
6および18は全て、その先端が車両上側にフック状に
折り返されて挿入部が形成されている。ここでの折り返
されて形成された挿入部は、図2のように開口端部にお
いて上側に屈曲した屈曲部とルーフヘッドライニング1
0本体と略平行に開口部から離間する方向へ延直した屈
曲部の先端側の折り返し部とで構成され、かつこの折り
返し形状が保持される、いわゆる保形性を有する。ま
た、図3のようにコーナー部でも折り返された形状は維
持されているが、折り返しコーナー部92はハウジング
レール受部へ挿入されないので、折り返し寸法(長さ)
がコーナー部以外の部分よりも短くまたは折り返し部が
無く屈曲部のみが設けられている。尚、コーナー部を前
記形状にすることにより、折り返しコーナー部92の剛
性が、開口端部14、16、18の折り返し部の剛性に
対して低くなり、折り返しコーナー部92は容易に弾性
変形しうるような弾性変形容易部とされている。ルーフ
ヘッドライニング10の上面には、軸X上で車両前後方
向の中央より若干車両後方寄りの位置に、ブラケット2
8が設けられている。このブラケット28は、一端がル
ーフヘッドライニング10の上面へ固着され、もう一方
の先端はルーフヘッドライニング10の表面と離され、
かつ車両後方へ延長されて、ルーフヘッドライニング1
0中央部の支持用となっている。さらに、ルーフヘッド
ライニング10の車幅方向の両端部には、軸Xに対し左
右対称の位置に、複数の接続部20が一体的に形成され
て、または溶着されている。これらの接続部20には各
々貫通孔が形成されており、ボルト、クリップ等の取付
具を用いてルーフヘッドライニング10をルーフパネル
へ取付けるようになっている。また、図4のようにルー
フヘッドライニング10は開口部12の設けられていな
い前方部において、曲折部86で端部88が車両前方下
側へ屈曲している。
【0016】ルーフヘッドライニング10の車両前方に
は、フロントヘッダー48が対応している。このフロン
トヘッダー48は、ルーフヘッドライニング10と同様
に基材、発泡層、及び表皮が重ね合わされた板状で、軸
Xに対し左右対称に車幅方向へ横長に成形されており、
車内照明器具等の室内露出部品設置用の貫通孔56、5
8やサンバイザー収納用の凹部60が設けられている。
図4のように、フロントヘッダー48は、車両後方端部
が上方へ曲折している。さらにルーフヘッドライニング
10の開口部12に対応する、フロントヘッダー48の
車幅方向中央の端部50が、ルーフヘッドライニング1
0の開口端部14、16および18と同様にその先端が
車両上側にフック状に折り返されて挿入部を形成してい
る。これらのルーフヘッドライニング10とフロントヘ
ッダー48とを車体へ取付けた後は、図4のようにルー
フヘッドライニング10の車両前方側端部88はフロン
トヘッダー48の車両後方側端部90の直上へ重なるよ
うに配設され、さらに端部50、14、16および18
にて、4辺とも車両上側にフック状に折り返された形状
をした長方形の開口部12を形成する。
【0017】一方、ルーフヘッドライニング10とフロ
ントヘッダー48の上方には、ハウジングレール30が
配置される。このハウジングレール30は、車体ルーフ
パネル車室側にスクリュー、溶接等の固定手段により固
定される部材であり、この直下に位置するルーフヘッド
ライニング10の中央部とフロントヘッダー48の後方
部を支持する役割をする。またこのハウジングレール3
0は、金属や硬質合成樹脂により製作され、車両後方に
開口部34を向けた平面形状がコ字状のレール部44、
その開口部34を塞ぐように車幅方向に縦長の部材5
2、及びその車両後方側に車両前方に開口部54を向け
たコ字状の部材46が、各々溶接により接合されてい
る。なお、部材46の車両後方端部付近の下面には、ブ
ラケット32の両端が固着されている。このブラケット
32は中央部が部材46から離間し、ルーフヘッドライ
ニング10のブラケット28の挿入用とされている。
尚、開口部54は必ずしも設ける必要は無い。
【0018】ここで、コ字状のレール部44と部材52
に囲まれた開口部34の各周縁部である開口端部36、
38、40および42は全て、図2に示されるような垂
直断面がコ字状の受部となっている。また、これらの受
部下面先端の曲折部36Aは斜め下方向に曲折されてお
り、挿入ガイド手段として挿入部の受部への差し込み
(挿入)を容易にしている。
【0019】さらに、車幅方向左側の開口端部40に関
しては図5の各分図に示すように、それらの受部の奥部
にコルク、合成樹脂、弾性体等で製作され、挿入部の挿
入量制限手段であるストッパー62が固着されており、
対向する開口端部38の受部よりも浅くしてある。その
深さに関しては、図5(C)のように挿入部14、16
を受部40、38へ差し込んだ後、挿入部14とストッ
パー62が当接した状態で、ルーフヘッドライニング1
0が概ねハウジングレール30の開口部の中央の位置
に、即ち軸Xが車幅方向中央に配置されるように設定さ
れている。
【0020】なお、対向する受部間の距離に関しては、
図5において、以下の3つの条件を満たすように成形さ
れている。
【0021】第1に、挿入部14、16が開口部34を
通して受部40、38の上方へ至るのを妨げる部分の対
向間隔、即ち図5(A)において受部の下面先端同士の
距離Lは、ルーフヘッドライニング10の対向する挿入
部の先端同士の距離Mよりも短い。この距離Mは、挿入
部14、16を永久変形の生じない程度に弾性変形で互
いに接近させ得る場合には、その弾性変形した状態での
距離Mでもよい(弾性変形していない場合よりも小寸法
である)。このため挿入部14、16は、これらを共に
同時に受部40、38へ挿入することはできない。
【0022】第2に、図5(B)のように一方の受部の
下面先端と他方の受部における挿入部の最大挿入位置と
の距離Nは、ルーフヘッドライニング10の対向する挿
入部の先端同志の距離Mよりも長い。
【0023】第3に、図5(C)のように予めストッパ
ーの挿入された受部の最大挿入位置と他方の受部の下面
先端との距離Kは、ルーフヘッドライニング10の対向
する挿入部の先端同志の距離Mよりも短い。
【0024】次に図1、図5および図6によって、本実
施例の作用を説明する。ここでは、ハウジングレール3
0は予め車体ルーフパネルの車室側に固定されている。
そこで、ルーフヘッドライニングの取付けは以下の手順
で行う。
【0025】まず、ルーフヘッドライニング10を車室
内側から持ち上げてハウジングレール30の下方へ配置
する。ここで、ルーフヘッドライニング側ブラケット2
8をハウジングレール側ブラケット32に車両後方側へ
向けて差し込み、それと同時に挿入部18を受部36へ
差し込む。ここで挿入部18を受部36へ差し込んだ状
態は、図6のようにルーフヘッドライニング10の挿入
部18よりも車両前方側が弾性変形の範囲内で全体的に
下方へ撓み、挿入部16は受部38の下方に位置する。
尚、ここでの挿入部16の撓み量は、挿入部の形成され
ていない部分の長さ(図6で、切欠端部16Aから切欠
端部18Aまでの折り返しコーナー部92に沿った長
さ)やコーナー部の曲率半径の大きさ等によって調整で
きる。
【0026】次に、車幅方向の開口端部の差し込みを行
う。まず、図5(A)において矢印P方向(車両右方
向)へ挿入部16を受部38に差し込む。この時、受部
38の下面先端部分は斜め下方向に曲折しているため、
差し込み前に挿入部16の先端が曲折した先端部分に乗
り、差し込みが容易に行える。この時、反対側の挿入部
14は矢印Q方向(車両略右方向)へ移動する。
【0027】挿入部16を受部38の奥まで差し込む
と、図5(B)のように反対側の挿入部14の先端が受
部40の下面先端よりも開口部内側に来るので、矢印R
方向(車両左方向)へ挿入部14を受部40へ最大挿入
位置まで差し込む。この時、対向する挿入部16は矢印
S方向(車両左方向)へ戻る。
【0028】挿入部14を受部40に差し込んでいく
と、図5(C)のようにストッパー62に当接し、挿入
部14の差し込み量が制限される。この時、対向する挿
入部16は受部38から外れること無く、受部38内に
留まるように挿入部14の最大挿入量が決められてい
る。そして、ルーフヘッドライニング10とハウジング
レール30との車幅方向の位置を調整する。
【0029】さらにルーフヘッドライニング10の接続
部20を車体に固定するために、固定手段としてビス止
めまたはクリップ止めを行う。これにより、ルーフヘッ
ドライニング10は車体及びハウジングレール30に対
する位置決めが完了する。
【0030】続いて、フロントヘッダーの取付けを行
う。ここではまず、挿入部50を受部42に差し込む。
そして、フロントヘッダー48の図示しない取付部を車
体に固定するために、固定手段としてビス止めまたはク
リップ止めを行う。これにより、フロントヘッダー48
は車体及びハウジングレール30に対する位置決めが完
了する。
【0031】こうして、ハウジングレール30に対す
る、ルーフヘッドライニング10とフロントヘッダー4
8の取付けを終える。
【0032】なお、本実施例では、ルーフヘッドライニ
ング10の開口端部を、コーナー部も含め折り返された
形状としており、コーナー部における折れ曲がりを防止
できる程度に剛性を強くして成形している。これによ
り、剛性強化等の目的で使用する取付け時の固定用部品
点数(従来技術における図12の補強用ブラケット11
0)を減らすことができ、ルーフヘッドライニング自体
の構造が簡易化される。更に、コーナー部も含め開口端
部が車両上方へ屈曲しているので、コーナー部とそれ以
外の部分の段差も車室内側からは見えず、見栄えの向上
が図れる。
【0033】また、ルーフヘッドライニング10の挿入
部の差し込みをヘラ等の道具を用いて行う必要は無くな
るため、取付け作業性は向上する。また、ハウジングレ
ール30の受部36、38、40、42の各々の下面先
端部分は斜め下方向に曲折されており、受部内へのルー
フヘッドライニングまたはフロントヘッダーの挿入部の
挿入案内用とされているため、さらに取付け作業性は向
上する。
【0034】また、コーナー部もまわりこむ形状が保持
されており、挿入部の差し込み時に挿入部の根元部分が
引っ張られて裂けたり、ヘラ等の取付け用器具により部
材表皮が傷付いたりする等の部材損傷の発生を防止する
ことができる。
【0035】なお、本実施例においては、ルーフヘッド
ライニングの開口端部がコ字状を形成する場合の取付け
構造に関して示したが、フロントヘッダーとルーフヘッ
ドライニングとが一体で構成され、ルーフヘッドライニ
ングの開口端部がロ字状を形成する場合も本発明は適用
できる。即ち、本実施例における車幅方向の挿入部の受
部への差し込み手順を、車両前後方向の挿入部の受部へ
の差し込み手順として適用すれば良い。尚、初めに車両
前後方向の挿入部を受部へ差し込んだ時、図6のように
ルーフヘッドライニングの中央部は弾性変形の範囲内で
全体的に下方へ撓み、車幅方向の挿入部がハウジングレ
ール受部の下へ位置することになる。
【0036】さらに、ルーフヘッドライニングの挿入部
とハウジングレールの受部の形状や構造に関し、以下の
各種の変形例も適用できる。
【0037】第1に、ハウジングレールの受部の深さを
前記実施例の図5において左右逆に設定した場合であ
る。
【0038】この場合、ルーフヘッドライニングの取付
手順を左右逆にすれば、前記実施例と同様の効果が得ら
れる。
【0039】第2に、図7(A)〜(C)のように予め
ハウジングレールの受部をその対向する受部間で最大挿
入深さに差異のあるように成形する場合である。
【0040】この場合は、ハウジングレールの浅い方の
受部が、図5に符号62で示した前記実施例におけるス
トッパを挿入したハウジングレール受部に相当し、ルー
フヘッドライニングの取付手順を前記実施例と同様に行
えばよい。
【0041】第3に、ハウジングレール受部の下面先端
に、実施例で示したような斜め下方向への曲折部が無い
場合である。
【0042】ハウジングレール受部の下面先端に斜め下
方向への曲折部を設ける事は、従来技術の課題である、
コーナー部において部材損傷が発生する事や剛性強化の
ために固定用部品を多く必要とする事を解決する手段で
は無いので、任意で良い。
【0043】第4に、図8のようにハウジングレール8
0の受部74を、その開口部全周ではなく、開口部のう
ち局所的に形成する場合である。即ち、開口部全周に設
けられた垂直断面形状がコ字状の受部74に対し、その
一部を残し他の部分を切り欠いて、端部76、78を形
成する場合である。但し、開口部の車両前方側、後方
側、車幅方向左右側の各々の端部には、最低1つの受部
を設ける。
【0044】これは以下の事由による。ルーフヘッドラ
イニング82の車体への取付けは、本発明のルーフヘッ
ドライニング挿入部72のハウジングレール受部74へ
の差し込み以外にもルーフヘッドライニング周縁部での
ビス留め等により行われる。よって、ルーフヘッドライ
ニング82の開口端部を支え、保持する程度であれば、
ルーフヘッドライニング挿入部72のハウジングレール
受部74への差し込みは、必ずしもハウジングレール開
口部全周にわたって行う必要は無いと考えられる。
【0045】第5に、ハウジングレールの開口端部に形
成される垂直断面形状がコ字状の受部に対し、開口部の
コーナー部以外において、コ字状の上方側の脚部を切り
欠いて、その垂直断面形状が図9の受部84のような逆
L字状になるよう成形する場合である。
【0046】これは以下の事由による。ハウジングレー
ル受部は、ルーフヘッドライニングの開口端部を支え、
保持することが主たる役割である。そうした場合、前記
実施例での垂直断面においてコ字状の下面部がルーフヘ
ッドライニングの開口端部を支え、保持する重要な部位
である。一方、コ字状の上面部はルーフヘッドライニン
グの位置ズレ防止のために機能するものの、必ずしもハ
ウジングレール開口部全周にわたり形成されている必要
は無いと考えられる。
【0047】第6に、ハウジングレール受部の垂直断面
形状がコ字状ではないが、ルーフヘッドライニング挿入
部を差し込み、保持することができる形状とされた場合
である。例えば、図10のように受部94の入口付近は
平行な位置とされ、奥部において下板96が斜め上方へ
向けてなだらかな坂を形成し、上板98に接合している
場合である。即ち、ルーフヘッドライニング挿入部を差
し込み、保持することができるハウジングレール受部で
あれば、本発明は適用できる。
【0048】
【発明の効果】本発明のルーフヘッドライニングの取付
構造では、ルーフヘッドライニングとハウジングレール
との取付け時のルーフヘッドライニングの取付け作業性
を向上させ、ルーフヘッドライニングの取付け作業時の
部材損傷を防止し、かつルーフヘッドライニングの構造
を簡易にすることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わるルーフヘッドライニン
グの取付構造に関する、ルーフヘッドライニングとハウ
ジングレール及びフロントヘッダーの配設を示した分解
斜視図である。
【図2】図1に示すルーフヘッドライニングをハウジン
グレールに差し込んだ状態での、図1の2−2線に沿っ
た断面図である。
【図3】図1でのG線で示されたルーフヘッドライニン
グ開口端部のコーナー部分を拡大した斜視図である。
【図4】本発明の実施例に係わるルーフヘッドライニン
グとフロントヘッダーの配設を示す断面図である。
【図5】本発明の実施例に係わるルーフヘッドライニン
グの取付構造に関する、ルーフヘッドライニングとハウ
ジングレールとの車幅方向の取付方法を、図1内の3−
3線に沿った断面によって示した図である。取付手順に
沿って(A)〜(C)の3つの分図から構成される。
(A)は車幅方向右側の挿入部を受部に差し込もうとし
ている図であり、(B)は車幅方向右側の挿入部を受部
の奥まで差し込んだ図であり、(C)は車幅方向左側の
挿入部を受部に差し込んだ図である。
【図6】本発明の実施例に係わるルーフヘッドライニン
グの車両後方側の開口端部をハウジングレール受部へ差
し込んだ直後の開口部のコーナー部分を拡大した斜視図
である。
【図7】本発明の実施例以外の変形例を図5と同様の断
面によって示した図である。
【図8】本発明の実施例以外の変形例を示したルーフヘ
ッドライニングとハウジングレールの斜視図である。
【図9】本発明の実施例以外の変形例を示したハウジン
グレールの垂直断面図である。
【図10】本発明の実施例以外の変形例を示したハウジ
ングレールの垂直断面図である。
【図11】従来のルーフヘッドライニングの平面図であ
る。
【図12】図11でのF線で示されたルーフヘッドライ
ニング開口端部のコーナー部分を拡大した斜視図であ
る。
【符号の説明】
10 ルーフヘッドライニング 12 ルーフヘッドライニングの開口部 14 ルーフヘッドライニングの挿入部 16 ルーフヘッドライニングの挿入部 30 ハウジングレール 34 ハウジングレールの開口部 38 ハウジングレールの受部 40 ハウジングレールの受部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 13/02 B62D 25/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する開口端部が共に車両上側に折り
    返されて反対方向に向いた保形性を有する挿入部とされ
    るルーフヘッドライニングと、 対向する開口端部が開口内側に向いて開口し前記挿入部
    を受け入れ保持する受部とされ、これらの互いに向き合
    う受部の間隔は前記互いに向き合う挿入部先端間長さよ
    り狭く、かつ一方の挿入部が一方の受部に所定量深く挿
    入された状態では他方の挿入部が他方の受部から開口内
    側に位置し、かつ前記他方の挿入部が前記他方の受部へ
    最大挿入深さまで挿入された状態では最初に挿入した一
    方の挿入部が一方の受部内に留まる車体ルーフパネルに
    組み付けられたハウジングレールと、を有するサンルー
    フ車のルーフヘッドライニングの取付構造。
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