JP3841383B2 - フロントグリルの取り付け構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の本体パネルに取り付けられるフロントグリルの取り付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6に示す様に、フロントグリルAの台座Bに開けられた四角い穴CにクリップDを取り付け、本体パネルEに開けられた取り付け穴FにクリップDをあてがい、フロントグリルAを押して取り付けている。そして、フロントグリルAを外すには、クリップDの四角い頭Gが台座Bの穴Cに一致するまでドライバ−で回し、フロントグリルAを引いて外すようにしている。フロントグリルAを再び取り付けるには、本体パネルEから外したクリップDをフロントグリルAに取り付けて行っている。このように、フロントグリルAにはクリップDを回動するための穴Hが設けられ、見栄えが悪かった。また、フィロントグリルAの取り付け取り外しには、多くの手数が掛かっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した様な従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、フロントグリルを本体パネルに容易に取り付け取り外しができ、しかも見栄えがよいフロントグリルの取り付け構造を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、フロントグリルの裏面に複数の台座を形成してその台座にクリップを取り付け、そのクリップを本体パネルに穿設した取り付け穴に挿入してフロントグリルを本体パネルに取り付けるフロントグリルの取り付け構造において、前記クリップは支柱と、その支柱の先端部両側面に形成された2本の腕と、前記支柱の後端部に形成された4角形状の頭部とを有し、クリップの台座への取り付けは台座に4角形状の穴を穿設してその穴にクリップの頭部を挿入し回動して係着しており、前記腕は支柱方向へ撓む可撓性を有し、かつその一方の腕に前記本体パネルの取り付け穴に係合する凹部を設け、他方の腕(9)には設けない。
【0005】
このような構造であるので、最初のフロントグリルの取り付けは従来と同様であるが、フロントグリルを外す場合は、凹部が設けられていない腕側にフロントグリルをずらすと、腕が撓んで凹部が取り付け穴から抜ける状態となり、フロントグリルを引いて一度に外すことができる。そして、フロントグリルにクリップが付いた状態で取り外されるので、再取り付けが容易にできる。また、フロントグリルの前面にクリップを回す穴を設けないですむので、フロントグリルの見栄えがよい。
【0007】
また、前記台座は楔形または円錐形に形成されているので、取り付け面の角度バラツキを吸収でき、フロントグリルに無理な応力が掛からず、何時までも変形することがない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1に示す様に、自動車(例えば貨物自動車)の正面には、フロントグリル3が設けられている。なお、図1において、符号20はヘッドライト、符号22はコーナーパネル、符号24はバンパを示している。
図2で示す様に、自動車の本体パネル1にはフロントグリル3を取り付ける複数の取り付け穴2があけられている。そして、本体パネル1に取り付けられるフロントグリル3の裏面には、複数の台座4が形成されている。この台座4は取り付け穴2に対向した位置に設けられ、台座4にはクリップ5が取り付けられている。
【0009】
図3、図4に示す様に、フロントグリル3に形成されている台座4には、クリップ5を取り付ける四角い穴6が開けられ、中空である。そして、この台座4は楔形に形成されている。
【0010】
クリップ5は支柱7と、支柱7の先端の両側面に形成された2本の腕8、9と、支柱7の後端に形成された四角い頭部10で構成されている。腕8、9は矢じり状であり、一方の腕8には凹部11が設けられている。このクリップ5は可撓性の樹脂で一体成形され、腕8、9は支柱7側に撓むようになっている。
【0011】
フロントグリル3にクリップ5を取り付けるには、クリップ5の四角い頭部10を台座4の四角い穴6に挿入し、45度回してクリップ5を台座4に固定する。同様にして、台座4の全ての穴6にクリップ5を取り付ける。なお、凹部11が設けられている腕8を下側に位置するように台座4に取り付けることにより、自動車の走行時に大きく振動しても常に凹部11と本体パネル1の取り付け穴2との係止が保持され、外れることがない。
【0012】
本体パネル1にフロントグリル3を取り付けるには、本体パネル1の取り付け穴2にクリップ5をあてがってフロントグリル3を押すと、クリップ5の腕8、9は撓んで窄まり、さらに押し込むと、腕8に設けられている凹部11の所で腕8は広がり、図5に示す様にフロントグリル3は本体パネル1に係止される。
【0013】
この状態において、台座4は楔状に形成されているので、本体パネル1とフロントグリル3の取り付け面に角度バラツキが有っても吸収でき、フロントグリル3に無理な応力が掛からず、何時までも変形することがない。また、台座4の稜線4aが本体パネル2に当接してフロントグリル3は強固に取り付けられる。
【0014】
フロントグリル3を本体パネル1から外すには、凹部11が設けられていない腕9側にフロントグリル3をずらすと、腕9が撓んで腕8に設けられている凹部11が取り付け穴2から抜ける状態となり、フロントグリル3を引いて一度に外すことができる。
【0015】
フロントグリル3を本体パネル1に再び取り付けるには、本体パネル1から外した時にフロントグリル3にはクリップ5が付いているので、上述したと同様に本体パネル1の取り付け穴2にクリップ5をあてがい、フロントグリル3を押して取り付ける。
【0016】
また、フロントグリル3の台座4は楔状ではなく円錐状でもよい。台座4を円錐状にすることにより、本体パネル1とフロントグリル3の取り付け面にどのような方向の角度バラツキが有っても吸収でき、フロントグリル3に無理な応力が掛からず、何時までも変形することがなくなる。
【0017】
なお、図示の実施の形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨ではない旨を付記する。
【0018】
【発明の効果】
以上のように本発明は、本体パネルに取り付け穴が開けられ、該取り付け穴に挿入されるクリップで取り付けられるフロントグリルの取り付け構造において、前記クリップの支柱は前記フロントグリルの裏面に設けられ、クリップの可撓性の2本の腕は支柱の先端の両側面に設けられ、一方の腕には前記取り付け穴に係止される凹部が設けられている。このような構造であるので、最初のフロントグリルの取り付けは従来と同様であるが、フロントグリルを外す場合は、凹部が設けられていない腕側にフロントグリルをずらすと、腕が撓んで腕に設けられている凹部が取り付け穴から抜ける状態となり、フロントグリルを引いて一度に外すことができる。そして、フロントグリルにクリップが付いた状態で取り外されるので、再取り付けが容易にできる。また、フロントグリルの前面にクリップを回す穴を設けないですむので、フロントグリルの見栄えがよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フロントグリルの取付状態を示す正面図。
【図2】本発明のフロントグリルを本体パネルに組み立てる前の斜視図である。
【図3】本発明のフロントグリルとクリップの組み立てる前の断面図である。
【図4】本発明のフロントグリルの台座とクリップの組み立てる前の正面図である。
【図5】本発明のフロントグリルを本体パネルに組み立てた状態の断面図である。
【図6】従来のフロントグリルを本体パネルに組み立てた状態の断面図である。
【符号の説明】
1・・・本体パネル
2・・・取り付け穴
3・・・フロントグリル
4・・・台座
5・・・クリップ
6・・・穴
7・・・支柱
8、9・・・腕
10・・・頭部
11・・・凹部
Claims (3)
- フロントグリル(3)の裏面に複数の台座(4)を形成してその台座(4)にクリップ(5)を取り付け、そのクリップ(5)を本体パネル(1)に穿設した取り付け穴(2)に挿入してフロントグリル(3)を本体パネル(1)に取り付けるフロントグリルの取り付け構造において、前記クリップ(5)は支柱(7)と、その支柱(7)の先端部両側面に形成された2本の腕(8および9)と、前記支柱(7)の後端部に形成された4角形状の頭部(10)とを有し、クリップ(5)の台座(4)への取り付けは台座(4)に4角形状の穴(6)を穿設してその穴(6)にクリップの頭部(10)を挿入し回動して係着しており、前記腕(8、9)は支柱方向へ撓む可撓性を有し、かつその一方の腕(8)に前記本体パネルの取り付け穴(2)に係合する凹部(11)を設け、他方の腕(9)には設けないことを特徴とするフロントグリルの取り付け構造。
- 前記台座(4)は楔形に形成されている請求項1に記載のフロントグリルの取り付け構造。
- 前記台座(4)は円錐形に形成されている請求項1に記載のフロントグリルの取り付け構造。
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