JP3111472B2 - 耐熱性樹脂組成物およびそれを成形してなるオーブン用樹脂耐熱食器 - Google Patents

耐熱性樹脂組成物およびそれを成形してなるオーブン用樹脂耐熱食器

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、優れた耐熱性および耐熱衝撃性を有し、機
械的特性とりわけ耐衝撃性に優れた成形品を与える耐熱
性樹脂組成物およびそれを成形してなるオーブン用樹脂
耐熱食器に関するものである。
<従来の技術> 近年、従来より使用されている陶器、磁器、ガラスな
どの食器に代わり、より軽量で耐衝撃性に優れた樹脂製
の食器が用いられるに至った。さらに、食品の冷凍保存
および電子レンジや電気オーブンによる加熱調理が一般
的に行なわれるようになり、低温からオーブンによる加
熱温度までの広い温度幅での使用が可能な食器が求めら
れている。
従来より、耐熱食器に使用されている樹脂としてはポ
リメチルペンテン、ポリスルホン、結晶化PETなどが挙
げられるが、いずれも電子レンジでの使用は可能である
が200℃以上の耐熱性が必要であるオーブンでの使用に
は不適当であった。
オーブンでも使用可能な耐熱性を有する樹脂製食器と
しは、特開昭56−43319号公報、同59−36154号公報、特
開平1−53820号公報に記載されているような芳香族ポ
リエステル製のものが知られている。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、上記各公報によりオーブンでも使用可
能な耐熱性を有する樹脂製食器として知られているもの
はいずれも耐衝撃性が十分ではなく、落下などにより破
損し易く、また、成形加工温度が極めて高いため成形時
に分解が起こったり、成形流動性が不良であるため複雑
形状の食器の成形が困難であるという問題があった。
そこで本発明は上記問題を解決し、成形加工性に優
れ、かつ耐衝撃性に優れた耐熱性樹脂組成物およびそれ
を成形してなるオーブン用樹脂耐熱食器を得ることを課
題とする。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結
果、特定構造の溶融時に液晶性を示す共重合ポリエステ
ルに、不純物である酸化鉄および酸化アルミニウムをほ
とんど含有しない、特定の粒子径を有するタルクおよび
ガラス繊維を配合してなる組成物が意外にも本発明の目
的に合致することを見い出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、 下記構造単位(I)〜(IV)からなり、構造単位
(I)および(II)の合計が構造単位(I)、(II)お
よび(III)の合計に対して80〜95モル%、構造単位(I
II)が構造単位(I)、(II)および(III)の合計に
対して20〜5モル%であり、構造単位(I)と(II)の
モル比[(I)/(II)]が78/22〜93/7であり、融点
(Tm(℃))が(i)式を満足し、さらに対数粘度が1.
0〜3.0dl/gである溶融液晶性を示す共重合ポリエステル
(A)100重量部に対し、Fe2O3およびAl2O3の合計含有
量が1重量%未満かつ平均粒子径が2.5〜3.5μmである
タルク(B)5〜200重量部およびガラス繊維(C)5
〜200重量部を含有してなる耐熱性樹脂組成物、および
この耐熱性樹脂組成物を成形してなるオーブン用樹脂耐
熱食器を提供するものである。
−10<Tm+5.89x−385.5<10 ……(i) (ただし、(i)式中のxは構造単位(III)の構造単
位(I)、(II)および(III)の合計に対する割合
(モル%)を示す。) O−R1−O ……(II) O−CH2CH2−O ……(III) CO−R2−CO ……(IV) (ただし、式中のR1 から選ばれた1種以上の基を、R2 から選ばれた1種以上の基を示す。また、式中Xは水素
原子または塩素原子を示し、構造単位(II)および(II
I)の合計と構造単位(IV)は実質的に等モルであ
る。) 上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息香酸から生
成したポリエステルの構造単位であり、構造単位(II)
は4,4′−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、
2,6−ジヒドロキシナフタレン、t−ブチルハイドロキ
ノン、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジヒドロキ
シビフェニルおよびフェニルハイドロキノンから選ばれ
た芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位を、
構造単位(III)はエチレングリコールから生成した構
造単位を、構造単位(IV)はテレフタル酸、4,4′−ジ
フェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボ
ン酸、1,2−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,
4′−ジカルボン酸およびジフェニルエーテルジカルボ
ン酸から選ばれた芳香族ジカルボン酸から生成した構造
単位を各々示す。
これらのうちR1としては が、R2としては が最も好ましい。
一方、上記構造単位(I)〜(IV)のうち構造単位
(I)および(II)の合計は構造単位(I)、(II)お
よび(III)の合計に対して80〜95モル%であり、好ま
しくは、83〜95モル%であり、より好ましくは86〜93モ
ル%である。また、構造単位(III)は構造単位
(I)、(II)および(III)の合計に対して20〜5モ
ル%であり、好ましくは17〜5モル%、より好ましくは
14〜7モル%である。構造単位(I)および(II)の合
計が構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対
して95モル%より大きいと溶融流動性が低下して重合時
に固化し、80モル%より小さいと耐熱性が不良となりい
ずれの場合も好ましくない。
また、構造単位(I)と(II)のモル比[(I)/
(II)]は78/22〜93/7であり、好ましくは85/15〜92/8
である。78/22未満であったり、93/7より大きい場合に
は耐熱性が不良となったり、流動性が不良となったりし
て本発明の目的を達成することができない。
また、構造単位(IV)は構造単位(II)および(II
I)の合計と実質的に等モルである。
本発明の耐熱性樹脂組成物に使用する共重合ポリエス
テルの代表的な製造法としては次の方法が挙げられる
が、(ロ)の方法が最も好ましい。
(イ)p−アセトキシ安息香酸などのヒドロキシ安息香
酸のアシル化物、4,4′−ジアセトキシビフェニル等の
芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル化物とテレフタル
酸などの芳香族ジカルボン酸とポリエチレンテレフタレ
ートなどのポリエステル、オリゴマまたはビス(β−ヒ
ドロキシエチル)テレフタレートなどの芳香族ジカルボ
ン酸のビス(β−ヒドロキシエチル)エステルを反応さ
せ、脱酢酸重合によって製造する方法。
(ロ)p−ヒドロキシ安息香酸、4,4′−ジヒドロキシ
ビフェニル等の芳香族ジヒドロキシ化合物と無水酢酸お
よびテレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸とポリエチ
レンテレフタレートなどのポリエステル、オリゴマまた
はビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレートなどの
芳香族ジカルボン酸のビス(β−ヒドロキシエチル)エ
ステルを反応させ、脱酢酸重合によって製造する方法。
これらの重縮合反応は無触媒でも進行するが、酢酸第
一錫、テトラブチルチタネート、酢酸ナトリウムおよび
酢酸カリウム、三酸化アンチモン、金属マグネシウム等
の金属化合物を添加した方が好ましいときもある。
また、本発明に使用する共重合ポリエステルの融点
(Tm(℃))は下記(i)式を満足する必要がある。
−10<Tm+5.89x−385.5<10 ……(i) ここに(i)式中のxは構造単位(III)の構造単位
(I)、(II)および(III)の合計に対する割合(モ
ル%)を示す。
構造単位(I)〜(IV)の組成比が上記の条件を満足
する場合であっても、ポリマの組成分布、ランダム性の
違いにより上記(i)式の融点をはずれる場合には流動
性、成形品の耐熱性および機械特性が不良になったり、
高温時のポリマの分解が起こりやすく、加熱減量が大き
いため好ましくない。ここで、融点(Tm)とは示差走査
熱量計により、昇温速度20℃/分で測定した際に観測さ
れる吸熱ピーク温度、後述のTm2を指す。
また、前述の示差熱量測定において、重合を完了した
ポリマを室温から融点以上の温度まで20℃/分の昇温条
件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(以下Tm1
と略す)と、Tm1の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保
持した後、−20℃/分の降温速度で室温まで一旦冷却し
た後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測され
る吸熱ピーク温度(以下Tm2と略す)の間に|Tm1−Tm2|
≦10℃の関係があることがポリマのランダム性の点から
好ましく、|Tm1−Tm2|≦6℃がより好ましい。
また、この共重合ポリエステルの対数粘度は0.1g/dl
濃度、60℃のペンタフルオロフェノール中で測定した値
が、1.0〜3.0dl/gであり、1.3〜2.5dl/gが好ましい。対
数粘度の値が1.0dl/g未満では機械的特性が不十分であ
り、3.0dl/gを越える場合は流動性が損なわれるためい
ずれの場合も好ましくない。
また、本発明に使用する共重合ポリエステルの分子量
分布は、例えば高分子論文集45巻531頁(1988)に記載
されている方法で測定可能であるが、分子量分布を示す
重量平均分子量(MW)と数平均分子量(MN)の比MW/MN
の値が3.0未満がランダム性の点から好ましく、2.9未満
がより好ましい。
本発明で使用する共重合ポリエステルの溶融粘度は10
0〜5,000ポイズが好ましく、特に200〜2,000ポイズがよ
り好ましい。
なお、この溶融粘度は(融点(Tm)+10)℃でずり速
度1,000(1/秒)の条件下で高化式フローテスターによ
って測定した値である。
なお、本発明で使用する共重合ポリエステルを重縮合
する際には上記構造単位(I)〜(IV)を構成する成分
以外に3,3′−ジフェニルジカルボン酸、2,2′−ジフェ
ニルジカルボン酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボ
ン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ
ンジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテ
レフタル酸などの脂環式ジカルボン酸、クロルハイドロ
キノン、メチルハイドロキノン、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル
プロパン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィ
ド、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4′−ジヒ
ドロキシジフェニルエーテル等の芳香族ジオール、1,4
−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族、脂環式ジオー
ル、m−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフト
エ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸、p−アミノフ
ェノールおよびp−アミノ安息香酸などを本発明の目的
を損なわない程度の少割合の範囲でさらに共重合せしめ
ることができる。
本発明の耐熱性樹脂組成物は上記の共重合ポリエステ
ル(A)100重量部に対し、Fe2O3およびAl2O3の合計含
有量が1重量%未満かつ平均粒子径が2.5〜3.5μmであ
るタルク(B)5〜200重量部およびガラス繊維5〜200
重量部を含むことを特徴とする。タルク(B)に含有さ
れるFe2O3およびAl2O3の合計含有量は1重量%未満であ
る必要があり、好ましくはFe2O3が0.5重量%未満、Al2O
3が0.5重量%未満であり、さらに好ましくはFe2O3が0.2
5重量%未満、Al2O3が0.25重量%未満である。Fe2O3
よびAl2O3の合計含有量が1重量%以上のタルクでは衝
撃強度が十分ではないため本発明の目的を達成すること
ができない。また、やはりタルク(B)に含有されるCa
O(酸化カルシウム)は0.5〜1.0重量%であることが好
ましい。
また、上記タルク(B)の平均粒子径は2.5〜3.5μm
の範囲である必要があり、より好ましくは2.7〜3.3μm
である。タルク(B)の平均粒子径が2.5μmより小さ
い場合や、3.5μmより大きい場合は衝撃強度が低かっ
たり、成形品の表面光沢が不良になったりするためいず
れの場合も好ましくない。なお、このタルク(B)の平
均粒子径は沈降法により測定したものである。
タルク(B)の含有量は上記の共重合ポリエステル
(A)100重量部に対し、5〜200重量部である。5重量
部未満では成形品表面の耐摩耗性が十分ではなく、200
重量%を越えると衝撃強度が低下するため、いずれの場
合も好ましくない。
ガラス繊維(C)の添加量は、共重合ポリエステル
(A)100重量部に対し、5〜200重量部の範囲が好まし
い。
本発明で使用するタルク(B)およびガラス繊維
(C)はそのままでも使用できるが、表面をシランカッ
プリング剤、チタネートカップリング剤など公知のカッ
プリング剤で処理したものも好ましく使用できる。
さらに、本発明の耐熱性樹脂組成物に対して、本発明
の目的を損なわない程度の範囲で、酸化防止剤および熱
安定剤(例えばヒンダードフェノール、ヒドロキノン、
ホスファイト類およびこれらの置換体など)、紫外線吸
収剤(例えばレゾルシノール、サリシレート、ベンゾト
リアゾール、ベンゾフェノンなど)、滑剤および離型剤
(モンタン酸およびその塩、そのエステル、そのハーフ
エステル、ステアリルアルコール、ステアラミドおよび
ポリエチレンワックスなど)、染料(例えばニグロシン
など)および顔料(例えばフタロシアニン、カーボンブ
ラックなど)を含む着色剤、可塑剤(例えばアジピン酸
エステル、フタル酸エステルなど)、難燃剤、帯電防止
剤などの通常の添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加して、
特定の特性を付与することができる。
本発明に使用する共重合ポリエステル(A)に上記タ
ルク(B)やガラス繊維(C)あるいは添加剤を添加す
る方法としては溶融混練することが好ましく、溶融混練
には公知の方法を用いることができる。例えば、バンバ
リーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単軸もしくは
二軸押出機などを用い、溶融混練して組成物とした後使
用することが好ましい。
上記した本発明の樹脂組成物は耐熱性に優れるため、
オーブン用樹脂耐熱食器として適している。
本発明の耐熱性樹脂組成物を溶融成形することにより
オーブン用樹脂耐熱食器は容易に得られるが、成形方法
としては、射出成形、押出成形、ブロー成形など公知の
成形方法を用いることが可能である。
<実施例> 以下に実施例により本発明をさらに説明する。
実施例1 留出管、撹拌翼を備えた反応容器にp−ヒドロキシ安
息香酸2293g(16.6モル)、4,4′−ジヒドロキシビフェ
ニル298g(1.6モル)、テレフタル酸266g(1.6モル)、
固有粘度が約0.6のポリエチレンテレフタレート346g
(1.8モル)および無水酢酸2224g(21.8モル)を仕込
み、次の条件で脱酢酸重合を行なった。
まず窒素雰囲気下130〜150℃で4時間、その後2.5時
間かけて250℃まで昇温し、さらに250℃で2.5時間反応
を続けた。さらに、2時間かけて系内を340℃まで昇温
させた後、1.5時間で系内を0.5mmHgまで減圧し、さらに
30分間反応を続け重縮合を完結させた。この結果、ほぼ
理論量の酢酸が留出し、ベージュ色のポリマが得られ
た。このポリマの理論構造式は次のとおりである。
k/l/m/n=83/8/9/17 また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台にの
せ、昇温して光学異方性の確認を行なったところ、液晶
開始温度は301℃であり、良好な光学異方性を示した。
このポリマの融点をパーキンエルマ社製DSC−7型を
用いて、昇温速度20℃/分の条件で測定したところ、Tm
1のピーク温度は335℃、Tm2のピーク温度は333℃であっ
た。
このポリマの(Tm+5.89x−385.5)の値は0.51であ
る。
なお、このポリマの対数粘度は2.1dl/gであり、溶融
粘度は343℃、ずり速度1000(1/秒)で820ポイズと流動
性がきわめて良好であった。
得られた共重合ポリエステル(A)100重量部に対
し、Fe2O3を0.15重量%およびAl2O3を0.14重量%を含有
し、平均粒子径3.0μmであるタルク(B)60重量部お
よびガラス繊維(C)(3mm長ガラスチョップトストラ
ンド日東紡(株)製)40重量部を335℃に設定した30mm
φの二軸押出機により溶融混合、ペレタイズした。
得られたペレットを東芝機械(株)製射出成形機IS−
80EPN型を用いて、成形温度335℃、金型温度100℃で、
肉厚5mm、100mm×150mm×40mmの直方体の食器を成形し
た。さらに、1/4″厚×2・1/2長のモールドノッチ衝撃
試験片を成形した。
食器はオーブン内で250℃、1000時間の耐熱試験を行
ったが、変形、破損などの変化は見られず、着色も見ら
れなかった。さらに、得られた試験片を用いてアイゾッ
ト衝撃試験を行ったところ6.2kgf−cm/cmと優れた耐衝
撃性を有していることが分かった。
比較例1〜4 実施例1と同じ共重合ポリエステル(A)100重量部
に対し、第1表に示す各種のタルクを実施例1と同じ方
法で、同じ配合量添加し、衝撃試験片を成形し、アイゾ
ット衝撃試験を行った。結果を第1表に合わせて示す。
いずれも実施例1に比べ、耐衝撃性が劣っていることが
分かった。
比較例5 最終重合温度を390℃とした以外は実施例1とほぼ同
様の条件で下記理論構造式を有するポリマを重合した。
得られたポリマは流動性が不良であり、かつ分解、発泡
がみられた。
k/l/m/n=82/15/3/18 得られたポリマ100重量部に対し、実施例1で用いた
ものと同じタルクを65重量部、実施例1の方法で添加
し、実施例1と同様の成形評価を行った。オーブン中に
於ける耐熱試験では変形、破損などの変化は見られなか
ったものの、着色が激しいことが分かった。また、アイ
ゾット衝撃試験の結果は、3.2kgf−cm/cmと実施例1に
比べて耐衝撃性が劣っていることが分かった。
<発明の効果> 本発明による耐熱性樹脂組成物は成形が容易でかつ高
い耐熱性を有しているうえ、優れた衝撃強度を有してお
り、オーブン用樹脂耐熱食器として電子レンジ・オーブ
ン等での使用に適している。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29K 67:00 B29L 22:00 (56)参考文献 特開 平1−197555(JP,A) 特開 平2−147657(JP,A) 特開 昭64−38464(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 67/00 - 67/08 C08K 3/00 - 3/40 A47J 36/00 - 36/04 B29D 22/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造単位(I)〜(IV)からなり、構
    造単位(I)および(II)の合計が構造単位(I)、
    (II)および(III)の合計に対して80〜95モル%、構
    造単位(III)が構造単位(I)、(II)および(III)
    の合計に対して20〜5モル%であり、構造単位(I)と
    (II)のモル比[(I)/(II)]が78/22〜93/7であ
    り、融点(Tm(℃))が(i)式を満足し、さらに対数
    粘度が1.0〜3.0dl/gである溶融液晶性を示す共重合ポリ
    エステル(A)100重量部に対し、Fe2O3およびAl2O3
    合計含有量が1重量%未満かつ平均粒子径が2.5〜3.5μ
    mであるタルク(B)5〜200重量部およびガラス繊維
    (C)5〜200重量部を含有してなる耐熱性樹脂組成
    物。 −10<Tm+5.89x−385.5<10 ……(i) (ただし、(i)式中のxは構造単位(III)の構造単
    位(I)、(II)および(III)の合計に対する割合
    (モル%)を示す。) O−R1−O ……(II) O−CH2CH2−O ……(III) CO−R2−CO ……(IV) (ただし、式中のR1 から選ばれた1種以上の基を、R2 から選ばれた1種以上の基を示す。また、式中Xは水素
    原子または塩素原子を示し、構造単位(II)および(II
    I)の合計と構造単位(IV)は実質的に等モルであ
    る。)
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の耐熱性樹脂組成物を成
    形してなるオーブン用樹脂耐熱食器。
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