JP3083148B2 - カットレタスの包装体およびその包装方法 - Google Patents

カットレタスの包装体およびその包装方法

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JP3083148B2 JP27446690A JP27446690A JP3083148B2 JP 3083148 B2 JP3083148 B2 JP 3083148B2 JP 27446690 A JP27446690 A JP 27446690A JP 27446690 A JP27446690 A JP 27446690A JP 3083148 B2 JP3083148 B2 JP 3083148B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カットレタスの包装体およびその包装方法
に関し、さらに詳しくは、カットレタスの保存時の褐
変、アルコール臭の発生、ドリップによる品質の低下、
雑菌の繁殖を防止し得るカットレタスの包装体および包
装方法に関する。
〔従来の技術〕
ファーストフーズ、ファミリーレストラン等を主体と
する外食産業が飛躍的に発展し、個人消費においては、
簡便性を求める今日、カットレタスを始めとする1次加
工野菜に対する需要が増大している。
しかし、このような需要動向のなかで、カットレタス
の品質保持技術はいまだ確立されておらず今後需要の増
大に伴い、品質に関連した問題が生じることが予想され
る。
現在、最も大規模に行われているカットレタスの生
産、流通工程は以下の通りである。
(1) 外葉の除去、2〜4分割後、芯を除去し、コン
ベアーに供給 (2) コンベアーで搬送されたレタスを注水しながら
スライサーでカット (3) 冷水を満たした洗浄槽で冷却を兼ねながら洗浄
し、水切り (4) 遠心脱水機で脱水・計量 (5) 密封包装(場合によっては脱気包装) (6) 配送までの間冷蔵庫に保管 (7) 冷蔵庫、保冷車により搬送 〔発明が解決しようとする課題〕 このようなカットレタスの加工・流通工程において、
品質に影響する要因としては、切断刃の切れ味、切
断幅、洗浄と脱水、脱気(残存ガス量)、包材の
種類と形態、保存温度(配送温度)等挙げられる。
これに対し、変質現象としては、褐変、異臭、
腐敗、呼吸の増加、微生物の増殖等が挙げられる。
しかしながら、従来のような製造方法では、包装系内
の酸素および炭酸ガス濃度は、カットレタスの呼吸量
(保存温度)、包材の種類・形態(ガス透過度,表面
積)、および残存ガス量に依存しているため、適正ガス
濃度にするのに時間がかかる場合や、カットレタスに適
した適正ガス濃度にならない場合等の問題があった。例
えば、包装系内の酸素濃度が高く推移すると褐変の原因
となり、低く推移した場合には、異臭の原因となる。
また、脱水に関していえば、洗浄後の脱水をしない場
合には、残存水分によるカットレタスの腐敗、とろけ、
褐変が急速に進行する。しかし、長時間高速で遠心脱水
を行った場合、乾燥によるしおれ、折れ等の損傷が生
じ、その後の品質低下が助長される。
保存温度、配送温度について述べれば、凍結しないな
るべく低い温度にて保存、流通するのが望ましいが、現
在の搬送状況では、徹底した低温管理は難しく、流通時
に10℃以上の温度にさらされる機会も多々ある。
以上の様な要因により、搬送期間を含めて、カットレ
タスを1週間以上良好に保存する方法は未だ開発されて
いない状況である。
本発明の目的は、約10℃程度の現状可能な流通条件下
で、カットレタスの品質の低下を防止し得るカットレタ
スの包装体、およびカットレタスの包装方法を提供する
ことである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的に鑑み、鋭意研究の結果、本発明者らは、外
葉を除去後、芯とり、カット、洗浄・殺菌、脱水工程を
経たカットレタスを計量後、吸水性シートとともに、適
度な酸素透過性を有し、かつヒートシール性を有するフ
ィルムよりなる袋状包装体に入れ、一旦減圧下に保持し
た後、窒素および/または炭酸ガスを包装体内に導入
し、初期の残存酸素濃度が1%〜5%の範囲内となるよ
うにガス置換包装した後、ヒートシール密封し、冷蔵す
ることにより、カットレタスの鮮度を良好に保持し得る
ことを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明はカットレタスの下部に位置する吸
水性シートと、カットレタスおよび吸水性シートの外側
を被覆する、適度な酸素透過性を有するフィルムにより
構成される袋状体とからなるカットレタスの包装体であ
って、前記吸水性シートは、カットレタス側に位置する
透水性シートと、透水性シートあるいは非透水性シート
と、前記両シートの間に挟着された高吸水性樹脂とから
なり、前記吸水性シートとカットレタスとの間に水切り
用カゴが設置されており、かつ前記袋状体はヒートシー
ル性を有するカットレタスの包装体である(第1、第3
図参照)。この包装体は、被覆後減圧下で窒素および/
または炭酸ガスを導入することによりカットレタスを、
初期の残存酸素濃度が1%〜5%の範囲内でガス置換包
装することができ、その後冷蔵で保存することができる
点に特徴を有する。
また、本発明は、外葉を除去後、芯とり、カット、洗
浄・殺菌、脱水工程を経たカットレタスを計量後、カッ
トレタス側に位置する透水性シートと、透水性シートあ
るいは非透水性シートと、前記両シートの間に挟着され
た高吸水性樹脂とからなる吸水性シートと、前記吸水性
シートとカットレタスの間に水切りカゴを設置するとと
もに、適度な酸素透過性を有し、かつヒートシール性を
有するフィルムよりなる袋状包装体に入れ、減圧下また
は一旦減圧下に保持した後、窒素および/または炭酸ガ
スを包装体内に導入しガス置換包装した後、ヒートシー
ル密封し、冷蔵することを特徴とするカットレタスの包
装方法である。なお、上記ガス置換は初期の残存酸素濃
度が1%〜5%の範囲内となるように行う。
〔作 用〕
本発明の構成と作用を説明する。
本発明において使用する吸水性シートは、カットレタ
ス側に位置する透水性シートと、透水性シートあるいは
非透水性シートと、前記両シートの間に挟着された高吸
水性樹脂とからなる(第3図参照)。
上記高吸水性樹脂としては、例えばデンプン・アクリ
ル酸塩のグラフト重合体、カルボキシメチルセルロース
架橋体、ビニルアルコール・アクリル酸塩共重合体、ポ
リアクリルニトリル加水分解物、架橋ポリアクリル酸
塩、変性ポリビニルアルコール、アクリル酸塩重合体、
アクリル酸塩・アクリルアミド共重合体又はイソブチレ
ン・無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。
通常、上記高吸水性樹脂は、純水で500〜1500cc/gの
吸水能力を有する。なお、これら高吸水性樹脂は、単独
で使用しても、2種以上を併用してもよい。
このような高吸水性樹脂の量は、吸水性シート1m2
り0.1g〜200gが好ましい。高吸水性樹脂の量が0.1g未満
では、十分な吸水性を発揮できず、また200gを越えても
コスト高になるだけで意味がない。特に好ましい高吸水
性樹脂の量は1〜100g/m2である。また高吸水性樹脂の
形状は、粉末粒状が好ましく、その粒径は0.1〜数1000
μmのものが使用できる。
なお、本発明においては、上記高吸水性樹脂に、呼吸
により発生した水分および脱水時に残存した水分中での
雑菌の繁殖を防止することを目的として、抗菌剤を添加
することができる。上記抗菌剤としては、抗菌作用を有
する金属イオンをイオン交換により保持しているゼオラ
イト(以下抗菌ゼオライトとする)が安定性、衛生性の
観点から好ましい。このような抗菌ゼオライトとしては
例えば特開昭58−7615号公報に開示されているアルミノ
シリケートよりなる天然または合成ゼオライトのイオン
交換可能部分に抗菌作用を持つ金属イオンを保持してい
るものが挙げられる(第4図参照)。
上記抗菌作用を持つ金属イオンとしては、銀、銅、亜
鉛、錫、鉛、ビスマス等のイオンが挙げられる。上記金
属イオンとしては、特に銀、銅、亜鉛が好ましい。な
お、上記金属イオンは単独で使用しても2種以上を併用
してもよい。
また、ゼオライトとは、一般に三次元的に発達した骨
格構造を有するアルミノシリケートであって、一般には
Al2O2を基準にして、xM2/nO・Al2O3・ySiO2・zH2O(式
中Mはイオン交換可能な通常は1価〜2価の原子価の金
属、nはこの原子価、xおよびyはそれぞれ、金属酸化
物、シリカの係数、zは結晶水の数を表している)で表
される。
このようなゼオライトとしては、その固体粒子の比表
面積は、150m2/g(無水ゼオライト基準)以上のものが
好ましい。またその構成成分であるSiO2/Al2O3モル比は
14以下であり、好ましくは11以下である。
上記ゼオライトの形状は粉末粒子状が好ましく、その
粒子径は特に制限されないが、通常0.1μ〜数100μであ
る。
このような特性を有するゼオライトを使用することに
より、前記抗菌性金属イオンの保持量をイオン交換法に
より任意に調節して、所望の抗菌性を有する抗菌ゼオラ
イトを調製することができる。
抗菌性を有する金属の配合量は、抗菌ゼオライト全体
に対して、0.1重量%〜飽和量である。ここで飽和量と
は、使用するゼオライトのイオン交換容量の飽和価であ
る。0.1重量%より低い金属含有量では、十分な抗菌作
用が得られない。好ましい金属配合量は0.3〜10重量%
である。
このような抗菌ゼオライトの添加量は、吸水性シート
1m2当たり、0.1g〜100gが好ましく、特に0.2g〜10gが好
ましい。抗菌ゼオライトの添加量が0.1g/m2未満では十
分な抗菌性を発揮できず、また100g/m2を越えてもコス
ト高になるだけである。
また、本発明においては、包装袋内が低酸素濃度にな
った場合に、カットレタスより発生するアルコールおよ
びアルデヒドの臭いを低減することを目的として、脱臭
剤を添加することができる(第4図参照)。
上記脱臭剤としては、特に制限されないが、例えば下
記の材料を用いることができる。
物理的脱臭剤 中性活性炭、繊維化炭素吸着剤、ゼオライト、活性ア
ルミナ、酸性白土等 化学脱臭剤 酸性剤、アルカリ性剤、酸化剤、還元剤等 物理・化学脱臭剤 アルカリ性または酸性添着活性炭、植物精油等を吸着
させたゼオライト等 その他 鉄フタロシアニン誘導体、酸化亜鉛等の脱硫作用を有
する塩、鉄(II)化合物とL−アスコルビン酸およびミ
ョウバンの混合物等 上記脱臭剤の含有量は、十分な脱臭能力を有するため
には、シート1m2当り、0.1g〜100gが好ましく、特に0.2
g〜50gが好ましい。脱臭剤の添加量が0.1g/m2未満では
十分な脱臭性を発揮できず、また100g/m2を越えてもコ
スト高となるだけで、効果はほとんど変わらない。
なお、上記脱臭剤は単独で使用しても、併用してもよ
い。
高吸水性樹脂に抗菌ゼオライトおよび/または脱臭剤
を添加するには、一般に用いられる方法を用いればよ
い。例えば、シート上に高吸水性樹脂の粉末と、抗菌剤
および/または脱臭剤の粉末とを均一に散布し、その上
からもう一方のシートを被せ、加熱圧着する方法、ある
いは高吸水性樹脂を作成する際に、抗菌ゼオライトおよ
び/または脱臭剤を配合する方法等が適当である。
なお、高吸水性樹脂は、その他改質を目的として、食
品の衛生上支障のない他の添加剤を適宜添加することが
できる。その場合その添加方法は、上記抗菌ゼオライト
および脱臭剤と同じでよい。
また、本発明において高吸水性樹脂を挟着するのに使
用するシートは、少なくともカットレタス側では透水性
を有する必要がある。透水性シートとしては、不織布、
紙等が挙げられる。また上記透水性シートは1枚の紙あ
るいは不織布で構成される必要はなく、被包装体の形
状、大きさ等により紙どうし、不織布どうしあるいは紙
と不織布とを2枚以上を適宜組み合わせて用いることが
できる。特に高吸水性樹脂の側が紙で、カットレタス側
が不織布となるように2枚の膜を組み合わせたものが好
ましい。なおその厚さ等は被包装体の形状、大きさ等に
より適宜設定すればよい。
また吸水性シートの外側は、透水性シートである必要
はなく、非透水性シートであってもよい。上記非透水性
シートとしては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ
アミド等の各種合成樹脂フィルムを用いることができ
る。なお、上述の非透水性シートと不織布や紙等からな
る透水性シートとを組み合わせたものも用いることがで
きる。
このような2類のシートと、高吸水性樹脂とからなる
吸水性シートは、例えば高吸水性樹脂の粉末と、必要に
応じて抗菌性ゼオライトおよび/または脱臭剤の粉末と
を一方のシート上に散布、その上部を他方のシートで被
覆した後、加熱圧着することにより得ることができる。
この際、上記シートが2枚以上の膜からなる場合、各膜
間も、同時に加熱圧着される。なお、2枚のシートと、
高吸水性樹脂との接着性の向上のために、高吸水性樹脂
の粉末に適宜バインダーを添加するのが好ましい。バイ
ンダーとしては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ
アミド等の熱可塑性樹脂が挙げられる。バインダーの添
加量は、吸水性シート1m2当り0.1g〜10g、好ましくは0.
5g〜5gである。またその添加方法は、高吸水性樹脂の粉
末の散布と同時あるいは前後してシート上に散布すれば
よい。
本発明において、適度な酸素透過性を有するフィルム
としては、通常の熱可塑性樹脂の厚みを変化させて、酸
素透過度を調整したもの、1種以上のフィルムを貼合し
酸素透過度を調整したもの等であり、熱可塑性樹脂とし
ては、ポリエチレン、エチレン酢ビコポリマー、アイオ
ノマー、ポリプロピレン、ポリブタジエン等を使用で
き、フィルムの23℃における酸素透過度は4000〜10000c
c/m2・atm・24hrsのものが望ましい。
酸素透過度が4000cc/m2・atm・24hrs未満であると、
カットレタスを包装した際に、包装系内に流入してくる
酸素量が少なくなり、カットレタスが窒息する場合や、
嫌気的呼吸によりエタノールやアルデヒドを発生し、商
品価値が低下する。酸素透過度が10000cc/m2・atm・24h
rsを越えると、包装系内に流入してくる酸素量が多くな
り、包装系内の酸素濃度が上がるため、カットレタスの
呼吸量は低下せず、褐変と原因となる。
このような吸水性シートおよび適度な酸素透過性を有
するフィルムよりなる袋状体を用いて、カットレタスを
包装するには、外葉を除去、芯取り、カット、洗浄・殺
菌、脱水、計量を経たカットレタスとともに吸水性シー
トを、袋状体にて被覆する。この際に透水性基材の面を
カットレタスの側とする。その後、開封状態のまま減圧
状態に保持し、窒素および/または炭酸ガスを導入し、
ヒートシールすることによりガス置換包装すればよい。
上記減圧条件としては、カットレタスの品質保持のた
め、過度の真空は避けるべきで、10mmHg〜350mmHgの範
囲が適当である。従来のシール密封包装では、包装体内
の酸素濃度低下はカットレタスの呼吸量に依存していた
ため、適正酸素濃度になるのに時間がかかり、その間に
カットレタスは褐変する場合が多かったが、初期の残存
酸素濃度が1%〜5%の範囲となるように窒素および/
または炭酸ガス置換包装することにより包装体内の酸素
濃度は、速やかに適正濃度まで低下し、その後、包装体
外からの酸素透過量と、呼吸による酸素消費量のバラン
スが取れ、適正酸素濃度に維持されるため、褐変は発生
しない。初期の残存酸素濃度が1%以下であると、保存
中にカットレタスは嫌気的呼吸を行い、エタノールまた
はアルデヒドを発生し、異臭の原因となる。また、初期
の残存酸素濃度が5%以上であると、適正酸素濃度に低
下するのに時間がかかり、その間にカットレタスが褐変
する場合がある。
更に本発明の包装方法では包装後密封して冷蔵する
が、その冷蔵温度は0〜15℃が好ましい。
水分は、吸水性シートに吸収される。このため、カッ
トレタスの見栄えが良くなるばかりか、残存水分中での
微生物の繁殖が抑制できる。吸水性シートを使用する際
に、水切りカゴを用いて、カゴの下部に吸水性シートを
設置すれば、より効果的である(第2図参照)。また、
洗浄・殺菌工程に0℃〜10℃の冷オゾン水を用いること
により、品質低下による呼吸の抑制および初菌数低下が
期待でき、より効果的である。
このようにして、カットレタスを包装することによ
り、カットレタスを包装する際の、褐変、アルコール臭
の発生、ドリップによる品質の低下、雑菌の繁殖等の問
題を解決することができる。
本発明の包装方法によれば、カットレタスに褐変が発
生せずに外観が良好に保持されるばかりか、アルコール
臭の発生、ドリップによる風味・食感の低下、雑菌の繁
殖等が抑制される。
このような効果が得られる理由は、カットレタス側に
位置する透水性シートと、透水性シートあるいは非透水
性シートと、前記両シートの間に挟着された高吸水性樹
脂とからなる吸水性シートとともに、適度な酸素透過性
を有し、かつヒートシール性を有するフィルムよりなる
袋状包装体に入れ、一旦減圧下に保持した後、窒素およ
び/または炭素ガスを包装体内に導入し、初期の残存酸
素濃度が1%〜5%の範囲内となるようにガス置換包装
した後、ヒートシール密封し、冷蔵しているため、カッ
トレタスの余剰水が除去され、しかも包装体内が速やか
に適正酸素濃度に維持されるためと考えられる。
〔実施例〕
本発明の実施例を説明するが、本発明はこれによって
限定されるものではない。
実施例1 坪量25g/m2の紙(メーテル(株)社製MSP25)の上に
高吸水性樹脂(住友精化(株)製 アクアキープ10SH
P)を20g/m2、バインダー(東レ(株)社製 ケミットR
272S)を2g/m2、抗菌剤(鏡紡(株)製バクテキラーBM5
01A)を1g/m2、脱臭剤(ラサ工業(株)製KD211)を10g
/m2の量で均一に散布し、この上をさらに前述の坪量25g
/m2の紙で覆い、80℃の加熱エンボスロールで挟着一体
化した。
このシートを380mm×480mmにカッティングし、不織布
(クラレ(株)製NA240JP2096)上に載せ、下部に不織
布を原紙サイドに折り込んだ。さらに上部より不織布を
給紙し、サイド部をギアロールにより120℃でヒートシ
ールした。またエンド部はシールバーにより、130℃で
ヒートシールし、さらに全体に加熱エンボスロールを通
し、80℃で挟着一体化した。一体化後、エンド部におい
て390mm×490mmにカッティングし、上記高吸水性樹脂の
層を上部2層、下部2層の積層材料の間に挟着した吸水
性シートを作成した。
レタスは、芯を除去し、半分に分割後、その側面より
カッティングし、約5cm四方の形状とし、オゾン濃度5pp
mの冷オゾン水(水温:約5℃)に約10分間浸漬し、洗
浄・殺菌処理を行い、ザルで脱水した後、1kg計量し
た。
上記吸水性シートおよびカットレタスを線状低密度ポ
リエチレン(LLDPE)で作成したパウチ(出光石油化学
(株)社製モアテック0238N、サイズ:0.03mm×400mm×5
00mm、23℃における酸素透過度:7600cc/m2・24hrs・at
m)に入れ、250mmHgに一旦減圧し、その後、窒素・炭素
ガス混合ガス(1:1混合ガス)で、ガス置換包装を行っ
た。ガス置換包装時の包装体内の残存酸素濃度は、3.7
%であった。
実施例2 坪量25g/m2の紙(メーテル(株)社製MSP25)の上に
高吸水性樹脂(住友精化(株)製アクアキープ10SHP)
を20g/m2、バインダー(東レ(株)社製 ケミットR272
S)を2g/m2、抗菌剤(瞳紡(株)製 バクテキラーBM50
1A)を1g/m2、脱臭剤(ラサ工業(株)製 KD211)を10
g/m2の量で均一に散布し、この上をさらに前述の坪量25
g/m2の紙で覆い,80℃の加熱エンボスロールで挟着一体
化した。
このシートを330mm×330mmにカッティングし、不織布
(クラレ(株)製NA240JP2096)上に載せ、下部の不織
布を原紙サイドに折り込んだ。さらに上部より不織布を
給紙し、サイド部をギアロールにより120℃でヒートシ
ールした。またエンド部はシルバーにより、130℃でヒ
ートシールし、さらに全体を加熱エンボスロールを通
し、80℃で挟着一体化した。一体化後、エンド部におい
て340mm×340mmにカッティングし、上記高吸水性樹脂の
層を上部2層、下部2層の積層材料の間に挟着した吸水
性シートを作成した。
レタスは、芯を除去し、半分に分割後、その側面より
カッティングし、約5cm四方の形状とし、オゾン濃度5pp
mの冷オゾン水(水温:約5℃)に約10分間浸漬し、洗
浄・殺菌処理を行い、ザルで脱水した後、1kg計量後、
上記吸水性シートをカゴ部分と水受け部分の間に設置し
た水切りカゴの中に入れた。
上記カットレタス入りの水切りカゴを無延伸ポリプロ
ピレン(CPP)で作成したパウチ(東燃化学(株)社製F
409CEX、サイズ:0.025mm×500mm×500mm、23℃における
酸素透過度:4700cc/m2・24hrs・atm)に入れ、250mmHg
に一旦減圧し、その後、窒素・炭酸ガス混合ガス(1:1
混合ガス)で、ガス置換包装を行った。ガス置換包装時
の包装体内の残存酸素濃度は、4.2%であった。
比較例1 実施例1と同様の吸水性シート、パウチを用いて、実
施例1,2と同様に作成したカットレタスをガス置換包装
せずに包装した。
比較例2 実施例2と同様の吸水性シート、パウチ、水切りカゴ
を用いて、実施例1,2と同様に作成したカットレタスを
ガス置換包装せず包装した。
比較例3 線状低密度ポリエチレン(LLDPE)で作成したパウチ
(出光石油化学(株)社製モアテック0238N、サイズ:0.
06mm×400mm×500mm、23℃における酸素透過度:3800cc/
m2・24hrs・atm)を使用し、実施例1と同様の吸水性シ
ートを用い、実施例1,2と同様に作成したカットレタス
を、実施例1と同様の方法でガス置換包装を行った。ガ
ス置換包装時の包装体内の残存酸素濃度は、3.6%であ
った。
比較例4 無延伸ポリプロピレン(CPP)で作成したパウチ(東
燃化学(株)社製F409CEX、サイズ:0.025×500mm×500m
m、23℃における酸素透過度:2300cc/m2・24hrs・atm)
を使用し実施例2と同様の吸水性シート、水切りカゴを
用い、実施例1,2と同様に作成したカットレタスを、実
施例2同様の方法でガス置換包装を行った。ガス置換包
装時の包装体内の残存酸素濃度は、4.3%であった。
比較例5 実施例1と同様のパウチを用いて、実施例1,2と同様
に作成したカットレタスを、吸水性シートを使用せず
に、実施例1と同様の方法でガス置換包装を行った。ガ
ス置換後の包装体内の残存酸素濃度は、3.5%であっ
た。
実 験 実施例1,2および比較例1〜5のカットレタス包装体
を10℃で7日間保存し、保存中のガス濃度の推移、褐変
の発生、異臭の発生、一般性菌数を測定した。
結果を表1〜表4に示す。
第1表〜第4表より明らかな様に、本発明の包装方法
により製造されたカットレタス包装体は、10℃で7日間
保存後も、褐変や異臭は発生せず、一般生菌の増殖も緩
やかで、良好であった。
〔発明の効果〕
本発明は、上記詳記したように構成されているから、
本発明のカットレタスの包装方法によれば、吸水性シー
トと、前記吸水性シートとカットレタスの間に水切りカ
ゴを設置するとともに、適度な酸素透過性を有し、かつ
ヒートシール性を有するフィルムよりなる袋状包装体カ
ットレタスを入れ、一旦減圧下に保持した後、窒素およ
び/または炭酸ガスを包装体内に導入し、初期の残存酸
素濃度が1%〜5%の範囲内となるようにガス置換包装
した後、ヒートシール密封しているので、カットレタス
の余剰水が除去され、雑菌の繁殖を抑制できるばかりで
なく、保存時の褐変や異臭を抑制することができるとい
う効果が奏され、産業上益するところ大である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明の模式図の一例、第3図、第4
図は本発明で用いることのできる吸水性シートの一例の
模式断面図である。 1:カットレタス、2:袋状体、3:吸水性シート、4:水切り
カゴ、5:水受け部分、6:不織布、7:紙、8:混合粉末、9:
高吸水性樹脂、10:バインダー、11:抗菌剤、12:脱臭剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−193678(JP,A) 特開 平2−175140(JP,A) 特開 平3−72843(JP,A) 特開 昭63−63339(JP,A) 特開 昭49−66434(JP,A) 特開 昭48−35055(JP,A) 特開 平1−225441(JP,A) 特開 昭62−51947(JP,A) 特開 平2−92236(JP,A) 実開 平2−31877(JP,U) 実開 平2−31878(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23B 7/00 - 7/16

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カットレタスの下部に位置する吸水性シー
    トと、カットレタスおよび吸水性シートの外側を被覆す
    る、適度な酸素透過性を有するフィルムにより構成され
    る袋状体とからなるカットレタスの包装体であって、前
    記吸水性シートは、カットレタス側に位置する透水性シ
    ートと、透水性シートあるいは非透水性シートと、前記
    両シートの間に挟着された高吸水性樹脂とからなり、前
    記吸水性シートとカットレタスとの間に水切り用カゴが
    設置されており、かつ前記袋状体はヒートシール性を有
    するカットレタスの包装体。
  2. 【請求項2】透水性シートが、紙および/または不織布
    よりなる請求項1記載のカットレタスの包装体。
  3. 【請求項3】水切り用カゴが、カゴ部分と水受け部分よ
    り構成されており、前記吸水シートはカゴ部分と水受け
    部分の間に設置される請求項2記載のカットレタスの包
    装体。
  4. 【請求項4】適度な酸素透過度性を有するフィルムの23
    ℃における酸素透過度が、4000〜20,000cc/m2・atm・24
    hrsである請求項1乃至3のいずれかに記載のカットレ
    タスの包装体。
  5. 【請求項5】外葉の除去後、芯とり、カット、洗浄・殺
    菌、脱水工程を経たカットレタスを計量後、カットレタ
    ス側に位置する透水性シートと、透水性シートあるいは
    非透水性シートと、前記両シートの間に挟着された高吸
    水性樹脂とからなる吸水性シートと、前記吸水性シート
    とカットレタスの間に水切りカゴを設置するとともに、
    適度な酸素透過性を有し、かつヒートシール性を有する
    フィルムよりなる袋状包装体に入れ、減圧下または一旦
    減圧下に保持した後、窒素および/または炭酸ガスを包
    装体内に導入しガス置換包装した後、ヒートシール密封
    し、冷蔵することを特徴とするカットレタスの包装方
    法。
  6. 【請求項6】透水性シートが、紙および/または不織布
    の2枚以上の膜からなり、前記2枚以上の膜が、加熱圧
    着により結合されている請求項5記載のカットレタスの
    包装方法。
  7. 【請求項7】透水性シートが高吸水性樹脂側に位置する
    紙と、不織布の積層体である請求項6記載のカットレタ
    スの包装方法。
  8. 【請求項8】水切り用カゴが、カゴ部分と水受け部分よ
    り構成されており、吸水性シートはカゴ部分と水受け部
    分の間に設置される請求項5乃至7のいずれかに記載の
    カットレタスの包装方法。
  9. 【請求項9】高吸水性樹脂に、抗菌剤および/または脱
    臭剤を添加する請求項5乃至8のいずれかに記載のカッ
    トレタスの包装方法。
  10. 【請求項10】抗菌剤が抗菌作用を有する金属イオンを
    イオン交換により保持しており、比表面積が150m2/g以
    上で、SiO2とAl2O3とのモル比(SiO2/Al2O3)が14以下
    のゼオライト系固体粒子である請求項9記載のカットレ
    タスの包装方法。
  11. 【請求項11】ゼオライト系固体粒子が、A型ゼオライ
    ト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト、モルデナイトか
    ら選ばれた1種または2種以上より構成される請求項10
    記載のカットレタスの包装方法。
  12. 【請求項12】抗菌作用を有する金属イオンが、銀、
    銅、亜鉛から選ばれた1種または2種以上の金属イオン
    である請求項9または10記載のカットレタスの包装方
    法。
  13. 【請求項13】抗菌剤および/または脱臭剤の添加量が
    吸水性シート1m2あたり0.1〜100gである請求項9記載の
    カットレタスの包装方法。
  14. 【請求項14】高吸水性樹脂が、デンプン・アクリル酸
    塩のグラフト重合体、カルボキシメチルセルロース架橋
    体、ビニルアルコール・アクリル酸塩共重合体、ポリア
    クリルニトリル加水分解物、架橋ポリアクリル酸塩、変
    性ポリビニルアルコール、アクリル酸塩重合体、アクリ
    ル酸塩・アクリルアミド共重合体又はイソブチレン・無
    水マレイン酸共重合体から選ばれた1種または2種以上
    である請求項5乃至13のいずれかに記載のカットレタス
    の包装方法。
  15. 【請求項15】高吸水性樹脂の量が吸水性シート1m2
    たり0.1〜200gである請求項5乃至13のいずれかに記載
    のカットレタスの包装方法。
  16. 【請求項16】適度な酸素透過度性を有するフィルムの
    23℃における酸素透過度が、4000〜20,000cc/m2・atm・
    24hrsである請求項5記載のカットレタスの包装方法。
  17. 【請求項17】洗浄・殺菌工程が、15℃以下の冷オゾン
    水に浸漬することによりなされる請求項5記載のカット
    レタスの包装方法。
  18. 【請求項18】冷蔵の温度は、0℃から15℃の範囲であ
    る請求項5記載のカットレタスの包装方法。
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