JP4085218B2 - 脱酸素剤組成物及び保存方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低湿度雰囲気下で脱酸素能を有する脱酸素剤組成物、及びこの脱酸素剤組成物と熱可塑性樹脂とを含む脱酸素樹脂組成物に関する。詳しくは、鉄粉及びヨウ素からなる脱酸素剤組成物、あるいは、鉄粉、ヨウ素及び金属ヨウ化物からなる脱酸素剤組成物、及びこの脱酸素剤組成物と熱可塑性樹脂とを含む脱酸素樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記脱酸素剤組成物あるいは脱酸素樹脂組成物を用いた物品の保存方法、殊に乾燥状態にあって吸湿の嫌われる医薬品や食品等の物品の保存方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
還元性金属の酸化反応を利用した脱酸素剤は、従来から広く知られている。この脱酸素剤は、還元性金属の他、還元性金属の酸化反応を促進する触媒として、ハロゲン化金属を備えている。
この種の脱酸素剤は、主として食品の鮮度等を保持するために、食品等の被保存物とともに容器内に投入するか、あるいは、容器内に貼り付けるなどして、食品等を保存することが行われている。
このような脱酸素剤としては、例えば、特公昭56−33980号公報に記載されたものがある。この脱酸素剤は、鉄粉等の金属粉とハロゲン化金属からなり、具体的には、金属粉をハロゲン化金属で被覆した構造を備えている。このタイプの脱酸素剤は、酸素を吸収する際に、雰囲気中から水分を補給する必要があるため、「水分依存型脱酸素剤」と呼ばれている。この脱酸素剤は、非保存物からの蒸散水分を利用できる高(多)含水分食品に利用されている。
【0003】
一方、水分の含有量が少ない(言い換えると水分活性が低い)乾燥食品等の保存には、脱酸素剤中に、水分供与体を存在させて、酸素吸収反応に必要な水分を補うようにしていた。この種の脱酸素剤は、被包装物からの水分に頼らず酸素吸収を行えるので、「自力反応型脱酸素剤」として知られている。このような脱酸素剤としては、特公昭57−31449号公報に記載されたものがある。
また、特開平2−72851号公報、特開平7−137761号公報、特開平7−219430号公報などには、脱酸素樹脂シートを通気性包材で包装した脱酸素樹脂包装体が、ラベル型、カード型、パッキン型等の脱酸素剤として食品等の物品の脱酸素保存に利用されることが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、水分を保有する自力反応型脱酸素剤は、樹脂に練り込もうとした場合、混練してシート化する際の加熱により、保水成分中の水分が蒸発する虞がある。そして、この蒸発した水分によって樹脂シート内に気泡が発生し、シートの押し出し時にムラなどが発生する原因となり、シート化が困難である。
また、自力反応型脱酸素剤は、雰囲気中の相対湿度に関係なく脱酸素を行うことができるが、脱酸素中に脱酸素剤に含有されている水分が蒸散して、被保存物に移行することが避けられない。したがって、乾燥状態にあって吸湿の嫌われる医薬品や食品などの被保存物には使用できないという問題がある。
【0005】
また、水分を保有しない水分依存応型脱酸素剤は、樹脂に混練してシート材を得た後に、水分をこの脱酸素剤に保有させることも考えられるが、この様な処理は脱酸素組成物製造工程とは別工程となり、工業的な生産には不利である。また、この様な処理を行った脱酸素剤は、乾燥物品に使用した場合、脱酸素剤に保持されている水分が蒸散して被保存物に移行することはさけられない。また、被保存物によっては、この水分移行により、食味低下(湿気)、性状変化(粉体の塊状化)、化学変化(加水分解)等の問題を起こすことが考えられる。さらにまた、長期間の保存中には、脱酸素剤から水分が蒸散してしまって脱酸素性能が低下し、容器外から進入する酸素を吸収することができず、結果的に系内の酸素濃度が上昇して、品質劣化を来すという問題がある。
また、脱酸素樹脂組成物を中間層とし、外層にバリア層、内層にシール層を配した脱酸素性多層体に至っては、中間層である脱酸素剤層に水分を保持させることは非常に困難である。
したがって、従来の脱酸素樹脂組成物は、実質上、多くの水分を含んだ食品にしか適用できず、含有水分の低い被保存物に適用することが困難であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鉄粉/ヨウ素系あるいは、鉄粉/ヨウ素/金属ヨウ化物系の新規な脱酸素剤が、水分供与体を存在させなくとも低湿度雰囲気下でも迅速に脱酸素することを見いだした。この新規な脱酸素剤は、被保存物が吸湿する虞がないため、乾燥状態にある被保存物の脱酸素保存に最適である。このヨウ素、あるいはヨウ素/金属ヨウ化物は、鉄による酸素吸収反応の促進剤として機能する。
また、特に、ヨウ素及びヨウ化金属塩を被覆した鉄粉は、樹脂に良好に練り込み、シート化、延伸することが可能であり、この脱酸素樹脂組成物も、低湿度雰囲気下で脱酸素能力を発揮することを見いだした。
【0007】
本発明によれば、水分供与体を必要としない脱酸素剤として一層広い範囲の水分活性の被保存物の保存が可能であり、特に、吸湿が嫌われ保存に低湿度の乾燥雰囲気を必要とする水分活性が0.1〜0.7の被保存物、例えば乾燥状態にある健康食品あるいは粉末や顆粒等の医薬品を長期間脱酸素状態で保存し、吸湿することなく酸素に起因する劣化を防止して、品質を良好に保持することができる。
すなわち、本発明は、低湿度雰囲気下においても十分な脱酸素性能を発揮する新規な脱酸素剤組成物及びこれを用いた脱酸素剤樹脂組成物を提供するものである。
また、前記脱酸素剤組成物及びこれを用いた脱酸素剤樹脂組成物を用いた被保存物の保存方法を提供するものである。
【0008】
具体的には、本発明は、鉄粉とヨウ素を備えた脱酸素剤組成物を提供するものである。
また、鉄粉、ヨウ素及び金属ヨウ化物を備えた脱酸素剤組成物を提供するものである。
前記金属ヨウ化物は、アルカリ金属のヨウ化物またはアルカリ土類金属のヨウ化物とすることができる。
また、前記金属ヨウ化物は、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムまたはヨウ化カルシュウムとすることが好ましい。
そしてまた、前記ヨウ素と金属ヨウ化物の重量の和は、鉄粉100重量部当たり0.01〜20重量部であり、かつヨウ素に対する金属ヨウ化物の重量比は、0.1〜5の範囲にすることができる。
また、前記脱酸素剤組成物中の水分含有量は、1重量%以下にすることができる。
【0009】
前記鉄粉の表面には、前記ヨウ素と金属ヨウ化物の混合物を被覆することができる。
また、本発明の脱酸素樹脂組成物は、熱可塑性樹脂の中に低湿度雰囲気下で酸素吸収可能なヨウ素及びヨウ化金属塩と鉄粉よりなる脱酸素剤組成物を均一に分散させ得られた脱酸素樹脂組成物であり、単層もしくは多層にてフィルムまたはシートとして加工する、またはこのシートを延伸することにより脱酸素性能の改良された多孔性の脱酸素性シートが得られる。
また本発明の他の目的は、前記脱酸素樹脂組成物を通気性包材を用いて包装して小袋型脱酸素剤とし、または通気性もしくは非通気性のカバーシート及び貼着用の粘着剤が積層されてなるラベル型脱酸素剤とし、バリアーフィルムよりなる袋に低水分含有被保存物と共に保存し、低酸素濃度雰囲気下に保持することができる低水分含有被保存物の保存方法を提供することにある。
【0010】
さらに低湿度の保存条件を必要とする低水分含有被保存物を低酸素濃度雰囲気下に保存する包装体を提供することもしくは、少なくとも一部が脱酸素性多層体からなる容器に密閉して低酸素濃度雰囲気下に保存する包装体を提供することにある。
具体的には、鉄粉及びヨウ素を備えた脱酸素剤組成物と、熱可塑性樹脂からなる脱酸素性樹脂組成物を提供するものである。
【0011】
また、前記脱酸素剤組成物は、金属ヨウ化物をさらに加えることができる。
この脱酸素剤組成物は、鉄粉100重量部、金属ヨウ化物0.01〜20重量部、及びヨウ素0.01〜20重量部から構成することができる。
また、前記脱酸素剤組成物は、前記ヨウ素及び金属ヨウ化物により被覆された鉄粉から構成することもできる。
前記金属ヨウ化物は、アルカリ金属のヨウ化物またはアルカリ土類金属のヨウ化物とすることができる。
そしてまた、前記脱酸素剤組成物重量当りの、金属ヨウ化物のヨウ素イオン(I-)の重量は、ヨウ素(I2)の重量の1/2より大きくすることができる。
また、前記脱酸素剤組成物の水分含有量は、1重量%以下にすることができる。
【0012】
さらにまた、本発明は、前述した脱酸素剤組成物を、通気性包装材料からなる小袋に充填してなる脱酸素剤包装体を提供するものである。
そしてまた、本発明は、前述した脱酸素性樹脂組成物からなる厚さ20μm〜5mmの脱酸素性シートを提供するものである。
また、本発明は、前記脱酸素性シートを、少なくとも1軸方向に、1.5〜12倍の範囲で延伸し、多孔性脱酸素性シートを提供することもできる。
さらにまた、本発明は、前記脱酸素性シートを通気性包装材料により包装してなる小袋型脱酸素剤を提供するものである。
また、本発明は、通気性又は非通気性のカバーシート、前述した脱酸素性シート、及び貼着用の粘着剤が積層されてなるラベル型脱酸素剤を提供するものである。
また、本発明は、酸素透過性熱可塑性樹脂からなる酸素透過層、前述した脱酸素性シートからなる脱酸素層、及びガスバリアー性材料からなるガスバリアー層が積層されてなる脱酸素性多層体を提供するものである。
【0013】
そしてまた、本発明は、水分活性が0.1〜0.7である被保存物を、前述した脱酸素剤包装体と共にガスバリヤー性容器に収納し密閉する低水分含有物品の保存方法を提供するものである。
また、本発明は、水分活性が0.1〜0.7の被保存物を、前述した脱酸組成シートと共に、ガスバリヤー性容器に密閉する低水分物品の保存方法を提供するものである。
そしてまた、本発明は、水分活性が0.1〜0.7の被保存物を、少なくとも一部が前述した脱酸素性多層体からなる容器に密閉する低水分物品の保存方法を提供するものである。
前記被保存物の水分活性は、0.2〜0.5であることがより好ましい。
【0014】
また、本発明は、被保存物を、前述した脱酸組成シートと共に、ガスバリヤー性容器に密閉してなる包装品を提供するものである。
そしてまた、本発明は、被保存物を、少なくとも一部が前述した脱酸素性多層体からなる容器に密閉してなる包装品を提供するものである。
本発明に係る脱酸素剤組成物は、鉄粉/ヨウ素の2成分系あるいは鉄粉/ヨウ素/金属ヨウ化物の3成分系からなる。この脱酸素剤組成物は、公知の鉄粉/金属ハロゲン化物の2成分系と比較して、低湿度の乾燥雰囲気下において極めて優れた脱酸素性能を発揮する。
【0015】
鉄粉は、脱酸素剤組成物の主剤であり、雰囲気中の酸素と反応して脱酸素する役割を果たす。ヨウ素あるいはヨウ素と金属ヨウ化物は、この酸化反応を促進する触媒の役割を果たしている。
なお、本発明の鉄粉/ヨウ素の2成分系脱酸素剤組成物に、他の成分、例えば、金属ハロゲン化物を添加してもよい。金属ハロゲン化物のなかでは、金属ヨウ化物が最も触媒作用の促進効果があり、本発明の3成分系脱酸素剤組成物になっている。
本発明で使用する鉄粉としては、脱酸素反応を起こしうるものであれば純度等に特に制限することなく使用でき、表面の一部が酸化されているものでもよいし、他の金属を含有するものでもよい。例えば、還元鉄粉、電解鉄粉、噴霧鉄粉等が好適に用いられる。その他、鋳鉄等の粉砕物または、研削品等が用いられる。
【0016】
鉄粉の粒度は、酸素との接触を良好にするためには細かい方がよく、通常最大粒径10メッシュ(約1.7mm)以下、特に50メッシュ(約0.3mm)以下が好ましい。あまりに小さい粒径の鉄粉は取り扱い上、発火等の問題があり、また高価であることから、平均粒径としては、10〜500μmのものが好ましく使用される。鉄粉の比表面積は、500cm2/g以上が好ましい。
本発明の鉄粉/ヨウ素の2成分系脱酸素剤組成物は、例えば、鉄粉とヨウ素の粉体混合物であり、この脱酸素剤組成物を通気性包装材料からなる小袋に充填した脱酸素剤包装体として脱酸素保存用途に使用する。
【0017】
本発明の鉄粉/ヨウ素/金属ヨウ化物の3成分系脱酸素剤組成物は、例えば鉄粉、ヨウ素及び金属ヨウ化物の粉体混合物であり、好ましくは、ヨウ素と金属ヨウ化物の触媒効果を効率よく発揮させるために、鉄粉の表面にヨウ素と金属ヨウ化物の混合物が付着している被覆鉄粉である。鉄粉の表面にヨウ素と金属ヨウ化物の混合物が被覆されている3成分系脱酸素剤組成物は、ヨウ素の気散が防止され、優れた脱酸素性能を有している。
なお、2成分系、3成分系とは、脱酸素反応に直接関与する構成要素をいい、その他の成分を添加しても差し支えない。
【0018】
本発明における鉄の酸素吸収反応触媒は、ヨウ素及びヨウ化物からなる。金属ヨウ化物としては、電解性金属ヨウ化物が使用でき、具体的には、アルカリ金属ヨウ化物、アルカリ土類金属ヨウ化物、あるいは、銅、亜鉛、アルミニウム、錫、鉄、コバルト、ニッケル、カドミウム等の遷移金属ヨウ化物が使用できる。
金属ヨウ化物としては、各種金属のヨウ化物が挙げられるが、安全面や触媒性能面からはアルカリ金属またはアルカリ土類金属のヨウ化物が好ましく、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムまたはヨウ化カルシウムが特に好ましい。なお、2種以上の金属ヨウ化物を混合して用いてもよい。
【0019】
鉄粉100重量部当たりのヨウ素の重量は、0.01〜20重量部が好ましく、0.1〜10重量部がより好ましい。またヨウ素の粒度は、最大粒径10メッシュ以下が好ましく、特に50メッシュ以下が好ましい。
本発明の脱酸素剤組成物に係る触媒は、低水分下において、脱酸素反応を達成することを妨げない範囲で、他のハロゲン化物の介在を妨げるものではない。好ましい実施の形態では、触媒中のヨウ素とヨウ化物を合わせた含有量は、90重量%以上である。好ましくは95重量%以上である。
本発明の反応促進剤は、鉄粉と混合されても良いが、好ましくは、鉄粉に被覆される。鉄粉100重量部当たりのヨウ素と金属ヨウ化物の重量の和は、0.01〜20重量部が好ましく、0.1〜10重量部がより好ましく、0.5〜6重量部が更に好ましい。ヨウ素と金属ヨウ化物の重量の和が上記範囲より小さいと脱酸素性能が低下し、大きいと脱酸素剤が過剰に吸湿して浸みだしの原因となることがあり、問題を生じる。
【0020】
また、ヨウ素に対する金属ヨウ化物の重量比は、脱酸素剤重量当りの、金属ヨウ化物のヨウ素イオン(I-)の重量がヨウ素(I2)の重量の1/2より大き
い量である。重量比が1/2より大きいと、ヨウ素は金属ヨウ化物と錯塩を形成し、これが脱酸素の触媒作用を向上させると共に、ヨウ素の気散防止に寄与するので、好ましい。
反応活性成分が鉄紛の表面に付着し、脱酸素剤樹脂に配合された際に鉄紛とヨウ素及びヨウ化物が、分離せず、その触媒反応が十分期待できる場合には、ヨウ素及びヨウ化物の重量の和が0.1〜10重量部でもよく、より好ましくは0.5〜6重量部である。また、ヨウ素に対するヨウ化金属塩の重量比が1:0.65〜10である場合により好適な脱酸素樹脂組成物が得られる。
【0021】
3成分系脱酸素剤組成物の調製方法の一例を挙げる。先ず金属ヨウ化物の濃厚な水溶液にヨウ素を溶解してヨウ素と金属ヨウ化物の水溶液とし、次に鉄粉を攪拌しながらこの水溶液を噴霧・混合し、乾燥して水分を除去することにより、鉄粉の表面にヨウ素と金属ヨウ化物の混合物が被覆された流動性がよくハンドリングし易い粒状の脱酸素剤組成物が得られる。
ヨウ素と金属ヨウ化物とは錯塩を形成し、これが脱酸素の触媒作用を向上させると共に、ヨウ素の気散防止に寄与している。
2成分系ないし3成分系の脱酸素剤組成物中の水分含有量は、1重量%以下が好ましく、0.2重量%以下がより好ましい。水分含有量が上記範囲より大きいと、脱酸素剤組成物の粉体としての流動性が悪化して剤の調製が困難になる上に、剤から保存物品への水分移行が起こり問題が生ずる。
なお、脱酸素剤組成物には、臭気防止、粉塵抑制、錆防止等のため必要に応じて、シリカ粉末、パーライト、珪藻土、水酸化アルミニウム、アルミナ、活性炭、吸水性高分子等の添加剤を加えることができる。
【0022】
2成分系ないし3成分系の脱酸素剤組成物を通気性包装材料の小袋に充填して脱酸素剤包装体とし、この形態で物品保存の用途に利用する。
通気性包装材料としては、酸素透過度が100cc/m2・atm・day(25℃、50%RH)以上の包装材料、例えば、プラスチックフィルム、不織布、紙等、またはこれらを素材とする多層体フィルムが用いられる。
なお、脱酸素剤組成物を樹脂に練り込みフィルム状脱酸素剤の形態にして、被保存物の用途に利用することもできる。
樹脂に練り込む場合、脱酸素剤組成物(以下、脱酸素剤ともいう)及び/又は樹脂中には、アルカリ土類金属酸化物や、珪藻土、アルミナ、パルプ、吸水性高分子等の吸水剤、臭気吸着剤(活性炭、モレキュラーシーブ等)、着色用顔料(酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック等)等を添加することが可能である。
【0023】
脱酸素剤が配合される熱可塑性樹脂は、特に限定されることはないが、好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン、各種エチレン共重合体、変性ポリオレフィン、エラストマー類等の単独またはブレンド品である。
本発明の脱酸素性樹脂組成物は、前記脱酸素剤と熱可塑性樹脂を溶融混練して製造される。また、加熱軟化した熱可塑性樹脂間に前記脱酸素剤を挟みこむことによっても製造される。両者の配合比は、熱可塑性樹脂15〜75重量部に対し前記脱酸素剤を25〜85重量部の割合が好ましく、熱可塑性樹脂30〜70重量部に対し前記脱酸素剤を30〜70重量部の割合がより好ましい。
【0024】
熱可塑性樹脂と脱酸素剤とを混練する際、脱酸素剤の水分含有量は、脱酸素剤に対して1重量%以下であることが好ましい。脱酸素性能を発揮するために必ずしもさらに水分を保有させる必要はない。こうすることにより、樹脂組成物から樹脂シート(フィルムに相当する薄いものを含めて総称する)を作る際、シート内に水分が残存したり、気泡様の性状不良がシートに発生するのを避けることができる。
本発明の脱酸素樹脂組成物は、水分含有量が低い被保存物の保存に適するようにしているため、シート状等に成形された際にそれ自身が実質的に保水成分を含まないものが好ましく、水分含有量が、1重量%以下、好ましくは、0.6重量%以下のものが、熱成形加工に際して発泡等の不都合を起こすことなく熱成形性が良好であるために、この状態で十分脱酸素反応を達成することができるので好ましい。
【0025】
本発明の脱酸素性樹脂組成物からなる脱酸素剤は、その形状によらず、水分活性が0.1以上の物品の包装体において迅速に脱酸素して長期間の品質保持を可能にする。
脱酸素性シートの厚さは、50μm〜3mmの範囲が好ましく、必要酸素吸収性能、加工性、装填性等を考慮して適宜選択される。
熱可塑性樹脂と脱酸素剤からなる樹脂組成物をシート化して利用する場合のシート厚さは用途、目的により様々であるが、50μm未満の場合は所望の酸素吸収能力を得るために非常に大面積の酸素吸収シートをしなければならないケースや鉄粉を特別細かくする必要が生じるなど問題がある。一方、5mmを越す場合は、シート加工後の延伸においてシートを均一な延伸温度にすることが難しく均一な延伸ができなかったり、延伸応力が非常に大きくなり、通常の装置では困難な場合もある。
【0026】
また、該脱酸素樹脂組成物をシート化し、1軸または2軸延伸することにより、熱可塑性樹脂シートに小さな空隙(ミクロボイド)を多数発生させて多孔質化された脱酸素性シートが得られる。該シート中に均一に分散されたヨウ素及びヨウ化金属塩と鉄粉よりなる脱酸素剤は、ミクロボイドを通じて外気と接触しており、包装体空間内の酸素を効果的に吸収することができる特徴を有している。
この場合、延伸倍率は1.5倍から12倍が好ましく、1.5倍未満ではミクロボイドの発生が少なく均一分散された脱酸素剤が大気と充分に接触できないため格別顕著な酸素吸収能力を得ることができない。また、12倍を越えると得られる脱酸素樹脂組成物はフィルム強度が延伸方向に対し著しく低下し、僅かな外力で破損するために実用に供し得ない。シートの延伸温度については、適宜加工可能な温度を設定すればよいが、熱可塑性樹脂の融点より3〜7℃低い温度で延伸すればミクロボイドが発生しやすく、酸素吸収速度に優れる脱酸素性シートの作成が可能である。
【0027】
【発明の実施の形態】
被保存物の保存方法としては、水分活性が0.1以上の物品を上記の脱酸素剤包装体と共にガスバリヤー性容器に収納し密閉することにより、容器内が迅速に脱酸素されて長期間の品質保持が可能となる。本発明の脱酸素剤包装体の特徴は、低湿度雰囲気下での優れた脱酸素性能にあり、水分活性が0.1〜0.6、特に水分活性が0.2〜0.5の低水分含有物品の保存分野で威力を発揮する。
【0028】
ガスバリヤー性容器(以下、単に容器ということがある)としては、容器の形状、材質は、制限されず、例えば、金属缶、ガラス瓶、プラスチック製の容器や袋等の内、密封可能で実質的にガスバリヤー性のものであればよい。例えば、ポリエチレンテレフタレート/アルミ蒸着/ポリエチレン、延伸ポリプロピレン/ポリビニルアルコール/ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデンコート(Kコート)延伸ナイロン/ポリエチレン、アルミ箔/ポリエチレン等の積層体、MXD6ナイロン系の共押し出し積層体に例示される、酸素透過度0〜100cc/m2・atm・day(25℃、50%RH)未満、より好ましくは0〜50cc/m2・atm・day(25℃、50%RH)未満の多層シートやフィルムまたはシートからなる容器や袋が簡便に用いられる。
【0029】
本発明の脱酸素性シート、好ましくは多孔性の脱酸素性シートを小片に切り取り、通気性包材に包装した脱酸素樹脂包装体の形態は、さまざまな形態が考えられる。例えば、通気性包材を小袋状にしその中に脱酸酸素樹脂組成物を収納した形態からなる小袋型の脱酸素剤包装体、片面に通気性包材、他の片面に粘着剤を用いた、簡便に貼着可能なラベル状形態からなるラベル型脱酸素剤、バリア性パッキングの片面の中央部に通気性包材を用いて該脱酸素樹脂組成物を固定し、瓶口と接触する部分はバリア性パッキングがあたるように配されたパッキング形態からなるパッキン型脱酸素剤、等があげられる。
ラベル型脱酸素剤を添着した食品包装体は、該脱酸素剤が十分に酸素吸収して保存効果を発揮するには、食品等の保存物品とともにガスバリアー性容器に密封する。
【0030】
本発明の脱酸素性樹脂組成物からなる脱酸素性シートまたは多孔性の脱酸素性シートは、酸素透過性熱可塑性樹脂からなる酸素透過層とガスバリアー性材料からなるガスバリアー層の間に酸素吸収層として配置して積層することにより、脱酸素性多層体になる。すなわち、本発明の一つの態様は、酸素透過性の熱可塑性樹脂からなる酸素透過層、本発明の脱酸素性樹脂組成物からなる脱酸素性シートからなる酸素吸収層、ガスバリア性材料からなるガスバリア層の少なくとも3層からなる酸素吸収性多層体である。
本発明の脱酸素樹脂組成物を多層フィルムもしくはシートとする場合には少なくとも脱酸素剤組成物が含まれる脱酸素樹脂層の片側にはガスバリア層が配せられているのが必要であり、その反対側の層には内層が配せられている必要がある。
【0031】
酸素透過層は、包装容器とする場合、保存される物品と酸素吸収層との直接接触を避けるために設けられるものであり、主に密閉される場合のシーラント層としても利用され得るものである。
酸素透過層に用いる樹脂は、酸素吸収層との接着性を考慮して適宜選択される。酸素透過層の厚みは20〜180μmの範囲で設定され、該層の酸素透過度は100cc/m2・atm・day以上が好ましく、200cc/m2・atm・day以上がより好ましい。また、酸素透過層には、顔料、スリップ剤等を適宜添加してもよい。
【0032】
酸素透過層に用いられる樹脂としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン類及びこれらの酸変性ポリオレフィン類、ポリスチレン等のポリスチレン類及びこれらの変性物、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体等の各種エチレン共重合体、エラストマー類等の熱可塑性樹脂が好ましい。中でも、耐薬品性、耐熱性及び衛生性が高いので、ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましく用いられる。これらの樹脂は単独または適宜ブレンドして用いられる。
【0033】
酸素吸収層に用いられる脱酸素剤組成物は、前記の脱酸素剤組成物である。
酸素吸収層に用いられる熱可塑性樹脂は、前記酸素透過層に用いられる各種の樹脂が用いられ、酸素吸収層には、前記の脱酸素剤組成物にアルカリ土類金属酸化物、活性炭、ゼオライト、酸化チタン等各種添加剤を加えることができる。
酸素吸収層である脱酸素性シートの厚さは、20〜200μmの範囲が好ましく、必要酸素吸収性能、加工性、機械物性等を考慮して適宜選択される。
【0034】
ガスバリア層としては、バリア層は酸素および水分が透過しにくい層であれば特に特定されないが、アルミ箔等の金属箔、アルミ、酸化アルミ、酸化珪素等の金属または金属酸化物を蒸着した樹脂フィルム、MXD6(ポリ(メタキシリレンジアミンアジパミド))、非晶性ポリアミド等のナイロン、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリ塩化ビニリデン等の樹脂、ポリ塩化ビニリデン被覆フィルム等が好適に用いられ、ガスバリア性が損なわれない限り必要に応じて延伸したり、他樹脂と積層等により複合化してもよい。ガスバリア層の酸素透過度は100cc/m2・atm・day未満が好ましく、50cc/m2・atm・day未満がより好ましい。
【0035】
ガスバリア層の外側には、さらに熱可塑性樹脂からなる保護層を設けることが好ましい。保護層に用いる熱可塑性樹脂には、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン類、各種ポリプロピレン、ナイロン6、ナイロン6,6及びポリエチレンテレフタレート並びにこれらの組合せが挙げられる。
本発明における酸素吸収性多層体の積層方法は多層体の層構成、各層の材料や性状に応じて、押出ラミネーション、ドライラミネーション、共押出、ブロー成形等、公知の技術を用いることができる。
【0036】
本発明では、包装容器壁面の一部または全部に、酸素吸収性多層体を酸素透過層を容器内面側に配して使用することにより、容器内に密封した過酸化物含有物より発生する酸素を吸収除去して、容器内の過酸化物含有物内の酸素による変質を防止し、且つ包装容器の内圧上昇による外観変化、破裂、破袋を抑制できる。包装容器壁面全体に酸素吸収性多層体を使用しても良く、密封容器壁面の一部に酸素吸収性多層体を使用して他の壁面部分に酸素吸収性の無いガスバリア材料を使用してもよい。
【0037】
本発明の脱酸素性樹脂組成物からなる各種の脱酸素剤または脱酸素性多層体は、その形状によらず、雰囲気の相対湿度(RH)が10〜70%、あるいは20〜70%、特に20〜50%においても、酸素吸収性能を発揮する。したがって、水分含有量が低く放散する水分が少なく従来の自力反応型脱酸素剤が適用できないような物品、具体的には、水分活性が0.1〜0.7、あるいは0.2〜0.7、特に0.2〜0.5の低水分含有物品の保存分野で威力を発揮する。すなわち、水分活性が低く、低湿度の乾燥条件での保存が必要とされる物品に好適に適用される。
低水分含有品としては上記水分活性のものが当てはまるが、特に本発明を適用できる低水分含有物品(被包装物)として、水分活性が0.1以上の吸湿の嫌われる物品、例えば、乾物や油揚げスナック等の食品、粉体、顆粒、医薬品、健康食品等の低水分物品の保存に使用できる。その例には、粉末スープ、粉末飲料、粉末菓子、調味料、穀物粉、栄養食品、健康食品、着色料、着香料、香辛料、散薬類、粉石鹸、歯磨粉、工業薬品及びこれらのものの成形体(錠剤型)を例示できる。
なお、本発明の樹脂組成物のうち公知の成分及びその含有量、並びに製造方法としては、公知の従来例が参考にされる。例えば、本願出願人によって過去に出願された特公昭56−33980号公報を参考にすることができる。
【0038】
【実施例】
次に、本発明に係る実施の形態について詳細に説明する。
(実施例1)
最大粒径150μmの鉄粉100gと、乳鉢ですりつぶしたヨウ素2gとをガスバリアー性袋内で攪拌混合し、水分含有量が0.1重量%以下の脱酸素剤組成物1を得た。組成比は鉄粉100重量部当たりヨウ素2重量部である。
この脱酸素剤組成物0.7gを通気性包装材料(ポリスチレン不織布、デュポン社製、商品名タイペック)からなる小袋(37mm×40mm)に充填して脱酸素剤包装体を多数個得た。
次に、Kコートナイロン/ポリエチレンよりなるガスバリヤー袋(150mm×220mm)に、この脱酸素剤包装体と各種濃度のグリセリン水溶液10mlを含浸させた綿とを入れ、空気250ml を封入して密封した。この袋を25℃に保持して袋内の酸素濃度を経時的に測定し、脱酸素テストを実施した。結果を表1に示す。
なお、グリセリン水溶液は雰囲気中の湿度を調節する役目を持ち、グリセリン濃度が79重量%の時RH(湿度)は50%、グリセリン濃度が86重量%の時RHは40%、グリセリン濃度が92重量%の時RHは30%である。
【0039】
(実施例2)
真空乾燥機に最大粒径150μmの鉄粉5kgを入れて60mmHgの真空下に攪拌しながら、水100mlにヨウ素50gとヨウ化カリウム50gを溶解した水溶液を噴霧し、120℃で1時間乾燥して、水分含有量が0.1重量%以下で粒状の脱酸素剤組成物2を得た。組成比は鉄粉100重量部当たりヨウ素1重量部とヨウ化カリウム1重量部である。
脱酸素剤組成物1の代わりに脱酸素剤組成物2を用いたこと以外は実施例1と同様にして脱酸素テストを実施した。結果を表1に示す。
【0040】
(実施例3)
真空乾燥機に最大粒径150μmの鉄粉5kgを入れて60mmHgの真空下に攪拌しながら、水200mlにヨウ素70g とヨウ化カリウム30g を溶解した水溶液を噴霧し、120℃で1時間乾燥して、水分含有量が0.1重量%以下で粒状の脱酸素剤組成物3を得た。組成比は鉄粉100重量部当たりヨウ素1.4重量部とヨウ化カリウム0.6重量部である。
脱酸素剤組成物1の代わりに脱酸素剤組成物3を用いたこと以外は実施例1と同様にして脱酸素テストを実施した。結果を表1に示す。
【0041】
(実施例4)
真空乾燥機に最大粒径150μmの鉄粉5kgを入れて60mmHgの真空下に攪拌しながら、水100mlにヨウ素50gとヨウ化ナトリウム50gを溶解した水溶液を噴霧し、120℃で1時間乾燥して、水分含有量が0.1重量%以下で粒状の脱酸素剤組成物4を得た。組成比は鉄粉100重量部当たりヨウ素1重量部とヨウ化ナトリウム1重量部である。
脱酸素剤組成物1の代わりに脱酸素剤組成物4を用いたこと以外は実施例1と同様にして脱酸素テストを実施した。結果を表1に示す。
【0042】
(実施例5)
真空乾燥機に最大粒径150μmの鉄粉5kgを入れて60mmHgの真空下に攪拌しながら、水100mlにヨウ素50g とヨウ化カルシウム50g を溶解した水溶液を噴霧し、120℃で1時間乾燥して、水分含有量が0.1重量%以下で粒状の脱酸素剤組成物5を得た。組成比は鉄粉100重量部当たりヨウ素1重量部とヨウ化カルシウム1重量部である。
脱酸素剤組成物1の代わりに脱酸素剤組成物5を用いたこと以外は実施例1と同様にして脱酸素テストを実施した。結果を表1に示す。
【0043】
(比較例1)
真空乾燥機に最大粒径150μmの鉄粉5kgを入れて60mmHgの真空下に攪拌しながら、水100mlに塩化カルシウム100g を溶解した水溶液を噴霧し、120℃で1時間乾燥して、水分含有量が0.1重量%以下で粒状の脱酸素剤組成物6を得た。組成比は鉄粉100重量部当たり塩化カルシウム2重量部である。
脱酸素剤組成物1の代わりに脱酸素剤組成物6を用いたこと以外は実施例1と同様にして脱酸素テストを実施した。結果を表1に示す。
【0044】
(比較例2)
真空乾燥機に最大粒径150μmの鉄粉5kgを入れて60mmHgの真空下に攪拌しながら、水100mlにヨウ化カリウム100g を溶解した水溶液を噴霧し、120℃で1時間乾燥して、水分含有量が0.1重量%以下で粒状の脱酸素剤組成物7を得た。組成比は鉄粉100重量部当たりヨウ化カリウム2重量部である。脱酸素剤組成物1の代わりに脱酸素剤組成物7を用いたこと以外は実施例1と同様にして脱酸素テストを実施した。結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
表中の数値は酸素濃度(%)を示す。
Figure 0004085218
【0046】
表1から明らかな様に、鉄粉に塩化カルシウムまたはヨウ化カリウムのみが被覆された脱酸素剤組成物を用いた比較例1乃至2では、雰囲気中のRH(湿度)が低いと脱酸素が不十分であるのに対して、本発明の脱酸素剤組成物を用いた実施例1乃至5では、雰囲気中のRHが低くても酸素濃度が速やかに低下していて、本発明の脱酸素剤組成物は低RH下での脱酸素性能が優れていることを示している。
【0047】
(実施例6)
Kコートナイロン/ポリエチレンよりなるガスバリヤー袋(150mm×220mm)に、実施例2で得た脱酸素剤包装体と水分活性が0.26の市販ラムネ菓子20gとを入れ、空気35mlを封入して密封した。この密封袋を25℃で1ヶ月間保存した後、袋内の酸素濃度を測定したところ0.1%以下であった。保存後のラムネ菓子は風味と食感が良好であった。
【0048】
(比較例3)
実施例2で得た脱酸素剤包装体の代わりに、比較例1で得た脱酸素剤包装体を用いたこと以外は、実施例6と同様にして市販ラムネ菓子の保存テストを実施した。1ヶ月間保存後の袋内の酸素濃度は18.0%であり、脱酸素が殆ど進んでいなかった。また、ラムネ菓子は風味が低下していた。
【0049】
(比較例4)
脱酸素剤包装体として市販の自力反応型脱酸素剤(三菱ガス化学(株)製、商品名エージレスZ−30PT)を用いたこと以外は実施例6と同様にして市販ラムネ菓子の保存テストを実施した。1ヶ月保存後の袋内の酸素濃度は0.1%以下であった。ラムネ菓子は風味に異常がないものの、脱酸素剤からの水分を吸収して湿り気をおび、ラムネ菓子本来の食感が損なわれていた。
このように、本発明の脱酸素剤組成物は、自体に水分を保有しない所謂「水分依存型脱酸素剤」に属するが、従来の「水分依存型脱酸素剤」では対応が困難な低湿度雰囲気下でも優れた脱酸素性能を発揮する。
本発明によれば、吸湿の恐れなしに低水分物品の脱酸素保存が可能であり、特に水分活性が0.1〜0.6の乾燥状態にあって吸湿の嫌われる医薬品や食品の脱酸素保存に適していて、これら物品を品質を保持したまま長期に保存することができる。
【0050】
(実施例7)
減圧にできる乾燥機に平均粒径70μm、最大粒径150μmの鉄粉100重量部を入れて60mmHgの減圧下に攪拌しながら、ヨウ素2重量部とヨウ化カリウム3重量部を溶解した水溶液を鉄粉に直接かかるように加え、引き続き60mmHgの減圧下、約120℃で1時間混合、乾燥し、粒状の酸素吸収組成物を得た。
次に、2軸押し出し機を用いて、上記酸素吸収組成物、ポリプロピレン、酸化カルシウムを重量比68:30:2の割合で220℃で混練し、押し出ししたあと、冷却、粉砕して樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を押し出し機に供給し、Tダイを通して厚さ1mmの脱酸素性シートを得た。これを1辺95mmの正方形に切り取り、切り取った樹脂組成物を120℃で6倍に1軸延伸し、多孔性の脱酸素性シートを得た。
この脱酸素性シートの水分量をカールフィッシャー法で測定したところ、500ppm以下であった。
次に、Kコートナイロン/ポリエチレンのラミネートフィルムからなるガスバリアー性袋2つに、各、前記脱酸素性シート2.23gと、袋内を相対湿度100%または30%に調湿するために、水10mlまたはグリセリン92重量%水溶液10mlを含ませた綿をそれぞれ入れ、空気250mlを封入して密封し、袋を製造した。この袋を25℃で4日間保存し、ジルコニア式酸素濃度計(東レエンジニアリング(株)製)を用いて、袋内の酸素濃度を測定した。袋内相対湿度100%または30%で保存後の酸素濃度は、いずれも0.1%未満に低下していた。
【0051】
(比較例5)
ヨウ素2重量部とヨウ化カリウム3重量部を溶解した水溶液の代わりに塩化カリウム5重量部を溶解した水溶液を使用して脱酸素剤を得たこと以外は実施例7と同様にして密封袋を製造し、袋内の酸素濃度を測定した。袋内相対湿度100%で保存後の酸素濃度は0.1%未満に低下していたが、袋内相対湿度30%で保存後の酸素濃度は18.5%であった。
【0052】
(実施例8)
真空乾燥機に平均粒径70μm、最大粒径150μmの鉄粉100重量部を入れて60mmHgの減圧下に攪拌しながら、ヨウ素2重量部とヨウ化カルシウム3重量部を溶解した水溶液を噴霧し、120℃で1時間乾燥して、水分含有量が0.1%以下で粒状の脱酸素剤を得た。脱酸素剤100重量部、活性炭1重量部及び生石灰2重量部とポリプロピレン50重量部とを混合後、190℃にて溶融混練し、押出機により脱酸素性樹脂組成物のペレットを得た。
実施例7と同様にして得られた多孔性の脱酸素性シート0.89gを有孔ポリエステルフィルムからなる通気性包材に入れ脱酸素樹脂包装体とし、クッキー(水分活性0.4)20gとを複合フィルム(Kコートナイロン/ポリエチレン)のバリアー袋に入れ、空気35mlを封入して密封した。この密封袋を25℃で1ヶ月間保存した後、袋内の酸素濃度を測定したところ0.1%以下であった。クッキーは、風味は良好であり、食感も良好であった。
【0053】
(比較例6)
実施例8において、比較例5で調製した脱酸素性シート0.89gを使用したこと以外は、実施例8と同様に行った。脱酸素剤包装体とクッキーとを封入した密封袋を25℃、1ヶ月保存した後の袋内の酸素濃度は、18.0%であった。クッキーの食感は良好であったものの、風味が低下していた。
【0054】
(比較例7)
実施例8において、水分を含ませた鉄粉系脱酸素剤を通気性包材に入れて充填した脱酸素剤包装体である市販自力反応型脱酸素剤(商品名;エージレスZ−30PT、三菱ガス化学(株)製)を使用したこと以外は、実施例8と同様に行った。脱酸素剤包装体とクッキーとを封入した密封袋を、25℃、1ヶ月保存した後の袋内の酸素濃度は0.1%以下であった。クッキーは風味は良好であったが、若干湿ったために、本来の食感は損なわれていた。
【0055】
(実施例9)
真空乾燥機に平均粒径70μm、最大粒径150μmの鉄粉100重量部を入れて60mmHgの減圧下に攪拌しながら、ヨウ素5重量部とヨウ化ナトリウム5重量部を溶解した水溶液を噴霧し、120℃で1時間乾燥して、水分含有量が0.1重量%以下で粒状の脱酸素剤を得た。
<脱酸素性多層体の製造>
直鎖状低密度ポリエチレンからなるシートを加熱軟化し、その上に実施例9で得た脱酸素剤を散布し、さらに溶融した直鎖状低密度ポリエチレンを押し出してこの脱酸素剤を挟みこみ、押し出した樹脂側から鏡面仕上げした冷却ロールを当て、脱酸素剤100重量部と直鎖状低密度ポリエチレン40重量部からなる脱酸素性樹脂組成物からなる厚さ250μmの脱酸素性シートを得た。次いで、単軸押出機2台を備えた、Tダイ、冷却ロールからなる共押出機を用い、酸素透過層として酸化チタン(平均粒径0.25μm、比重4g/cc)を10重量%配合した直鎖状低密度ポリエチレンを冷却ロールを当てた面上に押出し、他面にエチレンビニルアルコールフィルム及びポリプロピレンフィルムをラミネートし、直鎖状低密度ポリエチレン層(内層:70μm)/脱酸素剤層(250μm)/変性ポリオレフリン層(接着剤層:10μm)/エチレンビニルアルコール層(バリア層:20μm)/変性ポリオレフリン層(接着材層:10μm)/ポリプロピレン層(外:250μm)の構成からなる脱酸素性多層体を得た。このシートを12cm(縦)×18cm(横)×1.5cm(深さ)の形に成形し脱酸素トレーを得た。
このトレーに水分活性0.3のビタミンCを50mg含有する錠剤状の健康食品150錠と空気300mlを入れ、トップフィルムに直鎖状低密度ポリエチレン/接着層/アルミ箔/ポリプロピレンのフィルムを用いて密封した。該トレーを30℃、50%RHの環境下に6ヶ月保存した後、系内の酸素濃度を測定したところ0.03%であり、内容物である健康食品のビタミンCの総量を測定したところ、ビタミンCの保存率は92%であった。
【0056】
(比較例8)
ヨウ素5重量部とヨウ化ナトリウム5重量部を溶解した水溶液の代わりに塩化ナトリウム10重量部を溶解した水溶液を使用して実施例9に係る脱酸素剤を得たこと以外は実施例7と同様にして、低水分物品の包装体を製造し、その保存テストを実施した。
6ヶ月保存した後、系内の酸素濃度を測定したところ4.5%であり、内容物である健康食品のビタミンCの総量を測定したところ、ビタミンCの保存率は62%であり、ビタミンCの減少が認められた。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、低水分環境下においても、十分酸素吸収反応を達成することができる脱酸素剤組成物、及び、これと熱可塑性樹脂からなる脱酸素樹脂組成物又は脱酸素性シートが提供される。本発明の脱酸素剤組成物、脱酸素樹脂組成物又は脱酸素性シートを通気性包装材料により包装してなる脱酸素剤包装体、及び、この脱酸素樹脂組成物又は脱酸素性シートを使用してなるラベル型脱酸素剤、パッキン型脱酸素剤及び脱酸素性多層体は、高い水分活性を有する物品はもちろん、粉末食品の如く乾燥された食品等の被保存物を、品質低下や性状低下を来すことなく、低酸素環境にして確実に保存せしめることができる。しかも、包装材からの水分が被保存物に移行することもないために、吸湿の嫌われる食品、粉体物質、健康食品及び医薬品等の比較的低い水分を有する物品にも湿気を与えることなく脱酸素して、酸素に起因する劣化を防止して保存することができる。本発明の脱酸素剤組成物及び脱酸素樹脂組成物は、水分保持体の共存を必要としない、低水分物品の脱酸素保存方法を提供する。

Claims (25)

  1. 鉄粉及びヨウ素を必須とする脱酸素剤組成物。
  2. 金属ヨウ化物をさらに加えてなる請求項1記載の脱酸素剤組成物。
  3. 前記金属ヨウ化物が、アルカリ金属のヨウ化物又はアルカリ土類金属のヨウ化物である請求項2記載の脱酸素剤組成物。
  4. 前記金属ヨウ化物が、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム又はヨウ化カルシウムである請求項2記載の脱酸素剤組成物。
  5. ヨウ素と金属ヨウ化物の重量の和が、鉄粉100重量部当たり0.01〜20重量部であり、かつヨウ素に対する金属ヨウ化物の重量比が、0.1〜5である請求項2記載の脱酸素剤組成物。
  6. 脱酸素剤組成物中の水分含有量が、1重量%以下である請求項1又は2記載の脱酸素剤組成物。
  7. 前記鉄粉の表面に、前記ヨウ素と金属ヨウ化物の混合物が被覆されている請求項2記載の脱酸素剤組成物。
  8. 請求項1記載の脱酸素剤組成物と熱可塑性樹脂からなる脱酸素性樹脂組成物。
  9. 請求項2記載の脱酸素剤組成物と熱可塑性樹脂からなる脱酸素性樹脂組成物。
  10. 前記脱酸素剤組成物が、鉄粉100重量部、金属ヨウ化物0.01〜20重量部及びヨウ素0.01〜20重量部からなる請求項9記載の脱酸素性樹脂組成物。
  11. 前記脱酸素剤組成物が、前記ヨウ素と金属ヨウ化物の混合物により被覆された鉄粉からなる請求項10記載の脱酸素性樹脂組成物。
  12. 前記金属ヨウ化物が、アルカリ金属のヨウ化物又はアルカリ土類金属のヨウ化物である請求項9記載の脱酸素性樹脂組成物。
  13. 前記脱酸素剤組成物重量当りの、金属ヨウ化物のヨウ素イオン(I)の重量が、ヨウ素(I2)の重量の1/2より大きい請求項9記載の脱酸素性樹脂組成物。
  14. 前記脱酸素剤組成物の水分含有量が、1重量%以下である請求項8又は9記載の脱酸素剤樹脂組成物。
  15. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の脱酸素剤組成物を、通気性包装材料からなる小袋に充填してなる脱酸素剤包装体。
  16. 請求項8〜14のいずれか一項に記載の脱酸素性樹脂組成物からなる厚さ20μm〜5mmの脱酸素性シート。
  17. 請求項16記載の脱酸素性シートを、少なくとも1軸方向に、1.5〜12倍の範囲で延伸した多孔性の脱酸素性シート。
  18. 請求項16又は17記載の脱酸素性シートを通気性包装材料により包装してなる小袋型の脱酸素剤包装体。
  19. 通気性包材、請求項16又は17記載の脱酸素性シート、及び、貼着用の粘着剤が積層されてなるラベル型脱酸素剤。
  20. 中央部に通気性包材を用いて請求項16又は17記載の脱酸素性シートが固定され、瓶口と接触する部分にはバリア性パッキングがあたるように配されたパッキング形態からなるパッキン型脱酸素剤。
  21. 酸素透過性熱可塑性樹脂からなる酸素透過層、請求項16又は17記載の脱酸素性シートからなる脱酸素層、及び、ガスバリアー性材料からなるガスバリアー層が積層されてなる脱酸素性多層体。
  22. 水分活性が0.1〜0.7である被保存物を、請求項15記載の脱酸素剤包装体と共にガスバリヤー性容器に収納し密閉する低水分含有物品の保存方法。
  23. 水分活性が0.1〜0.7の被保存物を、請求項16又は17記載の脱酸組成シートと共に、ガスバリヤー性容器に密閉する低水分物品の保存方法。
  24. 水分活性が0.1〜0.7の被保存物を、少なくとも一部が請求項20記載の脱酸素性多層体からなる容器に密閉する低水分物品の保存方法。
  25. 前記被保存物の水分活性が、0.2〜0.5である請求項22〜24記載の保存方法。
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