JP2019188645A - 易剥離性多層フィルム、積層体、包装体 - Google Patents

易剥離性多層フィルム、積層体、包装体 Download PDF

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Abstract

【課題】被接着フィルムに使用される樹脂がポリエチレン系樹脂に限定されることなく、より広範囲な被接着フィルムと接着可能な易剥離性多層フィルム、積層体及び包装体の提供。【解決手段】ガスバリア層11、中間層12及び最内層13を少なくとも有し、外気側からガスバリア層11、中間層12及び最内層13の順で積層され、中間層12は、98〜55質量%のポリエチレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂を含み、最内層13は、エチレンと炭素数が4以上8以下のα−オレフィンとの共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を含む易剥離性多層フィルム。【選択図】図1

Description

本発明は、芳香剤などの蒸散性収納物を効果的に包装、使用可能な易剥離性多層フィルム、そのフィルムを使用した積層体及び包装体に関するものである。
従来、芳香剤など(中でも液状、ゲル状の薬液)を、ガスバリア性を有する容器に収納して、ガスバリア層及び内層を有する包装フィルムでシールし、芳香剤が、包装フィルム開封前に包装フィルム側に拡散することなく、包装フィルム剥離後に容器側に残った包装フィルム内層を介して外部に透過、蒸散させる包装材料が提案されている。例えば、ポリエチレン系樹脂層とガスバリア層とを有する衣料用防虫剤用包装材料が挙げられる(特許文献1)。
特開2005−119286号公報
特許文献1において、被接着側である容器の最内面(シール面)に使用される樹脂は、包装材料のポリエチレン系樹脂層とヒートシール可能な低密度ポリエチレン樹脂などのポリエチレン系樹脂である。しかしながら、容器にポリプロピレン系樹脂を使用する場合、容器のシール面に包装材料とヒートシール可能なポリエチレン系樹脂を別途配する必要があった。このため、被接着側の容器に使用される樹脂が、ポリエチレン系樹脂以外の樹脂であってもヒートシール可能な包装材料が求められている。
すなわち本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、被接着フィルムの最内層に使用される樹脂がポリエチレン系樹脂に限定されることなく、より広範囲な被接着フィルムと接着可能な易剥離性多層フィルム、そのフィルムを使用した積層体及び包装体を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、包装フィルムの最内層に直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を使用した易剥離性多層フィルムにより、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の通りである。
本発明は、易剥離性多層フィルムであって、ガスバリア層、中間層及び最内層を少なくとも有し、外気側から前記ガスバリア層、前記中間層及び前記最内層の順で積層され、前記中間層は、98〜55質量%のポリエチレン系樹脂及び前記ポリエチレン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂を含み、前記最内層は、エチレンと炭素数が4以上8以下のα−オレフィンとの共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を含むことを特徴とする。
前記中間層と前記ガスバリア層を含む外層との層間接着強度が、5gf/25mm幅以上150gf/25mm幅以下であることが好ましい。
前記ガスバリア層を含む外層を除いた層の酸素透過度が、500cc/m・24hr・atm以上であることが好ましい。
前記ガスバリア層は、エチレン−ビニルアルコール共重合体系樹脂を含む層及びポリメタキシリレンアジパミド系樹脂を含む層の少なくとも1層を有することが好ましい。
前記最内層に含まれる前記直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂の前記α−オレフィンの構成比率は、1.5質量%〜15質量%であることが好ましい。
前記中間層の前記ポリエチレン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂は、オレフィン系接着性樹脂であることが好ましい。
本発明は、積層体であって、上記に記載の易剥離性多層フィルムの前記ガスバリア層の上に表面層が積層されたことを特徴とする。
前記表面層は、ポリエチレンテレフタレート系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を含むことが好ましい。
本発明は、包装体であって、上記に記載の易剥離性多層フィルムを用いた蓋材と、基材層及び最内層を有する被接着フィルムを用いた底材とを有し、前記蓋材及び前記底材は、前記易剥離性多層フィルムの前記最内層と前記被接着フィルムの前記最内層とが対向するように接着され、前記蓋材及び前記底材の最内層同士のシール強度が800gf/25mm幅以上であることを特徴とする。
前記被接着フィルムの前記最内層が、ポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を含むことが好ましい。
本発明は包装体であって、上記に記載の積層体を用いた蓋材と、基材層及び最内層を有する被接着フィルムを用いた底材とを有し、前記蓋材及び前記底材は、前記積層体の前記最内層と前記被接着フィルムの前記最内層とが対向するように接着され、前記蓋材及び前記底材の最内層同士のシール強度が800gf/25mm幅以上である。
前記被接着フィルムの前記最内層が、ポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を含むことが好ましい。
本発明によれば、被接着フィルムに使用される樹脂がポリエチレン系樹脂に限定されることなく、より広範囲な被接着フィルムと接着可能な易剥離性多層フィルム、積層体及び包装体が実現できる。
図1は、本発明の実施の形態に係る易剥離性多層フィルム1の断面模式図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る積層体1’の断面模式図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る被接着フィルム2を用いた底材4と積層体1’を用いた蓋材3を有する包装体5の断面図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る包装体5において易剥離性多層フィルム1と被接着フィルム2をシールした際の説明図である。 図5は、本発明の実施の形態に係る包装体5において易剥離性多層フィルム1と被接着フィルム2を剥離した際の説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態によって何ら限定されるものではない。
本実施の形態において、「主成分」とは、各層を構成する樹脂成分全体を基準(100質量%)とした際に、各成分の含有量が、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは95質量%以上、特に好ましくは100質量%含むことをいう。
また、以下の実施の形態においては、「X〜Y」(X、Yは任意の数字)と表現した場合、特に断らない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」及び「好ましくはYより小さい」の意を包含するものとする。また、以下の実施の形態においては、「X以上」(Xは任意の数字)と表現した場合、特に断らない限り、「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、特に断らない限り、「好ましくはYより小さい」の意を包含するものとする。
(易剥離性多層フィルム)
図1は、本発明の実施の形態に係る易剥離性多層フィルム1の断面模式図である。図1に示す様に、易剥離性多層フィルム(以下、単に「フィルム」ということがある)1は、ガスバリア層11と、中間層12及び最内層13を少なくとも有し、外気側からガスバリア層11、中間層12及び最内層13の順に積層されたものである。
本発明の実施の形態に係る易剥離性多層フィルム1は、上記の層以外に、その他の層を有していてもよい。また、各層は其々2層以上設けても良い。
また、ガスバリア層11は、外層11でもある。外層11とは、ガスバリア層11自身であってもよいし、ガスバリア層11に積層された他の層とガスバリア層11との全体であってもよい。
ここでは、例えば、図1で示された易剥離性多層フィルム1の層構成を、ガスバリア層/中間層/最内層と表記して説明する。
(ガスバリア層11)
ガスバリア層11は、包装体5に収納した薬液成分が包装体5の開封前に透過するのを防止する機能を有する層である。
ガスバリア層11は、ガスバリア性を付与するためにエチレン−ビニルアルコール共重合体系樹脂(以下、「EVOH系樹脂」ともいう。)を含む層並びにポリメタキシレン及びアジピン酸の重縮合物であるポリメタキシリレンアジパミド系樹脂(以下、「MXD系樹脂」ともいう。)を含む層の少なくとも1層を有する。ガスバリア性の観点からは、EVOH系樹脂を含む層を有することが好ましく、ガスバリア性及び耐熱性・耐水性の両観点からは、MXD系樹脂を含む層を有することが好ましい。
EVOH系樹脂におけるエチレン含有率は、25モル%以上が好ましく、32モル%以上がより好ましく、また47モル%以下が好ましく、44モル%以下がより好ましい。また、EVOH系樹脂のケン化度は、90%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。 EVOH系樹脂として、エチレン含有率及びケン化度が上記範囲のグレードのものを選択することにより、易剥離性多層フィルム1のガスバリア性及び力学強度などを良好なものとすることができる。例えば、日本合成化学社製のソアノール(登録商標)やクラレ社製のエバール(登録商標)などが用いられる。これらのEVOH系樹脂は、混合して用いてもよい。
MDX系樹脂としては、例えば、三菱ガス化学社製のMXナイロンなどが用いられる。
ガスバリア層11には、本発明の主旨を損なわない範囲でその他の成分を適宜添加しても構わない。その他の成分としては、例えば、防曇剤、帯電防止剤、熱安定剤、造核剤、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、離型剤、紫外線吸収剤などの成分が挙げられる。ガスバリア層11が多層構成である場合には、特定の層にのみ上記その他の成分を添加してもよく、全ての層にその他の成分を添加してもよい。
ガスバリア層11の厚さは特に制限はないが、ガスバリア性の観点から、4μm以上であることが好ましく、8μm以上であることがより好ましく、10μm以上であることが更に好ましく、また30μm以下であることが好ましく、25μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることが更に好ましい。
(中間層12)
中間層12は、包装体5の開封前は、ガスバリア層11と接触し、かつ開封時には適度な手剥離感でガスバリア層11を含む外層11を剥離することを可能にする層である。
中間層12は、ポリエチレン系樹脂(以下、「PE系樹脂」ともいう。)およびポリエチレン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂(以下、単に「PO系樹脂」ともいう)を含む。
PE系樹脂としては、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン(以下、「LLDPE」ともいう)、低密度ポリエチレン(以下、「LDPE」ともいう)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体などのエチレン系共重合体;エチレン−アクリル酸共重合体の金属中和物、エチレン−メタクリル酸共重合体の金属中和物などが挙げられる。PE系樹脂としては、フィルム1の最内層13にLLDPEを含むため、最内層13との層間強度の観点から、LLDPEが好ましく、例えば、日本ポリエチレン社製のノバテックやプライムポリマー社製のウルトゼックスなどが用いられる。なお、これらのPE系樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して併用してもよい。
PE系樹脂以外のPO系樹脂(以下、単にPO系樹脂ともいう)としては、プロピレン単独重合体、プロピレンと炭素数2および4〜8のα−オレフィンとの共重合体などのポリプロピレン系樹脂(以下、「PP系樹脂」ともいう);アクリル酸もしくはメタアクリル酸などの一塩基性不飽和脂肪酸;メチルアクリレート、メチルメタアクリレート、もしくはグリシジルメタアクリレートなどの一塩基性不飽和脂肪酸のエステル化合物;またはマレイン酸、フマル酸若しくはイタコン酸などの二塩基性脂肪酸の無水物などを化学的に結合させたオレフィン系接着性樹脂などが挙げられる。PO系樹脂としては、ガスバリア層を含む外層11との層間強度と剥離性のバランスの観点から、オレフィン系接着性樹脂が好ましく、例えば、三菱ケミカル社製のモディックや三井化学社製のアドマーなどが用いられる。
中間層12におけるこれらの樹脂の含有率は、PE系樹脂が98質量%〜55質量%、好ましくは85質量%〜58質量%、より好ましくは80質量%〜60質量%、PE系樹脂以外のPO系樹脂が2質量%〜45質量%、好ましくは15質量%〜42質量%、より好ましくは20質量%〜40質量%であることが好ましい。
中間層12の厚さは特に制限はないが、厚さの下限は、層間の接着性やフィルムの製膜性の観点から、2μm以上であることが好ましく、4μm以上であることがより好ましく、8μm以上であることが更に好ましい。また、厚さの上限は、フィルムの取り扱い性や経済性の観点から、100μm以下であることが好ましい。
(最内層13)
最内層13は、中間層12と隣接し、底材の薬液成分側に配置される層で、ガスバリア層を含む外層11を剥離した際に、残存する薬液成分が最内層13を介して透過、蒸散することを可能にする層である。最内層13は、エチレンと炭素数が4以上8以下のα−オレフィンとの共重合体であるLLDPE樹脂を含む。
LLDPE樹脂におけるα−オレフィンの構成比率は、1.5質量%〜15質量%、好ましくは2質量%〜12質量%、より好ましくは3質量%〜10質量%であることが好ましい。
最内層13の厚さは特に制限はないが、中間層12と前記ガスバリア層を含む外層11を剥離する際の耐衝撃性の観点や、被接着性フィルム2との接着性の観点から、5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましく、20μm以上であることが更に好ましく、また内容成分の透過性の観点から100μm以下であることが好ましく、80μm以下であることがより好ましく、60μm以下であることが更に好ましい。
(その他の層)
易剥離性多層フィルム1は、上記の層以外に、その他の層を有していてもよい。例えば、その他の層としては、耐ピンホール性を付与するために、ポリアミド樹脂(以下、「Ny樹脂」ともいう。)を含むNy層及び層間強度を向上させるために、酸変性ポリオレフィン樹脂などの接着性樹脂(以下、「AD」とも言う)を含むAD層などが挙げられる。
ポリアミド樹脂(Ny樹脂)としては、環状ラクタムの開環重合物、アミノカルボン酸の重縮合物、ジカルボン酸とジアミンとの重縮合物などの脂肪族ポリアミド重合体が挙げられる。脂肪族ポリアミド重合体としては、例えば、6ナイロン(6Ny)と称されるε―カプロラクタムの単独重合体、66ナイロン(66Ny)と称されるポリヘキサメチレンアジパミド及びこれらの共重合体である6−66ナイロン(6−66Ny)などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して併用してもよい。
なお、フィルム1の製膜時、ラミネート加工時、加熱成形時に熱安定性、スベリ性、濡れ性などが必要な場合、適宜酸化防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤などを添加し、ラミネート面へのコロナ処理などを実施できる。
(積層体)
図2は、本発明の実施の形態に係る積層体1’の断面模式図である。図2に示す様に、積層体1’は、易剥離性多層フィルム1のガスバリア層11の上に表面層14が積層されたものである。表面層14は、基材フィルム及び金属箔のうち、少なくとも1層またはこれらの積層体である。表面層14は複数層が積層されていてもよい。
基材フィルムは、ポリエチレンテレフタレート系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を含み、好ましくは、延伸ポリエチレンテレフタレート又は延伸ポリプロピレンを含む。
金属箔は、例えばアルミニウム等の箔体である。
積層体2の製造方法は特に限定されないが、ドライラミネーション法や押出ラミネーション法などの公知の方法により、必要に応じて、接着性樹脂や接着剤などを介して
易剥離性多層フィルム1に表面層14をドライラミネートすることが好ましい。
(包装体)
図3は、本発明の実施の形態に係る包装体5の断面模式図である。図3に示す様に、包装体5は、底材4に蓋材3を被せヒートシールした形状を有する。
蓋材3としては、易剥離性多層フィルム1または積層体1’を用いる。底材4としては、特に材質は限定されないが、後述する被接着フィルム2等をそのまま用いても良いし、熱成形で容器等にして用いても良い。
包装体5の製造方法は限定されないが、蓋材3及び底材4を、蓋材3の周辺部と底材4の周辺部が接合するように組み合わせ、ヒートシール接着を行う。なお、包装体5の蓋材として、易剥離性多層フィルム1又は積層体1’のいずれを用いても良いが、以下、包装体5の説明では、蓋材として易剥離性多層フィルム1を使用し、底材として被接着フィルム2を使用した場合について説明する。
図4は、本発明の実施の形態に係る包装体5について、蓋材3に用いられる易剥離性多層フィルム1と底材4に用いられる被接着フィルム2をヒートシールした際の説明図である。被接着フィルム2は、基材層21及び最内層22を有する。
図4に示す様に、易剥離性多層フィルム1の最内層13と被接着フィルム2の最内層22とが対向するように接着され、両フィルム1及び2の界面に亘って設けられたヒートシール部31を介してヒートシールされる。
被接着フィルム2の基材層21は、Ny系樹脂を含むことが好ましい。
被接着フィルム2の最内層22は、ポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を含むことが好ましいが、特に限定されない。
易剥離性多層フィルム1の最内層13には、LLDPE樹脂が含まれるので、被接着フィルム2の最内層22をポリエチレン系樹脂に限定せずに、易剥離性多層フィルム1の最内層13と接着可能である。
図5は、本発明の実施の形態に係る包装体5について、蓋材3に用いられる易剥離性多層フィルム1と底材4に用いられる被接着フィルム2を剥離した際の説明図である。図5に示すように、両フィルム1及び2の界面の非融着部32から易剥離性多層フィルム1を剥離する際、中間層12と最内層13との破断強度が、ヒートシール部(融着部)31におけるシール強度よりも弱いため、ヒートシール部31のシール際で最内層13と中間層12が破断する。そして、ガスバリア層を含む外層11が剥離して、剥離層41を除く層である未剥離層42が底材側へ残る。
本発明において、フィルム1の開封により底材側に残される未剥離層42は、少なくとも最内層13及び中間層12を有する層であれば良く、未剥離層42の層厚は、包装体5の使用中に破断せず、薬液成分の蒸散が効果的でかつ効率的である限り限定されないが、コスト及び強度的観点から、通常30μm〜100μmである。
フィルム1の最内層13はLLDPE樹脂を含み、中間層12はPE系樹脂を含み、いずれの層もポリエチレン系樹脂を含む。よって、中間層12とガスバリア層を含む外層11との層間接着強度は、フィルム1の最内層13と被接着フィルム2の最内層22とのシール強度及びフィルム1の最内層13と中間層12との層間接着強度よりも小さくなり、ガスバリア層を含む外層11を剥離することが可能になる。
中間層12とガスバリア層を含む外層11との層間接着強度は、5gf/25mm幅〜150gf/25mm幅、好ましくは7.5gf/25mm幅〜120gf/25mm幅、より好ましくは10gf/25mm幅〜90gf/25mm幅である。5gf/25mm幅以上の剥離強度とすることにより、輸送や保管時に開封することなく、150gf/25mm幅以下の剥離強度とすることにより、適度な開封性を有することができる。
易剥離性多層フィルム1の最内層13と被接着フィルム2の最内層22とのシール強度は、800gf/25mm幅以上、好ましくは900gf/25mm幅以上、より好ましくは、1000gf/25mm幅以上である。
蓋材として前記易剥離性多層フィルム1のガスバリア層11の上に表面層14が積層された積層体1’を用いた場合も同じく、積層体1’の最内層13と被接着フィルム2の最内層22とのシール強度は、800gf/25mm幅以上、好ましくは900gf/25mm幅以上、より好ましくは、1000gf/25mm幅以上である。
易剥離性多層フィルム1の中間層12とガスバリア層を含む外層11との層間接着強度が、フィルム1の最内層13と被接着フィルム2の最内層22とのシール強度及びフィルム1の最内層13と中間層12との層間接着強度より小さいことで、フィルム1のガスバリア層を含む外層11が剥離し、未剥離層42が底材側に残る。
未剥離層42は、包装体5に残存する薬液成分を、未剥離層42を介して十分に透過、蒸散させるため、酸素透過度が、500cc/m・24hr・atm以上であることが必要である。未剥離層42は、最内層13及び中間層12を有し、いずれの層もポリエチレン系樹脂を多く含むため、酸素透過度が、500cc/m・24hr・atm以上となる。
以上説明したように、上記実施の形態によれば、被接着フィルムに使用される樹脂がポリエチレン系樹脂に限定されることなく、より広範囲な被接着フィルムと接着可能な易剥離性多層フィルムを実現できる。従って、最内層がポリエチレン系樹脂以外の被接着フィルムにもシール可能であり、より広範囲な被接着フィルムと接着可能な易剥離性多層フィルム、積層体及び包装体が実現できる。
以下、本発明の効果を明確にするために行った実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例及び比較例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
共押出Tダイ法により、各層に用いる樹脂材料を押出温度190℃以上230℃以下に設定した押出機へそれぞれ投入し、多層口金を用い、以下の層構成を有する易剥離性多層フィルム(X1)を作製した。
その他の層(Ny層)(10.0μm)/ガスバリア層(4.0μm)/中間層(9.0μm)/最内層(47.0μm)(総厚み70μm)
各層で用いた樹脂材料を以下に示す。
[その他の層]6Ny系樹脂
[ガスバリア層]EVOH系樹脂(エチレン含有率:38モル)
[中間層]LLDPE系樹脂(日本ポリエチレン社製、商品名「ノバテックC6LL(登録商標)」とPO系樹脂(三井化学社製、商品名「アドマー(登録商標)」を65:35の割合で混合)
[最内層]LLDPE系樹脂(α−オレフィンの炭素数が4、α−オレフィンの質量%が6.6質量%)
次に、ラミネート法により、以下の層構成を有するPE系樹脂被接着フィルムを作製した。
延伸Ny系樹脂(ユニチカ社製、商品名「エンブレン」)(15μm)//LDPE系樹脂(タマポリ社製、商品名「Vシリーズ」)(40μm)(総厚み55μm)
更に、ラミネート法により、以下の層構成を有するPP系樹脂被接着フィルムを作製した。延伸Ny系樹脂(ユニチカ社製、商品名「エンブレン」)(15μm)//CPP系樹脂(東レフィルム加工社製、商品名「トレファン」)(40μm)(総厚み55μm)
(実施例2)
実施例1と同じ条件及び方法により、以下の層構成を有する易剥離性多層フィルム(X2)を作製した。
ガスバリア層(4.0μm)/その他の層(Ny層)(10.0μm)/中間層(9.0μm)/最内層(47.0μm)(総厚み70μm)
各層で用いた樹脂材料を以下に示す。
[ガスバリア層]EVOH系樹脂(エチレン含有率:38モル)
[その他の層]6−66Ny系樹脂
[中間層]LLDPE系樹脂(日本ポリエチレン社製、商品名「ノバテックC6LL(登録商標)」とPO系樹脂(三井化学社製、商品名「アドマー(登録商標)」を65:35の割合で混合)
[最内層]LLDPE系樹脂(α−オレフィンの炭素数が4、α−オレフィンの質量%が6.6質量%)
更に、実施例1と同様に、PE系樹脂被接着フィルム及びPP系樹脂被接着フィルムを作製した。
(実施例3)
実施例1と同じ条件及び方法により、以下の層構成を有する易剥離性多層フィルム(X3)を作成した。
その他の層(2層)(14.0μm)/ガスバリア層(4.0μm)/中間層(9.0μm)/最内層(47.0μm)(総厚み70μm)
各層で用いた樹脂材料を以下に示す。
[その他の層(2層)]LLDPE系樹脂(10.0μm)/AD性樹脂(PO系樹脂)(4.0μm)
[ガスバリア層]EVOH系樹脂(エチレン含有率:38モル)
[中間層]LLDPE系樹脂(日本ポリエチレン社製、商品名「ノバテックC6LL(登録商標)」とPO系樹脂(三井化学社製、商品名「アドマー(登録商標)」を65:35の割合で混合)
[最内層]LLDPE系樹脂(α−オレフィンの炭素数が6と8、α−オレフィンの質量%が3.7質量%)
更に、実施例1と同様に、PE系樹脂被接着フィルム及びPP系樹脂被接着フィルムを作製した。
(比較例1)
実施例1と同じ条件及び方法により、以下の層構成を有する易剥離性多層フィルム(Y2)を作成した。
その他の層(Ny層)(10.0μm)/ガスバリア層(4.0μm)/中間層(9.0μm)/最内層(47.0μm)(総厚み70μm)
各層で用いた樹脂材料を以下に示す。
[その他の層]6Ny系樹脂
[ガスバリア層]EVOH系樹脂(エチレン含有率:38モル)
[中間層]LLDPE系樹脂(日本ポリエチレン社製、商品名「ノバテックC6LL(登録商標)」とPO系樹脂(三井化学社製、商品名「アドマー(登録商標)」を65:35の割合で混合)
[最内層]LDPE系樹脂(日本ポリエチレン社製、商品名「ノバテックLD(登録商標)」)
更に、実施例1と同様に、PE系樹脂被接着フィルム及びPP系樹脂被接着フィルムを作製した。
(比較例2)
実施例1と同じ条件及び方法により、以下の層構成を有する易剥離性多層フィルム(Y3)を作成した。
その他の層(Ny層)(10.0μm)/ガスバリア層(4.0μm)/中間層(9.0μm)/最内層(47.0μm)(総厚み70μm)
各層で用いた樹脂材料を以下に示す。
[その他の層]6Ny系樹脂
[ガスバリア層]EVOH系樹脂(エチレン含有率:38モル)
[中間層]LLDPE系樹脂(日本ポリエチレン社製、商品名「ノバテックC6LL(登録商標)」とPO系樹脂(三井化学社製、商品名「アドマー(登録商標)」を65:35の割合で混合)
[最内層]PP系樹脂(日本ポリプロ社製、商品名「ウィンテック(登録商標)」
更に、実施例1と同様に、PE系樹脂被接着フィルム及びPP系樹脂被接着フィルムを作製した。
(比較例3)
実施例1と同じ条件及び方法により、以下の層構成を有する易剥離性多層フィルム(Y4)を作成した。
その他の層(Ny層)(10.0μm)/ガスバリア層(4.0μm)/中間層(9.0μm)/最内層(47.0μm)(総厚み70μm)
各層で用いた樹脂材料を以下に示す。
[その他の層]6Ny系樹脂
[ガスバリア層]EVOH系樹脂(エチレン含有率:38モル)
[中間層]LLDPE系樹脂(日本ポリエチレン社製、商品名「ノバテックC6LL(登録商標)」とPO系樹脂(三井化学社製、商品名「アドマー(登録商標)」を50:50の割合で混合させて使用した。
[最内層]LLDPE系樹脂(α−オレフィンの炭素数が4、α−オレフィンの質量%が6.6質量%)
更に、実施例1と同様に、PE系樹脂被接着フィルム及びPP系樹脂被接着フィルムを作製した。
(比較例4)
実施例1と同じ条件及び方法により、以下の層構成を有する易剥離性多層フィルム(Y5)を作成した。
その他の層(Ny樹脂層)(10.0μm)/ガスバリア層(4.0μm)/中間層(9.0μm)/最内層(47.0μm)(総厚み70μm)
各層で用いた樹脂材料を以下に示す。
[その他の層]6Ny系樹脂
[ガスバリア層]EVOH系樹脂(エチレン含有率:38モル)
[中間層]LLDPE系樹脂(日本ポリエチレン社製、商品名「ノバテックC6LL(登録商標)」とPO系樹脂(三井化学社製、商品名「アドマー(登録商標)」を99:1の割合で混合)
[最内層]LLDPE系樹脂(α−オレフィンの炭素数が4、α−オレフィンの質量%が6.6質量%)
更に、実施例1と同様に、PE系樹脂被接着フィルム及びPP系樹脂被接着フィルムを作製した。
(比較例5)
実施例1と同じ条件及び方法により、以下の層構成を有する易剥離性多層フィルム(Y1)を作成した。
その他の層(Ny層)(10.0μm)/ガスバリア層(4.0μm)/中間層(9.0μm)/最内層(47.0μm)(総厚み70μm)
各層で用いた樹脂材料を以下に示す。
[その他の層]6Ny系樹脂
[ガスバリア層]EVOH系樹脂(エチレン含有率:38モル)
[中間層]PO系樹脂(三井化学社製、商品名「アドマー(登録商標)」)
[最内層]LLDPE系樹脂(α−オレフィンの炭素数が4、α−オレフィンの質量%が6.6質量%)
更に、実施例1と同様に、PE系樹脂被接着フィルム及びPP系樹脂被接着フィルムを作製した。
(比較例6)
実施例1と同じ条件及び方法により、以下の層構成を有する易剥離性多層フィルム(Y6)を作成した。
その他の層(Ny樹脂層)(10.0μm)/ガスバリア層(4.0μm)/中間層(9.0μm)/その他の層(4層)(31.0μm)/最内層(16.0μm)(総厚み70μm)
各層で用いた樹脂材料を以下に示す。
[その他の層(Ny層)]6Ny系樹脂
[ガスバリア層]EVOH系樹脂(エチレン含有率:38モル)
[中間層]LLDPE系樹脂(日本ポリエチレン社製、商品名「ノバテックC6LL(登録商標)」とPO系樹脂(三井化学社製、商品名「アドマー(登録商標)」を65:35の割合で混合)
[その他の層(4層)]LLDPE系樹脂(15.0μm)/AD層(PO系樹脂)(4.0μm)/MXD系樹脂(4.0μm)/AD層(PO系樹脂)(4.0μm)
[最内層]LLDPE系樹脂(α−オレフィンの炭素数が4、α−オレフィンの質量%が 6.6質量%)(16.0μm)
更に、実施例1と同様に、PE系樹脂被接着フィルム及びPP系樹脂被接着フィルムを作製した。
<測定及び評価方法>
上記の通り作成した易剥離性多層フィルムと被接着フィルムを用いて下記に記載の評価を実施した。結果を表1に示す。
(1)剥離箇所評価
実施例及び比較例で作製した易剥離性多層フィルム及び被接着フィルムを用いて、被接着フィルムがPE系樹脂被接着フィルムの場合には140℃、2.0秒、PP系樹脂被接着フィルムの場合には170℃、2.0秒の条件で、ムルチパック社製包装機R−530のヒートシール機構を使用してヒートシールとした接着フィルムを得た。ヒートシール後、両フィルム界面の非融着部から易剥離性多層フィルムを剥離し、剥離層を下記基準で評価した。
○:易剥離性多層フィルムのガスバリア層を含む外層が剥離した場合
×:最内層が剥離した場合又はガスバリア層を含む外層が未剥離の場合
(2)層間接着強度測定及び評価
(1)の剥離箇所評価で、評価がともに○だった接着フィルムに使用されたヒートシール前の易剥離性多層フィルムから25mm幅の短冊状に切り出した試験片を作成し、引張試験機(インストロン社製、型番3342)を用いて、引張速度200mm/min、引張角度90度の条件で、中間層とガスバリア層との層間接着強度を測定した。評価基準を下記に示す。
○:層間接着強度が5gf/25mm幅以上、150gf/25mm幅以下
×:層間接着強度が5gf/25mm幅未満、150gf/25mm幅を超える
(3)シール強度測定及び評価
(2)の層間接着強度測定及び評価で、評価が○だった接着フィルムについて、ガスバリア層を含む外層を除いた層から25mm幅の短冊状に切り出した試験片を作成し、万能試験機(インテスコ社製)を用いて、引張速度200mm/min、引張角度90度の条件で、易剥離性多層フィルム及び被接着フィルムの最内層同士のシール強度を測定した。評価基準を下記に示す。
○:剥離強度が800gf/25mm幅以上
×:剥離強度が800gf/25mm幅未満
(4)酸素透過性評価
(3)のシール強度測定及び評価で評価が○だった接着フィルムに使用されたヒートシール前の易剥離性多層フィルム及び接着フィルムから剥離されたガスバリア層を含む外層を除いた層からそれぞれ25mm幅の短冊状に切り出した試験片を作成する。これらの試験片について、酸素透過度測定装置(OX−TRAN100、モダンコントロール社製)を用いて、ASTM−D3985に準拠し、温度23℃、相対湿度0%の条件下で、酸素透過性を測定した。評価基準を下記に示す。
○:500cc/m・24hr・atm以上
×:500cc/m・24hr・atm未満
(5)総合評価
評価(1)〜(4)より総合評価を行い、下記基準で評価した。
(1)〜(4)の評価が全て〇の場合の総合評価を○とした。(1)〜(4)の評価のうち、1つでも評価が○でない場合は、総合評価を×とした。
表1から分かるように、実施例1〜3は、(1)〜(4)の評価項目が全て○であり、総合評価(5)も○であった。この結果から、易剥離性多層フィルムは、被接着フィルムがPE系樹脂被接着フィルムまたはPP系樹脂被接着フィルムのいずれの場合でもヒートシール可能である。このことから、上記実施の形態に係る易剥離性多層フィルムによれば、被接着フィルムの最内層に含まれる樹脂がポリエチレン系樹脂に限定されることなく、より広範囲の被接着フィルムと接着可能であることが分かる。
これに対して、比較例1〜6は総合評価(5)が×だった。
比較例1では、易剥離性多層フィルムの最内層が低密度ポリエチレンなので、PP系樹脂被接着フィルムとは、ヒートシールが不可能であり、剥離箇所評価が×だった。
比較例2は、易剥離性多層フィルムの最内層がポリプロピレン系樹脂なので、PE系樹脂被接着フィルムとはヒートシールが不良であり、剥離箇所評価が×だった。
比較例3及び4は、中間層に含まれるPO系樹脂が、2質量%未満又は45質量%より高い場合には層間接着強度評価が×だった。この結果は、中間層とガスバリア層との層間接着強度が適切な手剥離用強度でないためと考えられる。
比較例5は、ガスバリア層が未剥離であり、剥離箇所評価が×だった。この結果は、中間層に含まれる樹脂がポリオレフィン系接着樹脂のみなので、中間層とガスバリア層との層間接着強度が、易剥離性多層フィルムの最内層と被接着フィルムの最内層との接着強度が大きくなったためだと考えられる。
比較例6は、最内層にガスバリア性の高い樹脂を配する場合には酸素透過性評価が×だった。この結果は、ガスバリア層含む外層を剥離し除いた後でも酸素透過度が低いためだと考えられる。
本発明に係る易剥離性多層フィルムは、最内層にエチレンと炭素数が4以上8以下のα−オレフィンとの共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を使用しているので、被接着フィルムに使用される樹脂がポリエチレン系樹脂に限定されることなく、より広範囲な被接着フィルムと接着可能である。
1 易剥離性多層フィルム
1’ 積層体
11 ガスバリア層、外層
12 中間層
13 最内層
14 表面層
2 被接着フィルム
21 基材層
22 最内層
31 ヒートシール部(融着部)
32 非融着部
41 剥離層
42 未剥離層
3 蓋材
4 底材
5 包装体

Claims (12)

  1. ガスバリア層、中間層及び最内層を少なくとも有し、外気側から前記ガスバリア層、前記中間層及び前記最内層の順で積層された易剥離性多層フィルムであって、
    前記中間層は、98〜55質量%のポリエチレン系樹脂及び前記ポリエチレン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂を含み、
    前記最内層は、エチレンと炭素数が4以上8以下のα−オレフィンとの共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を含むことを特徴とする易剥離性多層フィルム。
  2. 前記中間層と前記ガスバリア層を含む外層との層間接着強度が5gf/25mm幅以上150gf/25mm幅以下であることを特徴とする、請求項1に記載の易剥離性多層フィルム。
  3. 前記ガスバリア層を含む外層を除いた層の酸素透過度が500cc/m・24hr・atm以上であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の易剥離性多層フィルム。
  4. 前記ガスバリア層が、エチレン−ビニルアルコール共重合体系樹脂を含む層及びポリメタキシリレンアジパミド系樹脂を含む層の少なくとも1層を有することを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の易剥離性多層フィルム。
  5. 前記最内層に含まれる前記直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂は、前記α−オレフィンの構成比率が1.5質量%〜15質量%であることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の易剥離性多層フィルム。
  6. 前記中間層の前記ポリエチレン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂は、オレフィン系接着性樹脂であることを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の易剥離性多層フィルム。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の易剥離性多層フィルムの前記ガスバリア層の上に表面層が積層されたことを特徴とする積層体。
  8. 前記表面層は、ポリエチレンテレフタレート系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を含むことを特徴とする、請求項7に記載の積層体。
  9. 請求項1から6のいずれか1項に記載の易剥離性多層フィルムを用いた蓋材と、
    基材層及び最内層を有する被接着フィルムを用いた底材とを有し、
    前記蓋材と前記底材は、前記易剥離性多層フィルムの前記最内層と前記被接着フィルムの前記最内層とが対向するように接着され、
    前記蓋材及び前記底材の最内層同士のシール強度が800gf/25mm幅以上であることを特徴とする包装体。
  10. 前記被接着フィルムの前記最内層がポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を含むことを特徴とする、請求項9に記載の包装体。
  11. 請求項7または8に記載の積層体を用いた蓋材と、
    基材層及び最内層を有する被接着フィルムを用いた底材とを有し、
    前記蓋材と前記底材は、前記積層体の前記最内層と前記被接着フィルムの前記最内層とが対向するように接着され、
    前記蓋材及び前記底材の最内層同士のシール強度が800gf/25mm幅以上であることを特徴とする包装体。
  12. 前記被接着フィルムの前記最内層がポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を含むことを特徴とする、請求項11に記載の包装体。
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