JP3039908B2 - 低浮上性を有する磁気ヘッド用基板材料 - Google Patents
低浮上性を有する磁気ヘッド用基板材料Info
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Description
距離が著しく小さいHDD装置の薄膜ヘッドスライダ
ー、テープ記録装置の薄膜磁気ヘッドに使用されるトラ
ンスバースプレッシャーコントゥアー(TPC)用又は
アドバンストエアーベアリング(AAB)用等として低
浮上特性に優れ、プラズマ加工や熱誘起加工等の精密加
工性に優れたアルミナ系磁気ヘッド用基板材料に関す
る。
来、次に示すような特性が主として 切断時の耐チッピング性 切断およびラッピング時の快削性 コンタクトスタートストップ(CSS)時の摩擦力の
低下(材料の潤滑特牲)が重要視されていた。
体の接触面であるエアーベアリングサーフェス(AB
S)を形成する際に必要不可欠なもので、従来、ABS
の加工は機械加工で行っていたため、ABSにチッピン
グの多いへッドは、浮上特性や潤滑特牲が悪くなる。ま
た、チッピング特性の悪い材料において、精密なABS
加工を行うためには加工速度を遅くしなければならない
等の問題点があった。
あり、研削、切削性の悪い材料では、ABS加工時に時
間がかかるという問題点があった。
り、材料に潤滑性が乏しければ、CSS耐久回数が低下
するという問題点があった。
加工で行わず、イオンビームエッチング(IBE)やリ
アクティブイオンエッチング(RIE)等のプラズマ加
工又はレーザー等の熱誘起加工で行っているため、上記
との項目は、とくに重要な項目ではなくなってき
た。
ては、上記の摩擦力についても、ヘッドと媒体の押し
つけ荷重、ヘッドと媒体の接触面積、ヘッド材料の潤滑
特性が影響を与えており、従来は、ヘッドが大きく、そ
の接触面積も大きいため、材料の潤滑特性の寄与すると
ころが大きく、材料に対する要求も大きかった。しか
し、最近では、へッドと媒体の接触面積は1/10〜1
/4に低下してきており、押しつけ荷重も1/10〜1
/3に低下してきており、材料に対する潤滑特牲の要求
は、それほど大きなものではなくなってきた。
スライダー(100%スライダー:基板厚み4mm)よ
り、マイクロスライダー(70%スライダー:基板厚み
2.8mm)、ナノスライダー(50%スライダー:基
板厚み2mm)およびピコスライダー(30%スライダ
ー:基板厚み1.2mm)へと漸次、小型化が進んでき
ており、将来的にはフェムトスライダー(10%スライ
ダー:基板厚み0.4mm)のものまで検討されるまで
になっている。
上量も0.3μmから0.2μm、0.1μm、0.0
75μmを経て、現在では0.05μmまで低下してき
ている。
めの改善であるが、同じ目的のために従来のインダクテ
ィブヘッドよりマグネトレジスティブヘッド(MRヘッ
ド)への変化が同時に行われている。したがって、ヘッ
ド材料に対する要求特性も従来のものとは大きく異なっ
てきており、次に示すようなものがその主なものであ
る。
にするために、従来のABS面より、非常に複雑なヘッ
ドパターンが必要となってきており、その加工には、前
述のようにプラズマ加工や熱誘起加工等が用いられる。
しかも、これらのパターン精度は±1〜3μm程度で仕
上げなくてはならず、また、加工後の面粗さはエッチン
グ深さに対して約1/10程度以下に仕上げなければな
らない。したがって、基板に対しては、プラズマ加工等
の加工後の表面粗さが小さいことが要求される。
にセンダスト等のような高温での磁性焼鈍を必要とする
磁性膜が用いられ、薄膜ヘッド製造工程中では、600
〜700℃の磁性焼鈍の工程が多く導入されるようにな
ってきている。
子の結合を脆弱化するために、ABSのラッピング加工
時にTiC粒子の脱粒が生じ易くなるという問題が顕在
化するようになり、前述の要求特性のコンタクトスタ
ートストップ(CSS)時の摩擦力の低下(材料の潤滑
特牲)にも影響する。したがって、基板に対しては、磁
性焼鈍を行ってもTiC粒子が脱粒しないことが要求さ
れる。
基板に変形があるとフォトリソグラフィ時の位置決め精
度の劣化や磁気特性が劣化するという問題点がクローズ
アップされてきた。したがって、基板に対しては、磁性
焼鈍を行っても変形しないことが要求される。
常に薄いため、面粗さの影響を大きく受ける。素子はア
ルミナ膜をスパッタした基板の上に形成するが、アルミ
ナ膜が厚い程高温での磁性焼鈍を行うとそりが大きくな
るため、アルミナ膜は極力薄くする必要がある。アルミ
ナ膜を薄くすると、基板の欠陥等が、膜の品質を左右す
ることになるため、欠陥は非常に小さくなくてはならな
い。そのため、基板の欠陥サイズは、主として、基板の
結晶粒子の大きさに依存しており、基板を構成する粒子
は、極力小さくなくてはならない。
ヘッド材料として、先に、特公昭61−50906号公
報において、(TiC+TiO2 )成分30〜50重量
%と残部アルミナとの100重量部に対して、MgO等
の快削性付与剤とY2 O3 の焼結助材を少量含む焼結体
を提案し、また、特公平2−62511号公報において
は、快削牲付与剤としてMgO等の成分で置換したアル
ミナと炭化チタン5〜45重量%とZrO2 、Y
2 O3 、AlNとからなる磁気ヘッド材料を開示した。
また、最近では、特公平6−2618号公報において、
磁気ヘッドスライダー用セラミックス材料として、5〜
40重量%の炭化チタンとアルミナを含む混合物100
重量部に対し、MnおよびTiの酸化物をそれぞれ0.
01〜5重量部とGa、Ba、CeおよびNbの酸化物
を含む材料が開示されている。
に挙げた特性は満足しているものの、に関してはエッ
チング後の面粗さがエッチング深さに対して約1/4〜
1/3程度になり、安定な浮上特性が得られず、に関
しては、従来の基板において600〜700℃の熱処理
を行うと、ABSのラッピング加工時にTiC粒子の脱
粒が発生し面粗さが熱処理前の基板に比べると2〜5倍
程度に悪くなり、CSS特性の劣化やヘッドクラッシュ
等の問題となる。また、に関しては、φ3″×t2m
mの基板において、600〜700℃の熱処理を行う
と、そり量が5〜20μmにもなり、フォトリソグラフ
ィ時の位置決め精度や磁気特性が大幅に劣化する。ま
た、基板材の結晶粒子もばらつきがあり、基板材内に大
きな粒子(20〜100μm)が認められることがあ
り、それに起因する欠陥も粒子径に準ずるものがあり、
の特性を満足していない。これは、材料中のTiCの
分散が悪いため起こることであり、TiC中に酸素およ
び窒素を含まないことに起因するものである。
板では 〜の項目が十分に満足できないため、TPC
やAABスライダーのような高密度記録用スライダーを
歩留り良く作製することは困難である。
2O3−TiCXOYNZ系磁気ヘッド材料において、前記
〜に挙げた特性を十分に満足し、しかも従来の特性
を劣化させない基板材料を提供し、TPCやAABスラ
イダーを用いたMRヘッド等の低浮上且つ高密度磁気記
録用スライダーを歩留り良く製造できるような磁気ヘッ
ド用基板材料を提供することにある。
としてもっとも重要なことは、結晶粒子間の結合が強い
Al2 O3 −TiCX OY NZ 系材料であると同時に焼
結の際の添加物を必要最小限に抑えることである。低浮
上の高密度磁気記録用ヘッドでは、ABSの加工の際に
IBEやRIE等のプラズマ加工や熱誘起加工を行うこ
とが多いが、これらの加工では、焼結助材が大きな突起
として残ることから、低浮上量条件下で安定した浮上特
性を得ることができるヘッドを作製するためには、添加
物は必要最小限に抑える必要がある。また、このような
添加物以外にもAl2 O3 −TiC系の材料では、Al
2 O3 のIBEエッチングレート(125Å/min)
とTiCのIBEエッチングレート(90Å/min)
との差により、エッチング後の面粗さが悪くなり、ま
た、TiCとAl2 O3 の結晶粒界はAl2 O3 よりさ
らに速いエッチングレートであるため、TiCの結晶粒
子径はできるだけ小さいほうが良く、TiC/Al2 O
3 の結晶粒径の比も小さいほうが良い。
記録用へッドには、MRヘッドが搭載されていることが
多く、ヘッド製造時に従来よりかなり高い温度で磁牲焼
鈍される工程がある。すなわち、従来の磁性焼鈍等の最
高温度は約300℃であったが、MRヘッドでは約60
0〜700℃にも達し、この熱サイクルがAl2 O3粒
子とTiC粒子の結合を脆弱化するために、ABSのラ
ッピング加工においてTiC粒子の脱粒が発生し、CS
S特性の劣化やヘッドクラッシュ等の問題を誘起するの
で、ヘッドとしての信頼性を低くしてしまうため、磁性
焼鈍後ラッピング加工においても脱粒しない材料でなく
てはならない。また、この磁性焼鈍を有する製造工程中
に基板内部の残留応力の開放があれば、基板が大きく反
ってしまいフォトリソグラフィ時の位置決め精度や磁気
特性が劣化してしまうため、歩留りが著しく悪くなり、
基板内部に残留する応力は極力小さなものでなくてはな
らない。一般的に、磁性焼鈍後のそり量はφ3″×2m
m基板で4μm以下(内部応力1MPa以下相当)でな
くてはならないとされている。
系材料において、TiC X O Y N Z 粒子の脱粒が該粒子内
の酸素量、すなわちTiCXOYNZのYの値に依存して
いること、またIBE,RIE等のプラズマ加工等の後
の面粗さの劣化が、第一にα−Al2O3とTiCXOYN
Zの結晶粒子径及びα−Al2O3に対するTiCXOYNZ
の結晶粒子径の比及びTiCXOYNZ成分の分散度合い
に左右されること、第二にAl2O3とTiCXOYNZ以
外の微量配合成分から形成された化合物の量およびその
分散度合いに左右されること、さらに基板材料の内部応
力は磁性焼鈍中に開放され反りが発生すること等を解明
し、材料構成成分の割合と均一分散および結晶粒子径の
コントロールを行い、焼結後にさらに歪みを取り焼鈍を
施すことによりその目的を達成した。
α−Al2O3と残部がNaCl型の結晶構造のTiCX
OYNZ(ここにおいて、X、YおよびZは、0.5≦X
≦0.995、0.005≦Y≦0.30、0≦Z≦
0.2、0.505≦X+Y+Z≦1である)からなる
ことを特徴とする磁気ヘッド用基板材料である。また、
上記組成の基板材料が2mol%以下のTiの酸化物T
iOn(n≦2)を含有してなることを特徴とする磁気
ヘッド用基板材料である。なお、また、基板材料100
mol%に対し、Mg、Ca、ZrおよびCrの金属元
素のうち少なくとも1種が0.8mol%以下の割合か
らなる化合物とY等稀土類元素の少なくとも1種が0.
4mol%以下の割合からなる化合物とを含み、且つ、
それらの化合物の前記金属元素と希土類元素との合計が
0.8mol%以下(0mol%を含まず)の範囲内に
あることを特徴とする磁気ヘッド用基板材料である。更
にこれらの基板材料の平均結晶粒径が0.3〜1.5μ
mで、しかもAl2O3の平均結晶粒子径に対するTiC
XOYNZ成分の平均結晶粒子径の比が0.3〜1.0で
あり、また、更には、上記ヘッド材料において、基板材
料の任意の面における正方形単位面積9μm2(3μm
×3μm)内にTiCXOYNZの結晶粒子および集合粒
子のいずれかが少なくとも1個または前記結晶粒子およ
び集合粒子のいずれかの一部分が前記単位面積内に存在
していることを特徴とする均一分散性に優れた磁気ヘッ
ド用基板材料である。
が、1MPa以下であることも、本願発明の磁気ヘッド
用基板材料の特徴である。
OY NZ 系磁気へッド用基板材料として、マイクロ、ナ
ノ、ピコおよびフェムトスライダーのような低浮上特性
を有するヘッドに有利に適応できる。
TiCX OY NZ を形成させる出発原料として、所定量
の酸素、窒素を含有するようにTiC、チタン酸化物、
チタン窒化物、炭酸化チタン、炭素、炭窒化チタン、炭
酸窒化チタン等を所定量均一混合し、真空、不活性、C
O、CO2 、N2 、CH4 等の雰囲気で加熱して得られ
るTiCX OY NZ を粉砕調整したものあるいはTiC
l4 、CH4 、CO、N2 、NH3 等のガスから気相合
成法で作られるTiCX OY NZ 粉末を使用することに
より、優れた基板材料が得られる。
に、含有酸素量と結合炭素量とフリーカーボン量および
窒素量とが測定された炭化チタンと酸化チタン、さらに
は、カーボン粉末、必要に応じて窒化チタン粉末等を所
定量調合してAl2 O3 原料粉末と微量添加物成分と一
緒に粉砕機で均一に粉砕混合して得られたスラリーを成
分の分離凝集が起きないように乾燥整粒した粉末を焼結
用原料とする。この焼結用原料をホットプレス(HP)
法の焼結段階又は熱間等方等圧加圧焼結(HIP)法の
予備焼結段階で、TiC+TiOm (m≦2)+Cの粉
末成分がCOガス等を放出してTiCX OY NZ 成分に
なるように、焼結雰囲気等の焼結条件を設定することに
より、本発明の優れた基板材料が得られる。
9%以上で最大粒子径は2.5μm以下、平均粒度が
1.5μm以下、より好ましくは1.0μm以下とし、
でき得る限り磁性を有するFe、Co、Ni等の金属元
素が少ない原料を使用する。
はTiCX OY NZ 成分を形成するための出発原料粉末
と微量配合成分として一定量のMgO、CaO、ZrO
2 およびCr2 O3 のうち少なくとも一種とY、Ce、
Eu、Dy、Yb等の、稀土類元素の酸化物のうち少な
くとも一種を所定量秤量し、不純物混入防止策を講じた
ボールミル機で湿式粉砕混合した後、乾燥および整粒を
行い焼結用原料粉末を得る。
1.5μm以下、好ましくは1μm以下で、最大粒子径
は3μm以下、好ましくは2μm以下になるように粉砕
し、乾燥工程では各種配合成分が凝集あるいは分離しな
いように乾燥条件を設定して均一に分散した粉末を焼結
用原料とする。この焼結用原料粉末を薄板状に成型した
後、COおよびN2 等の非酸化性雰囲気又は不活性ガス
(Ar)雰囲気で予備焼結を行い、次いでHIP法によ
り緻密焼結体とする。あるいは、黒鉛型に焼結用原料粉
末を充填し、COおよびN2 等の非酸化性雰囲気又は不
活性ガス雰囲気あるいは真空雰囲気で公知のHP法によ
り焼結体を得る。上記HIP又はHP法により得られた
焼結体を前記と同様の雰囲気で1200℃〜1700℃
の温度で熱処理を行ない、0.2〜7℃/mimの速度
で降温を制御することにより、内部応力が緩和された磁
気ヘッド材料を得ることができる。
は切断時の耐チッピング性切断およびラッピング時
の快削性CSS時の摩擦力の低下IBE,RIE等
のプラズマ加工等の加工後の面粗度の向上磁性焼鈍等
の熱処理後のTiC X O Y N Z 粒子の耐脱粒性磁性焼鈍
等の熱処理後の基板の耐変形性結晶粒子が小さく、欠
陥が小さいこと、の7つが上げられ、、、、の
4つを議論する上では、材料中のα−Al2O3とTiC
XOYNZの体積比、面積比が作用するので容量%の表現
が適当であると考えられるが、、その他の特性に関
係する微量化合物はMg、Ca、ZrおよびCrの金属
元素や希土類元素の原子数に関係しているので、これら
の元素のmol%で議論する方が理解しやすいために、
全体をmol%の表現とする。但し、ここで本発明のm
ol%と容量%の関係を示すα−Al2O3の24〜75
mol%の範囲は40〜85容量%に相当し、TiCX
OYNZの76〜25mol%の範囲は60〜15容量%
に相当する。
mol%のα−Al2O3と残部がNaCl型の結晶構造
からなるTiCXOYNZ のマトリックスを形成している
が、2mol%以下のTiの酸化物TiOn(n≦2)
を含有してもよい。TiCXOYNZ成分の含有酸素は、
TiCXOYNZ そのもの又はTiCXOYNZを形成する配
合成分とα−Al2O3および微量配合成分との均一粉砕
混合物を非酸化性雰囲気や不活性ガス雰囲気および真空
雰囲気でHP法又はHIP法により焼結する工程におい
て、α−Al2O3とTiCXOYNZ又は配合成分から形
成されたTiCXOYNZとの粒界で酸素の置換反応又は
前記粒界の酸素の共有反応により結合促進効果および低
温焼結効果を与え、ひいては、結晶粒子径を微細化する
作用を果たすと共に、α−Al2O3との結晶粒界強度を
増加させる作用をする。また、TiCXOYを形成するた
めの1成分である酸化チタン(TiOm、m≦2)は、
その大部分がTiC、TiNおよび又は窒素や炭素等と
反応してTiCXOYとCOガスを形成し、微量のTiO
やTi2O3その他Tiの酸化物(TiOn、n≦2)と
なる。
部分は昇温焼結段階でAl2 O3 とも反応し、焼結後の
冷却過程でTiOn として折出する場合がある。
C中の空孔濃度と関係しており、すなわち、酸素の結晶
内への取り込める量に関係し、これもα−Al2 O3 と
の結晶粒界強度を増加させる作用がある。さらにTiC
X OY NZ の窒素はTiCXOY NZ 粒子の粒成長抑制
を行ない、ひいては結晶粒子径を微細化する作用をす
る。
の含有酸素量を示すYは、0.005≦Y≦0.3とす
る。TiCX OY NZ 成分に含まれる酸素量がY=0.
005未満の場合は、酸素の拡散結合量が少ないため
に、結合促進効果と低温焼結性が小さくなり、平均結晶
粒径が大きくなりTiCX OY NZ の分散が悪くなり、
さらに、α−Al2 O3 との粒界強度が弱くなるため、
ヘッドの製造工程中で脱粒現象が多くなる。TiCX O
Y NZ に含まれる酸素量がY=0.30を越える場合
は、酸素が切断に使用しているダイヤモンドと反応し、
切断が困難になり、レール面(ABS)の加工ではなく
基本的なヘッドの形状精度(ヘッドチップ化等)に悪影
響を与える。また、含有酸素量は、さらに好ましくは、
0.02≦Y≦0.12である。
Xは、0.5≦x≦0.995である。TiCX OY N
Z に含まれる炭素量がX=0.5未満の場合は硬さが著
しく低くなり、CSSでの摩耗が大きくなり、X=0.
995を越えると酸素含有能力がなくなり、α−Al2
O3 との結合力が小さくなり脱粒が多くなる。この炭素
量は、さらに好ましくは、0.7≦X≦0.9の範囲で
ある。次に、TiCXOY NZ の窒素量を示すZは、0
≦Z≦0.20である、Z=0では粒成長抑制効果は発
揮されないが、焼結条件を厳密にコントロールすれば焼
結粒を微細にすることができる。また、Zが0.2を越
える場合は、酸素以上に切断に使用しているダイヤモン
ド砥石と反応し、切断が困難になる。この窒素量は、さ
らに好ましくは0.005≦Z≦0.07の範囲であ
る。さらに、TiCX OY NZ はTiC中のCの一部が
OとNに置換された物質であるのでX+Y+Zは、0.
505≦X+Y+Z≦1の範囲である。なお、好ましく
はヘッド製造工程の雰囲気の影響による酸化等の化学反
応を無くするために、TiCX OY NZ の格子点に原子
が飽和するようにX+Y+Zは1に近い方が良い。
ス中に占めるmol%は、磁気記録媒体とのトライボロ
ジー特性と関係している。
ol%が好ましく、TiCX OY NZ 成分が25mol
%未満の場合は、TiCX OY NZ のAl2 O3 結晶粒
子成長抑制効果が少なく、Al2 O3 粒子が成長する恐
れがあり、また、純Al2 O3 に近づくため、切断性が
著しく悪くなり、レール面(ABS)の加工ではなく基
本的なヘッドの形状精度(ヘッドチップ化等)に悪影響
を与える。また、絶縁体に近づくため、媒体との摺動作
用により静電気を帯びるようになり、塵埃が付着し、ヘ
ッドクラッシュの原因となる。また、76mol%を越
えると切断性は向上するが、緻密な焼結体を得るのが困
難になり、微細空孔が多く存在するようになるため、薄
膜回路の形成ができずヘッドとして使用不可能となる。
TiCXOY NZ 成分の量は、さらに好ましくは40〜
60mol%である。
NZ とからなる基本組成又はAl2O3 とTiCX OY
NZ と2mol%以下のTiOn (n≦2)とからなる
基本組成100mol%のマトリックスに含まれる化合
物を構成する金属元素と希土類元素の量は、Mg、C
a、Zr及びCrの構成金属元素のうち少なくとも1種
が0.8mol%以下、さらに好ましくは、0.30m
ol%以下と、Ce、Y、Eu、Dy、Yb等の希土類
元素のうち少なくとも1種が0.4mol%以下、さら
には好ましくは0.10mol%以下とであり、且つ、
それらの化合物の構成金属元素と希土類元素との合計が
0〜0.80mol%の範囲内にある必要がある。これ
らの元素の合計量は、少ないほうが良いため、好ましく
は0.3mol%以下が良い。さらに好ましくは焼結性
等の点から0.04〜0.15mol%の範囲が良い。
ここで、Mg等の金属元素の酸化物はAl2 O3 の粒成
長を抑制する働きをしているが、金属元素の量が0.8
mol%を越えるとエッチング加工後の面粗度が大きく
なる。また、前記希土類元素の化合物は焼結助材である
が、希土類元素の量が0.4mol%を越えるとエッチ
ング後の面粗度が大きくなる。これらの化合物を構成す
る金属元素と希土類元素との合計量が0.8mol%を
越える場合は、エッチング後の面粗度が大きくなる。
HP法の場合Mg他の金属や希土類等元素の酸化物を配
合することなく優れた基板材料を得ることができるた
め、その量が0mol%でもよい。また、HIP法によ
る場合は、希土類元素の酸化物のみを微量配合すること
によっても優れた基板材料が得られるが、Mg等の金属
元素や希土類の元素との酸化物を同時に配合することに
より焼結方法に左右されることなく優れた基板材料が得
られる。
等の酸化物および希土類の酸化物は、出発原料として酸
化物の形で配合するのが最も好適であるが、これらは、
水酸化物や炭酸塩や有機塩若しくは無機塩の形で配合
し、焼結用原料粉末の製造工程又は焼結過程で酸化物と
なる成分であれば前記の作用効果を発揮するので、これ
ら酸化物の代用原料として使用できる。
又は酸化物成分およびY等希土類の酸化物又は酸化物成
分は、焼結過程でそれらの酸化物や低級酸化物或いは炭
素や窒素も含めた他成分との複雑な複合化合物や金属間
化合物を形成するので、基板材料に含まれる微量化合物
成分の量は、化合物を構成する金属元素および希土類元
素のmol%で示した。例えばMg元素はMgO、Mg
OとAl2 O3 とのスピネルMgAl2 O4 やMgTi
2 O5 や希土類との複合酸化物等の反応生成物として存
在する。また、希土類元素の化合物は、それぞれの酸化
物やAl2 O3とのガーネット成分や希土類元素の少な
くとも1種と、Al、Mg、Ca、Zr、Crの少なく
とも1種との金属間化合物を形成する。例えば、Y元素
はY2 O3 、Y2 O3 とAl2 O3 とのガーネット成分
やYAlおよびY 2 C 3 等の反応物を形成する。
はAl2 O3 とTiCX OY NZ と2mol%以下のT
iOn (n≦2)とからなるマトリックスの平均結晶粒
子径については、その結晶粒子はできるだけ小さいほう
が良く、その範囲は0.3〜1.5μmの範囲が良い。
結晶粒子はできるだけ小さいほうが良いが、0.3μm
より小くなると媒体との接触時に粒子が脱落し、ヘッド
クラッシュを起こす恐れがあり、また、1.5μm以上
では、エッチング後の面粗さが大きくなる。平均結晶粒
子径は、さらに好ましくは、0.3〜1.0μmがよ
い。
TiCX OY NZ よりAl2 O3 の加工速度の方が速
く、更に結晶粒界のほうがエッチングスピードが速いた
め、TiCX OY NZ の結晶粒が大きいほど大きな突起
粒子として存在することになることから、TiCX OY
NZ /Al2 O3 の結晶粒径の比は1.0以下にすべき
である。一方、その比が0.3未満の場合はTiCX O
Y NZ の結晶粒径に比べAl2 O3 の結晶粒径が3.3
倍以上と大きくなり過ぎるため、たとえ材料の平均結晶
粒径を満足する範囲であっても、エッチング面の面粗度
は悪くなる。
な要素の一つとしては、TiCX OY NZ の結晶粒子を
均一に分散させることである。この手段については、前
述の通り、出発原料粉末の粉砕混合工程や焼結原料粉末
の製造工程および焼結工程で構成結晶粒子径をコントロ
ールすることにより目的を達することができる。また、
TiCX OY NZ の結晶粒径が均一に分散せず集合組織
を形成している場合の欠点についても前述した通りであ
るが、基板材の任意の部分の精密ラップ面を5000倍
の電子顕微鏡写真で観察し、白点部分として見えるTi
CX OY NZ の結晶粒子および集合粒子のいずれかを単
位面積9μm2 (3μm×3μm正方形の枠内)に1個
以上又は結晶粒子および集合粒子のいずれかの一部分を
前記単位面積内に存在させることにより、精密なエッチ
ング面が形成できる。ここでTiCX OY NZ 成分を少
なくして25mol%に近づけるに従い、TiCX OY
NZ 結晶粒子数が減少し、9μm2 の面積内にTiCX
OY NZ の結晶粒である白点部が認められなくなるので
はないかとの疑問も生じるが、出発原料又は粉砕混合工
程でTiCX OY NZ 粒子を微細化することで上記の如
く均一分散した材料が得られる。
り焼鈍を行い、その内部応力を極限まで下げ、基板の反
りを極力抑えるものである。このようなセラミックスの
基板において、HP法の場合、一般的に焼結後の冷却時
にある程度の歪み取り焼鈍を行うことは公知となってい
るが、前記冷却時では、基板の周囲に焼結用のモールド
等がありこれらと接触しているため、非常に遅い冷却速
度でコントロールする必要がある。経済的な焼鈍法とし
ては、一旦焼結の終わった基板を、熱膨張収縮の拘束が
ほとんどないようにした状態でさらに歪み取り焼鈍を行
い、応力をほぼ完全に無くすものである。この歪み取り
焼鈍の温度は組成によって変化するため、焼結温度の約
70%以上とするのがよい。しかし、コスト的なことを
考えると、低温で長時間焼鈍することと、再度、焼結温
度で歪み取り焼鈍を行うことは得策ではないし、結晶粒
の粗大化を引き起こすため、焼結温度の95%以下が良
い。歪み取り焼鈍時間は焼鈍温度に依存するが、120
0〜1700℃の焼鈍温度の範囲では、15分〜10時
間の範囲が好ましい。15分以下の焼鈍では、応力が完
全に緩和されず、10時間を越える焼鈍では、応力の緩
和が飽和してしまい、コスト的に不利である。焼鈍時
間、温度は、さらに好ましくは、1250〜1650℃
の範囲で30分〜5時間である。
料の応力は、材料の焼結温度の70%以上の温度での品
質保証のための焼鈍により生ずるそり量の大きさから、
式(1)にて算出される内部応力が1MPa以下である
ことが好ましい。1MPaより大きな内部応力を持つ材
料は、基板に仕上げた後、磁性焼鈍を行うと変形が大き
くフォトリソグラフィ時の位置精度や磁性膜の特性が著
しく悪くなる。
ol%がNaCl型の結晶構造を有するTiCX OY N
Z からなる基本組成100mol%に対して、Mg、C
a、Zr及びCrの金属元素のうち少なくとも1種が
0.8mol%以下の割合からなる化合物と稀土類元素
の少なくとも1種が0.4mol%以下の割合からなる
化合物とを含み、且つ、それらの化合物の金属元素と希
土類元素との合計が0〜0.8mol%の範囲内にあ
り、更には、上記基本組成100mol%がα−Al2
O3 とTiCX OY NZ と2mol%以下のTiO
n (n≦2)とからなる磁気ヘッド用基板材料を調製し
た。
組成になるように調合した。
Y NZ 、0.5≦X≦0.995、0.005≦Y≦
0.30、0≦Z≦0.20で0.505≦X+Y+Z
≦1になるように配合および混合し、真空又は不活性又
は非酸化性雰囲気中で500〜1500℃に加熱し、T
iCX OY NZ のケーキを作り、ボールミル等を使用
し、平均粒子径が1.5μm以下で、しかも最大粒子径
3μm以下に粉砕調整したものを原料粉末とした。
で、最大粒子径が3μm以下のものを原料粉末とした。
の酸化物および希土類Y、Ce、Eu、Dy、Ybの酸
化物) 純度99%以上、平均結晶粒径が1.5μm以下のもの
を原料粉末とした。
末とした。
じたボールミル機や強力な粉砕機を用いて、平均粒子径
が1.0μm以下で最大粒子径が2μm以下になるよう
に湿式粉砕し、粉砕メディアの欠片が混入しないよう
に、5μmのフィルターを通した。なお、この湿式粉砕
工程ではAl2 O3 よりもTiCX OY NZ 成分の方が
粉砕速度が速いので、上記粒度のスラリーが得られる。
さらに、このスラリーを噴霧造粒機等で成分の分離が発
生しないように短時間で乾燥整粒して焼結用原料粉末を
得た。
成型して板状の圧粉体を得、これを非酸化性の雰囲気で
相対密度が95〜98.5%になる温度条件で表1の如
く予備焼結した後HIP処理を行なう、いわゆるHIP
法により緻密焼結体を得た。また、上記焼結用原料粉末
を黒鉛型内に均一に充填した後、表1の如く、公知のH
P法により緻密焼結体を得た。
ては、過焼結にならないように、緻密化に必要なできる
だけ低い予備焼結温度及びHP焼結温度を採用した。詳
細な焼結条件を表1に示す。
配合成分から形成された化合物に含まれるMg等の金属
元素および希土類元素の過多による偏析もなく、Al2
O3 とTiCX OY NZ との分散状態も非常によく、平
均結晶粒子径が0.3〜1.5μmで、しかもAl2 O
3 の平均結晶粒子径に対するTiCX OY NZ 成分の平
均結晶粒径の比が0.3〜1.0の範囲にある均一微細
な組織を有するものであった。
700℃の温度で少なくとも15分間以上保持した後、
炉中冷却による焼鈍を行った。詳細な焼鈍条件の1例を
表2に示す。
若干のそり現象が発生するため、焼結素材の厚みを予め
厚くなるように調整しておき、両面を研削することによ
り所定の厚みを有する基板材料が得られた。
は、焼鈍工程での結晶粒子径の変化はなく、内部応力が
緩和されたため、各種加工工程での変形が少ない材料と
なった。
表2は、焼結後の焼鈍条件を示したものである。
板材料に用いられているものの組成を示した。
外の材料の組成を示した。
調査した材料の組成を示した。
板材料、すなわち焼結体そのものの組成を示している。
中に示す値の場合について、各種の構成成分がどのよう
な割合になるかの一例を参考までに示したものである。
および比較例の評価結果をまとめて示した。
により、材料の破面組織を5000倍の倍率で撮影し調
査した。
2 O3 の平均結晶粒径に対するTiCX OY NZ の平均
結晶粒径の比を示す。なお、結晶粒子径は基板材料のラ
ッピング面をエッチングして5000倍の走査型電子顕
微鏡写真を用い測定した。
中で加熱し、冷却後のラッピング面の面粗さの変化を、
接触式面粗さ計を用いて測定し評価した。
た。
の面粗度の程度を示す。
程で発生するそり量を品質保証のための焼鈍で生じたそ
り量の大きさから算出した内部応力で代用し評価した。
ッドの完成品までの工程に流した結果、基本的な組成が
Al2 O3 −TiCX OY NZ で、しかも結晶粒子径が
コントロールされ且つ均一に分散されているので、AB
SのRIE加工部の面粗さが2500Å(0.25μ
m)以下で耐脱粒性(Rmax )は200Å以下となり低
浮上性を達成し、またMRヘッドに適していることが判
明した。
るので、MRヘッドの磁性焼鈍工程での変形も非常に少
ないことが判明した。
示したように、公知の焼結用原料粉末をHP法およびH
IP法で焼結して得た従来の磁気ヘッド用基板材料は、
ABSのRIE加工部の面粗さ、形状精度や変形の度合
いが劣り、本発明品が非常に優れていることが判明し
た。
料は、従来の基板材料と比べて、Al2 O3 とTiCX
OY NZ との結合力が強く、耐脱粒性、ラッピング性、
薄膜ヘッド完成品までの製造工程での変形の度合いや、
IBEやRIE他の加工部の面粗さおよび超精密加工性
の点で非常に優れていることが判る。
−微量添加物をボールミル混合しただけのものであった
ために、均一な分散が達成されておらず、SEM写真
(×5000)において、正方形9μm2 の面積内にT
iC結晶粒が存在していない部分が観察されることがあ
り、段差加工部の面粗度を劣化させていたが、本発明品
は、前記評価データで示したように、将来の薄膜ヘッド
の小型化に対応できる優れた基板材料であることが判っ
た。
は、本発明の材料を理解しやすくするために成分を換算
した参考例である。
Zの値を分析し、更に、X線回折により格子常数を調査
してTiCX OY NZ のX線密度を計算することにより
mol%、容量%および重量%が算出できる。
Y NZ で形成されているので、結晶粒子相互の結合力が
強く、また、結晶粒子径も均一微細にコントロールされ
ているので、従来の磁気ヘッド用基板材料に要求されて
いた諸特性を満たし、しかもRIE等の加工部の面粗さ
が小さくて優れており、更には基板の欠陥のないMRヘ
ッドが形成できる。
トリックスに含まれる微量成分のMg等金属元素と希土
類元素の量が極めて少なく分散性を高めているので、微
量成分の偏析が無い均一な組織が得られ、また、RIE
等による段差加工時のエッチング速度違いにより生ずる
面粗さの劣化が少ない。
るので、薄膜ヘッド製造工程での変形が非常に少なく、
また、MRヘッドの磁性焼鈍工程での変形も少ない。
径、微量成分元素の量および内部応力等の諸特性によ
り、超精密加工が可能で、コントロールされた低浮上性
が達成され、更には製造歩留りの向上に貢献する。
Claims (7)
- 【請求項1】 24〜75mol%のα−Al2O3と残
部がNaCl型の結晶構造のTiCXOYNZ(ここにお
いて、X、YおよびZは、0.5≦X≦0.995、
0.005≦Y≦0.30、0≦Z≦0.2、0.50
5≦X+Y+Z≦1である)からなることを特徴とする
磁気ヘッド用基板材料。 - 【請求項2】 請求項1に記載の磁気ヘッド用基板材料
が2mol%以下のTiの酸化物TiOn(n≦2)を
含有することを特徴とする磁気ヘッド用基板材料。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の磁気ヘッド用
基板材料の100mol%に対して、さらに、Mg、C
a、ZrおよびCrの金属元素の少なくとも1種が0.
8mol%以下の割合からなる化合物と希土類元素の少
なくとも1種が0.4mol%以下の割合からなる化合
物とを含み、且つ、それらの化合物の金属元素と希土類
元素との合計が0.8mol%以下(0mol%を含ま
ず)の範囲内であることを特徴とする磁気ヘッド用基板
材料。 - 【請求項4】 請求項3に記載の磁気ヘッド用基板材料
において、 Mg、Ca、ZrおよびCrの金属元素の化合物が、そ
れぞれの酸化物、Al2O3とのスピネル(MgAl
2O4)や固溶体あるいは複合酸化物であり、 また、 希土類元素の化合物は、それぞれの酸化物、Al2O3と
のガーネット構造を有する化合物および希土類元素の少
なくとも1種とAl、Mg、Ca、ZrおよびCrの少
なくとも1種との金属間化合物として存在していること
を特徴とする磁気ヘッド用基板材料。 - 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
の磁気ヘッド用基板材料の平均結晶粒子径が0.3〜
1.5μmであって、且つ、Al2O3の平均結晶粒子径
に対するTiCXOYNZの成分の平均結晶粒子径の比が
0.3〜1.0であることを特徴とする磁気ヘッド用基
板材料。 - 【請求項6】 請求項1から請求項5の何れかに記載の
磁気ヘッド用基板材料の任意面の正方形単位面積9μm
2内に、TiCXOYNZの結晶粒子および集合粒子の中の
少なくとも1個あるいは少なくとも1個の一部が存在し
ていることを特徴とする磁気ヘッド用基板材料。 - 【請求項7】 請求項1から請求項6の何れかに記載の
磁気ヘッド用基板材料において、A、Bを材料の形状に
よる定数(A:0.67、B:1.24)、Eをヤング
率、tを基板の厚み、rを円板の半径、σを内部応力、
δを円板のそり量としたとき、その焼結温度の70%以
上の温度での焼鈍により生じるそり量(δ)の大きさか
ら下記式(1) σ=(B/A)×(Et/r2)×δ・・・(1) によって算出される内部応力(σ)が、1MPa以下で
あることを特徴とする磁気ヘッド用基板材料。
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