JP2554604B2 - 磁気ヘッドスライダ用セラミック材料 - Google Patents

磁気ヘッドスライダ用セラミック材料

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JP2554604B2
JP2554604B2 JP7091881A JP9188195A JP2554604B2 JP 2554604 B2 JP2554604 B2 JP 2554604B2 JP 7091881 A JP7091881 A JP 7091881A JP 9188195 A JP9188195 A JP 9188195A JP 2554604 B2 JP2554604 B2 JP 2554604B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッドスライダ用
セラミック材料に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、高密度記録用磁気ヘッドのヘッド
磁気回路構成材料として、高透磁率を有するパーマロイ
薄膜が使用されている。このような磁気ヘッドのスライ
ダ材料としてはセラミック材料が一般に用いられている
が、その場合、CS/S特性(スライダ摺動面の耐摩耗
性等)が良好なこと、緻密な構造で硬度が大きく、かつ
切断、溝入れ、鏡面加工等の各工程において、加工性に
優れていることなどが要求される。このような要求を満
たすものとして、アルミナー炭化チタン(Al23
TiC)焼結体が挙げられる。
【0003】例えば、特開昭55−163665号に記
載のAl23 とTiCとの混合物をホットプレス法に
よって焼成して得られるもので、飛行磁気ヘッドのスラ
イダ要素に用いられるもの、特開昭56−140066
号に記載のAl23 とTiCに、酸化イットリウム
(固溶体あるいは複合物の構成成分として含まれる場合
もある)または炭化イットリウム(ダブルカーバイドあ
るいは複合物の構成成分として含まれる場合もある)の
形でイットリウムを添加して、熱間等方等圧加圧(HI
P)法によって得られるもの、特開昭57−13577
2号に記載のAl23 、TiCおよびTiO2 に、M
gO、NiO、Cr23 、ZrO2 から選ばれる少な
くとも1つの快削性付与剤とY23 とを添加して、H
IP法によって得られるものなどである。
【0004】この他に、MoあるいはWを単体もしくは
炭化物の形で添加して焼成し、Al23 −TiC焼結
体を得る方法も挙げられる。
【0005】さらには、特公昭60−54266号に記
載のMgO,Y23 ,CrO3 ,NiOのうちの少な
くとも1種以上およびZrO2 を含む酸化アルミニウム
(粉末の平均粒径1μm 以下)と炭酸化チタン粉末を含
む炭化チタン粉末(粉末の平均粒径1μm 以下)とを混
合して還元性の雰囲気で焼結して得られるもの、特公昭
51−569号および同53ー14568号に記載の炭
化チタン粉末、酸化チタン粉末、アルミナ粉末の混合粉
末をホットプレスして得られるものなどが挙げられる。
【0006】しかし、以上のような方法で得られたAl
23 −TiC焼結体は、いずれも切断加工速度を大き
くすると、チッピング発生率が高く、粒脱落しやすくな
ること、また、鏡面加工時にも粒脱落しやすいこと等の
加工性に問題を残している。チッピング発生率を低下さ
せるために、セラミック工具材料用のセラミック焼結体
では、Fe族の金属が単体もしくは酸化物の形で添加さ
れているが、非磁性でなくなり、磁気ヘッドスライダ材
料として用いる場合に好ましくない事態が生ずる。
【0007】そこで、このような問題を解消した、Al
23 −TiC焼結体として、本発明者等は、Ga、B
a、CeおよびNbの酸化物の少なくとも1種を添加し
たものを提案している(特願昭59−278810
号)。
【0008】しかし、このものでも、特に磁気ヘッドス
ライダを製造する上で加工性、信頼性、CS/S特性の
上で充分ではなく、この点の改善が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
粒脱落がなく、加工性が非常によく、緻密な構造を有
し、硬度が大きく、非磁性であり、信頼性およびCS/
S特性が高い磁気ヘッドスライダ用として有用なセラミ
ック材料を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)および(2)の本発明により達成される。 (1)5〜40重量%の炭化チタンとアルミナとを含む
混合物100重量部に対し、Ga、BaおよびCeの酸
化物の少なくとも1種を0.01〜10重量部含み、焼
結体中の炭化チタンの平均粒径が1.0〜2.5μm で
あり、炭化チタンのうち粒径が0.1μm 以下のものが
10重量%以下である磁気ヘッドスライダ用セラミック
材料。 (2)5〜40重量%の炭化チタンとアルミナとを含む
混合物100重量部に対し、Ga、BaおよびCeの酸
化物の少なくとも1種とNbおよびTiの酸化物の少な
くとも1種とを0.01〜10重量部含み、焼結体中の
炭化チタンの平均粒径が1.0〜2.5μm であり、炭
化チタンのうち粒径が0.1μm 以下のものが10重量
%以下である磁気ヘッドスライダ用セラミック材料。
【0011】
【作用および効果】本発明によれば、炭化チタン5〜4
0重量%と、アルミナとを含む混合物またはこの混合物
100重量部に対し、さらにGa、Ba、Ceの酸化物
や炭酸化合物等の少なくとも1種と必要に応じさらにN
bの酸化物や炭酸塩やTiの酸化物やアルコキシド等を
酸化物の形で総計0.01〜10重量部含有するように
添加したもの(この場合Ga、Ba、Ce、あるいはこ
れに加えてNbの酸化物の少なくとも1種を0.01〜
5重量部、あるいはまたTiの酸化物を0.01〜5重
量部含有すればよいが、両者をそれぞれ0.01〜5重
量部含有することが望ましい。)から焼結体を作成して
おり、焼結体での炭化チタンの中心粒径が1.0〜2.
5μm であり、0.1μm 以下の粒径のものを10重量
%以下に規制するため、加工性が非常によく、緻密な構
造を有し、硬度が大きく、非磁性であり、信頼性が高
く、粒脱落がないセラミック材料が得られる。そして、
磁気ヘッドスライダ材料として、CS/S特性も極めて
良好である。従って、高密度記録用磁気ヘッドスライダ
材料としての使用が期待される。
【0012】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。本発明のセラミック材料は、アルミナ−炭
化チタン焼結体である。
【0013】そして、焼結体中での炭化チタン(Ti
C)の平均粒径は、1.0〜2.5μm 、好ましくは
1.5〜2.0μm である。
【0014】TiCの焼結体中での平均粒径が1.0μ
m 未満では加工性が非常に悪く、2.5μm をこえると
強度の低下がみられるからである。
【0015】TiCの粒度分布としては、粒径0.5〜
2.0μm のTiCがTiC粒子の総数の80%以上と
なるようなものである。この測定は電子顕微鏡写真等に
より行なえばよい。
【0016】また、焼結体中でのTiCのうち0.1μ
m 以下の粒径のものが10重量%以下、より好ましくは
総数の10%以下ないし0であることが好ましい。0.
1μm 以下の粒径のTiCは、表面の活性が高く、特に
スライダとして用いた時の信頼性試験およびCS/S特
性上、欠陥の原因となるからである。
【0017】アルミナ−炭化チタン焼結体は、アルミナ
(Al23 )の粉末と炭化チタン(TiC)の粉末の
混合物を含有するものであり、さらに、Ga、Baおよ
びCeの酸化物の少なくとも1種と、さらに必要に応じ
NbおよびTiの酸化物から選ばれた少なくとも1種と
を含有するものである。
【0018】そして、このようなアルミナ−炭化チタン
焼結体は、アルミナ(Al23 )の粉末と炭化チタン
(TiC)の粉末の混合物に、さらに、Ga、Baおよ
びCeの酸化物(例えばGaO、CeO2 等)あるいは
焼成により酸化物となる化合物(例えばBaCO3 の炭
酸塩)の1種以上と、必要に応じNbの酸化物(例え
ば、Nb25 等)あるいは焼成により酸化物となる化
合物の粉末およびTiの酸化物から選ばれた少なくとも
1種とを添加して、焼成してなるものである。
【0019】Tiの酸化物等の添加方法としては、
(1)Tiの酸化物(TiO2 、TiO、Ti23
等)の粉末あるいは少なくとも表面がTiの酸化物であ
る粉末または焼成により酸化物となる化合物、例えば、
Tiのアルコキシド([(CH32 CHO]4 Ti
等)の粉末を直接添加する方法、(2)アルミナ−炭化
チタン焼結体をホットプレス法、熱間等方等圧加圧(H
IP)法等により焼成する際、酸素雰囲気を用いること
により炭化チタンの一部をTiの酸化物、TiO2 とす
る方法などが挙げられる。
【0020】これらの方法は単独で用いても併用しても
よい。
【0021】Tiの酸化物、TiO2 はAl23 −T
iC焼結体においてAl23 とTiCとの間に介在し
てAl23 とTiCとの粒結合を強固にする役目を果
たすと考えられる。
【0022】Al23 粉末は微粉化することが好まし
く、平均粒子径が0.1〜1μm 、特に0.4〜0.6
μm であることが好ましい。
【0023】TiC粉末は微粉化することが好ましく、
平均粒子径が0.1〜3μm 、特に0.5〜1.5μm
であることが好ましい。
【0024】Al23 とTiCとの混合比率は、Al
23 が60〜95重量%を占め、これに対応して残り
の40〜5重量%をTiCが占めることが好ましい。
【0025】TiCが5重量%より少ないと、TiCの
添加効果が小さく、Al23 も粒成長しやすくなり、
40重量%を超えると、加工性が急激に悪化するからで
ある。
【0026】Al23 −TiC混合物に添加するG
a、Ba、Ce、Nbの酸化物や炭酸化合物等の粉末の
平均粒子径は0.1〜3μm 、特に0.5〜1μm であ
ることが好ましい。
【0027】また、添加量はAl23 −TiC混合物
100重量部に対して総計で0.01〜10重量部、特
に1〜7重量部であることが好ましい。
【0028】これらの添加量が0.01重量部より少な
いと、本発明の効果の実効がなくなり、10重量部をこ
えると、添加物の焼結体内における偏在が急激に増すか
らである。
【0029】この場合、Ga、BaおよびCeの酸化物
の少なくとも1種あるいはGa、Ba、CeおよびNb
の酸化物の少なくとも1種を0.01〜5重量部、ある
いはまたTiの酸化物を0.01〜5重量部含有させれ
ばよいが、両者をそれぞれ0.01〜5重量部含有させ
ることが望ましい。
【0030】また、Al23 −TiC混合物にTiの
酸化物またはアルコキシドを粉末として直接添加する場
合、Tiの酸化物またはアルコキシドの粉末の平均粒子
径は0.1〜3μm 、特に0.5〜1.0μm であるこ
とが好ましい。
【0031】上記における各酸化物の同定および定量に
は、ICP発光分光分析法および酸素気流中の燃焼赤外
吸収法を用いればよい。
【0032】Al23 −TiC焼結体は、通常、Al
23 粉末およびTiC粉末の混合物に、好ましくは、
さらに、Ga、Ba、Ce、Nbの酸化物や炭酸化合物
等の粉末、またはTiの酸化物やアルコキシド等の粉末
を添加混合した後、成形体とし、酸素雰囲気中あるいは
非酸化性雰囲気中でのホットプレス焼結法により、この
成形体を焼結し、放冷して得られる。
【0033】この場合の焼結温度は1500〜1800
℃、特に1650〜1750℃が好ましい。
【0034】温度が1500℃より低いと、緻密な焼結
体が得られず、1800℃より高いと、添加物の昇華が
増し、表面層と内部が異構造になるからである。
【0035】また、プレス圧力は200〜300Kg/
cm2 程度である。
【0036】非酸化性雰囲気としては、N2 、Ar、H
e等の不活性ガス、H2 、CO、各種炭化水素等、ある
いはこれらの混合雰囲気、さらには真空等種々のもので
あってよい。
【0037】焼結時間は、一般に1〜3時間である。
【0038】なお、焼結に際しては、原料粉末の成形体
を酸素雰囲気中あるいは非酸化性雰囲気中(例えば、1
200℃まで真空中、その後はAr雰囲気中等が好まし
い)で予備焼結し、次いでHIP炉内でこの予備焼結体
を焼結する熱間等方等圧加圧(HIP)法を用いてもよ
い。予備焼結の温度は1400〜1650℃、その時間
は1〜3時間とするのがよい。また、HIP法における
温度は1300〜1500℃、焼結時間は1〜5時間、
圧力は1000〜1500Kg/cm2 であり、酸素雰
囲気中あるいはAr等の不活性雰囲気中で行えばよい。
【0039】この場合、室温で酸素ガス、Arガス等を
300〜400kg/cm2 まで加圧し、その後、上記
のように加熱により圧力をかける。
【0040】ホットプレス法、HIP法を行なう際、酸
素雰囲気、非酸化性雰囲気のいずれを選択するかについ
ては、Tiの酸化物の添加方法に主に依存する。
【0041】Tiの酸化物やアルコキシド等の粉末を直
接添加する場合は非酸化性雰囲気とすることが好まし
い。
【0042】非酸化性雰囲気にするのは、TiCの酸化
を防止するためである。
【0043】一方、焼成中にTiCをTiの酸化物とす
る必要がある場合は酸素雰囲気とすることが好ましい。
【0044】添加したTiの酸化物やアルコキシド等は
いずれの添加方法によらず、焼結後、ほとんど酸化物と
して残存し、前記したように粒結合を強固にしている。
【0045】また、添加したGa、Ba、Ce、Nbの
酸化物や炭酸化合物も、焼結後、ほとんど酸化物として
残存し、Ti化合物同様、粒結合を強固にする働きをす
ると考えられる。
【0046】いずれの化合物も金属の状態で残るのは、
結合状態が悪く粒脱落の原因となり、好結果を得ない
が、本発明の焼結体には金属状態で残らないことがX線
分析により確認されている。
【0047】このようにして得られたAl23 −Ti
C焼結体は、ビッカース硬度の高い水準を保持したまま
で、強度を95Kg/mm2 から70〜80Kg/mm
2 に下げることができ、切断加工性を2倍程度に挙げる
ことが可能となる。
【0048】また、鏡面加工の際、生ずる粒脱落もおこ
りにくい。
【0049】以上述べてきた本発明のセラミック材料は
種々の用途に有用である。特に磁気ヘッドスライダ材料
としてのAl23 −TiC焼結体は、いわゆる飛行型
の磁気ヘッドの基体ないしスライダのみならず、フロッ
ピーヘッドなどのスライダや各種ダミーブロック等に適
用することができる。
【0050】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
の効果をさらに詳細に説明する。 実施例1 平均粒径0.5μm のAl23 (純度99.9%)粉
末と平均粒径0.7μm のTiC(純度99%、炭素含
有量19%以上でその1%以下は遊離コクエンである)
とを重量比で7:3の割合で混合したものにBaCO3
を2重量%添加し、ボールミルにより20時間湿式混合
を行った。
【0051】混合したスラリーを乾燥造粒し、内径77
mmの黒鉛型に充填した。これを真空雰囲気中で1時
間、焼結温度1500〜1800℃、プレス圧力200
〜300Kg/cm2 でホットプレス焼結を行った。
【0052】冷却後、焼結体を型から取り出し、#20
0ダイヤモンド砥石にて加工し、3インチφ、4mm厚
の試料100を作製した。
【0053】このように作製した焼結体中でのTiCの
平均粒径は1.5μm であり、粒度分布は電子顕微鏡写
真で観察したところ、粒径0.5〜2.0μm のTiC
がTiC粒子の総数の92%であった。
【0054】また、0.1μm 以下の粒径を有するTi
Cは5%であった。
【0055】上記において、焼結体を作製する際原料と
なるTiCの粒径を0.3μm とする他は、同様にして
試料200を作製した。
【0056】このように作製した焼結体中でのTiCの
平均粒径は0.8μm であり、粒度分布は電子顕微鏡写
真で観察したところ、粒径0.5〜1.5μm のTiC
がTiC粒子の総数の80%であった。
【0057】また、0.1μm 以下の粒径を有するTi
Cは15%であった。
【0058】上記の試料100,200について、特性
を以下に示す。
【0059】なお特性の評価方法は下記のとおりであ
る。
【0060】(1)鏡面加工性 各試料をグリーンカーバイド(GC)砥粒でラップ加工
した後、ダイヤモンド砥粒でポリシング加工し、2次電
子像の回折および表面あらさ計により粒脱落の有無を調
べた。また、X線マイクロアナライザーを用いてX線像
を得、表面の分析を行い、脱落部の組成を調べた。
【0061】(2)磁性 試料振動型マグネトメータ(VSM)により磁性の有無
を調べた。
【0062】(3)切断加工性 (a)切断性(定圧切断実験) 1軸スラストベアリングの上にガラスを接着し、その上
に試料(幅30mm、厚さ4mm)を接着し、この試料
を500gおよび1000gのおもりで引っぱり、ダイ
ヤモンド切断砥石で切断加工したときの切断速度を測定
した。 (b)チッピング発生(定速切断実験) 定速送り(25mm/min)により、ダイヤモンド切
断砥石で切断加工したとき、切断面から10μm 以上の
深さのチッピングの発生率(幅30mm、厚さ4mmの
試料について30mmあたりの発生率)を顕微鏡(20
0倍)で調べた。
【0063】(4)CS/S特性 (a)耐摩耗性 試料の薄膜素子を一括形成してスライダ形状に加工し、
磁気ヘッドについてコンタクトスタート/ストップを2
万回繰り返した時の摩耗の程度(μm )を調べた。 (b)粒脱落(電解評価) 白金と試料との間に1Vの電圧を印加し、電解作用によ
るTiCの粒脱落の程度を調べた。表面粗さの指標であ
るRmax で表わす。
【0064】 試 料 No. 100 (本発明) 200 (比較) 鏡面加工性(粒脱落) 無 有 磁 性 無 無 切断加工速度(mm/min) 42 25 切断加工性 チッピング発生 5個以内 5〜10個 耐摩耗性( μm /2万回) <0.5 1.0 CS/S 特性 粒脱落 Rmax≦100 A Rmax>1000 A
【0065】以上の結果より、本発明の試料は、鏡面加
工性、切断加工性およびCS/S特性のいずれについて
も優れていることがわかる。また、非磁性であり、鏡面
加工性が良好なことからスライダ摺動面の鏡面加工が容
易となり、信頼性もよく磁気ヘッドスライダ材料として
適していることもわかる。
【0066】なお、本発明の試料はビッカース硬度も高
い値であった。
【0067】実施例2 実施例1の試料100を作製する際用いたAl23
TiC=7:3(重量比)の割合で混合したもの100
重量部に対して、各種添加物(表1)を、表1に示すよ
うな割合で添加したほかは試料100と同様に、試料1
01〜109(表1)を作製した。
【0068】また、実施例1の試料200を作製する際
用いたAl23 :TiC=7:3(重量比)の割合で
混合したもの100重量部に対して、各種添加物(表
1)を、表1に示すような割合で添加したほかは試料2
00と同様に、試料201〜203(表1)を作製し
た。
【0069】これらの試料について実施例1と同様に特
性を評価した。
【0070】結果を表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】ただし、チッピング発生については、5個
以内を○、5〜10個を△、それ以上を×で表わす。ま
た、粒脱落については、Rmax が100A 以下であるも
のを○、100〜1000A であるものを△、1000
A をこえるものを×で表わす。
【0073】粒度分布については92%を占める粒径の
範囲を示した。
【0074】表1より本発明の効果は明らかである。
【0075】そして、添加物を含有させることにより、
特性、特に粒脱落が改善される。
【0076】実施例3 実施例1で用いたAl23 粉末とTiC粉末(粒径
0.7μm )とを重量比で65:35の割合で混合した
ものに、BaOを2重量%添加し、実施例1と同様の処
理をし、本発明の試料Aを作製した。
【0077】ただし、焼成雰囲気は酸素雰囲気とした。
【0078】この場合TiCの10重量%がTiの酸化
物へと変化した。
【0079】また、焼結体中でのTiCの平均粒径は
1.5μm であり、粒度分布は電子顕微鏡写真で観察し
たところ、粒径0.5〜2.0μm の粒子の占める割合
が92%であり、0.1μm 以下の粒径を有するTiC
は5%であった。
【0080】上記において、焼結体を作製する際原料と
なるTiCの粒径が0.3μm のもの(実施例1で使用
したもの)を用いた他は同様の処理をし、比較の試料B
を作製した。
【0081】この場合TiCの11重量%がTiの酸化
物へと変化した。
【0082】また、焼結体中でのTiCの平均粒径は
0.8μm であり、粒度分布は粒径0.5〜1.5μm
の粒子が占める割合が80%であり、0.1μm 以下の
粒径を有するTiCは15%であった。
【0083】この試料について実施例1と同様に特性を
評価した。
【0084】結果を以下に示す。 試 料 A B 鏡面加工性(粒脱落) 無 有 磁 性 無 無 切断加工速度(mm/min) 42 23 切断加工性 チッピング発生 5個以内 5〜10個 耐摩耗性( μm /2万回) <0.5 1.1 CS/S 特性 粒脱落 Rmax≦100 A Rmax>1000 A
【0085】結果より本発明の効果は明らかである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5〜40重量%の炭化チタンとアルミナ
    とを含む混合物100重量部に対し、Ga、Baおよび
    Ceの酸化物の少なくとも1種を0.01〜10重量部
    含み、焼結体中の炭化チタンの平均粒径が1.0〜2.
    5μm であり、炭化チタンのうち粒径が0.1μm 以下
    のものが10重量%以下である磁気ヘッドスライダ用セ
    ラミック材料。
  2. 【請求項2】 5〜40重量%の炭化チタンとアルミナ
    とを含む混合物100重量部に対し、Ga、Baおよび
    Ceの酸化物の少なくとも1種とNbおよびTiの酸化
    物の少なくとも1種とを0.01〜10重量部含み、焼
    結体中の炭化チタンの平均粒径が1.0〜2.5μm で
    あり、炭化チタンのうち粒径が0.1μm 以下のものが
    10重量%以下である磁気ヘッドスライダ用セラミック
    材料。
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