JP2699093B2 - 薄膜磁気ヘッド用セラミック材料 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド用セラミック材料

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は例えば薄膜磁気ヘッド用基板などに用いられ
るアルミナー炭化チタン系のセラミック材料に関するも
のである。
〔従来技術及びその問題点〕
近時、フェライトやセンダストを使用したヘッドに代
わって薄膜磁気ヘッドが高密度記録用ヘッドとして注目
されており、この薄膜磁気ヘッド用の基板には、 (1)・・・耐摩耗性に優れている (2)・・・表面平滑性に優れている (3)・・・耐チッピング性に優れている (4)・・・機械加工性に優れている などの特性が要求されており、このような要求に対して
アルミナ(Al2O3)−炭化チタン(TiC)系のセラミック
焼結体が注目されている。
このセラミック焼結体を用いた場合には上記(1)の
耐摩耗性は容易に得られ易いが、その他の(2)(3)
(4)などの所要特性については得られ難い。そのため
にMgO,NiO,Cr2O3,Y2O3などの焼結助剤を添加し、そし
て、ホットプレス法、ホットプレス法とHIP法、又は雰
囲気焼成とHIP法の組合せにより焼結体密度を理論密度
にまで大きくし、その結果、上記(2)の表面平滑性を
向上させることができたが、その半面、(3)の耐チッ
ピング性や(4)の機械加工性については未だ満足し得
るような所要特性が得られていない。
即ち、薄膜磁気ヘッド用基板を製作する場合には3イ
ンチφ掛ける厚み4mmの円板状Al2O3−TiC系セラミック
焼結体をスライシングし、数百個の基板材を切り出して
いるが、その切り出しに当たってチッピングが発生し易
くなり、更に切削抵抗が大きくなり、その結果、製造歩
留りが低下するという問題があった。
〔発明の目的〕
従って本発明は上記事情に鑑みて完成されたものであ
り、その目的は機械加工性及び耐ピッチング性に優れた
Al2O3−TiC系セラミック焼結体を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は上記問題点に対し、特に組成の点から研
究を行った結果、Al2O3−TiCの主成分に対し、Yb2O3,Z
rO2,TiO2とMgO,CaOのうち少なくとも1種をそれぞれ特
定の割合で配合することによりアルミナ結晶粒が微細で
且つ高密度の焼結体が得られ、薄膜磁気ヘッド用セラミ
ック材料として優れた機械加工性、耐チッピング性が得
られることを知見した。
即ち、本発明によれば、主成分としてAl2O3を60〜80
重量%とTiC20〜40重量%から成る主成分100重量部に対
し、副成分としてYb2O3を0.5〜3.0重量%、ZrO2を2.0〜
6.0重量%、TiO2を2.0〜6.0重量%およびMgO,CaOのうち
少なくとも1種を1.0〜5.0重量%の割合で配合したセラ
ミック材料を提供するものである。
本発明のセラミック材料の副成分においてYb2O3は主
として焼結性を大きく向上させる効果を有する半面、同
時に粒成長を促進する効果も有する。
粒成長は最終焼結体のアルミナ粒子を脱粒や、チッピ
ングを低下させるため、この粒成長は十分に抑制する必
要がある。このため、MgO,CaO,ZrO2を添加することによ
って、このYb2O3の焼結性向上効果を阻害することなく
粒成長効果を抑制することが可能となった。これらの理
由からYb2O3の添加料が0.5重量%を下回ると、焼結性が
低下し、高密度の焼結体が得られず、3.0重量%を超え
ると強度が低下し、好ましくない。またMgO,CaOのいず
れかが1.0重量%を下回るかまたはZrO2が2.0重量%を下
回ってもYb2O3の粒成長促進効果を抑制することができ
ず、耐チッピング性が低下する。これらの好ましい範囲
はYb2O3が1.5〜2.5重量%、MgO,CaOの少なくとも1種が
2.0〜4.0重量%、ZrO2が3.0〜5.0重量%である。
一方、他の添加成分であるTiO2は主成分の1つである
TiC中に固溶し、TiCの有する共有結合の性質を減少さ
せ、TiCの焼結性を増大させる効果とともにTiC粒子とAl
2O3粒子との結合力を増大させるという効果を有する。
よって、TiO2の量が2.0重量%を下回ると焼結性が低下
し、6.0重量%を超えるとTiOの硬度が低下するため、材
料全体としての硬度が得られない。また、これらにより
機械加工性も低下する。特に好ましくは、2.0〜4.0重量
%がよい。
また、主成分であるAl2O3およびTiCに関してはAl2O3
が60重量%未満又はTi4が40重量%を超えた場合には耐
チッピング性が著しく低下し、そして、TisCが20重量%
未満又はAl2O3が80重量%を超えた場合には材料の硬度
が小さくなり、耐摩耗性が劣化し、機械加工性が著しく
低下する。
また、焼結体中のAl2O3粒子やTiC粒子はいずれも長手
方向の平均寸法として3μm以下、好適には2μm以下
の範囲内に設定するのが望ましく、これによって均質な
粒度となって強度が向上する。
このZrO2粒子は焼結体内部で少なくとも一部が正方晶
結晶で存在することが望ましく、これによって耐チッピ
ング性が向上するが、この結晶以外に立方晶結晶や単斜
晶結晶が存在してもよい。
上記正方晶結晶のZrO2は全ZrO2中50モル%以上、好適
には70モル%以上含まれているのがよく、これによって
耐チッピング性が最も向上する。
このセラミック材料によれば、Al2O3結晶粒子径も耐
チッピング性を決定する大きな要因であって、Al2O3
晶が大すぎると、鏡面加工時に結晶粒の脱粒が生じ易く
なり、望ましくない。本発明によれば、Al2O3結晶の長
手方向の平均寸法として3μm以下、特に2μm以下で
あることが望ましい。
本発明によれば、上記のセラミック材料を製造するに
際しては、Al2O3,TiC,Yb2O3,TiO2,ZrO2,及びMgO,CaO
のうち少なくとも1種の前述した割合になるように秤量
した後、混合し成形する。この時に用いられる副成分の
うちZrO2はTb2O3,MgOあるいはCaOを所謂安定化剤として
用い、立方晶ZrO2あるいは正方晶ZrO2として配合するこ
ともできる。また、MgO,CaOは酸化物のみでなく焼成に
より酸化物となり得る炭酸塩、硝酸塩又はシュウ酸塩等
の塩類として添加することもできる。
公知の方法で成形された成形体は、所望の焼成手段で
焼成される。具体的にはホットプレス法あるいは熱間静
水圧焼成法(HIP法)が挙げられるが、特にHIP法が高密
度体を得る上で望ましい。
このHIP法では、まず、ホットプレスあるいは真空焼
成法によって1600〜1750℃で予備焼成して理論密度95%
以上の焼成体を得、さらに1400〜1550℃の圧力1000〜20
00atmの雰囲気で熱間静水圧焼成する。
このHIP法では焼成温度が低いことに起因してAl2O3
成長を抑制できることから微細な組織の焼結体を得るこ
とができる。
尚、本発明のセラミック材料は前述の成分以外の成分
の含有をまったく排除するものではなく、例えば上記成
分の混合砕時にボール等の粉砕媒体を使用するときに
は、この粉砕媒体を構成する成分が混合粉砕中に必然的
に含有されるようになる。例えばSi,Co,W,Fe,Nb,Mn,Ni,
Hf等の酸化物、炭化物、窒化物などがなり、これらはセ
ラミック材料全体当たり5重量%まで混入されることが
許容される。
以下、本発明を次の例で説明する。
(実施例) Al2O3原料(純度99.9%)、TiC原料(純度99.9%)お
よびYb2O3,MgO,CaO,ZrO2,TiO2を第1表の組成に調合
し、振動ミルにより粉砕ならびに混合を行い平均粒子径
0.8μmの混合粉末を作製した。
これを0.5t/cm2の圧力で成形し、アルゴンガス雰囲気
中、1600度で予備焼結した。次に、これを1450℃の温度
で2000kg/cm2の圧力の不活性ガス中でHIPした。
この焼結体から30mm×30mm×5mmtの角板を切り出し鏡
面加工性並びに機械加工性について調べた。
鏡面加工性は、スズのラップ盤を用い、ダイヤモンド
砥粒(0.5〜3.0μm)により鏡面加工し、その鏡面を40
0倍の金属顕微鏡により気孔の有無を調べた。また機械
加工性は#500のメタルボンドのホイールを用いて角板
を切断し、加工部に発生したチッピングの大きさを大き
い方から10点選びその平均サイズを測定した。この切削
の条件としては、ホイールの回転数をその平均値3500rp
m、送りを60mm/minとした。
また、結晶のAl2O3の粒子径は、SEMの破断面より算出
した。
結晶は第1表に示した。なお、第1表中機械加工性の
評価では30μm以下のチッピングサイズを有するものを
○、30μmを超えるものを×として評価した。
第1表に示すように本発明に従い、Al2O3,TiC,ZrO2
Yb2O3,TiO2,MgO,CaOが本発明の範囲を満足し、且つAl2
O3の粒子が小さいセラミック材料はいずれも機械加工性
に優れるとともに、鏡面加工性に優れるものであった。
これに対し、本発明の特定の範囲は少なくとも1つでも
逸脱する試料では、いずれも良好な特性を有するものは
得られなかった。
〔発明の効果〕 以上の通り、本発明のセラミック焼結体によれば、耐
チッピング性及び機械加工性に優れており、そのため、
このセラミック焼結体をスライシングして精密加工した
場合、その製造歩留りを著しく高めることができる。
また、本発明のセラミック焼結体は精密加工性、耐摩
耗性、強度並びにスライシング性に優れており、これに
より、薄膜磁気ヘッド用基板、磁気ディスク用基板、精
密加工用治具の構成材として賞用できる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Al2O3を60〜80重量%とTiC20〜40重量%か
    ら成る主成分100重量部に対し、Yb2O3を0.5〜3.0重量
    %、ZrO2を2.0〜6.0重量%、TiO2を2.0〜6.0重量%およ
    びMgO,CaOのうち少なくとも1種を1.0〜5.0重量%の割
    合で配合して成り、且つAl2O3の平均結晶粒径が3μm
    以下であることを特徴とする薄膜磁気ヘッド用セラミッ
    ク材料。
JP63308369A 1988-12-06 1988-12-06 薄膜磁気ヘッド用セラミック材料 Expired - Lifetime JP2699093B2 (ja)

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