JP3023295B2

JP3023295B2 - 自動券売装置

Info

Publication number: JP3023295B2
Application number: JP17435295A
Authority: JP
Inventors: 松朗堀; 稔塗井; 実稲森
Original assignee: 近畿車輌株式会社
Priority date: 1995-06-15
Filing date: 1995-06-15
Publication date: 2000-03-21
Anticipated expiration: 2015-03-21
Also published as: JPH096997A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、鉄道やバスの乗車券
を発行する自動券売装置に関し、特に、複数台の券売機
と１台の設定器とからなり、割引乗車券などの特殊乗車
券も含め、全ての乗車券を自動的に発行することのでき
る自動券売装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、旅客サービスを目的として、
昼間割引乗車券や休日割引乗車券などの特殊乗車券が発
売されていた。そして、これらの特殊乗車券は、発売時
間帯が限られていたり、割引率が異なるなどの複雑さが
あるため、自動券売機では発売されておらず、もっぱら
係員窓口のみで発売されていた。そのため、乗客は、係
員窓口まで出向き、割引乗車券を発売しているかどうか
を確認することから購入手続きを始める必要があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、わざわ
ざ係員窓口まで出向かなければならないのは煩雑であ
り、旅客サービスの万全を期すためには、特殊乗車券に
ついても、自動券売機で発売できることが好ましい。そ
して、一つの駅に十分な台数の券売機を設置しておき、
これを１個の機器によって集中的に管理できる構成にで
きれば、操作性及び経済性などの面から好適である。こ
の発明は、この問題点に着目してなされたものであっ
て、通常の操作によって特殊乗車券を自動的に購入する
ことができ、券売機それぞれの動作を１か所において集
中管理できる自動券売装置を提供することを目的とす
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る自動券売装置は、第一のＣＰＵを内部
に備え顧客の操作を受けて発券処理を行う複数台の券売
機と、第二のＣＰＵを内部に備え特殊券の発売時間帯な
どを設定可能な１台の設定器とが、伝送路を介して接続
されて構成されており、前記設定器は、特殊券の発売日
及び発売時間帯を任意に設定できる条件設定手段と、現
在年月日及び現在時刻を常に計時している計時手段と、
設定された特殊券発売日及び発売時間帯を、現在年月日
及び現在時刻と比較して、設定条件に合致した場合には
前記伝送路に発売可能信号を出力する判定手段と、発売
可能信号の出力を禁止する切替スイッチとを備え、前記
券売機のそれぞれは、通常券に関する料金情報を記憶す
る第１テーブルと、特殊券に関する料金情報を記憶する
第２テーブルと、前記発売可能信号に基づいて前記２つ
のテーブルのいずれか一方を検索して該当券の発券処理
を行う発券手段とを備え、前記券売機のそれぞれは、前
記発売可能信号の出力レベルに基づいて、前記発券手段
の処理内容を強制的に切り換えるようにしている。ここ
で、通常券とは、典型的には、列車やバスの通常乗車券
をいうが、遊園地の乗物券やその他の会場入場券も含ま
れる。また、特殊券とは、典型的には、列車やバスの休
日割引券や昼間割引券をいうが、これに限定される必要
はない。なお、特殊券の発売日は、個別に１日ごとに指
定しても良いし、特定曜日について一挙に指定しても良
い。また、券売機の行う発券処理には、特殊券の発売中
である旨、又は発売中でない旨の表示を伴ったものであ
るのが好ましい。

【０００５】

【実施例】以下、実施例に基づいて、この発明を更に詳
細に説明する。図１は、本発明に係る自動券売装置の全
体構成を示す概略図である。この自動券売装置は、駅の
改札口付近などに適宜に設置される複数台の券売機１_-1
〜１_-nと、各券売機１_-1〜１_-nの動作を集中的に管理す
る設定器２とが、伝送ケーブル６_-1〜６_-nによって接続
されて構成されている。

【０００６】〔設定器２の構成〕設定器２は、割引乗車
券の発売日や発売時間帯などを係員が適宜に設定・変更
できる機器であり、また、設定された条件にしたがって
全ての券売機１_-1〜１_-nを制御する機器である。そし
て、設定器２は、図２の内部ブロック図に示す通り、各
種のガイド画面などを表示する可変表示器３と、可変表
示器３の画面に設けられたタッチセンサ４と、プログラ
ムや数年分のカレンダーデータなどを記憶しているメモ
リ８と、本装置の基準時計として機能する計時装置９
と、各部の動作を制御すると共に割引信号ENBLを出力す
るサブＣＰＵ７と、割引信号ENBLの出力の可否を決定す
る切替スイッチ５とで構成されている。なお、切替スイ
ッチ５の出力は、伝送ケーブル６_-1〜６_-nを介して、券
売機１_-1〜１_-nに伝送されるようになっている。切替ス
イッチ５は、特別な事態が発生したような場合に、割引
券の発売を臨時に中止できるようにしたスイッチであ
り、「昼間割引中止用」の切替スイッチ５ａと、「休日
割引中止用」の切替スイッチ５ｂとを備えている。図示
の通り、切替スイッチ５をＯＦＦ状態にするだけで、割
引信号ENBLの出力を禁止できるので、簡易な操作によっ
て、突発的な事態にも迅速に対処できることになる。

【０００７】〔券売機１_-1〜１_-nの構成〕図１に示すよ
うに、券売機１_-1〜１_-nの前面には、路線名や運賃表な
どの表示された案内表示部２０、乗車券の購入枚数を指
定する枚数指定スイッチ１４、購入する乗車券の金額を
指定する金額選択スイッチ１５、硬貨投入口１６ａ、紙
幣挿入口１７ａ、プリペイドカードのカード挿入口１８
ａ、乗車券や釣銭を放出する放出口１９ａ、投入金額や
操作案内などを表示する接客表示器１３などが設けられ
ている。券売機１_-1〜１_-nの内部構成は、図３に示す通
りであり、設定器２からの割引信号ENBLを受けるインタ
フェース部１０と、発券処理全体を制御するＣＰＵ１１
と、プログラムやデータを記憶しているメモリー１２
と、各種の入出力機器１３〜１９とで構成されている。
ここで、メモリ１２は、プログラム用ＲＯＭ１２ａ、発
売データなどを一時記憶するＲＡＭ１２ｂの他に、通常
運賃テーブル１２ｃ、特殊運賃テーブル１２ｄ、及び画
面メモリー１２ｅを備えている。そして、通常運賃テー
ブル１２ｃと特殊運賃テーブル１２ｄには、それぞれ、
通常乗車券と割引乗車券についての運賃データが格納さ
れており、また、画面メモリー１２ｅには、接客表示器
１３に表示するための画像データが格納されている。そ
の他、入出力機器には、硬貨処理装置１６、紙幣処理装
置１７、カード処理装置１８、印刷発券装置１９があ
り、それぞれ、前述した硬貨投入口１６ａ、紙幣挿入口
１７ａ、カード挿入口１８ａ、放出口１９ａに接続され
ている。

【０００８】〔設定器２の動作内容〕この自動券売装置
の一つの特徴は、設定器２によって割引時間帯や割引曜
日などを自由に設定・変更できることにあるので、次
に、設定器２の動作内容について説明する。設定器２の
動作態様には、通常動作モードと割引条件設定モードと
があり、割引条件設定モードでは、割引日、割引曜日、
割引時間帯などの割引条件を任意に設定できるようにな
っている。ただし、定常的には、設定器２は通常動作モ
ードにあり、可変表示器３には、図４のような画面が表
示されている。すなわち、いま現在は、１９９５年５月
５日（金曜日）の１３時３０分であり、休日割引券は発
売中（発売可能状態）であるが、昼間割引券は発売中止
であることを示している。

【０００９】Ａ．割引条件設定モード設定器２を、通常動作モードから割引条件設定モードに
変更するには、図４のような状態において、可変表示器
３の画面右上の「メニュー欄」３０に触れる必要があ
る。すると、タッチセンサ４がその旨を検知して、サブ
ＣＰＵ７は、可変表示器３に図５のようなメニュー画面
を表示する。ここで、メニュー画面の中央には、「日に
ちの設定欄」３１ａと、「時間の設定欄」３１ｂと、
「時刻の設定欄」３１ｃとが設けられており、また、メ
ニュー画面の右上には、前画面（図４）に戻るための
「ＥＳＣ欄」３２が設けられている。設定欄３１ａ，３
１ｂ，３１ｃは、それぞれ、割引実施日や割引実施時間
帯や現在時刻を設定するための欄である。例えば、図５
の状態で「日にちの設定欄」３１ａに触れると、可変表
示部３には当月のカレンダー画面が表示される。図６の
例では、１９９５年５月のカレンダーに、３日〜５日の
祝日と、その他の日曜日が割引実施日として既に設定さ
れている場合を示しており、それぞれが反転表示（斜線
で示す）されている。

【００１０】割引実施日を設定する以前か、或いは、割
引実施日の設定変更をするときには、例えば、次の操作
によって割引実施日の設定作業を行う。いま仮に、日曜
日には割引乗車券を発行するのであれば、カレンダー画
面において「曜日欄」３３の日曜日の位置に触れれば良
い。すると、サブＣＰＵ７の動作によって７日、１４
日、２１日、２８日が一斉に反転表示となる。また、割
引乗車券の発行を１日ごとに設定するのであれば、該当
する日に次々と触れていけば良い。なお、割引実施日の
変更や押し間違いに対処するため、同じ箇所に触れる毎
に、反転表示と正常表示とが切り換わるようになってい
る。このようにして割引実施日の設定や変更が完了した
後、「ＳＥＴ欄」３４ｂに触れると、サブＣＰＵ７は、
そのときの画面状態に基づいてメモリ８に割引実施日を
記憶する。また、５月分の処理に続けて、４月分や６月
分についても割引実施日の設定をしたい場合には、それ
ぞれ、「先月欄」３４ｃや「次月欄」３４ｄに触れてカ
レンダー画面を変更した後に同様の操作を行えば良い。
そして、「ＥＳＣ欄」３４ａに触れればメニュー画面
（図５）に戻ることができる。なお、これまでの説明で
は、割引実施日を人為的に設定する場合を例に挙げた
が、例えば、祝日と日曜日の割引（休日割引）につい
て、前もってプログラムセットするようにしても良い。

【００１１】図５のメニュー画面において「時間の設定
欄」３１ｂに触れると、可変表示部３は図７の状態にな
る。この画面は、割引乗車券の発売時間帯を設定するた
めの画面であり、「時間欄」３５ａ、「分欄」３５ｂ、
「設定数字欄」３６、「ＥＳＣ欄」３７、及び「ＳＥＴ
欄」３８が設けられている。図７に示す時間設定画面に
おいて、割引乗車券の発売時間帯は、平日と休日に分け
て設定できるようになっているが、設定以前には、「時
間欄」３５ａと「分欄」３５ｂは、全ての行がブランク
状態になっている。また、「設定数字欄」３６も現れて
いない。このような状態において、例えば、最上行の
「時間欄」３５ａに触れると、これに応答して、画面最
下行には新たに「設定数字欄」３６が出現し、０〜９の
数値が表示される。この状態で、例えば「１」「０」と
押すと、最上行の「時間欄」３５ａには「１０」が置数
される。同様に、最上行の「分欄」３５ｂに触れた後、
「設定数字欄」３６の「０」「０」を押すと、「分欄」
３５ｂには「００」が置数される。以下、同様にして、
第２行から第４行の「時間欄」３５ａと「分欄」３５ｂ
に、それぞれ「１６」「００」、「００」「００」、
「２３」「５９」を置数し、最後に「ＳＥＴ欄」３８に
触れると、割引乗車券の発売時間帯がメモリ８に設定さ
れる。この例では、平日は、１０時から１６時まで割引
乗車券が発売され（昼間割引）、休日は、００時００分
から２３時５９分までの終日、割引乗車券が発売される
ことになる。

【００１２】以上のような操作によって割引時間帯の設
定が終わると、「ＥＳＣ欄」３７に触れて図５のメニュ
ー画面に戻れば良い。図５のメニュー画面において「時
刻の設定欄」３１ｃに触れると、計時装置９に対して、
時刻の設定を行うことができるようになる（時刻設定用
の画面は省略）。時刻の設定は、典型的には、自動券売
装置の電源投入時に行われるが、その後も、必要に応じ
て実施して、計時装置９の時刻ずれを防止する。

【００１３】Ｂ．通常動作モード続いて、通常動作モードにおける設定器２の動作内容を
説明する。設定器２が通常動作モードにあるとき、サブ
ＣＰＵ７は、計時装置９から現在の年月日・曜日・時刻
を読み出して、これを可変表示器３に表示する。また、
サブＣＰＵ７は、メモリー８に格納されている当月カレ
ンダーを検索して、当日が乗車券割引日であるかどうか
を検証する。同様に、メモリー８を検索して、現在時刻
が割引乗車券の発売可能時間帯であるかどうかを判断す
る。そして、現在時刻が昼間割引に該当するような場合
には、その旨が可変表示部３に表示される。同様に、当
日が休日割引日に該当し、且つ、図７の画面において設
定した割引券発売時間帯に該当するような場合には、そ
の旨が可変表示部３に表示される（図４参照）。休日割
引か昼間割引に該当するときには、サブＣＰＵ７はま
た、割引信号ENBLを切替スイッチ５に対して出力する。
切替スイッチ５は、自らがＯＮ状態のときだけ、入力さ
れた割引信号ENBLを伝送ケーブル６に出力するようにな
っている。そして、一方の切替スイッチ５ａは昼間割引
中止用であり、他方の切替スイッチ５ｂは休日割引中止
用のスイッチであるので、突発的な事態が生じたような
場合に、適宜に切替スイッチ５ａ，５ｂをＯＦＦ状態に
して、割引信号ENBLの出力を禁止すれば良い。

【００１４】〔券売機１の動作〕券売機１は、インタフ
ェース部１０を介して入力される割引信号ENBLのレベル
に応じて動作内容が切り換わるようになっている。すな
わち、割引信号ENBLのレベルを判定することによって割
引券の発売可否を認識し、割引券を発売すべき場合に
は、先ず、接客表示器１３にその旨の表示を行う（図
８）。そして、乗客が乗車券購入の操作を行った場合に
は、ＣＰＵ１１は、特殊運賃テーブル１２ｄを検索する
と共に印刷発券装置１９を制御して、該当する割引乗車
券を印刷して発券する。なお、釣銭の必要があれば、割
引乗車券とともに放出口１９ａに放出する。一方、設定
器２から割引信号ENBLが出力されていないか、切替スイ
ッチ５がＯＦＦ状態の場合には、全ての券売機１は、従
来の券売機と同様の動作をする。つまり、ＣＰＵ１１
は、乗客の乗車券購入の操作に応答して通常運賃テーブ
ル１２ｃを検索すると共に印刷発券装置９を制御して、
通常運賃テーブル１２ｃに基づいて通常の乗車券を印刷
して発券する。以上、この実施例では、乗車券を発行す
る自動券売装置について説明したが、本発明はこれに限
定されず、その他の券売機にも適用できることは勿論で
ある。また、平日割引と休日割引の特殊券についてのみ
説明したが、その他の特殊券の発券処理にも適用でき
る。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したとおり、本発明に係る自動
券売装置は、複数台の券売機と１台の設定器とが伝送路
を介して接続されて構成されており、設定器には条件設
定手段と計時手段と判定手段とが備えられ、券売機には
第１テーブルと第２テーブルと発券手段とが備えられて
いる。したがって、特殊券についても顧客の操作に応答
して自動的に発行することができる。また、１台の設定
器によって複数台の券売機が集中的に管理できるので、
操作が容易であり且つ経済的にも大きなメリットがあ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】自動券売装置の全体構成を示す外観図である。

【図２】設定器の内部ブロック図である。

【図３】券売機の内部ブロック図である。

【図４】通常動作モードにおける可変表示器の表示内容
である。

【図５】条件設定モードにおけるメニュー画面である。

【図６】割引日を設定するときの画面である。

【図７】割引時間帯を設定するときの画面である。

【図８】休日割引乗車券が発売中であることを示す接客
表示器の画面である。

【符号の説明】

１_-1 〜１_-n 券売機２設定器３可変表示器（条件設定手段）４タッチセンサ（条件設定手段）５ａ，５ｂ切替スイッチ７サブＣＰＵ（条件設定手段、判定手
段）８メモリ（条件設定手段、判定手段）９計時装置（計時手段）１１ＣＰＵ（発券手段）１２ｃ通常運賃テーブル（第１テーブル）１２ｄ特殊運賃テーブル（第２テーブル） ENBL 割引信号（発売可能信号）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開平１−173276（ＪＰ，Ａ) 特開平２−151987（ＪＰ，Ａ) 特開平８−297753（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G07B 1/00 - 9/02 G06F 17/60

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】第一のＣＰＵを内部に備え顧客の操作を
受けて発券処理を行う複数台の券売機と、第二のＣＰＵ
を内部に備え特殊券の発売時間帯などを設定可能な１台
の設定器とが、伝送路を介して接続されて構成されてお
り、前記設定器は、特殊券の発売日及び発売時間帯を任意に
設定できる条件設定手段と、現在年月日及び現在時刻を
常に計時している計時手段と、設定された特殊券発売日
及び発売時間帯を、現在年月日及び現在時刻と比較し
て、設定条件に合致した場合には前記伝送路に発売可能
信号を出力する判定手段と、発売可能信号の出力を禁止
する切替スイッチとを備え、前記券売機のそれぞれは、通常券に関する料金情報を記
憶する第１テーブルと、特殊券に関する料金情報を記憶
する第２テーブルと、前記発売可能信号に基づいて前記
２つのテーブルのいずれか一方を検索して該当券の発券
処理を行う発券手段とを備え、前記券売機のそれぞれは、前記発売可能信号の出力レベ
ルに基づいて、前記発券手段の処理内容を強制的に切り
換えるようにしていることを特徴とする自動券売装置。
【請求項２】前記設定器は、設定作業を支援する画面
の表示される可変表示部と、この可変表示部に設けられ
たタッチセンサとを備えており、画面へのタッチ操作の
みで設定作業が完了できるようになっている請求項１に
記載の自動券売装置。
【請求項３】前記通常券は、列車やバスなどの通常乗
車券であり、前記特殊券は、休日割引乗車券や昼間割引
乗車券である請求項１又は請求項２項に記載の自動券売
装置。