JP3561605B2 - 自動券売機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動券売機に係り、特に、降車の際に使用する定期券に接続した乗車券、いわゆる定期券接続乗車券を発券することのできる自動券売機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自動券売機は、自動券売機の本体(以下、「本体」という)の選択された口座釦に対応した金額の金銭(プリペイドカード等のカード類で支払う場合も含む)が投入されると、その選択された口座釦に対応した乗車券が発券されるように構成されている。
【0003】
したがって、降車駅(下車駅)が定期券の乗車区間内の利用者であっても、入場駅(乗車駅)から定期券の乗車区間に接続している駅までの口座釦を選択して乗車券が購入される。
【0004】
ところで、上述のように、定期券で降車駅が特定される利用者は、入場駅から定期券の乗車区間までの乗車ルートが特定できるので、その定期券を本体に挿入させて口座釦を自動的に特定し、利用者の利便を図ることのできる自動券売機も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の定期券接続乗車券の発券できる自動券売機においては、定期券を挿入すればその定期券の乗車区間に接続する口座が自動的に選択されるという特長を有しているが、例えば、図4に示されるような大都市圏に見られる網目状に発達している路線においては、入場駅のX駅から定期券の乗車区間A駅からG駅までに複数の乗車ルート(経路)が存在し、利用者がそれら複数の乗車ルートから実際に乗車するルートを選択しなければならないという面倒があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、入場駅から定期券の乗車区間まで複数の乗車ルートが存在していても、その定期券利用者が実際に乗車する公算の大きい乗車ルートを優先的に表示させて選択できるようにした自動券売機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る自動券売機は、上記目的を達成するために、定期券の乗車区間外の所定の駅に設置されている本体に挿入されたその定期券の乗車区間内の駅を抽出する駅抽出手段と、抽出された乗車区間内の駅のうちの中から、前記本体の設置されている所定の駅から乗車して乗継可能な駅である交差駅を抽出する交差駅抽出手段と、抽出された各交差駅と前記本体の設置されている所定の駅との間に乗車ルートが複数存在するときにそれら複数の乗車ルートのうち最も乗車距離の短い最短乗車ルートを各交差駅毎にそれぞれ算出する最短乗車ルート算出手段と、算出された各交差駅毎の最短乗車ルートのうち、前記定期券の乗車区間内の駅に直接接続している交差駅を選択する選択手段と、選択された交差駅に係る乗車ルートを表示する表示手段と、表示された乗車ルートの中から所定の乗車ルートが利用者によって選択され、かつ、その選択された乗車ルートの乗車料金を満たす金額の金銭が前記本体に投入されたときに、その選択された乗車ルートに乗車できる乗車券を発券する発券制御手段と、を有することを特徴とする自動券売機。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る自動券売機の正面図である。その本体aの正面中央部には、タッチパネル式の表示画面1と、その表示画面1の左隣りには、係員と応答したいときに押下される呼出釦2a及び乗車券の購入動作等を途中で中止したいときに押下される取消釦2bが設けられている。
【0009】
本体aの正面の下部上段には、乗車券の購入代金をクレジットカードやプリペイドカード等のカード類で支払うときにカードを挿入するカード挿入口3a、その購入代金を紙幣で支払うときにその紙幣を挿入する紙幣挿入口3b、及びその購入代金を硬貨で支払うときにその硬貨を投入する硬貨投入口3cが設けられている。
【0010】
本体aの正面の下部下段には、釣銭硬貨の排出口4a、釣札の排出口4b、定期券接続乗車券を購入するときの定期券を挿入するための定期券挿入口5a及び乗車券が排出される発券口5bが設けられている。
【0011】
図1中、6は、マイクロコンピュータ(CPU)を中心に構成される、本体aを統括的に制御するもので、その電気的構成は図2に示されている。
【0012】
CPU10は、メモリ11に格納されている制御プログラムやワーキングデータを用いて演算処理を行うように構成されている。また、このCPU10は、表示画面1の表示を駆動制御する可変表示部12と、表示画面1の入力を駆動制御するタッチパネル入力部13と、硬貨投入口5から投入された硬貨を検銭処理する硬貨処理部14と、紙幣挿入口6から挿入された紙幣を検銭処理する紙幣処理部15と、乗車券の発券処理を行う乗車券発券部16と、本体1の裏面側に設けられ、本体aを発券モード等の各種のモードに設定したり、あるいは本体aの保守点検時に係員によって操作されるテンキーを有する係員操作部17と、釣銭の排出口4aに釣銭を排出する釣銭処理部18と、カード挿入口3aから挿入されたカードを処理するカード処理部19と、定期券挿入口5aから挿入された定期券を処理する定期券処理部20とが接続されている。
【0013】
以下、図3のフローチャート及び上記図4の路線図を用いて定期券接続乗車券の発券制御動作について説明する。
【0014】
今、図4に示される路線図のA駅からG駅までの乗車区間の定期券を有する利用者が、その乗車区間外のX駅から入場しようとしているものとする。
【0015】
利用者がX駅に設置されている本体aの定期券挿入口5aに定期券を挿入すると、本体aは、定期券接続乗車券発券モードとなり、挿入された定期券に記録されているデータが読取られる(ステップ100肯定、S102。以下、ステップを「S」とする。)。
【0016】
読取られたデータの中から定期券の乗車区間内の駅が抽出される(S104)。なお、図4に示されるA駅〜G駅は、後述する交差駅を示していて、図示しないが、これら駅間にはこの他にも多くの駅が存在している。
【0017】
抽出された定期券の乗車区間内の駅のうち、X駅から乗車して定期券の乗車区間に乗継可能な全駅、すなわち、全交差駅が求められる(S106)。図4のA駅〜G駅は、その交差駅を示している。そして、入場駅Xから各交差駅(A駅〜G駅)までの最短乗車ルートが算出される(S108)。すなわち、本体aのメモリ11には、予め、本体aから発券可能な駅の路線図のデータが記憶されていて、そのデータを用いて上述の最短乗車ルートが算出される。
【0018】
最短ルートの算出された駅のうち、X駅と直接接続されていない駅、すなわち、図4において、D駅及びF駅を除外した直接接続する駅であるB駅,C駅及びE駅が選択される(S112)。D駅が選択されない理由は、X駅からの最短ルート中にC駅が含まれているからであり、また、F駅が選択されない理由は、最短ルート中にE駅が含まれているからである。同様に、A駅及びG駅も最短ルート中に他の駅がそれぞれ含まれているので選択されていない。
【0019】
上述の選択された駅、すなわち、B駅,C駅及びE駅は、表示画面1に表示される(S112。図1参照)。そして、その表示された中から所定の乗車ルートがタッチされ、かつ、そのタッチされた乗車ルートの乗車料金を満たす金額の金銭が本体aに投入されると、そのタッチされた乗車ルートの乗車券(定期券接続乗車券)が発券口5bから発券されるとともに、定期券も返却される(S114肯定、S116肯定、S118)。
【0020】
以上のように、利用者が利用する可能性の高い乗車ルートを優先して表示させて選択できるようにしたので、利用者の乗車ルートの選択が容易となり、利用者の使い勝手を向上させることができる。
【0021】
なお、利用者によっては、遠回り乗車を希望することもあるので、図1に示されるように、表示画面1には、次画面の選択できるようにしてあり、その次画面がタッチされたときは、他の乗車ルートが順次表示される。
【0022】
【発明の効果】
本発明に係る自動券売機は、定期券の乗車区間外の所定の駅に設置されている本体に挿入されたその定期券の乗車区間内の駅を抽出する駅抽出手段と、抽出された乗車区間内の駅のうちの中から、前記本体の設置されている所定の駅から乗車して乗継可能な駅である交差駅を抽出する交差駅抽出手段と、抽出された各交差駅と前記本体の設置されている所定の駅との間に乗車ルートが複数存在するときにそれら複数の乗車ルートのうち最も乗車距離の短い最短乗車ルートを各交差駅毎にそれぞれ算出する最短乗車ルート算出手段と、算出された各交差駅毎の最短乗車ルートのうち、前記定期券の乗車区間内の駅に直接接続している交差駅を選択する選択手段と、選択された交差駅に係る乗車ルートを表示する表示手段と、表示された乗車ルートの中から所定の乗車ルートが利用者によって選択され、かつ、その選択された乗車ルートの乗車料金を満たす金額の金銭が前記本体に投入されたときに、その選択された乗車ルートに乗車できる乗車券を発券する発券制御手段とからなるので、利用者が利用する可能性の高い乗車ルートを優先して表示でき、利用者の乗車ルートの選択が容易となり、使い勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る自動券売機の正面図である。
【図2】制御器のブロック図である。
【図3】定期券接続乗車券の発券制御動作を示すフローチャートである。
【図4】路線図である。
【符号の説明】
a 自動券売機の本体(本体)
1 表示画面
2a 呼出釦
2b 取消釦
3a カード挿入口
3b 紙幣挿入口
3c 硬貨投入口
4a,4b 排出口
5a 定期券挿入口
5b 発券口
6 制御器

Claims (1)

  1. 定期券の乗車区間外の所定の駅に設置されている自動券売機の本体に挿入されたその定期券の乗車区間内の駅を抽出する駅抽出手段と、
    抽出された乗車区間内の駅のうちの中から、前記自動券売機の本体の設置されている所定の駅から乗車して乗継可能な駅である交差駅を抽出する交差駅抽出手段と、
    抽出された各交差駅と前記自動券売機の本体の設置されている所定の駅との間に乗車ルートが複数存在するときにそれら複数の乗車ルートのうち最も乗車距離の短い最短乗車ルートを各交差駅毎にそれぞれ算出する最短乗車ルート算出手段と、
    算出された各交差駅毎の最短乗車ルートのうち、前記定期券の乗車区間内の駅に直接接続している交差駅を選択する選択手段と、
    選択された交差駅に係る乗車ルートを表示する表示手段と、
    表示された乗車ルートの中から所定の乗車ルートが利用者によって選択され、かつ、その選択された乗車ルートの乗車料金を満たす金額の金銭が前記自動券売機の本体に投入されたときに、その選択された乗車ルートに乗車できる乗車券を発券する発券制御手段と、
    を有することを特徴とする自動券売機。
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