JP3022225U - 縁無し眼鏡におけるレンズ連結構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 テンプルをレンズに確実に回り止めされた状
態で連結する。又、眼鏡を正面側から見た時の眼鏡の意
匠を、すっきりとしたシンプルなデザインのものに構成
する。 【解決手段】 テンプル１の連結部２は、レンズ５の内
方に突出する連結片６を有する。該連結片６の内端側部
分には、レンズに設けた連結孔８と孔心を共通にして挿
通孔９を設ける。又連結部の外端側部分の裏面には、レ
ンズの周面の所要部位に該周面の全幅に亘って欠切した
係合溝１１に嵌着される係合軸１０を突設する。該係合
軸１０は、眼鏡を正面側から見た時に前記連結片６の裏
側に隠れる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、テンプルの連結部又はブリッジ部材の連結部をレンズに連結する縁 無し眼鏡におけるレンズ連結構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

テンプルの連結部又はブリッジ部材の連結部をレンズに連結する、縁無し眼鏡 におけるレンズ連結構造は、従来、次のように構成されるのが一般的であった。

【０００３】 即ち、図５に示すように、レンズ周面ａと当接する湾曲した当接片ｂを連結部 本体ｃの端部に設けると共に、レンズ内方に突出し且つ内端側部分に挿通孔ｄが 設けられた連結片ｅを前記当接片ｂに突設していた。そして、該当接片ｂをレン ズ周面ａに所要に当接させ、且つ連結片の挿通孔ｄをレンズの連結孔ｆと位置合 わせして、該挿通孔ｄ及び連結孔ｆに固定ネジｇを挿通せしめ、レンズの他面側 に突出するネジ軸部にナットｈを螺合し緊締することにより、レンズ周面ａに対 する当接片ｂの回り止め作用により、連結部をレンズに回り止めして固定するも のであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、かかる連結構造によるときは、当接片による回り止め作用を発 揮させるために、該当接片を上下に比較的長く形成せざるを得ず、この上下に長 い当接片が目障りとなって眼鏡意匠上好ましくないという問題があった。

【０００５】 又レンズを玉型にカットする際に微妙なカット誤差が生じて、この当接片をレ ンズ周面に密接に当接させ難くなり、図６に一点鎖線で示すように、連結片ｅが 固定ネジｇを中心として回動する現象が生じ、当接片による回り止め作用が発揮 されなくなる場合が生じた。

【０００６】 本考案は、かかる問題点を解決しうる縁無し眼鏡におけるレンズ連結構造の提 供を目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため本考案は以下の手段を採用する。 即ち本考案に係る縁無し眼鏡におけるレンズ連結構造（以下連結構造という） の一の態様は、テンプルの連結部又はブリッジ部材の連結部をレンズに連結する 、縁無し眼鏡におけるレンズ連結構造であって、前記連結部は、レンズ内方に突 出する連結片を有し、該連結片の内端側部分には、レンズに設けた連結孔と孔心 を共通にして挿通孔が設けられてなり、且つ該連結片の外端側部分の裏面には、 レンズ周面の所要部位に該周面の全幅に亘って欠切形成した係合溝に嵌着される 係合軸を突設してなり、該係合軸は、縁無し眼鏡を正面側から見たときに前記連 結片の裏側に隠れるようになされている。そして、前記係合軸を係合溝に嵌着せ しめ、且つ前記挿通孔と連結孔とに固定ネジを挿通しナットを螺合し緊締して、 連結部をレンズに固定することを特徴とするものである。

【０００８】 又本考案に係る連結構造の他の態様は、テンプルの連結部又はブリッジ部材の 連結部をレンズに連結する、縁無し眼鏡におけるレンズ連結構造であって、前記 連結部は、レンズ内方に突出する連結片を有し、該連結片の内端側部分には、レ ンズに設けた連結孔を挿通しうるネジ軸が一体に突設されてなり、且つ該連結部 の外端側部分の裏面には、レンズ周面の所要部位に該周面の全幅に亘って欠切形 成した係合溝に嵌着される係合軸を突設してなり、該係合軸は、縁無し眼鏡を正 面側から見たときに前記連結部の裏側に隠れるようになされている。そして、前 記係合軸を係合溝に嵌着せしめ、且つ前記連結孔に前記ネジ軸を挿通しナットを 螺合し緊締して、連結部をレンズに固定することを特徴とするものである。

【０００９】

【作用】

然して本考案に係る連結構造によるときは、連結片に突設した係合軸を、レン ズに欠切形成した係合溝に嵌着せしめ、且つ連結片の挿通孔とレンズの連結孔と に固定ネジを挿通しナットを螺合し緊締することにより、或いは、レンズの連結 孔にネジ軸を挿通しナットを螺合し緊締することにより、テンプル及びブリッジ 部材の連結部を、所要に位置決めされ且つ回り止めされた状態でレンズに連結す ることができる。

【００１０】 そしてこの連結状態において、眼鏡を正面側から見たときに係合軸が連結部に 隠れるため、眼鏡の意匠をすっきりしたものとなし得、シンプルなデザインの縁 無し眼鏡を提供できることになる。

【００１１】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１は、本考案に係る連結構造の一実施例を示すものであり、縁無し眼鏡にお いて、テンプル１の連結部２をレンズ５に連結した構造を示すものである。又同 図において、テンプル１を一点鎖線で示すブリッジ部材３に変更した場合には、 この図は、ブリッジ部材３の連結部２をレンズ５に連結した構造を示すことにな る。

【００１２】 該連結部２は、図２に示すように、レンズ内方に突出する連結片６を有してお り、該連結片６の内端側部分７には、レンズ５に設けた円形の連結孔８と孔心を 共通にして円形の挿通孔９が設けられている。又該連結片６の外端側部分の裏面 には係合軸１０が例えばロウ付により突設されている。該係合軸１０は、例えば 円柱軸として形成されており、縁無し眼鏡を正面側から見たときに、図３に示す ように前記連結片６の裏側に隠れるようになされている。

【００１３】 又レンズ５には、その外側部分及び内側部分の周面に、その全幅に亘って例え ば半円弧状の係合溝１１が欠切形成されており、該レンズ外側部分の係合溝１１ には、図１に示すように、テンプル側の係合軸１０が嵌着されるものとなされ、 又該レンズ内側部分の係合溝１１には、図１に一点鎖線で示すブリッジ部材３側 の係合軸１０が嵌着されるものとなされている。

【００１４】 然して、前記連結部の係合軸１０をレンズの係合溝１１に嵌着せしめ、且つ、 前記連結部の挿通孔９とレンズの連結孔８とに固定ネジ１２を挿通すると共にレ ンズの裏面側に突出したネジ軸部に樹脂ワッシャ１３を嵌めてナット１５を螺合 し緊締することにより、テンプルやブリッジ部材の連結部２をレンズ５に回り止 めされた状態で安定的に連結することができる。

【００１５】 かかる連結構造によるときは、係合軸１０と係合溝１１との嵌着によって、テ ンプルやブリッジ部材の連結部２を回り止めされた状態でレンズ５に連結状態と なしうる。

【００１６】 図４は、本考案に係る連結構造の他の態様を示すものであり、連結片６をレン ズ５に固定する手段が前記実施例における場合と相違する。

【００１７】 即ち該連結構造において連結部２は、レンズ内方に突出する連結片６を有し、 該連結片６の内端側部分７には、レンズ５に設けた連結孔８を挿通しうるネジ軸 １６が一体に突設されてなり、且つ該連結部の外端側部分の裏面には、レンズ周 面の所要部位に該周面の全幅に亘って欠切形成した係合溝１１に嵌着される係合 軸１０を突設してなり、該係合軸１０は、縁無し眼鏡を正面側から見たときに前 記連結部２の裏側に隠れるようになされている。そして、前記係合軸１０を係合 溝１１に嵌着せしめ、且つ前記連結孔８に前記ネジ軸１６を挿通しナット１５を 螺合し緊締して、連結片６をレンズに固定状態とするものである。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成しているため、係合軸と係合溝との嵌着によって、 テンプルやブリッジ部材の連結部を確実に回り止めされた状態で安定的にレンズ に連結することができる。又、縁無し眼鏡を正面側から見たときに係合軸が連結 部の裏側に隠れることから、当接片を具える従来眼鏡のような目障りとなる当接 片等がなく、眼鏡の意匠をすっきりとしたシンプルなデザインのものに構成でき る利点がある。

【００１９】 又、係合溝をレンズ周面の全幅に亘って欠切形成するため、係合溝の形成が容 易であるばかりか、十分に長い係合軸をこの係合溝に嵌着させることができるた め、安定状態に回り止めされたレンズ連結構造が得られることとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を説明する斜視図である。

【図２】その分解斜視図である。

【図３】縁無し眼鏡の部分正面図である。

【図４】本考案のその他の実施例を説明する断面図であ
る。

【図５】従来の連結構造を説明する斜視図である。

【図６】従来の連結構造の問題点を説明する説明図であ
る。

【符号の説明】

１ テンプル ２ 連結部 ３ ブリッジ部材 ５ レンズ ６ 連結片 ８ 連結孔 ９ 挿通孔 １０ 係合軸 １１ 係合溝 １２ 固定ネジ １５ ナット

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 テンプルの連結部又はブリッジ部材の連
   結部をレンズに連結する、縁無し眼鏡におけるレンズ連
   結構造であって、 前記連結部は、レンズ内方に突出する連結片を有し、該
   連結片の内端側部分には、レンズに設けた連結孔と孔心
   を共通にして挿通孔が設けられてなり、且つ該連結部の
   外端側部分の裏面には、レンズ周面の所要部位に該周面
   の全幅に亘って欠切形成した係合溝に嵌着される係合軸
   を突設してなり、該係合軸は、縁無し眼鏡を正面側から
   見たときに前記連結部の裏側に隠れるようになされ、 前記係合軸を係合溝に嵌着せしめ、且つ前記挿通孔と連
   結孔とに固定ネジを挿通しナットを螺合し緊締して、連
   結部をレンズに固定することを特徴とする縁無し眼鏡に
   おけるレンズ連結構造。
2. 【請求項２】 テンプルの連結部又はブリッジ部材の連
   結部をレンズに連結する、縁無し眼鏡におけるレンズ連
   結構造であって、 前記連結部は、レンズ内方に突出する連結片を有し、該
   連結片の内端側部分には、レンズに設けた連結孔を挿通
   しうるネジ軸が一体に突設されてなり、且つ該連結部の
   外端側部分の裏面には、レンズ周面の所要部位に該周面
   の全幅に亘って欠切形成した係合溝に嵌着される係合軸
   を突設してなり、該係合軸は、縁無し眼鏡を正面側から
   見たときに前記連結部の裏側に隠れるようになされ、 前記係合軸を係合溝に嵌着せしめ、且つ前記連結孔に前
   記ネジ軸を挿通しナットを螺合し緊締して、連結部をレ
   ンズに固定することを特徴とする縁無し眼鏡におけるレ
   ンズ連結構造。