JP3014834B2 - 電子部品搭載用基板へのダム枠の接着方法、ダム枠接着用装置 - Google Patents

電子部品搭載用基板へのダム枠の接着方法、ダム枠接着用装置

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JP3014834B2
JP3014834B2 JP3291644A JP29164491A JP3014834B2 JP 3014834 B2 JP3014834 B2 JP 3014834B2 JP 3291644 A JP3291644 A JP 3291644A JP 29164491 A JP29164491 A JP 29164491A JP 3014834 B2 JP3014834 B2 JP 3014834B2
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和則 星田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品搭載用基板へ
のダム枠の接着方法、ダム枠接着用装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、電子部品搭載用基板に電子部品を
実装する場合、基板上面の所定位置にダム枠を接着し、
そのダム枠内に電子部品を実装した後、電子部品を封止
樹脂によって封止する場合がある。
【0003】前記基板へダム枠を接着する場合は、図4
に示すように、四隅に位置決めピン2が立設された下治
具板1上に電子部品搭載用基板3を、そのピン孔(図示
せず)が位置決めピン2に挿通された状態で載置する。
そして、その基板3上面に前記ダム枠4の外形と略同形
のダム枠挿入孔5を複数形成した上治具板6を、そのピ
ン孔が前記位置決めピン2に挿通された状態で載置す
る。
【0004】次に、図5に示すように、接着剤を下面に
塗布したダム枠4を前記上治具板6の各ダム枠挿入孔5
から挿入し、前記基板3上へ載置する。このとき、ダム
枠4はダム挿入孔の上部より約0.1〜0.2mm
突出する。そして、この状態で加熱プレスによってダム
枠4が上治具板6とともに基板3側へ押圧されて、電子
部品搭載用基板3へのダム枠4の接着が行われる。
【0005】なお、前記上治具板6は強度保持及び上治
具板6の汚れが基板3に転写するのを防止するためにそ
の下面(電子部品搭載用基板3との当接面)に銅箔7が
接着されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記電
子部品搭載用基板3へのダム枠4の接着方法では次のよ
うな問題が生じていた。
【0007】まず、加熱プレスの際の押圧力及び熱膨張
のため、上治具板6のダム枠挿入孔5が変形し、その変
形にともなってダム枠4も変形した状態で基板3に接着
される(図6参照)。なお、変形時にはダム枠挿入孔5
とダム枠4とが接触した状態となるが、図面上ではダム
枠4とダム枠挿入孔5とを区別するために、それらを離
間させた状態で描いている。
【0008】また、加熱プレスの際に基板3とダム枠4
との間からはみ出した接着剤が、前記上治具板6に付着
する。そして、この接着剤付着した上治具板6を使用
し続けることにより上治具板6に付着した接着剤が製品
に付着して、不具合の原因となる。
【0009】さらには、前記上治具板6は銅張積層板で
形成されるとともに、ルータ加工によってダム枠挿入孔
を形成するため、前記上治具板6下面に接着された銅
箔7にバリが発生する。その結果、そのバリによってダ
ム枠4及び電子部品搭載用基板3が損傷することがあっ
た。
【0010】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであって、その目的はダム枠を変形させること
なく、また、電子部品搭載用基板とダム枠との間からは
み出た接着剤が上治具板に付着せず、しかも、ダム枠及
び電子部品搭載用基板を損傷させることのない電子部品
搭載用基板へのダム枠の接着方法、ダム枠接着用装置
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明では、基台となる下治具板と、
表面に金属層を有する板材製でありかつダム枠挿入孔が
形成された上治具板とによって電子部品搭載用基板を挟
持した後、接着剤を塗布したダム枠を前記ダム枠挿入孔
に挿入して前記電子部品搭載用基板上面に載置し、プレ
スにより前記電子部品搭載用基板にダム枠を接着する電
子部品搭載用基板へのダム枠の接着方法において、前記
上治具板としてのダム枠挿入孔の所定箇所に前記ダム枠
の位置決めを行う係止部を設け、プレスによりはみ出す
接着剤が前記上治具板に付着しないように前記ダム枠挿
入孔の周囲の金属層をエッチングによって除去し、この
上治具板を使用してダム枠を電子部品搭載用基板に接着
するようにした。請求項2に記載の発明では、表面に金
属層を有する板材製でありかつダム枠挿入孔を備えると
ともに、電子部品搭載用基板にダム枠を接着するに際
し、基台となる下治具板とともに用いられる上治具板
有するダム枠接着用装置であって、前記ダム枠挿入孔の
所定箇所に前記ダム枠の位置決めを行う係止部が設けら
れ、前記ダム枠に塗布された接着剤が前記上治具板に付
着しないように前記ダム枠挿入孔の周囲の金属層がエッ
チングによって除去されていることを特徴とするダム枠
接着用装置をその要旨とする。
【0012】
【作用】まず、電子部品搭載用基板を下治具板と上治具
板とで挟持する。次に、接着剤が塗布されたダム枠を上
治具板に形成されたダム枠挿入孔に挿入する。ダム枠は
ダム枠挿入孔の係止部によって位置決めされる。そし
て、例えば加熱プレスによりダム枠を電子部品搭載用基
板上に接着する際、前記ダム枠挿入孔が変形され、係止
部がダム枠を押圧することによりダム枠が変形される。
しかし、前記係止部に隣接して凹部が形成されているた
め、係止部のダム枠側への変形が小さくなり、ダム枠の
変形も小さくなる。
【0013】また、前記ダム枠挿入孔周辺の金属層(例
えば銅張積層板における銅箔)が、例えばエッチングに
より除去されるため、バリが存在することがない。従っ
て、前記電子部品搭載用基板及びダム枠が金属層のバリ
によって損傷されることはない。
【0014】また、ダム枠挿入孔の周囲には金属層の肉
厚分の隙間が存在するため、ダム枠と電子部品搭載用基
板との間からはみ出た接着剤が、上治具板下面に付着し
難くなり、電子部品搭載用基板が接着剤で汚されること
はない。
【0015】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1及
び図2に基づいて説明する。なお、前記従来技術で説明
した部分と同様な部分は、同一符号を付して詳しい説明
を省略する。
【0016】まず、本実施例の上治具板6の製造方法に
ついて説明する。上治具板6は銅張積層板から形成され
る。そして、所定の外形に板取りした銅箔積層板にルー
タ加工によって従来同様に略正方形状でダム枠挿入孔5
を形成する。さらに、加熱プレスする際にダム枠挿入孔
5の四隅角及び中央部がダム枠4の外周隅角及び中央
当接しないように、ダム枠挿入孔5の各隅角及び各辺
中央部に凹部8a,8bを形成する。即ち、ダム枠挿入
孔5に挿入されたダム枠4は各凹部8a,8b間に存在
する係止部9(本実施例では8か所)のみによって位置
決めされるようになっている。なお、この係止部9の寸
法Aはそれぞれ約2mm、また、隅角から係止部9まで
の寸法Bはそれぞれ約1〜2mmとなるように形成され
ている。
【0017】次に、銅箔7のダム枠挿入孔5の周辺を除
く部分をマスクした後、マスクされていない部分の銅箔
7のエッチングを行う。これにより、上治具板6にはダ
ム枠挿入孔5の周辺に銅箔7の厚さ分の深さの凹部10
が形成されるとともに、ルータ加工でダム枠挿入孔5を
形成した際に発生した銅箔7のバリが食刻される。な
お、ルータ加工前にエッチングを行ってもよい。
【0018】次に、上記のように形成された上治具板6
を使用して電子部品搭載用基板3へダム枠4を接着する
際の方法について説明する。まず、従来同様に下治具板
1と上治具板6とで電子部品搭載用基板3を挟持する。
このとき、上治具板6に形成されたダム枠挿入孔5の周
囲には従来の上治具板6と異なり、銅箔7にはバリが存
在しないため、電子部品搭載用基板3の損傷が確実に防
止される。次に、接着剤を塗布したダム枠4をダム枠挿
入孔5に挿入して、その上面が上治具板6の上面から
0.1〜0.2mm突出した状態で電子部品搭載用基板
3上面に載置する。ダム枠4はダム枠挿入孔5の各辺の
係止部9で規制される。
【0019】そして、この状態で加熱プレスによりダム
枠4が上治具板6とともに基板3側へ押圧される。この
とき、ダム枠挿入孔5は押圧力及び熱膨張によって変形
し、ダム枠挿入孔5に挿入されたダム枠4もそれにとも
なって変形される。しかし、前記ダム枠挿入孔5の各隅
角及び各辺中央部に凹部8a,8bが形成されているた
め、ダム枠挿入孔5の変形はある程度その各隅角及び各
辺の中央部に吸収される。従って、ダム枠4側へ向かう
ダム枠挿入孔5の変形が少なくなり、ダム枠4の変形量
も少なくなる。
【0020】また、図2に示すように、ダム枠4が加熱
プレスされた際、その押圧力によってダム枠4に塗布さ
れた接着剤の一部11が基板3とダム枠4との間からは
み出す。しかし、上治具板6とダム枠4との接触点が減
少するとともに、上治具板6にはダム枠挿入孔5の周囲
に銅箔7を除いて形成した凹部10が存在するため、接
着剤が上治具板6に付着し難くなる。
【0021】従って、従来と異なり接着剤が付着した上
治具板6を使用し続けることがなくなり、上治具板6に
付着した接着剤が製品に付着して不具合の原因となるこ
とがなくなる。
【0022】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、図3に示すように、ダム枠挿入孔5の各隅
角には凹部8aを形成せずに、各辺中央部のみに凹部8
bを形成して係止部9を形成してもよい。この場合も各
係止部9の寸法Aを上記実施例同様に約2mmとした
り、凹部8bの数を増やして形成してもよい。
【0023】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
発明に係る電子部品搭載用基板へのダム枠の接着方法に
よれば、ダム枠を変形させずに、電子部品搭載用基板に
接着することができるとともに、電子部品搭載用基板と
ダム枠との間からはみ出た接着剤が上治具板に付着する
ことなく、上治具板を介して接着剤が電子部品搭載用基
板に付着して不具合の原因となることを回避でき、さら
には、上治具板にバリが存在せずダム枠及び電子部品搭
載用基板を損傷させることがないという優れた効果を奏
する。また、請求項2に記載の発明に係るダム枠接着用
装置によれば、それを用いて接着を行うことにより、請
求項1に記載の発明に係る電子部品搭載用基板へのダム
枠の接着方法を確実に実施することができるという優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した実施例の上治具板に形成さ
れたダム挿入孔へ、ダムを挿入した状態を示す一部
破断部分拡大平面図である。
【図2】図1のX−X線拡大断面図である。
【図3】別例のダム挿入孔へ、ダムを挿入した状態
を示す一部破断部分拡大平面図である。
【図4】電子部品搭載用基板を下治具板と銅箔を接着し
た上治具板とで挟持した状態を示す斜視図である。
【図5】従来技術の上治具板に形成されたダム挿入孔
へ、ダムを挿入した状態を示す一部破断部分拡大平面
図である。
【図6】加熱プレス時に押圧力及び熱膨張によってダム
挿入孔が変形した状態を示す一部破断部分拡大平面図
である。
【符号の説明】
1…下治具板、3…電子部品搭載用基板、4…ダム枠、
5…ダム枠挿入孔、6…上治具板、7…金属層としての
銅箔、8a,8b…凹部、9…係止部、10…凹部、1
1…接着剤の一部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基台となる下治具板(1)と、表面に金属
    層を有する板材製でありかつダム枠挿入孔(5)が形成
    された上治具板(6)とによって電子部品搭載用基板
    (3)を挟持した後、接着剤を塗布したダム枠(4)を
    前記ダム枠挿入孔(5)に挿入して前記電子部品搭載用
    基板(3)上面に載置し、プレスにより前記電子部品搭
    載用基板(3)にダム枠(4)を接着する電子部品搭載
    用基板へのダム枠の接着方法において、 前記上治具板(6)としてのダム枠挿入孔(5)の所定
    箇所に前記ダム枠(4)の位置決めを行う係止部(9)
    を設け、プレスによりはみ出す接着剤が前記上治具板
    (6)に付着しないように前記ダム枠挿入孔(5)の周
    囲の金属層(7)をエッチングによって除去し、この
    治具板(6)を使用してダム枠(4)を電子部品搭載用
    基板(3)に接着することを特徴とする電子部品搭載用
    基板へのダム枠の接着方法。
  2. 【請求項2】表面に金属層を有する板材製でありかつダ
    ム枠挿入孔(5)を備えるとともに、電子部品搭載用基
    板(3)にダム枠(4)を接着するに際し、基台となる
    下治具板(1)とともに用いられる上治具板(6)を有
    するダム枠接着用装置であって、 前記ダム枠挿入孔(5)の所定箇所に前記ダム枠(4)
    の位置決めを行う係止部(9)が設けられ、前記ダム枠
    (4)に塗布された接着剤が前記上治具板(6)に付着
    しないように前記ダム枠挿入孔(5)の周囲の金属層
    (7)がエッチングによって除去されていることを特徴
    とするダム枠接着用装置
JP3291644A 1991-11-07 1991-11-07 電子部品搭載用基板へのダム枠の接着方法、ダム枠接着用装置 Expired - Lifetime JP3014834B2 (ja)

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