JP3001271B2 - エキス分の高い節状加工食品及びその製造方法 - Google Patents

エキス分の高い節状加工食品及びその製造方法

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啓典 池内
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Fish Paste Products (AREA)
  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば魚肉や畜肉等の
原料肉をすり身または細片肉とし、これを成形した後、
通電作用により加熱(いわゆるジュール加熱)処理し、
そして焙乾処理して得られる節状加工食品及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、節類特に魚節は、味及び香り
が共に優れた調味料として広く使用されているが、使用
する魚体、脂肪含量、形状にばらつきが多く、製造に際
しては製造者の勘と経験に頼っておりしかも製造工程に
相当な期間を要している。一般的に知られているよう
に、まず原料魚の頭、腹部、内蔵、皮の一部を取り除い
て煮熟を行う。この場合煮熟時間は使用する魚体の大き
さにより決められるが通常1時間30分〜2時間程度であ
り、魚体の中心部の温度が90℃以上になることを目安と
されている。この煮熟工程後、放冷処理され、そして魚
体中の骨や皮が除去される。この骨抜きや皮剥ぎには熟
練を要ししばしば身くずれの原因となっている。こうし
て骨抜きや皮剥ぎを終えた魚体は蒸篭に入れて焙乾処理
される。この場合の焙乾処理は連続的に行うものではな
く、例えば初期の段階では比較的高温(約85℃〜 100
℃)で短時間の処理が行われ、表面を硬化させる。そし
て放冷後、中、低温(約60℃〜85℃)で焙乾し、放冷
(放置)する。これにより、魚体の中心部、表面部、前
方部及び後方部の水分を均一にさせる。この焙乾→放冷
(放置)→焙乾工程は7〜15回程度繰返し行われる。ま
た焙乾工程は魚体の大きさ、脂肪含量等に応じて、火加
減や時間を調整するだけでなく、火元からの位置や庫内
の場所によるばらつきをなくすために数回移動させて実
施されており、そのタイミングや取扱い等は全て熟練者
の経験上得られた独自の判断によって決められている。
このようにして2〜3週間程度の焙乾工程を経て得られ
たものは荒節と呼ばれ、この荒節は表面を削り落とされ
て裸節に形成される。こうして得られた裸節は黴付けム
ロと呼ばれる専用の黴付け室内に入れられる。この黴付
け室内では各裸節は中心部からの水分移行や黴付け室内
の湿気を吸って表面が湿ってくる。その後、節表面には
鰹節黴と呼ばれる黴が付着して生育していく。この生育
期の緑色の時期を一番黴と呼ばれ、一番黴が生育した
後、節は日乾される。日乾後、節は再度黴付け室に入れ
られ、黴付けが行われる。この黴付け工程を4回程度繰
返す(4番黴)ことによって通常本枯節と呼ばれる節が
得られる。この黴付け工程は、独特の風味を付けるだけ
でなく、節の中心部と表面等の水分を均一化させる作用
をもち、通常2〜3ケ月程度必要であり、大型魚の場合
には半年近くかかる場合もある。このように従来の節の
製造には長期間かかるだけでなく、製造者の勘と経験に
頼る割合が高く、しかも原料魚のむらも含めて品質にば
らつきの生じるのは避けられなかった。
【0003】このような従来法のもつ欠点を解決するた
め、成形節及びその製造方法が種々提案されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来提案さ
れてきた成形節及びその製造方法では、例えば成形及び
加熱処理に関して容器内に充填した肉を加熱する場合
に、節形状を一定にするために容器毎ボイルする必要が
あり、しかもその場合ボイルまたは煮熟工程がバッチ式
であるため多量の肉を加熱するのに数多くの容器を使用
する必要がある。また相当量の肉を同時に煮熟する際に
容器への最初の充填から最後の充填まで相当な時間がか
かることになり、そのため充填終了時には既に生肉の自
己消化等が働き品質をいたずらに劣化させることにな
る。品質劣化を防止するために冷蔵工程を加えることが
考えられるが、このような冷蔵工程を増やすことにより
処理工程が複雑となり処理時間が大幅に増すだけでなく
設備的に複雑となり、その結果製造コスト、製品コスト
の高騰は避けられないことになる。また、通常鰹の成形
節に使用される鰹肉は、蒲鉾の原料となる生肉のような
座り特性がなく、戻り特性が強いため大変身くずれが起
こり易く、そのため成形節の製造において容器からの取
出し工程が問題となっている。すなわち容器が単純な円
柱状や箱型なら容器から成形肉を身くずれなしに比較的
容易に取出せるが、商品としての付加価値を付けた魚型
等の複雑な形状に成形する場合には取出しが非常に難し
くなる。さらに、従来の成形節の製造において、ボイル
または煮熟の工程は鰹肉中の旨味成分及び栄養物を流し
出すことになるが、細片化した肉はエキス分の流出が激
しく、特にペースト状肉の成形物はドリップとして流出
量が多い。そこでペースト状ではなく細片肉を使用した
場合、その大きさは大きい程良いが、細片肉の大きさを
大きくすると均一性の点で不利となる。また、ケーシン
グ詰めではコスト的に問題がある。
【0005】本発明の第1の目的は、従来提案されてき
た成形節に伴う問題を解決して、使用する原料肉の肉
質、大きさ等に関係なく均一で高品質の節状加工食品を
提供することにある。本発明の別の目的は、従来提案さ
れてきた成形節の製造に伴う問題を解決して、使用する
原料肉の肉質、大きさ等に関係なく均一で高品質の節状
加工食品を低コストで効率的に製造することのできる方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の第1の目的を達成
するために、本発明の第1の発明によれば、原料肉より
得られたすり身または細片肉を成形したものを通電作用
により加熱処理し、焙乾処理して成る節状加工食品が提
供される。また上記別の目的を達成するために、本発明
の第2の発明による節状加工食品の製造方法は、原料肉
より得られたすり身または細片肉を、絶縁性容器内に充
填し、この絶縁性容器内に通電して内部温度を80℃〜 1
00℃に加熱し、その後焙乾処理または必要に応じて蒸煮
及び焙乾処理をすることを特徴としている。本発明にお
いては、原料肉としては鰹、まぐろ、鯵、鯖等の魚肉だ
けでなく、豚や牛等の畜肉も使用することができる。
【0007】原料肉として鰹、まぐろ、鯵、鯖等の魚肉
を用いた本発明の第2の発明による節状加工食品の製造
方法においては、まず、原料魚肉を生切りにし、皮を剥
いだ後、また場合によっては脂肪も除いた後の肉を真空
かいらい機等ですり身化する。このすり身化は好ましく
は短時間で真空状態において行われ得る。こうして得ら
れたすり身には後の通電処理の際の通電を良くするため
に好ましくは少量の塩が添加され得る。その後、すり身
は適当な充填機等を用いてポリエステル等の適当な材料
から成る絶縁性の容器に充填され、そして両端に白金等
の電極を接続し、通電することにより容器内のすり身は
ジュール加熱される。この場合、加熱工程は最低二つの
容器が用意されば交互に充填、加熱することにより、充
填及び加熱処理を連続して行うことができ、生産性を向
上させることができる。また、この通電加熱工程におい
て、容器内の充填すり身の内部温度は、通電量に応じて
上昇するが、内部温度のばらつきは従来のボイル等によ
る方法に比べて非常に少なく、使用する肉質に関係なく
ほぼ均一に加熱することができる。そして全体が80℃に
達した段階で加熱は終了される。この場合加熱時間は
えば3×4×20cmの柱状の肉の場合4分以下であり、
従来煮熟法での40〜60分に比べて非常に短くできる。ま
た通電加熱の特徴として加熱中は非常に短時間で品温が
急激に上昇するため、身くずれの原因となる火もどりの
温度(60℃)を急速に越えることができ、その結果その
後の成形肉の取出し時の身くずれを防止することができ
る。こうして得られた加熱成形肉は、従来の煮熟法によ
るものに比べて、弾力があり、表面及び内部の堅さも一
定であり、その後の燻乾処理への容易に移行させること
ができる。その後、常法により蒸煮処理及び燻乾処理が
実施される。本発明においては、処理すべき肉の形状が
一定ありしかも比較的小型であるので、使用する燻乾装
置内の温度、湿度、風量を調整し、例えば、庫内温度を
50℃〜90℃、湿度を40%〜85%とし、乾燥及びあん蒸を
交互に繰返すことにより、再現性の高い均一で連続的な
燻乾条件を得ることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。冷
凍鰹を解凍した後、3枚におろし、皮剥ぎを行う。皮剥
ぎ後、中心部の血合肉及び骨を取り除き、生肉1kgに対
して1gの塩を添加し、真空高速カッターに入れて、25
00rpm で2分間処理する。この場合使用する真空高速カ
ッターは予め冷却機を用いて5℃以下に調整しておく。
こうして得られたすり身は充填機を用いて直径40mm、長
さ200mm の絶縁性容器に充填する。充填後の肉に対して
両端に白金等の電極をセットし、 200V、8Aで4分間
通電した。通電後、肉塊を容器から取出し、放冷させ、
そしてクッカー処理(常圧 100℃で20分の蒸煮)を行
い、節水分を45%〜55%にした。尚、燻乾処理は55℃〜
90℃で行った。本発明と従来法との比較試験結果を下記
に示す。 1.加熱工程において品温が90℃に到達する時間 従来法によるボイル品の場合 :40分 本発明の上記実施例による場合:3分 2.取扱い時の肉の強度 従来法によるボイル品の場合 :細部の身の剥離及び身くずれがあり、型 離剤の使用が必要。 本発明の上記実施例による場合:身くずれがなく、取出しが容易。 3.旨味成分の比較 従来法によるボイル品の場合 :エキス分 16.2% IMP 580mg% 遊離アミノ酸 2600mg% 本発明の上記実施例による場合:エキス分 23.6% IMP 805mg% 遊離アミノ酸 3500mg% 4.官能検査 従来法によるボイル品の場合 :良好であるがやや薄い。 本発明の上記実施例による場合:濃厚な旨味をもつ。 従って本発明による節状加工食品及びその製造方法にお
いては、次のような特性及び利点が認められる。得ら
れた節状加工食品の各部位は極めて良く混合され、均一
なものが得られる。原料肉がすり身であるにもかかわ
らず、ドリップが出ず、栄養素、旨味と多い。加熱処
理を含め短時間で処理されるため、肉類の酸化、変質を
防止することができる。凍結、冷凍等の必要がなく、
従って処理時間を短縮できしかも設備的にも簡単な製造
インとして構成することができる。魚体の大きさに
関係なく、所望の形状、大きさに成形でき、取出しも容
易である。多数の容器を用意する必要がなく、しかも
使用される電気エネルギーが全て肉の加熱エネルギーに
変換されるためエネルギー効率が良く、大幅な省エネ効
果が期待できる。
【0009】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の第1
の発明によれば、原料肉より得られたすり身または細片
肉を成形したものを通電作用により加熱処理し、焙乾処
理して構成しているので、従来の煮熟法利用したものに
比べて、エキス分、旨味、栄養成分の流出が少なく、し
かもばらつきのない均質なものが得られる。また、本発
明の第2の発明による方法によれば、原料肉より得られ
たすり身または細片肉を絶縁性容器内に充填し、この絶
縁性容器内に通電して内部温度を80℃〜 100℃に加熱
し、その後焙乾処理または必要に応じて蒸煮及び焙乾処
理をしているので、製造工程の大幅な短縮化、均一化、
省力化がはかれ、栄養的にも優れた高品質の節状加工食
品を効率よく量産化することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/325 A23L 1/317 A23L 3/005

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料肉より得られたすり身または細片肉を
    通電作用により加熱処理した後、焙乾処理して成ること
    を特徴とするエキス分の高い節状加工食品。
  2. 【請求項2】原料肉が表層魚である請求項1に記載のエ
    キス分の高い節状加工食品。
  3. 【請求項3】原料肉より得られたすり身または細片肉を
    絶縁性容器内に充填し、この絶縁性容器内に通電して内
    部温度を80℃〜 100℃に加熱し、その後焙乾処理または
    必要に応じて蒸煮及び焙乾処理をすることを特徴とする
    エキス分の高い節状加工食品の製造方法。
  4. 【請求項4】原料肉が表層魚である請求項3に記載のエ
    キス分の高い節状加工食品の製造方法。
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JP2012075360A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Nippon Meat Packers Inc 魚介類成形加工食品
JP6268371B2 (ja) * 2013-03-22 2018-01-31 静岡県 調味料食品の製造方法

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