JP6268371B2 - 調味料食品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、カツオ節に代表される調味料食品の製造技術に関する。
カツオ節は、日本の伝統的な調味料食品として生産されており、家庭で削り節として使用する場合のみならず、粉末調味料や液体調味料等の調味料原料として需要が高く、重要な水産加工品である。
カツオ節は、従来、以下のようにして製造されている。まず、原料魚を解凍し、包丁を用いて手作業により可食部を切り出して正肉の節素材を製造し、節素材をセイロに並べて90℃前後の煮熟水中で90〜120分程度加熱する。加熱温度が高すぎると節素材が身割れするため、煮熟中は温度管理により温度を一定に保つ必要がある。煮熟後、節素材を常温で放冷し、水中で浮かせるように手で持って浮力を利用して節素材へ力が加わらないようにしながら骨を手作業で抜く。骨抜き後、スチームで表面の水分を飛ばし、節素材表面の割れや欠けた部分をすり身で修繕し、形状を整復する。整復された節素材をスチーム処理で表面を固めた後、焙乾工程において、薪を燃焼させて得られる熱で節素材を乾燥し、煙で燻煙付けによる保存性と風味を向上させる。焙乾工程においては、節素材を加熱乾燥後に放置し、節素材の内部の水分を表面まで引き出して平均化させる「あんじょう」処理を行った後、再び加熱乾燥という作業を繰り返す。この加熱乾燥処理は、節素材のサイズにより異なるが、もっとも多く生産されるサイズのカツオ節では、15回程度、繰り返して行われる。
このような、従来のカツオ節の製造方法においては、原料を解体して可食部を切り出す生切り工程、骨抜き工程、修繕工程の各工程が手作業で行われており、カツオ節の製造には熟練者の技術を要し、機械による量産化を進めることが困難であった。また、煮熟工程においては、原料のカツオのサイズ、脂肪量に固体差があるため、煮熟中の温度管理は熟練者の経験によるところが大きかった。さらに、乾燥工程には2週間以上の処理期間を要し、全体として生産効率が低い製造方法である。特許文献1には、正肉のカツオ節の煮熟処理を過熱水蒸気により行うようにした魚節類の製造方法が記載されており、煮熟処理は節素材が収容された加熱装置に水蒸気を注入することにより行われる。
カツオ節等の調味料食品としては、正肉を節素材とする場合に代えて、従来では利用されてないかった部位をも含めて、節素材を微細化してペースト状の節素材を用いて調味料食品を製造する試みがなされている。例えば、特許文献2には、カツオの正肉に加えて従来利用されていなかった部位を含めてこれらを微細化したペーストを節素材としたカツオ練り節の製造方法が記載され、節素材を蒸気により加熱するようにしている。特許文献3には、カツオの荒節やたたき等の製造時に副産物として得られる破片肉を節素材としたカツオ練り節の製造方法が記載されており、節素材をマイクロウェーブにより加熱するようにしている。さらに、特許文献4には、すり身や細片状の原料肉を節素材とする節状加工食品の製造方法が記載されており、節素材を電極が設けられた容器内においてジュール熱により加熱するようにしている。特許文献5には、微細化したカツオ、鮪およびいわしの身を練って成形された練り節を節素材とする練り節の製造方法が記載されており、節素材を加熱処理する前に、脱気処理を行うようにしている。
特開2005−65521号公報 特開平7−322859号公報 特開昭54−86658号公報 特開平4−349870号公報 特開2009−189360号公報
上述した従来の節食品の製造方法においては、節素材の加熱方法としては、煮熟、マイクロウェーブ、通電加熱、過熱水蒸気を用いているが、カツオ節の製造に求められる加熱の均一性、加熱魚肉の品質、粘着性、そして加熱処理効率の全てを満足させることは困難であった。特に、煮熟による加熱では、旨味成分が煮熟水中に溶出してしまうという問題点があった。また、従来の通電加熱による節素材の加熱方法は、絶縁性の容器を用いて、この容器の中に節素材を充填して加熱しており、加熱した節素材が容器にこびりつき、大量生産には不向きであった。過熱水蒸気による加熱方式では、密閉した加熱装置内でのバッチ式加熱となるため加熱効率が悪く、大量生産には不向きであった。
従来の節食品の製造方法においては、いずれも、乾燥工程に長時間を要しており、生産効率を低下させる大きな原因となっている。節食品を効率的に大量生産するには、できるだけ節素材の表面積を大きく、薄く成形することが必須であると考えられる。しかし、上述した従来の製造方法では、魚肉を薄く成形するようにしても、加熱工程で節素材が崩れてしまい、さらに、バッチ式の加熱となっているので、連続的に節食品を大量生産することは技術的に困難であった。
本発明の目的は、カツオ節に代表される調味料食品を短時間で効率的に製造し得るようにすることにある。
本発明の調味料食品の製造方法は、魚肉を含む調味料素材を加熱乾燥して調味料食品を製造する調味料食品の製造方法であって、搬送ベルトの搬入端にペースト状の調味料素材を厚み2〜1mm厚さの帯状に成形して供給する供給工程と、調味料素材を搬送する前記搬送ベルトを有する加熱ユニットにより調味料素材を搬送しながら調味料素材に電流を流して調味料素材を加熱する通電加熱工程と、加熱処理後の調味料素材を乾燥する乾燥工程と、調味料素材を煙で乾燥処理を行いながら、燻煙付けを行う焙乾工程とを有し、前記乾燥工程と前記焙乾工程においては、調味料素材を搬送コンベアにより連続的に搬送する
調味料素材をペースト状とし、搬送ベルトに調味料素材の厚みを2〜1mm以下の薄い厚みで帯状に供給して通電加熱するようにしたので、結着力が大きな調味料素材を均一に加熱することができるとともに、加熱乾燥処理に要する時間を大幅に短縮することができ、調味料食品の製造効率を向上させることができる。調味料素材を通電加熱することにより、水分のみを放出して旨味成分や栄養成分の流出を抑制することができ、高品質の調味料食品を製造することができる。調味料素材を煮熟する必要がないので、製造装置の設置面積を小さくすることができる。
(A)は調味料食品の製造方法の一例を示す概略図であり、(B)は調味料食品の製造方法の変形例を示す概略図である。 図1に示された加熱ユニットを示す拡大断面図である。 図2の一部を示す平面図である。 図2の一部を拡大して示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1(A)は本発明の調味料食品の製造方法の一例を示す概略図である。調味料食品は、主としてカツオ等の魚肉を原料としており、原料のうち可食部を身取り機、チョッパーおよび擂潰機により微細化してミンチ状つまりペースト状の調味料素材が予め製造される。このときには、調味料素材を約5℃の温度に保つとともに、脱気処理を行って低酸素雰囲気の下でペースト状に微細化処理を行うことが望ましい。
ペースト状の調味料素材は、図1(A)に示される加熱ユニット10により帯状となって加熱処理され、加熱処理された後の調味料素材は乾燥ユニット20により乾燥処理される。乾燥後の帯状の調味料素材は焙乾ユニット30により燻煙処理が行われて調味料食品として製品化される。燻煙処理された帯状の調味料食品は、所定の長さに切断されて包装される。加熱ユニット10により加熱処理された調味料素材を、乾燥ユニット20と焙乾ユニット30に搬送しながらこれらのユニットを通過させるために、乾燥ユニット20と焙乾ユニット30を貫通して搬送コンベア40が設けられている。搬送コンベア40は、搬入側のローラ41と搬出側のローラ42との間に掛け渡される搬送ベルト43を有しており、乾燥ユニット20と焙乾ユニット30内には、搬送ベルト43を支持するためのガイドローラ44が複数個配置されている。
調味料食品には、燻煙処理されることなく、乾燥処理した状態で製品化されるものがある。その場合には、図1(B)に示されるように、乾燥ユニット20による乾燥処理が行われた後に、所定の長さの帯状に切断された包装される。図1(B)に示される場合も、乾燥ユニット20には搬送コンベア40により調味料素材は自動的に搬送される。
図2は図1に示された加熱ユニットを示す拡大縦断面図であり、図3は図2の一部を示す平面図である。図2に示すように、加熱ユニット10には成形ユニット11が設けられており、ペースト状に微細化された調味料素材は、ポンプ等により成形ユニット11に移送される。
成形ユニット11はペースト状の調味料素材Wを収容する収容部12と、素材成形用の成形部13とを有しており、収容部12と成形部13との間には吐出ポンプ14が設けられている。成形部13には調味料素材Wを吐出する吐出口15が設けられており、吐出口15の開口部の上下高さ寸法は数mmとなっており、吐出口15からは調味料素材Wが図2および図3に示すように帯状に成形されて加熱ユニット10に吐出される。
加熱ユニット10は、相互に平行に並列となって配置される複数のローラ電極21からなるローラ電極群22を有し、それぞれのローラ電極21は支持台23に回転自在に支持され、図示しない駆動装置により矢印で示される方向に回転駆動される。ローラ電極群22には、布あるいは不織布等からなる透水性の搬送ベルト24が装着される。透水性の搬送ベルト24は保水性を有し、図示しない給水装置から給水される水分により導電性を有している。加熱ユニット10の上流端側にはガイドローラ25が配置され、ローラ電極群22の下方には、ローラ電極群22の両端部に対応させてガイドローラ26,27が配置されている。それぞれのガイドローラ25〜27は、ローラ電極21と平行となっており、ローラ電極21を回転駆動することにより、搬送ベルト24は図2における左側端部の搬入端から右側端部の搬出端に向けて矢印で示すように搬送駆動される。図2および図3に示したローラ電極群22は、8つのローラ電極21を有しているが、ローラ電極21の数は任意に設定される。
それぞれのローラ電極21はケーブルにより電源ユニット28に接続されており、相互に隣り合ったローラ電極21には逆極性の高周波電流が供給される。これにより、成形ユニット11の吐出口15から搬送ベルト24の上に帯状となって吐出された調味料素材Wには、相互に隣り合う2つローラ電極21の間で電流が流れる。この通電加熱工程により調味料素材Wはジュール熱により発熱し、80〜90℃の温度に加熱処理される。
図4は図2の一部を拡大して示す断面図である。調味料素材Wの上面は開放されており、調味料素材Wはローラ電極21により下面側から通電されて加熱される。両方のローラ電極21から帯状の調味料素材Wに流れる電流は、調味料素材Wの上側部よりも下側部に多く流れることになる。このため、調味料素材Wの厚みを厚くすると、調味料素材Wの上側の部分は下側の部分よりも通電量が少なくなる。したがって、調味料素材Wの厚みを厚くすると、上側の部分の加熱温度が下側の部分よりも低い温度となるが、調味料素材Wの厚み寸法を一定値以下に設定すると、調味料素材Wの全体を所望の均一温度で加熱することができる。
図4に示すように、調味料素材Wの厚み寸法をDとして、厚み寸法を相違させて種々の実験を行った。調味料素材Wの厚み寸法Dは吐出口15の開口部の上下方向の幅寸法に対応し、幅寸法Aは開口部の水平方向の幅寸法に対応している。
加熱ユニット11により通電加熱処理された調味料素材Wは、図1(A)に示した製造装置においては、乾燥ユニット20により乾燥処理された後、焙乾ユニット30により燻煙処理されて製品化される。一方、図1(B)に示した製造装置においては、乾燥ユニット20により乾燥処理することにより製品化される。このように、搬送コンベア40により搬送しながら、連続的に調味料素材Wを乾燥処理したり、これに加えて焙乾処理を行ったりすると、調味料素材Wの製造を効率的に行うことができる。ただし、乾燥処理と焙乾処理つまり燻煙処理とを連続的に行うことなく、加熱ユニット10から分離して配置された乾燥ユニット20や焙乾ユニット30によりそれぞれの処理を行うようにしても良い。
通電加熱処理と乾燥処理が行われると、加熱前には5mm以下の厚みの帯状となっていた調味料素材は、厚み寸法が加熱処理前の30%程度に収縮し、水分含量が20%以下となった調味料食品となる。加熱処理を行うときには、成形ユニット11から連続的に調味料素材Wが加熱ユニット10に供給されることになる。乾燥処理を行う前に、帯状に連なった状態の調味料素材Wを所定の長さ毎に切断し、切断された状態の調味料素材Wを乾燥処理したり、乾燥処理に加えて焙乾処理を行うようにしても良く、乾燥処理や焙乾処理が終了した後に、所定の長さに切断するようにしても良い。何れの製造方法においても、調味料食品は数mm程度の厚みの帯状となっており、ペースト状とした調味料素材を用いて製造しているので、調味料食品を使用する際には、使用者は簡単に調味料食品を粉砕して、だし汁等の調理に使用することができる。
図1においては、乾燥ユニット20と焙乾ユニット30の搬送距離を、作図の便宜上、短く示しているが、加熱ユニット10における搬送速度と、乾燥処理や焙乾処理の時間に対応させて、実際には図示する場合よりも、それぞれの搬送距離は長くなる。
冷凍カツオを解凍してから三枚におろし、頭、骨、内臓を除去後、身取り機で正肉を採肉した。次に、これを5℃以下に冷却しながら高速カッターによりペースト状の調味料素材Wを得た。得られた調味料素材Wを、成形ユニット11に移送後、幅7.5cm、長さ15cm、厚さ2mmの帯状に成形し、加熱ユニット10の搬送ベルト24の上に吐出させ、加熱ユニット10で搬送移動させながら、連続的に150V、0.5〜10Aの条件下で通電加熱した。この加熱された調味料素材Wを放冷後、電気式温風乾燥機により80℃で乾燥した。
一方、比較例として、同じサイズに成形した調味料素材を、95℃の温水中にて1分間加熱し(煮熟処理)、以降は通電加熱した場合と同様に乾燥処理してシート状の調味料食品を試作した。
比較例のように煮熟処理した場合には、加熱中に、成形した調味料素材の多くが沸騰水中で破れたが、加熱ユニット10を用いて加熱処理した場合には、調味料素材Wが破れることはほとんどなかった。加熱後の魚肉ペーストの一般成分は、通電加熱した場合には、水分71.9%、粗タンパク質27.8%、脂肪分0.3%、灰分1.4%であり、比較例のように煮熟処理した場合には、水分70.8%、粗タンパク質29.0%、脂肪分0.2%、灰分1.1%であり、両者に大差はなかった。また、通電加熱した場合と煮熟処理した場合のいずれも水分が20%以下になるまでの乾燥に要した時間は2時間であった。乾燥終了時に、削り節の日本農林規格の方法に基づき重量2%でだし汁を抽出し、エキス分を測定した。その結果、エキス分(%)は、煮熟処理した場合の17.9%に対し、通電加熱した場合は23.7%であり、本発明によりエキス分の高い調味料用食品を連続的に製造することができた。
冷凍カツオ加工工場より排出される削り粉、ハラモ、頭や尾などの低タンパク素材をマスコロイダーにより粉砕処理して調味料素材Wとし、本発明の加熱ユニット10を用いて、実施例1と同様の条件で調味料食品を試作した。その結果、これらの低タンパク素材を用いても結着性の高い調味料食品を連続的に製造することができた。また、エキス分(%)は削り粉19.1%、ハラモ12.2%、頭+尾14.0%であった。
実施例1および2で試作した調味料食品を、さらに3時間〜半日程度、薪の燃焼による焙乾処理を行った。この調味料食品を粉砕し、通常のかつお節と同様にだしを抽出したところ、市販されているかつお節から抽出しただしと遜色のない、風味の良好なだし汁が得られた。
上述した実施例においては、吐出口15の上下方向の幅寸法を2mmとした成形ユニット11を使用し、カツオの正肉のみならず、冷凍カツオ加工工場から排出される削り粉、ハラモ、頭や尾等の低タンパク素材を用いて調味料食品を製造した。その結果、調味料素材を煮熟処理つまり温水中で加熱した場合に比して、通電加熱処理においては、水分のみを放出して旨味成分や栄養成分のエキス分の流出を抑制して結着力が強い調味料素材を製造することができた。試作実施の結果、厚み寸法を5mm以上とすると、調味料素材Wの上側の部分が所定の温度まで加熱されず、結着力は強くならなかったが、5mm以下、特に2〜1mmの範囲とすると、調味料素材Wの全体を加熱温度の均一性を高めて結着力が大きな調味料素材を加熱処理することができた。
加熱処理された調味料素材Wは乾燥ユニット20に搬送されて乾燥処理される。乾燥処理は、加熱処理後の調味料素材Wを乾燥ユニット20に搬送することにより、調味料素材Wに残っている水分が除去される。この乾燥処理時に、実施例3のように、薪を燃焼させて得られる熱や電気、ガスによる温風で調味料素材Wを乾燥するとともに、煙で燻煙処理を行って焙乾処理つまり焙乾工程を行うようにしても良い。加熱処理後の乾燥処理としては、天日乾燥も可能であるが、乾燥ユニット20において乾燥処理したり、焙乾ユニット30により焙乾処理を行ったりすることにより、短時間での乾燥と燻煙付けとを行うことができる。加熱処理により調味料素材の結着力が高められるので、乾燥処理や焙乾処理の作業性を向上させることができる。
上述のように、帯状に成形された調味料素材Wをローラ電極21の上に配置された透水性の搬送ベルト24の上に供給し、調味料素材Wの厚み寸法Dを5mm以下に設定すると、調味料素材Wの上面を外気に露出させた状態としても、調味料素材Wを全体的に均一な温度に加熱することができる。これにより、従来では、加熱に必要な煮熟水が不要となり、煮熟水中へのエキス成分の溶出が抑えられ、エキス分を多量に含む調味料食品が得られた。また、従来では加熱に必要だった煮熟水が不要となることから、排水量を大幅に削減できた。さらに、従来の通電加熱により方式において必要であった加熱容器も不要となる。このため、加熱ユニット10の設置面積が小さくなり、調味料食品の製造装置をコンパクトにすることができる。
搬送ベルト24により搬送しながら通電加熱処理を行うと、加熱処理された帯状ないしシート状の調味料素材Wは高い結着力を有し、身崩れも起こしにくく、加熱処理後の工程における調味料素材Wの取り扱いが容易になる。さらに、正肉以外の端肉を多く含む素材や脂の多い素材、比較的水分が多く流動性の高い素材についても加熱処理時に身崩れを起こしにくくできるという利点がある。
帯状ないしシート状に連続成形された加熱処理後の調味料素材を後に乾燥処理等を行うには、後の処理工程における取り扱いを考慮して、所定の長さの帯状に切断される。加熱前に切断することも可能であるが、加熱後に切断することが望ましい。
上述のように、焙乾処理により乾燥と燻煙付けとを行うようにしても良く、乾燥処理と焙乾処理とを分離させ、図1(A)に示すように、乾燥ユニット20により乾燥処理を行った後に、焙乾ユニット30により焙乾処理を行うようにしても良く、その場合には焙乾処理の時間を短縮することができる。乾燥処理や焙乾処理時においては、調味料素材Wが帯状ないしシート状に薄く成形されているので、従来の乾燥処理に比して大幅にこれらの時間を短縮することができ、焙乾処理に要する薪の使用量を大幅に削減することができる。
調味料素材Wとしては、カツオのみならず、マグロ、サバ、イワシ等の魚肉だけでなく、貝、イカ、タコなどの魚介類、ブタやウシ等の畜肉、海藻、野菜等を粉砕して、これらを単独または混合させて調味料素材を製造するようにしても良い。また、これらの調味料素材Wを加熱処理した後に、調味液、粉末状の調味料、その他の副素材をまぶすようにしても良い。本発明の製造方法においては、調味料素材をペース状に処理して加熱するようにしたので、上述のように、魚介類や海藻等を含む混合型の調味料食品を効率的に製造することができる。
従来の調味料食品であるカツオ節は、魚の切り身のサイズに対応した固まりとなっており、削りだした状態で調理する必要があるのに対し、本発明の調味料食品は、ペースト状の素材を加熱乾燥して帯状に製品化されるので、容易に細かく砕くことができる。これにより、調理時に調味料食品を手で細かく砕きながら、だし汁に投入することができるので、調味料食品の削りだし操作が不要となり、調理作業を容易に行うことができる。本発明の調味料食品を、粉状に粉砕して製品化する場合においても、その粉砕作業を容易に行うことができる。このように、本発明の調味料食品は、帯状として製品化する場合のみならず、粉状として製品化することもできる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
10 加熱ユニット
11 成形ユニット
12 収容部
13 成形部
14 吐出ポンプ
15 吐出口
20 乾燥ユニット
21 ローラ電極
22 ローラ電極群
23 支持台
24 搬送ベルト
25〜26 ガイドローラ
28 電源ユニット
30 焙乾ユニット
40 搬送コンベア
43 搬送ベルト

Claims (2)

  1. 魚肉を含む調味料素材を加熱乾燥して調味料食品を製造する調味料食品の製造方法であって、
    搬送ベルトの搬入端にペースト状の調味料素材を厚み2〜1mmの厚さの帯状に成形して供給する供給工程と、
    調味料素材を搬送する前記搬送ベルトを有する加熱ユニットにより調味料素材を搬送しながら調味料素材に電流を流して調味料素材を加熱する通電加熱工程と、
    加熱処理後の調味料素材を乾燥する乾燥工程と、調味料素材を煙で乾燥処理を行いながら、燻煙付けを行う焙乾工程とを有し、
    前記乾燥工程と前記焙乾工程においては、調味料素材を搬送コンベアにより連続的に搬送する調味料食品の製造方法。
  2. 請求項記載の調味料食品の製造方法において、前記加熱ユニットは、相互に並列に配置される複数のローラ電極からなるローラ電極群、および当該ローラ電極群に装着される透水性の前記搬送ベルトを有し、隣り合った前記ローラ電極に逆極性の電流を供給し、前記ローラ電極により下面側から通電して前記調味料素材を加熱する、調味料食品の製造方法。
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