JP3169512B2 - 帯状食品の製造装置およびそれを用いた帯状食品の製造方法 - Google Patents

帯状食品の製造装置およびそれを用いた帯状食品の製造方法

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JP3169512B2 JP22241694A JP22241694A JP3169512B2 JP 3169512 B2 JP3169512 B2 JP 3169512B2 JP 22241694 A JP22241694 A JP 22241694A JP 22241694 A JP22241694 A JP 22241694A JP 3169512 B2 JP3169512 B2 JP 3169512B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、魚肉練製品等の食品
の製造過程において、魚肉すり身等の食品材料を帯状の
状態で加熱するための装置およびそれを使用する方法に
関するものであり、特に蟹肉状に引き裂き容易となるよ
うに多数の切れ目を入れた魚肉練製品、すなわちいわゆ
る蟹風蒲鉾を製造するにあたって、最終的に切れ目を入
れる前の帯状の段階で加熱するに好適な装置および方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】練製品には、いわゆる板付き蒲鉾、笹の
葉状の蒲鉾、ちくわ、はんぺん、その他各種のものがあ
るが、そのうちでも“蟹風蒲鉾”あるいは“蟹蒲鉾”と
通称される魚肉練製品は、蟹肉状に引き裂き容易で、食
感が蟹肉に似ており、また食べ易いところから、その消
費量が増大している。
【0003】上述のような蟹風蒲鉾の製造方法として
は、一般に魚肉すり身に調味料等を添加して調整、混練
した後、これを帯状に成形し、得られた帯状中間製品の
段階で蒸し機により高温水蒸気によって加熱し、その
後、帯状中間製品に多数の切れ目(スリット)を入れる
のが通常である。
【0004】前述のような蟹風蒲鉾の製造過程におい
て、従来の蒸し機により帯状中間製品を加熱する工程で
は、加熱に長時間を有し、また蒸し機自体も長大化せざ
るを得ず、そのため生産性を阻害すると同時に製造コス
トの増大を招かざるを得ない問題があった。
【0005】すなわち従来一般の蟹風蒲鉾の加熱工程で
は、帯状の中間製品を連続的に蒸し機内に送り込み、蒸
し機内で連続的に走行させながら高温水蒸気により加熱
するのが通常であるが、この場合加熱完了まで2分程度
の長時間を要し、一方通常のライン速度は6〜8m/分
であるから、蒸し機の長さは10〜15mも必要となっ
ている。
【0006】そこで本願の発明者は、蟹風蒲鉾の中間製
品の如く、粘性を有する帯状の食品について、短時間で
加熱し得るようになし、これによって加熱設備の短尺
化、小型化を図る目的で、通電加熱(ジュール加熱)を
用いた帯状食品の製造装置を特願平6−98081号
(特開平7−274907号)において提案している。
上記提案の製造装置は、基本的には、それぞれ少なくと
も外周面を導電性材料で構成した複数のローラ状の電極
が、所定間隔を置いて互いに平行かつ水平に配列されて
なる電極列と、前記電極列のローラ状電極に給電するた
めの給電手段と、前記各ローラ状電極を回転させるため
の回転駆動手段と、前記電極列上に掛けられて、ローラ
状電極の回転に伴なって走行し得る透水性フイルムと、
前記電極列の一端側において前記透水性フイルム上に帯
状に食品材料を連続的に供給する供給手段とを有してな
り、前記透水性フイルム上に供給された帯状食品材料に
対して各ローラ状電極から透水性フイルムを介して電流
を流し、これによって帯状食品材料を通電加熱するよう
にしたものである。このような提案の帯状食品の製造装
置により帯状食品材料、例えば魚肉すり身を通電加熱し
ている状況の一例を図14に示す。
【0007】図14の例において、電極列内の隣り合う
ローラ状電極、例えばローラ状電極6B,6Cの上面側
にはブリッジ状に2枚の透水性フイルム35,37が位
置しており、その透水性フイルム35,37上に魚肉す
り身43が載置され、ローラ状電極6B,6Cの回転に
伴って透水性フイルム35,37が前進移動し、かつそ
の上の魚肉すり身43も前進移動する。ここで、ローラ
状電極6B,6C上の透水性フイルム35,37には、
適宜の給水手段により水等を滴下、スプレーするなどし
て導電性が付与される。したがって電極6B,6C間に
電圧を印加しておけば、電極6B,6Cから透水性フイ
ルム35,37を介して魚肉すり身43に電流が流れ、
その魚肉すり身43の有する抵抗により発熱して加熱さ
れることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記提案の装
置を用いて実際に魚肉すり身を通電加熱するにあたっ
て、ローラ状電極に対する給電のための具体的構成とし
ては、図13に示すようなものが考えられている。すな
わち、電極列を構成するローラ状電極6A〜6Hのう
ち、両端のローラ状電極6A,6Hは接地(アース)し
ておき、それ以外のローラ状電極6B〜6Gに対して、
給電手段127としての電源(通常は高周波電源)14
9から、隣り合う各電極間に一定かつ同一の電圧が印加
されるように給電する構成とする。このような構成によ
れば、魚肉すり身が電極列の上流側(供給側)から下流
側(排出側)に至るまでのローラ状電極6B〜6Gのい
ずれの電極間においても、同じ電圧が加えられることに
なる。
【0009】一方上述のように給電した場合の上流側
(通電開始初期)から下流側(通電末期)に至るまでの
間の温度変化は、図15に示すようなパターンとなるこ
とが判明した。すなわち通電開始の初期(上流側)にお
いては、温度上昇は比較的緩やかであり、通電時間の経
過とともに(したがって下流側に行くに従って)次第に
温度上昇の勾配が大きくなり、通電末期(下流側)で温
度上昇の勾配が最も大きくなる。そしてこのことは、加
熱目標温度(最高目標加熱温度)の近辺で最も温度上昇
の勾配が大きくなることを意味する。
【0010】このような現象は、一般に食品材料は温度
が上昇すると電気抵抗が小さくなることに起因するもの
と考えられる。すなわち、ジュール熱による通電加熱に
おいては、発熱量は通電対象の抵抗に比例し、電流の二
乗に比例するところ、通電加熱時間の経過と共に食品材
料の温度が上昇し抵抗は小さくなって行くが、電圧一定
の場合、電流が抵抗の減少と逆比例して増加して行くた
め、結局、食品材料の温度上昇により発熱量が増大して
行き、温度上昇の割合が大きくなるものと考えられる。
【0011】このような現象は、上述の装置で帯状食品
材料の実際の最高加熱温度を目標温度に正しく制御する
ことを困難にし、ひいては帯状食品の品質の不均一、ば
らつき、不良を招く原因となる。すなわち、図13の装
置においては、電源149の電圧をライン速度(魚肉す
り身の移動速度)に応じて調整することにより、電極6
Gの位置において魚肉すり身の温度が目標温度に到達す
るように制御することが考えられるが、魚肉すり身の温
度は図15のように目標温度付近で急激な上昇をするた
め、実際に電極に加えられる電圧のばらつきや誤差、ラ
イン速度の誤差やばらつきによって実際の最高加熱温度
が変化し、その結果、加熱不足や過加熱などが生じてし
まう。
【0012】さらに、例えば外気温度の変化等により通
電加熱開始時の帯状食品材料の温度が変化した場合、通
電加熱による温度上昇が一定であれば帯状食品材料の実
際の最高加熱温度が変化して過加熱または加熱不足が生
じてしまうのが通常であり、したがって通電加熱開始時
の帯状食品材料の温度に応じて電極に印加する電圧を調
整することが望まれるが、図13の装置では前述のよう
に目標加熱温度付近で温度上昇勾配が大きくなるため、
通電加熱開始時の帯状食品材料の温度に応じて正しく最
高加熱温度を制御することは困難であった。
【0013】この発明は以上を背景としてなされたもの
で、帯状食品材料を通電加熱するに際して、所要の目標
温度に高精度で加熱することができる装置を実現するこ
とを目的とする。さらに、供給される帯状食品材料の温
度が相違するときも、所要の目標温度に正確に加熱する
ことができるようにすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前述のような問題を解決
するため、請求項1の食品の製造装置は、それぞれ少な
くとも外周面を導電性材料で構成した複数のローラ状の
電極が、所定間隔を置いて互いに平行かつ水平に配列さ
れてなる電極列と、前記電極列内の隣り合うローラ状電
極間に電圧を印加するための給電手段と、前記各ローラ
状電極を回転させるための回転駆動手段と、前記電極列
上に掛けられて、ローラ状電極の回転に伴なって走行し
得る透水性フイルムと、前記電極列の一端側において前
記透水性フイルム上に帯状に食品材料を連続的に供給す
る供給手段とを有してなり、前記透水性フイルム上に供
給された帯状食品材料に対して各ローラ状電極から透水
性フイルムを介して電流を流し、これによって帯状食品
材料を通電加熱するようにした帯状食品の製造装置にお
いて、前記電極列は、食品材料供給側から下流側へ向け
て、それぞれ複数のローラ状電極からなる複数の群に区
分されており、前記給電手段が、各群ごとに異なる電圧
を印加し得るように構成されていることを特徴とするも
のである。
【0015】一方請求項2の帯状食品の製造装置は、複
数の電極が所定間隔を置いて互いに平行かつ水平となる
ように配列されてなる電極列と、前記電極列内の隣り合
う電極間に電圧を印加するための給電手段と、前記電極
列上に各電極の並ぶ方向に沿って走行可能に配置された
透水性フイルムと、前記透水性フイルムを各電極の並ぶ
方向に沿って走行させるための走行駆動手段と、前記電
極列の一端側において前記透水性フイルム上に帯状に食
品材料を供給する供給手段とを有してなり、前記透水性
フイルム上に供給された帯状食品材料に対して各電極か
ら透水性フイルムを介して電流を通し、これによって帯
状食品材料を通電加熱するようにした帯状食品の製造装
置において、前記電極列は、食品材料供給側から下流側
へ向けて、それぞれ複数の電極からなる複数の群に区分
されており、前記給電手段が、各群ごとに異なる電圧を
印加し得るように構成されていることを特徴とするもの
である。
【0016】また請求項3の発明の帯状食品の製造装置
は、請求項1もしくは請求項2に記載の製造装置におい
て、前記給電手段が、電圧調整器を備えることを特徴と
するものである。
【0017】そしてまた請求項4の発明の帯状食品の製
造装置は、請求項1もしくは請求項2に記載の製造装置
において、前記給電手段が、二次側巻線に中間タップを
有するトランスを備え、食品材料供給側の群の電極に印
加される電圧と下流側の群の電極に印加される電圧とが
一定の比を保つように構成されたことを特徴とするもの
である。
【0018】また請求項5の発明の食品製造装置は、請
求項1〜請求項3のいずれかに記載の製造装置におい
て、前記給電手段が帯状食品材料の温度を検出する温度
検出手段を備えており、前記給電手段が、その温度検出
手段からの検出信号により電極への印加電圧を制御する
ように構成されたことを特徴とするものである。
【0019】請求項6の発明の帯状食品の製造方法は、
請求項1もしくは請求項2に記載の製造装置を用いて帯
状食品を製造するにあたり、食品材料供給側の群の電極
に印加する電圧が、下流側の群の電極に印加する電圧よ
りも相対的に高くなるように前記給電手段を制御するこ
とを特徴とするものである。
【0020】なおこの発明において帯状食品とは、最終
製品の状態で帯状のものに限らず、中間製品の状態での
み帯状のものも指称することとする。
【0021】なおまた、この発明において透水性フイル
ムとは、例えばセロハン、紙、布、不織布等のように水
分を吸収する性質を有する膜状もしくはシート状のもの
であれば如何なるものでも良く、通常、親水性フイル
ム、吸水性フイルム、あるいは保水性フイルム等と称さ
れる種々の膜材、シート材を用いることができ、これら
を総称して透水性フイルムと称している。なお透水性フ
イルムは1枚でも、あるいは2枚以上を重ね合わせて用
いても良く、また2枚以上を重ね合わせる場合、異種の
透水性フイルムを用いても良い。
【0022】
【作用】請求項1の発明の装置においては、電極列を構
成する各ローラ状電極が一斉に所定方向へ回転すること
によって、その電極列上に掛けられた透水性フイルムも
所定方向へ走行することになる。そして魚肉すり身等の
粘性を有する食品材料が、供給手段によって電極列の一
端側において透水性フイルム上に帯状に供給されれば、
その帯状食品材料は透水性フイルム上に載置された状態
で、透水性フイルムの走行に伴なって各ローラ状電極の
並ぶ方向へ移動することになる。ここで透水性フイルム
には、予め適宜の給水手段により水(あるいは塩水)を
含ませて、導電性を付与しておく。なお帯状食品材料が
加熱前の段階で多量の水分を含有している場合は、外部
から給水しなくても透水性フイルムに食品材料の食塩を
含む水分が浸み込んで導電性が付与されることもあり、
その場合には給水手段は不要となる。このようにして透
水性フイルムに導電性が付与された状態で、隣り合う各
ローラ状電極間に加えられる電圧により、ローラ状電極
から透水性フイルムを介してその透水性フイルム上の帯
状食品材料に電流が流れ、その食品材料の有する電気抵
抗によって発熱し、すなわちいわゆるジュール熱による
通電加熱がなされる。
【0023】ここで、食品材料供給側(上流側)の群の
ローラ状電極と、下流側の群のローラ状電極とでは、異
なる電圧を印加することができる。したがって請求項6
に記載の発明のように、上流側の群の電極に印加する電
圧が下流側の群の電極に印加する電圧より相対的に高く
なるように制御することができる。そしてこのように上
流側の群の電極に印加する電圧を高く、下流側の群の電
極に印加する電圧を低く制御することによって、帯状食
品材料の最高加熱温度を、所期の目標温度となるように
高精度で制御することができる。すなわち、上流側では
高電圧を加えることによって目標温度よりも低い温度
(中間温度)まで早期に温度上昇させることができ、そ
の後下流側では、相対的に低い電圧を加えることによっ
て温度上昇が緩やかになるから、実際の最高加熱温度が
目標温度を大幅に越えてしまったり逆に目標温度に至ら
なかったりすることなく、正しく目標温度に加熱するこ
とができる。なお、下流側での温度上昇は緩やかである
反面、上流側の温度上昇を比較的大きくすることができ
るため、トータル的に見て特に温度上昇が遅くなること
はない。
【0024】なおまた、上述のような通電加熱によれ
ば、帯状食品材料の内部からその電気抵抗により発熱す
るため、従来の蒸し機の如く外側から高温水蒸気により
加熱する場合と比較して格段に昇温速度が速く、そのた
め加熱に要する時間も短縮される。その結果、仮にライ
ン速度が同じであれば、加熱設備の長さも格段に短くて
済む。本発明者等の実験によれば、加熱に要する時間を
従来の一般的な蒸し機と比較して1/5以下に短縮し、
その結果加熱設備の長さを著しく短縮できることが判明
している。
【0025】また請求項2の発明の装置の場合は、電極
列上に位置する透水性フイルム自体が走行駆動手段によ
って電極の並ぶ方向に走行せしめられる。したがって電
極列の一端側において透水性フイルム上に魚肉すり身等
の食品材料が帯状に供給されれば、前記同様に帯状食品
材料が透水性フイルム上に載置された状態で、その透水
性フイルムとともに電極の並ぶ方向へ移動することにな
る。そしてこの場合も上流側の群の電極と下流側の群の
電極とで印加電圧を異ならしめることができるから、前
記同様に(すなわち請求項6に記載の発明のように)下
流側の群の各電極間で上流側の群の各電極間よりも低い
電圧を加えれば、前記同様に帯状食品材料に対する最高
加熱温度を目標温度に高精度で制御することができる。
【0026】また請求項5に記載したように供給手段が
帯状食品材料の温度を検出する温度検出手段を備えてい
れば、より正確に帯状食品材料を所要の目標温度に通電
加熱することができる。すなわち、供給手段における帯
状食品材料の温度に応じて例えば上流側の群の電極に印
加する電圧を制御することによって上流側の群の電極に
おける温度上昇量を調整することができ、したがって初
期温度の高低により最終的な最高加熱温度が変化してし
まうことを確実に防止できる。
【0027】
【実施例】図1〜図3には、請求項1の発明の一実施例
の帯状食品の製造装置を示す。なお図1〜図3に示す実
施例では、前述の透水性フイルムとしては、2枚のもの
を用いた例、すなわち後述するように布あるいは不織布
等からなる比較的厚い透水性フイルムからなる無端環状
のベルト状の第1の透水性フイルム35と、相対的に薄
質でかつ表面が平滑なセロハン等からなる第2の透水性
フイルム37とを重ね合わせて用いた例を示す。
【0028】図1、図2において、平行一対の枠板1,
3間に、複数本の(図示の例では15本)のローラ状電
極5A〜5Oが同一水平面上において互いに平行となる
ように並列状に配列されて、電極列5が構成されている
(図示の都合上、図1、図2においてはローラ状電極5
Eとローラ状電極5Mの間における構成を割愛したが、
図3から明らかなように、この部分はローラ状電極5F
〜5L等より構成される。)。この電極列5を構成する
各ローラ状電極5A〜5Oは、少なくとも外周面が導電
性材料によって構成されていれば良いが、図示の例では
各ローラ状電極5A〜5Oはその両側から突出する支軸
7,9の部分も含めて全体が導電性の金属材料によって
構成されているものとする。
【0029】各ローラ状電極5A〜5Oは、それぞれ両
側の枠板1,3に対して電気的に絶縁された状態で回転
可能に支持されている。すなわち、両側の枠板1,3に
はそれぞれ各ローラ状電極5A〜5Oの両側から突出す
る支軸7,9に対応して、それぞれ樹脂等からなる絶縁
材11,12を介し複数の金属製軸受部材13,14が
設けられており、これらの軸受部材13,14に支軸
7,9が回転自在に挿着されている。
【0030】さらに前記各ローラ状電極5A〜5Oはそ
れぞれその一方の側から、回転駆動手段15によって軸
中心に回転駆動されるようになっている。すなわち、枠
板3の一方の端部側にはモータや減速ギヤ等からなる駆
動装置17が取付けられ、この駆動装置17から突出す
る駆動軸19が前記ローラ状電極5A〜5Oの並ぶ方向
と平行に延長され、その駆動軸19に電気絶縁性の樹脂
等からなる複数の傘歯車21が各ローラ状電極5A〜5
Oに対応して取付けられ、一方各ローラ状電極5A〜5
Oの一方の側の支軸9が枠板3の外側へ延長されて、そ
の部分の支軸9にそれぞれ傘歯車23が取付けられ、そ
して傘歯車21と傘歯車23とが噛合わされて、回転駆
動手段15が構成されている。したがってこの回転駆動
手段15においては、駆動装置17によって駆動軸19
が回転せしめられれば、傘歯車21,23を介して各ロ
ーラ状電極5A〜5Oが一斉に同方向へ等速で回転せし
められることになる。
【0031】また各ローラ状電極5A〜5Oの支軸7を
枠板1に回転可能に支持するための軸受部材13には、
それぞれリード線25A〜25Oが接続されており、こ
れらのリード線25A〜25Oのうち、両端側のローラ
状電極5A,5Oおよび中央のローラ状電極5Hに対応
するリード線25A,25Oおよび25Hはアースされ
ており、それ以外のリード線25B〜25G,25I〜
25Nは、後に改めて説明する図3に示すように、給電
手段27に接続されている。
【0032】また前記枠板1,3の間には、電極列5に
おけるローラ状電極5Aの側の延長位置に、各ローラ状
電極5A〜5Oと平行となるように入口側案内ローラ2
9が設けられており、この入口側案内ローラ29も枠板
1,3に回転可能に支持されている。さらに、図2に示
すように電極列5の両側付近の下方には、2本の下側案
内ローラ31,33が各ローラ状電極5A〜5Oと平行
となるように回転可能に設けられている。
【0033】そして前記入口側案内ローラ29、電極列
5(各ローラ状電極5A〜5O)および下側案内ローラ
31,33の全体には、前述のように布もしくは不織布
等からなる比較的厚い無端環状の第1の透水性フイルム
35が回巡走行可能に巻き掛けられている。ここで、各
ローラ状電極5A〜5Oが一斉に同方向へ等速で回転す
れば、それに伴って第1の透水性フイルム35も一定方
向へ回巡走行することになる。
【0034】さらに前記第1の透水性フイルム35の外
周面上には、その第1の透水性フイルム35とともに回
巡走行可能となるように、セロハン等の表面が平滑な無
端環状の第2の透水性フイルム37が配置されている。
すなわちこの第2の透水性フイルム37は、第1の透水
性フイルム35の外周面(電極列5上においては第1の
透水性フイルム35の上面)に接しつつ、第1の透水性
フイルム35と同じく前記入り口側案内ローラ29、電
極列5(各ローラ状電極5A〜5O)および下側案内ロ
ーラ31,33の全体に巻き掛けられた状態で第1の透
水性フイルム35とともに同一方向へ回巡走行するよう
になっている。
【0035】ここで、無端環状の第1および第2の透水
性フイルム35,37が回巡走行する経路の内側でかつ
電極列5の下方の適宜位置には、透水性フイルム35,
37に導電性を付与するための水あるいは塩水等を供給
する給水手段としての給水パイプ51が、透水性フイル
ムの幅方向に延長配設されている。給水パイプ51はホ
ースを介して給水タンクに接続されており(ホース、給
水タンクの図示は省略する)、かつその給水パイプ51
の下部には、透水性フイルムの全幅にわたって複数の穴
が形成されている。したがってこのような給水パイプ5
1によれば、透水性フイルム35,37の全幅にわたり
水を滴下させて、透水性フイルム35,37に水を浸透
させることにより導電性を付与することができる。
【0036】なお、給水手段は上記のような構成の給水
パイプに限らず、例えば霧を吹き付ける噴霧器のような
ものでも良く、また水を収容した槽内を透水性フイルム
が通過するように構成しても良い。
【0037】さらに前記第2の透水性フイルム37にお
ける入口側案内ローラ29に対応する位置付近の上方に
は、加熱対象となる魚肉すり身43を第2の透水性フイ
ルム37上に連続的に帯状に供給するための供給手段4
5の押出しノズル47が設けられている。
【0038】ここで供給手段45は、図3中に示したよ
うに、その上部開口部より食品材料が投入されるホッパ
ー90を有し、該ホッパー90の底部にはスクリュー軸
91が装着される。該スクリュー軸91は、モータや減
速ギヤ等からなるスクリュー駆動手段92により回転さ
せられる。スクリュー軸91の回転に伴いスクリューに
より食品材料が押出される端部は、供給配管93の一端
に接続され、その供給配管93の他端は、押出しノズル
47に接続されている。このようにして供給手段45
は、スクリュー軸91の回転により、押出しノズル47
から食品材料を連続的に電極列5上に供給可能となるよ
うに構成されている。なお、押出しノズル47には、食
品材料の温度を検出するために温度センサ94と温度検
出回路95よりなる温度検出手段の温度センサ94が設
けられている。
【0039】図3には、前記電極列5におけるローラ状
電極5B〜5G,5I〜5Nに対応する給電手段27の
具体例を示す。
【0040】図3において、ローラ状電極5B〜5Gは
食品材料供給側(上流側)の群を構成するものである
が、そのうち5Bとそれに対して一つ置いた位置のロー
ラ状電極5D、さらに一つ置いた位置のローラ状電極5
Fは第1の電圧調整器81の一方の出力端子81Aに共
通に接続され、ローラ状電極5C,5E,5Gは第1の
電圧調整器81の他方の出力端子81Bに共通に接続さ
れている。一方、ローラ状電極5I〜5Nは食品材料供
給側に対し下流側(食品材料排出側)の群を構成するも
のであるが、そのうち5Iと一つ置いた位置のローラ状
電極5K、さらに一つ置いた位置のローラ状電極5Mは
第2の電圧調整器82の一方の出力端子82Aに共通に
接続され、ローラ状電極5J,5L,5Nは第2の電圧
調整器82の他方の出力端子82Bに共通に接続されて
いる。各電圧調整器81,82には電源49からの電源
電圧が加えられて、それぞれ出力電圧を調整可能となる
ように構成されている。そして各電圧調整器81,82
には、前述の温度検出手段からの温度検出信号が入力さ
れるようになっている。すなわち、前述の温度センサ9
4は温度検出回路95に接続され、温度センサ94が設
置される押出しノズル47における食品材料温度に相応
する温度検出信号が、温度検出回路95から各電圧調整
器81,82に与えられるようになっており、したがっ
てその温度検出信号に応じた出力電圧調整が可能となっ
ている。ここで、電源49としては、1kHz〜400
kHz程度の高周波電源を用いることが望ましい。
【0041】給電手段27は上記のように構成されてい
るため、食品材料供給側の群のローラ状電極5B〜5G
の各電極間に印加される電圧E1と、下流側の群のロー
ラ状電極5I〜5Nの各電極間に印加される電圧E2と
を異ならしめることが可能である。
【0042】以上のような図1〜図3に示される加熱装
置を用いて、請求項6の発明の方法により粘性を有する
帯状食品材料例えば魚肉すり身43を加熱する状況を、
図14を参照しつつ説明する。すでに述べたように図1
4は本願の発明者の先の提案技術の一実施例に係り、ロ
ーラ状電極間の通電により帯状食品材料である魚肉すり
身43を加熱する様子を示すものであるが、同図に示す
構成は本願の発明においても同様であるので、ここでそ
のまま引用し説明に用いる。ただし、同図中ローラ状電
極「6B」、「6C」は、ここではローラ状電極5B〜
5G,5I〜5Nのうちの隣合ういずれかの組み合わせ
となる。
【0043】供給手段45の押出しノズル47から魚肉
すり身43が帯状に押出されれば、その帯状の魚肉すり
身43は電極列5上の第2の透水性フイルム37上に載
った状態で、第1および第2の透水性フイルム35,3
7の走行に伴ない、図1〜図3の右方へ連続的に移動す
る。
【0044】ここで、第1の透水性フイルム35および
第2の透水性フイルム37には、給水パイプ51から滴
下された水が浸み込んでおり、これによって導電性が付
与されている。なお魚肉すり身43からの水分だけで充
分な導電性が与えられる場合には、給水パイプ51から
水を滴下するには及ばない。また給水パイプ51から滴
下するのは水に限らず、例えば食塩水など透水性フイル
ムに導電性を付与するに足りる液体であれば良い。
【0045】上述のようにして第1および第2の透水性
フイルム35,37に導電性が与えられた状態では、電
極列5の各ローラ状電極5A〜5Oのうち両端および中
央ののローラ状電極5A,5Oおよび5Hを除いたロー
ラ状電極5B〜5G,5I〜5Nのそれぞれの間に前記
給電手段27によって与えられる高周波電圧により、各
ローラ状電極5B〜5G,5I〜5Nから両透水性フイ
ルム37,35を介し、第2の透水性フイルム37上の
魚肉すり身43に高周波電流が流れ、これによって魚肉
すり身43の有する電気抵抗により魚肉すり身43自体
が発熱する。すなわち、所謂ジュール熱による通電加熱
がなされる。
【0046】ここで、給電手段27の各電圧調整器8
1,82は、食品材料供給側の群のローラ状電極5B〜
5Gの各電極間に印加する電圧E1より下流側の群のロ
ーラ状電極5I〜5Nの各電極間に印加する電圧E2が
相対的に低くなるように制御する。そのときの加熱の状
況を図4を参照して説明する。魚肉すり身43は、両透
水性フイルム35,37の走行に伴い連続的に移動しつ
つ、食品材料供給側の群のローラ状電極5B〜5Gにお
いて電圧E1の高周波電圧により通電加熱されて、初期
温度T0から次第に温度上昇し、最終的な目標温度より
も低い中間温度T1に達した後、下流側の群のローラ状
電極5I〜5N上に移動せしめられる。下流側の群のロ
ーラ状電極5I〜5Nにおいては相対的に低い電圧E2
が加えられるため、魚肉すり身は既にある程度の高温と
なっているにもかかわらず比較的緩やかに温度が上昇
し、目標温度付近での温度勾配も比較的緩やかとなるた
め、最終的に魚肉すり身の温度が目標温度T2となるよ
う高精度で制御することができる。
【0047】なお、第2の透水性フイルム37上に供給
される直前の押出しノズル47付近において、魚肉すり
身43の温度(初期温度)を温度検出手段である温度セ
ンサ94および温度検出回路95により検出し、その温
度検出値を各電圧調整器81,82へそれぞれ入力する
ように構成しているから、例えば魚肉すり身43の温度
が低いときにはローラ状電極5B〜5G,5I〜5Nで
印加する電圧を高くして加熱量を多くし、逆に魚肉すり
身43の温度が高いときにはローラ状電極5B〜5G,
5I〜5Nで印加する電圧を低くして加熱量を少なく
し、これによって初期温度T0の如何にかかわらず、常
に一定の目標温度T2に魚肉すり身43を加熱すること
ができる。ここで、上述のような温度検出手段による電
圧調整は、場合によっては手動調整としても良い。すな
わち温度センサ94による温度検出値を読取り、その値
に応じて各電圧調整器81,82を手動調整しても良
い。
【0048】なおまた、電極列5におけるローラ状電極
5B〜5Gとローラ状電極5I〜5Nとの間に位置する
ローラ状電極5Hは接地(アース)されているから、食
品材料供給側の群のローラ状電極5B〜5Gより帯状食
品材料に流れる高周波電流が、下流側の群のローラ状電
極5I〜5Nの方へ流れてしまうことがない。また逆
に、下流側の群のローラ状電極より帯状食品材料に流れ
る高周波電流が、食品材料供給側の群のローラ状電極の
方へ流れてしまうこともない。
【0049】さらに電極列5の両端のローラ状電極5
A,5Oもアースされているから、魚肉すり身43に流
れる高周波電流が、その魚肉すり身43内を伝って前工
程や後工程に流れてしまうことがなく、そのため作業の
安全性を確保することができる。
【0050】以上のようにして電極列5の右端まで移動
せしめられた通電加熱済みの帯状の魚肉すり身43は、
蟹風蒲鉾を製造する場合には、多数の切れ目を入れるた
めのスリット工程へ移送される。
【0051】以上の実施例においては、食品材料供給側
の群のローラ状電極の数と下流側の群のローラ状電極の
数を同数にしたが、異なる数としても良い。
【0052】また、給電手段27において、電圧調整器
81,82を同一の電源49に並列接続するように構成
したが、電圧調整器81,82それぞれに別個の電源を
接続しても良いことはもちろんである。
【0053】なお、温度検出手段の温度検出回路95の
出力である温度検出信号を電圧調整器81,82の両方
へ入力させるよう構成したが、一方へのみ入力させるよ
うにしても良い。例えば、第1の電圧調整器81にのみ
入力し、食品材料供給側の群のローラ状電極5B〜5G
での加熱量のみを調節するように構成しても良い。すな
わち、魚肉すり身43の初期温度にかかわらず食品材料
供給側の群のローラ状電極5B〜5Gでの加熱終了時の
温度(中間温度T1)が一定となるように温度検出信号
に応じて第1の電圧調整器81で調整し、一方、下流側
の群のローラ状電極5I〜5Nの電圧の制御は温度セン
サ94の検出値と無関係とすることも可能である。
【0054】また、前述の実施例では食品材料供給側の
群のローラ状電極5B〜5G、下流側の群のローラ状電
極5I〜5Nのそれぞれに電圧調整器を接続したが、い
ずれか一方の群のローラ状電極に対してのみ電圧調整器
を接続し、他方の群のローラ状電極には電源からの電圧
をそのまま加えるようにしても良く、この場合でも一方
の群のローラ状電極に加える電圧と他方の群のローラ状
電極に加える電圧とを異ならしめるように調整すること
は可能である。
【0055】以上の実施例においては、また、透水性フ
イルムとして比較的厚い第1の透水性フイルム35と、
薄質であるが表面が平滑なセロハン等からなる第2の透
水性フイルム37とを重ね合わせて用いており、この場
合第1の透水性フイルム35は各ローラ状電極間で魚肉
すり身が垂れ下がってしまうことを防止するための補強
・支持部材として機能し、一方第2の透水性フイルム3
7は表面が平滑で魚肉すり身の剥離性が良好であるた
め、通電加熱済みの魚肉すり身を次工程へ移送するため
に容易に剥離させることができる。
【0056】なお、セロハン等の薄質な透水性フイルム
37でも充分に魚肉すり身を支持できる場合には、第1
の透水性フイルムは省いても良く、また場合によっては
セロハン等の薄質な透水性フイルムを2枚重ねにしても
良い。
【0057】また図1では給電手段27から軸受部材1
3、支軸7を経てローラ状電極5B〜5G,5I〜5N
に給電するように構成しているが、ローラ状電極5B〜
5G,5I〜5Nもしくはそれらの支軸7に図示しない
給電ローラもしくは給電ブラシ等の給電体を接触させる
ことによってローラ状電極5B〜5G,5I〜5Nに給
電するように構成しても良い。
【0058】図5には請求項1の発明の他の実施例の帯
状食品の製造装置を示す。ここでは上述の図1〜図3に
示す実施例と、供給手段45、第1、第2の透水性フイ
ルム35,37等の構成は同じであるので、図5ではこ
れらの図示を省略し、相違する給電手段27を中心に説
明する。なお、図1〜図3および図14に示される要素
と同一の要素については同一の符号を符する。
【0059】図5において、ローラ状電極5B〜5Gは
先の実施例と同様、食品材料供給側の群のローラ状電極
であり、5Bとそれに対して一つ置いた位置のローラ状
電極5D、さらに一つ置いた位置のローラ状電極5Fは
トランス200の二次側巻線202の一端側の端子20
2Aに共通に接続され、ローラ状電極5C,5E,5G
はトランス200の二次側巻線202の他端側の端子2
02Bに共通に接続されている。一方、これも先の実施
例と同様、ローラ状電極5I〜5Nは下流側の群のロー
ラ状電極であるが、そのうち5Iと一つ置いた位置のロ
ーラ状電極5K、さらに一つ置いた位置のローラ状電極
5Mはトランス200の二次側巻線の中間に設けられた
中間タップ202Cに共通に接続され、ローラ状電極5
J,5L,5Nはトランス200の二次側巻線202の
前記端子202Bに共通に接続されている。なおトラン
ス200の一次側巻線201には、電圧調整器81が接
続されている。
【0060】このようにトランス200を用いた場合、
食品材料供給側の群のローラ状電極5B〜5Gの電極間
に加えられる電圧と、下流側の群のローラ状電極5I〜
5Nの電極間に加えられる電圧との比は、トランス20
0の二次側巻線202における端子202A,202B
間の巻線の巻数と中間タップ202C,端子202B間
の巻線の巻数の比となる。したがって電圧調整器81に
より供給電圧を変える際にも、食品材料供給側の群のロ
ーラ状電極5B〜5Gと下流側の群のローラ状電極5I
〜5Nとの電圧比を常に一定に保つことができる。
【0061】図6は、先の図5と同様に給電手段27を
中心に説明した、請求項1のさらに他の実施例の帯状食
品の製造装置を示す。この実施例では、食品材料供給側
の群のローラ状電極5B〜5Gと下流側の群のローラ状
電極5I〜5Nとの間に中間の群のローラ状電極5P〜
5Uを設けた。なおローラ状電極5G,5Pの間のロー
ラ状電極5Hと、ローラ状電極5U,5Iの間のローラ
状電極5Vは、いずれも接地している。このような構成
では、各群のローラ状電極5B〜5G,5P〜5U,5
I〜5Nで印加される電圧E1,E3,E2の関係を、
E1>E3>E2となるように制御することができる。
この場合、魚肉すり身の温度上昇の様子は図7に示すよ
うなものとなり、より一層正確に目標温度に加熱するこ
とができる。すなわち、魚肉すり身は先ず食品材料供給
側の群のローラ状電極5B〜5Gで最初の通電加熱を受
けて、初期温度から第1の中間温度T11まで温度上昇
し、次に中間の群のローラ状電極5P〜5Uによって所
要の目標温度T2より若干低い第2の中間温度T12ま
で通電加熱され、最後に下流側の群のローラ状電極5I
〜5Nによって緩やかな温度上昇を行いながら所要の目
標温度T2に精度良く達する。
【0062】なお、この実施例では電極列を3つの群に
分けるように構成したが、4つ以上の群に分けるように
構成しても良い。
【0063】図8は、先の図5と同様に給電手段27を
中心に説明した、請求項1の発明の他の実施例の帯状食
品の製造装置を示す。この実施例では、隣り合う各一対
(2個)のローラ状電極400B・400C,400E
・400F,400H・400I,400K・400L
がそれぞれ各定電流回路402A,402B,402
C,402Dを介して各電源49A,49B,49C,
49Dに接続されている。そしてこれらの各一対のロー
ラ状電極の間の他のローラ状電極400D,400G,
400Jと、両端のローラ状電極400A,400Mが
接地(アース)されている。この実施例において、図中
左から右へ魚肉すり身43が移動する間に、魚肉すり身
43は通電加熱されて温度が上昇し、抵抗が小さくなっ
て行くが、定電流回路が組み込まれているので電圧も低
くなって行き、そのため通電加熱量も小さくなって、温
度上昇の割合(温度上昇の傾き)が小さくなって行く。
したがって、図15のように目標温度の付近で温度が急
激に上昇することがなく、目標温度に精度良く加熱する
ことができる。
【0064】図9、図10には請求項2の発明の一実施
例の帯状食品製造装置を示す。なお図9、図10におい
て図1〜図3に示される要素と同一の要素については同
一の符号を付す。
【0065】図9、図10において、電極列5は図1〜
図3の実施例と同様に複数のローラ状電極5A〜5Oを
同一水平面上において互いに平行となるように並列状に
配列した構成とされており、かつ各ローラ状電極5A〜
5Oは、前記同様に両側の枠板1,3に対し電気的に絶
縁された状態で支持されている。但しこの実施例では、
ローラ状電極5A〜5Oは、単に回転自在に支持されて
いるだけであって、図1〜図3の実施例の如く回転駆動
されるようには構成されていない。
【0066】電極列5上には透水性フイルム60がロー
ラ状電極5A〜5Oの並ぶ方向へ走行可能に接してい
る。この透水性フイルム60は、帯状をなしかつ全体と
して無端環状に作られたものであって、電極列5におけ
る右端側(ローラ状電極5Oの側)の延長位置に配設さ
れた主動ローラ62および電極列5における左端側(ロ
ーラ状電極5Aの側)の延長位置に配設された従動ロー
ラ64に巻掛けられている。前記主動ローラ62には、
これを回転させて透水性フイルム60を走行させるため
の走行駆動手段66(例えばモータや減速ギヤ等からな
るもの)が連結されている。なおここで、電極列5にお
ける両端のローラ状電極5A,5Oおよび中央のローラ
状電極5Hは、図1〜図3の実施例と同様にアースさ
れ、またローラ状電極5B〜5G,5I〜5Nは、図1
〜図3の実施例と同様な関係で給電手段27の電源49
に接続されている(図3参照)。また電極列5に対し従
動ローラ64の側の位置の上方(透水性フイルム60の
上側)には、供給手段45の押出しノズル47が設けら
れており、また無端環状の透水性フイルム60が回巡走
行する内側で、かつ電極列5の下方の適宜位置には給水
手段である給水パイプ51が設けられている。これらの
供給手段45および給水手段51については、図1〜図
3に示される実施例と同様である。また透水性フイルム
60は、前記同様に布やセロハンフイルム等を用いるこ
とができる。
【0067】以上のような図9、図10に示される実施
例においては、走行駆動手段66によって透水性フイル
ム60が電極列5の各ローラ状電極5A〜5Oに接しな
がら回巡走行する。したがってその透水性フイルム60
上に帯状に供給された魚肉すり身43もその透水性フイ
ルム60とともに図の左方から右方へ連続移動すること
になる。そして電源49から電極列5の各ローラ状電極
5B〜5G,5I〜5Nの各電極間に高周波電圧を加え
れば、各ローラ状電極5B〜5G,5I〜5Nから透水
性フイルム60を介して魚肉すり身43に高周波電流が
流れて、魚肉すり身43に対して既に述べたと同様にし
てジュール熱による通電加熱がなされ、その後次工程へ
移送される。
【0068】なお図9、図10の実施例においては、ロ
ーラ状電極5A〜5Oは、必ずしも回転自在に支持する
構成としなくてもて良く、場合によっては固定しておい
ても良い。
【0069】図11、図12には、図9、図10の実施
例における電極列5のローラ状電極5A〜5Oを、板状
の電極50A〜50Oに変えた実施例を示す。この実施
例では、平面的に見て長方形状をなす板状電極50A〜
50Oが樹脂等からなる長板状の絶縁性基板70上に所
定間隔を置き平行にかつ表面が水平となるように配設さ
れている。また各板状電極50A〜50Oの間における
絶縁性基板70の上面には、絶縁性材料からなる板状の
スペーサ72が配設されており、これらのスペーサ72
および板状電極50A〜50Oはその表面が面一となる
ように定められている。そして電極列5を構成する各板
状電極50A〜50Oは、既に述べた各実施例と同様に
両端の板状電極50A,50Oおよび中央のローラ状電
極50Hがアースされ、中間の板状電極50B〜50
G,50I〜50Nが前記同様な関係で給電手段27の
電源49に接続されている。その他の部分の構成は、図
9、図10の実施例と全く同様である。
【0070】このような図11、図12に示される実施
例においては、透水性フイルム60が電極列5の板状電
極50A〜50Oおよびスペーサ72の表面に摺接しな
がら走行することになる。そしてこの実施例において
も、既に述べたと同様にして、透水性フイルム60上に
帯状に供給された魚肉すり身を通電加熱することができ
る。
【0071】なお図9、図10の実施例において、各板
状電極50A〜50Oの間のスペーサ72は、絶縁性基
板70と一体に形成しても良いことはもちろんである。
【0072】さらに、図9、図10の実施例、図11、
図12の実施例のいずれにおいても、透水性フイルム6
0は、1枚のものが主動ローラ62、従動ローラ64に
巻掛けられているものとしているが、場合によっては図
1〜図3の実施例と同様に布等の比較的高強度の第1の
透水性フイルムとセロハン等の表面が平滑な第2の透水
性フイルムとを組合せても良い。
【0073】またさらに、図9,図10の実施例、図1
1、図12の実施例のいずれにおいても、給電手段27
の構成は図3の実施例で用いられるものに限られず、図
5、図6、図8のうちのいずれかの実施例のものでも良
い。
【0074】また透水性フイルムは無端環状とせずに、
一方の側から繰出し、他方の側で巻取るように構成する
ことができる。
【0075】なおこの発明で対象となる帯状食品は魚肉
すり身に限らず、その他の粘性を有する帯状食品、例え
ば畜肉すり身、春巻やギョーザの皮、薄焼き卵、パン生
地、ピザ生地等であっても良い。
【0076】また図示の例では、供給手段45は、加熱
前の食品材料を帯状に押出す構成としているが、場合に
よっては圧延等により別途帯状に成形しておき、これを
供給するように構成しても良い。
【0077】
【発明の効果】この発明の帯状食品の製造装置によれ
ば、魚肉すり身等の帯状の食品材料自体に電流を流すこ
とによりその内部から発熱させる通電加熱を適用するに
際し、上流側(食品材料供給側)で帯状食品材料に加え
る電圧と、下流側(排出側)で帯状食品材料に加える電
圧とを異ならしめることができるから、まず上流側で目
標の温度よりも低いある程度の高温まで加熱し、次に下
流側で目標温度まで比較的緩やかに加熱することがで
き、そのため帯状食品材料に対する最高加熱温度を所要
の目標温度に正確に制御することができ、したがって加
熱不足や過加熱が生じることを確実に防止でき、帯状食
品の品質のばらつきや不良が生じることを有効に防止す
ることができる。そしてこの発明の装置によれば、帯状
食品材料を通電加熱によりその内部から加熱するため、
加熱に要する時間が従来の高温水蒸気による蒸し機と比
較して著しく短縮されるから、帯状食品材料を連続的に
走行させながら加熱するにあたって設備の全長を従来の
高温水蒸気による蒸し機と比較して格段に短かくするこ
とができ、そのため設備の設置スペースを節約すること
ができるとともに、所要の温度まで正確に加熱できるの
で、製造コストの低減を図ることができる。さらに、特
に請求項5の発明の装置では、電極列上に供給される帯
状食品材料の初期温度を検出して、その検出温度に応じ
て電極間に加えられる電圧を制御できるため、外気温度
の変化等により帯状食品材料の初期温度が変化しても、
帯状食品を所要の目標温度に正しく加熱することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の装置を示す部分切欠平面
図である。
【図2】図1のX−X線における縦断面図である。
【図3】図1に示される装置における給電手段を示す略
解図である。
【図4】図1〜図3に示される装置を用いてこの発明の
方法を実施したときの帯状食品材料の温度上昇の様子を
示す説明図である。
【図5】この発明の他の実施例の装置の給電手段を示す
略解図である。
【図6】この発明のさらに他の実施例の装置の給電手段
を示す略解図である。
【図7】図6に示される装置を用いてこの発明の方法を
実現したときの帯状食品材料の温度上昇の様子を示す説
明図である。
【図8】この発明の他の実施例の装置の給電手段を示す
略解図である。
【図9】この発明の他の実施例の装置を示す部分切欠平
面図である。
【図10】図9のY−Y線における縦断面図である。
【図11】この発明のさらに他の実施例を示す部分切欠
平面図である。
【図12】図11のZ−Z線における縦断面図である。
【図13】本願の発明者が先に提案した帯状食品の製造
装置における給電手段を示す略解図である。
【図14】図13に示される装置およびこの発明の実施
例の装置における要部の部分拡大縦断面図である。
【図15】図13に示される装置により帯状食品を通電
加熱したときの、温度上昇の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
5 電極列 5A〜5O,5P〜5V ローラ状電極 15 回転駆動手段 27 給電手段 35 第1の透水性フイルム 37 第2の透水性フイルム 43 魚肉すり身(帯状食品材料) 45 供給手段 49 電源 51 給水手段 50A〜50O 板状電極 60 透水性フイルム 66 走行駆動手段 70 絶縁性基板 81,82,301 電圧調整器 94 温度センサ 95 温度検出回路 200 トランス 402A〜402D 定電流回路

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ少なくとも外周面を導電性材料
    で構成した複数のローラ状の電極が、所定間隔を置いて
    互いに平行かつ水平に配列されてなる電極列と;前記電
    極列内の隣り合うローラ状電極間に電圧を印加するため
    の給電手段と;前記各ローラ状電極を回転させるための
    回転駆動手段と;前記電極列上に掛けられて、ローラ状
    電極の回転に伴なって走行し得る透水性フイルムと;前
    記電極列の一端側において前記透水性フイルム上に帯状
    に食品材料を連続的に供給する供給手段;とを有してな
    り、前記透水性フイルム上に供給された帯状食品材料に
    対して各ローラ状電極から透水性フイルムを介して電流
    を流し、これによって帯状食品材料を通電加熱するよう
    にした帯状食品の製造装置において、 前記電極列は、食品材料供給側から下流側へ向けて、そ
    れぞれ複数のローラ状電極からなる複数の群に区分され
    ており、前記給電手段が、各群ごとに異なる電圧を印加
    し得るように構成されていることを特徴とする帯状食品
    の製造装置。
  2. 【請求項2】 複数の電極が所定間隔を置いて互いに平
    行かつ水平となるように配列されてなる電極列と;前記
    電極列内の隣り合う電極間に電圧を印加するための給電
    手段と;前記電極列上に各電極の並ぶ方向に沿って走行
    可能に配置された透水性フイルムと;前記透水性フイル
    ムを各電極の並ぶ方向に沿って走行させるための走行駆
    動手段と;前記電極列の一端側において前記透水性フイ
    ルム上に帯状に食品材料を供給する供給手段;とを有し
    てなり、前記透水性フイルム上に供給された帯状食品材
    料に対して各電極から透水性フイルムを介して電流を通
    し、これによって帯状食品材料を通電加熱するようにし
    た帯状食品の製造装置において、 前記電極列は、食品材料供給側から下流側へ向けて、そ
    れぞれ複数の電極からなる複数の群に区分されており、
    前記給電手段が、各群ごとに異なる電圧を印加し得るよ
    うに構成されていることを特徴とする帯状食品の製造装
    置。
  3. 【請求項3】 前記給電手段が、電圧調整器を備えるこ
    とを特徴とする、請求項1もしくは請求項2に記載の帯
    状食品の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記給電手段が、二次側巻線に中間タッ
    プを有するトランスを備え、食品材料供給側の群の電極
    に印加される電圧と下流側の群の電極に印加される電圧
    とが一定の比を保つように構成されたことを特徴とす
    る、請求項1もしくは請求項2に記載の帯状食品の製造
    装置。
  5. 【請求項5】 前記供給手段が帯状食品材料の温度を検
    出する温度検出手段を備えており、前記給電手段が、そ
    の温度検出手段からの検出信号により電極への印加電圧
    を制御するように構成されたことを特徴とする、請求項
    1〜請求項3のいずれかに記載の帯状食品の製造装置。
  6. 【請求項6】 請求項1もしくは請求項2に記載の製造
    装置を用いて帯状食品を製造するにあたり、食品材料供
    給側の群の電極に印加する電圧が、下流側の群の電極に
    印加する電圧よりも相対的に高くなるように前記給電手
    段を制御することを特徴とする、帯状食品の製造方法。
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