JP3363288B2 - 糸状食品の連続加熱製造装置 - Google Patents

糸状食品の連続加熱製造装置

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JP3363288B2
JP3363288B2 JP21952795A JP21952795A JP3363288B2 JP 3363288 B2 JP3363288 B2 JP 3363288B2 JP 21952795 A JP21952795 A JP 21952795A JP 21952795 A JP21952795 A JP 21952795A JP 3363288 B2 JP3363288 B2 JP 3363288B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は粘性を有する混練
食品素材を糸状に成形するとともに調理や殺菌等のため
に加熱して糸状食品を製造する装置に関し、例えば魚肉
混練品の一種である“蟹風蒲鉾”のもとになる糸状練製
品、あるいは“しらたき”もしくは“糸こんにゃく”等
の糸状食品を製造する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】魚肉練製品には、いわゆる板付き蒲鉾、
笹の葉状の蒲鉾、ちくわ、はんぺん、その他各種のもの
があるが、そのうちでも“蟹風蒲鉾”あるいは“蟹蒲
鉾”と通称される魚肉練製品は、蟹肉状に引き裂き容易
で、食感が蟹肉に似ており、また食べ易いところから、
その消費量が増大している。
【0003】上述のような蟹風蒲鉾の製造方法として
は、一般に魚肉すり身に調味料等を添加して調整、混練
した後、これを帯状に成形し、得られた帯状中間製品の
段階で蒸し機により高温水蒸気によって加熱し、その
後、カッターによって帯状中間製品に短冊状に多数の切
れ目(スリット)を入れるのが通常である。
【0004】前述のような蟹風蒲鉾の製造過程におい
て、従来の蒸し機により帯状中間製品を加熱する工程で
は、加熱に長時間を有し、また蒸し機自体も長大化せざ
るを得ず、そのため生産性を阻害すると同時に製造コス
トの増大を招かざるを得ない問題があった。
【0005】すなわち従来一般の蟹風蒲鉾の加熱工程で
は、帯状の中間製品を連続的に蒸し機内に送り込み、蒸
し機内で連続的に走行させながら高温水蒸気により加熱
するのが通常であるが、この場合加熱完了まで2分程度
の長時間を要し、一方通常のライン速度は6〜8m/分
であるから、蒸し機の長さは10〜15mも必要となっ
ている。
【0006】そこで本願の発明者は、蟹風蒲鉾の中間製
品の如く、粘性を有する帯状の食品について、短時間で
加熱し得るようになし、これによって加熱設備の短尺
化、小型化を図る目的で、通電加熱(ジュール加熱)を
用いた帯状食品の製造装置を特願平6−98081号
(特開平7−274907号)等において提案してい
る。この提案の帯状食品の製造装置によれば、帯状食品
をその内部からジュール熱により加熱するため、蒸し機
による場合と比較して実際に加熱時間を格段に短かくす
ることができ、かつ均一な加熱が可能となって良好な品
質の食品を得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記提案の帯
状食品の製造装置を蟹風蒲鉾の製造に適用する場合、そ
の装置により加熱された帯状の中間製品に対してさらに
カッターにより短冊状に多数の切れ目(スリット)を入
れ、その後、巻き込んで蟹の足状にするのが通常であ
る。このように帯状の中間製品に対して短冊状に切れ目
を入れた場合、切れ目を入れた後の短冊の一片の断面は
四角とならざるを得ない。このような四角形状の断面
は、蟹風蒲鉾として食感を損なうおそれがある。
【0008】またこのほか、例えば“しらたき”もしく
は“糸こんにゃく”の製造に前述のような帯状食品の製
造装置を適用することも考えられる。すなわち、こんに
ゃく粉とデンプンを攪拌して膨潤させ、さらに石灰を添
加して混練してなる混練原料を帯状の状態で前記提案の
装置により加熱してゲル化させ、そのゲル化した帯状の
こんにゃくに対してカッターにより短冊状に切断して
“しらたき”もしくは“糸こんにゃく”とすることが考
えられる。しかしながら一般に“しらたき”や“糸こん
にゃく”はその断面が円形であることが望まれるから、
前述のように帯状のこんにゃくをカッターにより切断し
て四角形状の断面とすることは好ましくなく、したがっ
て前記提案の装置は“しらたき”や“糸こんにゃく”の
製造には不適当とされていた。
【0009】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、蟹風蒲鉾の製造に用いるための糸状魚肉練製
品、あるいは“しらたき”もしくは“糸こんにゃく”の
如く、調理や殺菌のために加熱を施すとともに糸状に加
工した食品を製造するための装置として、断面形状が四
角形に限られず、円形等の断面形状を有する糸状食品を
連続的に製造し得る装置を提供することを目的とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述のような課題を解決
するため、請求項1の発明の糸状食品の連続加熱製造装
置は、それぞれ少なくとも外周面を導電性材料で構成し
た複数のローラ状の電極が、所定間隔を置いて互いに平
行かつ水平に配列されてなる電極列と、前記電極列内
おけるローラ状電極の並ぶ方向に隣り合うローラ状電極
間に電圧を印加するための給電手段と、前記各ローラ状
電極を回転させるための回転駆動手段と、前記電極列上
に掛けられて、ローラ状電極の回転に伴なって走行し得
る透水性フィルムと、糸状食品の素材となる混練食品材
料を糸状に押出し、これを前記透水性フィルムの走行方
向に沿って前記電極列の一端側において透水性フィルム
上に連続的に供給する押出供給手段とを有してなり、前
記透水性フィルム上の空間が開放されており、その透水
性フィルム上に連続的に供給された糸状混練食品材料に
対して各ローラ状電極から透水性フィルムを介して
状混練食品の走行方向に沿って電流を流し、これにより
糸状混練食品材料を連続的に通電加熱するようにしたこ
とを特徴としている。
【0011】また請求項2の発明の糸状食品の連続加熱
製造装置は、請求項1の連続加熱製造装置において、前
記押出供給手段が、前記電極列の一端側の上方に前記透
水性フィルムから離れて設けられた押出ノズルによって
構成されており、さらに前記給電手段が、電極列内の各
ローラ状電極間のほか、電極列の一端付近のローラ状電
極と前記押出ノズルとの間にも電圧を印加するように構
成したものである。
【0012】
【0013】なおこの発明において製造すべき対象とな
る糸状食品とは、最終製品の状態で糸状のものに限ら
ず、中間製品の状態でのみ糸状のもの、例えば前述のよ
うに蟹風蒲鉾の最終巻込み前の状態の糸状練製品も指称
することとする。
【0014】なおまた、この発明において透水性フィル
ムとは、例えばセロハン、紙、布、不織布等のように水
分を吸収する性質を有する膜状もしくはシート状のもの
であれば如何なるものでも良く、通常、親水性フィル
ム、吸水性フィルム、あるいは保水性フィルム等と称さ
れる種々の膜材、シート材を用いることができ、これら
を総称して透水性フィルムと称している。また、複合構
造の透水性フィルム、例えばセロハンの原料となるビス
コースを布もしくは紙等に塗布または含浸させてなるフ
ィルムを用いることもできる。なお透水性フィルムは1
枚でも、あるいは2枚以上を重ね合わせて用いても良
く、また2枚以上を重ね合わせる場合、異種の透水性フ
ィルムを用いても良い。
【0015】請求項1の発明の装置においては、電極列
を構成する各ローラ状電極が一斉に所定方向へ回転する
ことによって、その電極列上に掛けられた透水性フィル
ムも所定方向へ走行することになる。そして魚肉すり身
等の粘性を有する混練食品材料が、押出供給手段から糸
状に押出されて、その糸状の混練食品材料が電極列の一
端側において透水性フィルム上にその走行方向に沿って
連続的に供給されれば、透水性フィルム上の空間は開放
されているから、糸状混練食品材料は透水性フィルム上
に載置された状態で、透水性フィルムの走行に伴なって
各ローラ状電極の並ぶ方向へ移動することになる。ここ
で透水性フィルムには、予め適宜の給水手段により水
(あるいは塩水)を含ませて、導電性を付与しておく。
なお混練食品材料が加熱前の段階で多量の水分を含有し
ている場合は、外部から給水しなくても透水性フィルム
に食品材料の食塩を含む水分が浸み込んで導電性が付与
されることもあり、その場合には給水手段は不要とな
る。このようにして透水性フィルムに導電性が付与され
た状態で、ローラ状電極の並ぶ方向に隣り合うローラ状
電極間に加えられる電圧により、ローラ状電極から透水
性フィルムを介して透水性フィルム上の糸状混練食品材
料にその走行方向に沿って電流が流れ、その混練食品材
料の有する電気抵抗によって発熱し、いわゆるジュール
熱による通電加熱がなされる。
【0016】ここで、上述のような通電加熱によれば、
糸状混練食品材料はその内部から発熱するため、従来の
練製品の加熱製造装置に使用されていた蒸し機の如く外
側から高温水蒸気により加熱する場合と比較して、格段
に昇温速度が速く、そのため加熱に要する時間も短縮さ
れる。その結果、仮にライン速度が同じであれば、加熱
設備の長さも格段に短くて済む。本発明者等の実験によ
れば、加熱に要する時間を従来の一般的な蒸し機と比較
して1/5以下に短縮し、その結果加熱設備の長さを著
しく短縮できることが判明している。
【0017】なお請求項2の発明の場合は、電極列内の
各ローラ状電極間のみならず、押出供給手段における押
出ノズルと電極列の一端付近のローラ状電極との間にも
電圧が印加されるから、その間でも押出ノズルから押出
された糸状混練材料に電流が流れて通電加熱が進行する
ことになる。
【0018】
【0019】
【発明の実施の形態】図1〜図3には、請求項1の発明
による糸状食品の製造加熱装置の一例を示す。なお図1
〜図3に示す例では、前述の透水性フィルムとしては、
2枚のものを用いた例、すなわち後述するように布ある
いは不織布等からなる比較的厚い透水性フィルムからな
る無端環状のベルト状の第1の透水性フィルム35と、
相対的に薄質でかつ表面が平滑なセロハン等からなる第
2の透水性フィルム37とを重ね合わせて用いた例を示
す。
【0020】図1、図2において、平行一対の枠板1,
3間に、複数本の(図示の例では14本)のローラ状電
極5A〜5Nが同一水平面上において互いに平行となる
ように並列状に配列されて、電極列5が構成されている
(図示の都合上、図1、図2においてはローラ状電極5
Eとローラ状電極5Lの間における構成を割愛したが、
図3から明らかなように、この部分にはローラ状電極5
F〜5Kが設けられている。)。この電極列5を構成す
る各ローラ状電極5A〜5Nは、少なくとも外周面が導
電性材料によって構成されていれば良いが、図示の例で
は各ローラ状電極5A〜5Nはその両側から突出する支
軸7,9の部分も含めて全体が導電性の金属材料によっ
て構成されているものとする。
【0021】各ローラ状電極5A〜5Nは、それぞれ両
側の枠板1,3に対して電気的に絶縁された状態で回転
可能に支持されている。すなわち、両側の枠板1,3に
はそれぞれ各ローラ状電極5A〜5Nの両側から突出す
る支軸7,9に対応して、それぞれ樹脂等からなる絶縁
材11,12を介し複数の金属製軸受部材13,14が
設けられており、これらの軸受部材13,14に支軸
7,9が回転自在に挿着されている。
【0022】さらに前記各ローラ状電極5A〜5Nはそ
れぞれその一方の側から、回転駆動手段15によって軸
中心に回転駆動されるようになっている。すなわち、枠
板3の一方の端部側にはモータや減速ギヤ等からなる駆
動装置17が取付けられ、この駆動装置17から突出す
る駆動軸19が前記ローラ状電極5A〜5Nの並ぶ方向
と平行に延長され、その駆動軸19に電気絶縁性の樹脂
等からなる複数の傘歯車21が各ローラ状電極5A〜5
Nに対応して取付けられ、一方各ローラ状電極5A〜5
Nの一方の側の支軸9が枠板3の外側へ延長されて、そ
の部分の支軸9にそれぞれ傘歯車23が取付けられ、そ
して傘歯車21と傘歯車23とが噛合わされて、回転駆
動手段15が構成されている。したがってこの回転駆動
手段15においては、駆動装置17によって駆動軸19
が回転せしめられれば、傘歯車21,23を介して各ロ
ーラ状電極5A〜5Nが一斉に同方向へ等速で回転せし
められることになる。
【0023】また各ローラ状電極5A〜5Nの支軸7を
枠板1に回転可能に支持するための軸受部材13には、
それぞれリード線25A〜25Nが接続されており、こ
れらのリード線25A〜25Nのうち、両端側のローラ
状電極5A,5Nに対応するリード線25A,25Nは
アースされており、それ以外のリード線25B〜25M
は、後に改めて説明する図3に示すように、給電手段2
7に接続されている。
【0024】また前記枠板1,3の間には、電極列5に
おけるローラ状電極5Aの側の延長位置に、各ローラ状
電極5A〜5Nと平行となるように入口側案内ローラ2
9が設けられており、この入口側案内ローラ29も枠板
1,3に回転可能に支持されている。さらに、図2に示
すように電極列5の両側付近の下方には、2本の下側案
内ローラ31,33が各ローラ状電極5A〜5Nと平行
となるように回転可能に設けられている。
【0025】そして前記入口側案内ローラ29、電極列
5(各ローラ状電極5A〜5N)および下側案内ローラ
31,33の全体には、前述のように布もしくは不織布
等からなる比較的厚い無端環状の第1の透水性フィルム
35が回巡走行可能に巻き掛けられている。ここで、各
ローラ状電極5A〜5Nが一斉に同方向へ等速で回転す
れば、それに伴って第1の透水性フィルム35も一定方
向へ回巡走行することになる。
【0026】さらに前記第1の透水性フィルム35の外
周面上には、その第1の透水性フィルム35とともに回
巡走行可能となるように、セロハン等の表面が平滑な無
端環状の第2の透水性フィルム37が配置されている。
すなわちこの第2の透水性フィルム37は、第1の透水
性フィルム35の外周面(電極列5上においては第1の
透水性フィルム35の上面)に接しつつ、第1の透水性
フィルム35と同じく前記入り口側案内ローラ29、電
極列5(各ローラ状電極5A〜5N)および下側案内ロ
ーラ31,33の全体に巻き掛けられた状態で第1の透
水性フィルム35とともに同一方向へ回巡走行するよう
になっている。
【0027】ここで、無端環状の第1および第2の透水
性フィルム35,37が回巡走行する経路の内側でかつ
電極列5の下方の適宜位置には、透水性フィルム35,
37に導電性を付与するための水あるいは塩水等を供給
する給水手段としての給水パイプ51が、透水性フィル
ムの幅方向に延長配設されている。給水パイプ51はホ
ースを介して給水タンクに接続されており(ホース、給
水タンクの図示は省略する)、かつその給水パイプ51
の下部には、透水性フィルムの全幅にわたって複数の穴
が形成されている。したがってこのような給水パイプ5
1によれば、透水性フィルム35,37の全幅にわたり
水を滴下させて、透水性フィルム35,37に水を浸透
させることにより導電性を付与することができる。
【0028】なお、給水手段は上記のような構成の給水
パイプに限らず、例えば霧を吹き付ける噴霧器のような
ものでも良く、また水を収容した槽内を透水性フィルム
が通過するように構成しても良い。
【0029】さらに前記第2の透水性フィルム37にお
ける入口側案内ローラ29に対応する位置付近の上方に
は、加熱対象となる混練食品材料、例えば魚肉すり身を
連続的に糸状に押出してこれを第2の透水性フィルム3
7上に連続的に供給するための押出供給手段45の押出
しノズル47が設けられている。
【0030】ここで押出供給手段45は、図2、図3中
に示したように、その上部開口部より食品材料が投入さ
れるホッパー90を有し、該ホッパー90の底部には加
圧ギヤポンプあるいは押出用スクリュー軸等からなる加
圧手段91が設けられ、この加圧手段91の出口側(高
圧側)には前記押出しノズル47が設けられている。こ
の押出ノズル47は、例えば円形断面を有する小孔状の
多数のノズル口(図示せず)を直線状に列設したもので
ある。このようにして供給手段45は、ホッパー90に
投入された混練食品材料、例えば魚肉すり身を加圧手段
91の加圧力により、押出しノズル47から糸状に押出
して、これを連続的に電極列5上に供給可能となるよう
に構成されている。
【0031】図3には、前記電極列5に関しての電気的
構成、特にローラ状電極5B〜5Mに対する給電手段2
7の具体例を示す。
【0032】図3において、電極列5を構成するローラ
状電極5A〜5Nのうち、アースされた両端の電極5
A,5Nを除いたローラ状電極5B〜5Mは、交互に電
圧調整器81の一方の出力端子81Aおよび他方の出力
端子81Bに接続されている。そして前記電圧調整器8
1には、電源49からの電源電圧が供給されて、出力電
圧を調整可能となるように構成されている。なお電源4
9としては、1kHz〜400kHz程度の高周波電源
を用いることが望ましい。
【0033】以上のような図1〜図3に示される加熱製
造装置を用いて、粘性を有する混練食品材料例えば魚肉
すり身を素材として用いて、糸状食品を製造する状況
を、図4を参照しつつ説明する。なお図4に示されるロ
ーラ状電極「5B」は、ローラ状電極5B,5D,5
F,5H,5J,5Lを代表して示し、ローラ状電極
「5C」は、ローラ状電極5C,5E,5G,5I,5
K,5Mを代表して示す。
【0034】押出供給手段45の押出しノズル47から
魚肉すり身43が糸状に押出されれば、その糸状の魚肉
すり身43は電極列5上の第2の透水性フィルム37上
にその走行方向に沿って載った状態で、第1および第2
の透水性フィルム35,37の走行に伴ない、図1〜図
3の右方へ連続的に移動する。
【0035】ここで、第1の透水性フィルム35および
第2の透水性フィルム37には、給水パイプ51から滴
下された水が浸み込んでおり、これによって導電性が付
与されている。なお魚肉すり身43からの水分だけで充
分な導電性が与えられる場合には、給水パイプ51から
水を滴下するには及ばない。また給水パイプ51から滴
下するのは水に限らず、例えば食塩水など透水性フィル
ムに導電性を付与するに足りる液体であれば良い。
【0036】上述のようにして第1および第2の透水性
フィルム35,37に導電性が与えられた状態では、電
極列5の各ローラ状電極5A〜5Nのうち両端のローラ
状電極5A,5Nを除いたローラ状電極5B〜5Mのそ
れぞれの間に前記給電手段27によって与えられる高周
波電圧により、各ローラ状電極5B〜5Mから両透水性
フィルム37,35を介し、第2の透水性フィルム37
上の糸状魚肉すり身43に高周波電流が流れ、これによ
って糸状魚肉すり身43の有する電気抵抗により糸状魚
肉すり身43自体が発熱する。すなわち、ジュール熱に
よる通電加熱がなされ、糸状魚肉すり身43が次第に固
化(ゲル化)していく。
【0037】なお電極列5の両端のローラ状電極5A,
5Nはアースされているから、糸状魚肉すり身43に流
れる高周波電流が、その糸状魚肉すり身43内を伝って
前工程や後工程に流れてしまうことがなく、そのため作
業の安全性を確保することができる。
【0038】以上のようにして電極列5の右端まで移動
せしめられた通電加熱済みの糸状の魚肉すり身43は、
蟹風蒲鉾を製造する場合には、その一部を互いに接着し
て巻込んだりあるいは束ねたりするための工程へ移送さ
れる。
【0039】以上の実施例においては、透水性フィルム
として比較的厚い第1の透水性フィルム35と、薄質で
あるが表面が平滑なセロハン等からなる第2の透水性フ
ィルム37とを重ね合わせて用いており、この場合第1
の透水性フィルム35は各ローラ状電極間で糸状の魚肉
すり身が極端に垂れ下がってしまうことを防止するため
の補強・支持部材として機能し、一方第2の透水性フィ
ルム37は表面が平滑で魚肉すり身の剥離性が良好であ
るため、通電加熱済みの魚肉すり身を次工程へ移送する
ために容易に剥離させることができる。
【0040】但し、セロハン等の薄質な透水性フィルム
37でも充分に魚肉すり身を支持できる場合には、第1
の透水性フィルムは省いても良く、また場合によっては
セロハン等の薄質な透水性フィルムを2枚重ねにしても
良い。
【0041】また図1では給電手段27から軸受部材1
3、支軸7を経てローラ状電極5B〜5Mに給電するよ
うに構成しているが、ローラ状電極5B〜5Mもしくは
それらの支軸7に図示しない給電ローラもしくは給電ブ
ラシ等の給電体を接触させることによってローラ状電極
5B〜5Mに給電するように構成しても良い。
【0042】さらに前記実施例では、電極列5内のロー
ラ状電極間のみに電圧を印加するようにしているが、場
合によっては図5に示すように電極列5内のローラ状電
極間のみならず、押出ノズル47と電極列5における上
流端側のローラ状電極(但し実施例では最上流端のロー
ラ状電極5Aはアースされるから、最上流端から2番目
のローラ状電極5B)との間に電圧を印加しても良い。
この場合、ローラ状電極間への電圧を調整する電圧調整
器81とは別に電圧調整器82を設け、ローラ状電極間
の電圧とは別に電圧を調整し得るように構成することが
望ましい。なお押出ノズル47とローラ状電極5Bとの
間に電圧を印加する場合、押出ノズル47自体を導電材
料で構成して押出ノズル自体を電極としても、あるいは
押出ノズル47の一部に別途電極を設けたり、ノズル口
の部分のみを導電材料で構成してそのノズル口を電極と
したりすればよい。
【0043】図5に示す例では、押出ノズル47とロー
ラ状電極5Bとの間にも電圧が印加されることから、押
出ノズル47ら糸状に押出された魚肉すり身43は、そ
の押出直後から通電加熱されることになる。
【0044】なお以上の説明では、蟹風蒲鉾を製造する
ための魚肉すり身を例にとって説明したが、“しらた
き”もしくは“糸こんにゃく”を製造する場合にも適用
できることは勿論である。すなわちこんにゃく粉とデン
プンとを攪拌して膨潤させ、さらに石灰を添加して混練
してなるこんにゃく混練材料を前記押出供給手段45の
ホッパー90に投入し、加圧手段91の加圧力によって
押出ノズル47からこんにゃく混練材料を糸状に押出
し、前記同様に電極列5のローラ状電極5B〜5M間に
電圧を印加(あるいはさらに図5に示すように押出ノズ
ル47とローラ状電極5Bとの間にも電圧を印加)すれ
ば、糸状のこんにゃく混練材料は次第に加熱されてゲル
化し、そのまま“しらたき”あるいは“糸こんにゃく”
となる。
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【発明の効果】この発明の糸状食品の連続加熱製造装置
によれば、蟹風蒲鉾の素材となる糸状の魚肉練製品、そ
のほか“しらたき”もしくは“糸こんにゃく”などの糸
状食品を製造するにあたって、原料となる混練食品材料
を糸状に加工する工程と加熱する工程とを続けて連続的
に行なうことができ、しかも混練食品材料に対する加熱
が通電加熱によって得られるため、内部から温度上昇す
るから、加熱に要する時間が短かく、かつ設備の全長を
短かくすることができる。さらにこの発明の装置によれ
ば、帯状の食品材料を機械的にカッター等により切断す
る場合と異なり、最終的に得られる糸状食品の断面が四
角形状に限らず、円形断面などとすることができるた
め、食品材料の用途の制約も少なくなるという効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明による糸状食品の連続加熱製造
装置の一例を示す部分切欠平面図である。
【図2】図1のX−X線における縦断面図である。
【図3】図1に示される装置における給電手段を示す略
解図である。
【図4】請求項1の発明による装置によって混練食品材
料を加熱している状況の一例を説明するための略解図で
ある。
【図5】請求項1の発明による装置の給電手段の他の例
を示す略解図である。
【符号の説明】
5 電極列 5A〜5N ローラ状電極 15 回転駆動手段 27 給電手段 35 第1の透水性フィルム 37 第2の透水性フィルム 43 魚肉すり身(糸状混練食品材料) 45 押出供給手段 49 電源
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/01 A23L 1/212 A23L 1/325 101 - 103 JICSTファイル(JOIS) 食品関連文献情報(食ネット)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ少なくとも外周面を導電性材料
    で構成した複数のローラ状の電極が、所定間隔を置いて
    互いに平行かつ水平に配列されてなる電極列と; 前記電極列内におけるローラ状電極の並ぶ方向に隣り合
    うローラ状電極間に電圧を印加するための給電手段と; 前記各ローラ状電極を回転させるための回転駆動手段
    と; 前記電極列上に掛けられて、ローラ状電極の回転に伴な
    って走行し得る透水性フィルムと; 糸状食品の素材となる混練食品材料を糸状に押出し、こ
    れを前記透水性フィルムの走行方向に沿って前記電極列
    の一端側において透水性フィルム上に連続的に供給する
    押出供給手段; とを有してなり、 前記透水性フィルム上の空間が開放されており、その透
    水性フィルム上に連続的に供給された糸状混練食品材料
    に対して各ローラ状電極から透水性フィルムを介して
    糸状混練食品の走行方向に沿って電流を流し、これによ
    り糸状混練食品材料を連続的に通電加熱するようにした
    ことを特徴とする糸状食品の連続加熱製造装置。
  2. 【請求項2】 前記押出供給手段が、前記電極列の一端
    側の上方に前記透水性フィルムから離れて設けられた押
    出ノズルによって構成されており、さらに前記給電手段
    が、電極列内の各ローラ状電極間のほか、電極列の一端
    付近のローラ状電極と前記押出ノズルとの間にも電圧を
    印加するように構成した、請求項1に記載の糸状食品の
    連続加熱製造装置。
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