JP3278125B2 - 帯状食品の製造装置 - Google Patents

帯状食品の製造装置

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JP3278125B2 JP33068394A JP33068394A JP3278125B2 JP 3278125 B2 JP3278125 B2 JP 3278125B2 JP 33068394 A JP33068394 A JP 33068394A JP 33068394 A JP33068394 A JP 33068394A JP 3278125 B2 JP3278125 B2 JP 3278125B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、粘度の低い半固体状
あるいは液体状の食品材料を、帯状の形態で加熱加工す
るための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように蒲鉾やちくわ、はんぺん等
の練製品の製造にあたっては、魚肉すり身に調味料等を
添加して調整、混練し、成形して加熱することが行なわ
れている。このような練製品の製造工程における加熱前
の状態では、食品材料は比較的粘性の高い半固体状とな
っている。また一方、薄焼き卵や厚焼き卵等の製造にお
いては、生卵を撹拌して液状にした液卵、あるいはそれ
に出し汁、調味料等を添加したもの(以下これらを便宜
上“液卵”と記す)を加熱板もしくは支持板上に流して
ある厚みとし、その状態で適宜の加熱手段により加熱し
て薄焼き卵あるいは厚焼き卵とすることが行なわれてお
り、このような過程において、加熱前の液卵は液体状と
なっている。
【0003】ところで前述のような練製品のうちでも
“蟹風蒲鉾”あるいは“蟹蒲鉾”と通称される魚肉練製
品は、蟹肉状に引き裂き容易で、食感が蟹肉に似てお
り、また食べ易いところから、その消費量が増大してい
る。このような蟹風蒲鉾の製造方法としては、一般に魚
肉すり身に調味料等を添加して調整、混練した後、これ
を帯状に成形し、得られた高粘度の半固体状の帯状中間
製品の段階で蒸し機により高温水蒸気によって加熱し、
その後、帯状中間製品に多数の切れ目(スリット)を入
れるのが通常である。ところがこのような蟹風蒲鉾の製
造過程において、従来の蒸し機により帯状中間製品を加
熱する工程では、加熱に長時間を要し、また蒸し機自体
も長大化せざるを得ず、そのため生産性を阻害すると同
時に製造コストの増大を招かざるを得ない問題があっ
た。
【0004】すなわち従来一般の蟹風蒲鉾の加熱工程で
は、帯状の中間製品を連続的に蒸し機内に送り込み、蒸
し機内で連続的に走行させながら高温水蒸気により加熱
するのが通常であるが、この場合加熱完了まで2分程度
の長時間を要し、一方通常のライン速度は6〜8m/分
であるから、蒸し機の長さは10〜15mも必要となっ
ている。
【0005】そこで本願の発明者は、蟹風蒲鉾の中間製
品の如く粘性を有する帯状の食品について、短時間で加
熱し得るようになし、これによって加熱設備の短尺化、
小型化を図る目的で、通電加熱(ジュール加熱)を用い
た帯状食品の製造装置を特願平6−98081号(特開
平7−274907号)において提案している。
【0006】上記提案の製造装置は、基本的には図1
7、図18に示されるように、外周面を導電性材料で構
成した複数のローラ状の電極5A〜5Hが所定間隔を置
いて互いに平行かつ水平に配列されてなる電極列5と、
電極列5上に掛けられてローラ状電極の回転に伴なって
走行し得る2枚の透水性フイルム35,37より構成さ
れる。ここで透水性フイルム35は、例えば木綿の布か
らなる無端環状のものであって、入口側案内ローラ2
9、電極列5(各ローラ状電極5A〜5H)および下側
案内ローラ31,33の全体に巻き掛けられている。一
方透水性フイルム37は、例えばセロハンからなるもの
であって、繰出しロール39から繰出されて、透水性フ
イルム35の上面に沿わされた状態で透水性フイルム3
5とともに走行し、巻取ロール41に巻取られる。各ロ
ーラ状電極は回転駆動手段15により回転可能に構成さ
れており、電極列5の一端側には透水性フイルム35,
37上に帯状に食品材料を連続的に供給する供給手段4
5が配置されている。電極列5のローラ状電極5B〜5
Gはリード線25B〜25G等を介して図示しない給電
手段に接続されている。
【0007】上記装置は、透水性フイルム上に供給され
た帯状食品材料に対して各ローラ状電極から透水性フイ
ルムを介して電流を流し、これによって帯状食品材料を
通電加熱するものであるが、これにより例えば魚肉すり
身を通電加熱している状況の一例を図19に示す。
【0008】図19の例において、電極列内における各
ローラ状電極の並ぶ方向に隣り合うローラ状電極、例え
ばローラ状電極5B,5Cの上面側にはブリッジ状に2
枚の透水性フイルム35,37が位置しており、その透
水性フイルム35,37上に粘性を有する帯状の食品材
料、たとえば魚肉すり身43が載置され、ローラ状電極
5B,5Cの回転に伴って透水性フイルム35,37が
前進移動し、かつその上の魚肉すり身43も前進移動す
る。ここで、ローラ状電極5B,5C上の透水性フイル
ム35,37には、適宜の給水手段により水等を滴下、
スプレーするなどして導電性が付与される。したがって
電極5B,5C間に電圧を印加しておけば、電極5B,
5Cから透水性フイルム35,37を介して魚肉すり身
43に電流が流れ、その魚肉すり身43の有する抵抗に
より発熱して加熱されることになる。
【0009】このような帯状食品の加熱装置を魚肉練製
品の製造に適用すれば、魚肉すり身材料を内部から通電
発熱により加熱するため、均一に加熱された高品質の製
品を得ることができ、また加熱効率が高いため、従来の
蒸し機を用いた場合と比較して加熱時間を格段に短く
し、これに伴なって加熱装置の全長を格段に短くして、
設備のコンパト化を図ることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のような帯状食品
の加熱装置によれば、一般的な蟹風蒲鉾の製造では特に
問題なく、高能率で加熱処理を行なうことができる。し
かしながら薄焼き卵あるいは厚焼き卵の製造に前述のよ
うな装置を適用しようとした場合、次のような問題があ
ることが判明した。
【0011】すなわち、薄焼き卵等の原料となる液卵
(出し汁等を添加したものを含む)は、ほとんど液体状
であって、液体としては高粘度を有しているが、蒲鉾等
の練製品の加熱前の半固体状すり身と比較すれば、格段
にその粘度が低い。そのため前記提案の装置を用いて液
卵を加熱しようとしても、液卵を透水性フイルム上に供
給した際に、その液卵が透水性フイルム上でただちに大
きく拡がって、透水性フイルムの両端側から流れ落ちて
しまい、その結果円滑に加熱することができず、また液
卵がローラ状電極等の部材を汚してしまって、故障の原
因となってしまう。したがって実際上は液卵の如き液体
状の食品材料や、そのほか粘度の低い半固体状の食品材
料については、前記提案の装置を用いて加熱することは
困難と考えられていた。
【0012】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、前述の特願昭6−98081号(特開平7−
274907号)の提案の加熱装置をさらに改良して、
液卵の如き液体状の食品材料やそのほか粘度の低い半固
体状の食品材料についても、帯状の状態で円滑に通電加
熱し得るようにした装置を提供することを目的とするも
のである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述のような課題を解決
するため、この発明の帯状食品の加熱装置では、基本的
には透水性フイルム上へ加熱対象となる材料の供給位置
付近に、液体状もしくは半固体状の食品材料の流れ出し
を防止するための堰部材を設けるかもしくはその堰部材
に相当する堰を電極に形成することとした。
【0014】具体的には、請求項1の発明の帯状食品の
加熱装置は、それぞれ少なくとも外周面を導電性材料で
構成した複数のローラ状の電極が、所定間隔を置いて互
いに平行かつ水平に配列されてなる電極列と、前記電極
におけるローラ状電極の並ぶ方向に隣り合うローラ状
電極間に電圧を印加するべく各ローラ状電極に給電する
ための給電手段と、前記各ローラ状電極を回転させるた
めの回転駆動手段と、前記電極列上に掛けられて、ロー
ラ状電極の回転に伴なって走行し得る透水性フイルム
と、前記電極列の一端側において前記透水性フイルム上
に液体状もしくは半固体状の食品材料を連続的に帯状に
供給する供給手段とを有してなり、前記電極列の一端側
において透水性フイルム上に連続的に供給された食品材
料を透水性フイルムの走行に伴なって電極列の他端側へ
向けて連続的に移送させるとともに、その食品材料に対
して前記各ローラ状電極から透水性フイルムを介し食品
材料の走行方向に沿って電流を流し、これによって食品
材料を連続的に通電加熱するようにした帯状食品の製造
装置において、前記透水性フイルムの上面側には、少な
くとも前記供給手段の近傍の位置に、透水性フイルム上
の食品材料の幅方向両側に対向する枠状の堰部材が設け
られていることを特徴とするものである。
【0015】また請求項2の発明の帯状食品の加熱装置
は、それぞれ少なくとも外周面を導電性材料で構成した
複数のローラ状の電極が、所定間隔を置いて互いに平行
かつ水平に配列されてなる電極列と、前記電極列におけ
るローラ状電極の並ぶ方向に隣り合うローラ状電極間に
電圧を印加するべく各ローラ状電極に給電するための給
電手段と、前記各ローラ状電極を回転させるための回転
駆動手段と、前記電極列上に掛けられて、ローラ状電極
の回転に伴なって走行し得る透水性フイルムと、前記電
極列の一端側において前記透水性フイルム上に液体状も
しくは半固体状の食品材料を連続的に帯状に供給する供
給手段とを有してなり、前記電極列の一端側において透
水性フイルム上に連続的に供給された食品材料を透水性
フイルムの走行に伴なって電極列の他端側へ向けて連続
的に移送させるとともに、その食品材料に対して前記各
ローラ状電極から透水性フイルムを介し食品材料の走行
方向に沿って電流を流し、これによって食品材料を連続
的に通電加熱するようにした帯状食品の製造装置におい
て、前記電極列を構成する各ローラ状電極のうち、少な
くとも前記供給手段の近傍の1つまたは複数の電極の上
面に、前記透水性フイルムの走行方向に沿う溝部が形成
されて、その溝部における両側の立上り壁が堰とされて
いることを特徴とするものである。
【0016】さらに請求項3の発明の帯状食品の加熱装
置は、複数の電極が所定間隔を置いて互いに平行かつ水
平となるように配列されてなる電極列と、前記電極列
おける電極の並ぶ方向に隣り合う電極間に電圧を印加す
るべく各電極に給電するための給電手段と、前記電極列
上に各電極の並ぶ方向に沿って走行可能に配置された透
水性フイルムと、前記透水性フイルムを各電極の並ぶ方
向に沿って走行させるための走行駆動手段と、前記電極
列の一端側において前記透水性フイルム上に液体状もし
くは半固体状の食品材料を連続的に帯状に供給する供給
手段とを有してなり、前記電極列の一端側において透水
性フイルム上に連続的に供給された食品材料を透水性フ
イルムの走行に伴なって電極列の他端側へ向けて連続的
に移送させるとともに、その帯状食品材料に対して前記
各電極から透水性フイルムを介し食品材料の走行方向に
沿って電流を通し、これによって食品材料を連続的に通
電加熱するようにした帯状食品の製造装置において、前
記透水性フイルムの上面側には、少なくとも前記供給手
段の近傍の位置に、透水性フイルム上の食品材料の幅方
向両側に対向する枠状の堰部材が設けられていることを
特徴とするものである。
【0017】そしてまた請求項4の発明の帯状食品の加
熱装置は、複数の電極が所定間隔を置いて互いに平行か
つ水平となるように配列されてなる電極列と、前記電極
における電極の並ぶ方向に隣り合う電極間に電圧を印
加するべく各電極に給電するための給電手段と、前記電
極列上に各電極の並ぶ方向に沿って走行可能に配置され
た透水性フイルムと、前記透水性フイルムを各電極の並
ぶ方向に沿って走行させるための走行駆動手段と、前記
電極列の一端側において前記透水性フイルム上に液体状
もしくは半固体状の食品材料を連続的に帯状に供給する
供給手段とを有してなり、前記電極列の一端側において
透水性フイルム上に連続的に供給された食品材料を透水
性フイルムの走行に伴なって電極列の他端側へ向けて連
続的に移送させるとともに、その食品材料に対して前記
各電極から透水性フイルムを介し食品材料の走行方向に
沿って電流を通し、これによって食品材料を連続的に通
電加熱するようにした帯状食品の製造装置において、前
記電極列を構成する各電極のうち、少なくとも前記供給
手段の近傍の1つまたは複数の電極の上面に、前記透水
性フイルムの走行方向に沿う溝部が形成されて、その溝
部における両側の立上り壁が堰とされていることを特徴
とするものである。
【0018】なおこの発明において帯状食品とは、最終
製品の状態で帯状のものに限らず、中間製品の状態での
み帯状のものも指称することとする。
【0019】なおまた、この発明において透水性フイル
ムとは、例えばセロハン、紙、布、不織布等のように水
分を吸収する性質を有する膜状もしくはシート状のもの
であれば如何なるものでも良く、通常、親水性フイル
ム、吸水性フイルム、あるいは保水性フイルム等と称さ
れる種々の膜材、シート材を用いることができ、これら
を総称して透水性フイルムと称している。なお透水性フ
イルムは1枚でも、あるいは2枚以上を重ね合わせて用
いても良く、また2枚以上を重ね合わせる場合、異種の
透水性フイルムを用いても良い。
【0020】
【作用】請求項1の発明の装置においては、電極列を構
成する各ローラ状電極が一斉に所定方向へ回転すること
によって、その電極列上に掛けられた透水性フイルムも
所定方向へ走行することになる。そして液卵等の如き液
体状の食品材料(但し液体としては高粘度のもの)もし
くは粘度の低い半固体状の食品材料が、供給手段によっ
て電極列の一端側において透水性フイルム上に帯状に供
給されれば、その帯状食品材料は透水性フイルム上に載
置された状態で、透水性フイルムの走行に伴なって各ロ
ーラ状電極の並ぶ方向へ移動することになる。
【0021】ここで供給手段による透水性フイルム上へ
の食品材料の供給位置附近には食品材料の両側に対向す
る枠状の堰部材が設けられているため、液体状もしくは
半固体状の食品材料が透水性フイルム上で大きく拡がっ
て流れ出てしまうことをその堰部材によって防止するこ
とができ、したがって所定の幅の帯状の状態で移送する
ことができる。なお透水性フイルムには、予め適宜の給
水手段により水(あるいは塩水)を含ませて、導電性を
付与しておいても良いが、外部から給水しなくても透水
性フイルムに食品材料の水分が浸み込んで導電性が付与
されることもあり、その場合には給水手段は不要とな
る。
【0022】上述のようにして透水性フイルムに導電性
が付与された状態で、各ローラ状電極の並ぶ方向に隣り
合う各ローラ状電極間に加えられる高周波電圧により、
ローラ状電極から透水性フイルムを介してその透水性フ
イルム上の食品材料にその走行方向に沿って高周波電流
が流れ、その食品材料の有する電気抵抗によって発熱
し、すなわちいわゆるジュール熱による通電加熱がなさ
れる。このような通電加熱によれば、食品材料の内部か
らその電気抵抗により発熱するため、従来の蒸し機の如
く外側から高温水蒸気により加熱する場合と比較して格
段に昇温速度が速く、そのため加熱に要する時間も短縮
される。その結果、仮にライン速度が同じであれば、加
熱設備の長さも格段に短くて済む。本発明者等の実験に
よれば、加熱に要する時間を従来の一般的な蒸し機と比
較して1/5以下に短縮し、その結果加熱設備の長さを
著しく短縮できる。
【0023】なお液卵の如き液体状もしくは半固体状の
食品材料であっても、加熱が進めば次第に固体状に変化
(高粘度化)して行くから、前述の堰部材は供給手段の
位置近傍(すなわち透水性フイルム上に食品材料が供給
される位置附近)のみに設けておけば足りる。但し、ロ
ーラ状電極の並ぶ方向の全長にわたって堰部材を設けて
おいても良いことは勿論である。
【0024】また請求項2の発明の場合は、請求項1の
装置における電極列における少なくとも材料供給位置付
近の電極の上面に、透水性フイルムの走行方向に沿って
溝部が形成されて、その溝部の両側の立上り壁が堰とさ
れている。この場合、その電極列上に掛けられている透
水性フイルムの食品材料を載置する面にも溝部が形成さ
れ、またそれに伴なって堰状の部分が透水性フイルムに
形成されることになる。したがって、上記請求項1にお
けると同様に、その透水性フイルム上に供給された液体
状もしくは半固体状の食品材料が拡がって流れ出てしま
うことを防止することができる。
【0025】さらに請求項3の発明の装置の場合は、電
極列上に位置する透水性フイルム自体が走行駆動手段に
よって電極の並ぶ方向に走行せしめられる。したがって
電極列の一端側において透水性フイルム上に液卵等の如
き液体状の食品材料もしくは半固体状の食品材料が帯状
に供給されれば、前記同様にその食品材料が透水性フイ
ルム上に載置された状態で、透水性フイルムとともに電
極の並ぶ方向へ移動することになる。そして各電極の並
ぶ方向に隣り合う各電極間に高周波電圧を加えれば、前
記同様に電極から透水性フイルムを介して食品材料に高
周波電流が流れ、ジュール熱による通電加熱がなされ
る。ここで、この請求項3の発明の場合も、請求項1の
発明の場合と同様に堰部材が設けられているから、前記
同様にその堰部材によって液体状もしくは半固体状の食
品材料が拡がって流れ出てしまうことを防止できる。
【0026】また請求項4の発明の装置では、請求項2
の発明の場合と同様に電極に溝部が形成されてその両側
の立上り部分が堰とされており、したがって請求項2の
発明と同様に透水性フイルムの上面にも溝部、堰が形成
されて、液体状もしくは半固体状の食品材料が拡がって
流れ出ることを防止できる。
【0027】
【実施例】図1〜図4には、この発明の一実施例の帯状
食品の製造装置を示す。なお図1〜図4に示す実施例で
は、前述の透水性フイルムとしては、2枚のものを用い
た例、すなわち後述するように布あるいは不織布等から
なる比較的厚い透水性フイルムからなる無端環状のベル
ト状の第1の透水性フイルム35と、相対的に薄質でか
つ表面が平滑なセロハン等からなる第2の透水性フイル
ム37とを重ね合わせて用いた例を示す。
【0028】平行一対の枠板1,3間には、複数本(図
示の例では8本)のローラ状電極5A〜5Hが同一水平
面上において互いに平行となるように並列状に配列され
て、電極列5が構成されている。この電極列5を構成す
る各ローラ状電極5A〜5Hは、少なくとも外周面が導
電性材料によって構成されていれば良いが、図示の例で
は各ローラ状電極5A〜5Hはその両側から突出する支
軸7,9の部分も含めて全体が導電性の金属材料によっ
て構成されているものとする。
【0029】各ローラ状電極5A〜5Hは、それぞれ両
側の枠板1,3に対して電気的に絶縁された状態で回転
可能に支持されている。すなわち、両側の枠板1,3に
はそれぞれ各ローラ状電極5A〜5Hの両側から突出す
る支軸7,9に対応して、それぞれ樹脂等からなる絶縁
材11,12を介し複数の金属製軸受部材13,14が
設けられており、これらの軸受部材13,14に支軸
7,9が回転自在に挿着されている。
【0030】さらに前記各ローラ状電極5A〜5Hはそ
れぞれその一方の側から、回転駆動手段15によって軸
中心に回転駆動されるようになっている。すなわち、枠
板3の一方の端部側にはモータや減速ギヤ等からなる駆
動装置17が取付けられ、この駆動装置17から突出す
る駆動軸19が前記ローラ状電極5A〜5Hの並ぶ方向
と平行に延長され、その駆動軸19に電気絶縁性の樹脂
等からなる複数の傘歯車21が各ローラ状電極5A〜5
Hに対応して取付けられ、一方各ローラ状電極5A〜5
Hの一方の側の支軸9が枠板3の外側へ延長されて、そ
の部分の支軸9にそれぞれ傘歯車23が取付けられ、そ
して傘歯車21と傘歯車23とが噛合わされて、回転駆
動手段15が構成されている。したがってこの回転駆動
手段15においては、駆動装置17によって駆動軸19
が回転せしめられれば、傘歯車21,23を介して各ロ
ーラ状電極5A〜5Hが一斉に同方向へ等速で回転せし
められることになる。
【0031】また各ローラ状電極5A〜5Hの支軸7を
枠板1に回転可能に支持するための軸受部材13には、
それぞれリード線25A〜25Hが接続されており、こ
れらのリード線25A〜25Hのうち、両端側のローラ
状電極5A,5Hに対応するリード線25A,25Hは
アースされており、それ以外のリード線25B〜25G
は、後に改めて説明する図4に示すように、給電手段2
7に接続されている。
【0032】また前記枠板1,3の間には、電極列5に
おけるローラ状電極5Aの側の延長位置に、各ローラ状
電極5A〜5Hと平行となるように入口側案内ローラ2
9が回転自在に設けられている。さらに図2に示すよう
に、電極列5におけるローラ状電極5Aの側の下方に
は、下側案内ローラ31が各ローラ状電極5A〜5Hと
平行となるように回転可能に設けられており、一方電極
列5におけるローラ状電極5Hの側の下方には下側案内
ローラ33が各ローラ状電極5A〜5Hと平行となるよ
うに回転可能に設けられている。
【0033】そして前記入口側案内ローラ29、電極列
5(各ローラ状電極5A〜5H)および下側案内ローラ
31,33の全体には、布もしくは不織布等からなる無
端環状の第1の透水性フイルム35が回巡走行可能に巻
き掛けられている。ここで、各ローラ状電極5A〜5H
が一斉に同方向へ等速で回転すれば、それに伴なって第
1の透水性フイルム35も一定方向へ回巡走行すること
になる。
【0034】さらに前記第1の透水性フイルム35の外
周面上には、その第1の透水性フイルム35とともに回
巡走行可能となるように、セロハン等の表面が平滑な無
端環状の第2の透水性フイルム37が配置されている。
すなわちこの第2の透水性フイルム37は、第1の透水
性フイルム35の外周面(電極列5上においては第1の
透水性フイルム35の上面)に接しつつ、第1の透水性
フイルム35と同じく前記入口側案内ローラ29、電極
列5(各ローラ状電極5A〜5H)および下側案内ロー
ラ31,33の全体に巻き掛けられた状態で第1の透水
性フイルム35とともに同一方向へ回巡走行するように
なっている。
【0035】ここで、無端環状の第1および第2の透水
性フイルム35,37が回巡走行する経路の内側でかつ
電極列5の下方の適宜位置には、透水性フイルム35,
37に導電性を付与するための水あるいは塩水等を供給
する給水手段としての給水パイプ51が、透水性フイル
ムの幅方向に延長配設されている。給水パイプ51はホ
ースを介して給水タンクに接続されており(ホース、給
水タンクの図示は省略する)、かつその給水パイプ51
の下部には、透水性フイルムの全幅にわたって複数の穴
が形成されている。したがってこのような給水パイプ5
1によれば、透水性フイルム35,37の全幅にわたり
水を滴下させて、透水性フイルム35,37に水を浸透
させることにより導電性を付与することができる。
【0036】なお、給水手段は上記のような構成の給水
パイプに限らず、例えば霧を吹き付ける噴霧器のような
ものでも良く、また水を収容した槽内を透水性フイルム
が通過するように構成しても良い。
【0037】さらに前記第2の透水性フイルム37にお
ける入口側案内ローラ29に対応する位置付近の上方に
は、加熱対象となる食品材料43、例えば液卵を第2の
透水性フイルム37上に連続的に帯状に供給するための
供給手段45のノズル47が設けられている。
【0038】ここで供給手段45は、図2中に示したよ
うに、その上部開口部より食品材料が投入されるホッパ
ー90を有し、このホッパー90の底部にはスクリュー
軸91が装着される。該スクリュー軸91は、モータや
減速ギヤ等からなるスクリュー駆動手段92により回転
させられる。スクリュー軸91の回転に伴ないスクリュ
ーにより食品材料が押出される端部は、供給配管93の
一端に接続され、その供給配管93の他端は、ノズル4
7に接続されている。このようにして供給手段45は、
スクリュー軸91の回転により、ノズル47から食品材
料を連続的に透水性フイルム37上に供給可能となるよ
うに構成されている。なお加熱対象となる食品材料の粘
度が極端に低い場合には、スクリュー軸91およびスク
リュー駆動手段92の機構は不要であり、供給配管93
等の適宜位置にコックを設けて、そのコックの開閉によ
り自重により食品材料の供給を行なうような構成として
も良い。
【0039】ここで透水性フイルム37上の供給手段4
5のノズル47が設けられる部位には、平面的に見てコ
の字の枠状を存する絶縁性材料からなる堰部材200が
設置されている。堰部材200は、透水性フイルム37
上において、コの字の縦棒にあたる部位200Aを、入
口側案内ローラ29の近傍に透水性フイルム37の幅方
向と平行となるように置き、その縦棒の部位200Aと
平面で見て直角をなすコの字の横棒にあたる2辺の部位
200B,200Cを、透水性フイルム37の走行方向
と平行となるように置き、さらに供給手段45のノズル
47をそのコの字の内側に位置させるように設置されて
いる。なお堰部材200は、例えば図3に示すように、
その上面の適宜箇所に取り付けられた2本のアーム20
1により、前述した両側の枠板1,3に対して固定され
ている。このとき堰部材200は、その裏面(透水性フ
イルム37の表面に対する面)が、透水性フイルム37
の表面と僅かに接触するように設置されている。なお前
記ノズル47には、食品材料の温度を検出するために温
度センサ94と温度検出回路95よりなる温度検出手段
の温度センサ94が設けられている。
【0040】図4には、前記電極列5におけるローラ状
電極5B〜5Gに対応する給電手段27の具体例を示
す。
【0041】図4において、ローラ状電極5Bとそれに
対して一つ置いた位置のローラ状電極5D、さらに一つ
置いた位置のローラ状電極5Fは電圧調整器81の一方
の出力端子81Aに共通に接続され、ローラ状電極5
C,5E,5Gは電圧調整器81の他方の出力端子81
Bに共通に接続されている。電圧調整器81には高周波
電源49からの電源電圧が加えられて、出力電圧を調整
可能となるように構成されている。そして電圧調整器8
1には、前述の温度検出手段からの温度検出信号が入力
されるようになっている。すなわち、前述の温度センサ
94は温度検出回路95に接続され、温度センサ94が
設置されるノズル47における食品材料温度に相応する
温度検出信号が、温度検出回路95から電圧調整器81
に与えられるようになっており、したがってその温度検
出信号に応じた出力電圧調整が可能となっている。ここ
で、高周波電源49の周波数としては、1kHz〜40
0kHz程度とすることが望ましい。
【0042】なお両端のローラ状電極5A,5Hはそれ
ぞれ接地(アース)されている。
【0043】以上のような図1〜図4に示される加熱装
置を用いて液体状あるいは半固体状の食品材料43例え
ば液卵を加熱する状況を説明する。
【0044】供給手段45のノズル47から液体状もし
くは半固体状の食品材料43が帯状に供給されれば、そ
の帯状の食品材料43は電極列5上の第2の透水性フイ
ルム37上に載った状態で、第1および第2の透水性フ
イルム35,37の走行に伴ない、図1、図2の右方へ
連続的に移動する。
【0045】ここで供給手段45のノズル47の先端
は、図2に示すように堰部材200のコの字の内側に位
置しているから、ノズル47から押し出された液体状も
しくは半固体状の食品材料43が透水性フイルム37上
からその幅方向両脇へこぼれ出してしまうことや、ある
いは両透水性フイルム35,37の走行速度に対してノ
ズル47からの食品材料43の供給量が多すぎた場合
に、食品材料43が透水性フイルム37の走行方向と逆
方向の入口側案内ローラ29の端部からこぼれ落ちてし
まうことを防止することができる。また透水性フイルム
37上に供給された食品材料43の幅方向の両端部は、
堰部材200のコの字の平行な2本の横棒の部位200
B,200Cの内側に接しつつ、後述する如く両透水性
フイルム35,37の走行とともに通電加熱されて次第
に固化し、自らの形状を保持するに足りるようになるか
ら、両透水性フイルム35,37の走行に伴なって堰部
材200の内側から抜け出た後においても、形が崩れる
ことは防止される。
【0046】なお第2の透水性フイルム37および第1
の透水性フイルム35には、給水パイプ51から滴下さ
れた水が浸み込んでおり、これによって導電性が付与さ
れているか、食品材料43からの水分だけで充分な導電
性が与えられる場合には、給水パイプ51から水を滴下
するには及ばない。また給水パイプ51から滴下するの
は水に限らず、例えば食塩水など透水性フイルムに導電
性を付与するに足りる液体であれば良い。
【0047】上述のようにして第1および第2の透水性
フイルム35,37に導電性が与えられた状態では、電
極列5の各ローラ状電極5A〜5Hのうち両端のローラ
状電極5A,5Hを除いたローラ状電極5B〜5Gのそ
れぞれの間に前記給電手段27によって与えられる高周
波電圧により、各ローラ状電極5B〜5Gから両透水性
フイルム37,35を介し、第2の透水性フイルム37
上の食品材料43に高周波電流が流れ、これによって食
品材料43の有する電気抵抗により食品材料43自体が
発熱する。すなわち、ジュール熱による通電加熱がなさ
れる。そして食品材料43が、液卵の如く蛋白質を主成
分とするかまたは蛋白質を多量に含有するものである場
合、その食品材料43は加熱の進行に伴なって固化して
行き、その粘度が高くなる。そして最終的に薄焼き卵等
となる。
【0048】なお給電手段27により供給される電流を
1kHz〜400kHz程度の高周波電流としておけ
ば、加熱対象である帯状食品材料の、透水性フイルム3
7と接して電極列5の各ローラ状電極5B〜5Gと対す
る面の逆側の面(上面)まで良く通電加熱することがで
きる。すなわち透水性フイルム37上に載置された食品
材料43は、その厚さ方向に均一に通電加熱され、加熱
温度のむらが生じない。
【0049】第2の透水性フイルム37上に供給される
直前のノズル47付近においては、食品材料43の温度
(初期温度)が温度検出手段である温度センサ94およ
び温度検出回路95により検出され、その温度検出値は
電圧調整器81へ入力されるように構成しているから、
例えば食品材料43の温度が低いときにはローラ状電極
5B〜5Gで印加する高周波電圧を高くして加熱量を多
くし、逆に食品材料43の温度が高いときにはローラ状
電極5B〜5Gで印加する高周波電圧を低くして加熱量
を少なくし、これによって食品材料43の初期温度の如
何にかかわらず、常に一定の目標温度に食品材料43を
加熱することができる。ここで、上述のような温度検出
手段による電圧調整は、場合によっては手動調整として
も良い。すなわち温度センサ94による温度検出値を読
取り、その値に応じて電圧調整器81を手動調整しても
良い。
【0050】ここで、電極列5の両端のローラ状電極5
A,5Hはアースされているから、食品材料43に流れ
る高周波電流が、その食品材料43内を伝って前工程や
後工程に流れてしまうことがなく、そのため作業の安全
性を確保することができる。また堰部材200は絶縁性
材料により構成しているから、食品材料43に流れる高
周波電流が、各アーム201を介して外部に漏れること
がない。
【0051】このようにして電極列5の右端まで移動せ
しめられた通電加熱済みの帯状の食品材料43、例えば
薄焼き卵は、適宜の次工程(多数の切れ目を入れるため
のスリット工程あるいは包装工程等)へ移送される。
【0052】なお以上の実施例においては、透水性フイ
ルムとして比較的厚い第1の透水性フイルム35と、薄
質であるが表面が平滑なセロハン等からなる第2の透水
性フイルム37とを重ね合わせて用いており、この場合
第1の透水性フイルム35は各ローラ状電極間で食品材
料が垂れ下がってしまうことを防止するための補強・支
持部材として機能し、一方第2の透水性フイルム37は
表面が平滑で通電加熱されて固化した食品(薄焼き卵
等)の剥離性が良好であるため、通電加熱済みの薄焼き
卵等の食品を、次工程へ移送するために容易に剥離させ
ることができる。
【0053】さらに以上の実施例においては、堰部材2
00をコの字形のものとした。しかし供給手段45によ
り供給する食品材料の単位時間あたりの供給量と両透水
性フイルム35,37の走行速度との関係、あるいはさ
らに食品材料の粘性の程度などより、透水性フイルム3
7上に供給される食品材料が、各透水性フイルム35,
37の走行方向と逆方向の入口側案内ローラ29の側の
端部からこぼれ落ちてしまうおそれがないときには、堰
部材をコの字形とする必要はなく、透水性フイルム37
上に供給される食品材料の幅方向両脇に、互いに平行な
2本の枠材を設置した構成としても良い。
【0054】また堰部材200としては、図5に示すよ
うにゴムやテフロン、シリコン樹脂等の可撓性を有する
材料からなる2本の無端環状の帯状体200D,200
Eによって構成し、これらの2本の帯状体200D,2
00Eを透水性フイルム35,37の外側に相互に平行
となるよう所定間隔を置いて巻掛けた構成としても良
い。この場合各帯状体200D,200Eが、図1〜図
3の実施例における堰部材200の平行な部位200
B,200Cに対応する。なお上述の帯状体200D,
200Eは、場合によっては外側の透水性フイルム37
と内側の透水性フイルム35との間に巻掛けることもで
き、さらに両透水性フイルム35,37の内側に巻掛け
ることもできる。
【0055】図6および図7には、上述の実施例におけ
る堰部材200に代えて、入口側案内ローラ29および
各ローラ状電極5A〜5Hに溝を設けて、その溝により
堰を形成した実施例を示す。この実施例を、ローラ状電
極5Aについて示した図7を参照して説明すると、ロー
ラ状電極5Aには、その外周上の全周にわたり幅広な溝
部210が形成されている。この溝部210はその底面
が平滑な面とされ、その溝部210の両側の立上り壁が
堰210A,210Bとされている。ここで各透水性フ
イルム35,37は、前述のように柔軟な布やセロハン
等からなるから、溝部210においては、その上に掛け
られている各透水性フイルム35,37が、その溝部の
内面に沿って変形し、そのため透水性フイルム37の表
面にも溝部と堰が形成される。そして入口側案内ローラ
29および他のローラ状電極5B〜5Hもローラ状電極
5Aと同様に構成されていることから、透水性フイルム
37は、入口側案内ローラ29からローラ状電極5Hの
間にわたって、その上面に溝部と堰が形成されることに
なる。
【0056】したがって透水性フイルム37上に供給さ
れた食品材料は、上述の堰によって幅方向両脇から透水
性フルム37の外へこぼれ出さないように保持されるこ
とになり、前述の堰部材200を設けた場合と同様の作
用を得ることができる。なお必要に応じて、ローラ状電
極に溝部、堰を設けると同時に、堰部材200を設けて
も良いことはもちろんである。
【0057】図8は、ローラ状電極5Aに溝部210を
形成する場合の他の例を示す。この例においては、ロー
ラ状電極5Aの外周面に、供給手段45のノズル47か
ら供給される食品材料の幅に相当する間隔をおいて、リ
ブ状の2つの拡径部220が形成され、そのリブ状の2
つの拡径部220の間の部分が溝部210とされ、各拡
径部220のそれぞれ対向する側の面が堰210A,2
10Bとされている。入口側案内ローラ29および他の
ローラ状電極5B〜5Hについても前記同様に拡径部2
20を形成して溝部210、堰210A,210Bを形
成することができる。
【0058】このような図8に示す例においても図6、
図7に示す例におけると同様な作用を有することができ
る。
【0059】なお溝部210、堰210A,210B
は、必ずしも入口側案内ローラ29とローラ状電極5A
〜5Hの全てに設ける必要はなく、例えば入口側案内ロ
ーラ29とローラ状電極5A,5Bにのみ溝部、堰を設
けて、その他のローラ状電極5C〜5Hは溝部、堰を有
しない形状、すなわち長さ方向の全長にわたって同径の
形状としても良い。すなわち前述したように、食品材料
は入口側案内ローラ29の付近において供給手段45に
より帯状に供給されて、両透水性フイルム35,37の
走行とともにローラ状電極5Hの方へ移動しつつ通電加
熱され固化するから、供給されたばかりの食品材料が自
らまだその形状を保持し得ない状態においてのみ、溝部
の堰により食品材料を幅方向両脇から支持するような構
成にしても良い。
【0060】なお以上において、セロハン等の薄質な透
水性フイルム37でも充分に液卵等の食品材料を支持で
きる場合には、第1の透水性フイルムは省いても良く、
また場合によってはセロハン等の薄質な透水性フイルム
を2枚重ねにしても良い。
【0061】さらに第1の透水性フイルムは無端環状と
して、第2の透水性フイルムは一方から繰出し、他方で
巻取りを行なうようにしても良く、また第1の透水性フ
イルム、第2の透水性フイルムの両方とも一方から繰出
し、他方で巻取りを行なうようにしても良い。第1の透
水性フイルムを省略する場合に、第2の透水性フイルム
のみを一方から繰出し、他方で巻取りを行なうようにし
ても良いことはもちろんである。
【0062】図9、図10にはこの発明の他の実施例の
帯状食品製造装置を示す。なお図9、図10において図
1〜図4に示される要素と同一の要素については同一の
符号を付す。
【0063】図9、図10において、電極列5は図1〜
図4の実施例と同様に複数のローラ状電極5A〜5Hを
同一水平面上において互いに平行となるように並列状に
配列した構成とされており、かつ各ローラ状電極5A〜
5Hは、前記同様に両側の枠板1,3に対し電気的に絶
縁された状態で支持されている。但しこの実施例では、
ローラ状電極5A〜5Hは、単に回転自在に支持されて
いるだけであって、図1〜図4の実施例の如く回転駆動
されるようには構成されていない。
【0064】電極列5上には透水性フイルム60がロー
ラ状電極5A〜5Hの並ぶ方向へ走行可能に接してい
る。この透水性フイルム60は、帯状をなしかつ全体と
して無端環状に作られたものであって、電極列5におけ
る右端側(ローラ状電極5Hの側)の延長位置に配設さ
れた主動ローラ62および電極列5における左端側(ロ
ーラ状電極5Aの側)の延長位置に配設された入口側案
内ローラを兼ねる従動ローラ64に巻掛けられている。
前記主動ローラ62には、これを回転させて透水性フイ
ルム60を走行させるための走行駆動手段66(例えば
モータや減速ギヤ等からなるもの)が連結されている。
なおここで、電極列5における両端のローラ状電極5
A,5Hは、図1〜図4の実施例と同様にアースされ、
またローラ状電極5B〜5Gは、図1〜図4の実施例と
同様な関係で給電手段27の高周波電源49に接続され
ている(図4参照)。また電極列5に対し従動ローラ6
4の側の位置の上方(透水性フイルム60の上側)に
は、供給手段45のノズル47が設けられており、そし
て透水性フイルム60上の供給手段45のノズル47が
設けられる側には、図1〜図4の実施例と同様に平面的
に見てコの字をなす枠状の絶縁性材料からなる堰部材2
00が設置されている。また無端環状の透水性フイルム
60が回巡走行する内側で、かつ電極列5の下方の適宜
位置には給水手段である給水パイプ51が設けられてい
る。これらの供給手段45および給水手段51について
も、図1〜図4に示される実施例と同様である。また透
水性フイルム60は、前記同様に布やセロハンフイルム
等を用いることができる。
【0065】以上のような図9、図10に示される実施
例においては、走行駆動手段66によって透水性フイル
ム60が電極列5の各ローラ状電極5A〜5Hに接しな
がら回巡走行する。したがってその透水性フイルム60
上に帯状に供給された食品材料43もその透水性フイル
ム60とともに図の左方から右方へ連続移動することに
なる。
【0066】ここでこの実施例においても、堰部材20
0を設置したことにより図1〜図4の実施例と同一の作
用を有することができる。すなわち供給手段45のノズ
ル47の先端は、堰部材200のコの字の内側に位置し
ているから、ノズル47から供給された食品材料43が
透水性フイルム60の上面からその幅方向両脇へ流れ出
してしまうことや、あるいは透水性フイルムの走行速度
に対してノズル47からの食品材料43の供給量が多す
ぎた場合に、食品材料43が透水性フイルムの走行方向
と逆方向の入口側案内ローラを兼ねる従動ローラ64の
端より流れ落ちてしまうことを防止することができる。
【0067】そして高周波電源49から電極列5の各ロ
ーラ状電極5B〜5Gの相互間に高周波電圧を加えれ
ば、各ローラ状電極5B〜5Gから透水性フイルム60
を介して食品材料43に高周波電流が流れて、食品材料
43に対して既に述べたと同様にしてジュール熱による
通電加熱がなされ、その後次工程へ移送される。
【0068】なお図9、図10の実施例においては、ロ
ーラ状電極5A〜5Hは、必ずしも回転自在に支持する
構成としなくてもて良く、場合によっては固定しておい
ても良い。
【0069】図11、図12には、図9、図10の実施
例における電極列5のローラ状電極5A〜5Hを、板状
の電極50A〜50Hに変えた実施例を示す。この実施
例では、平面的に見て長方形状をなす板状電極50A〜
50Hが樹脂等からなる長板状の絶縁性基板70上に所
定間隔を置き平行にかつ表面が水平となるように配設さ
れている。また各板状電極50A〜50Hの間における
絶縁性基板70の上面には、絶縁性材料からなる板状の
スペーサ72が配設されており、これらのスペーサ72
および板状電極50A〜50Hはその表面が面一となる
ように定められている。そして電極列5を構成する各板
状電極50A〜50Hは、既に述べた各実施例と同様に
両端の板状電極50A,50Hがアースされ、中間の板
状電極50B〜50Gが前記同様な関係で給電手段27
の電源49に接続されている。その他の部分の構成は、
図9、図10の実施例と全く同様である。
【0070】このような図11、図12に示される実施
例においては、透水性フイルム60が電極列5の板状電
極50A〜50Hおよびスペーサ72の表面に摺接しな
がら走行することになる。そしてこの実施例において
も、既に述べたと同様にして、透水性フイルム60上に
帯状に供給された食品材料を通電加熱することができ、
また堰部材200を設置したことにより、ノズル47か
ら供給された食品材料43が透水性フイルム60の上面
から外側へ流出してしまうことを防止する作用を奏する
ことができる。
【0071】なお図11、図12の実施例において、各
板状電極50A〜50Hの間のスペーサ72は、絶縁性
基板70と一体に形成しても良いことはもちろんであ
る。
【0072】ここで図9、図10の実施例、図11、図
12の実施例のいずれにおいても、図1〜図4の実施例
と同様に堰部材200を図5に示したような一対の帯状
体200D,200Eで構成しても良く、また堰部材2
00に代えて、図6〜図8に示したような溝部210、
堰210A,210Bを形成した構成を適用することが
できる。なお図11、図12に示した実施例について溝
部210、堰210A,210Bを適用する際において
は、板状の電極50(A〜H)および板状のスペーサ7
2の断面(透水性フイルムの走行方向に対し直交する方
向の断面)形状は、図13もしくは図14に示すような
形状となる。図13においては、板状の電極50A(さ
らにはスペーサ72)の表面を彫り込むことによって溝
部210が形成され、図14においては、板状の電極5
0A(さらにはスペーサ72)の表面に一対の突条部2
40を形成することによって、その突条部240の間に
溝部210が形成されている。
【0073】さらに、図9、図10の実施例、図11、
図12の実施例のいずれにおいても、透水性フイルム6
0は、1枚のものが主動ローラ62、従動ローラ64に
巻掛けられているものとしているが、場合によっては図
1〜図4の実施例と同様に布等の比較的高強度の第1の
透水性フイルムとセロハン等の表面が平滑な第2の透水
性フイルムとを組合せても良い。
【0074】また透水性フイルム60として1枚のみを
用いる場合も、無端環状とせずに、一方の側から繰出
し、他方の側で巻取るように構成することができる。
【0075】以上の各実施例では、電極列を平面的に配
列した例、すなわち上下方向へは一段に電極列を配列し
た例について示したが、電極列を上下に2段以上の多段
に配列した構成とすることもできる。すなわち、最上段
の電極列で加熱した食品材料を適宜次段の電極列に導い
て加熱を続け、さらにより下段の電極列に導いて加熱を
続けるように構成することもできる。
【0076】さらに、以上の各実施例では、食品材料に
対してはその下面側からのみ電流を流す構成としている
が、それに限られるものではなく、食品材料の下面側の
電極と上面側の電極との間で食品材料に通電する構成と
することもでき、その場合の一例を図15および図16
に示す。なお図15および図16において、図1〜図4
に示される要素と同一の要素については同一の符号を付
す。またこの実施例は図1〜図4に示される装置の構成
に、上部電極列400を加えた構成となっているので、
図1〜図4の装置と異なる点を中心に説明する。
【0077】上部電極列400は、同一構成の7つのロ
ーラ状電極401A〜401Gよりなる。すなわち、電
極列5の各ローラ状電極と同様な構成のローラ状電極4
01A〜401Gが、電極列5の各ローラ状電極5A〜
5Hのそれぞれの間の中間位置の上方に、ローラ状電極
5A〜5Hと平行となるように配置されている。各ロー
ラ状電極401A〜401Gの上方には、それと平行に
支持ローラ402A〜402Gが配置されている。そし
てローラ状電極401Aとその上方の支持ローラ402
Aには、電極列5に巻き掛けられている透水性フイルム
35と同様な材料よりなる透水性フイルム403と、同
じく電極列5に巻き掛けられている透水性フイルム37
と同様な材料よりなる透水性フイルム404とが巻き掛
けられており、またその他の各ローラ状電極401B〜
401Gとそれに対応する各支持ローラ402B〜40
2Gにも、それぞれ前記同様に透水性フイルム403,
404が巻掛けられている。そして電極列5に対する上
部電極列400の位置関係は、電極列5に巻き掛けられ
ている透水性フイルム37と上部電極列400の各電極
401A〜401Gにそれぞれ巻き掛けられている透水
性フイルム404とが、その間に食品材料43が供給さ
れたときに、これに上下から接触できるような関係に構
成されている。ここでローラ状電極401A〜401G
および支持ローラ402A〜402Gはいずれも駆動装
置に接続されておらずフリーである。
【0078】このような構成の上部電極列400の各電
極401A〜401Gおよび支持ローラ402A〜40
2Gは、図示しない部材により、例えば枠板1,3(図
1参照)に連結され支持されている。
【0079】図16には、電極列5のローラ状電極5B
〜5G、上部電極列400の各ローラ状電極401A〜
401Gに対応する給電手段27の具体例を示す。図1
6において、電極列5のローラ状電極5B〜5Gは電圧
調整器81の一方の出力端子81Aに共通に接続され、
上部電極列400の各ローラ状電極401A〜401G
は電圧調整器81の他方の出力端子81Bに共通に接続
されている。電圧調整器81には高周波電源49からの
電源電圧が加えられて、出力電圧を調整可能となるよう
に構成されている。なお電極列5の両端のローラ状電極
5A,5Hはそれぞれ接地(アース)されており、図示
は省略したが、上部電極列400の支持ローラ402A
〜402Gもそれぞれ接地(アース)されている。
【0080】以上のような図15および図16に示され
る加熱装置において、供給手段45のノズル47から食
品材料43が帯状に押出されれば、その食品材料43は
電極列5上の第2の透水性フイルム37上に載った状態
で、第1および第2の透水性フイルム35,37の走行
に伴ない、図15、図16の右方へ連続的に移動する。
そして電極列5の各ローラ状電極5A〜5Hのうち両端
のローラ状電極5A,5Hを除いたローラ状電極5B〜
5Gと、上部電極列400の各ローラ状電極401A〜
401Gとのそれぞれの間に前記給電手段27によって
与えられる高周波電圧により、電極列5の各ローラ状電
極5B〜5Gから両透水性フイルム37,35を介し
て、そして上部電極列400の各ローラ状電極401A
〜401Gからそこに巻き掛けられている両透水性フイ
ルム403,404を介して、食品材料43に高周波電
流を流してこれを通電加熱することができる。
【0081】この実施例では、通電加熱対象である食品
材料43を挟んで上下に電極を配し、上下から高周波電
流を通電するようにしているので、食品材料43を一層
均一に通電加熱することができ、厚さ方向において通電
加熱が不均一になることを確実に防止することができ
る。すなわち電極列5上の透水性フイルム37の上に載
置された食品材料43は、その厚さ方向に均一に通電加
熱され、加熱温度のむらが生じない。
【0082】なおこの実施例において、上部電極列40
0は、その上部電極列400を構成する各電極のうち、
材料供給側のいくつかの電極401A〜401Dを省
き、材料排出側に近い電極401E〜401Gのみを設
けた構成として、通電加熱前半においては下側の電極列
5のローラ状電極間による通電加熱のみを行い、通電加
熱後半において電極列5のローラ状電極と上部電極列の
ローラ状電極との間の通電加熱を行うようにしても良
い。このような構成は、通電加熱対象の食品材料が粘性
の小さい液体状のものであるような場合に有効である。
すなわち液体状の食品材料の場合、未だ充分に加熱が進
行せずに充分に固化していない状態において、その表面
に上部電極列400の透水性フイルム404が接する
と、その透水性フイルム404に食品材料が付着してし
まう不都合が生じるおそれがあるが、上述ような構成と
すればこのような不都合が生じず、表面まである程度固
化した通電加熱後半の部分においてはじめて上下の電極
間で通電加熱することによって、加熱の仕上げとして食
品材料の表面まで一層確実に加熱して固化させることが
できる。
【0083】またこの実施例において、上部電極列40
0のローラ状電極401A〜401G、支持ローラ40
2A〜402Gの一方ないし両方を駆動して、これらに
掛けられている両透水性フイルム403,404を走行
させるように構成しても良い。
【0084】さらにこの実施例においては、場合によっ
ては上部電極列400の支持ローラ402A〜402
G、各透水性フイルム403,404を省き、ローラ状
電極401A〜401Gを食品材料に直接接触させ通電
するように構成とすることもできる。
【0085】なお図15では特に示していないが、この
実施例の場合も堰部材200(図3参照)を設置するこ
とができる。但し、加熱前の食品材料の粘度がある程度
高い半固体状材料の場合は、堰部材を省くことができ
る。
【0086】なおこの発明で加熱対象となる食品材料は
液卵に限らず、その他の加熱により固化する各種の液体
状食品材料あるいは半固体状食品材料に任意に適用する
ことができる。。
【0087】
【発明の効果】この発明の帯状食品の製造装置によれ
ば、液卵あるいはそれに出し汁、調味料等を添加した液
体状の食品材料その他各種の液体状の食品材料あるいは
粘性の低い半固体状の食品材料を帯状として連続的に通
電加熱することができ、そのためこの種の食品材料を加
熱・固化させて薄焼き卵などの帯状食品を製造する工程
の連続化、自動化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の装置を示す部分切欠平面
図である。
【図2】図1のX−X線における縦断面図である。
【図3】図1のY−Y線における要部の部分拡大縦断面
図である。
【図4】図1に示される装置における給電手段の一例を
示す略解図である。
【図5】この発明の装置に使用される堰部材の一例を示
す斜視図である。
【図6】この発明の他の実施例の装置を示す平面図であ
る。
【図7】図6のZ−Z線における要部の部分拡大縦断面
図である。
【図8】図7と同様の要部の別の例を示す部分拡大縦断
面図である。
【図9】この発明の他の実施例の装置を示す平面図であ
る。
【図10】図9のW−W線における縦断面図である。
【図11】この発明のさらに他の実施例を示す平面図で
ある。
【図12】図11のV−V線における縦断面図である。
【図13】図11のU−U線における要部の一例を示す
部分拡大縦断面図である。
【図14】図11のU−U線における要部の他の例を示
す部分拡大縦断面図である。
【図15】この発明のさらに他の実施例を示す縦断面図
である。
【図16】図15に示される装置における給電手段の一
例を示す略解図である。
【図17】本願の発明者が先に提案した装置の部分切欠
平面図である。
【図18】図18のQ−Q線における縦断面図である。
【図19】図17に示される装置およびこの発明の実施
例の装置における要部の拡大縦断面図である。
【符号の説明】
5 電極列 5A〜5H,401A〜401G ローラ状電極 15 回転駆動手段 27 給電手段 29 入口側案内ローラ 35 第1の透水性フイルム 37 第2の透水性フイルム 43 食品材料(帯状食品材料) 45 供給手段 49 高周波電源 51 給水手段 50A〜50H 板状電極 60 透水性フイルム 64 従動ローラ(入口側案内ローラ) 66 走行駆動手段 81 電圧調整器 94 温度センサ 95 温度検出回路 200 堰部材 210,230 溝部 210A,210B 堰 220 拡径部 240 突条部 400 上部電極列

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ少なくとも外周面を導電性材料
    で構成した複数のローラ状の電極が、所定間隔を置いて
    互いに平行かつ水平に配列されてなる電極列と; 前記電極列におけるローラ状電極の並ぶ方向に隣り合う
    ローラ状電極間に電圧を印加するべく各ローラ状電極に
    給電するための給電手段と; 前記各ローラ状電極を回転させるための回転駆動手段
    と; 前記電極列上に掛けられて、ローラ状電極の回転に伴な
    って走行し得る透水性フイルムと; 前記電極列の一端側において前記透水性フイルム上に液
    体状もしくは半固体状の食品材料を連続的に帯状に供給
    する供給手段; とを有してなり、前記電極列の一端側において透水性フ
    イルム上に連続的に供給された食品材料を透水性フイル
    ムの走行に伴なって電極列の他端側へ向けて連続的に移
    送させるとともに、その食品材料に対して前記各ローラ
    状電極から透水性フイルムを介し食品材料の走行方向に
    沿って電流を流し、これによって食品材料を連続的に通
    電加熱するようにした帯状食品の製造装置において、 前記透水性フイルムの上面側には、少なくとも前記供給
    手段の近傍の位置に、透水性フイルム上の食品材料の幅
    方向両側に対向する枠状の堰部材が設けられていること
    を特徴とする、帯状食品の製造装置。
  2. 【請求項2】 それぞれ少なくとも外周面を導電性材料
    で構成した複数のローラ状の電極が、所定間隔を置いて
    互いに平行かつ水平に配列されてなる電極列と; 前記電極列におけるローラ状電極の並ぶ方向に隣り合う
    ローラ状電極間に電圧を印加するべく各ローラ状電極に
    給電するための給電手段と; 前記各ローラ状電極を回転させるための回転駆動手段
    と; 前記電極列上に掛けられて、ローラ状電極の回転に伴な
    って走行し得る透水性フイルムと; 前記電極列の一端側において前記透水性フイルム上に液
    体状もしくは半固体状の食品材料を連続的に帯状に供給
    する供給手段; とを有してなり、前記電極列の一端側において透水性フ
    イルム上に連続的に供給された食品材料を透水性フイル
    ムの走行に伴なって電極列の他端側へ向けて連続的に移
    送させるとともに、その食品材料に対して前記各ローラ
    状電極から透水性フイルムを介し食品材料の走行方向に
    沿って電流を流し、これによって食品材料を連続的に通
    電加熱するようにした帯状食品の製造装置において、 前記電極列を構成する各ローラ状電極のうち、少なくと
    も前記供給手段の近傍の1つまたは複数の電極の上面
    に、前記透水性フイルムの走行方向に沿う溝部が形成さ
    れて、その溝部における両側の立上り壁が堰とされてい
    ることを特徴とする、帯状食品の製造装置。
  3. 【請求項3】 複数の電極が所定間隔を置いて互いに平
    行かつ水平となるように配列されてなる電極列と; 前記電極列における電極の並ぶ方向に隣り合う電極間に
    電圧を印加するべく各電極に給電するための給電手段
    と; 前記電極列上に各電極の並ぶ方向に沿って走行可能に配
    置された透水性フイルムと; 前記透水性フイルムを各電極の並ぶ方向に沿って走行さ
    せるための走行駆動手段と; 前記電極列の一端側において前記透水性フイルム上に液
    体状もしくは半固体状の食品材料を連続的に帯状に供給
    する供給手段; とを有してなり、前記電極列の一端側において透水性フ
    イルム上に連続的に供給された食品材料を透水性フイル
    ムの走行に伴なって電極列の他端側へ向けて連続的に移
    送させるとともに、その帯状食品材料に対して前記各電
    極から透水性フイルムを介し食品材料の走行方向に沿っ
    電流を通し、これによって食品材料を連続的に通電加
    熱するようにした帯状食品の製造装置において、 前記透水性フイルムの上面側には、少なくとも前記供給
    手段の近傍の位置に、透水性フイルム上の食品材料の幅
    方向両側に対向する枠状の堰部材が設けられていること
    を特徴とする、帯状食品の製造装置。
  4. 【請求項4】 複数の電極が所定間隔を置いて互いに平
    行かつ水平となるように配列されてなる電極列と; 前記電極列における電極の並ぶ方向に隣り合う電極間に
    電圧を印加するべく各電極に給電するための給電手段
    と; 前記電極列上に各電極の並ぶ方向に沿って走行可能に配
    置された透水性フイルムと; 前記透水性フイルムを各電極の並ぶ方向に沿って走行さ
    せるための走行駆動手段と; 前記電極列の一端側において前記透水性フイルム上に液
    体状もしくは半固体状の食品材料を連続的に帯状に供給
    する供給手段; とを有してなり、前記電極列の一端側において透水性フ
    イルム上に連続的に供給された食品材料を透水性フイル
    ムの走行に伴なって電極列の他端側へ向けて連続的に移
    送させるとともに、その食品材料に対して前記各電極か
    ら透水性フイルムを介し食品材料の走行方向に沿って
    流を通し、これによって食品材料を連続的に通電加熱す
    るようにした帯状食品の製造装置において、 前記電極列を構成する各電極のうち、少なくとも前記供
    給手段の近傍の1つまたは複数の電極の上面に、前記透
    水性フイルムの走行方向に沿う溝部が形成されて、その
    溝部における両側の立上り壁が堰とされていることを特
    徴とする、帯状食品の製造装置。
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