JP2942816B2 - ハーフトーン位相シフトマスクの構造及びその製造方法 - Google Patents

ハーフトーン位相シフトマスクの構造及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、位相シフトマスク
の製造方法に関するもので、特に、ハーフトーン位相シ
フトマスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なマスクは、光を通過させる石英
またはガラス基板に、クローム膜等で光を遮断する遮光
層が選択的に形成され、遮光層が形成されていない部分
を光が一定位相で通過し、遮光層が形成された部分で
は、光が透過しない。従って、このようなマスクは、遮
光層のエッジ部分で光の破壊、干渉現象が起こって、実
質的には遮光領域が減って、要望するパターンを正確に
再現することができなかった。
【0003】このような一般的なマスクの短所を解決す
るために、最近位相シフトマスクが開発された。位相シ
フトマスクは、マスクを通じて透過される光の位相を、
パターン配置によって、180°または0°で組み合わ
せて、一般的なマスクのエッジ部分における光の破壊、
干渉現象を除去することができた。さらに、このような
位相シフトマスクの一種として、コンタクトホールの解
像限界を向上させるに有用な、ハーフトーン位相シフト
マスクが登場した。このハーフトーン位相シフトマスク
は、遮光層の厚さを非常に薄く形成して、遮光層の光透
過率が4〜30%程度になるようにし、この領域で透過
される光の位相が180°にシフトされるようにした位
相シフト膜を付着したマスクである。
【0004】以下、従来のハーフトーン位相シフトマス
クを、添付図面を参照して説明する。まず、図1の
(a)の図示のように、石英またはガラスのような、透
光性基板(1)上にハーフトーンパターン物質層(Cr
25)(2)を、相シフトが起こる厚さに形成する。ハ
ーフトーンパターン物質層(2)は、位相を180°シ
フトさせ、入射される光を5〜10%のみ透過させる特
性を有する。従って、ハーフトーンパターン物質層
(2)がない、オープン領域では、光が透光性基板
(1)を通じて、そのまま透過し、所定の光の強さプロ
ファイルが現れる。反面、ハーフトーンパターン(2)
が形成された部分では、入射された光を5〜10%だけ
透過され、その透過された光は、位相が180°シフト
されて透過されるのでネガチブな値を有することにな
る。結局、図1の(b)のような、光り透過プロファイ
ルが現れ、これを、光を強さによる絶対値に表現する
と、図1の(c)のようなプロファイルとなる。
【0005】図2は、一般的なDRAMのコンタクトホ
ールマスクの構成を示したもので、中央部のセル部分
(11)と、エッジ部分のオーバーレイ・モニター・キ
ー(Overlay moniter key)部分(12)と、そしてア
ラインメントキー部分(13)とを備えている。ここに
おいて、従来の方法によるハーフトーンマスクを使用す
ると、セル部分(11)の小さいコンタクトホール等の
サイドローブは問題にならないが、セル周辺のアライン
メントキー部分(13)と、オーバーレイ・モニター・
キー部分(12)のような、大きいコンタクトホールの
サイドローブは、露光エネルギーに比例するので、サイ
ドローブがより大きくなる。すなわち、コンタクトホー
ルのサイズが大きい、オーバーレイ・モニター・キー部
分(12)およびアラインメントキー部分(13)を形
成するためには、ハーフトーンパターン物質層がないオ
ープン領域を、セルのコンタクトホールを形成する時、
より大きくなるように形成しなければならない。従っ
て、より大きいオープン領域のパターンを形成するため
には、それによる光の露光エネルギーもまた比例して大
きくなる。この露光エネルギーの増加によって、サイド
ローブの増加を招く。
【0006】図3の(a)ないし(d)は、従来の記述
による、オーバーレイ・モニター・キーおよびアライン
メントキーの形成のためのフォトレジストのパターン形
成を示したものである。まず、図3の(a)の図示のよ
うに、基板(21)上にハーフトーンパターン物質層
(22)を形成した後、それぞれオーバーレイ・モニタ
ー・キーまたはアラインメントキーパターンに合うよう
にパターニングする。この時の光の位相は、図3(b)
に図示のように、ハーフトーンパターン物質層(22)
がないオープン領域を通過した光は、ポジチブな位相を
有し、ハーフトーンパターン物質層(22)を通過した
光の位相は、ネガチブな位相を有する。これを、光の強
さによって絶対値に表示すると、図3の(c)の図示の
通りとなる。ここにおいて、ハーフトーンパターン物質
層(22)は、光の透過性が5〜10%であるので、光
の強さプロファイルが、オープン領域に比べて弱い。
【0007】しかし、形成しようとするパターンが、オ
ーバーレイ・モニター・キーまたはアラインメントキー
パターンであるので、ハーフトーンパターン物質層(2
2)によるサイドローブが増加するようになる。これ
は、先に説明した通り、形成しようとするパターンが大
きい場合は、これによる露光エネルギーも増加するため
である。すなわち、大きいパターンの形成のため露光エ
ネルギーを増加させると、これによってサイドローブが
大きくなって、図3(d)に図示のように、サイドロー
ブか形成された部分におけるフォトレジストのパターン
が不正確に形成される。これによって、図3(e)に図
示のように、オーバーレイ・モニター・キーまたは、ア
ラインメントキーパターンの周囲に大きいサイドローブ
(23)の形が現れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、上記のような
従来のハーフトーン位相シフトマスクの製造方法は、下
記のとおりの問題点があった。第1に、マスキング物質
のサイドローブが大きくなって、オーバーレイのモニタ
ーができなくなる。第2に、次の段階でアラインメント
が不可能である。本発明は、上記のような問題点を解決
するために案出したものであって、サイドローブの増加
を防止して、正確なアラインメントが可能な、ハーフト
ーン位相シフトマスクの製造方法を提供することを課題
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明のハーフトーン位相シフトマスクは、基板の
一領域で複数のキーパターンを形成させる領域のキーパ
ターン間に設けた光を遮断する特性を有する第1遮光部
と、上記基板の他の領域で、複数個のセルパターンを形
成させる領域に光を一部透過させる特性を有する第2遮
光部を形成させたことを特徴とする。その製造方法は基
板を用意する第1ステップ、基板の一領域上に第1遮光
層を形成する第2ステップ、基板の他の領域と第1遮光
層上に第2遮光層を形成する第3ステップ、上記の基板
の他の領域上に形成された第2遮光層をパターニングし
て、複数個のセルパターンを形成する第4ステップ、上
記の基板の一の領域上に形成された第1遮光層と第2遮
光層をパターニングして、複数個のキーパターンを形成
する第5ステップとを含んでいる。基板は、透光性物質
を使用し、第1遮光層は光を完全遮断または、一部だけ
を遮断し、第2遮光層は光を一部遮断し位相をシフトさ
せる。キーパターンとは、オーバーレイ・モニター・キ
ーおよび、アラインメントキーを意味する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参考にして、本
発明の第1実施形態によるハーフトーン位相シフトマス
クの構造および製造方法を説明すると、下記のとおりで
ある。図4は、一般的なコンタクトホール・パターン・
マスクを示した。図5は、図4のA−A’線に沿った、
本発明のハーフトーン位相シフトマスクの断面図であ
る。図5に図示のように、本発明の第1実施形態による
ハーフトーン位相シフトマスクは、セルパターンが形成
される領域と、オーバーレイ・モニター・キーパターン
と、アラインメントキー・パターンとを有するハーフト
ーン位相シフトマスクにおいて、基板(34)と、その
基板の上記セルパターンが形成される領域(31)と、
オーバーレイ・モニター・キーパターン(32)、アラ
インメントキー・パターン(33)部分を除外した部分
に形成される第1遮光層(35)と、上記第1遮光層
(35)の上に形成される第2遮光層(36)とを有す
る。
【0011】基板(34)は、石英またはガラス基板を
使用し、第1遮光層(35)は光を完全遮断し、第2遮
光層(36)は、CrO、Cr25、CrON、Si
N、WSi、MoSiO、MoSiONのいずれか1つ
を使用する。そして、第2遮光層(36)は、光の位相
をシフトさせることができる厚さで形成し、光の透過率
は5〜10%程度にする。
【0012】上記のような構造を有する第1実施形態に
よるハーフトーン位相シフトマスクの製造方法を説明す
る。図6の(a)ないし(d)は、本発明の第1実施形
態のよるハーフトーン位相シフトマスクの製造方法を示
した工程断面図である。(a)に示すように、基板(3
4)上に第1遮光層(35)に使用されるクロームを蒸
着する。基板(34)は、石英、ガラス等を使用する。
クロームは、その厚さを薄くすると、光がある程度透過
するので、光が全然透過しように厚く形成する。次い
で、(b)に図示のように、セルパターンが形成される
部分の第1遮光層(35)を選択的に除去する。(c)
に図示のように、第1遮光層(35)を含む基板(3
4)上に、第2遮光層(36)を形成する。この第2遮
光層(36)は、CrO、Cr25、CrON、Si
N、WSi、MoSiO、MoSiONのいずれか1つ
を使用し、光の位相をシフトさせ、透過率が5〜10%
程度になるようにその厚さを調節する。次いで、(d)
に示すように、セルパターン(31)を形成するために
第2遮光層(36)を選択的に除去してパターンを形成
し、オーバーレイ・モニター・キー(32)およびアラ
インメントキー・パターン(33)を形成するために、
第1遮光層(35)と第2遮光層(36)を選択的に除
去する。このとき、第1遮光層(35)と第2遮光層
(36)は、エッジ工程で同時に除去する。
【0013】一方、図7の(a)ないし(c)は、本発
明の第1実施形態によるハーフトーン位相シフトマスク
に対する光のプロファイルおよびフォトレジストのパタ
ーン形態を示した。(a)は、オーバーレイ・モニター
・キーおよびアラインメントキー・パターンを形成する
ためのハーフトーン位相シフトマスクを示した。図面に
は図示されていないが、セルパターンが形成される領域
の基板上には、第2平坦層(すなわち、位相シフト層)
だけが形成されている。図7の(a)のオープン領域を
通じて入射された光は、そのまま透され、オープン領域
以外の部分は、光を完全遮断する第1遮光層(35)が
形成されているので、光が透過しない。これによる光の
プロファイルを図7の(b)に示した。従って、フォト
レジストは、図7の(c)の図示のように、光によるフ
ォトレジストの損失なしに正確なパターンを形成する。
【0014】次いで、本発明の第2実施形態によるハー
フトーン位相シフトマスクの製造方法を説明する。図8
は、図4のA−A’線に沿った、ハーフトーン位相シフ
トマスクの断面図であり、図9の(a)ないし(c)
は、本発明の第2実施形態によるハーフトーン位相シフ
トマスクの製造方法を示した工程断面図である。まず、
本発明の第2実施形態によるハーフトーン位相シフトマ
スクの構造は、図8に示したように、セルパターン(4
2)は、位相シフト層(41)をパターニングして形成
される。一方、オーバーレイ・モニター・キーおよびア
ラインメントキー・パターン(43,44)は相シフト
層がパターンニングされるだけでなく同じ形状に基板
(45)もエッチングされている。そして、オーバーレ
イ・モニター・キーおよびアラインメントキー・パター
ン(43,44)はセルパターン(42)より大きい。
【0015】本発明の第2実施形態によるハーフトーン
位相シフトマスクの製造方法を説明する。図9の(a)
に図示のように、基板(45)上に遮光層(41)を形
成する。この時、基板(45)は、石英、ガラス基板等
を使用し、遮光層(41)は、CrO、Cr25、Cr
ON、SiN、WSi、MoSiO、MoSiONのい
ずれか1つを使用し、光の位相をシフトさせ、透過率が
5〜10%程度になるようにその厚さを調節する。次い
で、(b)に図示のように、セルパターン(42)、オ
ーバーレイ・モニター・キー(43)、アラインメント
キー・パターン(44)を形成するため、遮光層(4
1)を選択的に除去する。次いで、(c)に図示のよう
に、オーバーレイ・モニター・キー・パターン(43)
とアラインメントキー・パターン(44)の形成時に発
生するサイドローブを防止するために、オーバーレイ・
モニター・キー・パターン(43)とアラインメントキ
ー・パターン(44)の形成部分の基板(45)を、一
定の深さにエッチングする。基板(45)のエッチング
の深さは、光の位相が反転される深さにする。
【0016】一方、図10の(a)ないし(c)は、本
発明の第2実施形態によるハーフトーン位相シフトマス
クに対する、光のプロファイルおよびフォトレジストの
パターン形態を示した。図10の(a)は、本発明の第
2実施形態による、オーバーレイ・モニター・キーとア
ラインメントキー・パターンを形成するためのハーフト
ーン位相シフトマスクを示した。図面には図示されてい
ないが、セルパターンが形成される部分は、基板上の遮
光層だけがパターニングされている。図10の(b)に
図示のように、基板(45)がエッチングされた部分
と、遮光層(41)が形成された部分の双方おいて光の
シフトが起こるので、サイドローブが生成されない。従
って、図10の(c)の図示のように、光によるフォト
レジストの損失がなしに正確なパターンが形成される。
【0017】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明のハーフト
ーン位相シフトマスクは、オーバーレイ・モニター・キ
ーおよびアラインメントキーパターン形成によるサイド
ローブを防止するので、正確なパターンを形成すること
ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のハーフトーン位相シフトマスクおよび
それによる光のプロファイルを示したダイアグラム
【図2】 一般的なコンタクトホールパターンマスクの
平面図
【図3】 従来のハーフトーン位相シフトマスクと、フ
ォトレジストのパターン形態を示したダイアグラム
【図4】 本発明を説明するためのコンタクトホール・
パターン・マスクの平面図
【図5】 本発明の第1実施形態によるハーフトーン位
相シフトマスクの構造断面図
【図6】 本発明の第1実施形態によるハーフトーン位
相シフトマスクの製造方法を示した工程断面図
【図7】 本発明の第1実施形態による、ハーフトーン
位相シフトマスクに対する光のプロファイルおよびフォ
トレジストのパターン形態を示したダイアグラム
【図8】 本発明の第2実施形態による、ハーフトーン
位相シフトマスクの構造断面図
【図9】 本発明の第2実施形態による、ハーフトーン
位相シフトマスクの製造方法を示した工程断面図
【図10】 本発明の第2実施形態によるハーフトーン位
相シフトマスクに対するプロファイルおよびフォトレジ
ストのパターン形態を示したダイアグラム
【符号の説明】
31: セルパターンの形成領域 32: アラインメンメントキー・パターン 33: オーバーレイ・モニター・キー・パターン 34: 基板 35: 第1遮光層 36: 第2遮光層
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 1/00 - 1/16

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の一領域で複数のキーパターンを形
    成させる領域のキーパターン間に設けた光を遮断する特
    性を有する第1遮光部と、上記基板の他の領域で、複数
    個のセルパターンを形成させる領域に光を一部透過させ
    る特性を有する第2遮光部を形成させたことを特徴とす
    るハーフトーン位相シフトマスク。
  2. 【請求項2】 上記キーパターンは、オーバーレイ・モ
    ニター・キーおよびアラインメントキーを含むことを特
    徴とする請求項1記載のハーフトーン位相シフトマス
    ク。
  3. 【請求項3】 複数個のセルパターンおよびキーパタ
    ーンを有する基板と、 基板の表面の中、複数個のセル
    パターンを有する領域を除外した、すべての領域に形成
    れ、光を遮断する特性を有する第1遮光層と、 上記セルパターン領域のセルパターン間の領域と、第1
    遮光層上に形成され、光を一部透過させる特性を有する
    第2遮光層とを備えたことを特徴とするハーフトーン位
    相シフトマスク。
  4. 【請求項4】 表面の一領域に複数個の凹所を有する基
    板と、 その基板の表面上に形成され、上記複数個の凹所に対応
    される位置において複数個のキーパターンを有し、基板
    の表面の中、それ以外の領域内において複数個のセルパ
    ターンを有するように形成され、光を一部透過させる特
    性を有する遮光層とを備えたことを特徴とするハーフト
    ーン位相シフトマスク。
  5. 【請求項5】 基板を用意する第1ステップ、 基板の一領域上に光を遮断する第1遮光層を形成する第
    2ステップ、 基板の他の領域と第1遮光層上に、光の一部を透過させ
    る第2遮光層を形成する第3ステップ、 上記基板の他の領域上に形成された第2遮光層をパター
    ニングして、複数個のセルパターンを形成する第4ステ
    ップ、 上記基板の一領域上に形成された第1遮光層と、第2遮
    光層とをパターニングして、複数個のキーパターンを形
    成する第5ステップを有することを特徴とするハーフト
    ーン位相シフトマスクの製造方法。
  6. 【請求項6】 基板を用意するステップ、 上記基板上に、光の一部を透過させる遮光層を形成する
    ステップ、 上記遮光層をパターニングしてセルパターンを形成し、
    同時にキーパターンが形成される部分の基板を露出させ
    るステップ、 キーパターンが形成される部分の基板を、所定の深さで
    エッチングするステップを有することを特徴とするハー
    フトーン位相シフトマスクの製造方法。
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