JP2925901B2 - エレベータの出入口装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エレベータの出入口装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のエレベータの出入口装置を図５及
び図６を参照して説明する。

【０００３】一般にエレベータ乗場の乗場の戸は、図５
に示すように、戸１とこの戸１のまわりを囲む上枠２、
横枠３からなる三方枠などから構成している。戸１とこ
れらの枠或いは敷居との間は戸１の走行のためすき間が
設けてある。即ち、図６に示すように、乗場の戸１と横
枠３との間にはすき間Ａが存在している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】乗場の戸１と横枠３と
のすき間Ａは、戸１が摩擦抵抗がなくスムーズに開閉す
るために、また据付時の誤差を吸収するために必要なも
のである。しかし、このような乗場出入口においては、
ビル火災時等に、このすき間Ａから煙が昇降路に入り込
み、昇降路を煙突化させてしまうという防災上の問題が
ある。このため必要により建築設計の上で防煙たれ壁を
設ける場合があるが、コストアップや建築設計に制約を
与える等の問題もある。

【０００５】本発明はこのような問題を解決するため
に、少なくともエレベータ乗場の出入口の戸と横枠との
間のすき間Ａを無くした構成によりより一層密閉化を可
能とした出入口装置を得ようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、この目的を達
成するため、乗場出入口の横枠に沿って設けたコ字状の
遮蔽板と、このコ字状の遮蔽板の内側に端部を相対して
設けたシール板と、乗場の戸の縦縁に設けて、前記乗場
の戸の閉時に前記シール板の端部間に挟み込まれる遮蔽
板とを備えたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】このような構成であるので、乗場の戸の開閉中
は、乗場の戸と出入口の横枠とが形成するすき間を確保
してスムーズに戸の開閉ができ、戸閉状態のときには、
夫々の遮蔽板によって乗場の戸と出入口の横枠とのすき
間をなくし出入口の密閉化を図ることができ、建物に発
生した火災の煙の昇降路への侵入或いは、かご内への騒
音侵入を抑制することができる。

【０００８】

【実施例】本発明を図１〜図４に示す実施例に基づいて
説明する。

【０００９】 実施例１……（請求項１〜２に対応するもの、図１〜図
２参照） これは出入口の横枠のすき間Ａの密閉方法についてであ
る。

【００１０】出入口横枠３の折り曲げ部７にコ字状の遮
蔽板８を設け、更に、コ字状の遮蔽板８の内側に相対し
て不燃性或いは難燃性の２枚のシール板１０、１０を突
き合わせに設ける。

【００１１】一方、乗場の戸１の後部の縦縁にＬ字状の
遮蔽板１１を設け、出入口横枠３のコ字状の遮蔽板８と
によってはめ合い式に構成する。このコ字状の遮蔽板１
１の先端部１２は、戸閉時に、各端部が互いに相対する
シール板１０、１０の間に挿入されて、すき間を塞ぐ。

【００１２】シール板１０は可撓性の高分子化合物のゴ
ム或いは硬質の塩化ビニールなどを用い、これによって
所要の接触圧力を得る。

【００１３】乗場戸は１は閉じた状態において、シール
板１０、１０と戸のＬ字状の遮蔽板１１の先端部１２と
によって上述のすき間Ａを密閉する。

【００１４】したがって、建物内に発生した火災による
煙が昇降路内へ流れ込むのを防止することができ、ま
た、相じゃくりとの併用によって、より完全に防止する
ことが出来る。

【００１５】乗場戸１が開閉中においては、シール板１
０とＬ字状の遮蔽板の先端部１２とが離れてすき間が生
じるので良好なドア開閉性能を維持する。

【００１６】実施例１の他の実施例……（請求項２に対
応するもの、図２〜図４を参照） シール板１０、１０を戸１の開閉方向にずらして取付
る。これにより、戸１が戸閉直前にＬ字状の遮蔽板の先
端部１２がシール板１０、１０の各端部に順次接触する
ため、Ｌ字状の遮蔽板の先端部が遮蔽ゴム板１０、１０
に同時に接触するものに比べ、接触時の負荷が軽減され
るもので、戸閉直前での開閉性能を良好にする。

【００１７】図３のものは、前記のシール板１０の代わ
りに出入口枠３の内側に断面の一部が開放され、端部が
相対する管状のシール板１３を設け、戸の後端部（の縦
縁）にはＬ字状の遮蔽板１１とその先端部１２を設け
る。これにより実施例１と同様の作用、効果を得る。

【００１８】図４のものは、シール板１３の接触部、す
なわち相対する端部を互いに戸１の開閉方向にずらした
ものである。これにより図２に示した場合と同様の作
用、効果を有するものとなる。

【００１９】尚、これらをかご側に設けることも有用で
あり、かごとかごの戸のすき間が密閉され、昇降路から
騒音がかご内に侵入するのを防止し、乗心地を向上する
ことができる。

【００２０】

【発明の効果】本発明により、エレベータの出入口装置
に形成されるすき間は、少なくとも遮蔽板によってより
密閉化が図られ、昇降路への煙の侵入を防止し、さらに
は騒音のかご内への侵入を防止して乗心地を向上させる
エレベータが得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による出入口装置の横枠部分断面図（図
５のI-I 線矢視相当図）。

【図２】図１の他の実施例断面図（図５のI-I 線矢視相
当図）

【図３】図１の他の実施例図。

【図４】図３の他の実施例図。

【図５】従来のエレベータ出入口装置の正面図。

【図６】図５のI-I 線矢視図。

【符号の説明】

１…乗場の戸 ２…出入口の上枠 ３…出入口の横枠 ８…（横枠側の）コ字状の遮蔽板 １０，１３…（横枠側の）シール板 １１…（戸側の）Ｌ字状の遮蔽板

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B66B 13/30

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 乗場出入口の横枠に沿って設けたコ字状
   の遮蔽板と、このコ字状の遮蔽板の内側に端部を相対し
   て設けたシール板と、乗場の戸の縦縁に設けて、前記乗
   場の戸の閉時に前記シール板の端部間に挟み込まれる遮
   蔽板とを備えたことを特徴とするエレベータの出入口装
   置。
2. 【請求項２】 前記シール板の端部を、前記乗場の戸の
   開閉方向に対して食い違い状に相対して設けたことを特
   徴とする請求項１記載のエレベータの出入口装置。