JP2923926B2 - 炭酸カルシウム分散体の製造方法及び食品組成物 - Google Patents

炭酸カルシウム分散体の製造方法及び食品組成物

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JP2923926B2 JP4307549A JP30754992A JP2923926B2 JP 2923926 B2 JP2923926 B2 JP 2923926B2 JP 4307549 A JP4307549 A JP 4307549A JP 30754992 A JP30754992 A JP 30754992A JP 2923926 B2 JP2923926 B2 JP 2923926B2
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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01FCOMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
    • C01F11/00Compounds of calcium, strontium, or barium
    • C01F11/18Carbonates
    • C01F11/185After-treatment, e.g. grinding, purification, conversion of crystal morphology

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭酸カルシウム分散体
の製造方法に関し、更に詳しくは、特に牛乳・ジュース
等の液体食品に添加してカルシウムを強化するのに有効
に利用される、液中での分散安定性の良好な炭酸カルシ
ウム分散体の製造方法、及び該炭酸カルシウム分散体を
添加調製された食品組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カルシウム摂取量の不足が指摘さ
れており、この傾向は育ち盛りの子供及び老人において
顕著である。このカルシウム摂取量の不足を解消するた
め、カルシウム強化食品が販売されるようになってきて
おり、一般的にカルシウムの含有量が多いとされている
牛乳においても、さらにカルシウムを添加してカルシウ
ム強化牛乳として提供することが試みられている。その
他ジュース類にもカルシウム強化した商品も多数販売さ
れ始めている。
【0003】従来、牛乳にカルシウムを強化するための
方法の多くは、水溶性の有機酸カルシウム形態のカルシ
ウムを牛乳に添加するものであって、炭酸カルシウムの
ような水不溶性の無機塩形態のカルシウムを牛乳に添加
する方法はあまり提案されていない。これは、炭酸カル
シウムは比重が2.7と高く、牛乳中へ分散させた場合
短時間で沈澱するため、又牛乳に高濃度で添加し、安定
状態に保持することが困難であるからであり、充分満足
できる添加方法の開発が待たれていた。
【0004】最近、牛乳に炭酸カルシウムを分散させる
方法として、結晶セルロースを同時的に添加してその網
目構造により炭酸カルシウム粒子を支持させる方法(特
開昭56−117753号)、及びスラリー状炭酸カル
シウムもしくはスラリー状炭酸カルシウムにHLB10
以上の親水性乳化剤を添加したものに超音波を照射し、
炭酸カルシウムの分散性を改良する方法(特開昭64−
69513号)等が提案されている。しかし、上記のよ
うに結晶セルロースを添加する方法では、牛乳の粘度が
高くなるので食感上好ましくない。また、超音波を照射
し炭酸カルシウムの分散性を改良する方法は、スラリー
状炭酸カルシウムもしくはスラリー状炭酸カルシウムに
HLB10以上の親水性乳化剤を添加したものについて
はある程度効果的であるものの、炭酸カルシウムの分散
に限度があるばかりではなく、この方法を応用した炭酸
カルシウム粉体と水からなる炭酸カルシウムの水懸濁液
の分散性改良には多大な分散時間、分散経費を必要と
し、好ましい方法とは言えない。さらにまた炭酸カルシ
ウムの分散状態と親水性乳化剤の添加割合に関する技術
の提供はない。即ち、炭酸カルシウムは一般的に、水酸
化カルシウムの水懸濁液(石灰乳)に炭酸ガスを反応さ
せる炭酸ガス法により、通常固形分として5〜20重量
%のスラリー状炭酸カルシウムとして調製され、通常こ
のスラリー状炭酸カルシウムは食品添加物用途には、経
時安定性及び食品添加物規格の観点から、脱水乾燥及び
粉砕粉末化され、水分含有率2重量%以下の粉体とした
後、該粉体を原料として使用されなければならず、この
ようにして調製される炭酸カルシウム粉体は、炭酸カル
シウム本来の凝集力の大きいことに加え、脱水乾燥を行
っていないスラリー状炭酸カルシウムと比較し、乾燥時
に大きな凝集体を形成しているため、前述の超音波を照
射する方法は、これら食品添加物用の炭酸カルシウム粉
体の分散方法として現実的でなく、また食品添加物規格
厳守の観点からも好ましい方法ではない。
【0005】最近、牛乳、ジュース類液体食品の長期間
保存可能な容器、保存方法の進歩に伴い、該食品を販売
店、自動販売機、家庭内の大型冷蔵庫等において長期間
保存するケースが増加しており、同種の液体食品にカル
シウム強化の目的で添加されている炭酸カルシウム粒子
は、その食品中における分散状態が極めて良好でない場
合、長期間の液体食品の保存の間に食品容器底部に沈澱
してしまい、牛乳、ジュース類液体食品を飲用する際、
その沈澱物が飲用者に不快感、不清潔感を与えることが
多くなっている。従って現在カルシウム強化の目的で従
来技術で調製された炭酸カルシウム粒子を添加し市販さ
れている液体食品類は、該無機粒子の食品中における分
散安定期間が短いため、該無機粒子の添加量は極少量に
制限される必要があり、また一般消費者が購入後1〜2
日の間に必ず食用に用いられるような液体食品に制限さ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる実情
に鑑み、上記課題を解決した、特に牛乳等の食品への添
加剤として好適な炭酸カルシウム分散体の製造方法、及
び該炭酸カルシウム分散体を添加調製してなる食品組成
物を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、下記
(ア)、(イ)の物性を具備する炭酸カルシウム粉体に
水を添加して炭酸カルシウム固形分濃度が1〜60重量
%の炭酸カルシウムの水懸濁液を調製し、該水懸濁液を
湿式粉砕機を用い下記(ウ)の、、全ての要件を
満たすように湿式粉砕した後、調製された水スラリー中
の炭酸カルシウム100重量部に対し、HLBが10以
上の親水性乳化剤を下記(エ)の要件を満たすように添
加処理することを特徴とする炭酸カルシウム分散体の製
造方法。 (ア)200℃で4時間乾燥時の含水水分量が2重量%
以下である。 (イ)窒素吸着法(BET法)による比表面積Xが6〜
60m2/gである。 (ウ)Y ≦ 1000X/27 + 88000/9 6 ≦ X ≦ 60 Y ≧ 10 但し、Y=A×B×C1.3 ×D×E / 100×F1.6 ×(100−D) (エ)炭酸カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの粒度
分布における重量(体積)平均径P(μm)と、炭酸カ
ルシウム分散体中の炭酸カルシウム100重量部に対す
るHLBが10以上の親水性乳化剤の添加量Q(重量
部)が、下記の関係を満足する: Q ≧ (1.87/P) + 6.17 X:湿式粉砕する原料炭酸カルシウム粉体の窒素吸着法
(BET法)による比表面積(m2/g) A:湿式粉砕機に用いるメディアの充填量であり、湿式
粉砕機の粉砕室(ベッセル容器)容積中に占めるメディ
アの容積量(体積%) B:湿式粉砕機に用いるメディアの真比重 C:湿式粉砕機のディスク又はローターの周辺速度(m
/秒) D:湿式粉砕する炭酸カルシウムの水懸濁液の、炭酸カ
ルシウム固形分濃度(重量%) E:湿式粉砕する炭酸カルシウムの水懸濁液の、湿式粉
砕機の粉砕室中に滞留する時間(分) F:湿式粉砕機に用いるメディアの粒子径(mm)。
【0008】本発明の第2は、下記(ア)、(イ)の物
性を具備する炭酸カルシウム粉体に、炭酸カルシウム1
00重量部に対し、HLBが10以上の親水性乳化剤及
び水を添加し、炭酸カルシウム固形分濃度が1〜60重
量%の炭酸カルシウムの水懸濁液を調製し、該水懸濁液
を湿式粉砕機を用い、下記(ウ)の、、及び
(エ)のの全ての要件を満たすように湿式粉砕するこ
とを特徴とする炭酸カルシウム分散体の製造方法: (ア)200℃で4時間乾燥時の含水水分量が2重量%
以下である。 (イ)窒素吸着法(BET法)による比表面積Xが6〜
60m2/gである。 (ウ)Y ≦ 1000X/27 + 88000/9 6 ≦ X ≦ 60 Y ≧ 10 但し、Y=A×B×C1.3 ×D×E / 100×F1.6 ×(100−D) (エ)炭酸カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの粒度
分布における重量(体積)平均径P(μm)と、炭酸カ
ルシウム分散体中の炭酸カルシウム100重量部に対す
るHLBが10以上の親水性乳化剤の添加量Q(重量
部)が、下記の関係を満足する: Q ≧ (1.87/P) + 6.17 X:湿式粉砕する原料炭酸カルシウム粉体の窒素吸着法
(BET法)による比表面積(m2/g) A:湿式粉砕機に用いるメディアの充填量であり、湿式
粉砕機の粉砕室(ベッセル容器)容積中に占めるメディ
アの容積量(体積%) B:湿式粉砕機に用いるメディアの真比重 C:湿式粉砕機のディスク又はローターの周辺速度(m
/秒) D:湿式粉砕する炭酸カルシウムの水懸濁液の、炭酸カ
ルシウム固形分濃度(重量%) E:湿式粉砕する炭酸カルシウムの水懸濁液の、湿式粉
砕機の粉砕室中に滞留する時間(分) F:湿式粉砕機に用いるメディアの粒子径(mm)
【0009】本発明の第3は、下記(ア)、(イ)の物
性を具備する炭酸カルシウム粉体に、水を添加して炭酸
カルシウム固形分濃度が1〜60重量%の炭酸カルシウ
ムスラリーを調製し、該スラリーを湿式粉砕機を用い湿
式粉砕(以下、1次粉砕と略記する)した後、調製され
た炭酸カルシウムスラリーに、HLBが10以上の親水
性乳化剤、及び必要に応じ水を添加して炭酸カルシウム
固形分濃度が1〜60重量%の炭酸カルシウムと親水性
乳化剤と水からなる懸濁液を調製し、湿式粉砕機を用い
て湿式粉砕(以下、2次粉砕と略記する)を行うにあた
り、1次粉砕の湿式粉砕条件を下記(ウ)の中の式から
求めたYと、2次粉砕の湿式粉砕条件を(ウ)中の式か
ら求めたYとの合計が、下記(ウ)の、、の全て
の要件を満たし、且つ下記(エ)のを満たすように湿
式粉砕することを特徴とする炭酸カルシウム分散体の製
造方法: (ア)200℃で4時間乾燥時の含水水分量が2重量%
以下である。 (イ)窒素吸着法(BET法)による比表面積Xが6〜
60m2/gである。 (ウ)Y ≦ 1000X/27 + 88000/9 6 ≦ X ≦ 60 Y ≧ 10 但し、Y=A×B×C1.3 ×D×E / 100×F1.6 ×(100−D) (エ)炭酸カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの粒度
分布における重量(体積)平均径P(μm)と、炭酸カ
ルシウム分散体中の炭酸カルシウム100重量部に対す
るHLBが10以上の親水性乳化剤の添加量Q(重量
部)が、下記の関係を満足する: Q ≧ (1.87/P) + 6.17 X:湿式粉砕する原料炭酸カルシウム粉体の窒素吸着法
(BET法)による比表面積(m2/g) A:湿式粉砕機に用いるメディアの充填量であり、湿式
粉砕機の粉砕室(ベッセル容器)容積中に占めるメディ
アの容積量(体積%) B:湿式粉砕機に用いるメディアの真比重 C:湿式粉砕機のディスク又はローターの周辺速度(m
/秒) D:湿式粉砕する炭酸カルシウムの水懸濁液の、炭酸カ
ルシウム固形分濃度(重量%) E:湿式粉砕する炭酸カルシウムの水懸濁液の、湿式粉
砕機の粉砕室中に滞留する時間(分) F:湿式粉砕機に用いるメディアの粒子径(mm)
【0010】本発明の第4は、上記方法で得られた炭酸
カルシウム分散体を添加してなる食品組成物を、それぞ
れ内容とするものである。
【0011】以下、本発明を詳述する。本発明の炭酸カ
ルシウム分散体を製造する方法を以下に要約する。 (1)特定の炭酸カルシウム粉体の水懸濁液を湿式粉砕
機を用いて特定の粉砕条件で粉砕し、その後特定量のH
LBが10以上の親水性乳化剤又はその水溶液を添加
し、炭酸カルシウムとHLBが10以上の親水性乳化剤
と水からなる、特定の重量(体積)平均粒子径を有する
炭酸カルシウム分散体を調製する方法。 (2)特定の炭酸カルシウム粉体の水懸濁液に、特定量
のHLBが10以上の親水性乳化剤又はその水溶液を添
加し、その後湿式粉砕機を用いて特定の粉砕条件で粉砕
し、特定の重量(体積)平均粒子径を有する炭酸カルシ
ウム分散体を調製する方法。 (3)特定の炭酸カルシウム粉体の水懸濁液を湿式粉砕
機を用いて特定の粉砕条件で粉砕し(1次粉砕)、その
後特定量のHLBが10以上の親水性乳化剤又はその水
溶液を添加し、炭酸カルシウムとHLBが10以上の親
水性乳化剤と水からなる混合スラリーを調製し、該混合
スラリーをさらに湿式粉砕機を用いて特定の粉砕条件で
粉砕し(2次粉砕)、特定の重量(体積)平均粒子径を
有する炭酸カルシウム分散体を調製する方法。
【0012】上記(1)〜(3)に用いる特定の炭酸カ
ルシウム粉体に関しては、200℃で4時間乾燥時の含
水水分量が2重量%以下で、さらにその窒素吸着法(B
ET法)による比表面積が、6〜60m2/gの範囲にあ
れば特に問題はないが、水酸化カルシウムの水懸濁液で
ある石灰乳と炭酸ガスを反応させる炭酸ガス法に代表さ
れる化学的合成方法により調製される合成炭酸カルシウ
ムが好ましく使用できる。この炭酸カルシウム粉体の含
水水分が2重量%を越えた場合、食品用途としての保存
安定性に問題を生じ、比表面積が6m2/g未満の場合、
牛乳等の食品中での長期間安定性に問題が生じ、また6
0m2/gを越える場合、炭酸カルシウム粉体の凝集力が
極めて強くなるため、その分散が困難となる。
【0013】また、炭酸ガス法において合成炭酸カルシ
ウムを調製する際の、より好ましい方法としては特願平
4−155989、特願平4−182950記載の炭酸
カルシウムの調製方法を例示できる。該調製方法の要旨
を以下(I)に示す。 (I)石灰乳を炭酸ガスを用いて炭酸化反応し、得られ
る炭酸カルシウムの水懸濁液の調製工程において、炭酸
化反応終了して調製されたpHの値がKの炭酸カルシウ
ムの水懸濁液を攪拌、及び/又は湿式粉砕、及び/又は
静置し、該炭酸カルシウムの水懸濁液のpHを以下に示
す式(a)及び(b)を満たすpH値Lに上昇せしめた
後、水懸濁液中に存在するアルカリ物質を除去及び/又
はアルカリ物質の単位体積当たりの濃度を低下せしめ、
炭酸カルシウムの水懸濁液のpHを、以下に示す式
(c)を満たすpH値Mに調整し、その後脱水、乾燥、
湿式粉砕し、炭酸カルシウム粉体を調製する。 L ≧ 8.6 (a) 10(L+2) /10K ≧ 125 (b) 10(M+2) /10L ≦ 80 (c) 但し、K,Lは同一温度条件下のpHである。また、p
H値Mは、Mが8.6未満の場合、Mは8.6として計
算。
【0014】本発明に使用する炭酸カルシウム粉体のp
Hに関しては特に制限はないが、本発明に使用する親水
性乳化剤の機能低下防止、及び湿式粉砕時の粉砕効率の
上昇の観点から、炭酸カルシウム粉体の固形分濃度20
重量%の水懸濁液200ccを、300W,20kHzで
10分間超音波処理した後の水懸濁液の25℃における
pHが11.7以下の炭酸カルシウム粉体を使用するの
が好ましく、より好ましくは11.5以下であればよ
い。
【0015】本発明の湿式粉砕に用いられる湿式粉砕機
とは、粉砕室(ベッセル容器)中でガラスビーズ,アル
ミナビーズ,ジルコニアビーズ,チタニアビーズ等のメ
ディアを回転ディスク又はローターを回転させ、該粉砕
室中に供給される被粉砕物スラリーを粉砕する機器であ
り、一般的にサンドミル、ダイノーミル、コボールミル
等と呼称されている湿式粉砕機であればよい。
【0016】本発明の特定の湿式粉砕条件は、前述した
(ウ)中の、、の要項を共に具備する粉砕条件で
あればよく、式を満たさない粉砕条件の場合、炭酸カ
ルシウム粒子表面が非常に不安定となり、凝集しやすい
炭酸カルシウム分散体しか得られず、また牛乳等食品中
の粘度安定性に問題となる炭酸カルシウム分散体が得ら
れる。また式を満たさない粉砕条件の場合、粗大粒子
を含有した炭酸カルシウムが調製され、保存安定性の悪
い牛乳等の食品が得られる。
【0017】本発明の湿式粉砕条件を表す関数Yは、前
述のように各種湿式粉砕を構成する要因関数A,B,
C,D,E,Fを用い前述の式により算出すればよい
が、上記(3)の炭酸カルシウム分散体においては1次
粉砕と2次粉砕の2度の湿式粉砕を行う必要があり、こ
のため(3)の調製方法における粉砕条件Yは、1次粉
砕のみの粉砕条件(Y1)と2次粉砕のみの粉砕条件
(Y2)の合計、換言すればY1+Y2を算出し、
(3)の方法における粉砕条件Yとする。湿式粉砕にお
ける温度条件は特に制限はないが、炭酸カルシウムから
生成するカルシウムイオンを少なくし、より牛乳中にお
ける分散性良好な炭酸カルシウムを調製するためには、
50℃以下が好ましく、30℃がより好ましい。同様の
理由により、本発明に使用する親水性乳化剤と炭酸カル
シウム又は炭酸カルシウムの水スラリーと混合する場合
の温度も50℃以下が好ましく、30℃がより好まし
い。
【0018】湿式粉砕条件中における炭酸カルシウムの
固形分濃度は、1〜60重量%であればよいが、超高粘
性用送液ポンプ等の特殊装置を設置しなくていい等の経
済的理由及びハンドリングの容易性等の観点から、好ま
しくは5〜40重量%、より好ましくは10〜25重量
%である。炭酸カルシウムの固形分濃度が1重量%未満
の場合、湿式粉砕に要する時間が極めて長くなり不経済
であるばかりでなく、湿式粉砕中に湿式粉砕機に使用す
るメディアの混入が考えられ、牛乳等食品添加用の炭酸
カルシウムの製造方法として好ましくない。また60重
量%を越える場合、湿式粉砕機及びこれに付随する液供
給ポンプ等の動力を極めて大きくしたとしても、本発明
の炭酸カルシウム分散体が流動性を失い、良好な分散性
を有する炭酸カルシウム分散体は得られない。
【0019】上記(1)〜(3)の炭酸カルシウム分散
体の製造方法におけるHLBが10以上の親水性乳化剤
の特定の添加量に関しては、調製された炭酸カルシウム
分散体中の炭酸カルシウムの粒度分布における重量(体
積)平均径と極めて重要な関連性が存在し、炭酸カルシ
ウム分散体中の炭酸カルシウムの粒度分布における重量
(体積)平均径P(μm)と、炭酸カルシウム100重
量部に対するHLBが10以上の親水性乳化剤の添加量
Q(重量部)が、Q≧(1.87/P)+6.17の関
係を満足することであり、比較的長期間の保存分散安定
性を要求される食品用途には、Q≧(1.87/P)+
7.67の関係を満足することが好ましく、より好まし
くはQ≧(1.87/P)+9.17を満足すればよ
い。Q<(1.87/P)+6.17の場合、長期間炭
酸カルシウムが安定に分散存在する炭酸カルシウム分散
体を調製することが困難であり、たとえ炭酸カルシウム
の粒度分布における重量(体積)平均径を非常に微細に
調製したとしても、これらの炭酸カルシウムスラリーを
牛乳、ジュース等の食品に添加使用した場合、食品中の
炭酸カルシウムの経時安定性が悪く、著しい場合、24
時間以内に食品容器底部に凝集し沈降する。
【0020】炭酸カルシウムスラリー中の炭酸カルシウ
ムの粒度分布における重量(体積)平均径に関しては、
特別の限定はないが、比較的粘度の低い牛乳、ジュース
類食品の用途には0.3μm未満が好ましく、また牛乳
への応用に関しては、平均径が小さくなりすぎると炭酸
カルシウムの溶解性が増大し、牛乳中のタンパク質等を
凝集させる傾向が発生し易くなるため、0.04μm以
上が好ましい。
【0021】本発明で使用される親水性乳化剤は、食品
添加物規格に適合するHLBが10以上の親水性乳化剤
であればよく、脂肪酸多価アルコールエステル、中でも
HLB15以上のショ糖脂肪酸エステルを好ましく使用
できる。この親水性乳化剤は、水又は湯に溶解させて使
用するのが好ましく、特にショ糖脂肪酸エステルは、6
0〜70℃の温水に溶解後、冷却せしめ30℃以下の温
度で使用するのが好ましい。
【0022】本発明における炭酸カルシウム分散体の粒
度分布における重量(体積)平均径は、下記の要領で測
定計算されたものである。 測定機種:島津製作所製 SA−CP3 試料の調製:65℃に加温した本発明の炭酸カルシウム
スラリーを、下記25℃の溶媒中に滴下し、粒度分布測
定試料とする。 溶媒:イオン交換水にポリアクリル酸ソーダ0.004
重量%溶解させた水溶液 予備分散:SKディスバーザー(セイシン企業製)を用
い、超音波分散100秒 測定温度:20℃±2.5℃
【0023】本発明の方法により調製される炭酸カルシ
ウム分散体を用いて、食品、例えばカルシウム強化牛乳
を調製する方法に関しては、本発明の方法により調製さ
れる炭酸カルシウムスラリーを牛乳に直接添加して強力
に攪拌し、牛乳中に炭酸カルシウム分散体を分散させる
だけで充分である。また還元乳では、本発明の方法によ
り調製される炭酸カルシウム分散体を、60℃程度の温
度で溶解したバター又はバターオイルに加えて高速攪拌
して分散させ、次いでこれに還元脱脂乳あるいは脱脂乳
を加え、均質化すればよい。また、燐酸カルシウム等の
他の無機カルシウム塩及び有機カルシウム塩と併用して
もさしつかえない。これらの方法で調製したカルシウム
強化牛乳は、クラリファイヤーで除去される炭酸カルシ
ウムの量はほとんど無くなり、従来の方法で調製された
炭酸カルシウムを添加した場合に比べて、大幅に減少す
る。
【0024】即ち、本発明の方法により調製される炭酸
カルシウム分散体を添加した牛乳、ジュース類中には、
炭酸カルシウムが極めて安定に保持されている。また、
本発明の方法で調製した炭酸カルシウム分散体は、分散
性が良好であるため、牛乳等に添加する際の攪拌時間が
少なくてすみ、したがって、バター中で長時間攪拌した
場合に見られるような炭酸カルシウムの凝集は起こらな
い。本発明の炭酸カルシウム分散体は、上記用途以外
に、クリーム、ヨーグルト、コーヒー、紅茶、ウーロン
茶等の液体食品、ワイン、酒等のアルコール飲料等にカ
ルシウム強化の目的で使用することができる。本発明の
炭酸カルシウム分散体は、乳酸カルシウム、塩化カルシ
ウム等の水可溶性カルシウム塩、燐酸三カルシウム、ピ
ロ燐酸二水素カルシウム等の水不溶性又は水難溶性カル
シウム塩と併用しても何らさしつかえない。
【0025】
【実施例】以下に実施例、比較例を示し本発明をより詳
細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない。実施例、及び比較例に使用するスラリ
ー状炭酸カルシウム及び該炭酸カルシウムの粉体の製造
方法を以下に示す。
【0026】炭酸カルシウムA 比重1.050で温度が5℃の石灰乳7m3に、炭酸ガス
濃度25重量%の炉ガス(以下炭酸ガスと略記する)を
25m3/min の流速で導通し炭酸化反応を行い、pH7
で炭酸化反応を完結しスラリー状炭酸カルシウムを得
た。その後攪拌し、スラリー状炭酸カルシウムのpHが
11.5に達した時点でフィルタープレスを用いて脱水
し、得られた脱水ケーキに再度水を加え、脱水前のスラ
リー状炭酸カルシウムと同一濃度のスラリー状炭酸カル
シウムを得た。該スラリー状炭酸カルシウムのpHは1
1.0であった。このスラリー状炭酸カルシウムに再度
炭酸ガスを導通し、スラリー状炭酸カルシウムのpHを
7.0に低下せしめて、スラリー状炭酸カルシウムAを
得た。該スラリー状炭酸カルシウムをフィルタープレス
で脱水し、そのプレスケーキをパドルドライヤーで乾燥
し、乾式粉砕機を用いて炭酸カルシウム粉体Aを調製し
た。
【0027】炭酸カルシウムB 比重1.050で温度が5℃の石灰乳7m3に、炭酸ガス
濃度25重量%の炭酸ガスを25m3/min の流速で導通
し炭酸化反応を行い、pH7で炭酸化反応を完結しスラ
リー状炭酸カルシウムを得た。その後攪拌し、スラリー
状炭酸カルシウムのpHが11.5に達した時点で炭酸
ガスを導通しスラリー状炭酸カルシウムのpHを9.5
に低下せしめ、その後温度50℃で48時間攪拌し、さ
らに炭酸ガスを導通しスラリー状炭酸カルシウムのpH
を7.0に低下せしめて、スラリー状炭酸カルシウムB
を得た。該スラリー状炭酸カルシウムをフィルタープレ
スで脱水し、そのプレスケーキをパドルドライヤーで乾
燥し、乾式粉砕機を用いて炭酸カルシウム粉体Bを調製
した。
【0028】炭酸カルシウムC 比重1.050で温度が5℃の石灰乳7m3に、炭酸ガス
濃度25重量%の炭酸ガスを25m3/min の流速で導通
し炭酸化反応を行い、pH7で炭酸化反応を完結しスラ
リー状炭酸カルシウムを得た。その後攪拌し、スラリー
状炭酸カルシウムのpHが11.5に達した時点で炭酸
ガスを導通しスラリー状炭酸カルシウムのpHを9.5
に低下せしめ、その後温度50℃で96時間攪拌し、さ
らに炭酸ガスを導通しスラリー状炭酸カルシウムのpH
を7.0に低下せしめて、スラリー状炭酸カルシウムC
を得た。該スラリー状炭酸カルシウムをフィルタープレ
スで脱水し、そのプレスケーキをパドルドライヤーで乾
燥し、乾式粉砕機を用いて炭酸カルシウム粉体Cを調製
した。
【0029】炭酸カルシウムD 比重1.050で温度が5℃の石灰乳7m3に、石灰乳中
の水酸化カルシウム固形分に対し3.5重量%の硫酸を
加え、炭酸ガス濃度25重量%の炭酸ガスを25m3/mi
n の流速で導通し炭酸化反応を行い、pH7で炭酸化反
応を完結しスラリー状炭酸カルシウムDを得た。該スラ
リー状炭酸カルシウムをフィルタープレスで脱水し、そ
のプレスケーキをパドルドライヤーで乾燥し、乾式粉砕
機を用いて炭酸カルシウム粉体Dを調製した。
【0030】炭酸カルシウムE 比重1.090で温度が35℃の石灰乳7m3に、炭酸ガ
ス濃度25重量%の炭酸ガスを3m3/min の流速で導通
し炭酸化反応を行い、pH7で炭酸化反応を完結しスラ
リー状炭酸カルシウムEを得た。該スラリー状炭酸カル
シウムをフィルタープレスで脱水し、そのプレスケーキ
をパドルドライヤーで乾燥し、乾式粉砕機を用いて炭酸
カルシウム粉体Eを調製した。表1に炭酸カルシウム粉
体A,B,C,D,Eの物性を示す。
【0031】
【表1】 物性1:200℃で4時間乾燥時の含水水分量(重量
%) 物性2:窒素吸着法(BET法)による比表面積X(m2
/g) 物性3:炭酸カルシウム固形分濃度が20重量%の水懸
濁液200ccを、300W,20kHzで10分間超音
波処理した後の水懸濁液の25℃におけるpH
【0032】実施例1 炭酸カルシウム粉体Aに水を添加し、炭酸カルシウム固
形分濃度が20重量%の炭酸カルシウム粉体の水懸濁液
を調製し、湿式粉砕機ダイノーミルパイロット型(WA
B社製)を用い、表1に示す湿式粉砕条件で湿式粉砕し
た。湿式粉砕完了後、調製された水スラリー中の炭酸カ
ルシウム100重量部に対し、HLBが16のショ糖ス
テアリン酸エステルを19重量部及び水を添加し強力に
攪拌混合することにより、炭酸カルシウム固形分濃度が
10重量%の炭酸カルシウム分散体を調製した。該炭酸
カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの粒度分布におけ
る重量(体積)平均径は、0.20μmであった。尚、
ショ糖ステアリン酸エステルはあらかじめ65℃の温水
に溶解後20℃に冷却し、添加した。
【0033】実施例2、3 炭酸カルシウム粉体Aを、炭酸カルシウム粉体B、炭酸
カルシウム粉体Cに変更することを除き、他は実施例1
と同様にして固形分濃度が10重量%の炭酸カルシウム
分散体を調製した。該炭酸カルシウム分散体中の炭酸カ
ルシウムの粒度分布における重量(体積)平均径は、
0.21μm、炭酸カルシウム分散体中の炭酸カルシウ
ムにおける重量(体積)平均径は0.36μmであっ
た。
【0034】実施例4 炭酸カルシウム粉体A100重量部に対しHLBが16
のショ糖ステアリン酸エステルを25重量部、及び水を
混合し、炭酸カルシウム固形分濃度が25重量%の炭酸
カルシウム粉体Aの水懸濁液を調製し、湿式粉砕機ダイ
ノーミルパイロット型(WAB社製)を用い、表1に示
す湿式粉砕条件で湿式粉砕した。湿式粉砕完了後、水を
添加混合し、炭酸カルシウム固形分濃度が10重量%の
炭酸カルシウム分散体を調製した。該炭酸カルシウム分
散体中の炭酸カルシウムの粒度分布における重量(体
積)平均径は、0.12μmであった。尚、ショ糖ステ
アリン酸エステルはあらかじめ65℃の温水に溶解後2
0℃に冷却し、添加した。
【0035】実施例5 炭酸カルシウム粉体Aに水を添加し、炭酸カルシウムA
固形分濃度が22重量%の水懸濁液を調製し、湿式粉砕
機ダイノーミルKD−PILOT型を用い、表1に示す
粉砕条件で湿式粉砕(1次粉砕)を行い、炭酸カルシウ
ムAの水分散体を得た。その後、該炭酸カルシウムAの
水分散体に、HLBが16のショ糖ステアリン酸エステ
ルを炭酸カルシウム固形分100重量部に対し28重量
部及び水を添加し強力に攪拌混合し、炭酸カルシウム固
形分濃度が10重量%の混合物を調製後、再度この混合
物を湿式粉砕機ダイノーミルKD−PILOT型を用
い、表1に示す粉砕条件で湿式粉砕(2次粉砕)を行い
炭酸カルシウム分散体を調製した。該炭酸カルシウム分
散体中の炭酸カルシウムの粒度分布における重量(体
積)平均径は、0.10μmであった。尚、ショ糖ステ
アリン酸エステルはあらかじめ65℃の温水に溶解後2
0℃に冷却し、添加した。
【0036】実施例6、7、8 1次粉砕及び2次粉砕の湿式粉砕条件を表3に示す条件
に変更すること、及び炭酸カルシウム固形分100重量
部に対するショ糖ステアリン酸エステルの添加量を1
5、17、21重量部に変更することを除き、他は実施
例5と同様にして炭酸カルシウム固形分濃度が10重量
%の炭酸カルシウム分散体を調製した。該炭酸カルシウ
ム分散体中の炭酸カルシウムの粒度分布における重量
(体積)平均径は、各々0.35μm、0.25μm、
0.17μmであった。
【0037】実施例9、10 炭酸カルシウム固形分100重量部に対するショ糖ステ
アリン酸エステルの添加量を26.5重量部及び25重
量部に変更することを除き、他は実施例5と同様にして
炭酸カルシウム固形分濃度が10重量%の炭酸カルシウ
ム分散体を調製した。該炭酸カルシウム分散体中の炭酸
カルシウムの粒度分布における重量(体積)平均径は、
共に0.10μmであった。
【0038】比較例1 炭酸カルシウム固形分100重量部に対するショ糖ステ
アリン酸エステルの添加量を23.5重量部に変更する
ことを除き、他は実施例5と同様にして炭酸カルシウム
固形分濃度が10重量%の炭酸カルシウム分散体を調製
した。該炭酸カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの粒
度分布における重量(体積)平均径は、共に0.10μ
mであった。
【0039】比較例2、3、4 炭酸カルシウム固形分100重量部に対するショ糖ステ
アリン酸エステルの添加量を11、13、16.5重量
部に変更することを除き、他は実施例6、7、8と同様
にして炭酸カルシウム固形分濃度が10重量%の炭酸カ
ルシウム分散体を調製した。該炭酸カルシウム分散体中
の炭酸カルシウムの粒度分布における重量(体積)平均
径は、各々0.35μm、0.25μm、0.17μm
であった。
【0040】比較例5 湿式粉砕条件を表6に示す条件に変更することを除き、
他は実施例1と同様にして炭酸カルシウム固形分濃度が
10重量%の炭酸カルシウム分散体を調製した。該炭酸
カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの粒度分布におけ
る重量(体積)平均径は、0.16μmであった。
【0041】比較例6 湿式粉砕条件を表6に示す条件に変更することを除き、
他は実施例1と同様にして炭酸カルシウム固形分濃度が
10重量%の炭酸カルシウム分散体を調製した。該炭酸
カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの粒度分布におけ
る重量(体積)平均径は、1.62μmであった。
【0042】比較例7 湿式粉砕条件を表6に示す条件に変更することを除き、
他は実施例4と同様にして炭酸カルシウム固形分濃度が
10重量%の炭酸カルシウム分散体を調製した。該炭酸
カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの粒度分布におけ
る重量(体積)平均径は、0.10μmであった。
【0043】比較例8 湿式粉砕条件を表6に示す条件に変更することを除き、
他は実施例4と同様にして炭酸カルシウム固形分濃度が
10重量%の炭酸カルシウム分散体を調製した。該炭酸
カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの粒度分布におけ
る重量(体積)平均径は、1.88μmであった。
【0044】比較例9 湿式粉砕条件を表6に示す条件に変更することを除き、
他は実施例5と同様にして炭酸カルシウム固形分濃度が
10重量%の炭酸カルシウム分散体を調製した。該炭酸
カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの粒度分布におけ
る重量(体積)平均径は、0.09μmであった。
【0045】比較例10 湿式粉砕条件を表7に示す条件に変更することを除き、
他は実施例5と同様にして炭酸カルシウム固形分濃度が
10重量%の炭酸カルシウム分散体を調製した。該炭酸
カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの粒度分布におけ
る重量(体積)平均径は、0.98μmであった。
【0046】比較例11 炭酸カルシウム粉体Aを炭酸カルシウム粉体Dに変更す
ることを除き、他は実施例1と同様にして炭酸カルシウ
ム固形分濃度が10重量%の炭酸カルシウム分散体を調
製した。該炭酸カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの
粒度分布における重量(体積)平均径は、0.15μm
であった。
【0047】比較例12 炭酸カルシウム粉体Aを炭酸カルシウム粉体Eに変更す
ることを除き、他は実施例1と同様にして炭酸カルシウ
ム固形分濃度が10重量%の炭酸カルシウム分散体を調
製した。該炭酸カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの
粒度分布における重量(体積)平均径は、1.15μm
であった。
【0048】比較例13 炭酸カルシウム粉体A100重量部に対しHLBが16
のショ糖ステアリン酸エステルを15重量部、及び水を
混合し、炭酸カルシウム固形分濃度が20重量%の炭酸
カルシウム粉体の水懸濁液1500gを調製し、超音波
分散機US−300T(日本精機製作所製)を用い、2
0kHz、300Wで2分間超音波照射を行い、その後
水で希釈し炭酸カルシウム固形分濃度が10重量%の炭
酸カルシウム分散体を調製した。該炭酸カルシウム分散
体中の炭酸カルシウムの粒度分布における重量(体積)
平均径は、1.86μmであった。
【0049】比較例14 炭酸カルシウム粉体A100重量部に対しHLBが16
のショ糖ステアリン酸エステルを15重量部、及び水を
混合しTKホモミキサー(5000rpm 、15分間)に
て攪拌し、炭酸カルシウム固形分濃度が10重量%の炭
酸カルシウム分散体を調製した。該炭酸カルシウム分散
体中の炭酸カルシウムの粒度分布における重量(体積)
平均径は、2.35μmであった。
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】
【表6】
【0055】
【表7】
【0056】表2〜7において、炭酸カルシウム〜
、粉砕条件A〜F、及びX、Yはそれぞれ下記を意味
する: 炭酸カルシウム粉体A 炭酸カルシウム粉体B 炭酸カルシウム粉体C 炭酸カルシウム粉体D 炭酸カルシウム粉体E A:湿式粉砕機に用いるメディアの充填量であり、湿式
粉砕機の粉砕室(ベッセル容器)容積中に占めるメディ
アの容積量(体積%) B:湿式粉砕機に用いるメディアの真比重 C:湿式粉砕機のディスク又はローターの周辺速度(m
/秒) D:湿式粉砕する炭酸カルシウムの水懸濁液の、炭酸カ
ルシウム固形分濃度(重量%) E:湿式粉砕する炭酸カルシウムの水懸濁液の、湿式粉
砕機の粉砕室中に滞留する時間(分) F:湿式粉砕機に用いるメディアの粒子径(mm) X:湿式粉砕する炭酸カルシウム粉体の窒素吸着法(B
ET法)による比表面積(m2/g) Y:A×B×C1.3 ×D×E / 100×F1.6 ×
(100−D)
【0057】次に、実施例及び比較例で調製された炭酸
カルシウム固形分濃度が10重量%の炭酸カルシウム分
散体を水で炭酸カルシウム固形分濃度が0.65重量%
になるように希釈し、希釈液を60℃に加温後100ml
のメスシリンダーにとり、5℃まで冷却後5℃で静置
し、炭酸カルシウムの沈澱により生ずる透明部分と炭酸
カルシウム分散部分の白色部分の界面の高さの経時変
化、沈降物の量の経時変化を目視判断し、各スラリー状
炭酸カルシウムの水中における安定性を調べた。メスシ
リンダーに刻まれたml単位の表示を読みとり、その結果
を下記の5段階表示により表8に示す。 (界面の高さ) 界面がほぼ98以上100mlである: 5 界面が95以上98ml未満である: 4 界面が90以上95ml未満である: 3 界面が50以上90ml未満である: 2 界面が50ml未満である: 1 (沈澱物の量) 殆ど確認できない: 5 わずかに沈澱が確認できる: 4 0.5mm未満程度の沈澱がある: 3 0.5mm以上2mm未満の沈澱がある: 2 2mm以上の沈澱がある: 1
【0058】
【表8】
【0059】実施例11 実施例1で調製した炭酸カルシウム固形分濃度が10重
量%の炭酸カルシウム分散体600gを、60℃で溶解
させたバター500g中に分散させ、これを脱脂乳9Kg
中に添加攪拌し、次いで殺菌してカルシウム強化牛乳を
得た。このカルシウム強化牛乳を100mlのメスシリン
ダーにとり、5℃で保存し、定期的にメスシリンダー中
の牛乳を静かに廃棄し、メスシリンダー底部に残存して
いる沈澱物の量の経時変化を目視観察した。その結果を
下記の3段階評価により表9に示す。 (沈澱物の量) 殆ど確認できない: 3 わずかに沈澱が確認できる: 2 かなり大量の沈澱が確認できる: 1
【0060】実施例12〜20 実施例2〜10で調製した炭酸カルシウム分散体を用い
ることを除き他は実施例11と同様の方法でカルシウム
強化牛乳を得た。また、これらのカルシウム強化牛乳の
沈澱量を、実施例11に示す同様の方法で観察した。そ
の結果を表9に示す。
【0061】比較例15〜28 比較例1〜14で調製した炭酸カルシウム分散体を用い
ることを除き他は実施例11と同様の方法でカルシウム
強化牛乳を得た。また、これらのカルシウム強化牛乳の
沈澱量を、実施例11に示す同様の方法で観察した。そ
の結果を表9に示す。
【0062】
【表9】
【0063】
【発明の効果】以上のように、本発明の方法で調製され
た炭酸カルシウム分散体は、液中での分散性が極めて優
れており、この炭酸カルシウム分散体を用いて調製され
る食品組成物は、長期間の保存安定性が極めて優れてい
る。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(ア)、(イ)の物性を具備する炭
    酸カルシウム粉体に水を添加して炭酸カルシウム固形分
    濃度が1〜60重量%の炭酸カルシウムの水懸濁液を調
    製し、該水懸濁液を湿式粉砕機を用い下記(ウ)の、
    、全ての要件を満たすように湿式粉砕した後、調製
    された水スラリー中の炭酸カルシウム100重量部に対
    し、HLBが10以上の親水性乳化剤を下記(エ)の要
    件を満たすように添加処理することを特徴とする炭酸カ
    ルシウム分散体の製造方法: (ア)200℃で4時間乾燥時の含水水分量が2重量%
    以下である。 (イ)窒素吸着法(BET法)による比表面積Xが6〜
    60m2/gである。 (ウ)Y ≦ 1000X/27 + 88000/9 6 ≦ X ≦ 60 Y ≧ 10 但し、Y=A×B×C1.3 ×D×E / 100×F1.6 ×(100−D) (エ)炭酸カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの粒度
    分布における重量(体積)平均径P(μm)と、炭酸カ
    ルシウム分散体中の炭酸カルシウム100重量部に対す
    るHLBが10以上の親水性乳化剤の添加量Q(重量
    部)が、下記の関係を満足する: Q ≧ (1.87/P) + 6.17 X:湿式粉砕する原料炭酸カルシウム粉体の窒素吸着法
    (BET法)による比表面積(m2/g) A:湿式粉砕機に用いるメディアの充填量であり、湿式
    粉砕機の粉砕室(ベッセル容器)容積中に占めるメディ
    アの容積量(体積%) B:湿式粉砕機に用いるメディアの真比重 C:湿式粉砕機のディスク又はローターの周辺速度(m
    /秒) D:湿式粉砕する炭酸カルシウムの水懸濁液の、炭酸カ
    ルシウム固形分濃度(重量%) E:湿式粉砕する炭酸カルシウムの水懸濁液の、湿式粉
    砕機の粉砕室中に滞留する時間(分) F:湿式粉砕機に用いるメディアの粒子径(mm)
  2. 【請求項2】 下記(ア)、(イ)の物性を具備する炭
    酸カルシウム粉体に、炭酸カルシウム100重量部に対
    し、HLBが10以上の親水性乳化剤及び水を添加し、
    炭酸カルシウム固形分濃度が1〜60重量%の炭酸カル
    シウムの水懸濁液を調製し、該水懸濁液を湿式粉砕機を
    用い、下記(ウ)の、、及び(エ)のの全ての
    要件を満たすように湿式粉砕することを特徴とする炭酸
    カルシウム分散体の製造方法: (ア)200℃で4時間乾燥時の含水水分量が2重量%
    以下である。 (イ)窒素吸着法(BET法)による比表面積Xが6〜
    60m2/gである。 (ウ)Y ≦ 1000X/27 + 88000/9 6 ≦ X ≦ 60 Y ≧ 10 但し、Y=A×B×C1.3 ×D×E / 100×F1.6 ×(100−D) (エ)炭酸カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの粒度
    分布における重量(体積)平均径P(μm)と、炭酸カ
    ルシウム分散体中の炭酸カルシウム100重量部に対す
    るHLBが10以上の親水性乳化剤の添加量Q(重量
    部)が、下記の関係を満足する: Q ≧ (1.87/P) + 6.17 X:湿式粉砕する原料炭酸カルシウム粉体の窒素吸着法
    (BET法)による比表面積(m2/g) A:湿式粉砕機に用いるメディアの充填量であり、湿式
    粉砕機の粉砕室(ベッセル容器)容積中に占めるメディ
    アの容積量(体積%) B:湿式粉砕機に用いるメディアの真比重 C:湿式粉砕機のディスク又はローターの周辺速度(m
    /秒) D:湿式粉砕する炭酸カルシウムの水懸濁液の、炭酸カ
    ルシウム固形分濃度(重量%) E:湿式粉砕する炭酸カルシウムの水懸濁液の、湿式粉
    砕機の粉砕室中に滞留する時間(分) F:湿式粉砕機に用いるメディアの粒子径(mm)
  3. 【請求項3】 下記(ア)、(イ)の物性を具備する炭
    酸カルシウム粉体に、水を添加して炭酸カルシウム固形
    分濃度が1〜60重量%の炭酸カルシウムスラリーを調
    製し、該スラリーを湿式粉砕機を用い湿式粉砕(以下、
    1次粉砕と略記する)した後、調製された炭酸カルシウ
    ムスラリーに、HLBが10以上の親水性乳化剤、及び
    必要に応じ水を添加して炭酸カルシウム固形分濃度が1
    〜60重量%の炭酸カルシウムと親水性乳化剤と水から
    なる懸濁液を調製し、湿式粉砕機を用いて湿式粉砕(以
    下、2次粉砕と略記する)を行うにあたり、1次粉砕の
    湿式粉砕条件を下記(ウ)の中の式から求めたYと、2
    次粉砕の湿式粉砕条件を(ウ)中の式から求めたYとの
    合計が、下記(ウ)の、、の全ての要件を満た
    し、且つ下記(エ)のを満たすように湿式粉砕するこ
    とを特徴とする炭酸カルシウム分散体の製造方法: (ア)200℃で4時間乾燥時の含水水分量が2重量%
    以下である。 (イ)窒素吸着法(BET法)による比表面積Xが6〜
    60m2/gである。 (ウ)Y ≦ 1000X/27 + 88000/9 6 ≦ X ≦ 60 Y ≧ 10 但し、Y=A×B×C1.3 ×D×E / 100×F1.6 ×(100−D) (エ)炭酸カルシウム分散体中の炭酸カルシウムの粒度
    分布における重量(体積)平均径P(μm)と、炭酸カ
    ルシウム分散体中の炭酸カルシウム100重量部に対す
    るHLBが10以上の親水性乳化剤の添加量Q(重量
    部)が、下記の関係を満足する: Q ≧ (1.87/P) + 6.17 X:湿式粉砕する原料炭酸カルシウム粉体の窒素吸着法
    (BET法)による比表面積(m2/g) A:湿式粉砕機に用いるメディアの充填量であり、湿式
    粉砕機の粉砕室(ベッセル容器)容積中に占めるメディ
    アの容積量(体積%) B:湿式粉砕機に用いるメディアの真比重 C:湿式粉砕機のディスク又はローターの周辺速度(m
    /秒) D:湿式粉砕する炭酸カルシウムの水懸濁液の、炭酸カ
    ルシウム固形分濃度 (重量%) E:湿式粉砕する炭酸カルシウムの水懸濁液の、湿式粉
    砕機の粉砕室中に滞留する時間(分) F:湿式粉砕機に用いるメディアの粒子径(mm)
  4. 【請求項4】 上記(エ)の重量(体積)平均径P(μ
    m)と添加量Q(重量部)が、下記の関係を満足する
    請求項1、2又は3記載の製造方法。 Q ≧ (1.87/P) + 7.67
  5. 【請求項5】 上記(エ)の重量(体積)平均径P(μ
    m)と添加量Q(重量部)が、下記の関係を満足する
    請求項1、2又は3記載の製造方法。 Q ≧ (1.87/P) + 9.17
  6. 【請求項6】 HLBが10以上の親水性乳化剤が、シ
    ョ糖脂肪酸エステルである請求項1、2又は3記載の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 調製された分散体の炭酸カルシウムの粒
    度分布における重量(体積)平均径P(μm)が、0.
    04μm≦P<0.3μmである請求項1、2又は3記
    載の製造方法。
  8. 【請求項8】 炭酸カルシウム粉体が、炭酸カルシウム
    固形分濃度が20重量%の水懸濁液200ccを、300
    W,20kHzで10分間超音波処理した後の水懸濁液
    の25℃におけるpHが11.7以下である請求項1、
    2又は3記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8記載の方法で得られた炭酸
    カルシウム分散体を添加してなる食品組成物。
JP4307549A 1992-05-14 1992-10-20 炭酸カルシウム分散体の製造方法及び食品組成物 Expired - Fee Related JP2923926B2 (ja)

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