JPH06127909A - 燐酸カルシウム分散体の製造方法及び食品組成物 - Google Patents

燐酸カルシウム分散体の製造方法及び食品組成物

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JPH06127909A
JPH06127909A JP4307548A JP30754892A JPH06127909A JP H06127909 A JPH06127909 A JP H06127909A JP 4307548 A JP4307548 A JP 4307548A JP 30754892 A JP30754892 A JP 30754892A JP H06127909 A JPH06127909 A JP H06127909A
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calcium phosphate
wet
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calcium
phosphate
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JP4307548A
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Juichi Hojo
壽一 北条
Kayoko Hashimoto
佳代子 橋本
Masako Takahashi
雅子 高橋
Shiro Motoyoshi
嗣郎 源吉
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Maruo Calcium Co Ltd
Original Assignee
Maruo Calcium Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 特定の物性を具備する燐酸カルシウムに水を
添加し、燐酸カルシウム固形分濃度が1〜60重量%の
燐酸カルシウムの水懸濁液を調製し、該水懸濁液を湿式
粉砕機を用い、特定の要件を満たすように湿式粉砕して
調製された水スラリー中の燐酸カルシウム100重量部
に対し、HLBが10以上の親水性乳化剤を下記5〜1
00重量部添加処理することを特徴とする燐酸カルシウ
ム分散体の製造方法。 【効果】 液中での分散性が極めて良好であり、この燐
酸カルシウムを用いて調製されたカルシウム強化牛乳
は、長期間の保存安定性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燐酸カルシウムの製造
方法に関し、更に詳しくは、特に牛乳等の食品に添加し
てカルシウムを強化するのに有効に利用される、液中で
の分散安定性の良好な燐酸カルシウムの製造方法、及び
該燐酸カルシウムを添加調製された食品組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、カルシウム摂取量の不足が指摘さ
れており、この傾向は育ち盛りの子供及び老人において
顕著である。このカルシウム摂取量の不足を解消するた
め、カルシウム強化食品が販売されるようになってきて
おり、一般的にカルシウムの含有量が多いとされている
牛乳においても、さらにカルシウムを添加してカルシウ
ム強化牛乳として提供することが試みられている。その
他ジュース類にもカルシウム強化した商品も多数販売さ
れ始めている。
【0003】従来、牛乳にカルシウムを強化するための
方法の多くは、水溶性の有機酸カルシウム形態のカルシ
ウムを牛乳に添加するものであって、燐酸カルシウムの
ような水不溶性の無機塩形態のカルシウムを牛乳に添加
する方法はあまり提案されていない。これは、燐酸カル
シウムは比重が3と高く、牛乳中へ分散させた場合短時
間で沈澱するため、又牛乳に高濃度で添加し、安定状態
に保持することが困難であるからであり、充分満足でき
る添加方法の開発が待たれていた。
【0004】最近、牛乳に無機カルシウム塩を分散させ
る方法として、結晶セルロースを同時的に添加してその
網目構造により炭酸カルシウム粒子を支持させる方法
(特開昭56−117753号)、及びスラリー状炭酸
カルシウムもしくはスラリー状炭酸カルシウムにHLB
10以上の親水性乳化剤を添加したものに超音波を照射
し、炭酸カルシウムの分散性を改良する方法(特開昭6
4−69513号)等が提案されている。しかし、上記
のように結晶セルロースを添加する方法では、牛乳の粘
度が高くなるので食感上好ましくない。また、超音波を
照射し炭酸カルシウムの分散性を改良する方法は、スラ
リー状炭酸カルシウムもしくはスラリー状炭酸カルシウ
ムにHLB10以上の親水性乳化剤を添加したものにつ
いてはある程度効果的であるものの、炭酸カルシウムの
分散に限度があるばかりではなく、この方法を応用した
燐酸カルシウム粉体と水からなる燐酸カルシウムの水懸
濁液の分散性改良には多大な分散時間、分散経費を必要
とし、好ましい方法とは言えない。即ち、燐酸カルシウ
ムは一般的に、水酸化カルシウムの水懸濁液(石灰
乳)、炭酸カルシウムの水懸濁液等のカルシウム塩水溶
液に燐酸又は燐酸アンモニウム等の燐酸塩溶液を反応さ
せることにより、通常固形分として1〜20重量%のス
ラリー状燐酸カルシウムとして調製され、通常このスラ
リー状燐酸カルシウムは食品添加物用途には、経時安定
性及び食品添加物規格の観点から、脱水乾燥及び粉砕粉
末化され使用されており、このようにして調製される燐
酸カルシウム粉体は、燐酸カルシウム本来の凝集力の大
きいことに加え、脱水乾燥を行っていないスラリー状燐
酸カルシウムと比較し、乾燥時に大きな凝集体を形成し
ているため、これら食品添加物用の燐酸カルシウム粉体
の分散方法として、前述の超音波を照射する方法は現実
的でない。また、前述の従来技術に用いられているカル
シウム塩は全て炭酸カルシウムであるが、該炭酸カルシ
ウムは本来アルカリ性を呈するため、例えば弱酸性を呈
する牛乳等への添加剤としては、安定性の観点から必ず
しも良好な添加剤とはいえない。
【0005】最近、牛乳、ジュース類液体食品の長期間
保存可能な容器、保存方法の進歩に伴い、該食品を販売
店、自動販売機、家庭内の大型冷蔵庫等において長期間
保存するケースが増加しており、同種の液体食品にカル
シウム強化の目的で添加されている無機カルシウム塩粒
子は、その食品中における分散状態が極めて良好でない
場合、長期間の液体食品の保存の間に食品容器底部に沈
澱してしまい、牛乳、ジュース類液体食品を飲用する
際、その沈澱物が飲用者に不快感、不清潔感を与えるこ
とが多くなっている。従って現在カルシウム強化の目的
で従来技術で調製された無機カルシウム塩粒子を添加し
市販されている液体食品類は、該無機粒子の食品中にお
ける分散安定期間が短いため、該無機粒子の添加量は極
少量に制限される必要があり、また一般消費者が購入後
1〜2日の間に必ず食用に供されるような液体食品に制
限される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる実情
に鑑み、上記課題を解決した、牛乳等の食品への添加剤
として好適な燐酸カルシウムの製造方法、及び該燐酸カ
ルシウムを添加調製してなる食品組成物を提供するもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、下記
(ア)の物性を具備する燐酸カルシウムに水を添加し、
燐酸カルシウム固形分濃度が1〜60重量%の燐酸カル
シウムの水懸濁液を調製し、該水懸濁液を湿式粉砕機を
用い、下記(イ)の、、全ての要件を満たすよう
に湿式粉砕して調製された水スラリー中の燐酸カルシウ
ム100重量部に対し、HLBが10以上の親水性乳化
剤を5〜100重量部添加処理することを特徴とする燐
酸カルシウム分散体の製造方法: (ア)窒素吸着法(BET法)による比表面積Xが2〜
100m2/gである。 (イ)Y ≦ 1000X/27 + 88000/9 2 ≦ X ≦ 100 Y ≧ 10 但し、Y=A×B×C1.3 ×D×E / 100×F1.6 ×(100−D) X:湿式粉砕する原料燐酸カルシウム粉体の窒素吸着法
(BET法)による比表面積(m2/g) A:湿式粉砕機に用いるメディアの充填量であり、湿式
粉砕機の粉砕室(ベッセル容器)容積中に占めるメディ
アの容積量(体積%) B:湿式粉砕機に用いるメディアの真比重 C:湿式粉砕機のディスク又はローターの周辺速度(m
/秒) D:湿式粉砕する燐酸カルシウムの水懸濁液の、燐酸カ
ルシウム固形分濃度(重量%) E:湿式粉砕する燐酸カルシウムの水懸濁液の、湿式粉
砕機の粉砕室中に滞留する時間(分) F:湿式粉砕機に用いるメディアの粒子径(mm)
【0008】本発明の第2は、下記(ア)の物性を具備
する燐酸カルシウム粉体に、燐酸カルシウム100重量
部に対し、HLBが10以上の親水性乳化剤を5〜10
0重量部、及び水を添加し、燐酸カルシウム固形分濃度
が1〜60重量%の燐酸カルシウムの水懸濁液を調製
し、該水懸濁液を湿式粉砕機を用い、下記(イ)の、
、の全ての要件を満たすように湿式粉砕することを
特徴とする燐酸カルシウム分散体の製造方法:但し、
(ア)、(イ)は、請求項1と同じ。
【0009】本発明の第3は、下記(ア)の物性を具備
する燐酸カルシウムに、水を添加して燐酸カルシウム固
形分濃度が1〜60重量%の燐酸カルシウムの水懸濁液
を調製し、該水懸濁液を湿式粉砕機を用い湿式粉砕(以
下、1次粉砕と略記する)した後、調製された水スラリ
ー中の燐酸カルシウム100重量部に対し、HLBが1
0以上の親水性乳化剤を5〜100重量部、及び必要に
応じ水を添加し、燐酸カルシウム固形分濃度が1〜60
重量%の燐酸カルシウムの水懸濁液を調製し、湿式粉砕
機を用いて湿式粉砕(以下、2次粉砕と略記する)を行
うにあたり、1次粉砕の湿式粉砕条件を下記(イ)中の
式から求めたYと、2次粉砕の湿式粉砕条件を(イ)中
の式から求めたYとの合計が、下記(イ)の、、
の全ての要件を満たすように湿式粉砕することを特徴と
する燐酸カルシウム分散体の製造方法:但し、(ア)、
(イ)は、請求項1と同じ。
【0010】本発明の第4は、上記方法で得られた燐酸
カルシウムを添加してなる食品組成物を、それぞれ内容
とするものである。尚、本発明でいう燐酸カルシウムと
は、燐酸のカルシウム塩からなる無機物を指称する。
【0011】本発明の燐酸カルシウム分散体を製造する
前述の方法の要約を以下に列記する。 (1)特定の燐酸カルシウム粉体の水懸濁液を湿式粉砕
機を用いて特定の粉砕条件で粉砕し、その後特定量のH
LBが10以上の親水性乳化剤又はその水溶液を添加
し、燐酸カルシウムとHLBが10以上の親水性乳化剤
と水からなる、特定の重量平均粒子径を有する燐酸カル
シウム分散体を調製する方法。 (2)特定の燐酸カルシウム粉体の水懸濁液に、特定量
のHLBが10以上の親水性乳化剤又はその水溶液を添
加し、その後湿式粉砕機を用いて特定の粉砕条件で粉砕
し、特定の重量平均粒子径を有する燐酸カルシウム分散
体を調製する方法。 (3)特定の燐酸カルシウム粉体の水懸濁液を湿式粉砕
機を用いて特定の粉砕条件で粉砕し(1次粉砕)、その
後特定量のHLBが10以上の親水性乳化剤又はその水
溶液を添加し、燐酸カルシウムとHLBが10以上の親
水性乳化剤と水からなる混合スラリーを調製し、該混合
スラリーをさらに湿式粉砕機を用いて特定の粉砕条件で
粉砕し(2次粉砕)、特定の重量平均粒子径を有する燐
酸カルシウム分散体を調製する方法。 湿式粉砕される燐酸カルシウムの水懸濁液中の燐酸カル
シウムの固形分濃度は、1〜60重量%であればよく、
好ましくは5〜40重量%、より好ましくは10〜25
重量%である。燐酸カルシウムの固形分濃度が1重量%
未満の場合、湿式粉砕に要する時間が極めて長くなり不
経済であるばかりでなく、湿式粉砕中に湿式粉砕機に使
用するメディアの混入が考えられ、牛乳等食品添加用の
燐酸カルシウムの製造方法として好ましくない。また6
0重量%を越える場合、湿式粉砕機及びこれに付随する
液供給ポンプ等の必要動力が極めて大きくなり、現実的
とは言えない。
【0012】本発明で使用される親水性乳化剤は、食品
添加物規格に適合するHLBが10以上の親水性乳化剤
であればよく、脂肪酸多価アルコールエステル、中でも
HLB15以上のショ糖脂肪酸エステルを好ましく使用
できる。親水性乳化剤の使用量は、燐酸カルシウム10
0重量部に対し、5〜100重量部であればよいが、前
述の本発明の製造方法により製造される燐酸カルシウム
の粒度分布における重量(体積)平均径P(μm)と、
該燐酸カルシウム100重量部に対するHLBが10以
上の親水性乳化剤の添加量Q(重量部)が、下記式
(a)の関係を満足することが好ましく、また比較的長
期間の分散安定性を要求される食品用途には式(b)の
関係を満足することがより好ましく、更に好ましくは式
(c)の関係を満足するものである。 (a) Q ≧ (1.87/P) + 6.17 (b) Q ≧ (1.87/P) + 7.67 (c) Q ≧ (1.87/P) + 9.17 親水性乳化剤の使用量が5重量部未満の場合、燐酸カル
シウムの牛乳中での安定性に乏しく、100重量部を越
える場合、この燐酸カルシウムを添加して調製される牛
乳の粘性が高くなる傾向があるばかりではなく、牛乳本
来の食感を損なうことになり、好ましくない。親水性乳
化剤は、水又は湯に溶解させて使用するのが好ましく、
特にショ糖脂肪酸エステルは、60〜70℃の温水に溶
解後、冷却せしめ30℃以下の温度で使用するのが好ま
しい。
【0013】本発明に用いる燐酸カルシウムは、水酸化
カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム等のカル
シウム塩と燐酸、燐酸ソーダ等の燐酸塩を反応させる化
学的合成方法により調製される合成燐酸カルシウムが好
ましく、中でもピロ燐酸二水素カルシウム、燐酸一水素
カルシウム、燐酸三カルシウムよりなる群から選ばれる
少なくとも1種の燐酸カルシウムが好適である。また、
該燐酸カルシウムの窒素吸着法(BET法)による比表
面積は、2〜100m2/gの範囲である。2m2/g未満
では牛乳等の食品中での長期間安定性に問題が生じ、1
00m2/gを越えると燐酸カルシウム粉体の凝集力が極
めて強くなるため、その分散が困難となり、その結果、
牛乳等の食品中での長期間安定性に問題が生じやすい。
【0014】本発明の湿式粉砕に用いられる湿式粉砕機
とは、粉砕室(ベッセル容器)中でガラスビーズ,アル
ミナビーズ,ジルコニアビーズ,チタニアビーズ等のメ
ディアを回転ディスク又はローターを回転させ、該粉砕
室中に供給される被粉砕物スラリーを粉砕する機器であ
り、一般的にサンドミル、ダイノーミル、コボールミル
等と呼称されている湿式粉砕機が好適に用いられる。
【0015】本発明の湿式粉砕条件は、前述した、
、の要項を共に具備する粉砕条件であればよく、
式を満たさない粉砕条件の場合、燐酸カルシウム粒子表
面が非常に不安定となり、凝集しやすい燐酸カルシウム
しか得られず、また牛乳等食品中の粘度安定性に問題と
なる燐酸カルシウムが得られる傾向がある。また式を
満たさない粉砕条件の場合、粗大粒子を含有した燐酸カ
ルシウムが調製され、保存安定性の悪い牛乳等の食品が
得られることになる。本発明の湿式粉砕条件を表す関数
Yは、前述のように各種湿式粉砕を構成する要因関数
A、B、C、D、E、Fを用い前述の式により算出すれ
ばよいが、上記(3)の燐酸カルシウム分散体において
は1次粉砕と2次粉砕の2度の湿式粉砕を行なう必要が
あり、このため(3)の調製方法における粉砕条件Y
は、1次粉砕のみの粉砕条件(Y1)と2次粉砕のみの
粉砕条件(Y2)の合計、換言すればY1+Y2を算出
し、(3)の方法における粉砕条件Yとする。
【0016】湿式粉砕における温度条件は特に限定はな
いが、燐酸カルシウムから生成するカルシウムイオンを
少なくし、より牛乳中における分散性良好な燐酸カルシ
ウムを調製するためには、50℃以下が好ましく、30
℃がより好ましい。また同様の理由により、本発明に使
用する親水性乳化剤と燐酸カルシウム又は燐酸カルシウ
ムの水スラリーと混合する場合の温度も、50℃以下が
好ましく、30℃がより好ましい。
【0017】燐酸カルシウムスラリー中の燐酸カルシウ
ムの粒度分布における重量(体積)平均径に関しては、
特別の限定はないが、比較的粘度の低い牛乳、ジュース
類食品の用途には0.3μm未満が好ましく、また牛乳
への応用に関しては、平均径が小さくなりすぎると燐酸
カルシウムの溶解性が増大し、牛乳中のタンパク質等を
凝集させる傾向が発生し易くなるため、0.04μm以
上が好ましい。
【0018】本発明における燐酸カルシウムの粒度分布
における重量平均径は、下記の要領で測定計算されたも
のである。 測定機種:島津製作所製 SA−CP3 試料の調製:65℃に加温した本発明の燐酸カルシウム
スラリーを、下記25℃の溶媒中に滴下し、粒度分布測
定試料とする。 溶媒:イオン交換水にポリアクリル酸ソーダ0.004
重量%溶解させた水溶液 予備分散:SKディスバーザー(セイシン企業製)を用
い、超音波分散100秒 測定温度:20℃±2.5℃
【0019】本発明の方法により調製される燐酸カルシ
ウム分散体を用いて、食品、例えばカルシウム強化牛乳
を調製する方法に関しては、本発明の方法により調製さ
れる燐酸カルシウムスラリーを牛乳に直接添加して強力
に攪拌し、牛乳中に燐酸カルシウムを分散させるだけで
充分である。また還元乳では、本発明の方法により調製
される燐酸カルシウムスラリーを、60℃程度の温度で
溶解したバター又はバターオイルに加えて高速攪拌して
分散させ、次いでこれに還元脱脂乳あるいは脱脂乳を加
え、均質化すればよい。また、炭酸カルシウム、乳酸カ
ルシウム、塩化カルシウム等の他のカルシウム塩と併用
してもさしつかえない。これらの方法で調製したカルシ
ウム強化牛乳は、クラリファイヤーで除去される燐酸カ
ルシウムの量は、従来の方法で調製された燐酸カルシウ
ムを添加した場合に比べて、大幅に減少する。即ち、本
発明の方法により調製される燐酸カルシウムを添加した
牛乳、ジュース類中には、燐酸カルシウムが極めて安定
に保持されている。また、本発明の方法で調製した燐酸
カルシウムは、分散性が良好であるため、牛乳等に添加
する際の攪拌時間が少なくてすみ、したがって、バター
中で長時間攪拌した場合に見られるような燐酸カルシウ
ムの凝集は起こらない。本発明の燐酸カルシウム分散体
は、上記用途以外に、クリーム、ヨーグルト、コーヒ
ー、紅茶、ウーロン茶等の液体食品、ワイン、酒等のア
ルコール飲料等にカルシウム強化の目的で使用すること
ができる。
【0020】
【実施例】以下に実施例、比較例を示し本発明をより詳
細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない。本実施例、及び比較例に使用する燐酸
カルシウムを以下の方法で試作調製した。
【0021】燐酸三カルシウム試作品 強アンモニア性塩化カルシウム溶液に第二燐酸アンモニ
ウムを添加攪拌後、脱水を行い、得られるケーキを数度
水洗した後、乾燥、乾式粉砕を行い白色粉体を得た。X
回析測定により該白色粉体が燐酸三カルシウムであるこ
とを確認した。この白色粉体の窒素吸着法による比表面
積を、柴田科学器機工業製表面積測定装置SA−100
0を用いて測定した結果、45m2/gであった。
【0022】ピロ燐酸二水素カルシウム試作品 燐酸の水溶液中に炭酸カルシウムを添加攪拌後、脱水、
乾燥を行い、燐酸水素カルシウムを得た。該燐酸水素カ
ルシウムを200℃で加熱し、X回析測定によりピロ燐
酸二水素カルシウムが生成していることを確認後乾式粉
砕を行い、ピロ燐酸二水素カルシウムの白色粉体を得
た。この白色粉体の窒素吸着法による比表面積を、柴田
科学器機工業製表面積測定装置SA−1000を用いて
測定した結果、15m2/gであった。
【0023】燐酸一水素カルシウム試作品 燐酸の水溶液中に水酸化カルシウムを添加攪拌し、X回
析測定により燐酸一水素カルシウムが生成していること
を確認後脱水、乾燥、乾式粉砕を行い、燐酸一水素カル
シウムの白色粉体を得た。この白色粉体の窒素吸着法に
よる比表面積を、柴田科学器機工業製表面積測定装置S
A−1000を用いて測定した結果、20m2/gであっ
た。
【0024】実施例1 燐酸三カルシウム試作品粉体に水を添加し、燐酸三カル
シウム固形分濃度が20重量%の燐酸三カルシウム粉体
の水懸濁液を調製し、湿式粉砕機ダイノーミルパイロッ
ト型(WAB社製)を用い、表1に示す湿式粉砕条件で
湿式粉砕した。湿式粉砕完了後、調製された水スラリー
中の燐酸三カルシウム100重量部に対し、HLBが1
6のショ糖ステアリン酸エステルを19重量部及び水を
添加し強力に攪拌混合することにより、燐酸三カルシウ
ム固形分濃度が10重量%のスラリー状燐酸三カルシウ
ムを調製した。該スラリー状燐酸三カルシウム中の燐酸
カルシウムの粒度分布における重量(体積)平均径は、
0.20μmであった。尚、ショ糖ステアリン酸エステ
ルはあらかじめ65℃の温水に溶解後20℃に冷却し、
添加した。
【0025】実施例2、3 燐酸三カルシウム試作品粉体を、ピロ燐酸二水素カルシ
ウム試作品粉体、燐酸一水素カルシウム試作品粉体に変
更することを除き、他は実施例1と同様にして固形分濃
度が10重量%のスラリー状燐酸カルシウムを調製し
た。該スラリー状ピロ燐酸二水素カルシウム中のピロ燐
酸二水素カルシウムの粒度分布における重量(体積)平
均径は0.25μm、スラリー状燐酸一水素カルシウム
中の燐酸一水素カルシウムの粒度分布における重量(体
積)平均径は0.29μmであった。
【0026】実施例4 燐酸三カルシウム試作品粉体100重量部に対しHLB
が16のショ糖ステアリン酸エステルを20重量部、及
び水を混合し、燐酸三カルシウム固形分濃度が25重量
%の燐酸三カルシウム粉体の水懸濁液を調製し、湿式粉
砕機ダイノーミルパイロット型(WAB社製)を用い、
表1に示す湿式粉砕条件で湿式粉砕した。湿式粉砕完了
後、水を添加混合し、燐酸三カルシウム固形分濃度が1
0重量%のスラリー状燐酸三カルシウムを調製した。該
スラリー状燐酸三カルシウム中の燐酸カルシウムの粒度
分布における重量(体積)平均径は、0.18μmであ
った。尚、ショ糖ステアリン酸エステルはあらかじめ6
5℃の温水に溶解後20℃に冷却し、添加した。
【0027】実施例5 燐酸三カルシウム試作品粉体に水を添加し、燐酸三カル
シウム固形分濃度が22重量%の水懸濁液を調製し、湿
式粉砕機ダイノーミルKD−PILOT型を用い、表1
に示す粉砕条件で湿式粉砕(1次粉砕)を行い、燐酸三
カルシウムの水分散体を得た。その後、該燐酸三カルシ
ウムの水分散体に、HLBが16のショ糖ステアリン酸
エステルを燐酸三カルシウム固形分100重量部に対し
27重量部及び水を添加し強力に攪拌混合し、燐酸三カ
ルシウム固形分濃度が10重量%の混合物を調製後、再
度この混合物を湿式粉砕機ダイノーミルKD−PILO
T型を用い、表1に示す粉砕条件で湿式粉砕(2次粉
砕)を行いスラリー状燐酸カルシウムを調製した。該ス
ラリー状燐酸カルシウム中の燐酸三カルシウムの粒度分
布における重量(体積)平均径は、0.11μmであっ
た。尚、ショ糖ステアリン酸エステルはあらかじめ65
℃の温水に溶解後20℃に冷却し、添加した。
【0028】実施例6、7、8 1次粉砕及び2次粉砕の湿式粉砕条件を表2に示す条件
に変更することを除き、他は実施例5と同様にして燐酸
三カルシウム固形分濃度が10重量%のスラリー状燐酸
三カルシウムを調製した。該スラリー状燐酸三カルシウ
ム中の燐酸三カルシウムの粒度分布における重量(体
積)平均径は、各々0.35μm、0.28μm、0.
19μmであった。
【0029】比較例1 燐酸三カルシウム試作品粉体100重量部に対しHLB
が16のショ糖ステアリン酸エステルを25重量部、及
び水を混合し、燐酸三カルシウム固形分濃度が20重量
%の燐酸三カルシウム粉体の水懸濁液1500gを調製
し、超音波分散機US−300T(日本精機製作所製)
を用い、20kHz、300Wで2分間超音波照射を行
い、その後水で希釈し燐酸三カルシウム固形分濃度が1
0重量%のスラリー状燐酸三カルシウムを調製した。該
スラリー状燐酸三カルシウム中の燐酸三カルシウムの粒
度分布における重量(体積)平均径は、2.41μmで
あった。
【0030】比較例2 燐酸三カルシウム試作品粉体100重量部に対しHLB
が16のショ糖ステアリン酸エステルを25重量部、及
び水を混合しTKホモミキサー(5000rpm、15分
間)にて攪拌し、燐酸三カルシウム固形分濃度が5重量
%のスラリー状燐酸三カルシウムを調製した。該スラリ
ー状燐酸三カルシウム中の燐酸三カルシウムの粒度分布
における重量(体積)平均径は、4.05μmであっ
た。
【0031】比較例3、4 湿式粉砕条件を表3に示す条件に変更することを除き、
他は実施例1と同様にして燐酸三カルシウム試作品固形
分濃度が10重量%のスラリー状燐酸三カルシウムを調
製した。該スラリー状燐酸三カルシウム中の燐酸三カル
シウムの粒度分布における重量(体積)平均径は、各々
2.02μm、0.05μmであった。
【0032】比較例5、6 湿式粉砕条件を表3に示す条件に変更することを除き、
他は実施例4と同様にして燐酸三カルシウム固形分濃度
が10重量%のスラリー状燐酸三カルシウムを調製し
た。該スラリー状燐酸三カルシウム中の燐酸三カルシウ
ムの粒度分布における重量(体積)平均径は、各々2.
53μm、0.06μmであった。
【0033】比較例7、8 1次粉砕及び2次粉砕の湿式粉砕条件を表4に示す条件
に変更することを除き、他は実施例5と同様にして燐酸
三カルシウム固形分濃度が10重量%のスラリー状燐酸
三カルシウムを調製した。該スラリー状燐酸三カルシウ
ム中の燐酸三カルシウムの粒度分布における重量(体
積)平均径は、各々0.07μm、1.56μmであっ
た。
【0034】比較例9 BET法による比表面積が1.2m2/gの市販のピロ燐
酸二水素カルシウム粉体に水を添加し、ピロ燐酸二水素
カルシウム固形分濃度が30重量%のピロ燐酸二水素カ
ルシウム粉体の水懸濁液を調製し、湿式粉砕機ダイノー
ミルパイロット型(WAB社製)を用い、表4に示す湿
式粉砕条件で湿式粉砕した。湿式粉砕完了後、調製され
た水スラリー中のピロ燐酸二水素カルシウム100重量
部に対し、HLBが16のショ糖ステアリン酸エステル
を9重量部及び水を添加し強力に攪拌混合することによ
り、ピロ燐酸二水素カルシウム固形分濃度が10重量%
のスラリー状ピロ燐酸二水素カルシウムを調製した。該
スラリー状ピロ燐酸二水素カルシウム中の燐酸カルシウ
ムの粒度分布における重量(体積)平均径は、3.20
μmであった。尚、ショ糖ステアリン酸エステルはあら
かじめ65℃の温水に溶解後20℃に冷却し、添加し
た。
【0035】比較例10 実施例1で使用した燐酸三カルシウム試作品粉体を、市
販の比表面積が110m2/gの燐酸三カルシウム粉体に
変更することを除き、他は実施例1と同様にして燐酸三
カルシウム固形分濃度が10重量%のスラリー状燐酸三
カルシウムを調製した。該スラリー状燐酸三カルシウム
中の燐酸三カルシウムの粒度分布における重量(体積)
平均径は、0.11μmであった。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】表1〜4中において、燐酸カルシウム〜
、粉砕条件A〜F、及びX、Yはそれぞれ下記を意味
する: 燐酸三カルシウム試作品 ピロ燐酸二水素カルシウム試作品 燐酸一水素カルシウム試作品 市販品燐酸三カルシウム 市販品ピロ燐酸二水素カルシウム A:湿式粉砕機に用いるメディアの充填量であり、湿式
粉砕機の粉砕室(ベッセル容器)容積中に占めるメディ
アの容積量(体積%) B:湿式粉砕機に用いるメディアの真比重 C:湿式粉砕機のディスク又はローターの周辺速度(m
/秒) D:湿式粉砕する燐酸カルシウムの水懸濁液の、燐酸カ
ルシウム固形分濃度(重量%) E:湿式粉砕する燐酸カルシウムの水懸濁液の、湿式粉
砕機の粉砕室中に滞留する時間(分) F:湿式粉砕機に用いるメディアの粒子径(mm) X:湿式粉砕する燐酸カルシウム粉体の窒素吸着法(B
ET法)による比表面積(m2/g) Y:A×B×C1.3 ×D×E / 100×F1.6 ×
(100−D)
【0041】次に、実施例及び比較例で調製された燐酸
カルシウム固形分濃度が10重量%のスラリー状燐酸カ
ルシウムを水で25倍に希釈し、100mlのメスシリン
ダーにとり、5℃で静置し、燐酸カルシウムの沈澱によ
り生ずる透明部分と燐酸カルシウム分散部分の白色部分
の界面の高さの経時変化、沈降物の量の経時変化を目視
判断し、各スラリー状燐酸カルシウムの水中における安
定性を調べた。メスシリンダーに刻まれたml単位の表示
を読みとり、その結果を下記の5段階表示により表5に
示す。 (界面の高さ) 界面がほぼ98以上100mlである: 5 界面が50以上90ml未満である: 2 界面が50ml未満である: 1 (沈澱物の量) 殆ど確認できない: 5 わずかに沈澱が確認できる: 4 0.5mm未満程度の沈澱がある: 3 0.5mm以上1mm未満の沈澱がある: 2 1mm以上の沈澱がある: 1
【0042】
【表5】
【0043】実施例9 実施例1で調製した燐酸カルシウム固形分濃度が10重
量%のスラリー状燐酸カルシウム400gを、60℃で
溶解させたバター500g中に分散させ、これを脱脂乳
9Kg中に添加攪拌し、次いで殺菌してカルシウム強化牛
乳を得た。このカルシウム強化牛乳を100mlのメスシ
リンダーにとり、5℃で保存し、定期的にメスシリンダ
ー中の牛乳を静かに廃棄し、メスシリンダー底部に残存
している沈澱物の量の経時変化を目視観察した。その結
果を下記の3段階評価により表6に示す。 (沈澱物の量) 殆ど確認できない: 3 わずかに沈澱が確認できる: 2 かなり大量の沈澱が確認できる: 1
【0044】実施例10〜16 実施例2〜8で調製したスラリー状燐酸カルシウムを用
いることを除き他は実施例9と同様の方法でカルシウム
強化牛乳を得た。また、これらのカルシウム強化牛乳の
沈澱量を、実施例9に示す同様の方法で観察した。その
結果を表6に示す。
【0045】比較例11〜20 比較例1〜10で調製したスラリー状燐酸カルシウムを
用いることを除き他は実施例9と同様の方法でカルシウ
ム強化牛乳を得た。また、これらのカルシウム強化牛乳
の沈澱量を、実施例9に示す同様の方法で観察した。そ
の結果を表6に示す。
【0046】
【表6】
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明の方法で調製され
た燐酸カルシウム分散体は、液中での分散性が極めて優
れており、この燐酸カルシウムを用いて調製されるカル
シウム強化牛乳は、長期間の保存安定性が極めて優れて
いる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(ア)の物性を具備する燐酸カルシ
    ウムに水を添加し、燐酸カルシウム固形分濃度が1〜6
    0重量%の燐酸カルシウムの水懸濁液を調製し、該水懸
    濁液を湿式粉砕機を用い、下記(イ)の、、全て
    の要件を満たすように湿式粉砕して調製された水スラリ
    ー中の燐酸カルシウム100重量部に対し、HLBが1
    0以上の親水性乳化剤を5〜100重量部添加処理する
    ことを特徴とする燐酸カルシウム分散体の製造方法: (ア)窒素吸着法(BET法)による比表面積Xが2〜
    100m2/gである。 (イ)Y ≦ 1000X/27 + 88000/9 2 ≦ X ≦ 100 Y ≧ 10 但し、Y=A×B×C1.3 ×D×E / 100×F1.6 ×(100−D) X:湿式粉砕する原料燐酸カルシウム粉体の窒素吸着法
    (BET法)による比表面積(m2/g) A:湿式粉砕機に用いるメディアの充填量であり、湿式
    粉砕機の粉砕室(ベッセル容器)容積中に占めるメディ
    アの容積量(体積%) B:湿式粉砕機に用いるメディアの真比重 C:湿式粉砕機のディスク又はローターの周辺速度(m
    /秒) D:湿式粉砕する燐酸カルシウムの水懸濁液の、燐酸カ
    ルシウム固形分濃度(重量%) E:湿式粉砕する燐酸カルシウムの水懸濁液の、湿式粉
    砕機の粉砕室中に滞留する時間(分) F:湿式粉砕機に用いるメディアの粒子径(mm)
  2. 【請求項2】 下記(ア)の物性を具備する燐酸カルシ
    ウム粉体に、燐酸カルシウム100重量部に対し、HL
    Bが10以上の親水性乳化剤を5〜100重量部、及び
    水を添加し、燐酸カルシウム固形分濃度が1〜60重量
    %の燐酸カルシウムの水懸濁液を調製し、該水懸濁液を
    湿式粉砕機を用い、下記(イ)の、、の全ての要
    件を満たすように湿式粉砕することを特徴とする燐酸カ
    ルシウム分散体の製造方法:但し、(ア)、(イ)は、
    請求項1と同じ。
  3. 【請求項3】 下記(ア)の物性を具備する燐酸カルシ
    ウムに、水を添加して燐酸カルシウム固形分濃度が1〜
    60重量%の燐酸カルシウムの水懸濁液を調製し、該水
    懸濁液を湿式粉砕機を用い湿式粉砕(以下、1次粉砕と
    略記する)した後、調製された水スラリー中の燐酸カル
    シウム100重量部に対し、HLBが10以上の親水性
    乳化剤を5〜100重量部、及び必要に応じ水を添加
    し、燐酸カルシウム固形分濃度が1〜60重量%の燐酸
    カルシウムの水懸濁液を調製し、湿式粉砕機を用いて湿
    式粉砕(以下、2次粉砕と略記する)を行うにあたり、
    1次粉砕の湿式粉砕条件を下記(イ)中の式から求めた
    Yと、2次粉砕の湿式粉砕条件を(イ)中の式から求め
    たYとの合計が、下記(イ)の、、の全ての要件
    を満たすように湿式粉砕することを特徴とする燐酸カル
    シウム分散体の製造方法:但し、(ア)、(イ)は、請
    求項1と同じ。
  4. 【請求項4】 調製された分散体の燐酸カルシウムの粒
    度分布における重量(体積)平均径P(μm)と、燐酸
    カルシウム100重量部に対するHLBが10以上の親
    水性乳化剤の添加量Q(重量部)が、下記式(a)の関
    係を満足する請求項1、2又は3記載の製造方法: (a) Q ≧ (1.87/P) + 6.17
  5. 【請求項5】 上記重量(体積)平均径P(μm)と添
    加量Q(重量部)が、下記式(b)の関係を満足する請
    求項1、2又は3記載の製造方法: (b) Q ≧ (1.87/P) + 7.67
  6. 【請求項6】 上記重量(体積)平均径P(μm)と添
    加量Q(重量部)が、下記式(c)の関係を満足する請
    求項1、2又は3記載の製造方法: (c) Q ≧ (1.87/P) + 9.17
  7. 【請求項7】 HLBが10以上の親水性乳化剤が、シ
    ョ糖脂肪酸エステルである請求項1、2又は3記載の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 上記重量(体積)平均径P(μm)が、
    0.04μm≦X<0.3μmである請求項1、2又は
    3記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 燐酸カルシウムが、ピロ燐酸二水素カル
    シウム、燐酸一水素カルシウム及び燐酸三カルシウムよ
    りなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1、
    2又は3記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9記載の方法で得られた燐
    酸カルシウムを添加してなる食品組成物。
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