JP2885878B2 - 分離膜 - Google Patents

分離膜

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D69/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by their form, structure or properties; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D69/12Composite membranes; Ultra-thin membranes
    • B01D69/1214Chemically bonded layers, e.g. cross-linking

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、機能性の分離膜に関し、詳しくは特に液体
混合物をパーベーパレーシヨン法により分離するに適し
た膜に関する。
〔従来技術〕
一般に水−有機液体混合物あるいは有機液体混合物か
ら特定の液体成分を分離するための有効な方法として、
パーベーパレーシヨン法が知られている。すなわち、パ
ーベーパレーシヨン法は分離膜によって区画された一方
の処理室に液体混合物を供給し、他方の透過蒸気室を減
圧にして、該液体混合物から特定の液体成分を透過蒸気
室に蒸気として取り出す方法である。
従来、このパーベーパレーシヨン法に用いる分離膜
は、例えばセルロース系、ポリエチレン,ポリプロピレ
ン,ポリアクリロニトリル,ポリビニルアルコール,ポ
リスチレン,ポリエステル,ポリアミド,ポリテトラフ
ルオロエチレン,あるいはこれらに類似の共重合体など
からなる高分子の膜が知られている。特に水−有機液体
混合物の分離に関しては、以下のような報告がある。例
えば、J.Polym.Sci.Symposium.No.41,145(1973)に
は、水−メタノール混合液をセロフアン膜を用いて分離
した例、J.Appl.Polym.Sci.,Vol.26,3223(1981)に
は、同じくグラフト化ポリビニルアルコール膜を用いて
水−メタノール混合液を分離した例などである。また、
最近では、天然物カチオン性ポリマーであるキトサンを
水−アルコール混合液の分離に利用したものとして、特
開昭62−4407号公報には、水−エタノール混合液をキト
サン−ビニルモノマー重合体膜を用いて分離した例、さ
らに特開昭62−7403号公報には、キトサン系あるいはセ
ルロース系の誘導体を用いて水−アルコールの分離を行
った例が報告されている。
このようなパーベーパレーシヨン法に用いる分離膜と
しては、処理する液体混合物中の特定の物質に対する優
れた選択透過性(以下、分離係数ともいう)と単位膜面
積、単位時間当りの透過量(以下、透過流束ともいう)
が大きいことの二つの性質が要求される。これら二つの
特性は、どの様な作用機構によって得られるのか必ずし
も明らかではないが、処理する液体混合物における組成
成分の極性の相違、分子量、分子構造、分離膜に存在す
る極性の強弱、電荷の相違、分布あるいはミクロに存在
する孔径や孔程等により定まるものと思われている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記したような従来の高分子膜において、それぞれ透
過流束および分離係数をいずれも充分に満足するものが
少ない。したがって、一般に透過流束を向上させるため
に、高分子の薄膜を多孔性中空系等の補強用支持体上に
形成させる方法が提案されている。例えば、特開昭61−
54205号公報には、微多孔性支持膜上に所定高分子の薄
層をコーテイングする方法、また特開昭62−7403号、同
62−7404号公報には、カチオン性多糖類系膜を支持体
膜、例えば微細孔膜などの上に付着する方法が記載され
ている。
しかしながら、多孔性の支持体膜上に高分子の活性層
を形成させて、透過流束が大きい所望の複合膜を得るた
めには、該高分子の活性層を可及的に且つ緻密にする必
要がある。その結果、このような複合膜は、形成させた
高分子の薄層が割れ、ピンホールなどの発生とともに、
支持体膜との密着性が充分に達成されないため、特にパ
ーベーパレーシヨン法における長時間の使用に耐久性を
有しない問題がある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の問題に鑑み、工業的に長期間の
使用において、特に有機溶媒に対して相応の選択性を示
し、かつ透過流束の大きいパーベーパレーシヨン法用と
して有効な分離膜について鋭意開発を進めた。その結
果、特定した多孔質膜の表面に、特定した高分子化合物
を化学結合により存在させた複合膜が、特に水とよく混
和するアルコール,アルデヒド,ケトン,エーテルなど
の有機液体の混合物をパーベーパレーシヨン法におい
て、充分な耐久性を示し、且つ透過液量が多く、耐久性
の優れた分離膜として、極めて有効であるとの知見に基
づき、本発明を提供するに至ったものである。
即ち、本発明は、少なくとも一方の表面に緻密な薄層
を有する非対称構造である多孔質高分子膜の緻密な薄層
に酸アミド結合によって固定化されたポリアミンの層が
存在することを特徴とする分離膜である。
本発明の分離膜は、支持基体膜として、膜厚が一般ち
0.05〜3mm、その少なくとも一方の表面に厚みが10μm
以下、好ましくは1μm以下であるピンホールのない緻
密な薄層を有し、かつ内部がスポンジ状である非対称構
造の多孔質高分子膜が好適である。このような多孔質高
分子膜としては、通常の逆浸透過膜〜限外濾過膜が相当
する。この場合、反応させるアミンの種類によって支持
基体膜は異なる。例えば分子量が数万のポリアミンを用
いる場合は、限外濾過膜で反応に用いるポリアミンが透
過しない孔径の膜を支持基体膜として用いれば好適であ
るし、分子量が数10〜数100のポリアミンを試薬として
用いるときには逆浸透過膜に相当する緻密な構造を有す
る支持基体膜が用いられる。また、膜の形状としては、
例えば平状膜,管状膜,中空糸状膜などが用いられる。
このような少なくとも一方の表層部に緻密な薄層を有
する非対称構造の多孔質高分子膜は、一般に適当な良溶
媒に溶解した高分子の溶液を用いて、貧溶媒中で相転換
する製膜の方法によって好適に得られる。例えば、良溶
媒に溶解した高分子の溶液をガラス板などの平板上に流
延して、必要に応じて溶媒を飛散させた後、次いで貧溶
媒中に浸漬する方法により平状膜を得る。この場合、ガ
ラス板のような平板の代りに表面の平滑な不織布,織
布,編物などに、高分子の溶液を塗布した形態で相転換
することにより、補強された平状膜を連続的に得ること
ができる。また、管状膜あるいは中空糸状膜は、高分子
の粘稠な溶液を環状ノズルを用いて、貧溶媒中に押出し
成形することによって得ることができる。
上記した多孔質高分子膜の素材である高分子として
は、一般にエンジニアリングプラスチツクスとして広く
知られている例えばポリスルホン,ポリエーテルスルホ
ン,ポリイミド,ポリエーテルイミド,ポリアミド,ポ
リフエニレンオキサイド,ポリ−2,6−ジメチルフエニ
レンオキサイド,ポリフエニレンスルフイドなどの芳香
環を有する縮合系高分子が好適であり、また例えばポリ
塩化ビニル,ポリアクリルニトリル,ポリふつ化ビニリ
デンなど重合系高分子のほか、酢酸セルロース,キトサ
ンなどの天然高分子も用いられる。
本発明において、多孔質高分子膜の表層部にポリアミ
ンの層を酸アミド結合で固定化するため、に、予め酸無
水物基、あるいはカルボン酸ハライド,スルホン酸ハラ
イド,リン酸ハライドなどの酸ハライド基を存在させる
ことが必要である。これら多孔質高分子膜に存在させる
酸無水物基または酸ハライド基は、一般に極めて反応活
性であり該多孔質膜にそのまま導入するか、また該多孔
質膜の成形前に高分子に導入することもでき、用いる高
分子の種類、目的とする膜の態様に応じて適宜選定すれ
ばよい。
次いで、上記の酸無水物基あるいは酸ハライド基を導
入した多孔質膜は、有機溶媒,水などに溶解したポリア
ミン類の溶液を塗布または該溶液に浸漬することによっ
て、酸アミド結合を形成させ、該ポリアミン類を一般に
10Å〜5μmの均一な厚みの層として存在させることが
好ましい。
本発明に用いるポリアミンは、分子量が一般に500以
上の重合体で、該重合体に1ケ以上の一級または二級ア
ミンが存在する高分子体であれば特に制限はない。具体
的にポリアミンの種類を挙げると、例えば線状あるいは
分岐状ポリエチレンイミン,ポリビニルアミン,ポリエ
チレンイミンとエチレンオキサイドの部分反応物,ポリ
エチレンイミンとプロピレンオキサイドの部分反応物,
アニリンとホルマリンの縮合物,ポリベンジルクロライ
ドとアンモニヤおよび/または一級アミン類の反応物な
どが好適である。
なお、このような酸アミド結合を形成させる反応に際
して、発生する酸を吸収するために、例えば液状イオン
交換体,イオン交換樹脂,酸ハライド基と反応しない三
級アミン,水酸化四級アンモニウム塩などの脱酸剤を反
応浴中に共存させてもよい。特に、例えばトリエタノー
ルアミン,トリメチルアミン,トリエチルアミン,ピリ
ジンなどが好適に添加して反応が行われる。
このように酸アミド結合によって少なくとも多孔質高
分子膜の表層部の緻密な薄層にポリアミン類を層状とな
るよう酸アミド結合により結合させる場合、該ポリアミ
ン類の層を緻密に存在させるために、一般に該ポリアミ
ン類とコバルト,ニッケル,銅,鉄などの遷移金属とが
錯体を形成させることも好ましく、あるいは該錯体の一
部を形成させた後、酸ハライドと結合させてもいい。さ
らに、上記の酸アミド結合を形成させた後、ポリアミン
類は一般にその極く一部しか酸アミド結合の形成に関与
しておらず、残余のポリアミン類に更に化学反応を実施
しても差しつかえない。具体的には、多孔質高分子膜の
緻密な薄層の上に存在させたポリアミン類に反応試薬に
より官能基を導入したり、架橋反応を施すことによっ
て、より緻密化し、機能化された安定な分離膜を得るこ
とができる。ここで用いられるアミンとの反応試薬は、
例えばハロアルキル基,ジハロアルキル基,トリハロア
ルキル基などのアミン類と反応し得るハロゲン基を有す
るアルキル化合物、エピハロヒドリンのようにエポキシ
基と活性ハロゲン基を併せ有する化合物、エポキシ基の
複数個を有する化合物、アクリル酸クロライドのような
酸ハロゲン化物、無水マレイン酸のような酸無水物、エ
チレンオキサイド,プロピレンオキサイドのようなエポ
キシ基を有する化合物などが好適に用いられる。
本発明の分離膜は、表面に存在させたポリアミン類の
アミノ基が解離した状態で使用することがより好ましい
結果を招く。具体的には、分離膜における一級,二級,
三級アミン類はハロゲンイオン,硫酸イオン,硝酸イオ
ン,リン酸イオン等を対イオンとして結合して使用する
ことが好ましい。
本発明の分離膜は、その形状が特に限定されず、例え
ば平状膜,中空糸状膜,管状膜のいずれであってもよ
い。また多孔質高分子膜に存在する緻密な薄層は、中空
糸状膜および管状膜の場合に該膜の外側,内側あるいは
両側のいずれに設けてもよい。
〔発明の効果〕
本発明の複合膜は、分離膜として使用することによ
り、工業的に殆んど半永久的に安定して、特に水が混合
した有機溶剤の脱水をパーベーパレーシヨンによって良
好に実施することが出来、従来の分離膜とは比較になら
ないほど高い透過液量と分離係数を達成することが出来
るため、産業上の有用性が極めて大きいものである。
〔実施例〕
以下、本発明の内容を具体的に実施例によって説明す
るが、本発明はこれらの実施例だけに制限されるもので
ない。
なお、実施例に示したパーベーパレーシヨン法におけ
る透過液量と水の分離係数は、次のように測定、算出し
た。
透過液量(g/Hr・m3):透過側ガスをドライアイス−メ
タノールトラップで捕集し、単位膜面積,単位時間当り
の透過液の重量であり。
分離係数(α):水−アルコール混合液に対しては、 で、定義されるものである。式中のXH2OとXEtohは、供
給液中の水−エタノール混合溶液中の水の重量分率とエ
タノールの重量分率を、YH2OとYEtohは、膜を透過する
透過液中の水の重量分率とエタノールの重量分率をそれ
ぞれ示すものであり、ガスクロマトグラフでそれぞれ定
量した。
実施例1 アクリロニトリル70部,スチレン30部を水900部に分
散し、これに過硫酸アンモニウム3部と亜硫酸カリウム
1部を加えて、80℃で加熱してゴム状の重合体を得た
後、これを減圧乾燥してアクリロニトリルとスチレンの
共重合ポリマーを得た。さらに、このポリマーをジメチ
ルホルムアミドに20%となるように溶解して粘稠なポリ
マー溶液とした。このポリマー溶液をガラス板上にアプ
リケーターを用いて、0.2mmの厚みとなるように流延し
たのち、乾燥窒素で表面の溶媒をとばしたのち、水中に
ガラス板ごと投入して、相転換法によってポリマーフイ
ルムを得た。このポリマーフイルムの断面を電子顕微鏡
で観察したところ、表層部に約0.2μmの緻密層があ
り、内部はスポンジ状の膜状物であった。
次いで、このポリマーフイルムを4℃に冷却したクロ
ルスルホン酸(純度90%)に5分間浸漬したのち、濃硫
酸,80%硫酸,40%硫酸に順次浸漬して洗滌し、最後に水
洗した。この処理したポリマーフイルムの緻密な表面を
FT−IRによって測定したところ、−SO2Clに基づく吸収
が認められた。さらに、このフイルムを分子量が約70,0
00であるポリエチレンイミン(日本触媒社製,P−1000)
の5%水溶液中に30℃で8時間浸漬したのち、充分に水
洗後、乾燥して複合膜を得た。この膜表面について再び
FT−IRを測定したところ、アミノ基と−SO2Nに基因する
吸収が認められ、膜表面にポリエチレンイミンの層が形
成されていることが確認された。
この複合膜を用いてパーベーパレーシヨン法による透
過分離特性を測定するために、平膜のパーベーパレーシ
ヨン用ステンレス製セルにセットして、95%のエタノー
ル水溶液を供して70℃で実施した。その結果、水の分離
係数は200であり、透過液量は2.8kg/m2・hrであった。
実施例2 分子量が約5万である市販のポリスルホンを濃度が20
%となるようにN−メチルピロリドンに溶解して粘稠な
ポリマー溶液をドープ液として調製した。このドープ液
を用いて中空糸製造用二重管環状ノズルより押出し、中
空糸膜の内部および外部を凝固液の水と接触させて、外
径が2mm,内径が15mmの中空糸膜を得た。この中空糸膜の
断面は、表査型電子顕微鏡で観察したところ、外壁およ
び内壁がともに緻密な薄層であり、内部がスポンジ状で
あった。次に、この中空糸膜を98%以上の濃硫酸40部に
純度90%以上のクロルスルホン酸60部を混合した溶液に
40℃で5分間浸漬した後、順次に濃硫酸,80%硫酸,40%
硫酸,水に浸漬して洗滌した後に乾燥した。この中空糸
膜について、その表面をFT−IRによって観察したとこ
ろ、スルホン酸基に基づく吸収と−SO2Clに基づく吸収
が認められた。
さらに、上記の中空糸膜を5%のポリエチレンイミン
(相互薬工製,210T)に2%の食塩を添加した溶液に40
℃で浸漬して8時間反応させ、中空糸膜の表層部に酸ア
ミド結合によりポリエチレンイミンの層を形成させた。
得られた中空糸の複合膜(長さ15mm)を充分に水洗し
たのち、0.5規定の硫酸水溶液中に浸漬して乾燥後、そ
の20本を集束して両端部をエポキシ樹脂でガラス製の外
筒内に固定してモジユール化しパーベーパレーシヨン用
の分離装置とした。この分離装置を用いて、中空糸膜の
内側にエタノールの95%水溶液を流し、中空糸膜を納め
た外側のガラス管内部を減圧にして、パーベーパレーシ
ヨンを実施した。その結果、水の分離係数は180であ
り、水の透過係数は2.1kg/hr・m2であった。
実施例3 ポリスルホン10部のエチレンジクロライド90部に溶解
し、これに純度90%以上のクロルスルホン酸20部を加え
たところ、ポリスルホンはゴム状となって相分離した
が、40℃で2時間の反応を行った。このゴム状の高分子
だけを取り出し、80%濃硫酸で充分に洗浄したのち、水
洗して乾燥した。次に、この高分子の一部を1.0N苛性ソ
ーダの10%メタノール溶液に25℃で5時間浸漬して、ス
ルホニルクロライドをスルホン酸ソーダに変えた。さら
に、1.0N−塩酸中に浸漬して、高分子に結合しているス
ルホン酸ソーダをスルホン酸基に変え、過剰の酸を除去
したのち、スルホン酸の量を滴定によって求めたとこ
ろ、0.4ミリ当量/g(乾燥樹脂)であった。
上記のスルホニルクロライド基を有する高分子をN−
メチルピロリドンに溶解したポリマー溶液を、実施例1
と同様にしてアプリケーターを用いてガラス板上に流延
した後、水中に入れ相転換法によって、表層部に緻密な
薄層を有する厚さ0.18mmの多孔質膜を得た。
この多孔質膜を分子量が約5000であるポリアリルアミ
ンの10%溶液に浸漬して、30℃で12時間反応させた。反
応後、膜を水洗・乾燥して表面のFT−IRを測定したとこ
ろ、酸アミド結合の吸収ピークが観察された。
上記の得られた複合膜を用いて、実施例1と同様の方
法により膜の一方に95%のエタノール水溶液を供し、他
方を減圧にしてパーベーパレーシヨンを実施したとこ
ろ、水の分離係数は250であり、透過液量は3.2kg/hr・m
2であった。
実施例4 分子量が10万のポリアクリロニトリルをジメチルホル
ムアミドに20%となるように溶解しのち、これを用いて
実施例2と同様の方法によって中空糸膜を得た。得られ
た中空糸膜は、外壁と内壁に緻密な薄層を有し、膜を中
央部が多孔質のスポンジ状であった。この中空糸膜に、
約60cmの距離から窒素雰囲気において、線量率105rad/s
で全線量15Mradの電子線を照射した。次いで、この中空
糸膜をアクリル酸クロライドの蒸気中に24時間放置した
ところ、重量増加は8%であった。このアクリル酸クロ
ライドをグラフト重合した中空糸を、10%の分子量が約
10万のポリエチレンイミン水溶液中に30℃で24時間浸漬
した。さらに、充分に水洗したのち、0.5規定の硫酸中
に浸漬して、結合しているポリエチレンイミンのうちの
未結合のイミノ基を硫酸塩とした。
この得られた中空糸膜を用て、実施例2と同様の方法
により、95%のイソプロピルアルコール水溶液をパーベ
ーパレーシヨン脱水を実施したところ、分離係数は890
であり、透過液量は3.5kg/hr・m2であった。
実施例5 実施例1で得たポリエチレンイミンの層が緻密な表層
部に結合した複合膜について、さらに次の処理を施し
た。
(1)エピクロルヒドリンの20%エタノール溶液に8時
間浸漬した。
(2)エチレンジブロマイドの5%メタノール溶液に24
時間浸漬した。
(3)トリレンジイソシアナートの5%エタノール溶液
に5時間浸漬した。
(4)プロピレンオキサイドの10%エタノール溶液に8
時間浸漬した。
(5)沃化メチルの10%メタノール溶液に浸漬した。
以上の5種類の処理膜は、いずれも0.5規定の硫酸に
浸漬し、次いで0.5規定のアンモニヤ水に浸漬し、さら
に0.5規定の硫酸に浸漬した。
これら5種の複合膜を用いて、それぞれ実施例1と同
様の方法により95%エタノール溶液のパーベーパレーシ
ヨン脱水処理に使用した。それら結果は、第1表に示
す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方の表面に緻密な薄層を有す
    る非対称構造の多孔質高分子膜の緻密な薄層に酸アミド
    結合によって固定化されたポリアミンの層が存在するこ
    とを特徴とする分離膜。
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