JP2862521B2 - 耐候性の良好なメタリック顔料を使用したメタリック塗料 - Google Patents

耐候性の良好なメタリック顔料を使用したメタリック塗料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐候性の良好なメ
タリック顔料を用いたメタリック塗料に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】メタリック塗料に使用されているメタリッ
ク顔料は、従来、金属細片または、粒状金属粉を機械的
方法、例えば、スタンプミル法、乾式ボールミル法(H
ametag法)、湿式ボールミル法等によって磨砕し
て作られており、その作りかたは公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】メタリック顔料として
は、主にアルミニウムペーストが使用されているが粉砕
されたペースト状アルミニウム粉は表面が活性であるた
め、マレイン酸、ステアリン酸、等の脂肪酸やアミンを
アルミニウムの表面に吸着させたものであるが、アルミ
ニウムの活性を十分防ぎきれないため、例えばメタリッ
ク塗料にて塗膜が形成された場合、太陽光による塗膜の
劣化とあいまって曝露後、塗膜のメタリック感が急速に
低下するという問題があった。
【0004】さらに新色彩としてメタリック塗料に通常
使用されているアルミニウム粉末のかわりに銅、真鍮、
クロム、ニッケル、コバルト、ステンレス、等の金属粉
体もメタリック顔料として使用されつつあるが、塗料化
した時、活性点を完全に防ぎきれないため耐候性に劣り
金属特有の金属色が経時的になくなるという問題があっ
た。
【0005】これに対して特公昭59−15152号で
はダイマー及び高級脂肪酸を使用した有機溶剤型フレー
ク状金属顔料組成物並びにその製造方法が述べられてい
るが、塗料にした時の塗膜の劣化について考慮されてい
ない。
【0006】また、特公昭59−17142号では、新
規な鱗片状金属粉末顔料に関し開示されているが、特に
塗膜にした時の顔料の劣化については言及されていな
い。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明者は係る点に着
目しアルミニウム粉体、銅、真鍮、クロム、ニッケル、
コバルト、ステンレス等の金属粉体の表面に、可視光
(380〜780nm)より粒子径の小さな金属酸化物
超微粒子粉体(粒子径0.01〜0.1μ)を配位する
ことにより耐候性が向上するのではないかと考え、種々
検討の結果、本発明に至った。
【0008】尚、通常メタリック顔料は、脂肪酸やアミ
ンを金属粉体の表面に吸着させるが、本発明により製造
される超微粒子酸化チタンや超微粒子酸化鉄を、イオン
反応により被覆したアルミニウム粉体等の金属粉体に、
さらに側鎖に加水分解を結合したケイ素基を1分子中に
少なくとも1個有する合成高分子化合物にて被覆する事
により製造されたメタリック顔料は、樹脂自体の耐候性
の良さとあいまって、さらに耐候性が良くなる。
【0009】また、副次的な効果として本発明に使用さ
れている金属酸化物超微粒子粉体は平均粒度が可視光線
の波長より小さい為、透明性がある。このためメタリッ
ク顔料の光沢を阻害しないばかりか塗膜においてメタリ
ック感と透明着色効果の相乗作用により当初予想されな
い深みのあるメタリック感を見いだし本発明に至った。
【0010】即ち、本発明は下記の塗料に係るものであ
る。 1.A.表面にカチオン系分散剤を吸着させた粒子径
1.0〜100μの金属粉体 B.表面にアニオン系分散剤を吸着させた粒子径0.0
1〜0.1μの金属酸化物超微粒子粉体 とし、AとBとの重量比率がA/B=100/1〜10
0/10でイオン反応によりAの表面にBが配位したメ
タリック顔料を含有する塗料。 2.カチオン系分散剤の使用量が金属粉体に対して0.
5wt%〜5wt%であり、アニオン系分散剤の使用量
が金属酸化物超微粒子粉体に対して1wt%〜5wt%
であることを特徴とする1.記載のメタリック顔料を含
有する塗料。 3.金属粉体が、アルミニウム、銅、真鍮、クロム、ニ
ッケル、コバルト、ステンレスから選ばれる1.または
2.記載のメタリック顔料を含有する塗料。 4.金属粉体がアルミニウムに限定される1.または
2.記載のメタリック顔料を含有する塗料。 5.金属酸化物超微粒子粉体が、酸化チタンと酸化鉄に
限定される1.から4.のうちいずれかに記載のメタリ
ック顔料を含有する塗料。 6.主鎖がシリル基含有ビニル重合体からなり、分子末
端あるいは、側鎖に加水分解性基と結合したケイ素基を
1分子中に少なくとも1個有する合成高分子化合物にて
コートされている1.から5.のうちいずれかに記載の
メタリック顔料を含有する塗料。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の構成要素について説
明する。 (1)金属粉体 本発明に使用される金属粉体としてはミネラルスピリッ
トもしくは高級脂肪酸処理の代わりにカチオン系界面活
性剤を使用することを必須とする処理金属粉体である。
金属粉体の平均粒子径について特に制限はなく1〜10
0μのものが使用可能であるが特に10〜50μのもの
が好ましい。粒子径が100μ以上であると塗料にした
場合、比重差から沈降しやすく、1μ以下の場合は、金
属酸化物超微粒子粉体が吸着しにくい。
【0012】(2)カチオン系界面活性剤 本発明の金属粉体の表面に吸着させるカチオン系界面活
性剤としてはN−アシルアミノ酸塩(ジアルキルジメチ
ルアンモニウムクロリド)やアルキルピリジウム塩等が
使用可能である。上記カチオン系界面活性剤の金属粉体
への吸着方法としては、通常の方法であるソフトテクス
チャ工程時(機械的粉砕時)使用すればよい。すなわ
ち、金属粉体をミネラルスピリットと共にボールミルで
展延しながら微粉砕する公知の方法にて処理金属粉体を
製造する時、カチオン系界面活性剤を0.5〜5wt%
使用することによりカチオン系界面活性剤を金属粉体の
まわりに吸着させることができる。
【0013】(A)カチオン系分散剤を吸着させた金属
粉体 なお金属粉体の表面処理は通常ミネラルスピリットを介
在させて行われるが一部極性溶媒であるケトン系溶剤や
セロソルブ系溶剤を併用してもかまわない。このように
して、カチオン系界面活性剤を吸着させた処理金属粉体
が製造できるが、カチオン系界面活性剤の使用量が0.
5wt%以下の場合は、金属酸化物超微粒子粉体の配位
が十分に行われないし5wt%以上の場合、塗膜の耐候
性を低下させる。
【0014】(3)金属酸化物超微粒子粉体 つぎに、本発明に使用されるアニオン系界面活性剤を吸
着させた金属酸化物超微粒子粉体としては、例えば酸化
チタン、酸化鉄(III)、酸化亜鉛、酸化コバルト、酸
化クロム(III)、アルミナ等があげられるが特に酸化
鉄(III)の製造方法としては、特公昭 52−135
28号のように層状ないしイガグリ状の凝結性多結晶含
水酸化鉄粒子を700℃で焼成脱水後粉砕する方法や色
材、55〔1〕13−19 1982においては以下の
ようなコロイド化学的手法が開示されているが、これは
本発明を限定するものではない。
【0015】すなわち塩化第2鉄水溶液に陰イオン交換
樹脂を加えて透明な陽性の水和酸化鉄ゾルを作り、この
ゾルにアニオン系界面活性剤を加えてコロイド粒子を凝
集させ、この凝集粒子をフラッシングにより有機溶媒層
中に移し、これから、水、有機溶媒を除去することによ
り、アニオン系界面活性剤が吸着した金属酸化物超微粒
子粉体ができる。
【0016】また、酸化チタンの製造方法としてもコロ
イド化学的な手法が色材、57〔6〕305−308、
1984において開示されているが、これは本発明に使
用する金属酸化物超微粒子粉体の製造方法の一例を示す
ものであり、本発明を限定するものではない。
【0017】すなわち硫酸チタニル水溶液に炭酸ナトリ
ウム水溶液を加えてヒドロゾルとしたものに、アニオン
系界面活性剤を加えてコロイド粒子を親油性に転換した
後、有機溶媒にてフラッシングしてオルガノゾルとしこ
れから水、有機溶媒を除去することにより、アニオン系
界面活性剤が吸着した超微粒子の酸化チタンが合成でき
る。
【0018】(4)アニオン系界面活性剤 金属酸化物超微粒子粉体に使用することができるアニオ
ン系界面活性剤には、アルキルベンゼンスルホン酸塩、
アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、
α−スルホ脂肪酸、N−アシルアミノ酸塩、N−(2−
スルホ)エチル−N−メチルアルカンアミド塩、2−ス
ルホコハク酸ジアルキル塩、アルキルナフタレンスルホ
ン酸塩などがある。このうちでも、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩及び2−スルホコハク酸ジアルキル塩が良好
であるが、より具体的には、ドデシルベンゼンスルホン
酸ソーダ及び(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ソ
ーダが有用であり処理方法としては、上記のようなコロ
イド化学的手法の場合、コロイド粒子を凝集させる時に
使用すれば金属酸化物超微粒子粉体の周囲にアニオン系
界面活性剤が吸着できる。アニオン系界面活性剤の使用
量は1wt%〜5wt%が適当で、1wt%より少なけ
れば金属系超微粒子が完全に親油処理されず処理金属粉
体とのイオン反応がスムーズに進まない。また、5wt
%より多ければメタリック顔料自体の耐候性が低下す
る。
【0019】(B)アニオン系分散剤を吸着させた金属
酸化物超微粒子粉体 以上のようにして調製した金属酸化物超微粒子粉体は表
面が親油処理されているので、非水溶媒中に分散してお
くのが好ましい。この溶媒としては、キシレンやトルエ
ンで代表される芳香属系溶剤、酢酸エチル、酢酸i−プ
ロピルもしくは酢酸n−ブチルで代表されるエステル系
溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
もしくはシクロヘキサノンなどで代表されるケトン系溶
剤または、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、もし
くは、ブチルセロソルブなどで代表されるセロソルブ系
溶剤が代表的なものであるが、イオン反応をスムーズに
行わせるために極性溶媒、すなわちケトン系溶剤または
セロソルブ系溶剤が好適に用いられる。
【0020】(I)メタリック顔料 メタリック顔料の製造方法としては、ケトン系溶剤また
はセロソルブ系溶剤に処理金属粉末を分散さた後、処理
金属粉末の1wt%〜10wt%の範囲で表面にアニオ
ンを吸着させた金属酸化物超微粒子粉体を添加すること
により反応は瞬時にすすむので、反応後は使用された溶
媒を除くことにより耐候性の良好なメタリック顔料を製
造することができる。
【0021】金属酸化物超微粒子粉体が処理金属粉体の
10wt%よりも多ければ、処理金属粉体に吸着しない
フリーな金属酸化物超微粒子粉体が、メタリック顔料中
に存在し顔料自体が高価なものとなるうえ深みの有るメ
タリック感がでにくくなる。また、金属酸化物超微粒子
粉体の使用量が1wt%より少なければ金属酸化物超微
粒子粉体が処理金属粉体を完全に被覆することができ
ず、メタリック塗料の耐候性は、大幅に低下する。
【0022】本発明におけるイオン反応において、特別
な処理装置は不用で、均一混合を目的とした撹拌機にて
反応を行わせることができる。
【0023】尚、本発明で使用するメタリック顔料の耐
候性をさらに向上させるために主鎖がシリル基含有ビニ
ル重合体または共重合体からなり分子末端あるいは、側
鎖に加水分解性基と結合したケイ素基を1分子中に少な
くとも1個有するいわゆるアクリルシリコーン系樹脂に
てメタリック顔料を被覆してやると、樹脂自体耐候性が
良好なため顔料としての耐候性はさらに向上する。
【0024】(II)メタリック塗料 特に本発明の塗料へアンスラキノン系、ペリレン系、ピ
ランスロン系などの有機顔料を添加しても、通常のメタ
リック顔料を用いた時は貯蔵安定性が悪く貯蔵中に色相
変化や著しい粘度変化の他、一部凝集によりツブを生じ
ることがあるのに対して、本発明の塗料は貯蔵安定性が
良好で50℃にて保存する促進貯蔵テストでも経時粘度
が安定で、従来問題であったツブの発生も観察されなか
った。
【0025】本発明のメタリック塗料において、上記効
果の明確な理由は説明できないが、おそらく金属粉体表
面の活性点が金属酸化物超微粒子粉体によって封鎖され
ているためではないかと考えている。
【0026】本発明のメタリック塗料の用途としては例
えば、熱反射用塗料、導電性塗料、装飾用塗料、粉体塗
料としての使用が可能である。その他、PCコンクリー
ト、アルミダイキャスト板、各種サイディングボード、
押し出し成型板などの各種無機質建材、特に意匠性を凝
らした成型板上に本発明のメタリック塗料を施工した場
合、表−2の結果のように深みのあるメタリック感が観
察された。
【0027】
【実施例】次に本発明を実施例によってさらに具体的に
説明するが本発明は、その主旨をこえない限り以下の実
施例に限定されるものではない。
【0028】(参考例1) 〔アルミニウム系処理粉体の作り方〕 アトマイズドアルミニウム粉(東洋アルミニウム製
AA101) 1.0kg メチルイソブチルケトン 1.25l カチオン系分散剤(ステアリルジメチルベンジルアン
モニウムクロライド)25g を、直径50cmのボールミルに入れ、2時間30分粉
砕を行った。粉砕終了後、メチルイソブチルケトン8l
で洗い出し、325メッシュのスクリーンを通した。そ
の後、パンフィルターにて、固液分離を行い、金属粉7
0wt%からなるフィルターケーキを得た。このフィル
ターケーキに、金属粉が65wt%になるようにメチル
イソブチルケトンを加え、混練機にて30分混練してア
ルミニウムペーストを得た。マイクロトラックで測定し
た粒子径はα=25.0(μ)であった。
【0029】(参考例2) 〔酸化鉄系超微粒粉体の作り方〕濃度10%塩化第2鉄
水溶液 1lに陰イオン交換樹脂(Amberlite
IRA−400)を500g加え、1時間放置した後濾
過して透明な陽性の水和酸化鉄ゾルを作る。次いでこの
陽性水和酸化鉄ゾル50mlをとり、これに濃度3%ド
デシルベンゼンスルホン酸ソーダの水溶液50mlを加
えてコロイド粒子を凝集させる。このゾルにメチルイソ
ブチルケトン50mlを加えて、激しくふり混ぜるフラ
ッシング操作により、このゾルはメチルイソブチルケト
ンである有機相に移り透明な血赤色となった。電子顕微
鏡にてこのゾル(金属酸化物超微粒粉体、透明酸化鉄)
の大きさを測定したところ0.02〜0.04(μ)で
あった。
【0030】(参考例3) 〔酸化チタン系超微粒子粉体の作り方〕濃度1%の硫酸
チタニル水溶液500mlを撹拌しながら、濃度15%
の炭酸ソーダ500mlを20ml/分の速度で加える
と、水酸化チタンの沈澱ができる。これを濾過後、80
0mlの希塩酸を加えて70℃に加熱する。これを室温
まで冷却すると透明な水酸化チタンのヒドロゾルが得ら
れる。次いでこのゾルの50mlをとりだし、濃度3%
のドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ水溶液50mlを
加え、コロイド粒子の表面に吸着させた後、メチルイソ
ブチルケトン50mlを加えて、激しくふり混ぜるフラ
ッシング操作によりメチルイソブチルケトン相に移し
た。このゾルから加熱減圧処理で有機溶媒を除去する
と、酸化チタン系超微粒子粉末が得られた。電子顕微鏡
にてこの粉末の大きさを測定すると、0.01〜0.0
2(μ)であった。
【0031】(合成例1)表面にカチオン系分散剤を吸
着させた参考例1でのアルミニウムペースト100g
(固形分65%、溶媒−メチルイソブチルケトン)にド
デシルベンゼンスルホン酸ソーダを吸着させた酸化鉄超
微粒子粉体3.5gを徐々に加え、30℃で10分間加
温撹拌した。処理したペーストを濾過した後、乾燥させ
ると赤色を呈したメタリック顔料55gを得た。
【0032】(合成例2)表面にカチオン系分散剤を吸
着させた参考例1でのアルミニウムペースト100g
(固形分65%、溶媒−メチルエチルケトン)に、2エ
チルヘキシルスルホコハク酸ソーダを吸着させた酸化チ
タン超微粒子粉体4gを徐々に加えながら撹拌混合し
た。処理したペーストを濾過した後、乾燥させると、メ
タリック顔料を58g得た。
【0033】(合成例3)実施例1にて得られたメタリ
ック顔料20gをトルエンにて希釈し、固形分を4%に
調製したアクリルシリコン樹脂液(鐘淵化学工業〓製ゼ
ムラック)に1時間浸漬した後、濾過して乾燥させる
と、樹脂にてコートされたメタリック顔料20.2gを
得た。
【0034】(合成例4)表面にカチオン系分散剤を吸
着させたアルミニウムペースト100g(固形分65
%、溶媒−メチルエチルケトン)に、ドデシルベンゼン
スルホン酸ソーダを吸着させた酸化チタン超微粒子粉体
2.0gを徐々に加え、35℃で15分間加温撹拌し
た。処理したペーストを濾過後、乾燥すると、メタリッ
ク顔料50gを得た。
【0035】(合成例5)実施例1で示したアルミニウ
ムペースト100g(固形分65%、溶媒−メチルエチ
ルケトン)に、酸化鉄超微粒子粉体0.5gを加え、3
5℃で10分間加温撹拌後、濾過乾燥により、やや赤色
を呈したメタリック顔料45gを得た。
【0036】(合成例6)実施例1で示したアルミニウ
ムペースト100g(固形分65%、溶媒−メチルエチ
ルケトン)に、酸化鉄超微粒子粉体7.2gを加え、3
0℃で10分間加温撹拌後、濾過乾燥により、赤色を呈
したメタリック顔料62gを得た。
【0037】(合成例7)参考例1におけるカチオン系
分散剤(ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロ
ライド)のかわりにステアリン酸を使用し、参考例1に
準じた処理を行いアルミニウムペーストを得た。マイク
ロトラックで測定した粒子径はα=32.1(μ)であ
った。
【0038】(合成例8)表面にカチオン系分散剤を吸
着させたアルミニウムペースト100g(固形分65
%、溶媒−メチルイソブチルケトン)に、スルフォコハ
ク酸ソーダを吸着させた酸化チタン超微粒子粉体0.4
gを加え、40℃で30分間加温撹拌した。処理したペ
ーストを濾過乾燥することにより、メタリック顔料60
gを得た。
【0039】
【表1】
【0040】<樹脂の作製>メチルメタクリレート50
%、n−ブチルメタクリレート40%、エチルヘキシル
メタクリレート8%、アクリル酸2%の混合物を重合開
始剤アゾビスイソブチルニトリルを用いてトルエン中に
共重合せしめ加熱残分50%、樹脂粘度Y(ガードナー
あわ粘度計25℃)のアクリル樹脂Aを得た。
【0041】(実施例および比較例) メタリック塗料の作製 アクリル樹脂Aと合成例1〜合成例8のメタリック顔料
を次の比率で混合したものを、ペイントシェーカーで1
時間振とう分散して、メタリック塗料を作製した。アク
リル樹脂A 160部、メタリック顔料 15部、キシ
レン 25部(合計200部)
【0042】原色塗料の作製 下記の配合物を、ペイントシェーカーで1時間振とう分
散しブルー色の原色塗料を作製した。アクリル樹脂A
150部、キシレン 20部、ヘリオゲンブルーL64
70(BASF社製) 20部(合計190部)
【0043】調製 のメタリック塗料との原色塗料を10対1(重量
比)で混合し実施例、比較例を作製した。
【0044】結果は、表2に示す。
【表2】
【0045】
【発明の効果】以上、表1及び表2より明らかなよう
に、従来のメタリック顔料を塗料に配合した場合に比べ
て、顔料自体の耐光性、耐アルカリ性等を含めた総合的
な耐候性に優れる上、分散性も良く、塗膜を形成時もツ
ブを生じない等の優れた塗膜性能を表すことが分かっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09C 3/12 C09C 3/12 C09D 5/38 C09D 5/38 7/12 7/12 Z

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A.表面にカチオン系分散剤を吸着させた
    粒子径1.0〜100μの金属粉体 B.表面にアニオン系分散剤を吸着させた粒子径0.0
    1〜0.1μの金属酸化物超微粒子粉体 とし、AとBとの重量比率がA/B=100/1〜10
    0/10でイオン反応によりAの表面にBが配位したメ
    タリック顔料を含有する塗料。
  2. 【請求項2】カチオン系分散剤の使用量が金属粉体に対
    して0.5wt%〜5wt%であり、アニオン系分散剤
    の使用量が金属酸化物超微粒子粉体に対して1wt%〜
    5wt%であることを特徴とする請求項1記載のメタリ
    ック顔料を含有する塗料。
  3. 【請求項3】金属粉体が、アルミニウム、銅、真鍮、ク
    ロム、ニッケル、コバルト、ステンレスから選ばれる請
    求項1または請求項2記載のメタリック顔料を含有する
    塗料。
  4. 【請求項4】金属粉体がアルミニウムに限定される請求
    項1または請求項2記載のメタリック顔料を含有する塗
    料。
  5. 【請求項5】金属酸化物超微粒子粉体が、酸化チタンと
    酸化鉄に限定される請求項1から請求項4のうちいずれ
    かに記載のメタリック顔料を含有する塗料。
  6. 【請求項6】主鎖がシリル基含有ビニル重合体からな
    り、分子末端あるいは、側鎖に加水分解性基と結合した
    ケイ素基を1分子中に少なくとも1個有する合成高分子
    化合物にてコートされている請求項1から請求項5のう
    ちいずれかに記載のメタリック顔料を含有する塗料。
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