JP2008510050A6 - 金属水酸化物及び粘土に基づく、モノモーダルな粒径分布を有する難燃剤組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、金属水酸化物成分及び粘土成分の混合物を含んでなる、但し混合物がモノモーダルは粒径分布を有する乾燥された粒子の形で存在する、難燃剤組成物に関する。
Description
本発明は、金属水酸化物成分及び粘土成分の混合物に基づく難燃剤組成物に関する。
難燃化の分野において、難燃剤、例えば金属水酸化物、特にアルミニウム水酸化物及びマグネシウム水酸化物を用いてポリマー材料のような材料が難燃化される。この難燃剤は単独でまたは互いに組合わせて使用される。特に金属水酸化物は更なる無機難燃化添加物ばかりでなく、有機ハロゲン含有難燃化添加物と一緒に使用される。
「鉱物難燃化成分」とも呼ばれる金属水酸化物難燃化成分を、粘土(clay)材料と、ここでは特に有機物で改変されたフィロシリケート[いわゆるナノ粘土(nanoclay)]と共に、例えば難燃化すべきポリマー材料中に使用して、鉱物難燃化成分を単独で用いる場合に比べて改善された難燃化をもたらすことも公知である。
例えば金属水酸化物及び粘土(特に有機物で改変されたフィロシリケート、いわゆるナノ粘土)の混合は、今日まで通例ではプラスチック及びゴム工業に普通の通常の機械、例えば内部混合機、バス・コ−ニーダー(Buss Ko−kneader)、ロールミル或いは単軸または2軸スクリュー押出し機を用いることによる混合物の製造中に行なわれてきた。この通常の、その場での混合技術は、例えば特許文献1及び特許文献2で使用されてきた。この場合には(少なくとも)2つの異なる原料を貯蔵し、運搬し、投与し、及びポリマー(プラスチックまたはゴム)に混合しなければならないことが欠点である。他に、粉末の混合物は、ヘンシェル(Henschel)混合機のような機械的混合機で製造できる。この機械的混合の欠点は、第1に必要な混合工程のために付加的な費用のかかることである。第2に、機械的混合は、殆どの場合に使用した個々の粒径分布の単なる重複であるバイモーダルな粒径分布となることを一般に防ぐことができない。そのようなバイモーダルな粒径分布は順次後のプラスチック混合物の製造中に望ましくない加工性挙動に至ることがあることである。また更なる加工または貯蔵中の、機械的混合工程後の混合物の粒子分離(demix)の危険は、バイモーダルな粒径分布の場合に非常に高くなる。
WO第00/68312号
WO第00/66657号
本発明の目的は、鉱物金属水酸化物成分に加えて粘土成分を含んでなる有効な難燃剤組成物であって、これらの成分の混合工程後に続く使用または貯蔵時における組成物中での粒子分離が非常に大いに回避でき、組成物が加工上の問題を引き起こさず、そして更にそれが好ましい価格で製造できる、該難燃剤組成物を製造することである。
驚くべきことに、この目的は、モノモーダルな粒径分布を有する、金属水酸化物成分及び更に少なくとも粘土成分を含んでなる組成物によって解決できた。
本発明は、更なる観点として、該組成物の製造法並びにその、ポリマー材料または難燃化すべきポリマー材料への使用法も包含する。
本発明による組成物は、金属水酸化物成分を最初に粘土成分と一緒に、随時適当な湿潤助剤または分散剤を用いてポンプで取り扱える(pumpable)水性懸濁液へ転換し、次いでこのスラリーを噴霧乾燥で或いは加熱空気または他の気体を乾燥に使用する工程で、特にミル乾燥または渦巻き(Vortex)(もしくは流動(fluidized))乾燥で乾燥させる方法によって製造できる。
好適な具体例は、副請求項の主たる事項である。
金属水酸化物及び粘土成分の水への導入及び例えば続く噴霧乾燥の結果として、バイモーダルな粒径分布が回避でき、かくして金属酸化物及び粘土成分の分離が効果的に防げるということを見出だしたことは驚くべきことであった。
粒子分離から保護されたモノモーダルな乾燥組成物の以降の取扱いは、明らかに簡単であり、費用の点でも好ましい。更にこれは、この難燃化材料の難燃化すべき材料への、より均一な混合と分布をもたらす。
本発明による難燃剤組成物の金属水酸化物成分は、好ましくはアルミニウムまたはマグネシウム水酸化物、例えばAlO(OH),Al(OH)3(ATH)及び/またはMg(OH)2(MDH)及び特にボエーマイト、ATHまたはMDHを単独でまたはいずれかの混合物で含んでなる。
本発明の難燃剤組成物の粘土成分は、好ましくは特にベントナイト及びヘクトライト及び特にそれから製造される改変された(modified)、特に有機物のインターカレートされた(intercalated)材料から選択される少なくとも1つのいわゆるナノ粘土を含んでなる。これには種々の粘土材料も混合できる。
本発明による難燃剤組成物において、粘土成分の含量は、組成物の重量に基づいて0.5−90%、好ましくは1−30%、特に好ましくは3−20%、特に5−10%の範囲である。
難燃剤組成物の製造中、金属水酸化物成分は、0.2−100μm、好ましくは0.5−30μm、特に0.7−5μmの範囲のd50値を有する粒子の形で使用される。
これに対して、混合物の製造に使用される粘土成分粒子のd50値は0.2−100μm、好ましくは1.0−30μm、特に1.0−10μmの範囲にある。
この粒径はレーザー回折によって決定される。適当な測定装置は例えばクワンタクローム(Quantachrome)からのシラス(Cilas)1064L型レーザー分光計である。
本発明による難燃剤組成物は、第1に金属水酸化物成分及び水から種々のケーキを作ることによって製造できる。そのようなケーキは、それが更なる加工を困難にする粘度を有するならば、ケーキの粘度を容易に加工できるように低くするように、適当な湿潤剤または分散剤で改変することができる。基本的には、適当な分散剤は、アニオン性、カチオン性、中性、両性及び非イオン性(non−ionogenic)分散剤及び有機酸である。例えば、ポリアクリル酸、ギ酸または酢酸の塩は好適である。それらは、典型的な量で、例えば金属水酸化物成分の固体含量に基づいて0.01−5重量%、好ましくは0.05−1重量%、特に好ましくは0.1−0.5重量%の量で使用できる。
例えばそのような粘ちょうなケーキは、30−85重量%、好ましくは35−65重量
%、より好ましくは45−55重量%の水を含む。分散剤、例えばポリアクリル酸のアンモニウム塩を、金属水酸化物成分の固体含量に基づいて例えば0.01−5重量%、好ましくは0.05−1重量%、特に好ましくは0.1−0.5重量%の量で添加することにより、必要ならば実質的な液化が達成でき、かくして最終的により容易にポンプで取り扱える及びより容易に乾燥できるスラリーが生成する。
%、より好ましくは45−55重量%の水を含む。分散剤、例えばポリアクリル酸のアンモニウム塩を、金属水酸化物成分の固体含量に基づいて例えば0.01−5重量%、好ましくは0.05−1重量%、特に好ましくは0.1−0.5重量%の量で添加することにより、必要ならば実質的な液化が達成でき、かくして最終的により容易にポンプで取り扱える及びより容易に乾燥できるスラリーが生成する。
次いでそのようなスラリーを所望の粘土成分と混合する。この粘土成分の混入は、随時適当な分散剤を用いて補助することができる。基本的に適当な分散剤は、再びアニオン性、カチオン性、中性、両性及び非イオン性分散剤及び有機酸である。好適な分散剤は、例えば、ポリアクリル酸、ギ酸または酢酸の塩である。それらは、典型的な量で、例えば粘土成分の固体含量に基づいて0.01−5重量%、好ましくは0.05−1重量%、特に好ましくは0.1−0.5重量%の量で使用できる。総じて例えば噴霧乾燥で処理できるポンプ取扱い可能なスラリーが金属水酸化物成分及び粘土成分から生成する。粘土成分の混入は、市場で通常の撹拌器を用いて、肉眼的に均一な分布が達成されるまで行なわれる。典型的な撹拌時間は約10−30分である。
本発明に従って製造される、好ましくは自由に流動する粉末の形で存在する難燃剤組成物の乾燥粒子は、例えば好ましくは0.2−100μm、好ましくは0.5−10μm、特に0.7−5μmの範囲にあるd50値を有する。
乾燥は好ましくは、例えばニロ(Niro)から入手できるような市場で通常の噴霧塔で行なわれる。出口温度が100−150℃になるように有利な温度と量の空気を、好ましくは乾燥気体として使用される。
乾燥は有利にはスラリーの固体含量が15−70重量%、好ましくは35−65重量%、より好ましくは45−55重量%になるように行なわれる。これは随時上述した分散剤を上述した量で用いることにより達成できる。
他に乾燥は、加熱された空気または他の気体を乾燥のために使用する他の通常の工程で、特にミル乾燥または渦巻き(もしくは流動)乾燥などで行なってもよい。
本発明の組成物で達成される難燃化は、公知の混合工程を用いる時、例えば機械的混合またはその場での混合、即ち例えば内部混合機またはバス・コ−ニーダー中における難燃剤混合物の製造中に、金属水酸化物成分及び粘土成分とポリマーを混合する時に達成される効果に決して劣らない。これは例えばコーン(cone)熱量計のデータまたはUL94Vデータの助けを借りて示すことができる。
本発明による組成物は、好ましくは熱可塑性または熱硬化性ポリマー材料、特にポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニル、ポリエーテル、及びこれらのホモ−、コ−及びターポリマーから選択され、またそれぞれの場合にそのようなポリマーの混合物も包含されるポリマー材料からなる、難燃化すべき材料へ混入される。好適なポリマーは、例えばエチレン/酢酸ビニルコポリマー(EVA)、C1−C4アルキル基を有するエチレン/アクリレートコポリマーまたはメタクリレートコポリマー、例えばエチレン/アクリル酸メチルコポリマー、エチレン/アクリル酸エチルコポリマー及びエチレン/アクリル酸ブチルコポリマー或いは対応するメタクリレートコポリマーである。ポリ塩化ビニル及びゴムも適当である。
かくして難燃化されたポリマーは、順次それが本発明の難燃化組成物を含んでなるまたはそのような難燃剤組成物を用いて製造されたということが特徴である。
使用される難燃剤組成物の量は、ポリマーに依存して、ポリマー材料100部当り20−300phr、好ましくは50−250phr、特に70−220phrの範囲である。ここに「phr」はポリマー100部当たりの部である。
本発明の難燃剤組成物は、金属水酸化物及び粘土成分のほかに、更に他の公知の難燃剤添加物、特にハロゲン含有難燃剤添加物(多くは三酸化アンチモンとの組合わせ)、燐または有機燐化合物或いは窒素含有難燃剤添加物(例えばメラミンシアヌレート)を約150phrまでを更に含むことができる。
以下の実施例は本発明を例示する。
与えられる粒子群は、クワンタクロームからのシラス1064Lレーザー分光計を用いるレーザー回折法で測定した。この方法は以下の通りである。最初に適当な水−分散剤溶液(製造は以下を参照)を、装置の試料調製容器に入れる。プログラムで選択される標準的な測定法は「粒子エキスパート(Particle Expert)」と呼ばれる。プログラムでは、測定モデル「レンジ1」を選ぶ。かくして予想される粒径分布に当てはまる装置−内部パラメーターを選択する。この測定では、試料を測定中ではなくて分散中に60秒間超音波に供する。
背景(background)測定操作後、分析すべき試料約75−100mgを、水/分散剤溶液と共に試料容器に入れ、測定を開始する。
水/分散剤溶液の調製:最初にKMFレーバーヘミー(Laborchemie)からのカルゴン(Calgon)500gをBASFからのCALポリソルト(Polysalt)3lで濃厚物を調製した。この溶液を脱イオン水で10lにした。これを100ml取り、順次更に脱イオン水で10lまで希釈した。
(充填剤参照実施例)
マーチンスベルク社(Martinswerk GmbH)からのd501.8μmを有するOL−104/LE水酸化アルミニウム及びスード−ヘミー(Sued−Chemie)からのd508μmを有するナノフィル(Nanofil)5型ナノ粘土を、重量比9:1で、回転速度1000rpm下にFM10C型シッセン−ヘンシェル(Thyssen−Henschel)混合機中において10分間一緒に混合した。次いでこの混合物の粒径分布を、クワンタクロームからのシラス1064レーザー分光器で測定した。図1は、本発明によらない充填剤の粒径分布を示す。いくつかの最大値が、特に約2.1μm及び約0.11μmの粒子直径にはっきりと見られる。
マーチンスベルク社(Martinswerk GmbH)からのd501.8μmを有するOL−104/LE水酸化アルミニウム及びスード−ヘミー(Sued−Chemie)からのd508μmを有するナノフィル(Nanofil)5型ナノ粘土を、重量比9:1で、回転速度1000rpm下にFM10C型シッセン−ヘンシェル(Thyssen−Henschel)混合機中において10分間一緒に混合した。次いでこの混合物の粒径分布を、クワンタクロームからのシラス1064レーザー分光器で測定した。図1は、本発明によらない充填剤の粒径分布を示す。いくつかの最大値が、特に約2.1μm及び約0.11μmの粒子直径にはっきりと見られる。
(充填剤実施例)
マーチンスベルク社からの充填剤型OL−104/LEの水酸化アルミニウム(ATH)からなる湿った粘ちょうなケーキ20kgを容器に入れた。固体含量は47重量%であった。液化のために、固体含量に基づいて0.1重量%のポリアクリル酸塩を添加し、続いて撹拌した。この現在液化されたスラリーに、固体含量に基づいてATHとナノ粘土の重量比を9:1にして、スード−ヘミーからの十分なナノフィル5型ナノ粘土を添加した。この組成物の場合、更なる分散剤の添加は必ずしも必要なかった。次いで懸濁液を室温で更に15分間混合した。本発明による充填剤混合物の乾燥は「マイナー・プレパレーション(Minor Preparation)」型のニロ噴霧乾燥機を用いて、固体約20kg/時の生産量で行なった。流入空気温度は約500℃であり、流出空気温度は約120−130℃であった。次いでこの混合物の粒径分布を、クワンタクロームからのシラス1064レーザー分光器で測定した。図2は、本発明による充填剤混合物の粒径分布を示す。この場合、約2.2μmに1つの最大値を有するモノモーダルな粒径分布が見られる。図3は本発明に従って製造したATH/ナノ粘土の電子顕微鏡写真を示す。
マーチンスベルク社からの充填剤型OL−104/LEの水酸化アルミニウム(ATH)からなる湿った粘ちょうなケーキ20kgを容器に入れた。固体含量は47重量%であった。液化のために、固体含量に基づいて0.1重量%のポリアクリル酸塩を添加し、続いて撹拌した。この現在液化されたスラリーに、固体含量に基づいてATHとナノ粘土の重量比を9:1にして、スード−ヘミーからの十分なナノフィル5型ナノ粘土を添加した。この組成物の場合、更なる分散剤の添加は必ずしも必要なかった。次いで懸濁液を室温で更に15分間混合した。本発明による充填剤混合物の乾燥は「マイナー・プレパレーション(Minor Preparation)」型のニロ噴霧乾燥機を用いて、固体約20kg/時の生産量で行なった。流入空気温度は約500℃であり、流出空気温度は約120−130℃であった。次いでこの混合物の粒径分布を、クワンタクロームからのシラス1064レーザー分光器で測定した。図2は、本発明による充填剤混合物の粒径分布を示す。この場合、約2.2μmに1つの最大値を有するモノモーダルな粒径分布が見られる。図3は本発明に従って製造したATH/ナノ粘土の電子顕微鏡写真を示す。
以下に記述する混合物はすべて、同業者には公知の常法で、ロールミル[コリン(Collin)からのW150M型]により製造した。ロールミルは2つの単軸ロールからなり、これを約150℃まで加熱した。最初にプラスチック粒子を、2つの単軸ロールを回転させないでロールミルに入れた。ロール間の距離は数mmであった。これによって粒子を部分的に溶融させた。次いでロールをゆっくりと反対方向に動かした。今やプラスチックのスキン(skin)が2つのロールの1つの上に形成された。すべてのプラスチック粒子が溶融した時、固体添加物を小さいスクープによりスキンにゆっくりと添加した。ロール間の空隙は、いわゆるロールビーズ(roll bead)が2つの単軸ロール間で形成されるように設定した。最初にエージ−レジスター(age−resister)を、次いで他の混合物成分を添加した。予め、液体シランをプラスチックに軽く触れさせた。(しかしながら、他にピペットを用いてそれをロールスキンに添加することもできた)。完全によく混合するために、スキンをロールから切断具により繰り返し剥がし、集め、ロールの空隙に再び圧入し、スキンを新しく発生させた。全体のロール工程は20−30分間続いた。
混合物をロールミルで製造した後、2プレートプレス(two−plate press)でプラスチックシートを製造し、これから更なる試験に必要とされる試験片を打ち抜いた。
関係する値/結果を得るために、次の試験を行なった:
−ASTM E1354による35kW/m2での厚さ3mmのシートに対するコーン熱量計データ。
−ASTM E1354による35kW/m2での厚さ3mmのシートに対するコーン熱量計データ。
ここでは「ピーク熱放出速度」をkW/m2で示す(略号:PHRR;これは試料の燃焼中にコーン熱量計で測定される表面単位当たりの最大出力である)。PHRR値が小さければ小さいほど、試料の難燃性はよい。
「発火までの時間」値も秒で示す(略号:TTI;これはコーン熱量計での熱放射のために試料が燃焼し始める時間である)。TTI値が高ければ高いほど、試料の難燃性はよい。
−ASTM D2863による、長さ15cm、厚さ2mm及び幅50mmの試験片に対する酸素指数(LOI値)。LOI値が高ければ高いほど、試料の難燃性はよい。
−厚さ3.2mmの試料に対するUL94−V値。UL94−V基準に従い、これを、 「不満足」=NS;V2(より良好)、V1(更に良好)、またはV0(最高)として分類する。
−ASTM D2863による、長さ15cm、厚さ2mm及び幅50mmの試験片に対する酸素指数(LOI値)。LOI値が高ければ高いほど、試料の難燃性はよい。
−厚さ3.2mmの試料に対するUL94−V値。UL94−V基準に従い、これを、 「不満足」=NS;V2(より良好)、V1(更に良好)、またはV0(最高)として分類する。
(参照実施例)
エクソンモービル(ExxonMobil)からのエスコレン・ウルトラ(Escorene Ultra)UL0019エチレン酢酸ビニル(EVA)396.9g(=100phr)を、上述したコリンのロールミルにより、スード−ヘミーからの十分なナノフィル15型ナノ粘土59.5g(=15phr)及びデグッサ社(Degussa AG)からのアメオ(Ameo)アミノシラン4.8g(=1.2phr)及びアルベマール社(Albemarle Corp.)からのエタノックス(Ethanox)310抗酸化剤3.0g(=0.75phr)と一緒にマーチンスベルク社からのマーティナル(Martinal)OL−104/LE水酸化アルミニウム535.8g(=135phr)で、ロール温度140℃下に処理して、1000g(=251.95phr)のエタノックス310スキンを得た。アミノシランは充填剤のポリマーマトリックスへの良好な結合をもたらした。
エクソンモービル(ExxonMobil)からのエスコレン・ウルトラ(Escorene Ultra)UL0019エチレン酢酸ビニル(EVA)396.9g(=100phr)を、上述したコリンのロールミルにより、スード−ヘミーからの十分なナノフィル15型ナノ粘土59.5g(=15phr)及びデグッサ社(Degussa AG)からのアメオ(Ameo)アミノシラン4.8g(=1.2phr)及びアルベマール社(Albemarle Corp.)からのエタノックス(Ethanox)310抗酸化剤3.0g(=0.75phr)と一緒にマーチンスベルク社からのマーティナル(Martinal)OL−104/LE水酸化アルミニウム535.8g(=135phr)で、ロール温度140℃下に処理して、1000g(=251.95phr)のエタノックス310スキンを得た。アミノシランは充填剤のポリマーマトリックスへの良好な結合をもたらした。
(実施例)
上述したコリンミルにより、マーチンスベルク社からのマーティナルOL−104/LE水酸化アルミニウム535.8g(=135phr)及びスード−ヘミーからの十分なナノフィル15型ナノ粘土59.5g(=15phr)からなる本発明の噴霧乾燥した充填剤組成物595.4g(=150phr)を、デグッサ社からのアメオアミノシラン4.8g(=1.2phr)及びアルベマール社からのエタノックス310抗酸化剤2.9g(=0.75phr)と一緒に用いて、エクソンモービルからのエスコレン・ウルトラUL0019エチレン酢酸ビニル(EVA)396.9g(=100phr)を、ロール温度140℃下に処理して、1000g(=251.95phr)のエタノックス310スキンを得た。アミノシランは充填剤のポリマーマトリックスへの良好な結合をもたらした。
上述したコリンミルにより、マーチンスベルク社からのマーティナルOL−104/LE水酸化アルミニウム535.8g(=135phr)及びスード−ヘミーからの十分なナノフィル15型ナノ粘土59.5g(=15phr)からなる本発明の噴霧乾燥した充填剤組成物595.4g(=150phr)を、デグッサ社からのアメオアミノシラン4.8g(=1.2phr)及びアルベマール社からのエタノックス310抗酸化剤2.9g(=0.75phr)と一緒に用いて、エクソンモービルからのエスコレン・ウルトラUL0019エチレン酢酸ビニル(EVA)396.9g(=100phr)を、ロール温度140℃下に処理して、1000g(=251.95phr)のエタノックス310スキンを得た。アミノシランは充填剤のポリマーマトリックスへの良好な結合をもたらした。
次の表1は、調製した処方物の組成、その場での混合で添加された対照処方物中の充填剤成分を示す。即ち水酸化アルミニウム及びナノ粘土の添加はロールミルでの混合物の製造中に別々に行ない、一方で本発明による充填剤混合物は予め噴霧乾燥で製造した。
下表2は、本発明のよる適用実施例及び対照実施例に対するTTI、PHRR、LOI、及びUL94Vの確認された結果を示す。
本発明による難燃剤組成物の添加されたEVA混合物は、その場で製造した混合物と比べて、燃焼保護性に関して欠点のないことが分かる。すべての数値は、再現性の枠組み内で起こる測定値の広がりと同程度に等しいと見るべきである。両方の混合物はUL94でVOの評価も達成した。
Claims (14)
- モノモーダルな粒径分布を有する、金属水酸化物成分及び粘土成分の混合物を含んでなる難燃剤組成物。
- 金属水酸化物成分がアルミニウムまたはマグネシウム水酸化物の1つまたはそれ以上を含んでなる、請求項1の難燃剤組成物。
- 金属水酸化物成分がAlO(OH),Al(OH)3(ATH)及び/またはMg(OH)2(MDH)を単独でまたはいずれかの混合物で含んでなる、請求項1または2の難燃剤組成物。
- 粘土成分が特にベントナイト及びヘクトライト及び改変された、特にそれから製造された、有機物のインターカレートされた材料から選択されるナノ粘土材料を含んでなる、請求項1−3のいずれかの難燃剤組成物。
- 粘土成分の含量が0.5−90重量%、好ましくは1−30%、特に好ましくは3−20%、特に5−10%である、請求項1−4のいずれかの難燃剤組成物。
- 使用される金属水酸化物成分粒子のd50値が0.2−100μm、好ましくは0.5−30μm、特に0.7−5μmの範囲にある、請求項1−5のいずれかの難燃剤組成物。
- 使用される粘土成分粒子のd50値が0.2−100μm、好ましくは1.0−30μm、特に1.0−10μmの範囲にある、請求項1−6のいずれかの難燃剤組成物。
- 組成物のd50値が0.2−100μm、好ましくは0.5−10μm、特に0.7−5μmの範囲にある、請求項1−7のいずれかの難燃剤組成物。
- ポリマー成分及び請求項1−8のいずれかの難燃剤組成物を含んでなる、或いはそのような組成物を用いて製造された、但しポリマー成分が特に熱可塑性または熱硬化性であり且つ好ましくはポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニル、ポリエーテル及びゴム、これらのホモ−、コ−及びターポリマーから選択され、またそれぞれの場合にそのようなポリマーの混合物も包含される、難燃化ポリマー。
- ポリマーがエチレン/酢酸ビニルコポリマー(EVA)、エチレン/アクリル酸エチルコポリマー(EEA)、エチレン/アクリル酸メチルコポリマー(EMA)及びポリプロピレン及びそのコポリマーから選択される、請求項9の難燃化ポリマープロダクト。
- 金属水酸化物成分及び粘土成分を最初に混合してポンプで取り扱えるスラリーを生成させ、次いでこのスラリーを噴霧乾燥で或いは加熱空気または他の気体を乾燥に使用する工程で、特にミル乾燥または渦巻き(もしくは流動)乾燥で乾燥させる、請求項1−8のいずれかの難燃剤組成物、の製造法。
- 乾燥すべき懸濁液の固体含量が15−70重量%、好ましくは35−65重量%、より好ましくは45−55重量%の範囲にある、請求項11の方法。
- 成分の混合に、湿潤剤または分散剤を0.01−5重量%、好ましくは0.05−1重量%、特に好ましくは0.1−0.5重量%使用する、請求項11または12の方法。
- ポリマー材料を難燃化するための請求項1−8のいずれかの組成物の使用。
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