JP2629070B2 - 銅フタロシアニン顔料組成物およびそれを用いた顔料分散体組成物 - Google Patents

銅フタロシアニン顔料組成物およびそれを用いた顔料分散体組成物

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【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は銅フタロシアニン顔料組成物およびそれを用
いた顔料分散体組成物に関する。さらに詳しくは,粗製
銅フタロシアニンを粉砕助剤の添加なしにフタロシアニ
ン誘導体と共に乾式粉砕あるいは粗製銅フタロシアニン
を粉砕助剤の添加なしに乾式粉砕した後フタロシアニン
誘導体を混合することを特徴とする組成物に関するもの
である。
(従来の技術) 微細化された銅フタロシアニン顔料は色調が美しいこ
と,着色力が大きいこと,耐候性,耐熱性等の諸機能が
良好であることから,色材工業の分野において多量に,
しかも広範に使用されている。
通常粗製銅フタロシアニンは,無水フタル酸もしくは
その誘導体,尿素および銅源を,またはフタロジニトリ
ルもしくはその誘導体および銅源を,モリブデン酸アン
モニウムあるいは四塩化チタンなどの触媒の存在下もし
くは不存在下,アルキルベンゼン,トリクロロベンゼン
あるいはニトロベンゼンなどの有機溶媒中で常圧または
加圧下で反応させることにより製造される。しかしなが
ら,合成されたフタロシアニン分子はその合成溶媒中で
次々に結晶成長を起こし,その長径が10〜200μm程度
の粗大に針状化した結晶形でしか得られず,インキ,塗
料,プラスチックス等の着色用顔料としてはその価値は
非常に低いか,全くない。
したがって,粗製銅フタロシアニンは色彩上利用価値
の高い粒子,すなわち0.01〜0.5μm程度まで微細化す
ること(以下その操作を顔料化と称す)が必要となる。
微細化されたα型顔料を得る方法として多量の濃硫酸
に溶解して処理するアシッドペースティング法と,顔料
を溶解するには不充分な濃度の多量の硫酸で硫酸塩を作
成するアシッドスラリー法が知られているが,多量の硫
酸を使用しなければならず廃水処理の立場からも好まし
くないなどの欠点を有している。
また微細化されたβ型銅フタロシアニン顔料を製造す
る方法として,粗製銅フタロシアニンを,無水フェロシ
アニン化ナトリウムまたは無水塩化バリウムのような粉
砕助剤と,100〜150℃の高温で長時間乾式粉砕する,い
わゆるドライソルトミリング法,粗製銅フタロシアニン
を塩化ナトリウムのような水溶性無機塩である粉砕助剤
およびアルコール,ポリオール,アミンなどの有機液体
とともに双腕型分散ミキサーに仕込み湿式粉砕する,い
わゆるソルベントソルトミリング法,粉砕助剤および有
機液体の不存在下に粗製銅フタロシアニンを乾式粉砕
し,その後有機溶剤等で処理をする,いわゆるドライミ
リング法などがあるが,いずれも多段階の工程また多大
なエネルギーが必要である。
さらに上記の方法で得られたα型およびβ型銅フタロ
シアニン顔料は,インキ,ペイントなどの用途に使用す
る際凝集した粒子をビヒクルに分散するため再度多大な
エネルギーを用するという問題があった。これらの問題
を解決する方法として特公昭55−6670号公報には粗製銅
フタロシアニンを乾式粉砕したものを直接インキ,ペイ
ントに用いられる溶剤あるいは樹脂溶液に懸濁させるこ
とにより,あらかじめ顔料形態に変えることなしに顔料
ペーストが得られることが示されている。また特開昭60
−195161号公報には前記技術を有効に活用するため,フ
タルイミドメチルフタロシアニン誘導体とともに粗製銅
フタロシアニンを乾式粉砕して得られた銅フタロシアニ
ン顔料組成物が示されているが,この顔料組成物は分散
性,着色力,鮮明性,光沢及び経時安定性などの用途適
性面では充分ではなくその改良が望まれていた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は,顔料化に際して排水処理を必要としない銅
フタロシアニン顔料組成物を得ることを目的としてい
る。
また,本発明は,顔料化に際して多大のエネルギーを
必要としない銅フタロシアニン顔料組成物を得ることを
目的としている。
さらに,本発明は,塗料,印刷インキ等の非水性ビヒ
クル中において,分散性,着色力,鮮明性,光沢及び経
時安定性などに優れた銅フタロシアニン顔料分散体組成
物を得ることを目的としている。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明は,粗製銅フタロシアニンを粉砕助剤の添加な
しに乾式粉砕した銅フタロシアニンと,該銅フタロシア
ニンに対し1〜20重量%の下記一般式(I)または(I
I)で示されるフタロシアニン誘導体とからなる銅フタ
ロシアニン顔料組成物,および,これを非水性ビヒクル
中に分散させてなる顔料分散体組成物である。
粗製銅フタロシアニンとしては,製造法としては特に
制限されないが,無水フタル酸もしくはその誘導体,尿
素および銅源を,あるいはフタロジニトリルもしくはそ
の誘導体および銅源を触媒の存在下もしくは不存在下に
有機溶媒中で120〜270℃、好ましくは170〜230℃で2〜
15時間,好ましくは3〜7時間,常圧または加圧下で反
応させることにより製造される。なお粗製銅フタロシア
ニンとして低塩素化銅フタロシアニンであってもよい。
本発明に係わるフタロシアニン誘導体としては下記一
般式で示されるものである。
(式中XはH,Al,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Pcはフタロシアニン残
基,R1〜R4はそれぞれ独立に水素原子,炭素数1〜20の
アルキル基(但しすべてが水素原子の場合を除く),Yは
水素原子,ハロゲン原子,−NO2,−NH2,−SO3H,ZはH,C
a,Ba,Sr,Al,nは1〜4の整数,lはZの価数を表す。) フタロシアニン誘導体の添加量としては,1〜20重量%
が好ましく,1重量%未満では,顔料分散体の着色力,鮮
明性,光沢,経時安定性が劣り,また20重量%を超えて
添加すると経済的でない。より好ましい添加量は2〜15
重量%,さらに望ましくは3〜12重量%である。
また,フタロシアニン誘導体を配合したことによる結
晶成長防止剤の効果は,得られた顔料組成物を使用し顔
料分散体を製造する際に現われるため,粗製銅フタロシ
アニンへの添加時期は,乾式粉砕前でも乾式粉砕後でも
顔料品位は変わらず,添加時期は特に制限されない。
工程における乾式粉砕としては,例えばボールミル,
振動ミル,アトライター,その他の粉砕機を用いること
ができる。粉砕温度は20〜130℃の範囲で自由に設定で
きる。乾式粉砕で得られた顔料組成物はα型銅フタロシ
アニンとβ型銅フタロシアニンの混合物であり,そのα
型銅フタロシアニンの含有率は10〜100%,好ましくは2
0〜90%,さらに好ましくは30〜80%である。
本発明の顔料分散体組成物は,オフセットインキ,グ
ラビアインキ等の印刷インキビヒクルおよび塗料用ビヒ
クル等に本発明の銅フタロシアニン顔料組成物を配合す
ることにより得られる。ビヒクルとしては特に,トルエ
ン,キシレン等の芳香族系有機溶剤を含む非水性ビヒク
ルを使用することが好ましい。
塗料としては,銅フタロシアニン顔料組成物0.1〜15
重量%,塗料用ビヒクル99.9〜55重量%,その他の補助
剤や体質顔料0〜30重量%からなるものである。塗料用
ビヒクルとしてはアクリル系樹脂,アルキド樹脂,エポ
キシ樹脂,ポリウレタン,ポリエステル,メラミン樹脂
等の樹脂混合物80〜20重量%と炭化水素,アルコール,
ケトン,エーテルアルコール,エーテル,エステル等の
溶剤60〜10重量%からなるものである。
グラビアインキでは,本発明の銅フタロシアニン顔料
組成物3〜20重量%,グラビアインキ用ビヒクル97〜60
重量%,その他補助剤や体質顔料0〜20重量%からなる
ものである。グラビアインキ用ビヒクルは,ライムロジ
ン,ロジンエステル,マレイン酸樹脂,ポリアミド樹
脂,ビニル樹脂,ニトロセルロース,エチレン−酢酸ビ
ニル共重合樹脂,ウレタン樹脂,ポリエステル樹脂,ア
ルキド樹脂等の樹脂混合物10〜50重量%,炭化水素、ア
ルコール,ケトン,エーテルアルコール,エーテル,エ
ステル等の溶剤30〜80重量%からなるものである。
以下実施例をあげて本発明を具体的に説明するが,本
発明は実施例により規制されるものではない。例中,部
とは重量部を,%とは重量%をそれぞれ表わす。
実施例1 粗製クロルフリー銅フタロシアニン93部に下記銅フタ
ロシアニン誘導体7部を加え,アトライターで55℃にて
1時間乾式粉砕した。得られた乾式粉砕混合物はX線回
折によると65%のα型含有量を示した。
実施例2 粗製クロルフリー銅フタロシアニン100部をアトライ
ターで55℃にて1時間乾式粉砕した。得られた乾式粉砕
混合物はX線回折によると66%のα型含有量を示した。
この乾式粉砕物93部と実施例1と同じ銅フタロシアニン
誘導体7部を混合した。
比較例1 粗製クロルフリー銅フタロシアニン100部をアトライ
ターで55℃にて1時間乾式粉砕した。得られた乾式粉砕
混合物はX線回折によると65%のα型含有量を示した。
比較例2 粗製クロルフリー銅フタロシアニン93部に特開昭60−
195161号明細書にあるフタルイミドメチル銅フタロシア
ニン誘導体7部を加え,アトライターで55℃にて1時間
乾式粉砕した。得られた乾式粉砕混合物はX線回折によ
ると65%のα型含有量を示した。
実施例3〜6 表−1に示したように誘導体の量と粉砕条件を変えて
実施例1の方法を繰り返した。
実施例7 実施例1のうち銅フタロシアニン誘導体の種類を下記
のものに変えて実施した。
実施例8 実施例2のうち銅フタロシアニン誘導体の種類を実施
例7で使用したものに変えて実施した。
〔評価方法〕
本発明にかかわる顔料の効果を評価するため,下記配
合の塗料およびグラビアインキを作成した。
配合 1(油性塗料) 顔料 7部 アルキド樹脂系ワニス 76部 メラミン樹脂系ワニス 28部 シンナー 12部 配合 2(グラビアインキ) 顔料 10部 ライムロジンワニス 80部 シンナー 10部 評価は下記の評価方法に従って行った。
(1)流動性 得られた顔料分散体の粘度はB型粘度計にて6および
60rpmで測定した。
(2)色相および光沢 油性塗料はフォードカップ4で20秒になるようにシン
ナーで調整し,エアースプレイガンでブリキ板に吹き付
けた後焼き付けた塗板をつくり,グラビアインキはバー
コーターでコート紙に展色して,目視で色相の判定また
光沢計で60度光沢を測定した。
(3)着色力 油性塗料は白塗料と混合しアート紙にアプリケーター
で展色し焼き付け,グラビアインキは白インキと混合し
バーコーターでコート紙に展色し,目視で判定した。
(4)経時安定性(グラビアインキ) 50℃で5日間経時したインキと新たに作成したインキ
を,それぞれ白インキと混合しバーコーターでコート紙
に展色し,その着色力の差によって判定した。
表−2に油性塗料,表−3にグラビアインキについて
の評価結果をまとめたが,本発明による顔料は比較例に
比べて良好な性能を示している。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粗製銅フタロシアニンを粉砕助剤の添加な
    しに乾式粉砕した銅フタロシアニンと,該銅フタロシア
    ニンに対し1〜20重量%の下記一般式(I)または(I
    I)で示されるフタロシアニン誘導体とからなる銅フタ
    ロシアニン顔料組成物。 (式中XはH,Al,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Pcはフタロシアニン残
    基,R1〜R4はそれぞれ独立に水素原子,炭素数1〜20の
    アルキル基(但しすべてが水素原子の場合を除く),Yは
    水素原子,ハロゲン原子,−NO2,−NH2,−SO3H,ZはH,C
    a,Ba,Sr,Al,nは1〜4の整数,lはZの価数を表す。)
  2. 【請求項2】上記フタロシアニン誘導体の存在下で乾式
    粉砕してなる請求項1記載の銅フタロシアニン顔料組成
    物。
  3. 【請求項3】粗製銅フタロシアニンを乾式粉砕した後,
    上記フタロシアニン誘導体を添加してなる請求項1記載
    の銅フタロシアニン顔料組成物。
  4. 【請求項4】請求項1記載のフタロシアニン顔料組成物
    を非水性ビヒクルに分散せしめてなる顔料分散体組成
    物。
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